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特許拒絶査定不服審判

2016-018680

電子部品収納用パッケージおよび電子装置

審判番号
2016-018680
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2014-536880外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2016年12月12日
審決日
2017年10月11日
公報発行日
2018年01月26日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-Z (H01L) / P18 .575-Z (H01L)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第17条の2第6項、特許法第29条第2項、特許法第17条の2第5項第2号
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2014-536880「電子部品収納用パッケージおよび電子装置」拒絶査定不服審判事件〔平成26年 3月27日国際公開、WO2014/046133〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 本願は、平成25年9月18日(優先権主張 2012年9月18日、2013年3月25日)を国際出願日とする出願であって、平成28年4月4日付けで拒絶理由通知がなされたのに対して、同年6月9日付けで手続補正がなされたが、同年9月7日付けで拒絶査定がなされ、これに対して、同年12月12日に拒絶査定不服審判が請求されるとともに手続補正がなされたものである。 第2 平成28年12月12日付けの手続補正についての補正却下の決定 [補正却下の決定の結論] 平成28年12月12日付けの手続補正を却下する。 [理由] 1.補正後の本願発明 平成28年12月12日付けの手続補正(以下、「本件補正」という。)は、特許請求の範囲について補正するものであって、請求項1については、本件補正前(すなわち、平成28年6月9日付け手続補正による補正後)に、 「  【請求項1】 一方主面と、他方主面と、前記一方主面に設けられ、電子部品を収納するための第1凹部と、前記他方主面に設けられ、他の電子部品を収納するための第2凹部とを有する絶縁基体を備えており、 前記絶縁基体は複数の絶縁層からなり、かつ、前記第2凹部の側壁面から突出した突出部を有しており、 縦断面視において前記第2凹部の側壁面が前記第1凹部の側壁面より外側に位置しており、 前記絶縁層の厚み方向において、前記突出部の厚みが前記第2凹部の側壁面の厚みと同等であるとともに、前記突出部は前記第1凹部の側壁面に重なるように形成されていることを特徴とする電子部品収納用パッケージ。 」 とあったところを、 「  【請求項1】 一方主面と、他方主面と、前記一方主面に設けられ、電子部品を収納するための第1凹部と、前記他方主面に設けられ、他の電子部品を収納するための第2凹部とを有する絶縁基体を備えており、 前記絶縁基体は複数の絶縁層からなり、かつ、前記第2凹部の側壁面から突出した、角部が円弧の矩形状である突出部を有しており、 縦断面視において前記第2凹部の側壁面が前記第1凹部の側壁面より外側に位置しており、 前記絶縁層の厚み方向において、前記突出部の厚みが前記第2凹部の側壁面の厚みと同等であるとともに、前記突出部は前記第1凹部の側壁面に重なるように形成されていることを特徴とする電子部品収納用パッケージ。 」 とするものである。なお、下線は請求人が補正箇所を明示するために付したものである。 2.補正の目的要件について 上記補正は、請求項1に記載された発明を特定するために必要な事項である「突出部」について、「角部が円弧の矩形状である」との限定を付加するものであって、補正前の請求項1に記載された発明と補正後の請求項1に記載された発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法第17条の2第5項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 そこで、本件補正後の請求項1に係る発明(以下、「本願補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項に規定する要件を満たすか)否かについて以下に検討する。 3.引用例とその記載事項 (1)引用例1 原査定の拒絶理由に引用された、本願の優先権主張の日前に頒布された文献である特開2009-124619号公報(平成21年6月4日公開。以下、「引用例1」という。)には、「表面実装用の水晶発振器」に関して図面とともに以下の記載がある。なお、下線は当審で付与した。 ア.「【0002】 (発明の背景) 表面実装発振器は小型・軽量であることから、例えば携帯電話で代表される携帯型の電子機器に周波数や時間の基準源として内蔵される。このようなものの一つに、容器本体をH状として水晶片を一主面の凹部に、ICチップを他主面の凹部に収容したH構造の表面実装発振器がある。 【0003】 (従来技術の一例) 第3図は一従来例を説明する表面実装発振器の図で、同図(a)は断面図、同図(b)は底面図である。 【0004】 表面実装発振器は前述したH構造とし、両主面に凹部を有する容器本体1に水晶片2とICチップ3とを収容してなる。容器本体1は平面視矩形状とした積層セラミックからなり、底壁1aと上下枠壁1(bc)を有して両主面に凹部を有する。下枠壁1cは例えば100μmm程度とした2枚のセラミック(計200μ程度)を積層して形成される。」 イ.「【0014】 本発明は、特許請求の範囲(請求項1)に示したように、積層セラミックからなる平面視矩形状とした底壁と枠壁を有する容器本体の一主面には水晶片を搭載して密閉封入され、前記容器本体の他主面には4角部に外部端子を設けた凹部を有し、前記他主面の凹部にはIC端子を有するICチップの回路機能面を固着し、前記ICチップの回路機能面に対する保護樹脂を前記他主面の凹部に充填してなる表面実装用の水晶発振器において、前記容器本体の他主面の凹部を形成する枠壁は、前記4角部の厚み方向の少なくとも中間領域に内周から枠幅方向の切欠部を有する構成とする。」 ウ.「【0018】 (第実施形態) 第1図は本発明の第1実施形態を説明する表面実装発振器の図で、同図(a)は一部破断の断面図、同図(b)は底面図、同図(c)は下枠壁の二層目を除く平面図である。なお、前従来例と同一部分には同番号を付与してその説明は簡略又は省略する。 【0019】 表面実装発振器は前述したようにH構造とし、平面視矩形状とした容器本体1の一主面の凹部に水晶片2を収容して金属カバー7を接合して密閉封入し、他主面の凹部にICチップ3を収容する。容器本体1の他主面における凹部の開口端面(枠壁上面)の4角部には外部端子4を有する。そして、ICチップ3はバンプ8を用いた超音波熱圧着によって回路機能面が固着され、保護樹脂9が注入される。 【0020】 この実施形態では、容器本体の他主面の凹部を形成する下枠壁1cは、外部端子4の設けられた4角部の厚み方向の少なくとも中間領域に内周から枠幅方向の切欠部11を有する。この例では、下枠壁1cは、例えば底壁1aから順に一層目1c1及び二層目1c2とした二層構造とする。 【0021】 そして、下枠壁1cの一層目1c1の4角部には、枠幅方向とした矩形状の切欠部11を設ける。切欠部11の底壁1aからの高さ(一層目1c1の厚み)は、ICチップ3の同高さよりも高くする。 【0022】 このような構成であれば、容器本体1の他主面の凹部に、前述のようにICチップ3の他主面の稜線部上から保護樹脂9を注入し、特にその注入量が多い場合は、4角部の切欠部11内に流入する。したがって、保護樹脂9が切欠部11に吸収されて凹部の開口端面(下枠壁の上面)への這い上がりを抑制する。 【0023】 そして、特に実施形態では、切欠部11の高さはICチップ3の高さよりも高いので、ICチップ2の高さよりも低い領域に保護樹脂9がされると、下枠壁1cの一層目を這い上がった保護樹脂9は例えば二層目1c2の裏面にてその進行を停止する。したがって、4角部の外部端子4への付着を防止し、生産性を高められる。 【0024】 (他の事項) 上記実施形態では下枠壁1cを一層目1c1と二層目1c2との二層構造としたが、例えば第2図に示したように三層構造として二層目に切欠部11を設けてもよい。また、積層構造とすることなく例えば底壁1cの4角部を押圧して切欠部11を設けることもできる(前第1図参照)。」 上記アないしウ、図1ないし3の記載から、引用例1には以下の事項が記載されている。 ・上記ア及び図1及び図3によれば、表面実装発振器は、容器本体をH状として、水晶片を一主面の凹部に、ICチップを他主面の凹部にそれぞれ収容したH構造であり、両主面に凹部を有する容器本体1に水晶片2とICチップ3とをそれぞれ収容してなるものである。また、容器本体1は平面視矩形状とした積層セラミックからなり、底壁1aと上枠壁1b、下枠壁1cを有して両主面に凹部を有するものである。 ・上記イによれば、積層セラミックからなる平面視矩形状とした底壁と枠壁を有する容器本体の一主面には水晶片を搭載し、前記容器本体の他主面には4角部に外部端子を設けた凹部を有し、前記他主面の凹部にはICチップの回路機能面を固着してなる表面実装用の水晶発振器において、前記容器本体の他主面の凹部を形成する枠壁は、前記4角部の厚み方向の少なくとも中間領域に内周から枠幅方向の切欠部を有するものである。 ・上記ウによれば、表面実装発振器はH構造とし、平面視矩形状とした容器本体1の一主面の凹部に水晶片2を収容し、他主面の凹部にICチップ3を収容するものである。容器本体の他主面の凹部を形成する下枠壁1cは、外部端子4の設けられた4角部の厚み方向の少なくとも中間領域に内周から枠幅方向の切欠部11を有するものである。また、下枠壁1cを一層目1c1と二層目1c2との二層構造としたが、三層構造として二層目に切欠部11を設けてもよく、また、積層構造とすることなく例えば底壁1cの4角部を押圧して切欠部11を設けることもできるものである。 以上の点を踏まえて、上記記載事項及び図面を総合的に勘案すると、引用例1には次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されている。 「積層セラミックからなる平面視矩形状とした底壁1aと上枠壁1b、下枠壁1cを有する容器本体の一主面の凹部には水晶片を収容し、前記容器本体の他主面には4角部に外部端子を設けた凹部を有し、前記他主面の凹部にはICチップ収容し、 容器本体の他主面の凹部を形成する下枠壁1cは、外部端子4の設けられた4角部の厚み方向の少なくとも中間領域に内周から枠幅方向の切欠部11を有する表面実装用の水晶発振器。」 (2)引用例2 本願の優先権主張の日前に頒布された文献である特開2007-184807号公報(平成19年7月19日公開。以下、「引用例2」という。)には、「圧電デバイス用パッケージおよび圧電デバイス」に関して図面とともに以下の記載がある。なお、下線は当審で付与した。 サ.「【0042】 以上、本実施形態の水晶発振器5では、IC55を収容する第2キャビティ部12のキャビティ形状が平面視において曲線を繋いだ角部がない形状に形成されている。このことから、水晶発振器5の製造工程や水晶発振器5の外部基板への実装工程において、水晶発振器用パッケージ1に外力が加わったときに、第2キャビティ部12に角部がないため応力が集中せず、セラミック基板15にクラックが発生するのを低減でき、安定した品質を確保できる小型化・低背化された水晶発振器5を得ることができる。 また、第2キャビティ部12にアンダーフィルを充填する場合、第2キャビティ部12のIC55との間隔が大きく開いた部分から充填することができ、アンダーフィルの充填作業が容易になる効果も有する。」 シ.「【0046】 以上、本実施形態の水晶発振器6では、IC65を収容する第2キャビティ部22のキャビティ形状が平面視において円形状に形成されている。このことから、水晶発振器6の製造工程や水晶発振器6の外部基板への実装工程において、水晶発振器用パッケージ2に外力が加わったときに、第2キャビティ部22に角部がないため応力が集中せず、セラミック基板25にクラックが発生するのを低減でき、安定した品質を確保する小型化・低背化された水晶発振器6を得ることができる。 また、第2キャビティ部22にアンダーフィルを充填する場合、第2キャビティ部22のIC65との間隔が大きく開いた部分から充填することができ、アンダーフィルの充填作業が容易になる効果も有する。」 ス.「【0050】 以上、本実施形態の水晶発振器7では、IC75を収容する第2キャビティ部32のキャビティ形状が平面視において楕円形状に形成されている。このことから、水晶発振器7の製造工程や水晶発振器7の外部基板への実装工程において、水晶発振器用パッケージ3に外力が加わったときに、第2キャビティ部32に角部がないため応力が集中せず、セラミック基板35にクラックが発生するのを低減でき、安定した品質を確保する小型化・低背化された水晶発振器7を得ることができる。 また、第2キャビティ部32にアンダーフィルを充填する場合、第2キャビティ部32のIC75との間隔が大きく開いた部分から充填することができ、アンダーフィルの充填作業が容易になる効果も有する。」 セ.「【0055】 以上、本実施形態の水晶発振器8では、IC85を収容する第2キャビティ部42のキャビティ形状が平面視において頂点の角度を鈍角とする多角形状に形成されている。このように、角部の角度が90度を超える鈍角に形成されているため、水晶発振器8の製造工程や水晶発振器8の外部基板への実装工程において、水晶発振器用パッケージ8に外力が加わったときの角部に集中する応力を緩和でき、セラミック基板45にクラックの発生を低減することができる。そして、安定した品質を確保できる小型化・低背化された水晶発振器8を得ることができる。 また、第2キャビティ部42にアンダーフィルを充填する場合、第2キャビティ部42のIC85との間隔が大きく開いた部分から充填することができ、アンダーフィルの充填作業が容易になる効果も有する。」 上記サないしセ、図5ないし図8の記載から、引用例2には以下の事項が記載されている。 ・上記サないしス、及び、図5ないし図8によれば、水晶発振器は、ICを収容する第2キャビティ部のキャビティ形状が平面視において、曲線を繋いだ角部がない形状、円形状、楕円形状、頂点の角度を鈍角とする多角形状に形成し、水晶発振器の製造工程において、水晶発振器用パッケージに外力が加わったときに、応力が集中せず、セラミック基板にクラックが発生するのを低減でき、安定した品質を確保する小型化・低背化された水晶発振器を得ることができるものである。 以上の点を踏まえて、上記記載事項及び図面を総合的に勘案すると、引用例2には、次の技術事項が記載されている。 「ICを収容する第2キャビティ部のキャビティ形状が平面視において、曲線を繋いだ角部がない形状、円形状、楕円形状に形成し、水晶発振器用パッケージに外力が加わったときに、応力が集中しないようにする」こと。 4.対比 本願補正発明と引用発明とを対比する。 a.引用発明の「一主面」、「他主面」は、それぞれ、本願補正発明の「一方主面」、「他方主面」に相当する。そして、引用発明の「水晶片」、「一主面の凹部」は、それぞれ、本願補正発明の「電子部品」、「第1凹部」に相当する。また、引用発明の「ICチップ」、「他主面の凹部」は、それぞれ、本願補正発明の「他の電子部品」、「第2凹部」に相当する。さらに、引用発明の「容器本体」が、積層セラミックからなる平面視矩形状とした底壁と枠壁を有するものであって、一主面の凹部及び他主面の凹部を有していることを鑑みれば、引用発明の「容器本体」は、本願補正発明の「絶縁基体」に相当する。 b.引用発明の「容器本体」は、積層セラミックからなる平面視矩形状とした底壁1aと上枠壁1b、下枠壁1cを有しており、引用例1の図1に記載のように、「底壁1a」、「上枠壁1b」、「下枠壁1c」から構成されるものであることを鑑みれば、本願補正発明と同様に、「複数の絶縁層からな」るものであるといえる。 c.引用発明の「前記容器本体の他主面の凹部を形成する下枠壁1c」が、外部端子4の設けられた4角部の厚み方向の少なくとも中間領域に内周から枠幅方向の切欠部11を有しており、引用例1の図1(c)の形状を鑑みれば、切欠部11が設けられていない下枠壁1cの部分が「矩形状の突出部」であるといえることから、引用発明の「容器本体」は、本願補正発明と同様に、「矩形状の突出部」を有しているといえる。 したがって、引用発明の「容器本体の他主面の凹部を形成する下枠壁1cは、外部端子4の設けられた4角部の厚み方向の少なくとも中間領域に内周から枠幅方向の切欠部11を有する」ことは、本願補正発明の「前記第2凹部の側壁面から突出した突出部を有して」いることに相当する。 ただし、突出部について、本願補正発明は、「角部が円弧の矩形状」であると特定しているのに対して、引用発明にはそのような特定がされていない。 d.引用発明の「容器本体」は、引用例1の図1(a)の断面図によれば、「容器本体の他主面の凹部を形成する下枠壁1c」の切欠部11が設けられた側壁面が、「容器本体の一主面の凹部を形成する上枠壁1b」の側壁面より外側に位置していることから、本願補正発明と同様に、「縦断面視において前記第2凹部の側壁面が前記第1凹部の側壁面より外側に位置して」いるといえる。 e.引用発明の「容器本体の他主面の凹部を形成する下枠壁1c」は、外部端子4の設けられた4角部の厚み方向の少なくとも中間領域に内周から枠幅方向の切欠部11が設けられていること、引用例1の図1を鑑みれば、切欠部11が設けられていない下枠壁1cの部分の側壁面は、厚み方向において、上枠壁1aの側壁面と同じ位置であるといえることから、引用発明の「容器本体の他主面の凹部を形成する下枠壁1c」は、本願補正発明と同様に、「前記絶縁層の厚み方向において、突出部は前記第1凹部の側壁面に重なるように形成されている」といえる。 ただし、突出部について、本願補正発明は、「前記絶縁層の厚み方向において、前記突出部の厚みが前記第2凹部の側壁面の厚みと同等である」と特定しているのに対して、引用発明にはそのような特定がされていない。 f.上記a.ないしe.を鑑みれば、引用発明の「表面実装用の水晶発振器」は、本願補正発明の「電子部品収納用パッケージ」に相当する。 そうすると、本願補正発明と引用発明とは以下の点で一致ないし相違する。 <一致点> 「一方主面と、他方主面と、前記一方主面に設けられ、電子部品を収納するための第1凹部と、前記他方主面に設けられ、他の電子部品を収納するための第2凹部とを有する絶縁基体を備えており、 前記絶縁基体は複数の絶縁層からなり、かつ、前記第2凹部の側壁面から突出した突出部を有しており、 縦断面視において前記第2凹部の側壁面が前記第1凹部の側壁面より外側に位置しており、 前記絶縁層の厚み方向において、前記突出部は前記第1凹部の側壁面に重なるように形成されていることを特徴とする電子部品収納用パッケージ。 」 <相違点1> 突出部について、本願補正発明は、「角部が円弧の矩形状」であると特定しているのに対して、引用発明にはそのような特定がされていない点。 <相違点2> 突出部について、本願補正発明は、「前記絶縁層の厚み方向において、前記突出部の厚みが前記第2凹部の側壁面の厚みと同等である」と特定しているのに対して、引用発明にはそのような特定がされていない点。 5.判断 相違点1及び2について、検討する。 まず、相違点1であるが、例えば、引用例2には、ICを収容する第2キャビティ部のキャビティ形状が平面視において、曲線を繋いだ角部がない形状、円形状、楕円形状に形成し、水晶発振器用パッケージに外力が加わったときに、応力が集中しないようにする技術事項が記載されており、一主面の凹部に水晶片、他主面の凹部にICチップを収容する引用発明と同様の構造であることを鑑みれば、引用発明において、引用文献2に記載の技術事項を適用して他方主面の凹部に角部をないように形成することで相違点1の構成とすることは当業者であれば容易に想到し得たことである。 次に、相違点2であるが、引用例1の段落【0024】に、下枠壁1cを積層構造とすることなく底壁1cの4角部を押圧して切欠部11を設けることができることが記載されており、下枠壁1cを積層構造とすることなく押圧して切欠部11を設けた場合、切欠部11が設けられていない下枠壁1cの部分(本願補正発明の「突出部」に相当)の厚みは当然に下枠壁1cの厚さと同等である。 したがって、引用発明において、下枠壁1cを積層構造とすることなく押圧して切欠部11を設けることによって、相違点2の構成とすることは当業者であれば容易になし得たことである。 したがって、本願補正発明は、引用発明及び引用例2に記載された技術事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。そして、本願補正発明の作用効果も、引用発明及び引用例2に記載された技術事項から当業者が予測できる範囲のものである。 6.むすび 以上のとおり、本願補正発明は、上記「5.判断」に記載したとおり、引用例1に記載された発明および引用例2に記載された技術事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。 したがって、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126号第7項の規定に違反するものであるから、同法第159条第1項で読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 第3 本願発明について 1.本願発明 平成28年12月12日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1ないし6に係る発明は、平成28年6月9日付けの手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし6に記載された事項により特定されたものであるところ、その請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、上記「第2 1.補正後の本願発明」に本件補正前の請求項1として記載したとおりのものである。 2.引用例とその記載事項 原査定の拒絶理由で引用された引用例およびその記載事項は、上記「第2 3.引用例とその記載事項 (1)引用例1」に記載したとおりである。 3.対比・判断 本願発明は、本願補正発明における突出部について「角部が円弧の矩形状である」という限定事項を省いたものであり、本願発明と引用発明を対比すると、上記「第2 4.対比」と同様に、<相違点2>において相違し、その他の点で<一致点>のとおり一致する。 <相違点2>について検討すると、上記「第2 5.判断」において判断したのと同様の理由により、引用発明に基づいて当業者が容易に想到し得たものである。 したがって、本願発明は、引用例1に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。 4.むすび 以上のとおり、本願発明は、引用例1に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。 したがって、本願は、その余の請求項について言及するまでもなく、拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2016-018680

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    共通の審決分類: 121・H01L、575・H01L

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