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特許異議申立

2021-700382

空気清浄機

審判番号
2021-700382
法域
特許
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
特願2017-528532外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
登録番号
6776236
請求日
2021年04月26日
審決日
2021年12月16日
公報発行日
2022年05月27日
結論
訂正認容
審判長/審判官
分類
P1651.121-YAA(F24F)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法120条の8第1項特許法135条
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第120条の5第9項、特許法第120条の5第2項、特許法第126条第6項、特許法第120条の5第4項、特許法第126条第5項、特許法第29条第2項、特許法第120条の8第1項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特許第6776236号発明「空気清浄機」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。

結論

結 論
特許第6776236号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1-11、16-18〕、〔12-15〕について訂正することを認める。
特許第6776236号の請求項1ないし2、4ないし18に係る特許を維持する。
特許第6776236号の請求項3に係る特許についての特許異議の申立てを却下する。

理由

目次 ▾ 13項目
理 由

第1 手続の経緯

折りたたみ中(クリックで表示)

特許第6776236号の請求項1~18に係る特許についての出願は、

2015年(平成27年)11月5日(パリ条約による優先権主張外国庁受

理 2014年(平成26年)11月28日 韓国(KR)、2014年(

平成26年)11月28日 韓国(KR))を国際出願日とする出願であっ

て、令和2年10月9日に、その特許権の設定登録がされ、令和2年10月

28日に特許掲載公報が発行された。

本件特許異議の申立ての経緯は、次のとおりである。

令和3年4月26日:特許異議申立人金山愼一(以下「申立人」という。)による請求項1~18に係る特許に対する特許異議の申立て
令和3年7月16日付け:取消理由通知書
令和3年10月15日:特許権者による意見書及び訂正請求書の提出(以

下、訂正請求書による訂正の請求を「本件訂正請求」といい、訂正自体を「

本件訂正」という。)

令和3年10月20日付け:訂正請求があった旨の通知(特許法第120

条の5第5項)

なお、本件訂正請求がされたので、期間を指定して意見書を提出する機会

を与えたが、当該期間内に申立人からは何ら応答がなかった。

第2 訂正の適否

1 訂正の内容

本件訂正の内容は、訂正箇所に下線を付して示すと、次のとおりである。

(1) 訂正事項1

特許請求の範囲の請求項1に「吸入口及び吐出口が形成された外部ハウジ

ングと、

前記外部ハウジングの内部に設けられ、前記外部ハウジングに対して離隔

して形成される内部ハウジングと、

前記内部ハウジングに設置され、前記吐出口の方向に空気を強制的に排出

させるファンと、

前記内部ハウジングに設置され、ファンの空気排出方向又はファンの空気

排出方向の反対方向に配置される光触媒フィルターと、

前記光触媒フィルターより前記ファンによって発生する空気流動方向の上流に配置され、光触媒フィルターに向かって紫外線を照射する紫外線光源と、

前記ファン、前記光触媒フィルター及び前記紫外線光源より空気流動方向の上流に配置され、前記内部ハウジングに水平方向に脱着可能に設置される集塵フィルターと、を含む空気清浄機。」

とあるのを、

「吸入口及び吐出口が形成された外部ハウジングと、
前記外部ハウジングの内部に設けられ、前記外部ハウジングに対して離隔
して形成される内部ハウジングと、
前記内部ハウジングに設置され、前記吐出口の方向に空気を強制的に排出
続きを表示(全17行)
させるファンと、
前記内部ハウジングに設置され、ファンの空気排出方向又はファンの空気
排出方向の反対方向に配置される光触媒フィルターと、
前記光触媒フィルターより前記ファンによって発生する空気流動方向の上
流に配置され、光触媒フィルターに向かって紫外線を照射する紫外線光源と
、
前記ファン、前記光触媒フィルター及び前記紫外線光源より空気流動方向
の上流に配置され、前記内部ハウジングに水平方向に脱着可能に設置される
集塵フィルターと、
前記外部ハウジングの前記吸入口と前記吐出口との間に設置されることに
よって、 前記吸入口を介して入ってから、 前記外部ハウジングと前記内部
ハウジングとの間の空間を通過して前記吐出口に排出される空気の質を測定
するセンサーと、を含む空気清浄機。」

と訂正する(請求項1の記載を引用する請求項2、4~11、16~18も

同様に訂正する。)。

(2) 訂正事項2

特許請求の範囲の請求項2に「前記内部ハウジングの外面又は前記外部ハ

ウジングの内面には空気の質を測定するセンサーが設置され、前記センサー

は前記内部ハウジングと前記外部ハウジングとの間の空気の質を測定する、

」

とあるのを、

「前記センサーは、 前記内部ハウジングの外面又は前記外部ハウジングの
内面に設置され、前記内部ハウジングと前記外部ハウジングとの間の空気の
質を測定する、」

と訂正する。

(3) 訂正事項3

特許請求の範囲の請求項3を削除する。

(4) 訂正事項4

特許請求の範囲の請求項12に「吸入口及び吐出口が形成された外部ハウ

ジングと、

前記外部ハウジングの内部に設けられ、前記外部ハウジングに対して離隔

して形成される内部ハウジングと、

前記内部ハウジングに設置され、前記吐出口の方向に空気を強制的に排出

させるファンと、

前記内部ハウジングに設置され、ファンの空気排出方向又はファンの空気

排出方向の反対方向に配置される光触媒フィルターと、

前記光触媒フィルターより前記ファンによって発生する空気流動方向の上

流に配置され、光触媒フィルターに向かって紫外線を照射する紫外線光源と

、

前記ファン、前記光触媒フィルター及び前記紫外線光源より空気流動方向

の上流に配置され、前記内部ハウジングに設置される集塵フィルターと、を

含み、

前記集塵フィルターは、外周面にフィルター部材が配置された筒状であり

、

前記外部ハウジングの前記吐出口は上端に形成され、前記外部ハウジング

の前記吸入口は側面下部に形成され、

前記集塵フィルターの下面は前記外部ハウジングの底に密着し、前記集塵

フィルターの上面は前記内部ハウジングのファン設置部の下面に密着する構

造で空気清浄機に水平方向に嵌められる空気清浄機。」

とあるのを、

「吸入口及び吐出口が形成された外部ハウジングと、
前記外部ハウジングの内部に設けられ、前記外部ハウジングに対して離隔
して形成される内部ハウジングと、
前記内部ハウジングに設置され、前記吐出口の方向に空気を強制的に排出
続きを表示(全23行)
させるファンと、
前記内部ハウジングに設置され、ファンの空気排出方向又はファンの空気
排出方向の反対方向に配置される光触媒フィルターと、
前記光触媒フィルターより前記ファンによって発生する空気流動方向の上
流に配置され、光触媒フィルターに向かって紫外線を照射する紫外線光源と
、
前記ファン、前記光触媒フィルター及び前記紫外線光源より空気流動方向
の上流に配置され、前記内部ハウジングに設置される集塵フィルターと、
前記外部ハウジングの前記吸入口と前記吐出口との間に設置されることに
よって、前記吸入口を介して入ってから、前記外部ハウジングと前記内部ハ
ウジングとの間の空間を通過して前記吐出口に排出される空気の質を測定す
るセンサーと、を含み、
前記集塵フィルターは、外周面にフィルター部材が配置された筒状であり
、
前記外部ハウジングの前記吐出口は上端に形成され、前記外部ハウジング
の前記吸入口は側面下部に形成され、
前記集塵フィルターの下面は前記外部ハウジングの底に密着し、前記集塵
フィルターの上面は前記内部ハウジングのファン設置部の下面に密着する構
造で空気清浄機に水平方向に嵌められる空気清浄機。」

と訂正する(請求項12の記載を引用する請求項13~15も同様に訂正す

る。)。

2 訂正の目的の適否、新規事項の有無、特許請求の範囲の拡張・変更の存

否

(1) 訂正事項1について

ア 訂正の目的について

訂正事項1は、「前記外部ハウジングの前記吸入口と前記吐出口との間に

設置されることによって、 前記吸入口を介して入ってから、前記外部ハウ

ジングと前記内部ハウジングとの間の空間を通過して前記吐出口に排出され

る空気の質を測定するセンサーと、」という発明特定事項を追加して、特許

請求の範囲をさらに限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的

とするものである。

したがって、訂正事項1は、特許法120条の5第2項ただし書き第1号

に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲

内の訂正であること

訂正事項1に係る発明特定事項は、訂正前の請求項3に記載された発明特

定事項であり、また本件特許明細書の段落【0028】の記載に基づく訂正

であるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事

項の範囲内の訂正である。

したがって、訂正事項1は、特許法第120条の5第9項で準用する特許

法第126条第5項の規定に適合するものである。

ウ 実質上特許請求の範囲の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと

訂正事項1は、上記アのように訂正前の請求項1の記載をさらに限定する

ものであって、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質

上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものに該当しない。

したがって、訂正事項1は、特許法第120条の5第9項で準用する特許

法第126条第6項の規定に適合するものである。

(2) 訂正事項2について

ア 訂正の目的について

訂正事項2は、上記訂正事項1に係る訂正に伴い、訂正後の請求項1の記

載との整合を図るための訂正である。

よって、訂正事項2は特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定

する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。

イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲

内の訂正であること

訂正事項2は、請求項2に係る発明について、実質的な内容の変更を伴う

ものではないから、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126

条第5項に適合するものである。

ウ 実質上特許請求の範囲の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと

訂正事項2は、請求項2に係る発明について、上記アのとおり、訂正事項

1により訂正された請求項1との整合を図るためのものであり、実質的な内

容の変更を伴うものではないから、特許法第120条の5第9項で準用する

特許法第126条第6項に適合するものである。

(3) 訂正事項3について

ア 訂正の目的について

訂正事項3は、請求項3を削除するというものであるから、当該訂正事項

3は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範

囲の減縮を目的とするものである。

イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲

内の訂正であること

訂正事項3は、請求項3を削除するというものであるから、願書に添付し

た明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、

特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項に適合するもので

ある。

ウ 実質上特許請求の範囲の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと

訂正事項3は、上記アのとおり、請求項を削除するものであるから、特許

法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第6項に適合するもの

である。

(4) 訂正事項4について

ア 訂正の目的について

訂正事項4は、「前記外部ハウジングの前記吸入口と前記吐出口との間に

設置されることによって、 前記吸入口を介して入ってから、前記外部ハウ

ジングと前記内部ハウジングとの間の空間を通過して前記吐出口に排出され

る空気の質を測定するセンサーと、」という発明特定事項を追加して、特許

請求の範囲をさらに限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的

とするものである。

したがって、訂正事項4は、特許法120条の5第2項ただし書き第1号

に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲

内の訂正であること

訂正事項4に係る発明特定事項は、訂正前の請求項3に記載された発明特

定事項であり、また本件特許明細書の段落【0028】の記載に基づく訂正

であるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事

項の範囲内の訂正である。

したがって、訂正事項4は、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項の規定に適合するものである。

ウ 実質上特許請求の範囲の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと

訂正事項4は、上記アのように訂正前の請求項12の記載をさらに限定す

るものであって、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実

質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものに該当しない。

したがって、訂正事項4は、特許法第120条の5第9項で準用する特許

法第126条第6項の規定に適合するものである。

3 一群の請求項について

訂正前の請求項1~11、16~18について、請求項2~11、16~

18は、請求項1を直接又は間接的に引用する請求項であって、訂正事項1

によって記載が訂正される請求項1に連動して訂正される請求項である。

したがって、訂正前の1~11、16~18に対応する訂正後の請求項1

~11、16~18は、特許法第120条の5第4項に規定する一群の請求

項である。

また、訂正前の請求項12~15について、請求項13~15は、請求項

12を直接又は間接的に引用する請求項であって、訂正事項4によって記載

が訂正される請求項12に連動して訂正される請求項である。

したがって、訂正前の12~15に対応する訂正後の請求項12~15は

、特許法第120条の5第4項に規定する一群の請求項である。

4 むすび

以上のとおりであるから、本件訂正は、特許法第120条の5第2項ただ

し書第1号、第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、特許法第

120条の5第9項で準用する同法第126条第4項ないし第6項の規定に

適合するので、訂正後の請求項〔1~11、16~18〕、〔12~15〕

について訂正することを認める。

第3 訂正後の本件発明

上記第2のとおり本件訂正が認められたことから、本件特許の請求項1、

2、4~18に係る発明(以下「本件特許発明1」等という。)は、訂正特

許請求の範囲の請求項1、2、4~18に記載された事項により特定される

、次のとおりのものである。

「【請求項1】
吸入口及び吐出口が形成された外部ハウジングと、
前記外部ハウジングの内部に設けられ、前記外部ハウジングに対して離隔
して形成される内部ハウジングと、
続きを表示(全96行)
前記内部ハウジングに設置され、前記吐出口の方向に空気を強制的に排出
させるファンと、
前記内部ハウジングに設置され、ファンの空気排出方向又はファンの空気
排出方向の反対方向に配置される光触媒フィルターと、
前記光触媒フィルターより前記ファンによって発生する空気流動方向の上
流に配置され、光触媒フィルターに向かって紫外線を照射する紫外線光源と
、
前記ファン、前記光触媒フィルター及び前記紫外線光源より空気流動方向
の上流に配置され、前記内部ハウジングに水平方向に脱着可能に設置される
集塵フィルターと、
前記外部ハウジングの前記吸入口と前記吐出口との間に設置されることに
よって、前記吸入口を介して入ってから、前記外部ハウジングと前記内部ハウジングとの間の空間を通過して前記吐出口に排出される空気の質を測定するセンサーと、を含む空気清浄機。
【請求項2】
前記センサーは、前記内部ハウジングの外面又は前記外部ハウジングの内
面に設置され、前記内部ハウジングと前記外部ハウジングとの間の空気の質
を測定する、請求項1に記載の空気清浄機。
【請求項3】(削除)
【請求項4】
前記光触媒フィルターは、空気流動路が形成された複数のセルが互いに隣
接した支持体上に光触媒物質がコーティングされた形態であり、前記空気流
動路の入口は紫外線光源に向かって配置された形態である、請求項1に記載
の空気清浄機。
【請求項5】
前記ファンの空気排出方向は上方であり、
前記光触媒フィルターは、前記内部ハウジングの上部から前記内部ハウジ
ング上に載せられる形態で前記内部ハウジングに嵌められて固定される、請
求項1に記載の空気清浄機。
【請求項6】
前記外部ハウジングは、前記吐出口が形成された上面を含む上面ハウジン
グを含み、前記上面ハウジングは着脱可能に設置され、前記上面ハウジング
を分離して設けられる開口部を介して前記光触媒フィルターが挿入及び引き
出し可能である、請求項5に記載の空気清浄機。
【請求項7】
前記紫外線光源は360nm~370nmのピーク波長を有するUV L
EDである、請求項1に記載の空気清浄機。
【請求項8】
前記UV LEDは、前記内部ハウジングによって両端が支持される細く
且つ長い一つ以上のUV LED基板に設置された、請求項7に記載の空気
清浄機。
【請求項9】
前記UV LEDと前記光触媒フィルターの表面との間の距離は25mm~40mmである、請求項7に記載の空気清浄機。
【請求項10】
前記集塵フィルターは、筒状の外周面を有するHEPAフィルターを含む、請求項1に記載の空気清浄機。
【請求項11】
前記HEPAフィルターの外周面には、前記HEPAフィルターの形状に対応し、前記HEPAフィルターより大きい筒状の外周面を有するカーボンフィルターが外挿される、請求項10に記載の空気清浄機。
【請求項12】
吸入口及び吐出口が形成された外部ハウジングと、
前記外部ハウジングの内部に設けられ、前記外部ハウジングに対して離隔
して形成される内部ハウジングと、
前記内部ハウジングに設置され、前記吐出口の方向に空気を強制的に排出
させるファンと、
前記内部ハウジングに設置され、ファンの空気排出方向又はファンの空気
排出方向の反対方向に配置される光触媒フィルターと、
前記光触媒フィルターより前記ファンによって発生する空気流動方向の上
流に配置され、光触媒フィルターに向かって紫外線を照射する紫外線光源と
、
前記ファン、前記光触媒フィルター及び前記紫外線光源より空気流動方向
の上流に配置され、前記内部ハウジングに設置される集塵フィルターと、
前記外部ハウジングの前記吸入口と前記吐出口との間に設置されることに
よって、前記吸入口を介して入ってから、前記外部ハウジングと前記内部ハウジングとの間の空間を通過して前記吐出口に排出される空気の質を測定するセンサーと、を含み、
前記集塵フィルターは、外周面にフィルター部材が配置された筒状であり
、
外部ハウジングの前記吐出口は上端に形成され、前記外部ハウジングの前
記吸入口は側面下部に形成され、
前記集塵フィルターの下面は前記外部ハウジングの底に密着し、前記集塵
フィルターの上面は前記内部ハウジングのファン設置部の下面に密着する構
造で空気清浄機に水平方向に嵌められる空気清浄機。
【請求項13】
前記外部ハウジングの底は、所定間隔だけ離隔した上面部材及び下面部材
を含む底ハウジングからなり、前記集塵フィルターの下面は前記上面部材の
上面に密着しており、
空気清浄機の作動を制御し、外部電源が接続されるコネクターが設置され
た制御PCBが前記上面部材と前記下面部材との間の空間に設置される、請
求項12に記載の空気清浄機。
【請求項14】
前記外部ハウジングの側面を含むボディーハウジングは、前方ハウジング
及び後方ハウジングを含み、
前記後方ハウジングは着脱可能に設置され、
前記後方ハウジングを分離して設けられる開口部を介して前記集塵フィル
ターが挿入及び引き出し可能である、請求項12に記載の空気清浄機。
【請求項15】
前記前方ハウジングには、空気清浄機の作動状態を表示する表示部が設置
された、請求項14に記載の空気清浄機。
【請求項16】
前記外部ハウジングは、その上面を含む上面ハウジングを含み、前記上面
ハウジングには操作部が設置された、請求項1に記載の空気清浄機。
【請求項17】
前記集塵フィルターは筒状である、請求項1に記載の空気清浄機。
【請求項18】
前記集塵フィルターの下面は前記外部ハウジングに密着し、前記集塵フィ
ルターの上面は前記内部ハウジングに密着する、請求項17に記載の空気清
浄機。」

第4 取消理由通知に記載した取消理由について

訂正前の請求項1、2、4~18に係る特許について、当審が令和3年7

月16日付けで、特許権者に通知した取消理由の要旨は、次のとおりである

。なお、取消理由通知は、本件特許異議申立てにおいて申立てられた全ての

申立理由を含んでいる。

(理由)本件特許の請求項1、2、4~18に係る発明は、本件特許の出願前日本国内または外国において頒布された下記の刊行物に記載された発明又

は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前

にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業

者」という。)が容易に発明をすることができたものであって、特許法第2

9条第2項の規定により特許を受けることができないから、その発明に係る

特許は取り消すべきものである。

<甲号証>

甲第1号証:中国特許出願公開第103982994号明細書
甲第2号証:阿部夏子,そこが知りたい家電の新技術“トップ会談から ス

タートした無印良品×バルミューダの空気清浄機”,[online],平成26(2

014)年10月30日,株式会社インプレス,p.1-4,[2021年3月29日検索],インターネット<URL:https://kaden.watch.impress.co.jp/docs/column/newtech/673608.html〉

甲第3号証:特開2006-26239号公報
甲第4号証:特開平11-104225号公報
甲第5号証:登録実用新案第3087728号公報
甲第6号証:特表2012-517862号公報
甲第7号証:中国実用新案第203852957号明細書
甲第8号証:“空気清浄機 MJ-AP1 取扱説明書”,株式会社良品計

画,[online], 平成26(2014)年10月29日,p.1-26,[20

21年3月29日検索],インターネット<URL:https://www.muji.com/public/media/jp/doc/item/01_4547315820184_00001.pdf>

甲第9号証:特表2006-525105号公報
甲第10号証:スタパ齋藤,家電製品ミニレビュ-“バルミューダ「Jet Cl

ean(ジェットクリーン)EJT-1000-WK」”,[online], 平成25(2013)

年2月8日,株式会社インプレス,p.1-5,[2021年3月29日検索

],インターネット<URL:https://kaden.watch.impress.co.jp/docs/colum

n_review/kdnreview/586859.html〉

甲第11号証:“Jet Clean取扱説明書Rev.1.1”,バルミューダ株式会社,

[online],平成26(2014)年5月,p.1-34,[2021年3月29日 検索,インターネット<URL:https://www.balmuda.com/downloads/pdf/EJT-lOOO_JP.pdf〉

(当審注:以下、上記「甲第1号証」ないし「甲第11号証」を「甲1」な

いし「甲11」という。なお、上記甲8が、電気通信回線を通じて公衆に利

用可能となった日は、甲2により「空気清浄機MJ-AP1」が2014年

10月29日に発売された事実から認定した。)

第5 当審の判断

1 甲号証について

(1) 甲1

ア 甲1の記載

「
[図:0001384107000001.jpg]
」

(翻訳は、提出された訳文を参考とした。以下同様である。:【0023】

本発明は空気清浄機を提供し、図1乃至図5を参照するように、本実施例に

おいて前記空気清浄機はハウジング1を含み、前記ハウジング1の内部には

空気を流通させるための空気室13が形成され、前記ハウジング1は上壁1

1及び周壁12を含み、前記ハウジング1の上壁11には前記空気室13と

互いに連通する上部空気吹出口111が開口されている。前記清浄機は前記

ハウジング1と互いに固定する分流アセンブリ2を更に含み、前記分流アセ

ンブリ2は前記上部空気吹出口111の上方に覆われている空気遮蔽部材2

1を含み、前記空気遮蔽部材21は前記上部空気吹出口111から上向きに

吹き出された空気を周囲に拡散する。)

「
[図:0001384107000002.jpg]
[図:0001384107000003.jpg]
」

(【0027】更に、前記分流アセンブリ2は前記分流部材22の周側に位

置すると共に前記ハウジング1の周壁12と互いに固定する補強壁23を更

に含み、前記補強璧23と前記分流部材22との間が連接リブ24で連接固

定され、前記空気遮蔽部材21が前記分流部材22を介して前記ハウジング

1と互いに固定する。本実施例において、前記補強璧23が設置されること

によって、ハウジングにおける上部空気吹出口111側の部位の強度を補強

することができるため、空気清浄機の構造強度をより向上することができる

。

【0028】具体的に言えば、前記空気遮蔽部材21は中央部が低いと共に

周囲が高いような凹溝状を呈している。これにより、空気の流動をよりスム

ーズに前記空気遮蔽部材21の下表面に沿って周囲に拡散させることができ

、更に、前記空気遮蔽部材21の下表面が滑らかな弧面であるため、清浄さ

れた空気を空気遮蔽部21に沿って上向きに流動させると同時に周囲に拡散

させ、且つ空気の流動方向を扇状に均ーに分散させることによって、空気の

循環効率を向上させる。

【0029 】前記空気清浄機は前記空気遮蔽部材21の内部に取り付けら

れる制御パネル25 を更に含む。前記制御パネル25の上方には装飾片2

51が設けられている。制御パネル25が空気清浄機の上端に設けられてい

るため、ユーザーが制御パネル25のボタンにより洗浄機を制御することが

できる。ユーザーが上述した操作を行う際に腰を屈む必要がないため、ユー

ザーが本実施例に係る空気清浄機をより簡単に操作することができる。)

「
[図:0001384107000004.jpg]
」

(【0032】更に、前記ハウジング1の内部には前記ハウジング1と互い

に固定する環形柱状のフィルター28が設けられ、前記フィルター28は外

部から内部に向かう方向に沿ってHEPAフィルター281及び活性炭フィルタ

ー282を含む。

【0033】好ましくは、前記空気清浄機は前記空気室13の内部に固定に設置されているモーター291及び羽根車292を更に含み、前記モーター291は前記羽根車292を駆動して回転させ、空気を前記フィルター28に通過させて濾過されてから 空気室13に入り込んで空気室 13の内部で上向きに流動させるように前記羽根車292は前記フィルター28の中央部に対応して設置されている。具体的に言えば、前記フィルター28の中空エリアは羽根車292の作用で負圧ゾーンを形成して上向きに吹き出す。)

「
[図:0001384107000005.jpg]
[図:0001384107000006.jpg]
[図:0001384107000007.jpg]
[図:0001384107000008.jpg]
[図:0001384107000009.jpg]
」

また、各上記記載事項を総合することにより、以下のことがわかる。

・ハウジング1は、空気吸入口が形成された周壁12と、を含み、周壁12

は、略四角柱空間を形成し、内部に略円筒状の補強壁23を設けている(【

0023】及び【0027】の記載事項、並びに図1、図3及び図4から)

。

・空気を上方に位置する上部空気吹出口111の方向に送風するモーター2

91及び羽根車292を、補強壁23内部に設置している(図2~図4及び

記載【0033】)。

・フィルター28を、モーター291及び羽根車292よりも空気流動方向

の上流、かつ、補強 壁23の下部に設置している(【0032】及び図2

)。

イ 甲1発明

上記アから、甲1には以下の発明(以下「甲1発明」という。)が記載さ

れていると認められる。

「空気清浄機はハウジング1を含み、前記ハウジング1の内部には空気を流
通させるための空気室13が形成され、前記ハウジング1は上壁11及び周
壁12を含み、前記ハウジング1の上壁11には前記空気室13と互いに連
通する上部空気吹出口111が開口され、
続きを表示(全13行)
ハウジング1は、空気吸入口が形成された周壁12を含み、周壁12は、
内部に略円筒状の補強壁23を設け、
空気を上方に位置する上部空気吹出口111の方向に送風するモーター2
91及び羽根車292を、補強壁23内部に設置し、
環形柱状のフィルター28を、モーター291及び羽根車292よりも空
気流動方向の上流、かつ、補強壁23の下部に設置し、
前記フィルター28は外部から内部に向かう方向に沿ってHEPAフィルター
281及び活性炭フィルター282を含む、
空気清浄機。」

(2) 甲2

ア 甲2の掲載事項

「
[図:0001384107000010.jpg]
」
「
[図:0001384107000011.jpg]
」
「
[図:0001384107000012.jpg]
」
「
[図:0001384107000013.jpg]
」

(本掲載事項は、前図の上段中央部の画像をクリックして得られたもの。)

イ 甲2記載事項

折りたたみ中(クリックで表示)

上記アの掲載事項を総合し、空気清浄機MJ-AP1のカットモデルの上

部の構造に着目し、さらに、集塵脱臭フィルターの上面と内部ハウジングと

が密着していないと、その構造上集塵脱臭フィルターを通過することなく吸

引する空気が吐出されることになることが明らかであることから、甲2には

以下の事項(以下「甲2記載事項」という。)が記載されていると認められ

る。

「集塵脱臭フィルターの上面に密着する下面と、ファンを取り囲む二重周壁
と、からなる内部ハウジングが、多数の孔を有する円筒状の外部ハウジング
に対して離隔して設置されていること。」

(3) 甲3

ア 甲3の記載

「【0023】
図3に示すように、光触媒16cが定着された金属薄板16aは、カーリ
ングされ、更に、ランダムに絡み合い、スチールたわしのように形成されて
いることから、取付部材17の骨組みにも容易に絡ませることができる。そ
続きを表示(全21行)
して、光触媒16cが定着された金属薄板16aは、取付部材17の骨組みに保持されることで、ケース本体10の底面部10cの開口部14上に略筒状をなすように配設される。すなわち、光触媒フィルタカートリッジ16は、内部の略筒状の中空部がケース本体10の吸気口11bと直列に並び、吸気した外気を、中空部に効率よく流入させることができるようにしている。
【0024】
光触媒フィルタカートリッジ16は、取付部材17の一方の固定部17a
をケース本体10の底面部10cに固定し、他方の固定部17bに風向制御
板18が取り付けられる。具体的に、風向制御板18は、取付部材17に略
筒状に取り付けられた金属薄板16aの上面を略閉塞するようにして取り付
けられる。ケース本体10の底面部10cの開口部14には、送風機13が
配設され、吸気口11bから吸気された空気は、ケース本体10内を上面部
10bに向かって流れる。風向制御板18は、送風機13で吸気された空気
が当たることで、風向が周囲の光触媒16cが定着された金属薄板16aが
配設されている方向に変わるようする。光触媒フィルタカートリッジ16は
、カーリングした金属薄板16aを絡ませて構成され、内部に多数の微小空
間が形成され、ここを風向制御板18で風向の変えられた空気流が通過する
とき、塵埃を絡ませ保持することができる。すなわち、光触媒フィルタカー
トリッジ16は、塵埃フィルタとしても機能する。塵埃フィルタとしても機
能することができる光触媒フィルタカートリッジ16は、ケース本体10よ
り取り出して水洗い等により洗浄することができる。」
「【0026】
光触媒フィルタカートリッジ16の内側には、図1に示すように、光源と
して、LED(Light Emitting Diode)19が配設されている。LED19
は、風向制御板18の略中央部に取り付けられた取付軸19aにリード線1
続きを表示(全13行)
9bを巻き付けることによって、光触媒フィルタカートリッジ16の内側か
ら光触媒16cが定着された金属薄板16aに紫外線を照射できるように保
持されている。このLED19は、光触媒16cが反応する波長が300n
m~400nm程度の紫外線を発光する。なお、光源としては、LEDの他
に、蛍光灯型、陰極線型等の紫外線発生器も適用可能であるが、ここでは、
高寿命、省電力で安価なLEDを用いるようにしている。光触媒16cは、
紫外線量に比例して強反応をしない。したがって、LED19の数は、光触
媒フィルタカートリッジ16の光触媒16cが定着された金属薄板16aの
量に応じて決められる。」
「【0030】
以上のような光触媒フィルタカートリッジ16では、LED19から出射
された紫外線、反射板21で反射された紫外線、更に、カーリングした金属
薄板16aを絡ませて構成された多数の微小空間で乱反射した紫外線により
続きを表示(全26行)
、効率よく光触媒16cを反応させることができる。そして、光触媒フィル
タカートリッジ16は、紫外線が照射されることによって、たばこ、ペット
、アンモニア等の臭い元となる元素を分解して消臭することができる他、大
腸菌、黄色ブドウ球菌等の細菌類やウィルスに対する抗菌、抗ウィルス効果
、防汚効果や防かび効果を持たせることができ、更に、ホルムアルデヒド、
ダイオキシン等の有機物を分解、除去することができる。
【0031】
以上のように構成されてなるケース本体10は、LED19を点灯するこ
とによって、光触媒フィルタカートリッジ16を構成する金属薄板16aの
全体に紫外線が照射される。すなわち、錯体状の金属薄板16aは、LED
19から出射された紫外線、反射板21で反射された紫外線、更に、カーリ
ングした金属薄板16aを絡ませて構成された多数の微小空間で乱反射した
紫外線が照射される。そして、送風機13が駆動すると、図1中矢印で示す
ように、外気は、ケース本体10の下側の吸気口11bより吸引され、集塵
フィルタカートリッジ11dで集塵された後、光触媒フィルタカートリッジ
16内に流入し、風向制御板18によって風向が外側に変えられた後、光触
媒16cが定着された金属薄板16aを通過し、ケース本体10の上側の排
気口12より排気される。光触媒フィルタカートリッジ16では、吸気口1
1bより吸引した外気に含まれる塵埃等を除去することができると共に、光
触媒16cに外気に含まれる有機物が接触することにより、脱臭等を行うこ
ともできる。そして、排気口12より排気される空気清浄された空気は、更
に、ケース本体10の上側に配設される排気部30より多方向に排気される。」
「【0041】
以上のようなケース本体50は、LED19を点灯することによって、光
触媒フィルタカートリッジ16を構成する金属薄板16aの全体に紫外線が
照射される。すなわち、錯体状の金属薄板16aは、LED19から出射さ
続きを表示(全13行)
れた紫外線、反射板21で反射された紫外線、更に、カーリングした金属薄
板16aを絡ませて構成された多数の微小空間で乱反射した紫外線が照射さ
れる。そして、送風機13が駆動すると、図7中矢印で示すように、外気は
、上側の吸気口52より吸引され、集塵フィルタカートリッジ11dで集塵
された後、光触媒フィルタカートリッジ16内に流入し、風向制御板18に
よって風向が外側に変えられた後、光触媒16cが定着された金属薄板16
aを通過し、下側の排気口51bより排気される。ここで、空気清浄する空
気は、ケース本体50の上側に配設される吸気部60によって多方向の外気
が吸気される。」
「【図1】
[図:0001384107000014.jpg]
」

(4) 甲4

ア 甲4の記載

「【0002】
【従来の技術】従来のこの種の空気清浄装置、例えば、光触媒を用いて脱臭作用を行う従来の空気清浄装置の基本構造を図6を参照しながら説明する。図6は従来の光脱臭機能を有する空気清浄装置(電気集塵式)の概略断面図である。その基本構成は送風機の吸込側に集塵部と脱臭部を設けたものである。
【0003】図6において、1はケーシングで、内部には送風機10の吸込側に、吸込口(吸込みグリル2)より順番に空気中のホコリや大きな粒子を除去するプレフィルター3、汚れの粒子をプラスに帯電させるイオン化部4及びマイナスに帯電し、汚れの粒子を吸着・除去する静電集塵フィルター5で集塵部を構成し、その後面には光触媒として酸化チタンが塗布された光触媒付吸着体6、該吸着体に対向するように設けられた紫外線ランプ7及び吸着体に紫外線を効率良く照射するための反射板8で脱臭部を構成している。そして、送風機10の吐出側にはケーシング1の上部に吹出しグリル12を設けた構成である。
【0004】この種の空気清浄装置としては、例えば特開平1-159033号公報や特開平3-60720号公報等にその一例が開示されているが、これらはいずれも集塵部が電気集塵方式あるいはファイバーフィルター方式に拘わらず、送風機の吸込側に集塵部と脱臭部を設けた構成となっている。」
「【0017】図1において、空気清浄装置のケーシング1の内部には空気を循環するための送風機10としてシロッコファンが設けられている。送風機10の吸込側には高性能の集塵フィルター13を配設し、吐出側には光触媒を励起させる励起源として紫外線ランプ7及びその反射板8が下方から光触媒付吸着体6に対向するように設けられており、脱臭部を構成している。そして、ケーシング1には吸込口に吸込みグリル2を、吹出口に吹出しグリル12を設け、いずれも着脱可能になっている。
【0018】集塵フィルター13は、特殊樹脂繊維の不織布をプリーツ(ひだ状)形状にし、集塵面積を大幅に拡大した高性能ヘパフィルターで、高い集塵効率(フィルター単体の集塵効率99.97%)を有し、フィルター表面には抗菌材フィルターを使用しているため、空気中の花粉やタバコの煙、窒素酸化物、ハウスダストの他、ウイルスや雑菌を吸着除去すると共に、それらを不活化(活動を抑制する)し、その繁殖力を抑える作用がある。
【0019】光触媒付吸着体6は、通気部(外形)面積を小型化すると共に、通風抵抗が少なく接触表面積を大きくする目的でハニカム状に形成し、アルミニウム等の金属からなるハニカム担体の表面に吸着材としてゼオライト及び光触媒として酸化チタンを付加させたものである。吸着材は、活性炭やセラミックをハニカム形状等にして光触媒を付加あるいは混練してもよい。また、光触媒は酸化チタンの他、酸化タングステン、酸化亜鉛などの金属酸化物の単体及びその複合体を用いてもよい。」
「
[図:0001384107000015.jpg]
」
「
[図:0001384107000016.jpg]
」
「
[図:0001384107000017.jpg]
」

(5) 甲5

ア 甲5の記載

「【0006】
【考案の実施の形態】
マイナスイオン生成空気清浄器の蓋の上部に空気取り入れ用のファンを取り付けその吸入口に光り触媒効果を持つ酸化チタンを塗布したフィルタ-を取りつける。
このフィルタ-に近接して青色発光ダイオ-ドを配し酸化チタンとの光触媒作用により吸入空気から雑菌と臭気を消滅軽減させる。
続きを表示(全12行)
これに使用するフィルタ-は酸化チタンを均一に塗布した後250度に近い高温で焼成させるためこの温度に充分耐える炭素繊維を使用する。
また形状については均一な光りを受光できるよう円形のフィルタ-とその外周に取りつけられるよう円形に青色発光ダイオ-ドを配して使用する。
【0007】
【実施例】
本考案はマイナスイオン生成空気清浄器の空気取り入れ口の下部に設置した酸化チタンを塗布した炭素繊維製の1次フィルタ-図1-1に近接して配置した青色発光ダイオ-ド図1-2の光りにより酸化チタンとの光触媒効果により通過空気の中から有害な物質を除去するものである。
なお、本考案を理解しやすいようにマイナスイオン生成空気清浄器の全体構造を図解図2して説明する。
空気取り入れ口図2-4から流入した空気は酸化チタンを塗布した炭素繊維フィルタ-図2-1を通過するが、通過時酸化チタンと青色発光ダイオ-ドの光り触媒効果により大気中の有害物質が分解軽減され浄化される、なお、比較的分子量が大きい粒子は2次フィルタ図2-2で補足される。
全体の空気の流れは吸気用シロッコファン図2-5の羽根車図2-6により浄化された空気はマイナスイオン生成用電子回路図2-7の働きで発生したマイナスイオン高電圧を放出用端子図2-8から空気中に放出し、光り触媒効果により浄化された空気中になお残留する悪臭等をさらに分解吸収しマイナスイオンを多量に含んだ清浄な空気図2-9を室内に放出するものである。」
「【図2】
[図:0001384107000018.jpg]
」

(6) 甲6

ア 甲6の記載

「【0070】
本発明の或る態様では、PHPGは、オゾン,プラズマ種,有機種が実質上ない状態において、例えば既述の範囲の紫外光で活性化されたときに光触媒による吸着水分子の酸化によって生成されてもよい。一実施形態では、内側を光触媒で被覆されたディフューザ基板(又は内側を薄い帆状の通気性光触媒構造で覆われたディフューザシェル)が、紫外光ランプの上及び周囲に配置されてもよい。ディフューザ内の開口は、紫外光の電源と構造上の支持部が嵌め込まれる枠の役割を果たしてもよい。組み立てられたとき、上記ディフューザ装置は、次のように動作してもよい。即ち、(a) 流体分配機構は、空気を有機性の蒸気及びダストフィルタを通してディフューザ内に送り込んで過圧を作り、(b) 空気は、基板及び/又はディフューザシェルの細孔又は通気孔を通ってディフューザ外へ流れ、(c) 空気中に含まれる湿気は、光触媒の表面に吸着し、(d)ランプによって生成された紫外光は、光触媒を照射して活性化し、光触媒は、吸着した水を酸化すると共に吸着した酸素を還元してPHPGを生成し、(e) ディフューザ装置内で生成されたPHPGは、ディフューザの細孔又は通気孔を通ってディフューザから出て、周囲環境へ急速に移動する。
【0071】
いくつかの実施形態では、PHPGは、中圧水銀アーク(MPMA)ランプによって生成される。MPMAランプは、紫外光のみならず赤外域の波長をもつ可視光を発する。ランプを選ぶ際、紫外域の出力を詳しく調べることが重要である。紫外域のスペクトル出力は、グラフで表され、重要な紫外域波長で比例した出力を示すことがある。MPMAランプの広いスペクトルは、その機能性の故に選ばれる。
【0072】
他の実施形態では、PHPGは、紫外光発光ダイオード(UV LED)によって発せられる。UV LEDは、より小型で、UV LEDの群が種々の寸法と方法で列に並べられ、より小さく,より頑丈な製品を可能にする。」
「【図7】
[図:0001384107000019.jpg]
」

(7) 甲7

ア 甲7の記載

「
[図:0001384107000020.jpg]
」

(本考案は空気清浄機を提供する。図1に示すように、実施例において、前記空気清浄機は清 浄機本体5を含む。前記清浄機本体5は、吸気口と排気口を有するハウジング(図面には符号が示されていない)と、ハウジングの内部に取り付けられている送風装置(図示せず)、電気制御部(図示せず)及び消浄部材などと、を含むことを理解されたい。また、送風装憤は、モーターと、モーターと連動に接続する羽根車(例えば横流ファン)と 、を含む。清浄機本体5は、清浄部材を収容するための空気清浄室を更に有し、前記空気清浄室は風路の一部を構成するため、空気を清浄部材に通過させて濾過して清浄されてから風路を介して吹き出される。本実施例において、清浄部材は空気フィルターアセンブリであり、前記空気フィルターアセンブリは筒状のフィルター1を含む。図1に示すように、前記フィルター1は筒状を呈している・・・)

「
[図:0001384107000021.jpg]
」

(8) 甲8

ア 甲8の掲載

「
[図:0001384107000022.jpg]
」(2ページ)
「
[図:0001384107000023.jpg]
」(4ページ)

(9) 甲9

ア 甲9の記載

「【0027】
さらに、図5に示すように、一方の側で下方向に伸張しているセンサー被覆部145が設けられ、センサー被覆部145の内部には、埃密度検知センサー170が設けられ、これにより、室内の埃汚染を検知することができる。
【0028】
図2または図5に示すように、センサー孔144bは、ファン筐体144の一方の側に形成され、ガス密度検知センサー180と、温度検知センサー190とが、ファン筐体144の内側に設けられ、これにより、有毒ガスによる汚染度合いおよび室内の温度を検知することができる。」
「
[図:0001384107000024.jpg]
」

(10) 甲10

ア 甲10の掲載

「
[図:0001384107000025.jpg]
」
「
[図:0001384107000026.jpg]
」
「
[図:0001384107000027.jpg]
」

(11) 甲11

ア 甲11の掲載

「
[図:0001384107000028.jpg]
」(表紙)
「
[図:0001384107000029.jpg]
」(5ページ)
「
[図:0001384107000030.jpg]
」(7ページ)
「
[図:0001384107000031.jpg]
」(8ページ)
「
[図:0001384107000032.jpg]
」(11ページ)

2 理由についての判断

(1) 請求項1

ア 本件特許発明1と甲1発明とを、その機能、構造又は技術的意義を考慮して対比する。

甲1発明の「ハウジング1」は、本件特許発明1の「外部ハウジング」に、以下同様に、

「上部空気吹出口111」は、「吐出口」に、

「空気吸込口」は、「吸引口」に、

「補強壁23」は、「内部ハウジング」に、

「モータ-291及び羽根車292」は、「ファン」に

「フィルター28」は、「集塵フィルター」に、

「空気清浄機」は、「空気清浄機」に、それぞれ相当する。

そうすると、甲1発明の「ハウジング1は、空気吸入口が形成された周壁12を含み、周壁12は、内部に略円筒状の補強壁23を設け」ることは、図4の補強壁23の配置関係からみて、本件特許発明1の「前記外部ハウジングの内部に設けられ、前記外部ハウジングに対して離隔して形成される内部ハウジング」と、「前記外部ハウジングの内部に設けられ、形成される内部ハウジング」との限りで一致する。

甲1発明の「空気を上方に位置する上部空気吹出口111の方向に送風するモーター291及び羽根車292を、補強壁23内部に設置」する態様は、本件特許発明1の「前記内部ハウジングに設置され、前記吐出口の方向に空気を強制的に排出させるファン」を備える態様に相当する。

さらに、甲1発明の「環形柱状のフィルター28を、モーター291及び羽根車292よりも空気流動方向の上流、かつ、補強壁23の下部に設置し」た態様は、その配置からみて、本件特許発明1の「前記ファン、前記光触媒フィルター及び前記紫外線光源より空気流動方向の上流に配置され、前記内部ハウジングに水平方向に脱着可能に設置される集塵フィルター」と「前記ファンより空気流動方向の上流に配置され、水平方向に脱着可能に設置される集塵フィルター」との態様の限りで一致する。

そうすると、両者は、以下の一致点で一致し、相違点で相違する。

<一致点>

「吸入口及び吐出口が形成された外部ハウジングと、
前記外部ハウジングの内部に設けられ、形成される内部ハウジングと、 前記内部ハウジングに設置され、前記吐出口の方向に空気を強制的に排出させるファンと、
前記ファンより空気流動方向の上流に配置され、水平方向に脱着可能に設置される集塵フィルターと、を含む空気清浄機。」

<相違点1>

本件特許発明1では、「前記外部ハウジングに対して離隔して形成される内部ハウジング」を含むのに対して、甲1発明では、補強壁がそのような構成であるのか明確でない点。

<相違点2>

本件特許発明1では、「前記内部ハウジングに設置され、ファンの空気排出方向又はファンの空気排出方向の反対方向に配置される光触媒フィルターと、前記光触媒フィルターより前記ファンによって発生する空気流動方向の上流に配置され、光触媒フィルターに向かって紫外線を照射する紫外線光源と」を備え、「集塵フィルター」が「前記光触媒フィルター及び前記紫外線光源より空気流動方向の上流に配置され」るのに対して、甲1発明では、そのような構成を備えていない点。

<相違点3>

集塵フィルターについて、本件特許発明1では、「前記内部ハウジングに水平方向に脱着可能に設置される」とされているのに対して、甲1発明は、そのような構成を備えていない点。

<相違点4>

空気清浄機について、本件特許発明1は、「前記外部ハウジングの前記吸入口と前記吐出口との間に設置されることによって、 前記吸入口を介して入ってから、 前記外部ハウジングと前記内部ハウジングとの間の空間を通過して前記吐出口に排出される空気の質を測定するセンサー」を含んでいるのに対して、甲1発明は、その点が不明である点。

イ 判断

事案に鑑み、相違点4について、先ず検討する。

甲1には、上記相違点4に係る本件特許発明1の特定事項である「前記外部ハウジングの前記吸入口と前記吐出口との間に設置されることによって、 前記吸入口を介して入ってから、 前記外部ハウジングと前記内部ハウジングとの間の空間を通過して前記吐出口に排出される空気の質を測定するセンサー」について、記載も示唆もなされていない。すなわち、甲1において、外部からハウジング1の内部に取り込まれた空気(甲1の図2、図3でみて、ハウジング1の下部において、ハウジング1に向かう矢印)は、全てフィルター28を通過しており、外部からハウジング1に入る空気吸入口を通り、フィルター28を通過せずに、空気吹出口に到達する空気の流れは想定されていない。

また、他の甲各号証においても、「センサー」が「前記外部ハウジングの前記吸入口と前記吐出口との間に設置されることによって、 前記吸入口を介して入ってから、 前記外部ハウジングと前記内部ハウジングとの間の空間を通過して前記吐出口に排出される空気の質を測定する」ことについて、示唆するところはない。

そして、本件特許発明1は、上記相違点4に係る構成を有することにより、「家庭用又は小型の空気清浄機内に光触媒物質を含む光触媒フィルター及び光源を設置できる構造を提供すると同時に、流動する室内空気の質を正確に測定できる」(本件特許明細書【0015】)、「外部ハウジングと内部ハウジングとの間の空間は、フィルターを経ていない外部空気と同一の汚染度を有する空気で充填され、内部ハウジングを通過する空気よりは落ち着いているが、上述したように、吸入口を介して入ってから吐出口に出る一定の流動を有しており、継続して外部空気と同一の汚染水準の空気が流れるようになり、一定水準に隔離された空間内にあるので、このような空間に存在する空気を測定すると、空気の汚染度をさらに正確に測定することが可能である。」(同【0093】)という格別顕著な効果を奏するものであるから、当該構成を当業者が適宜なし得た設計的事項とすることもできない。

以上のとおりであるから、甲1発明において、上記相違点4に係る本件特許発明1の構成とすることは、当業者であっても容易に想到し得たことではない。

ウ したがって、本件特許発明1は、他の相違点を検討するまでもなく、甲1発明及び他の甲1~11に記載された事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものではない。

(2) 請求項2、4~18

本件特許発明1を直接又は間接的に引用する本件特許発明2、4~11、16~18、並びに上記相違点4に係る本件特許発明1の特定事項を有する本件特許発明12及び本件特許発明12を直接又は間接的に引用する請求項13~15についても、少なくとも、上記相違点4を、それぞれ有している。

そして、上記相違点4についての判断は、上記(1)で、請求項1について示した判断と同様であるから、甲1発明において、相違点4に係る本件特許発明1に係る構成をなすことは、当業者であっても容易に想到し得たとすることができないので、本件特許発明2、4~18は、同様に、甲1発明及び他の甲1~11に記載された事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものではない。

3 小括

以上のとおりであるから、本件特許発明1、2、4~18に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものではない。

第6 むすび

以上のとおり、取消理由通知に記載した取消理由及び特許異議申立書に記載した特許異議申立理由によっては、本件特許発明1、2、4~18に係る特許を取り消すことはできない。

また、他に請求項1、2、4~18に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。

また、請求項3に係る特許は、上記のとおり、訂正により削除された。これにより、申立人による特許異議の申立てについて、請求項3に係る申立ては、申立ての対象が存在しないものとなったため、特許法第120条の8第1項で準用する同法第135条の規定により却下する。

よって、結論のとおり決定する。

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2021-700382

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