特許異議申立
2023-700169
空気清浄機
- 審判番号
- 2023-700169
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 特願2021-165101
- 登録番号
- 7120425
- 請求日
- 2023年02月14日
- 審決日
- 2023年10月12日
- 公報発行日
- 2024年01月26日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【権利者】富士電機株式会社
- 【権利者代理人】伊東 忠重
- 【権利者代理人】伊東 忠彦
- 【異議申立人】白井 美登里
- 審判長/審判官
- 審判長 鈴木 充
- 審判官 間中 耕治
- 審判官 槙原 進
- 分類
- P1651.121-YAA(F24F) / P1651.537-YAA(F24F) / P1651.536-YAA(F24F)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第36条第6項第2号、特許法第29条第2項、特許法第120条の5第2項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第7120425号発明「空気清浄機」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。
結論
結 論
特許第7120425号の特許請求の範囲を、訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1~5〕、6について訂正することを認める。
特許第7120425号の請求項1~6に係る特許を維持する。
理由
理 由
第1 手続の経緯
特許第7120425号の請求項1~6に係る特許についての出願は、令和3年2月19日の出願である特願2021-25077号の一部を令和3年10月6日に新たな特許出願としたものであって、令和4年8月8日にその特許権の設定登録がされ、同年8月17日に特許掲載公報が発行された。
本件特許異議の申立ての経緯は、次のとおりである。
令和5年 2月14日 :特許異議申立人 白井美登里(以下、「申立人」という。)による請求項1~6に係る特許に対する特許異議の申立て
同年 5月22日付け:取消理由通知
同年 7月21日 :特許権者による意見書、訂正請求書の提出(以下、この訂正請求を「本件訂正請求」といい、この訂正請求による訂正を「本件訂正」という。)
なお、申立人に対して期間を指定して意見を述べる機会を与えたが、申立人からの応答はなかった。
第2 本件訂正の適否
1.一群の請求項1~5の訂正について
(1)訂正の内容
一群の請求項1~5に係る本件訂正の内容は、訂正箇所に下線を付して示すと、以下のとおりである。
(訂正事項1)
特許請求の範囲の請求項1に
「前記板に対して前記上流側に配置された前記光源は、第1配光角度で紫外線を照射する第1光源と、前記第1配光角度よりも狭い第2配光角度で紫外線を照射する第2光源と、を含み、
前記第1光源は、前記第2光源よりも前記内壁の近くに配置された、」
と記載されているのを、
「前記板に対して前記上流側に配置された前記光源は、第1配光角度で紫外線を照射する第1光源と、前記第1配光角度よりも狭い第2配光角度で紫外線を照射する第2光源と、を含み、
前記内壁は、第1面と、前記第1面に隣接する第2面と、を含み、
前記第1光源は、前記第2光源よりも前記内壁の前記第1面の近くに配置され、かつ、前記第1面に沿って配列された複数の光源と、前記第2光源よりも前記内壁の前記第2面の近くに配置され、かつ、前記第2面に沿って配列された複数の光源と、を含む、」
に訂正する(請求項1の記載を引用する請求項2~5も同様に訂正する。)。
(2)訂正の適否についての判断
ア 訂正の目的
訂正事項1は、訂正前の請求項1における「内壁」について「前記内壁は、第1面と、前記第1面に隣接する第2面と、を含」むことを特定するともに、「第1光源」について「前記第2光源よりも前記内壁の前記第1面の近くに配置され、かつ、前記第1面に沿って配列された複数の光源と、前記第2光源よりも前記内壁の前記第2面の近くに配置され、かつ、前記第2面に沿って配列された複数の光源と、を含む」ことを特定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
訂正事項1は、願書に添付した明細書の段落【0058】に「図9において、光源71,72,73,74は、それぞれ、広角配光型の第1光源76と、挟角配光型の第2光源77とを有する。第1光源76は、第2光源77よりも、紫外線を反射可能な内壁23の近くに配置されている。第1光源76は、内壁23に隣接する二辺に沿ってL字状に配列されている。」と記載されており、図9から、「前記内壁は、第1面と、前記第1面に隣接する第2面と、を含」むこと、「第1光源」が「前記第2光源よりも前記内壁の前記第1面の近くに配置され、かつ、前記第1面に沿って配列された複数の光源と、前記第2光源よりも前記内壁の前記第2面の近くに配置され、かつ、前記第2面に沿って配列された複数の光源と、を含む」ことを看取できるから、新たな技術的事項を追加するものではない。
ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないこと
訂正事項1は、訂正前の請求項1に対して、「内壁」及び「第1光源」の発明特定事項を直列的に付加するものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
(3)一群の請求項について
訂正事項1に係る訂正前の請求項1~5について、請求項2~5は、ぞれぞれ請求項1を引用しているものであって、訂正事項1によって記載が訂正される請求項1に連動して訂正されるものであるから、訂正前の請求項1~5に対応する訂正後の請求項〔1~5〕は、一群の請求項であって、訂正事項1は、一群の請求項ごとに請求されたものである。
2.請求項6の訂正について
(1)訂正の内容
請求項6に係る本件訂正の内容は、訂正箇所に下線を付して示すと、以下のとおりである。
(訂正事項2)
特許請求の範囲の請求項6に
「前記光源は、第1配光角度で紫外線を照射する第1光源と、前記第1配光角度よりも狭い第2配光角度で紫外線を照射する第2光源と、を含み、
前記第1光源は、前記第2光源よりも前記内壁の近くに配置された、」
と記載されているのを、
「前記光源は、第1配光角度で紫外線を照射する第1光源と、前記第1配光角度よりも狭い第2配光角度で紫外線を照射する第2光源と、を含み、
前記内壁は、第1面と、前記第1面に隣接する第2面と、を含み、
前記第1光源は、前記第2光源よりも前記内壁の第1面の近くに配置され、かつ、前記第1面に沿って配列された複数の光源と、前記第2光源よりも前記内壁の前記第2面の近くに配置され、かつ、前記第2面に沿って配列された複数の光源と、を含む、」に訂正する。
(2)訂正の適否についての判断
ア 訂正の目的
訂正事項2は、訂正前の請求項6における「内壁」について「前記内壁は、第1面と、前記第1面に隣接する第2面と、を含」むことを特定するともに、「第1光源」について「前記第2光源よりも前記内壁の前記第1面の近くに配置され、かつ、前記第1面に沿って配列された複数の光源と、前記第2光源よりも前記内壁の前記第2面の近くに配置され、かつ、前記第2面に沿って配列された複数の光源と、を含む」ことを特定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
訂正事項2は、願書に添付した明細書の段落【0058】に「図9において、光源71,72,73,74は、それぞれ、広角配光型の第1光源76と、挟角配光型の第2光源77とを有する。第1光源76は、第2光源77よりも、紫外線を反射可能な内壁23の近くに配置されている。第1光源76は、内壁23に隣接する二辺に沿ってL字状に配列されている。」と記載されており、図9から、「前記内壁は、第1面と、前記第1面に隣接する第2面と、を含」むこと、「第1光源」が「前記第2光源よりも前記内壁の前記第1面の近くに配置され、かつ、前記第1面に沿って配列された複数の光源と、前記第2光源よりも前記内壁の前記第2面の近くに配置され、かつ、前記第2面に沿って配列された複数の光源と、を含む」ことを看取できるから、新たな技術的事項を追加するものではない。
ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないこと
訂正事項2は、訂正前の請求項6に対して、「内壁」及び「第1光源」の発明特定事項を直列的に付加するものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
3.小括
以上のとおりであるから、本件訂正の訂正事項1、2は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項、第6項に適合する。
したがって、特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1~5〕、6について訂正することを認める。
第3 訂正後の本件発明
本件訂正により訂正された請求項1~6に係る発明(以下、「本件発明1」~「本件発明6」という。)は、訂正特許請求の範囲の請求項1~6に記載された事項により特定される、以下のとおりのものである。
【請求項1】
吸い込み口から吹き出し口に空気を流すダクトと、
前記ダクト内の空気の流れ方向における下流側から上流側に向けて、前記ダクト内に紫外線を照射する光源と、
前記ダクト内から前記吹き出し口に空気を排出するファンと、
前記ファンに対し前記上流側に配置され、前記ファンに向かう空気を迂回させる板と、を備え、
紫外線は、前記ダクトの内壁で反射し、
前記板に対して前記上流側に配置された前記光源は、第1配光角度で紫外線を照射する第1光源と、前記第1配光角度よりも狭い第2配光角度で紫外線を照射する第2光源と、を含み、
前記内壁は、第1面と、前記第1面に隣接する第2面と、を含み、
前記第1光源は、前記第2光源よりも前記内壁の前記第1面の近くに配置され、かつ、前記第1面に沿って配列された複数の光源と、前記第2光源よりも前記内壁の前記第2面の近くに配置され、かつ、前記第2面に沿って配列された複数の光源と、を含む、空気清浄機。
【請求項2】
前記板に対して前記上流側に配置された前記光源は、前記流れ方向に離れた複数の箇所に配置された、請求項1に記載の空気清浄機。
【請求項3】
前記流れ方向における上流側から下流側に向けて、前記ダクト内に紫外線を照射する光源を備える、請求項1又は2に記載の空気清浄機。
【請求項4】
前記板は、前記ダクト内の空気が通過する貫通孔を有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の空気清浄機。
【請求項5】
前記板に対して前記上流側に配置された前記光源は、UV-Cを照射する第1光源、波長がUV-Cよりも長いUV-Bを照射する第2光源と、を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の空気清浄機。
【請求項6】
吸い込み口から吹き出し口に空気を流すダクトと、
前記ダクト内の空気の流れ方向における下流側から上流側に向けて、前記ダクト内に紫外線を照射する光源と、
前記ダクト内から前記吹き出し口に空気を排出するファンと、を備え、
紫外線は、前記ダクトの内壁で反射し、
前記光源は、第1配光角度で紫外線を照射する第1光源と、前記第1配光角度よりも狭い第2配光角度で紫外線を照射する第2光源と、を含み、
前記内壁は、第1面と、前記第1面に隣接する第2面と、を含み、
前記第1光源は、前記第2光源よりも前記内壁の前記第1面の近くに配置され、かつ、前記第1面に沿って配列された複数の光源と、前記第2光源よりも前記内壁の前記第2面の近くに配置され、かつ、前記第2面に沿って配列された複数の光源と、を含む、空気清浄機。
第4 取消理由通知に記載した取消理由について
当審が令和5年5月22日付けの取消理由通知に記載した取消理由の概要は、次のとおりである。
理由1(明確性)
本件特許は、特許請求の範囲の記載が下記の点で不備のため、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものである。
理由2(進歩性)
本件特許の請求項1~6に係る発明は、本件特許の原出願の出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、本件特許の請求項1~6に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである。
記
理由1
請求項1の「前記第1光源は、前記第2光源よりも前記内壁の近くに配置された」との発明特定事項は、ダクトの「前記内壁」のうち、いずれか1つの面に対して「前記第1光源は、前記第2光源よりも前記内壁の近くに配置された」構成と、全ての面に対して「前記第1光源は、前記第2光源よりも前記内壁の近くに配置された」構成との2通りの解釈が可能である。
してみると、請求項1の「前記第1光源は、前記第2光源よりも前記内壁の近くに配置された」との発明特定事項は、第三者が不測の不利益を被るおそれがある程度に不明確である。
請求項1を直接的又は間接的に引用する請求項2~5、請求項1と同じ発明特定事項を含む請求項6についても、同様である。
理由2
<引用文献等一覧>
引用文献1:韓国登録実用新案第20-0410245号公報(甲第1号証)
引用文献2:中国実用新案第202762228号明細書(甲第2号証)
引用文献3:特開2008-104739号公報(甲第6号証)
引用文献4:特開2015-51268号公報(甲第5号証)
引用文献5:特開2009-72430号公報(甲第4号証)
(1)引用発明1を主引用例とした場合
請求項1:引用文献1~4
請求項2~5:引用文献1~5
請求項6:引用文献1、2、4
(2)引用発明2を主引用例とした場合
請求項1:引用文献2~4
請求項2~5:引用文献2~5
請求項6:引用文献2~4
第5 当審の判断
1.理由1について
上記のとおり、本件訂正により請求項1~5及び請求項6は、「前記内壁は、第1面と、前記第1面に隣接する第2面と、を含み、前記第1光源は、前記第2光源よりも前記内壁の前記第1面の近くに配置され、かつ、前記第1面に沿って配列された複数の光源と、前記第2光源よりも前記内壁の前記第2面の近くに配置され、かつ、前記第2面に沿って配列された複数の光源と、を含む、」ものであることが特定された。
したがって、特許請求の範囲の請求項1~6の記載は、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たすものである。
2.理由2について
2-1.引用文献に記載された事項及び引用発明
(1)引用文献1について
ア 引用文献1に記載された事項
取消理由通知において引用した引用文献1には、以下の事項が記載されている。なお、下線部は、参考のために当審が付したものであり、翻訳文は、申立人が提出した翻訳文を参照した。
(ア)「
[図:0001405820000001.jpg]
」(第4ページ第22行~第27行)
(訳)「本考案において、前記紫外線発生部には多数個のUV Lampがマトリックス形態で設置されるのが望ましい。
本考案において、前記UV Lampは一般光反応波長がおこった360~380nm以外の波長に対して殺菌及び光触媒反応を同時に誘発することができるようにするための254nm台のUV光源であることが特徴である。
本考案において、前記マトリックスはn×n行列で、前記多数個のUV LEDはi番目行でLED AとLED Bがお互いに相互に配列されて、j番目熱ではLED AとLED Bがお互いに相互に配列されて、ここでnは自然数、iとjは1とn間の自然数、AとBは光照射角度がお互いに違う(例:15゜、110゜)LEDであることが特徴である。」
(イ)「
[図:0001405820000002.jpg]
[図:0001405820000003.jpg]
」(第5ページ第25行~第6ページ第4行)
(訳)「以下、添付された図面を参照して本考案の構成と動作原理についてより詳細に説明する。
まず、図1は、本考案による空気清浄機の全体構成を示す図である。本考案の空気清浄器(100)は主要構成要素として空気清浄器吸入口(10)、集塵部(20)、紫外線発生部(30)、UV LEDまたはUV Lampのような紫外線発生源と親環境性光触媒フィルターの間の距離(40)、TiO2光触媒のような親環境性光触媒フィルター(50)、ファン(60)、イオナイザー(陰イオン発生炭素ブラシ)(70)、空気清浄器吐出部(80)、SMPS(92)、制御部(94)、高圧発生部(96)を具備している。 そして、本考案の空気清浄機は、紫外線発生部の電気的な回路構成は回路図(30’)のようになり、UV LED(35)としては、光照射角度が15°であるUV LED(35’)と光照射角度が110°であるUV LED(35'')とを使用する。
すなわち本考案では空気清浄器(100)に単相の交流電源(例として220V、60Hz)が供給されるとSMPS(Switching Mode Power Supply)(92)ルルトングして交流を直流(例としてDC5V、12V)で変換させた後所望の直流電源を制御部(94)と高圧発生部(96)に供給して、一部電源はまた制御部(94)を経て紫外線発生部(30)とファン(60)に供給されて、高圧発生部(96)を経てファン(60)の周囲に多数個(図1の実施例では4個が設置される)設置されたイオナイザー(70)に所定の高圧電源が供給される。次にファン(60)が回転して空気清浄器(100)の吸入口(10)で周囲室内空気(air1)を吸いこむ。 吸入された空気(air1)は集塵部(20)を通じて1次的に空気中のにおい原因になる成分が濾過されて、微細ほこりも濾過されて、空気中の細菌と浮遊油分(油粉)まで濾過される(air2)。 以後1次的に浄化された空気(air2)は紫外線発生部(30)を通過する(air3)。紫外線発生部(30)は直流5Vの電源(LEDの場合)を供給されて紫外線を発生させるのでこちらを通過する空気はここで発生する紫外線によって空気(air2)中に残っていた細菌を殺して、この椀(air3)は再び紫外線による光触媒反応が起きているTiO2光触媒フィルターのような親環境性フィルター(50)を通過する(air4)。光触媒フィルター(50)を通過しながら空気(air3)中に残っている各種有害物質と難分解性物質などの環境汚染物質を除去したきれいな空気(air4)になる。この時TiO2光触媒フィルター(50)は光触媒を使用するので光触媒の特性によって空気を2次汚染させる物質を生成させないという長所がある。」
(ウ)「
[図:0001405820000004.jpg]
[図:0001405820000005.jpg]
[図:0001405820000006.jpg]
[図:0001405820000007.jpg]
」(第6ページ第10行~最終行)
(訳)「2.1実施例1の動作原理
一方、本考案では大きく三種類の実施例を開示する。一番目実施例は図2のように紫外線発生部(30)に設置されたUV LED(35)で発生する紫外線の光照射方向(B)が空気清浄器(100)の風向き(A、C)のような場合だ。実験結果このように光照射方向(B)と空気清浄器の風向き(A、C)が一致する場合空気清浄器の効率が極大化されることで現われた。図1は図2の実施例による全体構成図を示している。
2.2実施例2の動作原理
二番目実施例は図3のように紫外線発生部(30)に設置されたUV LED(35)で発生する紫外線の光照射方向(B’)が空気清浄器(100)の風向き(A、C)と反対になる場合だ。実験結果このように光照射方向(B’)と空気清浄器の風向き(A、C)が反対の場合空気清浄器の効率が実施例1の場合よりは落ちることで現われた。しかしこの実施例でも既存の空気清浄器より優れた性能を示した。
そしてこの時には図2のようにTiO2光触媒フィルター(50)が先に位置して次に紫外線発生部(30)が設置されるのが特徴である。よって実施例2の場合にはTiO2光触媒フィルター(50)に吸入された空気(air2)が光触媒によって空気(air2)中に残っている各種有害物質と難分解性物質などの環境汚染物質を除去したきれいな空気(air3’)になって、この空気(air3’)は再び紫外線発生部(30)で発生する紫外線によって空気(air3’)中に残っていた細菌を殺してきれいな空気(air4’)になる。 きれいな空気(air4’)はまたファン後段のイオナイザー(70)によってさわやかな空気(air5)に変わって室内で排出される。
ここで確認された事実は紫外線光照射方向(B’)と空気清浄器(100)の風向き(A、C)の方向も空気清浄器の性能に影響を及ぼすが、紫外線発生部(30)とTiO2光触媒フィルター(50)の配置順序にも空気清浄器(100)の性能に影響を及ぼすということである。すなわち、紫外線発生部(30)で生成された紫外線でまず空気中の細菌を死滅させた後、光触媒によって環境汚染物質を除去することが、空気清浄機の性能により良好であることが立証された。実施例1と実施例2は基本的に構成が同じである。
2.3実施例3の動作原理
本考案は、紫外線発生部(30)で光照射角度が15°であるUV LED(35’)と110°であるUV LED(35'')を共に混用して使用することで、従来よりはるかに優れた性能を得ることができた。一例として、一つの行にUV LED(35'')、UV LED(35’)、UV LED(35'')の順にUV LEDを3ずつ配置し、このような配置を再び多数の行に配列して全体的にはUV LEDがマトリックス形態に配列されるようにすれば、従来よりも優れた性能を得ることができる。図4aにその例が図示されている。 図4bは図4aの電気的回路構成を簡略に示している。すなわちそれぞれのUV LEDを抵抗とダイオードの結合で等価的に示したものである。このような構造が従来より性能を高めることができる理由はお互いに光照射角度が違うUV LEDを使用することで殺菌範囲が広くなって光集中度を高めることができるからである。」
(エ)「
[図:0001405820000008.jpg]
」(図1、図2)
(オ)「
[図:0001405820000009.jpg]
」(図3、図4a)
(カ) 引用文献1の空気清浄器(100)は、空気清浄器吸入口(10)から吸引した空気が、集塵部(20)、紫外線発生部(30)、親環境性光触媒フィルター(50)、ファン(60)、イオナイザー(70)を経て空気清浄器吐出口(80)から吐出されるものであるから、全体として、「空気清浄器吸入口(10)」から「空気清浄器吐出口(80)」に空気を流す「ダクト」を形成するものと認められる。
(キ) 引用文献1の空気清浄器(100)は、上記(カ)で認定したとおり「ダクト」を備えるものであるから、当該「ダクト」が4つの面からなる「内壁」を備えるものと認められる。
イ 引用発明1
上記アの摘記事項(ア)~(オ)、認定事項(カ)、(キ)から、引用文献1には、次の発明が記載されていると認められる(以下、「引用発明1」という。)。
<引用発明1>
「空気清浄器吸入口(10)から空気清浄器吐出口(80)に空気を流すダクトと、
空気清浄器(100)の風向き(A、C)と反対に紫外線の光照射方向(B’)がなるように紫外線を発生するUV LED(35)と、
空気清浄器(100)の吸入口(10)で周囲室内空気(air1)を吸いこむファン(60)と、
を備え、
UV LED(35)は、光照射角度が15゜のUV LED(35’)と光照射角度が110゜のUV LED(35’’)を使用し、
ダクトは、4つの面からなる内壁を含み、
1行にUV LED(35’’)、UV LED(35’)、UV LED(35’’)の手順でUV LEDを三つずつ配置してこのような配置をまた多数の行に配列して全体的にはUV LEDがマトリックス形態に配列された、空気清浄器(100)。」
(2)引用文献2について
ア 引用文献2に記載された事項
引用文献2には、以下の事項が記載されている。
(ア)「
[図:0001405820000010.jpg]
」
(訳)「図1に示すように、このような空気清浄器は以下を含む:ハウジング110、プリント基板120、及びプリント基板120に接続される浄化装置130、マイナスイオン発生装置122、超音波蚊取り器160、増香器150を有する。このハウジングに110の頂部は空気入り口であり、入気ネット111を設け、ハウジング110の左右両側にそれぞれ排気ネット112を設置した二箇所の通気口がある。ハウジング110真正面に大気環境モニタ115を設け、リアルタイム監視によって着く大気環境場合は、それぞれ異なる色の指示灯を表示し、人々に表示ランプの変化によって、リアルタイム大気環境を知らせる。ハウジング110の片側に制御可能スイッチ170を設け、他の部材を制御する動きの早い開閉に便利である。」
(イ)「
[図:0001405820000011.jpg]
」
(訳)「そのうち、入気ネットに111の下方、両側排気ネット112の間に浄化装置130が設けられていて、上から下まで順に粗濾過層131、組み合わせの濾過層132と光触媒浄化層133を含む。粗濾過層131は大粒によって構成される活性炭材料であり、主に複数の粒子半径比較的大きいダスト粒子を濾過する。複合濾過層132は、より細粒の活性炭材料と高効率エアフィルタ(HEPA規格を満たすフィルタ)で構成されており、直径0.3ミクロン(髪の直径の1/200)の粒子を99.97%以上除去することができ、煙、ほこり及び細菌などの汚染物の最も有効な濾過媒介である。光触媒浄化層133は紫外線ランプグループ133aと浄化膜133bによって構成され、ホルムアルデヒド、芳香族炭化水素およびその誘導体などの有機物のような空気中の有毒ガスを分解するために用いられる。光触媒浄化層133と複合濾過層132との間には、空気の流れの方向を案内するため、回路基板120に接続されたファン140が設けられている。」
(ウ)「
[図:0001405820000012.jpg]
」
(訳)「そのうち、光触媒浄化層133の紫外線ランプグループ133aは水銀紫外線ランプとLED紫外線ランプによって構成され、図1に示すように、本実施例中に2本の低圧水銀紫外線ランプと12本のLEDの紫外線ランプを含み、その操作波長は180nm及び/又は360nmとする。2種類の紫外線ランプを組み合わせることで、LED紫外線ランプの低出力による光触媒効率の低さの問題が軽減され、LED紫外線ランプの長寿命、低コスト、環境保護、省エネという利点も考慮でき、実用性も優れている。」
(エ)「
[図:0001405820000013.jpg]
[図:0001405820000014.jpg]
」
(訳)「まず、始動用空気清浄機100は、プリント基板120は動作を開始し、ファン140を起動して空気を率いることを回転して空気入り口から入気ネット111の進入を通り、順次粗濾過層131、組み合わせの濾過層132と光触媒浄化層133の浄化処理によって、順次粉塵、煙、異臭あるいは毒性物質を除去し、最後はマイナスイオン発生装置122に達し、空気に滅菌消毒をする。この時は、処理した空気を通してもう高クオリティを比較することに達して要求し、両側の通気口によって送り出される。空気パージ過程中大気環境モニタ115はリアルタイム大気環境場合を表示することができ、空気処理を反映する効果を直観する。例えば、堅い起動処理の時、赤色に表示し、現在の大気環境を示して劣り、一定期間後に、指示灯は変化して黄色になり、現在の大気環境中等を示し、空気清浄器100は一定時間に作動するまで、指示灯は変化して青になり、現在の大気環境を示して良好である。人々はまた実需要によって別機能を開封し、例えば、もしこの時が恒温モジュール121を開封すれば、空気は恒温モジュール121上方に均等に高温の影響に通気口までを送り出している。第1の凹溝113に着香器150を配置し、送り出された空気帯を香ばしい香気があるようにさせる。インドア環境無蚊の騒乱を、また超音波蚊取り器160を開封することができさせる。このようなマルチファンクションの空気清浄器100は、家にいることを載設することができて中、車内、あるいはその他は密閉な空間内と比べて、空間内の空気パージを行う。同時除去空気中の粉塵、煙、異臭、有毒ガスと細菌は、また防蚊を実現し、着香し、温度制御して、乾燥などの多種機能は、光触することを保証している効果同時最適化は紫外線ランプの構成は、コストを削減し、収益を高め、同時に人々多様さの需要を満たし、良好な応用の見通しを有する。」
(オ)「
[図:0001405820000015.jpg]
」(図1)
(カ) 引用文献2の空気清浄器100は、「ハウジングに110の頂部は空気入り口であり、入気ネット111を設け、ハウジング110の左右両側にそれぞれ排気ネット112を設置した二箇所の通気口がある」もので、「空気入り口から入気ネット111の進入を通り、順次粗濾過層131、組み合わせの濾過層132と光触媒浄化層133の浄化処理によって、順次粉塵、煙、異臭あるいは毒性物質を除去し、・・・、両側の通気口によって送り出される。」ものであるから、全体として、「空気入り口」から「通気口」に空気を流す「ダクト」を形成するものと認められる。
(キ) 引用文献2の「光触媒浄化層133」は、「紫外線ランプグループ133aと浄化膜133bによって構成され、ホルムアルデヒド、芳香族炭化水素およびその誘導体などの有機物のような空気中の有毒ガスを分解するために用いられる。」ものであるから、「紫外線ランプグループ133a」は、「浄化膜133b」に向けて紫外線を照射するものと認められる。
(ク) 図1の記載から、「紫外線ランプグループ133a」において、「2本の低圧水銀紫外線ランプ」は、「12本のLEDの紫外線ランプ」よりもダクトの内壁の近くに配置されているものと認められる。
(ケ) 引用文献2の空気清浄器100は、上記(カ)で認定したとおり「ダクト」を備えるものであるから、当該「ダクト」が4つの面からなる「内壁」を備えるものと認められる。
イ 引用発明2
上記アの摘記事項(ア)~(オ)、認定事項(カ)~(ケ)から、引用文献2には、次の発明が記載されていると認められる(以下、「引用発明2」という。)。
<引用発明2>
「空気入り口から通気口に空気を流すダクトと、
浄化膜133bに向けて紫外線を照射する紫外線ランプグループ133aと、
空気の流れの方向を案内するためのファン140と、
を備え、
紫外線ランプグループ133aは水銀紫外線ランプとLED紫外線ランプによって構成され、
ダクトは、4つの面からなる内壁を含み、
低圧水銀紫外線ランプは、LEDの紫外線ランプよりもダクトの内壁の近くに配置されている、空気清浄器100。」
(3)引用文献3について
引用文献3には、以下の事項が記載されている。
ア「【0039】
図1を参照して、本実施の形態における空気浄化装置は、第1の照射手段としての発光体3を備える。発光体3は、触媒フィルタ2に向けて光触媒を励起するための光を照射可能に形成されている。本実施の形態における発光体3は、触媒フィルタ2と離れて配置されている。本実施の形態における発光体3は、基板15を備える。本実施の形態における基板15は通気性を有する板部材で形成されている。
【0040】
発光体3は、LED4を備える。複数のLED4が基板15の主面に配置されている。LED4は、触媒フィルタ2に向かうように配置されている。複数のLED4は、等間隔に配置されている。本実施の形態においては、基板15の主面と、触媒フィルタ2の出口2bの面とが、ほぼ平行になるように配置されている。基板15は、筐体1の流入口1aから排出口1bに向かう向きに対して、主面がほぼ垂直になるように配置されている。
【0041】
本実施の形態におけるLED4は、紫外光を発光するように形成されている。本実施の形態においては、LED4として、株式会社エピテックス製の紫外線LED(型番L385-05)を用いている。本実施の形態におけるLED4は、波長が385nm、放射角(出力が半分になる広がり角度)が±3°、および照度が25mcdである。
【0042】
本実施の形態における発光体3は、LED4を駆動するための図示しないLED駆動装置を有する。LED駆動装置は、基板15の主面に配置されている。LED駆動装置は、複数のLED4の点灯および消灯の制御を行なうことができるように形成されている。
【0043】
本実施の形態における空気浄化装置は、送風機5を備える。送風機5は、筐体1の内部に空気の流れを生ずるように形成されている。送風機5は、発光体3の下流側に配置されている。本実施の形態における空気浄化装置は、送風機5を制御するための送風機制御装置6を備える。送風機制御装置6は、筐体1の内部を流れる空気の流量を調整可能に形成されている。
【0044】
本実施の形態における空気浄化装置は、第2の照射手段としての発光体8を備える。発光体8は、発光体3と同じ構成を有する。発光体8は、触媒フィルタ2に向けて光触媒を励起するための光を照射可能に形成されている。発光体8は、光源としてのLED4を含む。発光体8は、LED4の光が触媒フィルタ2に向かうように配置されている。
【0045】
図2に、本実施の形態における空気浄化装置の概略断面図を示す。触媒フィルタ2の上流側および下流側に発光体3,8が配置されている。発光体3は、触媒フィルタ2の出口2bの側に配置されている。発光体8は、触媒フィルタ2の入口2aの側に配置されている。
【0046】
発光体3,8は、触媒フィルタ2から離れて配置されている。本実施の形態においては、発光体3と触媒フィルタ2との距離は、発光体8と触媒フィルタ2との距離と略同じになるように形成されている。
【0047】
このように、本実施の形態においては、触媒フィルタ2の入口2aの側と出口2bの側とに、それぞれ発光体3,8が配置されている。発光体3,8は、入口2aの側および出口2bの側から紫外線を照射可能に形成されている。
【0048】
図1および図2を参照して、発光体3,8が駆動されることにより、LED4が発光する。LED4が発光することにより、矢印93,94に示すように、触媒フィルタ2に紫外光が照射される。触媒フィルタ2の光触媒が励起される。
【0049】
送風機制御装置6によって送風機5が駆動されることにより、矢印91に示すように筐体1の流入口1aから汚染された空気が流入する。空気は、発光体8を透過するか迂回することにより触媒フィルタ2に到達する。空気は、触媒フィルタ2のそれぞれの流路2cを通る。それぞれの流路2cを通るときに、光触媒に接触することにより、空気が浄化される。触媒フィルタ2を通って浄化された空気は、発光体3を透過するか迂回することにより、矢印92に示すように筐体1の排出口1bから排出される。」
イ「【図1】
[図:0001405820000016.jpg]
」
ウ「【図2】
[図:0001405820000017.jpg]
」
エ 引用文献3において、「送風機5は、発光体3の下流側に配置されて」、「空気は、発光体3を透過するか迂回することにより排出口1bから排出される」のであるから、発光体3は、送風機5に対して上流側に配置され、送風機5に向かう空気を迂回させるものであるといえる。
オ 引用文献3において、「発光体3は、LED4を備え」、「複数のLED4が基板15の主面に配置され」、「基板15は、筐体1の流入口1aから排出口1bに向かう向きに対して、主面がほぼ垂直になるように配置されている」のであるから、発光体3のLED4は、基板15に対して上流側に配置されている。
(4)引用文献4について
引用文献4には、以下の事項が記載されている。
ア「【0023】
紫外線光源部210は、印刷回路基板211、印刷回路基板211上に配置される紫外線発光ダイオード212、213、及び光反射構造物214を備える。印刷回路基板211は、内部に空気が流動できる通気孔を備える。光反射構造物214は、紫外線発光ダイオード212、213の周りに配置されて、紫外線発光ダイオード212、213から放出される紫外線を反射して、流路に沿って移動する空気が紫外線と接触する時間を増加させることができる。例えば、光反射構造物214は、紫外線発光ダイオード212、213の側面で紫外線発光ダイオード212、213より大きい高さを有するように配置される。光反射構造物214は、光反射構造物214の高さが増加するにつれてケース110の内壁方向に延在するように構成される。いくつかの他の実施形態において、印刷回路基板211は、光反射構造物214の内部に配置されてもよい。
【0024】
紫外線発光ダイオード212、213は、通気孔を通過した空気に対して紫外線を照射する。紫外線発光ダイオード212、213は一例として、殺菌用の紫外線発光ダイオード212及び光触媒用の紫外線発光ダイオード213を含む。紫外線発光ダイオード212、213は、空気流路に沿って流れる空気の流れ方向と紫外線の照射方向とが一致するように配置される。すなわち、一例として、空気の流れは、ケース110の下部から上部方向になされ、紫外線発光ダイオード212、213は、上部方向に紫外線を照射するように印刷回路基板211上に配置される。
【0025】
殺菌用の紫外線発光ダイオード212は、200ないし300nmの紫外線を放出し、光触媒用の紫外線発光ダイオード213は、300ないし400nmの紫外線を放出する。」
イ「【0031】
いくつかの他の実施形態において、ケース110の内壁の少なくとも一部は光反射物質で塗布されてもよい。例えば、紫外線光源部210上部の内壁に対して光反射効率の高いアルミニウムまたは銀のコーティング層が形成されてもよい。これにより、流路に沿ってケース110の内部を流動する空気が紫外線と接触する時間をさらに増加させることができる。」
ウ「【0034】
図4は、本発明の第2の実施形態に係る空気浄化装置を概略的に示した図である。図4に示すように、空気浄化装置300は、空気浄化部として第1の空気浄化部40及び第2の空気浄化部50を有し、第1の空気浄化部40及び第2の空気浄化部50が空気の流路に沿って順に配列されるという点を除き、第1の実施形態に係る空気浄化装置100とその構成が実質的に同様である。したがって、重複を排除するために、空気浄化装置300のうち第1の実施形態と異なる構成を中心として説明する。」
エ「【0037】
空気導管140を介して流動する空気に対し、第1の空気浄化部40が1次的に殺菌作用を実現し、第1の空気浄化部40を通過した空気に対して第2の空気浄化部50が脱臭及び殺菌作用を実現することができる。
【0038】
いくつかの他の実施形態において、第1の空気浄化部40及び第2の空気浄化部50の配置は互いに置換してもよい。したがって、空気導管140を介して流動する空気に対して、先に第2の空気浄化部50が1次的に脱臭及び殺菌作用を実現し、次に、第2の空気浄化部50を通過した空気に対して第1の空気浄化部40が殺菌作用を実現することもできる。」
オ「【図1】
[図:0001405820000018.jpg]
」
カ「【図2】
[図:0001405820000019.jpg]
」
キ「【図4】
[図:0001405820000020.jpg]
」
(5)引用文献5について
引用文献5には、以下の事項が記載されている。
ア「【0010】
空気清浄装置10は、内部に所定の空間を有する略長方体形状を有するケース本体11を備えている。図2に示すように、ケース本体11の吸気側の側面11aには、複数の吸気口21が形成されており、これら吸気口21がケース本体11の内部に空気を取り入れるための吸気部として機能する。また、図3に示すように、ケース本体11の排気側の側面11bには、複数の排気口23が形成されており、これら排気口23がケース本体11の外部に空気を送り出すための排気部として機能する。
【0011】
ケース本体11の内部には、吸気口21から排気口23に連通する流路が形成されている。空気清浄装置10の駆動時には、吸気口21から取り込まれた空気が図1中の矢印Fの方向に流れ、排気口23から送り出される。以下、本発明にかかる実施形態において、流路に対して吸気側を上流側とし、排気側を下流側とする。
【0012】
ケース本体11の流路には、光触媒フィルタ12が配置されている。本実施形態の光触媒フィルタ12は、略長方対形状を有し、流路の断面積と略等しい面積で且つ互い平行な平面を有し、該平面を流路を流れる空気の流れ(矢印F)に対して垂直になるように配置されている。なお、本実施形態では、上流側に光触媒フィルタ12aを配置し、下流側に光触媒フィルタ12bを配置した。
・・・
【0014】
また、光触媒フィルタ12の下流側には、抗体フィルタ15が設けられている。抗体フィルタ15は、上記光触媒フィルタ12と同一寸法及び形状とすることができる。」
イ「【0030】
本実施形態の光照射部14a,14bはそれぞれ、長尺状の基板141と、該基板141の長手方向に間隔をおいて複数の指向性光源142が配置された構成である。光照射部14a,14bはそれぞれ、光触媒フィルタ12a,12bの被照射面に対して基板141の長手方向(図1において上下方向)が平行になるように配置されている。ここで、光触媒フィルタ12a,12bの被照射面とは、光触媒フィルタ12a,12bそれぞれの光照射部14a,14bが照射する側の面を指し、光触媒フィルタ12aの被照射面は、光照射部14a側の面(図4において右側の面)が相等し、光触媒フィルタ12bの被照射面は、光照射部14b側の面(図4において右側の面)が相等する。本発明で用いる指向性光源142は、各指向性光源の指向方向(照射方向)の光強度と、該指向方向から90°の角度の光強度の比(角度90°の光強度/角度0°の光強度)が0.01以下である。指向性光源142の照射方向が光触媒フィルタ12a,12bの被照射面に対する垂直方向から該垂直方向に対して傾斜した方向の範囲であり、光の照射方向に抗体フィルタ15が存在しない。」
ウ「【図1】
[図:0001405820000021.jpg]
」
エ「【図4】
[図:0001405820000022.jpg]
」
オ 【図1】、【図4】から、光照射部14a,14bは、それぞれ長尺状の基板141に対して上流側に配置された複数の指向性光源142を備え、空気の流れ方向に離れた2箇所に配置されていることが看取できる。
2-2.対比・判断
(1)引用発明1を主引用例とした場合
ア 本件発明1について
本件発明1と引用発明1とを対比する。
引用発明1の「空気清浄器吸入口(10)」、「空気清浄器吐出口(80)、「ダクト」は、それぞれ本件発明1の「吸い込み口」、「吹き出し口」、「ダクト」に相当する。
引用発明1の「UV LED(35)」は、本件発明1の「光源」に相当する。
そして、引用発明1の「空気清浄器(100)の風向き(A、C)と反対に紫外線の光照射方向(B’)がなるように紫外線を発生する」ことは、空気清浄器(100)のダクト内において、空気の流れ方向における下流側から上流側に向けて紫外線を照射することといえるから、本件発明1の「前記ダクト内の空気の流れ方向における下流側から上流側に向けて、前記ダクト内に紫外線を照射する」ことに相当する。
引用発明1の「ファン(60)」は、本件発明1の「ファン」に相当する。
そして、引用発明1の「空気清浄器(100)の吸入口(10)で周囲室内空気(air1)を吸いこむ」ことは、空気清浄器(100)の吸入口(10)から吸い込んだ空気が「吐出口80」から排出されることが明らかであるから、本件発明1の「ダクト内から前記吹き出し口に空気を排出する」ことに相当する。
引用発明1の「光照射角度が15゜のUV LED(35’)」、「光照射角度が110゜のUV LED(35’’)」は、それぞれ本件発明1の「第1配光角度より狭い第2配光角度で紫外線を照射する第2光源」、「第1配光角度で紫外線を照射する第1光源」に相当する。
引用発明1の「ダクトは、4つの面からなる内壁を含」むことは、4つの面のうちの第1面に対して、隣接する第2面が2つ存在することが技術的に明らかであるから、本件発明1の「前記内壁は、第1面と、第1面に隣接する第2面と、を含」むことに相当する。
してみると、本件発明1と引用発明1とは、次の一致点で一致し、相違点で相違する。
<一致点1>
「吸い込み口から吹き出し口に空気を流すダクトと、
前記ダクト内の空気の流れ方向における下流側から上流側に向けて、前記ダクト内に紫外線を照射する光源と、
前記ダクト内から前記吹き出し口に空気を排出するファンと、
を備え、
光源は、第1配光角度で紫外線を照射する第1光源と、前記第1配光角度よりも狭い第2配光角度で紫外線を照射する第2光源と、を含み
内壁は、第1面と、前記第1面に隣接する第2面と、を含む、空気清浄機。」
<相違点1>
本件発明1は、「前記ファンに対し前記上流側に配置され、前記ファンに向かう空気を迂回させる板」を備え、光源が「前記板に対して前記上流側に配置された」のに対して、引用発明1では、そのような構成がない点。
<相違点2>
本件発明1は、「紫外線は、前記ダクトの内壁で反射」するのに対して、引用発明1では、そのような特定がない点。
<相違点3>
本件発明1は、「前記第1光源は、前記第2光源よりも前記内壁の前記第1面の近くに配置され、かつ、前記第1面に沿って配列された複数の光源と、前記第2光源よりも前記内壁の前記第2面の近くに配置され、かつ、前記第2面に沿って配列された複数の光源と、を含む」のに対して、引用発明1は、「1行にUV LED(35’’)、UV LED(35’)、UV LED(35’’)の手順でUV LEDを三つずつ配置してこのような配置をまた多数の行に配列して全体的にはUV LEDがマトリックス形態に配列された」点。
事案に鑑みて、まず相違点3について検討する。
引用文献2には、「紫外線ランプグループ133a」において、「2本の低圧水銀紫外線ランプ」は、「12本のLEDの紫外線ランプ」よりもダクトの内壁の近くに配置されているものが記載されており、「LEDの紫外線ランプ」が「低圧水銀紫外線ランプ」よりも配光角度が狭いことは、技術的に明らかであることを勘案すると、引用文献2に記載された紫外線ランプグループ133aは、配光角度が広い低圧水銀紫外線ランプが、配光角度の狭いLEDの紫外線ランプよりもダクトの内壁近くに配置されているものといえる。
しかしながら、引用文献2に記載された「紫外線ランプグループ133a」における「2本の低圧水銀紫外線ランプ」は、内壁のある面に沿って「2本の低圧水銀紫外線ランプ」が配置されているのみであって、「前記第2光源よりも前記内壁の前記第1面の近くに配置され、かつ、前記第1面に沿って配列された複数の光源と、前記第2光源よりも前記内壁の前記第2面の近くに配置され、かつ、前記第2面に沿って配列された複数の光源」から構成されるものではない。
そして、引用文献3~5や申立人が提出したその他の証拠を参酌しても、「第1光源」が「前記第2光源よりも前記内壁の前記第1面の近くに配置され、かつ、前記第1面に沿って配列された複数の光源と、前記第2光源よりも前記内壁の前記第2面の近くに配置され、かつ、前記第2面に沿って配列された複数の光源」で構成されることを示す証拠はない。
してみると、相違点1、2について検討するまでもなく、本件発明1は、引用発明1及び引用文献2~4に記載された技術的事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。
イ 本件発明2~5について
本件発明2~5も、本件発明1の「前記第1光源は、前記第2光源よりも前記内壁の前記第1面の近くに配置され、かつ、前記第1面に沿って配列された複数の光源と、前記第2光源よりも前記内壁の前記第2面の近くに配置され、かつ、前記第2面に沿って配列された複数の光源と、を含む」ことと同一の構成を備えるものであるから、本件発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明1及び引用文献2~5に記載された技術的事項に基いて容易に発明をすることができたものとはいえない。
ウ 本件発明6について
本件発明6と引用発明1とを対比すると、次の一致点で一致、相違点で相違する。
<一致点2>
「吸い込み口から吹き出し口に空気を流すダクトと、
前記ダクト内の空気の流れ方向における下流側から上流側に向けて、前記ダクト内に紫外線を照射する光源と、
前記ダクト内から前記吹き出し口に空気を排出するファンと、を備え、
光源は、第1配光角度で紫外線を照射する第1光源と、前記第1配光角度よりも狭い第2配光角度で紫外線を照射する第2光源と、を含み
内壁は、第1面と、前記第1面に隣接する第2面と、を含む、空気清浄機。」
<相違点4>
本件発明6は、「紫外線は、前記ダクトの内壁で反射」するのに対して、引用発明1では、そのような特定がない点。
<相違点5>
本件発明6は、「前記第1光源は、前記第2光源よりも前記内壁の前記第1面の近くに配置され、かつ、前記第1面に沿って配列された複数の光源と、前記第2光源よりも前記内壁の前記第2面の近くに配置され、かつ、前記第2面に沿って配列された複数の光源と、を含む」のに対して、引用発明1は、「1行にUV LED(35’’)、UV LED(35’)、UV LED(35’’)の手順でUV LEDを三つずつ配置してこのような配置をまた多数の行に配列して全体的にはUV LEDがマトリックス形態に配列された」点。
事案に鑑みて、まず相違点5について検討すると、相違点5は、本件発明1の相違点3と同じであるから、本件発明1と同様の理由により、本件発明6も引用発明及び引用文献2、4に記載された技術的事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。
(2)引用発明2を主引用例とした場合
引用発明2の「空気入り口」、「通気口」、「ダクト」は、それぞれ本件発明1の「吸い込み口」、「吹き出し口」、「ダクト」に相当する。
引用発明2の「紫外線ランプグループ133a」は、本件発明1の「光源」に相当する。
そして、引用発明2の「浄化膜133bに向けて紫外線を照射する」ことは、空気清浄器100のダクト内において紫外線を照射することといえるから、本件発明1の「前記ダクト内に紫外線を照射する」ことに相当する。
引用発明2の「ファン140」は、本件発明1の「ファン」に相当する。
そして、引用発明2の「空気の流れの方向を案内するため」とは、空気清浄器100の「空気入り口」から吸い込んだ空気が「通気口」から排出されることが明らかであるから、本件発明1の「ダクト内から前記吹き出し口に空気を排出する」ことに相当する。
引用発明2の「水銀紫外線ランプ」、「LED紫外線ランプ」は、「LEDの紫外線ランプ」が「低圧水銀紫外線ランプ」よりも配光角度が狭いことが技術的に明らかであるから、それぞれ本件発明1の「第1配光角度で紫外線を照射する第1光源」、「第1配光角度より狭い第2配光角度で紫外線を照射する第2光源」に相当する。
してみると、引用発明2の「紫外線ランプグループ133aは水銀紫外線ランプとLED紫外線ランプによって構成され」ることは、本件発明1の「前記光源は、第1配光角度で紫外線を照射する第1光源と、前記第1配光角度より狭い第2配光角度で紫外線を照射する第2光源と、を含」むことに相当する。
引用発明2の「ダクトは、4つの面からなる内壁を含」むことは、4つの面のうちの第1面に対して、隣接する第2面が2つ存在することが技術的に明らかであるから、本件発明1の「前記内壁は、第1面と、第1面に隣接する第2面と、を含」むことに相当する。
引用発明2の「低圧水銀紫外線ランプは、LEDの紫外線ランプよりもダクトの内壁の近くに配置されている」ことと、本件発明1の「前記第1光源は、前記第2光源よりも前記内壁の前記第1面の近くに配置され、かつ、前記第1面に沿って配列された複数の光源と、前記第2光源よりも前記内壁の前記第2面の近くに配置され、かつ、前記第2面に沿って配列された複数の光源と、を含む」こととは、「前記第1光源は、前記第2光源よりも前記内壁の近くに配置された」ことの限りにおいて一致する。
してみると、本件発明1と引用発明2とは、次の一致点で一致し、相違点で相違する。
<一致点3>
「吸い込み口から吹き出し口に空気を流すダクトと、
前記ダクト内に紫外線を照射する光源と、
前記ダクト内から前記吹き出し口に空気を排出するファンと、
を備え、
前記光源は、第1配光角度で紫外線を照射する第1光源と、前記第1配光角度よりも狭い第2配光角度で紫外線を照射する第2光源と、を含み、
前記内壁は、第1面と、前記第1面に隣接する第2面と、を含み、
前記第1光源は、前記第2光源よりも前記内壁の近くに配置された、空気清浄機。」
<相違点6>
本件発明1は、光源が「前記ダクト内の空気の流れ方向における下流側から上流側に向けて」紫外線を照射するのに対して、引用発明2は、そのような構成がない点。
<相違点7>
本件発明1は、「前記ファンに対し前記上流側に配置され、前記ファンに向かう空気を迂回させる板」を備え、光源が「前記板に対して前記上流側に配置された」のに対して、引用発明2は、そのような構成がない点。
<相違点8>
本件発明1は、「紫外線は、前記ダクトの内壁で反射」するのに対して、引用発明2は、そのような特定がない点。
<相違点9>
「前記第1光源は、前記第2光源よりも前記内壁の近くに配置された」ことに関して、本件発明1は、「前記第1光源は、前記第2光源よりも前記内壁の前記第1面の近くに配置され、かつ、前記第1面に沿って配列された複数の光源と、前記第2光源よりも前記内壁の前記第2面の近くに配置され、かつ、前記第2面に沿って配列された複数の光源と、を含む」のに対して、引用発明2は、「低圧水銀紫外線ランプは、LEDの紫外線ランプよりもダクトの内壁の近くに配置されている」のみである点。
事案に鑑みて、まず相違点9について検討する。
引用文献1、3~5や申立人が提出したその他の証拠を参酌しても、「第1光源」が「前記第2光源よりも前記内壁の前記第1面の近くに配置され、かつ、前記第1面に沿って配列された複数の光源と、前記第2光源よりも前記内壁の前記第2面の近くに配置され、かつ、前記第2面に沿って配列された複数の光源」で構成されることを示す証拠はない。
してみると、相違点6~8について検討するまでもなく、本件発明1は、引用発明2及び引用文献3、4に記載された技術的事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。
イ 本件発明2~5について
本件発明2~5も、本件発明1の「前記第1光源は、前記第2光源よりも前記内壁の前記第1面の近くに配置され、かつ、前記第1面に沿って配列された複数の光源と、前記第2光源よりも前記内壁の前記第2面の近くに配置され、かつ、前記第2面に沿って配列された複数の光源と、を含む」ことと同一の構成を備えるものであるから、本件発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明2及び引用文献3~5に記載された技術的事項に基いて容易に発明をすることができたものとはいえない。
ウ 本件発明6について
本件発明6と引用発明2とを対比すると、次の一致点で一致、相違点で相違する。
<一致点4>
「吸い込み口から吹き出し口に空気を流すダクトと、
前記ダクト内に紫外線を照射する光源と、
前記ダクト内から前記吹き出し口に空気を排出するファンと、
を備え、
前記光源は、第1配光角度で紫外線を照射する第1光源と、前記第1配光角度よりも狭い第2配光角度で紫外線を照射する第2光源と、を含み、
前記内壁は、第1面と、前記第1面に隣接する第2面と、を含み、
前記第1光源は、前記第2光源よりも前記内壁の近くに配置された、空気清浄機。」
<相違点10>
本件発明6は、光源が「前記ダクト内の空気の流れ方向における下流側から上流側に向けて」紫外線を照射するのに対して、引用発明2は、そのような構成がない点。
<相違点11>
本件発明6は、「紫外線は、前記ダクトの内壁で反射」するのに対して、引用発明2は、そのような特定がない点。
<相違点12>
「前記第1光源は、前記第2光源よりも前記内壁の近くに配置された」ことに関して、本件発明6は、「前記第1光源は、前記第2光源よりも前記内壁の前記第1面の近くに配置され、かつ、前記第1面に沿って配列された複数の光源と、前記第2光源よりも前記内壁の前記第2面の近くに配置され、かつ、前記第2面に沿って配列された複数の光源と、を含む」のに対して、引用発明2は、「低圧水銀紫外線ランプは、LEDの紫外線ランプよりもダクトの内壁の近くに配置されている」のみである点。
事案に鑑みて、まず相違点12について検討すると、相違点12は、本件発明1の相違点9と同じであるから、本件発明1と同様の理由により、本件発明6も引用発明2及び引用文献3、4に記載された技術的事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。
(3)小括
以上のとおりであるから、本件発明1~6は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない発明ではない。
2-3.取消理由通知において採用しなかった特許異議申立ての理由について
申立人は、特許異議申立書の3.(4)エ(第31ページ第19行~第32ページ第11行)において、「本件特許発明1および本件特許発明6には、「前記第1光源は、前記第2光源よりも前記内壁の近くに配置された」とのみ記載されている。」から「本件特許発明1および本件特許発明6は、発明の詳細な説明に記載されたものであるとは言えない。」こと及び「本件特許明細書の発明の詳細な説明には、第1光源と、第2光源とが交互に並ぶ場合の記載が無く、発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が実施をすることができる程度に明確かつ十分に記載したものであるとも言えない。」と主張する。
しかしながら、上記1.で説示したとおり、本件訂正により請求項1~5及び請求項6は、「前記内壁は、第1面と、前記第1面に隣接する第2面と、を含み、前記第1光源は、前記第2光源よりも前記内壁の前記第1面の近くに配置され、かつ、前記第1面に沿って配列された複数の光源と、前記第2光源よりも前記内壁の前記第2面の近くに配置され、かつ、前記第2面に沿って配列された複数の光源と、を含む、」ものであることが特定された。そして、この事項は上記第2 1.(2)イ及び2.(2)イで述べたとおり、発明の詳細な説明に記載された事項である。また、発明の詳細な説明には、この事項について、当業者がその実施をすることができる程度に明確かつ十分に記載されている。
したがって、申立人の主張は、採用することができない。
第6 結び
以上のとおりであるから、取消理由通知書に記載した取消理由又は特許異議申立書に記載された特許異議申立理由によっては、請求項1~6に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に請求項1~6に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2023-700169