審決検索MVP
← 検索一覧に戻る
特許異議申立

2020-700235

窒化珪素セラミックス集合基板及びその製造方法、並びに窒化珪素セラミックス焼結基板の製造方法

審判番号
2020-700235
法域
特許
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
特願2015-147570外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2020年04月03日
審決日
2020年07月14日
公報発行日
2020年09月25日
結論
維持
当事者
審判長/審判官
分類
P1651.121-Y (H05K)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特許第6587205号発明「窒化珪素セラミックス集合基板及びその製造方法、並びに窒化珪素セラミックス焼結基板の製造方法」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。

結論

【結 論】
特許第6587205号の請求項1ないし6に係る特許を維持する。

理由

目次 ▾ 12項目
【理 由】

第1 手続の経緯

特許第6587205号の請求項1ないし6に係る特許についての出願は、平成27年7月27日に出願した特願2015-147570号であって、令和1年9月20日にその特許権の設定登録がなされ、同年10月9日に特許掲載公報が発行された。その後、請求項1ないし6に係る特許に対し、令和2年4月3日に特許異議申立人 青木 眞理(以下、「特許異議申立人」という。)により特許異議の申立てがなされたものである。

第2 本件発明

特許第6587205号の請求項1ないし6の特許に係る発明(以下、それぞれ「本件発明1」ないし「本件発明6」という。)は、それぞれその特許請求の範囲の請求項1ないし6に記載された事項により特定される、次のとおりのものである。

「【請求項1】
窒化珪素セラミックス集合基板の周囲に耳部を有する矩形の窒化珪素セラミックス焼結基板から、回路基板を多数個取りするための回路形成部と縁部とを有する窒化珪素セラミックス集合基板を製造するための窒化珪素セラミックス焼結基板の製造方法であって、
前記窒化珪素セラミックス集合基板と耳部を分割するための、スクライブ孔形成工程と、貫通孔形成工程とを備え、
前記スクライブ孔形成工程は、前記窒化珪素セラミックス焼結基板の外縁から内側の位置に前記外縁に沿ってスクライブ孔による辺ブレークラインを形成し、
続きを表示(全22行)
前記貫通孔形成工程は、前記辺ブレークラインの交差する角部に前記辺ブレークラインと傾斜する方向に貫通孔による角ブレークラインを形成し、
前記角ブレークラインは複数個の貫通孔を連結してなるスリットであることを特徴とする窒化珪素セラミックス焼結基板の製造方法。
【請求項2】
窒化珪素セラミックス集合基板の周囲に耳部を有する矩形の窒化珪素セラミックス焼結基板から、回路基板を多数個取りするための回路形成部と縁部とを有する窒化珪素セラミックス集合基板を製造するための窒化珪素セラミックス焼結基板の製造方法であって、
前記窒化珪素セラミックス集合基板と耳部を分割するための、スクライブ孔形成工程と、貫通孔形成工程とを備え、
前記スクライブ孔形成工程は、前記窒化珪素セラミックス焼結基板の外縁から内側の位置に前記外縁に沿ってスクライブ孔による辺ブレークラインを形成し、
前記貫通孔形成工程は、前記辺ブレークラインの交差する角部に前記辺ブレークラインと傾斜する方向に貫通孔による角ブレークラインを形成し、
前記角ブレークラインの貫通孔及び前記辺ブレークラインのスクライブ孔は断続的に複数個形成されており、前記角ブレークラインの貫通孔のピッチは前記辺ブレークラインのスクライブ孔のピッチよりも小さいことを特徴とする窒化珪素セラミックス焼結基板の製造方法。
【請求項3】
前記角ブレークラインは前記耳部側に突出して形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の窒化珪素セラミックス焼結基板の製造方法。
【請求項4】
前記角ブレークラインは、前記耳部に突出した突出長が前記貫通孔の形成に用いたレーザのビームスポット直径より大きく、且つ3.5mm未満であることを特徴とする請求項3に記載の窒化珪素セラミックス焼結基板の製造方法。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載の窒化珪素セラミックス焼結基板の製造方法に、さらに耳部分割工程を加えることで窒化珪素セラミックス集合基板を製造する方法であって、
前記耳部分割工程は、前記辺ブレークラインで、窒化珪素セラミックス焼結基板を耳部と窒化珪素セラミックス集合基板とに分割することを特徴とする窒化珪素セラミックス集合基板の製造方法。
【請求項6】
回路基板を多数個取りするための回路形成部と縁部とを有し、角部に面取りを有する矩形の窒化珪素セラミックス集合基板であって、
面取り面における複数の凹面部のピッチが、側面における複数の凹面部のピッチよりも小さいことを特徴とする窒化珪素セラミックス集合基板。」

第3 申立理由の概要

特許異議申立人は、証拠として下記の甲第1号証および甲第2号証を提出し、本件発明1ないし6は、甲第1号証に記載された発明および甲第2号証に記載の技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであり、本件の請求項1ないし6に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものである旨主張している。

[証拠]

甲第1号証:特開2012-43923号公報
甲第2号証:特開2008-198905号公報

第4 甲第1号証および甲第2号証の記載

1.甲第1号証(特開2012-43923号公報)

甲第1号証には、図面とともに以下の各記載がある(なお、下線は当審で付与した。)。

ア.「【技術分野】

【0001】

本発明は、複数のセラミック層を積層してなり、複数の配線基板部分を縦横に配列してなる製品領域と、該製品領域の周囲に沿って配置した耳部とを備えてなる多数個取り配線基板において、該耳部に反りが生じない多数個取り配線基板の製造方法に関する。」

イ.「【0011】

以下において、本発明を実施するための形態について説明する。

予め、アルミナ(セラミック)粉末、バインダ樹脂、溶剤などを所要量ずつ配合してセラミックスラリを作成し、該スラリをドクターブレード法によってシート状に成形することによって、平面視が正方形(矩形)で、且つ厚みが約50~200μmのセラミックグリーンシートsnを複数枚製作した。

上記セラミックグリーンシートsnは、図1に示すように、平面視が正方形の表面および裏面を有し、複数の配線基板部分pを縦横に3個ずつ配列してなる製品領域Pと、該製品領域Pの周囲(四辺)に沿って位置する耳部(製品配置エリア外のセラミックエリア)Mとを有している。隣接する配線基板部分p,p間や、配線基板部分pと耳部Mとの間は、図1中の破線で示す仮想の切断予定面cfによって区画されている。

また、図1に示すように、平面視が四角枠形の耳部Mの幅(内外)方向における中間には、後述する仮想の分割溝cgが追って形成され、該分割溝cgにより、耳部Mを予め内側の第1耳部(実装時の搬送等に使用され、且つ実装後に切除されるセラミック部)m1と、外側の第2耳部(焼成後に切除されるセラミック部)m2とに分割可能としている。」

ウ.「【0013】

その結果、図5に示すように、セラミックグリーンシートs1~s3が積層され、平面視が正方形(矩形)の表面5および裏面6を有し、ビア導体v1~v3を介して、パッド1、配線層2,3、および外部接続端子4が導通可能とされた複数の配線基板部分pを有する製品領域Pと、その周囲に沿って配置された耳部Mとを有するグリーンシート積層体ssを準備することができた。

次に、上記グリーンシート積層体ssの表面5および裏面6の耳部Mにおける幅(内外)方向の中間において、前記製品領域Pの周囲(四辺)に沿って、図示しない刃物を厚み方向に沿って挿入した。その結果、図6に示すように、耳部Mの幅方向の中間には、製品領域Pの周囲(四辺)に沿った断面ほぼV字形状で上下一対の分割溝cgが対称に形成された(分割溝の形成工程)。同時に、該分割溝cgによって、前記耳部Mは、製品領域P側の第1耳部m1と、該第1耳部m1の外側に位置する第2耳部m2とに分割された。

尚、分割溝cgは、グリーンシート積層体ssの表・裏面5,6の何れか一方のみに形成しても良い。また、分割溝cgは、レーザ加工により形成しても良い。

【0014】

次いで、耳部Mに分割溝cgが形成された前記グリーンシート積層体ssを、図示しない焼成炉に挿入した後、所定の温度帯において焼成した(焼成工程)。

その結果、図7に示すように、前記グリーンシートs1~s3が焼成されて互いに一体となったセラミック層S1~S3からなり、焼成済みのビア導体v1~v3、パッド1、配線層2,3、および外部接続端子4を有する複数の配線基板部分pを縦横に配列なる製品領域Pと、該領域Pの外側に位置し、第1・第2耳部m1,m2からなる耳部Mとを有するセラミック積層体7が得られた。

図7の左右両端付近に位置するセラミック積層体7の耳部Mにおける外側の第2耳部m2には、図8の部分拡大図で例示するように、セラミック層S1~S3が上向きに反り上がった反り8が発生していた。一方、耳部Mにおける内側の第1耳部m1には、上記反り8は生じていなかった。

尚、図8は、サンプルの断面に近似しており、且つ図7中の左端付近を左右(平面)方向に沿って伸長して拡大したものである。」

エ.「【0016】

更に、前記セラミック積層体7を四辺の分割溝cgに沿って順次折り曲げ加工して、外側の第2耳部m2を除去した(第2耳部の除去工程)。

そして、セラミック積層体7の表面5側の分割溝cgの内壁面、裏面6側の分割溝cgの内壁面、およびこれらの間に現出した破断面を、表・裏面5,6に対し直交するように研磨して、単一の平坦な側面9を四辺に形成した。

その結果、図9,図10に示すように、ビア導体v1~v3、パッド1、配線層2,3、および外部接続端子4を有する配線基板部分pを縦横に3個ずつ配列してなる製品領域Pと、該製品領域Pの周囲に沿って位置し且つ平坦な表面5および裏面6を共有する第1耳部m1とを備える多数個取り配線基板10を得ることができた。

【0017】

以上のような多数個取り配線基板10の製造方法によれば、前記グリーンシート積層体ssの耳部Mを追って第1耳部m1と第2耳部m2とに分割できるように、該耳部Mの幅を外側に対して広くしていた。そのため、該耳部Mを前記分割溝cgによって第1耳部m1と第2耳部m2とに分割し、当該耳部Mを含む上記グリーンシート積層体ssを焼成しても、焼成により生じ得る耳部Mの外周側の反り8や変形は、第2耳部m2のみに現れた。従って、該第2耳部m2を除去することで、平坦な製品領域Pおよび第1耳部(耳部)m1を備えた多数個取り配線基板10を確実に提供することができた。

しかも、前記耳部Mを構成する第1・第2耳部m1,m2には、製品領域Pの配線基板部分pに対応したビア導体v、配線層2,3、あるいは外部接続端子4と同様な導体部を形成する必要がないので、これらの形成工程を省略したり、材料費の増大を抑制することもできた。

【0018】

図11は、前記多数個取り配線基板10の応用形態である多数個取り配線基板10aを示す断面図である。

多数個取り配線基板10aは、図11に示すように、前記同様の配線基板部分pを縦横に配列してなる製品領域Pと、該製品領域Pの周囲に沿って位置し且つ平坦な表面5および裏面6を共有する第1耳部m1と、を備えており、更に、裏面6において、配線基板部分p,p間を区分する切断予定面cfの位置と、第1耳部m1と製品領域Pとを区分する切断予定面cfの位置とには、前記よりも若干小さい(浅い)分割溝cgがそれぞれ形成されている。

上記分割溝cgも、焼成前の前記同様のグリーンシート積層体ssに形成されたものである。尚、かかる分割溝cgは、表面5側のみに形成したり、表・裏面5,6の双方に対称に形成しても良い。

以上のような多数個取り配線基板10aよれば、前記多数個取り配線基板10の効果に加え、第1耳部m1の除去や、配線基板pごとへの個片化も容易となる。」

オ.「【0023】

本発明は、以上において説明した各形態に限定されるものではない。

例えば、前記セラミックグリーンシートは、アルミナ以外の高温焼成セラミックの粉末を含むものや、低温焼成セラミックの一種であるガラス-セラミックからなるものとしても良い。このうち、セラミックグリーンシートが低温焼成セラミックである場合、前記ビア導体、パッド、配線層、外部接続端子などの導体には、CuあるいはAgが適用される。

また、前記セラミックグリーンシートおよびグリーンシート積層体は、平面視の表面が長方形を呈する形態であり、且つ製品領域の外形も前記長方形と相似形ないしほぼ相似形の長方形を呈するものとしても良い。

更に、前記製品領域を構成する複数の配線基板部分は、縦横の各一辺が数10個ずつで、且つ総数が数100個~数千個を配列した形態であっても良い。」

上記イ、ウ及びオによれば、アルミナ等で製作された矩形のセラミックグリーンシートsnを積層することで、製品領域Pと、その周囲に沿って配置された耳部Mとを有するグリーンシート積層体ssを準備することが記載されている。

上記ウによれば、グリーンシート積層体ssの表面5および裏面6の耳部Mにおける幅(内外)方向の中間において、前記製品領域Pの周囲(四辺)に沿って、図示しない刃物を厚み方向に沿って挿入し、耳部Mの幅方向の中間に、製品領域Pの周囲(四辺)に沿った断面ほぼV字形状で上下一対の分割溝cgが対称に形成されること(分割溝の形成工程)、及び、該分割溝cgによって、前記耳部Mは、製品領域P側の第1耳部m1と、該第1耳部m1の外側に位置する第2耳部m2とに分割されることが記載されている。

すなわち、グリーンシート積層体ssの耳部Mに、製品領域Pの周囲(四辺)に沿った断面ほぼV字形状で上下一対の分割溝cgを形成し、分割溝cgによって耳部Mを、製品領域P側の第1耳部m1と、該第1耳部m1の外側に位置する第2耳部m2とに分割することが記載されている。

上記ウによれば、グリーンシート積層体ssを、図示しない焼成炉に挿入した後、所定の温度帯において焼成すること(焼成工程)、グリーンシートs1~s3が焼成されて互いに一体となったセラミック層S1~S3からなり、焼成済みのビア導体v1~v3、パッド1、配線層2,3、および外部接続端子4を有する複数の配線基板部分pを縦横に配列なる製品領域Pと、該領域Pの外側に位置し、第1・第2耳部m1,m2からなる耳部Mとを有するセラミック積層体7が得られることが記載されている。

すなわち、グリーンシート積層体ssを焼成することで、製品領域Pと、該領域Pの外側に位置し、第1・第2耳部m1,m2からなる耳部Mとを有するセラミック積層体7を得ることが記載されている。

上記エによれば、セラミック積層体7を四辺の分割溝cgに沿って順次折り曲げ加工して、外側の第2耳部m2を除去すること(第2耳部の除去工程)、それにより、配線基板部分pを縦横に3個ずつ配列してなる製品領域Pと、該製品領域Pの周囲に沿って位置し且つ平坦な表面5および裏面6を共有する第1耳部m1とを備える多数個取り配線基板10を得ることができることが記載されている。

すなわち、セラミック積層体7を四辺の分割溝cgに沿って順次折り曲げ加工することで、配線基板部分pを縦横に3個ずつ配列してなる製品領域Pと、該製品領域Pの周囲に沿って位置し且つ平坦な表面5および裏面6を共有する第1耳部m1とを備える多数個取り配線基板10を得ることが記載されている。

したがって、多数個取り配線基板10の製造方法を発明として捉え、上記アないしオの記載事項および図面を総合勘案すると、甲第1号証には、次の発明(以下、「甲1発明」という。)が記載されている。

「多数個取り配線基板の製造方法であって、
アルミナ等で製作された矩形のセラミックグリーンシートsnを積層することで、製品領域Pと、その周囲に沿って配置された耳部Mとを有するグリーンシート積層体ssを準備し、
グリーンシート積層体ssの耳部Mに、製品領域Pの周囲(四辺)に沿った断面ほぼV字形状で上下一対の分割溝cgを形成し、分割溝cgによって耳部Mを、製品領域P側の第1耳部m1と、該第1耳部m1の外側に位置する第2耳部m2とに分割し、
グリーンシート積層体ssを焼成することで、製品領域Pと、該領域Pの外側に位置し、第1・第2耳部m1,m2からなる耳部Mとを有するセラミック積層体7を得て、
セラミック積層体7を四辺の分割溝cgに沿って順次折り曲げ加工することで、配線基板部分pを縦横に3個ずつ配列してなる製品領域Pと、該製品領域Pの周囲に沿って位置し且つ平坦な表面5および裏面6を共有する第1耳部m1とを備える多数個取り配線基板10を得る、多数個取り配線基板の製造方法。」

2.甲第2号証(特開2008-198905号公報)

甲第2号証には、図面とともに以下の記載がある(なお、下線は当審で付与した。)。

ア.「【0001】

本発明は、主に大電力半導体モジュールに用いられるセラミックス基板に関し、この基板を用いたセラミックス回路基板及びこのセラミックス回路基板の製造方法などに関する。」

イ.「【0005】

ここで、前記セラミックス基板(以下では単に基板と表現することもある。)や、セラミックス回路基板(以下では単に回路基板と表現することもある。)は、製品基板サイズにもよるが、一般には多数個取りで製造される。この多数個取りは、一般には一辺が50~300mmサイズの一枚の集合基板から複数の基板を製造するもので、顧客先または製造工程の最終段階で個々小片の基板もしくは回路基板に分割し使用される。ところが、この分割工程において、各種の割れ不良形態が認められることも事実である。図12(a)に集合基板の一例を示す。尚、図中の破線は製造途中において、集合基板に形成した格子状の分割溝である。この分割溝はレーザー加工やブラスト加工などで形成することができる。また、分割溝の形態は分割したい線に沿って直線状に連続または断続的な点状の孔(貫通孔または非貫通孔)で構成される。レーザー加工の場合、スクライビング加工と呼ばれ、レーザーパルスにより分割したい線に沿って分割溝が最深部に曲率を有する円錐形状の孔(大部分は非貫通孔)で形成される(特許文献6参照)。強度・靭性の低いアルミナやヘキ開性の強い材料等では分割不良は殆ど問題とはならないが、特に強度・靭性の高い材料(例えば窒化珪素質材料)においては、あらかじめ集合基板に導入しておいた分割溝に沿って割れずに、製品に対して凹凸状の欠け不良を生じることが多い。」

ウ.「【0019】

本発明のセラミックス基板において、前記基板の少なくとも1つの側面の角部に板厚方向に貫通する面取り部を形成することは望ましい。この面取り部の形態としてはC状あるいはR状が考えられる。

かかる構成によれば、欠け不良がより生じ易い角部が無くなり、ここに面取り部による空間が設けられるので、集合基板から分割する際に割り易く欠け不良も生じ難い。」

エ.「【0022】

本発明は、セラミックス焼結体に複数の未貫通孔からなる格子状の分割溝をスクライビング加工で形成し、多数個取りの集合基板を形成する工程と、前記集合基板の未貫通孔が交差する角部に板厚方向に貫通する面取り部を切断加工で形成する工程と、前記集合基板に金属回路板および/または金属放熱板を接合する工程と、前記集合基板に金属回路板および/または金属放熱板を個々のセラミックス基板毎に加工する工程と、前記分割溝に沿って前記集合基板を破断して個々のセラミックス回路基板に分離する工程とを有するセラミックス回路基板の製造方法である。

本発明の製造方法によれば、集合基板に対しスクライビング加工の分割線と切断加工の面取り部とを夫々形成し、この集合基板の表裏に回路板と放熱板用の金属板を接合し、複数個の基板に対して一度に回路板と放熱板を加工することでセラミックス回路基板の集合体となし、その後、個々の基板に分割するものであるから、欠けやクラック等の分割不良が低減すると共に全体の製造歩留まりが向上する。」

オ.「【0027】

まず、セラミックス回路基板の製造方法について述べる。ここではセラミックス基板として窒化珪素基板を用いた場合について示す。ただし、その組成や製造方法・製造条件は下記の例に限定されるものではない。

まず、窒化ケイ素粉末を主成分とする原料粉末に、酸化物系のマグネシア(MgO)、イットリア(Y2O3)のセラミックス焼結助剤粉末を加え、これに更に分散剤、粘結助剤、溶剤等を添加しボールミルで混合・粉砕し、所定粘度のスラリーを作製した。

次に、脱泡工程を経て、前記スラリーの粘度を更に基準範囲内に調整し、その後シート成形法によりグリーンシート(以下ではシートと表現することがある)を作製した。このシート成形時の条件を各種変更し、1枚のシート単体で用いたり、重ねたシートを圧着する積層工程により、焼結体サイズで厚さ0.1~3.2mmtとなるように各種シートを作製する。ただし、基板としては、せいぜい厚くとも0.63mmt厚さの基板の需要が一般的である。完成したグリーンシートは適切なサイズに切断後、脱脂処理および焼結工程を経て窒化珪素基板の焼結体とした。焼結体のサイズは、基板の取り数や基板厚さにもよるが、焼結後の厚さ0.32mmtの場合には、現在最大で300mm程度まで可能である。ただしハンドリング工程の改善や、焼成炉の大型化により更に大きい基板サイズも製造可能である。

【0028】

その後、レーザー加工により所望の集合基板(1個取りや多数個取りの場合もある)に加工される。例えば9個取りの場合は図8、図9に示す集合基板5となる。ここで集合基板5の外周は、製造過程での位置合わせ精度の関係により切断加工としたが、寸法精度の問題が生じないようであれば、部分的にあるいは全てスクライビング加工で形成しても良い。尚、レーザー加工は後工程の途中や最後に実施しても、前記同様に寸法精度に問題なければ、どの段階で実施しても良い。ここでは、焼結後にレーザー加工を実施した場合について示す。即ち、レーザー加工により集合基板の片方の面にスクライビング加工により未貫通孔を所望形状に格子状に形成した。またCやRの面取り加工が必要な場合には、面取り部をレーザー切断加工によりくり貫いて形成する。ただし、この切断加工は後の工程で別途実施しても構わない。」

カ.「【0035】

図2は、面取り無し基板においてスクライビング孔による凹部のピッチを変えた例を示している。(a)はスクライビング孔の形態を示す上面図、(b)は一側面を見た斜視図である。この例ではスクライビング孔を角部近傍から角部に向けてピッチを狭めており、角部の直近では孔をオーバーラップ32させている。従って、(b)に見られるように角部直近では凹部が連なり分割が既に出来ている状態と言える。このようなことからも欠け不良は生じ難くなる。

【0036】

図3は、面取り無し基板においてスクライビング孔による凹部の深さを変えた例を示している。(a)はスクライビング孔の形態を示す上面図、(b)は一側面を見た斜視図である。この例ではスクライビング孔の深さ34を角部近傍から角部に向けて徐々に深くしている。従って、(b)に見られるように角部直近では凹部が深くなり、セラミックス基板の厚さに匹敵するようになっていると言える。このようなことからも欠け不良は生じ難くなる。

【0037】

既述したようにセラミック基板では角部に面取り施すことが望まれる場合がある。このとき面取り加工が切断加工で形成された場合には、基板強度はレーザー切断加工時の熱応力によるマイクロクラックの生成で、強度が低下する。抗折試験によれば、切断加工試料は、スクライビング加工試料と比較し1~2割以上も強度が低下することが分かっている。そのため、スクライビング加工のみの集合基板の分割よりも、面取り切断加工を有する集合基板の分割の方が欠け不良の発生頻度が高い。しかしスクライビング加工により面取りを施すことは手間と時間が掛かり新たな不良も招きかねない。そこでスクライビング加工と切断加工を組み合わせることが考えられる。

この点で図4の例は、スクライビング加工による分割線と切断加工による面取り部を取り入れた例を示している。(a)はC面取りを形成した基板を示す上面図、(b)(c)は一側面を見た斜視図である。ここで(b)のC面取り部13は切断加工により形成しており、分割線はスクライビング加工で、面取り部の近傍の凹部のピッチ16を中央部のピッチ15よりも狭くしたものである。(c)は同じくC面取り部13の近傍の凹部の深さ18を中央部の深さ17よりも深くしたものである。

また、図5はR面取り加工が施されている例を示している。(b)ではR面取り部14の近傍の凹部のピッチ16を中央部のピッチ15よりも狭くしたものである。」

キ.「【0042】

次に、四隅の面取り部については、板厚を貫通するレーザー切断加工により形成する。但し、面取り部の形状が大きく手作業での分割が容易である場合には、面取り部もスクライビング加工で対応しても良い。

レーザー切断加工では基板四隅の面取り部に位置する箇所を菱形状に加工してC面取り4を形成する。ここで、四隅のみを狙って面取りするのでも良いが、分割時の欠け不良を低減させるためには、図8に示すように余肉部2にも対称形状になるように面取り部4’を形成した方が好ましい。これは図9で示すようにR面取り6を設ける場合も同様で、四隅の加工部は対称形状になるようにし、余肉部2についてもR面取り部6’を施すことが望ましい。」

上記記載事項および図面を総合勘案すると、甲第2号証には、次の技術事項が記載されている。

「セラミックス回路基板の製造方法であって、セラミックス基板として窒化珪素基板を用い、焼結後にレーザー加工により多数個取りの集合基板に対し複数の未貫通孔からなる格子状の分割溝をスクライビング加工で形成し、集合基板の未貫通孔が交差する角部に板厚方向に貫通する面取部を切断加工で形成し、前記分割溝に沿って前記集合基板を破断して個々のセラミックス回路基板に分離すること。」

第5 当審の判断

1.本件発明1について

(1)対比

本件発明1と甲1発明とを対比すると、

ア.甲1発明における「配線基板部分pを縦横に3個ずつ配列してなる製品領域P」、「第1耳部m1」、「多数個取り配線基板10」は、それぞれ本件発明1でいう「回路基板を多数個取りするための回路形成部」、「縁部」、「セラミックス集合基板」に相当する。

ただし、セラミックス集合基板について、本件発明1では、「窒化珪素」セラミックス集合基板であるのに対し、甲1発明ではアルミナ等で製作されたセラミックス集合基板である点で相違している。

イ.甲1発明における「第2耳部m2」は、セラミックス集合基板の周囲に設けられたものであるから、本件発明1でいう「耳部」に相当する。また、甲1発明における「セラミック積層体7」は、矩形のセラミックグリーンシートを積層し焼成したものであるから、本件発明1でいう「矩形のセラミックス焼結基板」に相当する。

ただし、セラミックス焼結基板について、本件発明1では、「窒化珪素」セラミックス焼結基板であるのに対し、甲1発明ではアルミナ等で製作されたセラミックス焼結基板である点で相違している。

ウ.甲1発明においてもセラミック積層体7から多数個取り配線基板10を製造するに際しセラミック積層体7を製造する製造方法が開示されていることから、「セラミックス焼結基板から」「セラミックス集合基板を製造するためのセラミックス焼結基板の製造方法」が実質的に開示されているといえる。

エ.甲1発明における「グリーンシート積層体ssの耳部Mに、製品領域Pの周囲(四辺)に沿った断面ほぼV字形状で上下一対の分割溝cgを形成し、分割溝cgによって耳部Mを、製品領域P側の第1耳部m1と、該第1耳部m1の外側に位置する第2耳部m2とに分割」することは、セラミックス集合基板と耳部とを分割するための溝(辺)を形成するから、本件発明1における「辺ブレークラインを形成し」に相当する。

ただし、辺ブレークラインの形成について、本件発明1では、「スクライブ孔形成工程」を備え、「前記スクライブ孔形成工程は、前記窒化珪素セラミックス焼結基板の外縁から内側の位置に前記外縁に沿ってスクライブ孔による辺ブレークラインを形成」するのに対し、甲1発明の分割溝cgの形成は、焼結前のグリーンシート積層体に対し、製品領域Pの周囲に沿った断面ほぼV字形状で上下一対の分割溝を形成する点で相違している。

オ.本件発明1では、「貫通孔形成工程」を備え、「前記貫通孔形成工程は、前記辺ブレークラインの交差する角部に前記辺ブレークラインと傾斜する方向に貫通孔による角ブレークラインを形成し、前記角ブレークラインは複数個の貫通孔を連結してなるスリットである」に対し、甲1発明では「貫通孔形成工程」について特定されていない点で相違する。

よって、本件発明1と甲1発明とは、

「セラミックス集合基板の周囲に耳部を有する矩形のセラミックス焼結基板から、回路基板を多数個取りするための回路形成部と縁部とを有するセラミックス集合基板を製造するためのセラミックス焼結基板の製造方法であって、前記セラミックス集合基板と耳部を分割するための辺ブレークラインを形成する、セラミックス焼結基板の製造方法。」

である点で一致し、次の点で相違する。

[相違点1]

セラミックス基板の原料について、本件発明1では「窒化珪素」を用いているのに対し、甲1発明では「アルミナ等」を用いている点。

[相違点2]

辺ブレークラインの形成について、本件発明1では「スクライブ孔形成工程」を備え、「前記スクライブ孔形成工程は、前記窒化珪素セラミックス焼結基板の外縁から内側の位置に前記外縁に沿ってスクライブ孔による辺ブレークラインを形成」するのに対し、甲1発明の分割溝cgの形成は、焼結前のグリーンシート積層体に対し、製品領域Pの周囲に沿った断面ほぼV字形状で上下一対の分割溝を形成する点。

[相違点3]

本件発明1では、「貫通孔形成工程」を備え、「前記貫通孔形成工程は、前記辺ブレークラインの交差する角部に前記辺ブレークラインと傾斜する方向に貫通孔による角ブレークラインを形成し、前記角ブレークラインは複数個の貫通孔を連結してなるスリットである」に対し、甲1発明では「貫通孔形成工程」について特定されていない点。

(2)相違点についての判断

ア.[相違点1]について

セラミックス基板の原料として窒化珪素を用いることは、例えば甲第2号証に記載されているように普通に行われていることであり、甲1発明のセラミックス基板を窒化珪素セラミックス基板としても甲1発明の製造方法が適用できることは明らかであるから、甲1発明においてセラミックス基板の原料としてアルミナ等に代えて窒化珪素を用い相違点1の構成とすることは、当業者であれば容易になし得たことである。

イ.[相違点2]について

甲第2号証には分割溝の形成をスクライビング加工により行うこと、焼結後の集合基板に対してスクライビング加工を行うことが記載されている。

しかしながら、甲1発明は、「焼結前」のセラミック積層体に対して分割溝を形成することにより、反りを耳部(第2耳部)のみに集中させるものであり、焼結後のセラミック積層体に対し分割溝を形成すると甲第1号証の発明の目的を達成し得なくなるため、甲1発明に対し、焼結後のセラミックス基板に対しスクライビング加工を行う甲第2号証に記載の技術事項を適用することには阻害要因がある。また、甲1発明において、分割溝の形成工程とは別に、焼結後のセラミックス焼結基板に対し別途分割溝を形成する動機付けも見いだせない。

ウ.[相違点3]について

甲第2号証には、集合基板の未貫通孔が交差する角部に板厚方向に貫通する面取部を切断加工で形成することが記載されている。

しかしながら、甲第1号証には、そもそもセラミックス集合基板の角部の割れや欠けの問題を解消する必要があることの記載も示唆もなく、甲1発明に対して甲第2号証に記載の技術事項を適用すべき動機付けは見いだせない。

なお仮に、甲1発明に対して甲第2号証に記載の技術事項を適用できたとしても、甲第2号証に記載のものは、回路基板の角部に対して角ブレークラインを形成するものであって、本件発明1のように、辺ブレークラインの交差する角部(すなわち、回路基板を多数個取りするための回路形成部と縁部とを有する集合基板の角部)に角ブレークラインを形成することは導き出せない。

エ.小括

以上のことから、上記相違点2及び3に係る構成は、甲第1号証および甲第2号証のいずれからも導き出すことはできない。

よって、本件発明1は、甲1発明および甲第2号証に記載の技術事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない。

2.本件発明2について

(1)対比

本件発明2と甲1発明とを対比すると、上記1.(1)で認定した相違点1および相違点2に加え以下の点で相違し、その余の点で一致する。

[相違点4]

本件発明2では、「貫通孔形成工程」を備え、「前記貫通孔形成工程は、前記辺ブレークラインの交差する角部に前記辺ブレークラインと傾斜する方向に貫通孔による角ブレークラインを形成し、前記角ブレークラインの貫通孔及び前記辺ブレークラインのスクライブ孔は断続的に複数個形成されており、前記角ブレークラインの貫通孔のピッチは前記辺ブレークラインのスクライブ孔のピッチよりも小さい」のに対し、甲1発明では「貫通孔形成工程」について特定されていない点。

(2)相違点についての判断

ア.[相違点1]および[相違点2]について

上記1.(2)ア.イ.に記載したとおりである。

イ.[相違点4]について

甲第2号証には、集合基板の未貫通孔が交差する角部に板厚方向に貫通する面取部を切断加工で形成することが記載されている。

しかしながら、甲第1号証には、そもそもセラミックス集合基板の角部の割れや欠けの問題を解消する必要があることの記載も示唆もなく、甲1発明に対して甲第2号証に記載の技術事項を適用すべき動機付けは見いだせない。

なお仮に、甲1発明に対して甲第2号証に記載の技術事項を適用できたとしても、甲第2号証に記載のものは、回路基板の角部に対して角ブレークラインを形成するものであって、本件発明2のように、辺ブレークラインの交差する角部(すなわち、回路基板を多数個取りするための回路形成部と縁部とを有する集合基板の角部)に角ブレークラインを形成することは導き出せない。

ウ.小括

以上のことから、上記相違点2及び4に係る構成は、甲第1号証および甲第2号証のいずれからも導き出すことはできない。

よって、本件発明2は、甲1発明および甲第2号証に記載の技術事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない。

3.本件発明3ないし5について

請求項3ないし5は、請求項1または請求項2に従属する請求項であり、本件発明3ないし5は、本件発明1または本件発明2の発明特定事項をすべて含みさらに他の発明特定事項を追加して限定したものであるから、上記本件発明1または上記本件発明2についての判断と同様の理由により、本件発明3ないし5は、甲1発明および甲第2号証に記載の技術事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない。

4.本件発明6について

(1)対比

ア.甲1発明における「配線基板部分pを縦横に3個ずつ配列してなる製品領域P」、「第1耳部m1」、「多数個取り配線基板10」は、それぞれ本件発明6でいう「回路基板を多数個取りするための回路形成部」、「縁部」、「セラミックス集合基板」に相当する。

ただし、セラミックス集合基板について、本件発明6では、「窒化珪素」セラミックス集合基板であるのに対し、甲1発明ではアルミナ等で製作されたセラミックス集合基板である点で相違している。

イ.本件発明6では、窒化珪素セラミックス集合基板の角部に面取りを有し、「面取り面における複数の凹面部のピッチが、側面における複数の凹面部のピッチよりも小さい」に対し、甲1発明では「面取り」について特定されていない点で相違している。

よって、本件発明6と甲1発明とは、

「回路基板を多数個取りするための回路形成部と縁部とを有するセラミックス集合基板。」

である点で一致し、次の点で相違する。

[相違点5]

セラミックス基板の原料について、本件発明6では「窒化珪素」を用いているのに対し、甲1発明では「アルミナ等」を用いている点。

[相違点6]

本件発明6では、窒化珪素セラミックス集合基板の角部に面取りを有し、「面取り面における複数の凹面部のピッチが、側面における複数の凹面部のピッチよりも小さい」に対し、甲1発明では「面取り」について特定されていない点。

(2)相違点についての判断

ア.[相違点5]について

セラミックス基板の原料として窒化珪素を用いることは、例えば甲第2号証に記載されているように普通に行われていることであり、甲1発明のセラミックス基板を窒化珪素セラミックス基板としても甲1発明の製造方法が適用できることは明らかであるから、甲1発明においてセラミックス基板の原料としてアルミナ等に代えて窒化珪素を用い相違点5の構成とすることは、当業者であれば容易になし得たことである。

イ.[相違点6]について

甲第2号証には、集合基板の未貫通孔が交差する角部に板厚方向に貫通する面取部を切断加工で形成することが記載されている。

しかしながら、甲第1号証には、そもそもセラミック集合基板の角部の割れや欠けの問題を解消する必要があることの記載も示唆もなく、甲1発明に対して甲第2号証に記載の技術事項を適用すべき動機付けは見いだせない。

なお仮に、甲1発明に対して甲第2号証に記載の技術事項を適用できたとしても、甲第2号証に記載のものは、回路基板の角部に対して面取部を形成するものであって、本件発明6のように、回路基板を多数個取りするための回路形成部と縁部とを有する集合基板の角部に面取りを形成することは導き出せない。

ウ.小括

以上のことから、上記相違点6に係る構成は、甲第1号証および甲第2号証のいずれからも導き出すことはできない。

よって、本件発明6は、甲1発明および甲第2号証に記載の技術事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない。

第6 むすび

本件発明1ないし6は、甲1発明および甲第2号証に記載の技術事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたとはいえず、したがって、本件の請求項1ないし6に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものであるということはできない。

よって、特許異議申立ての理由および証拠によっては、請求項1ないし6に係る特許を取り消すことはできない。

また、他に請求項1ないし6に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり決定する。

審決本文(J-PlatPat)

J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。

J-PlatPat 審決検索を開く
2020-700235

番号・当事者・条文・審決分類・商標の称呼が一致(または近い)審決を機械的に集めた候補です。判断内容は各審決の本文でご確認ください。

同じ当事者の審決133件(日立金属株式会社、青木 眞理)
  • 2023-700576異議申立 / 2023-08-15 / 維持窒化珪素基板およびその製造方法
    同じ当事者: 日立金属株式会社、青木 眞理
  • 2023-700319異議申立 / 2023-06-06 / 維持窒化珪素基板およびその製造方法
    同じ当事者: 日立金属株式会社、青木 眞理
  • 2022-701277異議申立 / 2023-03-06 / 維持窒化珪素系セラミックス集合基板の製造方法
    同じ当事者: 日立金属株式会社、青木 眞理
  • 2022-700605異議申立 / 2023-01-23 / 訂正認容窒化珪素系セラミックス集合基板
    同じ当事者: 日立金属株式会社、青木 眞理
  • 2022-700148異議申立 / 2022-06-03 / 維持窒化珪素系セラミックス集合基板
    同じ当事者: 日立金属株式会社、青木 眞理
同じ根拠条文の審決7,656件(特許法29条2項)
  • 2019-701045異議申立 / 2021-06-08 / 請求成立(取消)プリント配線板
    共通の条文: 特許法29条2項
  • 2020-700557異議申立 / 2020-10-27 / 維持窒化珪素系セラミックス集合基板及びその製造方法
    共通の条文: 特許法29条2項
  • 2024-019709拒絶査定不服審判 / 2025-11-21 / 請求不成立回路基板、回路デバイス、印刷材料容器アセンブリ
    共通の条文: 特許法29条2項
  • 2024-016490拒絶査定不服審判 / 2025-03-28 / 請求不成立回路基板の製造方法
    共通の条文: 特許法29条2項
  • 2024-009213拒絶査定不服審判 / 2025-02-25 / 請求不成立電気機器、機器ユニット及び制御システム
    共通の条文: 特許法29条2項
検索でもっと見る →
同じ論点・分野の審決(審決分類)784件(121・H05K)
  • 2025-701091異議申立 / 2026-02-13 / 維持銅回路、プリント配線板及び多層基板
    共通の審決分類: 121・H05K
  • 2025-700287異議申立 / 2025-11-18 / 訂正認容多層配線基板及び多層配線基板の製造方法
    共通の審決分類: 121・H05K
  • 2025-700725異議申立 / 2025-09-05 / 維持絶縁回路基板の製造方法
    共通の審決分類: 121・H05K
  • 2025-700192異議申立 / 2025-07-22 / 請求成立(取消)プリント配線基板の製造方法
    共通の審決分類: 121・H05K
  • 2025-700279異議申立 / 2025-06-16 / 維持電気装置
    共通の審決分類: 121・H05K

メモ・タグ(非公開)

あなただけに表示されます。審決本文の公開範囲は変わりません。

メモとタグは Pro の機能です。ログイン/Proでメモを保存