特許異議申立
2018-700307
遊技機
- 審判番号
- 2018-700307
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 特願2012-170545外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2018年04月13日
- 審決日
- 2018年08月23日
- 公報発行日
- 2018年11月30日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【権利者】株式会社三共
- 【権利者代理人】重信 和男
- 【権利者代理人】溝渕 良一
- 【権利者代理人】石川 好文
- 【権利者代理人】堅田 多恵子
- 【権利者代理人】林 修身
- 【権利者代理人】大久保 岳彦
- 【異議申立人】日本電動式遊技機特許 株式会社
- 【異議申立人代理人】特許業務法人 武和国際特許事務所
- 分類
- P1652.851-XA (A63F) / P1652.853-XA (A63F) / P1652.857-XA (A63F)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法120条の5第2項1号特許法120条の5第2項3号特許法120条の5第2項4号特許法120条の5第4項特許法120条の5第9項特許法120条の8第1項特許法126条4項特許法126条5項特許法126条6項特許法135条
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第120条の5第4項、特許法第120条の5第2項第1号、特許法第120条の8第1項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特許第6214857号発明「遊技機」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。
結論
【結 論】
特許第6214857号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲及び明細書のとおり、訂正後の請求項1、2について、訂正することを認める。
特許第6214857号の請求項1に係る特許についての申立てを却下する。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
特許第6214857号の請求項1、2に係る特許(以下「本件特許」という。)についての出願は、平成24年7月31日に特許出願され、平成29年9月29日にその特許権の設定登録がされ、同年10月18日に特許掲載公報が発行され、その特許について、平成30年4月13日に特許異議申立人 日本電動式遊技機特許株式会社により請求項1に対して特許異議の申立てがされ、同年6月5日付けで取消理由が通知され、同年8月1日に訂正請求書及び意見書が提出されたものである。
第2 本件訂正請求について
1 一群の請求項について
本件訂正前の特許請求の範囲の請求項1及び2は、本件訂正前の請求項1の記載を本件訂正前の請求項2が引用しているものであるから、これらに対応する本件訂正後の請求項〔1、2〕は、特許法第120条の5第4項で規定する一群の請求項である。
2 請求項〔1、2〕からなる一群の請求項に係る訂正について
(1)訂正の内容
ア 訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1を削除する。
イ 訂正事項2
特許請求の範囲の請求項2に
「前記可変表示部を複数備え、
可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数の可変表示部の表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能であり、
遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段と、
可変表示部の変動速度が規定速度となったときに前記導出操作手段の操作を有効化する導出操作有効化手段と、
前記導出操作手段が操作されたときに表示結果を導出する制御を行う導出制御手段と、
複数の可変表示部を構成する表示帯同士の相対的な位置関係が特定位置関係となるように複数の可変表示部の変動制御を行う特殊変動制御を行うことが可能な特殊変動制御手段と、
前記特殊変動制御が行われた後、表示帯同士の相対的な位置関係がランダムとなるように可変表示部の変動速度を規定速度に向けて変更する変動速度変更手段と、
を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。」と記載されているのを、
「各々が識別可能な複数種類の識別情報が所定の順番で配置された表示帯を回転駆動させることで変動表示可能な可変表示部を備える遊技機であって、
前記表示帯を回転駆動させる駆動モータと、
前記表示帯の回転基準位置を検出する基準位置検出手段と、
前記駆動モータの駆動軸に相対回動不能に取り付けられ、前記基準位置検出手段により検出される被検出部が設けられた表示帯取付部材と、
前記可変表示部を照射可能な照射手段と、
前記表示帯を一側方から回動可能に支持する支持板と、を備え、
前記支持板の一側面における該表示帯により囲まれた領域には、前記駆動モータ及び前記照射手段が取り付けられ、
前記駆動モータは、前記支持板の一側面から隆起した隆起部に取り付けられ、
前記駆動モータと前記照射手段から延びる各々の配線は、前記支持板に設けられた一の配線送出穴を経由して前記領域内から前記領域外へ延び、該領域外に設けられた接続部に接続され、
前記可変表示部を複数備え、
可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数の可変表示部の表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能であり、
遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段と、
可変表示部の変動速度が規定速度となったときに前記導出操作手段の操作を有効化する導出操作有効化手段と、
前記導出操作手段が操作されたときに表示結果を導出する制御を行う導出制御手段と、
複数の可変表示部を構成する表示帯同士の相対的な位置関係が特定位置関係となるように複数の可変表示部の変動制御を行う特殊変動制御を行うことが可能な特殊変動制御手段と、
前記特殊変動制御が行われた後、表示帯同士の相対的な位置関係がランダムとなるように可変表示部の変動速度を規定速度に向けて変更する変動速度変更手段と、
を備える
ことを特徴とする遊技機。」(下線は合議体が付した。以下同じ。)に訂正する。
ウ 訂正事項3
本件特許の願書に添付した明細書の【0008】に
「上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の遊技機は、
各々が識別可能な複数種類の識別情報が所定の順番で配置された表示帯を回転駆動させることで変動表示可能な可変表示部を備える遊技機であって、
前記表示帯を回転駆動させる駆動モータと、
前記表示帯の回転基準位置を検出する基準位置検出手段と、
前記駆動モータの駆動軸に相対回動不能に取り付けられ、前記基準位置検出手段により検出される被検出部が設けられた表示帯取付部材と、
前記可変表示部を照射可能な照射手段と、
前記表示帯を一側方から回動可能に支持する支持板と、を備え、
前記支持板の一側面における該表示帯により囲まれた領域には、前記駆動モータ及び前記照射手段が取り付けられ、
前記駆動モータは、前記支持板の一側面から隆起した隆起部に取り付けられ、
前記駆動モータと前記照射手段から延びる各々の配線は、前記支持板に設けられた一の配線送出穴を経由して前記領域内から前記領域外へ延び、該領域外に設けられた接続部に接続される
ことを特徴としている。
また、本発明の請求項2に記載の遊技機は、請求項1に記載の遊技機であって、
前記可変表示部を複数備え、
可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数の可変表示部の表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能であり、
遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段と、
可変表示部の変動速度が規定速度となったときに前記導出操作手段の操作を有効化する導出操作有効化手段と、
前記導出操作手段が操作されたときに表示結果を導出する制御を行う導出制御手段と、
複数の可変表示部を構成する表示帯同士の相対的な位置関係が特定位置関係となるように複数の可変表示部の変動制御を行う特殊変動制御を行うことが可能な特殊変動制御手段と、
前記特殊変動制御が行われた後、表示帯同士の相対的な位置関係がランダムとなるように可変表示部の変動速度を規定速度に向けて変更する変動速度変更手段と、
を備える
ことを特徴としている。
本発明の手段1に記載の遊技機は、
各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)が所定の順番で配置された表示帯(リール2L、2C、2R)を回転駆動させることで変動表示可能な可変表示領域に表示結果を導出表示させることが可能な可変表示装置を備える遊技機(例えば、スロットマシン1)であって、
前記表示帯を回転駆動させる駆動モータ(リールモータ32L、32C、32R)と、
前記表示帯の回転基準位置を検出する基準位置検出手段(リールセンサ33L、33C
、33R)と、
前記駆動モータの駆動軸(駆動軸32a)に相対回動不能に取り付けられ、前記基準位置検出手段により検出される被検出部(切欠部408)が設けられた表示帯取付部材(リール取付盤405)と、
前記可変表示領域を照射可能な照射手段(リールLED55、LEDユニット55L、55C、55R)と、
前記表示帯を一側方(右側方)から回動可能に支持する支持板(リール支持板350L、350C、350R)と、を備え、
前記支持板の一側面における該表示帯により囲まれた領域には、前記駆動モータ及び前記照射手段が取り付けられ(例えば、図46参照)、
前記駆動モータは、前記支持板の一側面から隆起した隆起部(モータ取付凸部415の取付面415b)に取り付けられている
ことを特徴としている。
この特徴によれば、表示帯の幅寸法の変更に応じて照射手段の配置位置を変更した場合でも、駆動モータが隆起部により予め支持板の一側面から離れた位置に設けられることで、照射手段との位置関係が大きく変わることがない。よって、駆動モータと照射手段との位置関係を極力変えることなく、表示帯の幅寸法の変更に容易に対応することができる。」と記載されているのを、
「上記課題を解決するために、本発明の請求項2に記載の遊技機は、
各々が識別可能な複数種類の識別情報が所定の順番で配置された表示帯を回転駆動させることで変動表示可能な可変表示部を備える遊技機であって、
前記表示帯を回転駆動させる駆動モータと、
前記表示帯の回転基準位置を検出する基準位置検出手段と、
前記駆動モータの駆動軸に相対回動不能に取り付けられ、前記基準位置検出手段により検出される被検出部が設けられた表示帯取付部材と、
前記可変表示部を照射可能な照射手段と、
前記表示帯を一側方から回動可能に支持する支持板と、を備え、
前記支持板の一側面における該表示帯により囲まれた領域には、前記駆動モータ及び前記照射手段が取り付けられ、
前記駆動モータは、前記支持板の一側面から隆起した隆起部に取り付けられ、
前記駆動モータと前記照射手段から延びる各々の配線は、前記支持板に設けられた一の配線送出穴を経由して前記領域内から前記領域外へ延び、該領域外に設けられた接続部に接続され、
前記可変表示部を複数備え、
可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数の可変表示部の表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能であり、
遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段と、
可変表示部の変動速度が規定速度となったときに前記導出操作手段の操作を有効化する導出操作有効化手段と、
前記導出操作手段が操作されたときに表示結果を導出する制御を行う導出制御手段と、
複数の可変表示部を構成する表示帯同士の相対的な位置関係が特定位置関係となるように複数の可変表示部の変動制御を行う特殊変動制御を行うことが可能な特殊変動制御手段と、
前記特殊変動制御が行われた後、表示帯同士の相対的な位置関係がランダムとなるように可変表示部の変動速度を規定速度に向けて変更する変動速度変更手段と、
を備える
ことを特徴としている。
本発明の手段1に記載の遊技機は、
各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)が所定の順番で配置された表示帯(リール2L、2C、2R)を回転駆動させることで変動表示可能な可変表示領域に表示結果を導出表示させることが可能な可変表示装置を備える遊技機(例えば、スロットマシン1)であって、
前記表示帯を回転駆動させる駆動モータ(リールモータ32L、32C、32R)と、
前記表示帯の回転基準位置を検出する基準位置検出手段(リールセンサ33L、33C、33R)と、
前記駆動モータの駆動軸(駆動軸32a)に相対回動不能に取り付けられ、前記基準位置検出手段により検出される被検出部(切欠部408)が設けられた表示帯取付部材(リール取付盤405)と、
前記可変表示領域を照射可能な照射手段(リールLED55、LEDユニット55L、55C、55R)と、
前記表示帯を一側方(右側方)から回動可能に支持する支持板(リール支持板350L、350C、350R)と、を備え、
前記支持板の一側面における該表示帯により囲まれた領域には、前記駆動モータ及び前記照射手段が取り付けられ(例えば、図46参照)、
前記駆動モータは、前記支持板の一側面から隆起した隆起部(モータ取付凸部415の取付面415b)に取り付けられている
ことを特徴としている。
この特徴によれば、表示帯の幅寸法の変更に応じて照射手段の配置位置を変更した場合でも、駆動モータが隆起部により予め支持板の一側面から離れた位置に設けられることで、照射手段との位置関係が大きく変わることがない。よって、駆動モータと照射手段との位置関係を極力変えることなく、表示帯の幅寸法の変更に容易に対応することができる。」と訂正する。
(2)訂正の適否
ア 訂正事項1
訂正事項1による訂正は、本件訂正前の請求項1を削除するものである。
したがって、訂正事項1による訂正は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもなく、本件特許の願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内でした訂正である。
イ 訂正事項2
訂正事項2による訂正は、本件訂正前の請求項2の記載が本件訂正前の請求項1の記載を引用する形式であったものを、請求項1の記載を引用しないものとし、独立形式請求項へと書き改めるものであるから、請求項間の引用関係の解消を目的とするものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもなく、本件特許の願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内でした訂正である。
ウ 訂正事項3
訂正事項3による訂正は、本件特許の願書に添付した明細書の【0008】の記載を本件訂正後の特許請求の範囲の記載と整合させるための訂正であるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもなく、本件特許の願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内でした訂正である。
3 訂正における一群の請求項の取扱い
上記1のとおり、本件訂正後の請求項〔1、2〕は一群の請求項である。
しかしながら、特許権者から、訂正後の請求項2について訂正が認められるときは請求項1とは別の訂正単位として扱われることの求めがあったことから、訂正後の請求項1、2について請求項ごとに訂正したものとして取り扱う。
4 小括
以上のとおりであるから、本件訂正請求は、特許法第120条の5第2項第1号、第3号及び第4号に掲げる事項を目的とし、同条第4項の規定に適合し、かつ、同条第9項において準用する同法第126条第4項、第5項及び第6項の規定に適合する。
よって、訂正後の請求項1、2について、訂正することを認める。
第3 特許異議申立についての判断
本件特許の請求項1に係る特許は、訂正により、削除されたため、本件特許の請求項1に対して、特許異議申立人がした特許異議の申立てについては、対象となる請求項が存在しないものである。
したがって、特許異議申立人がした特許異議の申立ては、不適法な特許異議の申立てであって、その補正をすることができないものであるから、特許法第120条の8第1項で準用する同法第135条の規定により却下すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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