特許異議申立
2025-700794
遊技機
- 審判番号
- 2025-700794
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 特願2024-016070
- 登録番号
- 7637280
- 請求日
- 2025年08月04日
- 審決日
- 2026年03月04日
- 公報発行日
- 2026年07月31日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【権利者】株式会社三共
- 【権利者代理人】創和国際特許事務所弁理士法人
- 【異議申立人】日本電動式遊技機特許 株式会社
- 【異議申立人代理人】弁理士法人武和国際特許事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 小林 俊久
- 審判官 蔵野 いづみ
- 審判官 太田 恒明
- 分類
- P1651.121-YAA(A63F) / P1651.851-YAA(A63F) / P1651.853-YAA(A63F)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第120条の5第2項、特許法第29条第2項、特許法第120条の5第9項、特許法第113条第2号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第7637280号発明「遊技機」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。
結論
結 論
特許第7637280号の明細書、特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正明細書、特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。
特許第7637280号の請求項1に係る特許を維持する。
理由
理 由
第1 手続の経緯
特許第7637280号(以下「本件特許」という。)に係る特許についての出願は、令和2年2月21日に出願された特願2020-28378の一部を令和6年2月6日に新たな特許出願(特願2024-16070)としたものであって、令和7年2月18日にその特許権の設定登録がされ、同月27日に特許掲載公報が発行された。本件特許異議の申立ての経緯は、次のとおりである。
令和7年 8月 4日 特許異議申立人日本電動式遊技機特許株式会
社(以下「申立人」という。)による請求項
1に係る特許に対する特許異議の申立て
同年10月28日付け 取消理由通知書
同年12月17日 意見書及び訂正請求書の提出(特許権者株式
会社三共)
令和8年 2月 4日 意見書の提出(申立人)
第2 訂正の適否についての判断
1 訂正請求の趣旨と訂正の内容
令和7年12月17日に提出された訂正請求書による訂正請求(以下「本件訂正請求」といい、本件訂正請求による訂正を「本件訂正」という。)は、特許第7637280号の明細書、特許請求の範囲を本訂正請求書に添付した訂正明細書、訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを求めるものであって、その訂正の内容は以下のとおりである(下線は訂正箇所を示す。)。
(1) 訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1に
「 前記静止演出の演出態様がいずれの演出態様であるかにより、前記有利状態に制御される期待度が異なり、」とあるのを、
「 前記静止演出の演出態様は、いずれも有利状態に制御される可能性があることを示唆するものであって、前記静止演出の演出態様がいずれの演出態様であるかにより、前記有利状態に制御される期待度が異なり、
前記静止演出の演出態様は、前記有利状態に制御されることが決定されている場合のみ実行される特定演出態様を含み、該特定演出態様は、前記静止画像の色彩を変化させる演出であり、」に訂正する。
(2) 訂正事項2
特許請求の範囲の請求項1に
「 前記静止演出の実行中であっても前記情報表示の動作を継続させ、」とあるのを、
「 前記静止演出の実行中であっても前記情報表示の動作を継続させ、前記静止演出の演出態様が前記特定演出態様であり、前記静止画像の色彩が変化しても前記情報表示の色彩は変化させず、」に訂正する。
(3) 訂正事項3
本件特許の願書に添付した明細書(以下、「本件特許の願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面」をまとめて「本件明細書等」という。)の【0006】に
「 請求項1の遊技機は、
遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
音出力手段と、
表示手段と、
発光手段と、
演出を実行可能な演出実行手段と、
を備え、
前記演出実行手段は、前記有利状態に制御されることを示唆する特定演出を実行可能であり、
前記特定演出は、
前記表示手段が演出動画を表示し、前記音出力手段が演出音を出力し、前記発光手段が発光する演出であり、
第1期間と、該第1期間後の第2期間と、該第2期間後の期間であって、演出結果として有利態様または不利態様のいずれか一方の態様を報知する第3期間と、を含み、
前記演出実行手段は、
前記第1期間において、第1速度で進行する演出態様の前記演出動画を表示可能であり、
前記第2期間において、第1速度よりも遅い第2速度で進行する演出態様の前記演出動画を表示可能であり、
前記第1期間と前記第2期間とのいずれにおいても、前記発光手段の発光態様を変化させることが可能であるとともに、前記第2期間において、前記第1期間よりも短い間隔で前記発光手段の発光態様を変化させることが可能であり、
前記第2期間において、第2速度で進行する前記演出動画の表示後に、該演出動画を静止させた静止画像を表示する静止演出を実行可能であり、
前記静止演出の演出態様は、複数あり、
前記静止演出の演出態様がいずれの演出態様であるかにより、前記有利状態に制御される期待度が異なり、
前記演出実行手段は、
遊技に関する情報表示を動作する態様で表示可能であり、
前記静止演出の実行中であっても前記情報表示の動作を継続させ、
前記有利状態に制御されることを報知する特別演出を実行可能であり、
前記特別演出が実行される前に特殊演出を実行可能であり、
前記表示手段は、
前記特殊演出において特殊擬似可動体表示の移動表示が可能であり、
前記特別演出において特別擬似可動体表示の移動表示が可能である、
ことを特徴としている。」とあるのを、
「 請求項1の遊技機は、
遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
音出力手段と、
表示手段と、
発光手段と、
演出を実行可能な演出実行手段と、
を備え、
前記演出実行手段は、前記有利状態に制御されることを示唆する特定演出を実行可能であり、
前記特定演出は、
前記表示手段が演出動画を表示し、前記音出力手段が演出音を出力し、前記発光手段が発光する演出であり、
第1期間と、該第1期間後の第2期間と、該第2期間後の期間であって、演出結果として有利態様または不利態様のいずれか一方の態様を報知する第3期間と、を含み、
前記演出実行手段は、
前記第1期間において、第1速度で進行する演出態様の前記演出動画を表示可能であり、
前記第2期間において、第1速度よりも遅い第2速度で進行する演出態様の前記演出動画を表示可能であり、
前記第1期間と前記第2期間とのいずれにおいても、前記発光手段の発光態様を変化させることが可能であるとともに、前記第2期間において、前記第1期間よりも短い間隔で前記発光手段の発光態様を変化させることが可能であり、
前記第2期間において、第2速度で進行する前記演出動画の表示後に、該演出動画を静止させた静止画像を表示する静止演出を実行可能であり、
前記静止演出の演出態様は、複数あり、
前記静止演出の演出態様は、いずれも有利状態に制御される可能性があることを示唆するものであって、前記静止演出の演出態様がいずれの演出態様であるかにより、前記有利状態に制御される期待度が異なり、
前記静止演出の演出態様は、前記有利状態に制御されることが決定されている場合のみ実行される特定演出態様を含み、該特定演出態様は、前記静止画像の色彩を変化させる演出であり、
前記演出実行手段は、
遊技に関する情報表示を動作する態様で表示可能であり、
前記静止演出の実行中であっても前記情報表示の動作を継続させ、前記静止演出の演出態様が前記特定演出態様であり、前記静止画像の色彩が変化しても前記情報表示の色彩は変化させず、
前記有利状態に制御されることを報知する特別演出を実行可能であり、
前記特別演出が実行される前に特殊演出を実行可能であり、
前記表示手段は、
前記特殊演出において特殊擬似可動体表示の移動表示が可能であり、
前記特別演出において特別擬似可動体表示の移動表示が可能である、
ことを特徴としている。」に訂正する。
2 本件訂正についての当審の判断
以下、各訂正事項について、訂正の適否について検討する。
(1) 訂正事項1について
ア 訂正の目的
訂正事項1は、訂正前の請求項1の「前記静止演出の演出態様」が「いずれも有利状態に制御される可能性があることを示唆するもの」であること、訂正前の請求項1の「前記静止演出の演出態様」が「前記有利状態に制御されることが決定されている場合のみ実行される特定演出態様を含み、該特定演出態様は、前記静止画像の色彩を変化させる演出」であることを限定する訂正であるから、当該訂正事項1は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
イ 新規事項の追加について
訂正事項1は、本件明細書等の【0325】、【0326】、及び【0327】に記載されるものであり、本件明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではなく、本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正である。
ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記アの目的から明らかなように、訂正事項1は、訂正前の請求項1を具体的に限定するものであり、訂正後の請求項1について、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
(2) 訂正事項2について
ア 訂正の目的
訂正事項2は、訂正前の請求項1の「 前記静止演出の実行中であっても前記情報表示の動作を継続させ、」とあるのを、「 前記静止演出の実行中であっても前記情報表示の動作を継続させ、前記静止演出の演出態様が前記特定演出態様であり、前記静止画像の色彩が変化しても前記情報表示の色彩は変化させず、」とする訂正は、「前記静止演出の演出態様が前記特定演出態様であり、前記静止画像の色彩が変化しても前記情報表示の色彩は変化させず、」なる発明特定事項を加える訂正であるから、当該訂正事項2は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
イ 新規事項の追加について
訂正事項2は、本件明細書等の【0030】、【0031】、及び【0425】に記載されるものであり、本件明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではなく、本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正である。
ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記アの目的から明らかなように、訂正事項2は、訂正前の請求項1を具体的に限定するものであり、訂正後の請求項1について、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
(3) 訂正事項3について
訂正事項3は、訂正事項1及び2の訂正による特許請求の範囲の訂正に伴い、明細書の記載を訂正後の特許請求の範囲の記載と整合させるために行う明細書についての訂正である。
そうすると、訂正事項3は、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものに該当する。
また、上記(1)及び(2)の検討をふまえると、訂正事項3は、本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでない。
(4) 独立特許要件について
本件訂正においては、訂正前の請求項1が特許異議の申立ての対象とされているので、上記(1)ア及び同(2)アのとおり請求項1について特許請求の範囲の減縮が行われていても、訂正後の請求項1に係る発明には、特許法第120条の5第9項で読み替えて準用する同法第126条第7項の独立特許要件は課されない。
(5) 申立人の主張について
申立人は、令和8年2月4日提出の意見書(以下「申立人意見書」という。)において、
「(3-2)理由2(新規事項)について
本件訂正発明の明細書及び図面には、情報表示として、保留表示、テロップ、及び第4図柄が示されている。そして、本件訂正発明の明細書及び図面には、保留表示は回転表示という動作を行うことと、テロップは移動表示という動作を行うことと、第4図柄は点滅表示という動作を行うことが示されている。
構成Nでは、「前記静止演出の実行中であっても前記情報表示の動作を継続させ・・・前記静止画像の色彩が変化しても前記情報表示の色彩は変化させず、」と特定されていることから、情報表示は動作を行うものの色彩は変化しないことが理解できる。
しかしながら、上述したように、「色彩」とは、色の種類に限ったものではなく、明度、彩度、色相などの要素が絡み合って生まれる視覚情報であるから、例えば、保留表示が回転しているように表示するためには、色彩の変化が必要不可欠である。
そして、本件特許発明において、情報表示の動作を行いつつ、情報表示の色彩を変化させないよう構成することについて、当初明細書及び図面には記載も示唆もされていない。
したがって、構成Nの「・・・前記静止画像の色彩が変化しても前記情報表示の色彩は変化させず、」という記載は当初明細書等にない記載である。
よって、本件訂正発明でされた補正は、新規事項を追加する補正である。」(申立人意見書第18頁第16行~第19頁第9行)と主張している。
上記主張は、訂正事項2に係る訂正についての主張であるところ、本件明細書等の【0031】の、
「形態20は、形態19に記載の遊技機であって、
前記第2表示領域に表示されている前記情報演出の画像については、前記報知前期間において色彩は変化しない(例えば、図10-29(B)に示すように、静止画表示演出がパターンSG-2にて実行されることによって第1表示領域079SG005Fに表示されている静止画の色彩が反転するが、第2表示領域079SG005Saに表示されている保留表示やテロップ、第3表示領域079SG005Sbに表示されている第4図柄の色彩は反転しない部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、報知前演出が実行される際に遊技者が情報演出を認識し難くなってしまうことを防ぐことができる(情報演出の画像については色彩が変化しないので、色彩が変化した特定静止画像であることを認識し易くできる)。」(下線は当審で付した。)
の記載からみて、「前記静止画像の色彩が変化しても前記情報表示の色彩は変化させ」ないことは、本件明細書等に記載されていることは明らかである。
よって、訂正事項2に係る訂正(申立人の主張するところの構成Nに関する補正)は、上記(2)イにおいても説示のとおり、本件明細書等に記載した事項の範囲内でされたものであり、申立人の上記主張は採用できない。
3 小括
以上のとおり、本件訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号及び第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。
したがって、明細書、特許請求の範囲を本件訂正請求書に添付された訂正明細書、訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。
第3 訂正後の特許発明
上記第2のとおり、本件訂正は認められるので、本件特許の請求項1に係る発明(以下「本件訂正発明」という。)は、本件訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される、次のとおりのものである。なお、符号A等は分説のため当審で付した。
「【請求項1】
A 遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
B 音出力手段と、
表示手段と、
発光手段と、
演出を実行可能な演出実行手段と、
を備え、
C 前記演出実行手段は、前記有利状態に制御されることを示唆する特定演出を実行可能であり、
D 前記特定演出は、
前記表示手段が演出動画を表示し、前記音出力手段が演出音を出力し、前記発光手段が発光する演出であり、
E 第1期間と、該第1期間後の第2期間と、該第2期間後の期間であって、演出結果として有利態様または不利態様のいずれか一方の態様を報知する第3期間と、を含み、
F 前記演出実行手段は、
前記第1期間において、第1速度で進行する演出態様の前記演出動画を表示可能であり、
G 前記第2期間において、第1速度よりも遅い第2速度で進行する演出態様の前記演出動画を表示可能であり、
H 前記第1期間と前記第2期間とのいずれにおいても、前記発光手段の発光態様を変化させることが可能であるとともに、前記第2期間において、前記第1期間よりも短い間隔で前記発光手段の発光態様を変化させることが可能であり、
I 前記第2期間において、第2速度で進行する前記演出動画の表示後に、該演出動画を静止させた静止画像を表示する静止演出を実行可能であり、
J 前記静止演出の演出態様は、複数あり、
K 前記静止演出の演出態様は、いずれも有利状態に制御される可能性があることを示唆するものであって、前記静止演出の演出態様がいずれの演出態様であるかにより、前記有利状態に制御される期待度が異なり、
L 前記静止演出の演出態様は、前記有利状態に制御されることが決定されている場合のみ実行される特定演出態様を含み、該特定演出態様は、前記静止画像の色彩を変化させる演出であり、
M 前記演出実行手段は、
遊技に関する情報表示を動作する態様で表示可能であり、
N 前記静止演出の実行中であっても前記情報表示の動作を継続させ、前記静止演出の演出態様が前記特定演出態様であり、前記静止画像の色彩が変化しても前記情報表示の色彩は変化させず、
O 前記有利状態に制御されることを報知する特別演出を実行可能であり、
P 前記特別演出が実行される前に特殊演出を実行可能であり、
Q 前記表示手段は、
前記特殊演出において特殊擬似可動体表示の移動表示が可能であり、
R 前記特別演出において特別擬似可動体表示の移動表示が可能である、
S ことを特徴とする遊技機。」
第4 証拠一覧、特許異議申立理由の概要、及び取消理由通知において通知した取消理由の概要
1 証拠一覧
(1) 特許異議申立書(以下「申立書」という。)に添付して提出された証拠
甲第1号証:「【珍古台#114】名機! 1/399の『初代CR G1 DREME.VV』マックスタイプ連戦中[夜勤明けパチンコパチスロ少数台実践]」,2019年2月7日公開,URL:https://www.youtube.com/watch?v=C3u8eIiWKl8
甲第2号証:特開2012-239687号公報
甲第3号証:特開2012-120628号公報
甲第4号証:特開2018-75226号公報
(2) 申立人意見書に添付して提出された証拠
甲第5号証:「P-WORLDインデックス機種『CR G1 DREME. VV』」,2017年5月21日公開(インターネットアーカイブ),URL:https://web.archive.org/web/20170521042237/https://www.p-world.co. jp/machine/database/6249
甲第6号証:「ドラドラ天国3(豊丸)竜巻落下リーチ~全ラウンド見せます![3回 権利物]」,2012年3月28日公開,URL:https://www.youtube.com/watch?v=2m5UYjU365Y
(以下、「甲第1号証」等を「甲1」等という。)
2 特許異議申立理由の概要
申立人が申立書において主張する特許異議申立理由の概要は、以下のとおりである。
特許法第29条第2項(同法第113条第2号)について
本件特許の請求項1に係る発明は、甲1に記載された発明及び甲2~甲4に記載の技術事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。
したがって、本件特許は、特許法第113条第2号の規定により取り消されるべきものである。
3 取消理由通知に記載した取消理由について
当審において、本件訂正前の請求項1に係る特許に対して、令和7年10月28日付け取消理由通知により特許権者に通知した取消理由の概要は、次のとおりである。
(進歩性)請求項1に係る発明は、本件特許出願前に日本国内又は外国において、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった甲1に記載された発明及び周知技術に基づいて、または、甲1に記載された発明、甲4に記載された技術事項及び周知技術に基づいて、本件特許出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、請求項1に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである。
なお、取消理由通知書に記載した上記取消理由は、申立人が申し立てた理由と同趣旨であり、取消理由通知において採用しなかった特許異議申立理由はない。
第5 証拠について
1 甲1
(1) 認定事項
甲1は動画であって、その動画には、次の事項が開示されていると認定することができる。なお、以下に示す各画像は甲1に係る動画を所定の経過時間で停止させ、静止画としたものである。
ア (画像ア) 0分22秒
[図:0001437395000001.jpg]
上記画像アを含む甲1に係る動画は、「CR G1 DREAM.VV」というタイトルのパチンコ機に係る動画と認められ(認定事項ア1)、上記画像アを含む甲1に係る動画全体から、甲1のパチンコ機は、「動画に映っている映像を表示する表示手段と、表示手段の周囲でランプを点灯、消灯、及び点滅等の態様で発光演出する発光手段と、を備えていること」が看取でき(認定事項ア2-1)、さらに、動画に映っている映像に合わせて音が出力されていることから、同パチンコ機は、「動画に映っている映像に合わせて音を出力する音出力手段を備えていること」が認定できる(認定事項ア2-2)。
また、上記画像アの左側の「▼ヘソ振り分け」に「16R確(電サポ次回):5%」と記載され、同じく「▼電チュー振り分け」に「16R確(電サポ次回):40%」と記載されていることから、甲1のパチンコ機において、「16R大当りは、全て確変図柄大当りになること」が認定できる(認定事項ア3)。
さらに、上記画像アを含めた前後の展開から、「遊技者が出走馬を選択できること」が看取できる(認定事項ア4)。
イ (画像イ) 3分21秒
[図:0001437395000002.jpg]
上記画像イを含めた前後の展開から、「競馬のレースがスタートする様子が表示されること」が看取できる(認定事項イ)。
ウ (画像ウ) 3分39秒
[図:0001437395000003.jpg]
上記画像イを含めた前後の展開に続いて、上記画像ウの前後の展開から、「スタートした馬がゴールに向かって走行している様子が表示されること」(認定事項ウ1)、「表示手段の周囲でランプが点滅し、レースが進むにつれて点滅間隔が短くなっている様子」(認定事項ウ2)、「表示手段の右下の表示領域に演出図柄が揺れ表示されること」(認定事項ウ3)が看取できる。
エ (画像エ) 3分57秒
[図:0001437395000004.jpg]
上記画像ウを含めた前後の展開に続く、上記画像エを含めた前後の展開から、「各馬の走行する様子がスローモーションで表示されること」(認定事項エ1)、「ランプの点滅間隔が、(上記画像ウと比べて)さらに短くなっていくこと」(認定事項エ2)が看取できる。
オ (画像オ) 4分05秒
[図:0001437395000005.jpg]
上記画像エを含めた前後の展開において「各馬の走行する様子がスローモーションで表示され」た後の、上記画像オを含めた前後の展開から、「遊技者が選択した出走馬が1着になったゴールシーンの静止画が表示されること」(認定事項オ1)、「ゴールシーンの静止画に重ねて円環状のエフェクトが拡がっていく様子が表示されること」(認定事項オ2)、及び「ゴールシーンの静止画が表示され、かつ、ゴールシーンの静止画に重ねて円環状のエフェクトが拡がっていく様子が表示されるときも、演出図柄が継続して揺れ表示されること」(認定事項オ3)が看取できる。
カ (画像カ) 4分07秒
[図:0001437395000006.jpg]
上記画像オにおいて「遊技者が選択した出走馬が1着になったゴールシーンの静止画が表示され」(認定事項オ1)た後に、上記画像カの「「1着」の文字が表示されること」が看取できる(認定事項カ)。
キ (画像キ) 6分04秒
[図:0001437395000007.jpg]
上記画像キを含めた前後の展開において、「各馬の走行する様子がスローモーションで表示されたあと、遊技者が選択した出走馬が2着になったゴールシーンの静止画が表示されること」(認定事項キ1)、及び「ゴールシーンの静止画に重ねて円環状のエフェクトが拡がっていく様子が表示されること」(認定事項キ2)、及び「ゴールシーンの静止画が表示され、かつ、ゴールシーンの静止画に重ねて円環状のエフェクトが拡がっていく様子が表示されるときも、演出図柄が継続して揺れ表示されること」(認定事項キ3)が看取できる。
ク (画像ク) 6分06秒
[図:0001437395000008.jpg]
上記画像クにおいて「遊技者が選択した出走馬が2着になったゴールシーンの静止画が表示され」(認定事項キ1)た後に、上記画像クの「「2着」の文字が表示されること」が看取できる(認定事項ク1)。
また、上記画像クの下段のテロップ「2着でも万々歳!※8R確変」の表示及び上記画像アの左側の「▼ヘソ振り分け」に「8R確(電サポ次回):45%」及び「8R確(電サポ無し):30%」と記載され、同じく「▼電チュー振り分け」に「8R確(電サポ次回):40%」と記載されていることから、「2着になると8R確変図柄大当りに移行すること」(認定事項ク2)が認定できる。
ケ (画像ケ) 8分00秒
[図:0001437395000009.jpg]
上記画像ケを含めた前後の展開において、「各馬の走行する様子がスローモーションで表示されたあと、遊技者が選択した出走馬が1着になったゴールシーンの静止画が表示され、その後「1着」の文字が表示されること」が看取できる(認定事項ケ)。
コ (画像コ) 8分03秒
[図:0001437395000010.jpg]
上記画像ケの後に、上記画像コの「「WINNING BONUS」の文字が表示されること」が看取できる(認定事項コ)。
サ (画像サ) 8分07秒
[図:0001437395000011.jpg]
上記画像サの下段のテロップ「そしてこの16R中のBGMが何気にカッコイイ」の表示及び上記画像アの左側の「▼ヘソ振り分け」に「16R確(電サポ次回):5%」と記載され、同じく「▼電チュー振り分け」に「16R確(電サポ次回):40%」と記載されていることから、上記画像クに続いて、「「WINNING BONUS」に突入すると、16R確変図柄大当りに移行すること」が認定できる(認定事項サ)。
シ (画像シ) 8分19秒
[図:0001437395000012.jpg]
上記画像シを含めた前後の展開から、「鞭を模した可動体が表示手段の前方で上下方向にガタガタ動作すること」が看取できる(認定事項シ)。
ス (画像ス) 8分24秒
[図:0001437395000013.jpg]
上記画像シを含めた前後の展開において「鞭を模した可動体が表示手段の前方で上下方向にガタガタ動作」したの後、上記画像スを含めた前後の展開において「鞭を模した可動体が表示手段の前方で下方向へ勢い良く移動すること」が看取できる(認定事項ス)。
セ (画像セ) 8分35秒
[図:0001437395000014.jpg]
上記画像スを含めた前後の展開において「鞭を模した可動体が表示手段の前方で下方向へ勢い良く移動」した後、上記画像セから「「連闘チャンス継続」の文字が表示されること」が看取できる(認定事項セ)。
ソ (画像ソ) 8分46秒
[図:0001437395000015.jpg]
上記画像セの「「連闘チャンス継続」の文字が表示され」た後、上記画像ソから「「超大当たり」の文字が表示されること」が看取できる(認定事項ソ)。
タ (画像タ) 11分42秒
[図:0001437395000016.jpg]
上記画像タを含めた前後の展開において、「各馬の走行する様子がスローモーションで表示されたあと、遊技者が選択した出走馬が3着になったゴールシーンの静止画が表示されること」(認定事項タ1)、及び「ゴールシーンの静止画が表示されているときも、演出図柄が継続して揺れ表示されること」(認定事項タ2)が看取できる。
チ (画像チ) 11分45秒
[図:0001437395000017.jpg]
上記画像チにおいて「遊技者が選択した出走馬が3着になったゴールシーンの静止画が表示され」(認定事項タ1)た後に、上記画像チの「「3着」の文字が表示されること」が看取できる(認定事項チ)。
ツ (画像ツ) 12分03秒
[図:0001437395000018.jpg]
上記画像チの後に、「「特別調教モードに突入!」の文字が表示されること」から、「3着になると「特別調教モードに突入!」の文字が表示されること」が認定できる(認定事項ツ)。
(2) 甲1に開示された発明
上記(1)より、甲1には以下の発明(以下「甲1発明」という。)が開示されていると認められる。
「動画に映っている映像に合わせて音を出力する音出力手段と、動画に映っている映像を表示する表示手段と、表示手段の周囲でランプを点灯、消灯、及び点滅等の態様で発光演出する発光手段と、を備え(認定事項ア2-1、認定事項ア2-2)、
遊技者が出走馬を選択でき(認定事項ア4)、
競馬のレースがスタートする様子が表示された後(認定事項イ)、
スタートした馬がゴールに向かって走行している様子が表示されるとともに(認定事項ウ1)、表示手段の周囲でランプが点滅し、レースが進むにつれて点滅間隔が短くなり(認定事項ウ2)、表示手段の右下の表示領域に演出図柄が揺れ表示され(認定事項ウ3)、
その後、各馬の走行する様子がスローモーションで表示されるとともに(認定事項エ1)、ランプの点滅間隔が、さらに短くなっていき(認定事項エ2)、
その後、遊技者が選択した出走馬が1着になったゴールシーンの静止画が表示されるとともに(認定事項オ1、認定事項ケ)、ゴールシーンの静止画に重ねて円環状のエフェクトが拡がっていく様子が表示され(認定事項オ2)、ゴールシーンの静止画が表示され、かつ、ゴールシーンの静止画に重ねて円環状のエフェクトが拡がっていく様子が表示されるときも、演出図柄が継続して揺れ表示され(認定事項オ3)、
遊技者が選択した出走馬が1着になったゴールシーンの静止画が表示され(認定事項オ1)た後に、「1着」の文字が表示され(認定事項カ、認定事項ケ)、
続いて「WINNING BONUS」の文字が表示され(認定事項コ)、「WINNING BONUS」に突入すると、16R確変図柄大当りに移行するものであり(認定事項サ)、
また、各馬の走行する様子がスローモーションで表示されたあと、遊技者が選択した出走馬が2着になったゴールシーンの静止画が表示されることもあり(認定事項キ1)、ゴールシーンの静止画に重ねて円環状のエフェクトが拡がっていく様子が表示され(認定事項キ2)、ゴールシーンの静止画が表示され、かつ、ゴールシーンの静止画に重ねて円環状のエフェクトが拡がっていく様子が表示されるときも、演出図柄が継続して揺れ表示され(認定事項キ3)、
遊技者が選択した出走馬が2着になったゴールシーンの静止画が表示され(認定事項キ1)た後に、「2着」の文字が表示され(認定事項ク1)、2着になると8R確変図柄大当りに移行するものであり(認定事項ク2)、
各馬の走行する様子がスローモーションで表示されたあと、遊技者が選択した出走馬が3着になったゴールシーンの静止画が表示されることもあり(認定事項タ1)、ゴールシーンの静止画が表示されているときも、演出図柄が継続して揺れ表示され(認定事項タ2)、
遊技者が選択した出走馬が3着になったゴールシーンの静止画が表示され(認定事項タ1)た後に、「3着」の文字が表示され(認定事項チ)、3着になると「特別調教モードに突入!」の文字が表示される(認定事項ツ)パチンコ機であって、
さらに、鞭を模した可動体が表示手段の前方で上下方向にガタガタ動作した後(認定事項シ)、鞭を模した可動体が表示手段の前方で下方向へ勢い良く移動すると(認定事項ス)、「連闘チャンス継続」の文字が表示された後(認定事項セ)、「超大当たり」の文字が表示される(認定事項ソ)
パチンコ機「CR G1 DREAM.VV」(認定事項ア1)。」
2 甲2
(1) 記載事項
甲2には、以下の記載がある(下線は当審で付した。以下同じ。)。
「【0018】
(実施の形態1)
(ぱちんこ遊技機の基本構成)
まず、本発明の実施の形態1にかかるぱちんこ遊技機の基本構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態1にかかるぱちんこ遊技機の正面図である。図1に示すように、ぱちんこ遊技機100は、遊技盤101を備えている。遊技盤101の下部位置には、発射部が配置されている。」
「【0190】
図16-2は、大当たり時に用いる変動演出パターンテーブルの一例を示す説明図である。変動演出パターンテーブルTEt2は、それぞれの変動演出パターンEa31~Ea72に対して、特図変動パターンTHa3~THa7を対応づけて構成される。変動演出パターンテーブルTEt2において、各変動演出パターンEpには、「決め役物」として動作する第2可動役物132が用いられるようになっている。」
「【0220】
(第1可動役物を動作させるにあたって発行されるコマンド)
つぎに、図19-1~および図19-7を用いて、高期待度リーチ演出A1の変動演出時において第1可動役物131を動作させるにあたって発行されるコマンドおよび高期待度リーチ演出A1の演出について説明する。図19-1は、高期待度リーチ演出A1での第1可動役物の動作時における各コマンドおよびその発行タイミングを示す説明図である。図19-2は、高期待度リーチ演出A1での第1可動役物の動作時または代替画像の出力時における各コマンドおよびその発行タイミングを示す説明図である。
・・・
【0223】
なお、ここでは、高期待度リーチ演出A1を例に挙げて説明するが、高期待度リーチ演出A1に限らず、第1可動役物131や第2可動役物132を用いる他の役物演出においても同様の制御をおこなうこととなる。図19-1の説明図1910および図19-2の説明図1920においては、タイミングt1で変動演出が開始され、タイミングt6で変動演出が終了するものとする。図19-1の説明図1910では、第1可動役物131の動作開始時に第1可動役物131が動作(たとえば復帰動作)していない場合について説明し、図19-2の説明図1920では、第1可動役物131の動作開始時に第1可動役物131が動作(たとえば復帰動作)している場合について説明する。
・・・
【0225】
(図19-1のタイミングt2)
そして、タイミングt2になると、所定のタイミングで、第1可動役物131が所定量、進退を繰り返す(駆動モータ411の正逆回転を繰り返す一連の駆動動作)煽り演出をおこなう。具体的には、煽り演出は、遊技者に対して第1可動役物131が最も進出した進出位置に移動する可能性がある(変動演出中の信頼度が上がる)ことを示唆する演出であり、進出位置よりも手前の位置までの進出を繰り返す煽り動作をおこなう演出である。
・・・
【0235】
(図19-2のタイミングt2)
タイミングt2では、本来であれば第1可動役物131の煽り動作が開始されるタイミングであるが、第1可動役物131は、基準位置に戻る復帰動作を継続して実行してい(当審注:「実行している」の誤記と認める。)場合には、第1可動役物131による煽り動作をおこなわないようにする。すなわち、基準位置以外の場所から第1可動役物131を動作させないようにする。具体的には、演出統括部703aは、ランプ制御部703cに対して、第1可動役物131を動作させるための役物演出コマンド(図19-3の第1役物演出コマンドCk2)を出力せずに、盤ランプLpを点灯させるための点灯演出コマンド(図19-3の点灯演出コマンドCe2)を出力する。この点灯演出コマンドを受けて、ランプ制御部703cは、盤ランプLpを点灯させる。このときの盤ランプLpを点灯態様は、第1可動役物131を動作させる際の点灯態様と同様のものである。
【0236】
また、タイミングt2において、演出統括部703aは、画像・音声制御部703bに対して、第1可動役物131の煽り動作の代わりとなる第1代替煽り画像を表示させるための第1代替画像コマンド(図19-4の第1代替画像コマンドCd1)を出力する。
【0237】
(図19-2のタイミングt3)
タイミングt3になると、代替煽り演出が終了する。タイミングt2~t3における代替煽り演出は、図19-7(1)に示すように、画像表示部104に、第1可動役物131の煽り動作を模した第1代替煽り画像1970を表示させる演出である。また、画像表示部104には、煽りエフェクト画像1973が表示される。
・・・
【0239】
(図19-2のタイミングt4)
タイミングt4になると、演出統括部703aは、第1可動役物131を進出位置まで進出させるために、ランプ制御部703cに対して、盤ランプLpを点灯させたり第1駆動モータ411を駆動させたりするための第1役物演出コマンド(図19-3の第1役物演出コマンドCk3)を出力する。この第1役物演出コマンドを受けて、ランプ制御部703cは、盤ランプLpを点灯させたり第1駆動モータ411を駆動させたりするとともに、演出統括部703aに対して、第1駆動モータ411の駆動を開始させる旨を示す駆動開始コマンドを送信する。タイミングt4における演出は、図19-5(2)に示すように、第1可動役物131が、画像表示部104の前面に停止し、所定の点灯態様で点灯する演出である。
・・・
【0241】
また、タイミングt4において、第1可動役物131が復帰動作を完了していない場合には、演出統括部703aは、画像・音声制御部703bに対して、第1可動役物131の進出動作の代替となる第1代替進出画像を表示させるための第1代替画像コマンド(図19-4の第1代替画像コマンドCd2)を出力する。この場合における代替進出演出は、図19-7(2)に示すように、画像表示部104に、第1可動役物131の進出動作を模した第1代替進出画像1971とともにエフェクト画像1972を表示させる演出である。
・・・
【0249】
(第2可動役物を動作させるにあたって発行されるコマンド)
つぎに、図20-1~図20-4を用いて、大当たり時の高期待度リーチ演出A1の変動演出時において第2可動役物132を動作させるにあたって発行されるコマンドおよび大当たり時の高期待度リーチ演出A1の演出について説明する。図20-1は、大当たり時の高期待度リーチ演出A1での第2可動役物の動作時における各コマンドおよびその発行タイミングを示す説明図である。図20-2は、大当たり時の高期待度リーチ演出A1での第2可動役物の動作時または代替画像の出力時における各コマンドおよびその発行タイミングを示す説明図である。
・・・
【0258】
(図20-2のタイミングt21)
タイミングt21では、本来であれば第2可動役物132の進出動作が開始されるタイミングであるが、第2可動役物132を基準位置に戻す復帰動作が継続して実行されているものとする。このとき、第2可動役物132による進出動作をおこなわないようにする。すなわち、基準位置以外の場所から第2可動役物132を動作させないようにする。
・・・
【0260】
また、タイミングt21において、第2可動役物132が復帰動作を完了していない場合には、演出統括部703aは、画像・音声制御部703bに対して、第2可動役物132の進出動作の代替となる第2代替進出画像を表示させるための第2代替画像コマンド(図19-4の第2代替画像コマンドCd3)を出力する。この場合における第2代替進出演出は、図20-4(2)に示すように、画像表示部104に、第2可動役物132の進出動作を模した第2代替進出画像2040とともにエフェクト画像2041を表示させる演出である。
【0261】
(図20-2のタイミングt22)
この後、タイミングt22になると、第2代替進出画像2040を用いた演出を終了する。この後、タイミングt6において、第1装飾図柄Ez1~第3装飾図柄Ez3が同一図柄で停止して、大当たりに移行する。」
「【図16-2】
[図:0001437395000019.jpg]
」
(2) 認定事項
【図16-2】から、「大当たり時の高期待度リーチ演出A1において第1可動役物および第2可動役物が動作される」ことが看取できる(以下「認定事項2」という。)。
(3) 甲2に記載された事項
上記(1)及び(2)より、甲2には次の事項(以下「甲2記載事項」という。)が記載されていると認められる。
「大当たり時の高期待度リーチ演出A1において第1可動役物および第2可動役物が動作され(認定事項2)、第2可動役物132は、「決め役物」として動作するものであって(【0190】)、
高期待度リーチ演出A1の変動演出時において(【0220】、【0249】)
タイミングt1で変動演出が開始され(【0223】)、
タイミングt2になると、所定のタイミングで、第1可動役物131が所定量、進退を繰り返す煽り演出をおこなうが(【0225】)、第1可動役物131が、基準位置に戻る復帰動作を継続して実行している場合には、第1可動役物131による煽り動作をおこなわないようにし(【0235】)、第1可動役物131の煽り動作の代わりに、画像表示部104において、第1可動役物131の煽り動作を模した第1代替煽り画像1970を表示させる演出(代替煽り演出)を実行し(【0236】、【0237】)、
演出統括部703aが、第1可動役物131を進出位置まで進出させるタイミングt4において、第1可動役物131が復帰動作を完了していない場合には、第1可動役物131の進出動作の代替となる第1代替進出画像を表示させ、画像表示部104において、第1可動役物131の進出動作を模した第1代替進出画像1971とともにエフェクト画像1972を表示させる演出(代替進出演出)を実行し(【0239】、【0241】)、
第2可動役物132の進出動作が開始されるタイミングであるタイミングt21において、第2可動役物132が復帰動作を完了していない場合には、第2可動役物132の進出動作の代替となる第2代替進出画像を表示させ、画像表示部104において、第2可動役物132の進出動作を模した第2代替進出画像2040とともにエフェクト画像2041を表示させる演出(第2代替進出演出)を実行し(【0258】、【0260】)、
タイミングt22になり、第2代替進出画像2040を用いた演出を終了した後、第1装飾図柄Ez1~第3装飾図柄Ez3が同一図柄で停止して、大当たりに移行する(【0261】)
パチンコ機100(【0018】)。」
3 甲3
(1) 記載事項
甲3には、以下の記載がある。
「【0298】
<演出装置206>
次に、パチンコ機100の演出装置206について説明する。
【0299】
この演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242およびステージ244を配設し、遊技球の転動不可能な領域に演出可動体224を配設している。また、演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246(以下、扉と称する場合がある)を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246は、ワープ装置242、ステージ244、および演出可動体224の後方に位置することとなる。
・・・
【0302】
遮蔽装置246は、格子状の左扉246aおよび右扉246bからなり、装飾図柄表示装置208および前面ステージ244の間に配設する。左扉246aおよび右扉246bの上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉246aおよび右扉246bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽装置246は、左扉246aおよび右扉246bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置208を視認し難いように遮蔽する。左扉246aおよび右扉246bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置208の表示の全てを視認可能である。また、左扉246aおよび右扉246bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左扉246aおよび右扉246bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置208の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置208による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置208を全く視認不可にしてもよい。」
「【0423】
図36は、装飾図柄表示装置208によって行われる演出Bの流れを示す図である。
【0424】
演出Bも特図変動時間が2秒に統一された演出であって、4回目の特図の図柄変動停止表示の間に行われる。この演出Bでは、ふすまを開けて家紋を発見する演出である。図36に示す例では、4回目の特図2の図柄変動停止表示において大当りに当選する。
【0425】
同図(a)には、1回目の特図の図柄変動停止表示が開始した際の装飾図柄表示装置208が示されている。1回目の特図の図柄変動停止表示が開始されると、装飾図柄表示装置208には、少し開いた状態のふすまが出現し、そのふすまの奥は暗くてよくわからない様子が示されている。また、家紋を発見すれば大当り確定であることが文字表示によって報知されれいる。同図(b)には、1回目の特図の図柄変動停止表示が停止表示した際の装飾図柄表示装置208が示されている。1回目の特図の図柄変動停止表示が停止表示した画面には、ふすまが開き、奥には何もない様子が示されている。2回目の特図の図柄変動停止表示が停止表示した同図(c)に示す装飾図柄表示装置208には、一旦あいたふすまが同図(a)に示す状態と同じになるまで閉じ、そのふすまの奥は暗くてよくわからない様子が示され、2回目の特図の図柄変動停止表示が停止表示した同図(d)に示す装飾図柄表示装置208には、ふすまが再び開き、奥には何もない様子が示されている。3回目の特図の図柄変動停止表示が停止表示した同図(e)に示す装飾図柄表示装置208には、同図(c)に示す装飾図柄表示装置208に表示された様子と同じ様子が示され、3回目の特図の図柄変動停止表示が停止表示した同図(f)に示す装飾図柄表示装置208には、同図(d)に示す装飾図柄表示装置208に表示された様子と同じ様子が示されている。そして、4回目の特図の図柄変動停止表示が停止表示した同図(g)に示す装飾図柄表示装置208にも、同図(c)に示す装飾図柄表示装置208に表示された様子と同じ様子が示されるが、4回目の特図の図柄変動停止表示が停止表示した同図(h)に示す装飾図柄表示装置208には、ふすまが開き、奥に家紋が現れた様子が示されているとともに、装飾図柄の組み合わせは特図の大当り図柄に対応した組み合わせ(「装飾7」-「装飾7」-「装飾7」)が停止表示されている。ここでは、装飾図柄の組み合わせが停止表示される前に家紋が現れ、遊技者は、その家紋を見て大当りを確信する。ふすまが開き、奥に家紋が現れた画面は、確変付きか否かは不明であるが大当り確定の画面であり、この画面は、遊技者の利益に係る情報を示唆する結果表示としては大当りであることまでしか分からない表示であるのに対し、上述の図35(h)に示す主人公の勝利が確定した画面は、遊技者の利益に係る情報を示唆する結果表示としては確変付きの大当りであることの表示であることから、両者の画面による結果表示は異なる。したがって、確変付きか否かは不明である演出Bは、確変付きである演出Aによる結果表示を含まない演出表示である。」
「【図36】
[図:0001437395000020.jpg]
」
(2) 認定事項
図36(a)~(g)の図示内容、及び【0425】の「同図(a)には、1回目の特図の図柄変動停止表示が開始した際の装飾図柄表示装置208が示されている。1回目の特図の図柄変動停止表示が開始されると、装飾図柄表示装置208には、少し開いた状態のふすまが出現し、そのふすまの奥は暗くてよくわからない様子が示されている。また、家紋を発見すれば大当り確定であることが文字表示によって報知されれいる。同図(b)には、1回目の特図の図柄変動停止表示が停止表示した際の装飾図柄表示装置208が示されている。1回目の特図の図柄変動停止表示が停止表示した画面には、ふすまが開き、奥には何もない様子が示されている。2回目の特図の図柄変動停止表示が停止表示した同図(c)に示す装飾図柄表示装置208には、一旦あいたふすまが同図(a)に示す状態と同じになるまで閉じ、そのふすまの奥は暗くてよくわからない様子が示され、2回目の特図の図柄変動停止表示が停止表示した同図(d)に示す装飾図柄表示装置208には、ふすまが再び開き、奥には何もない様子が示されている。3回目の特図の図柄変動停止表示が停止表示した同図(e)に示す装飾図柄表示装置208には、同図(c)に示す装飾図柄表示装置208に表示された様子と同じ様子が示され、3回目の特図の図柄変動停止表示が停止表示した同図(f)に示す装飾図柄表示装置208には、同図(d)に示す装飾図柄表示装置208に表示された様子と同じ様子が示されている。そして、4回目の特図の図柄変動停止表示が停止表示した同図(g)に示す装飾図柄表示装置208にも、同図(c)に示す装飾図柄表示装置208に表示された様子と同じ様子が示されるが、」の記載からみて、甲3には、「1回目~3回目の特図の図柄変動停止表示においては、装飾図柄表示装置208には、少し開いた状態のふすまが出現し、そのふすまの奥は暗くてよくわからない様子が示され、その後、ふすまが開き、奥には何もない様子が示された後、一旦あいたふすまが、少し開いた状態まで閉じ、その後、ふすまが再び開くことを繰り返す様子が表示されること」が記載されていると認められる(以下「認定事項3」という。)。
(3) 甲3に記載された事項
上記(1)及び(2)より、甲3には以下の事項(以下「甲3記載事項」という。)が記載されていると認められる。
「演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246を配設し(【0299】)、
遮蔽装置246は、格子状の左扉246aおよび右扉246bからなり、左扉246aおよび右扉246bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動し、左扉246aおよび右扉246bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置208を視認し難いように遮蔽し、左扉246aおよび右扉246bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置208の表示の全てを視認可能とするものであり(【0302】)、
ふすまを開けて家紋を発見する演出であり、装飾図柄表示装置208によって行われる演出Bにおいて、4回の特図の図柄変動停止表示の間に行われ、4回目の特図2の図柄変動停止表示において大当りに当選する場合(【0423】、【0424】)、
1回目~3回目の特図の図柄変動停止表示においては、装飾図柄表示装置208には、少し開いた状態のふすまが出現し、そのふすまの奥は暗くてよくわからない様子が示され、その後、ふすまが開き、奥には何もない様子が示された後、一旦あいたふすまが、少し開いた状態まで閉じ、その後、ふすまが再び開くことを繰り返す様子が表示され(認定事項3)、
4回目の特図の図柄変動停止表示が停止表示すると、装飾図柄表示装置208には、ふすまが開き、奥に家紋が現れた様子が示されているとともに、装飾図柄の組み合わせは特図の大当り図柄に対応した組み合わせ(「装飾7」-「装飾7」-「装飾7」)が停止表示されるが、装飾図柄の組み合わせが停止表示される前には家紋が現れ、遊技者は、その家紋を見て大当りを確信する(【0425】)
パチンコ機100(【0298】)。」
4 甲4
(1) 記載事項
甲4には、以下の記載がある。
「【0026】
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。」
「【0334】
図28は、変形例における報知前演出などの実行タイミングを示す図であり、より具体的には、報知前演出と報知演出との実行タイミングを示すタイミングチャートである。なお、上述したように、報知前演出は、スーパーリーチのリーチ演出の後半(例えば可変表示の終了10秒前など)に実行が開始される。なお、図28に示す例では、背景として表示されるムービーの速度、およびBGMとして出力される音量は、報知前演出の開始時までは一定の速度および音量となっているものとする(ムービーの速度は「速」で、音量は「大」)。
【0335】
図27のステップS804にて報知前演出期間であると判定されると、ステップS805の処理により、図28に示すように、背景として表示されるムービーの速度、およびBGMとして出力される音量が時間経過とともに徐々に低下する。また、これに合わせて、「味方」と「敵」のキャラクタが交互に表示されるとともに、「味方」のキャラクタに合わせて遊技効果ランプ9や各種LEDが「赤」の色で点灯し、「敵」のキャラクタに合わせて遊技効果ランプ9や各種LEDが「青」の色で点灯する(特別演出を繰り返し行う)。なお、背景として表示されるムービーの速度やBGMとして出力される音量は、徐々に速度を遅くしたり、音量を低下させるなど、再生速度を変化させることにより実現してもよいし、選択された演出制御パターンにて予め徐々に速度や音量が低下していくよう設定された演出制御実行データを用いることにより実現してもよい。また、図示する例では、時間経過とともに表示切り替えの速度(点灯切り替えの速度も同様)が速くなるとともに表示期間(点灯期間も同様)も短くなる。また、図示する例では、表示やランプ(遊技効果ランプ9や各種LED)の切り替え時に非表示期間や消灯期間を設けているが、これらの期間はなくてもよい。また、時間経過とともに非表示期間や消灯期間が短くなり、例えばブラックアウト期間の前2回の切り替え時に、非表示期間や消灯期間がなくなるようにしてもよい。また、図示するように、報知前演出の後半では、背景として表示されるムービーの速度、およびBGMとして出力される音量の変化を停止する(ムービーの速度および音量が一定になる)例を示しているが、ムービー自体を停止し、かつ音量を消音としてもよい。また、操作促進演出の実行時には通常のムービー速度、BGM音量(報知前演出の実行前の速度および音量)となるようにしてもよい。さらに、操作有効期間の開始に伴ってムービーを停止させてもよい。また、BGMについては、それまでに出力されていた音の残響音(エコー)を出力してもよい。また、報知前演出の後半に、出力されていた音の残響音(エコー)を出力し、操作有効期間の開始に伴って音量を消音としてもよい。」
(2) 甲4に記載された事項
上記(1)より、甲4には以下の事項(以下「甲4記載事項」という。)が記載されていると認められる。
「スーパーリーチのリーチ演出の後半(例えば可変表示の終了10秒前など)に実行が開始される報知前演出において(【0334】)、
背景として表示されるムービーの速度が時間経過とともに徐々に低下し、これに合わせて、「味方」と「敵」のキャラクタが交互に表示されるとともに、「味方」のキャラクタに合わせて遊技効果ランプ9や各種LEDが「赤」の色で点灯し、「敵」のキャラクタに合わせて遊技効果ランプ9や各種LEDが「青」の色で点灯し、時間経過とともに点灯切り替えの速度が速くなるとともに点灯期間も短くなる(【0335】)
パチンコ遊技機1(【0026】)。」
5 甲5
甲5には以下の事項(以下「甲5記載事項」という。)が記載されていると認められる。
「「連闘チャンス」は、確変状態であり、連闘チャンスに突入後のレースにおいて、遊技者(プレイヤー)の馬が1着になれば「16R大当り+モード継続(確変の連闘チャンスが継続)」となり、遊技者の馬が2着になれば「8R大当り+モード継続(確変の連闘チャンスが継続)」となり、遊技者の馬が3着になれば「8R大当り+確変or時短の特別調教モードへ突入」すること。」
6 甲6
甲6には以下の事項(以下「甲6記載事項」という。)が記載されていると認められる。
「遊技に関する情報表示である麻雀牌が、揺れ表示で光明及び陰影がないようにして色彩が変化しないこと。」
第6 当審の判断
1 対比
本件訂正発明と甲1発明とを対比する。
(1) 特定事項A、S
遊技機の技術分野において、「確変図柄大当り」が、「遊技者にとって有利な有利状態」といえることは自明であるから、甲1発明の「16R確変図柄大当りに移行する」こと、及び「8R確変図柄大当りに移行する」ことは、いずれも本件訂正発明の「遊技者にとって有利な有利状態に制御可能」であることに相当する。
また、甲1発明の「パチンコ機「CR G1 DREAM.VV」」は、本件訂正発明の「遊技機」に相当する。
よって、甲1発明は、本件訂正発明の特定事項A、Sを備える。
(2) 特定事項B
甲1発明の「動画に映っている映像に合わせて音を出力する音出力手段」、「動画に映っている映像を表示する表示手段」、及び「表示手段の周囲でランプを点灯、消灯、及び点滅等の態様で発光演出する発光手段」は、それぞれ本件訂正発明の「音出力手段」、「表示手段」、及び「発光手段」に相当する。
また、甲1発明の「表示手段」に「映像を表示」し、「映像に合わせて音を出力」し、「表示手段の周囲でランプを点灯、消灯、及び点滅等の態様で発光演出する」ことは、本件訂正発明の「演出」に相当する。
してみると、甲1発明の「パチンコ機「CR G1 DREAM.VV」」が、本件訂正発明の「演出を実行可能な演出実行手段」に相当する構成を備えることは明らかである。
よって、甲1発明は、本件訂正発明の特定事項Bを備える。
(3) 特定事項C
甲1発明は、「競馬のレースがスタートする様子が表示された後、スタートした馬がゴールに向かって走行している様子が表示され」、「その後、各馬の走行する様子がスローモーションで表示され」、「ゴールシーンの静止画が表示され」た後に、その着順に応じて、「16R確変図柄大当り」や「8R確変図柄大当り」に「移行する」ものであるところ、「競馬のレースがスタート」し、「ゴールシーン」に至る演出は、「確変図柄大当り」に「移行する」か否かを示唆するものと認められる。
してみると、甲1発明の「スタート」から「ゴールシーン」に至る「競馬のレース」の演出は、本件訂正発明の「前記有利状態に制御されることを示唆する特定演出」に相当する。
そして、上記(2)において検討したとおり、甲1発明においても、本件訂正発明と同様に、「演出」は「演出実行手段」によって「実行」されるものであるから、甲1発明の上記演出が、甲1発明が備える本件訂正発明の「演出実行手段」に相当する構成により実行されることは自明である。
よって、甲1発明は、本件訂正発明の特定事項Cを備える。
(4) 特定事項D
上記(3)より、甲1発明の「スタート」から「ゴールシーン」に至る「競馬のレース」の演出は、本件訂正発明の「特定演出」に相当する。
そして、甲1発明は、「動画に映っている映像に合わせて音を出力する音出力手段と、動画に映っている映像を表示する表示手段と、表示手段の周囲でランプを点灯、消灯、及び点滅等の態様で発光演出する発光手段と、を備」えるものであるところ、「競馬のレース」の演出が、「表示手段」が「映像を表示」し、「音出力手段」が「映像に合わせて音を出力」し、「発光手段」が「発光する演出」であることは明らかであり、このことは、本件訂正発明の「前記特定演出は、前記表示手段が演出動画を表示し、前記音出力手段が演出音を出力し、前記発光手段が発光する演出であ」ることに相当する。
よって、甲1発明は、本件訂正発明の特定事項Dを備える。
(5) 特定事項E
甲1発明の「競馬のレースがスタートする様子が表示された後、スタートした馬がゴールに向かって走行している様子が表示され」、「その後、各馬の走行する様子がスローモーションで表示される」直前までの期間が、本件訂正発明の「第1期間」に相当し、甲1発明の「その後、各馬の走行する様子がスローモーションで表示される」、「ゴールシーンの静止画が表示される」期間までが、本件訂正発明の「該第1期間後の第2期間」に相当する。
そして、甲1発明の「ゴールシーンの静止画が表示される」期間に「表示される」「静止画」は、「遊技者が選択した出走馬が1着になったゴールシーンの静止画」、「遊技者が選択した出走馬が2着になったゴールシーンの静止画」及び「遊技者が選択した出走馬が3着になったゴールシーンの静止画」である。
ここで、甲1発明において、「遊技者が選択した出走馬が1着になったゴールシーンの静止画が表示される」と、「「1着」の文字が表示され」、「16R確変図柄大当りに移行し」、「遊技者が選択した出走馬が2着になったゴールシーンの静止画が表示される」と、「「2着」の文字が表示され」、「8R確変図柄大当りに移行」し、「遊技者が選択した出走馬が3着になったゴールシーンの静止画が表示される」と、「「3着」の文字が表示され」、「「特別調教モードに突入!」の文字が表示され」ることから、「1着」、「2着」又は「「3着」の文字が表示され」ることは、本件訂正発明の「演出結果」「を報知する」ことに相当する。
してみると、甲1発明の「1着」、「2着」又は「「3着」の文字が表示され」る期間は、本件訂正発明の「第3期間」に相当する。
以上のことから、本件訂正発明の特定事項Eと甲1発明は、「第1期間と、該第1期間後の第2期間と、該第2期間後の期間であって、演出結果」「を報知する第3期間と、を含」む点で共通する。
(6) 特定事項F、G
上記(5)より、甲1発明は、「競馬のレースがスタートする様子が表示された後、スタートした馬がゴールに向かって走行している様子が表示され」、「その後、各馬の走行する様子がスローモーションで表示される」直前までの期間(本件訂正発明の「第1期間」に相当。)「の後、各馬の走行する様子がスローモーションで表示される」期間(本件訂正発明の「第2期間」に相当。)を備えるものであるところ、「スローモーションで表示される」期間におけるレースの演出の進行の速度が、「スローモーションで表示される」直前までの期間におけるレースの演出の進行の速度よりも遅いことは明らかであるから、甲1発明の「スローモーションで表示される」直前までの期間におけるレースの演出の進行の速度」、及び「スローモーションで表示される」期間におけるレースの演出の進行の速度は、それぞれ本件訂正発明の「第1速度」、及び「第2速度」に相当する。
そして、甲1発明における「競馬のレース」の演出は、甲1発明が備える本件訂正発明の「演出実行手段」に相当する構成が実行するものであることを踏まえると、甲1発明は、本件訂正発明の特定事項F、Gの「前記演出実行手段は、前記第1期間において、第1速度で進行する演出態様の前記演出動画を表示可能であり、前記第2期間において、第1速度よりも遅い第2速度で進行する演出態様の前記演出動画を表示可能であ」る構成を備えているといえる。
よって、甲1発明は、本件訂正発明の特定事項F、Gを備える。
(7) 特定事項H
甲1発明の「ランプが点滅」することは、本件訂正発明の「前記発光手段の発光態様を変化させる」ことに相当する。
そして、甲1発明の「競馬のレースがスタートする様子が表示された後、スタートした馬がゴールに向かって走行している様子が表示される(本件訂正発明の「第1期間」に相当。)とともに、表示手段の周囲でランプが点滅し、レースが進むにつれて点滅間隔が短くなり」、「その後、各馬の走行する様子がスローモーションで表示される(本件訂正発明の「第2期間」に相当。)とともに、ランプの点滅間隔が、さらに短くなってい」くことは、本件訂正発明の「前記第1期間と前記第2期間とのいずれにおいても、前記発光手段の発光態様を変化させることが可能であるとともに、前記第2期間において、前記第1期間よりも短い間隔で前記発光手段の発光態様を変化させることが可能であ」ることに相当する。
よって、甲1発明は、本件訂正発明の特定事項Hを備える。
(8) 特定事項I
甲1発明の「各馬の走行する様子がスローモーションで表示される」ことは、本件訂正発明の「前記第2期間において、第2速度で進行する前記演出動画」が「表示」されることに相当する。
そして、甲1発明は、「各馬の走行する様子がスローモーションで表示され」、「その後」、「ゴールシーンの静止画が表示される」ものであるところ、「ゴールシーンの静止画」は、「スローモーションで表示され」る「各馬の走行する様子」がゴールに達した場面の静止画であることは明らかである。
してみると、甲1発明の「ゴールシーンの静止画」は、本件訂正発明の「静止画像」に相当し、甲1発明の「各馬の走行する様子がスローモーションで表示され」、「その後」、「ゴールシーンの静止画が表示される」ことは、本件訂正発明の「前記第2期間において、第2速度で進行する前記演出動画の表示後に、該演出動画を静止させた静止画像を表示する静止演出」に相当する。
よって、甲1発明は、本件訂正発明の特定事項Iを備える。
(9) 特定事項J、K
甲1発明の「ゴールシーンの静止画」は、「遊技者が選択した出走馬が1着になったゴールシーンの静止画」、「遊技者が選択した出走馬が2着になったゴールシーンの静止画」、及び「遊技者が選択した出走馬が3着になったゴールシーンの静止画」であり、このことは、本件訂正発明の「前記静止演出の演出態様は、複数あ」ることに相当する。
そして、甲1発明は、「遊技者が選択した出走馬が1着になったゴールシーンの静止画が表示された後に、「1着」の文字が表示され」、「16R確変図柄大当りに移行」し、「遊技者が選択した出走馬が2着になったゴールシーンの静止画が表示された後に、「2着」の文字が表示され」、「8R確変図柄大当りに移行」し、「遊技者が選択した出走馬が3着になったゴールシーンの静止画が表示された後に、「3着」の文字が表示され」、「「特別調教モードに突入!」の文字が表示される」ものであるところ、着順の文字が表示される前に表示される「ゴールシーンの静止画」は、いずれも本件訂正発明の「有利状態に制御される可能性があることを示唆するもの」に相当するといえる。
さらに、甲1発明の「ゴールシーンの静止画」の種類によって、「確変図柄大当り(本件訂正発明の「有利状態」に相当。)に移行する」ものと移行するかわからないものがあるところ、このことは、本件訂正発明の「前記静止演出の演出態様がいずれの演出態様であるかにより、前記有利状態に制御される期待度が異な」ることに相当する。
よって、甲1発明は、本件訂正発明の特定事項J、Kを備える。
(10) 特定事項L
甲1発明の「遊技者が選択した出走馬が1着になったゴールシーンの静止画」は、「ゴールシーンの静止画に重ねて円環状のエフェクトが拡がっていく様子が表示され」、その後、「16R確変図柄大当りに移行する」ものであり、また、「遊技者が選択した出走馬が2着になったゴールシーンの静止画」は、「ゴールシーンの静止画に重ねて円環状のエフェクトが拡がっていく様子が表示され」、その後、「8R確変図柄大当りに移行するもの」であることから、甲1発明の「ゴールシーンの静止画に重ねて」「表示され」る「円環状のエフェクトが拡がっていく様子」の「表示」は、「確変図柄大当りに移行」するときのみに実行されているといえるから、本件訂正発明の「特定演出態様」に相当する。
よって、本件訂正発明の特定事項Lと甲1発明は、「前記静止演出の演出態様は、前記有利状態に制御されることが決定されている場合のみ実行される特定演出態様を含」む点で共通する。
(11) 特定事項M
甲1発明の「演出図柄が揺れ表示され」ることは、本件訂正発明の「遊技に関する情報表示」が「動作する態様で表示」されることに相当する。
そして、甲1発明の「演出図柄」の「揺れ表示」は、甲1発明が備える本件訂正発明の「演出実行手段」に相当する構成により実行されることは明らかである。
よって、甲1発明は、本件訂正発明の特定事項Mを備える。
(12) 特定事項N
甲1発明の「ゴールシーンの静止画が表示されているときも、演出図柄が継続して揺れ表示され」ることは、本件訂正発明の「前記静止演出の実行中であっても前記情報表示の動作」が「継続さ」れることに相当する。
よって、本件訂正発明の特定事項Nと、甲1発明は、「前記静止演出の実行中であっても前記情報表示の動作を継続させ」る点で共通する。
(13) 特定事項O、P
甲1発明は、「鞭を模した可動体が表示手段の前方で上下方向にガタガタ動作した後、鞭を模した可動体が表示手段の前方で下方向へ勢い良く移動すると、「連闘チャンス継続」の文字が表示された後、「超大当たり」の文字が表示される」ものであるところ、「「超大当たり」の文字」の「表示」は、本件訂正発明の「前記有利状態に制御されること」の「報知」といえる。
してみると、甲1発明の「鞭を模した可動体が表示手段の前方で下方向へ勢い良く移動する」こと、「鞭を模した可動体が表示手段の前方で上下方向にガタガタ動作」することは、それぞれ、本件訂正発明の「前記有利状態に制御されることを報知する特別演出」、「前記特別演出が実行される前に」「実行」される「特殊演出」に相当する。
よって、甲1発明は、本件訂正発明の特定事項O、Pを備える。
(14) 一致点・相違点
以上のことから、本件訂正発明と甲1発明は、
「A 遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
B 音出力手段と、
表示手段と、
発光手段と、
演出を実行可能な演出実行手段と、
を備え、
C 前記演出実行手段は、前記有利状態に制御されることを示唆する特定演出を実行可能であり、
D 前記特定演出は、
前記表示手段が演出動画を表示し、前記音出力手段が演出音を出力し、前記発光手段が発光する演出であり、
E’ 第1期間と、該第1期間後の第2期間と、該第2期間後の期間であって、演出結果を報知する第3期間と、を含み、
F 前記演出実行手段は、
前記第1期間において、第1速度で進行する演出態様の前記演出動画を表示可能であり、
G 前記第2期間において、第1速度よりも遅い第2速度で進行する演出態様の前記演出動画を表示可能であり、
H 前記第1期間と前記第2期間とのいずれにおいても、前記発光手段の発光態様を変化させることが可能であるとともに、前記第2期間において、前記第1期間よりも短い間隔で前記発光手段の発光態様を変化させることが可能であり、
I 前記第2期間において、第2速度で進行する前記演出動画の表示後に、該演出動画を静止させた静止画像を表示する静止演出を実行可能であり、
J 前記静止演出の演出態様は、複数あり、
K 前記静止演出の演出態様は、いずれも有利状態に制御される可能性があることを示唆するものであって、前記静止演出の演出態様がいずれの演出態様であるかにより、前記有利状態に制御される期待度が異なり、
L’ 前記静止演出の演出態様は、前記有利状態に制御されることが決定されている場合のみ実行される特定演出態様を含み、
M 前記演出実行手段は、
遊技に関する情報表示を動作する態様で表示可能であり、
N’ 前記静止演出の実行中であっても前記情報表示の動作を継続させ、
O 前記有利状態に制御されることを報知する特別演出を実行可能であり、
P 前記特別演出が実行される前に特殊演出を実行可能である、
S 遊技機。」の点で一致し、以下の点で相違する。
[相違点1](特定事項Q、R)
「特殊演出」及び「特別演出」に関して、
本件訂正発明では、「前記表示手段は、前記特殊演出において特殊擬似可動体表示の移動表示が可能であり、前記特別演出において特別擬似可動体表示の移動表示が可能である」のに対し、
甲1発明では、「鞭を模した可動体が表示手段の前方で上下方向にガタガタ動作した後、鞭を模した可動体が表示手段の前方で下方向へ勢い良く移動する」点。
[相違点3](特定事項E)
「第3期間」に関して、
本件訂正発明では、「演出結果として有利態様または不利態様のいずれか一方の態様を報知する」のに対し、
甲1発明では、「1着」、「2着」又は「3着」であることを報知している点。
[相違点4](特定事項L)
「特定演出態様」に関して、
本件訂正発明では、「前記静止画像の色彩を変化させる演出」であるのに対し、
甲1発明では、「ゴールシーンの静止画に重ねて円環状のエフェクトが拡がっていく様子が表示され」る演出であり、「円環状のエフェクトが拡がって行く様子が表示され」ることにより「ゴールシーンの静止画」の色彩を変化させているか不明である点。
[相違点5](特定事項N)
「情報表示」に関して、
本件訂正発明では、「前記静止演出の演出態様が前記特定演出態様であり、前記静止画像の色彩が変化しても前記情報表示の色彩は変化させ」ないのに対し、
甲1発明では、「ゴールシーンの静止画に重ねて円環状のエフェクトが拡がっていく様子が表示されるときも、演出図柄が継続して揺れ表示され」るものであり、「円環状のエフェクトが拡がって行く様子が表示され」ることにより「ゴールシーンの静止画」の色彩を変化させているか不明であることに加え、「演出図柄」の「揺れ表示」は、「演出図柄」の色彩を変化させないものか不明である点。
なお、上記「第5 1(1)」のウ(認定事項ウ2)及びエ(認定事項エ2)において、「表示手段の周囲」の「ランプ」の「点滅間隔」について、動画から看取して認定し、上記(7)において、特定事項Hは一致点としたが、特定事項Hに特定される構成を動画から認定することが妥当でない場合は、さらに以下の相違点2で相違する。
[相違点2]
「前記第1期間と前記第2期間とのいずれにおいても」、「発光態様を変化させることが可能である」「前記発光手段」において、
本件訂正発明では、「前記第2期間において、前記第1期間よりも短い間隔で前記発光手段の発光態様を変化させることが可能であ」るのに対し、
甲1発明では、このように構成されているか不明である点。
2 判断
(1) 相違点について
事案に鑑み相違点4から検討する。
甲1発明の「円環状のエフェクト(本件訂正発明の「前記有利状態に制御されることが決定されている場合のみ実行される特定演出態様」に相当。)」は、「ゴールシーンの静止画(本件訂正発明の「静止画像」に相当。)に重ねて」「表示され」るものであり、その「円環状のエフェクト」の効果により、遊技者から見て「ゴールシーンの静止画」の色彩が変化したような印象を与えるものである。
一方、本件訂正発明における「特定演出態様」は、「演出実行手段」が実行する演出であり、「演出実行手段」が「表示」した「静止画像の色彩を変化させる演出」であるところ、「演出実行手段」は、「静止画像」そのものの「色彩を変化させる」制御を実行するものといえる。
そうすると、甲1発明の「円環状のエフェクト」は、遊技者から見て「ゴールシーンの静止画」の色彩が変化したような印象を与えるものではあるが、「ゴールシーンの静止画」そのものの色彩を変化させているものとは言い切れず、本件訂正発明の「静止画像の色彩を変化させる演出であ」る「特定演出態様」に相当するとはいえない。
したがって、甲1発明から、上記相違点4に係る本件訂正発明の構成には至らない。
また、甲2~甲6を見ても、上記相違点4に係る本件訂正発明の「特定演出態様」について記載も示唆もない。
よって、甲1発明、又は甲1発明及び甲2~甲6記載事項に基づいて、上記相違点4に係る本件訂正発明の構成とすることは、当業者が容易になし得たことではない。
(2) 申立人の主張について
申立人は、申立人意見書において、
「・・・
ここで、「色彩」とは、色の種類に限ったものではなく、明度、彩度、色相などの要素が絡み合って生まれる視覚情報である。
そして、甲1発明によれば、「遊技者が選択した出走馬が1着になったゴールシーンの静止画」及び「遊技者が選択した出走馬が2着になったゴールシーンの静止画」が表示されている状態において、円環状のエフェクトが徐々に外側に向かって広がっていくとともに消えていくことによって、その「ゴールシーンの静止画」の色彩が変化していることが見て取れる。
このように、甲1発明によれば、有利状態(「16R確変図柄大当り」、「8R確変図柄大当り」)に制御されることが決定されている場合に限って、円環状のエフェクトによって「ゴールシーンの静止画」の色彩を変化させる演出が実行されることが理解できる。」(申立人意見書第14頁第7~18行)と主張している。
しかしながら、上記(1)にて説示のとおり、「円環状のエフェクト」は、遊技者から見て「ゴールシーンの静止画」の色彩が変化したような印象を与えるものではあるが、「ゴールシーンの静止画」そのものの色彩を変化させているのか否か不明であり、本件訂正発明の「静止画像の色彩を変化させる演出であ」る「特定演出態様」に相当するとはいえない。
よって、申立人の主張は採用できない。
(3) 小括
以上のとおりであるから、他の相違点について検討するまでもなく、本件訂正発明は、甲1発明及び甲2~甲6記載事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。
第7 むすび
以上のとおり、本件特許の請求項1に係る特許は、取消理由通知に記載した取消理由(申立書に記載した特許異議申立理由)によっては取り消すことはできない。
また、他に本件特許の請求項1に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
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2025-700794