特許異議申立
2025-700737
情報処理プログラム、情報処理方法およびゲームシステム
- 審判番号
- 2025-700737
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 特願2024-160619
- 登録番号
- 7620157
- 請求日
- 2025年07月18日
- 審決日
- 2026年06月26日
- 公報発行日
- 2026年09月25日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【権利者】株式会社Cygames
- 【権利者代理人】廣瀬 隆行
- 【権利者代理人】関 大祐
- 【権利者代理人】弁護士法人窪田法律事務所
- 【権利者代理人】弁理士法人瑛彩知的財産事務所
- 【異議申立人】国分 信宏
- 【異議申立人代理人】廣瀬 崇史
- 【異議申立人代理人】長谷部 陽平
- 【異議申立人代理人】和田 祐以子
- 【異議申立人代理人】水野 太貴
- 審判長/審判官
- 審判長 渋谷 知子
- 審判官 秋田 将行
- 審判官 三橋 健二
- 分類
- P1651.121-YAA(A63F) / P1651.851-YAA(A63F) / P1651.854-YAA(A63F) / P1651.857-YAA(A63F)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第120条の5第9項、特許法第120条の5第2項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項、特許法第120条の5第4項、特許法第29条第1項第2号、特許法第29条第2項、特許法第29条第1項、特許法第120条の5第5項、特許法第126条第7項、特許法第120条の8第1項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第7620157号発明「情報処理プログラム、情報処理方法およびゲームシステム」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。
結論
結 論
特許第7620157号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔16~29〕、請求項〔45~58〕、及び請求項〔74~87〕について訂正することを認める。
特許第7620157号の請求項1~17、20~46、49~75、78~87に係る特許を維持する。
特許第7620157号の請求項18、19、47、48、76、77に係る特許についての特許異議申立てを却下する。
理由
理 由
第1 手続の経緯
特許第7620157号(以下「本件特許」という。)の請求項1~87に係る特許についての出願は、令和4年2月22日(以下「当初出願日」という。)に出願した特願2022-25479(以下「当初出願」という。)の一部を令和5年8月23日に新たな特許出願(特願2023-135326)とし、さらにその一部を令和6年9月18日に新たな特許出願(特願2024-160619)としたものであって、令和7年1月14日に特許権の設定登録がされ、同月22日に特許掲載公報が発行された。
その後、その請求項1~87に係る特許に対し、同年7月18日に特許異議申立人国分信宏(以下「申立人」という。)により特許異議の申立てがされたものである。
本件特許異議の申立ての経緯は、次のとおりである。
令和7年 7月18日 :申立人による本件特許に対する特許異議の申立て
令和8年 1月 6日付:取消理由通知(送達日:同月9日)
同年 3月 3日 :特許権者による意見書及び訂正請求書の提出
同月16日付:手続補正指令(方式)(送達日:同月18日)
同月19日 :手続補正書(方式)の提出
なお、当審から令和8年3月25日付けで、申立人に対して意見書提出の期間を指定して、同年3月3日の訂正請求があった旨の通知(特許法第120条の5第5項)を行ったが、当該期間内に申立人から意見書の提出はなかった。
第2 訂正の適否についての判断
1 訂正の内容
令和8年3月3日提出の訂正請求書による訂正(以下「本件訂正」という。)の趣旨は、「特許第7620157号の特許請求の範囲を、本訂正請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項16~29、請求項45~58、及び請求項74~87について訂正することを求める。」というものであり、その内容は以下のとおりである(下線は訂正箇所を示す。)。
(1) 訂正事項1
特許請求の範囲の請求項16に記載の「前記育成ゲームにおいて、前記所持スキルと前記獲得済みスキルとを区別して表示する処理を、前記情報処理装置にさらに実行させる、」を、
「前記育成ゲームにおいて、前記所持スキルと前記獲得済みスキルとを区別して表示する処理を、前記情報処理装置にさらに実行させ、前記パラメータ設定処理は、前記所定ゲームにおいて、前記所定の選択部が選択された場合であって、かつ、前記所定のスキルについて定められた発動条件が成立した場合に、前記育成後対象キャラクタに前記所定のパラメータを設定する処理であり、前記所定のスキルについて定められた発動条件は、第2の所定の確率において当選することを含む、」と訂正する(請求項16の記載を直接的又は間接的に引用する請求項17、21~29も同様に訂正する)。
(2) 訂正事項2
特許請求の範囲の請求項18を削除する。
(3) 訂正事項3
特許請求の範囲の請求項19を削除する。
(4) 訂正事項4
特許請求の範囲の請求項20に記載の「請求項18に記載の情報処理プログラムであって、前記所定のスキルについて定められた発動条件は、前記所定ゲームにおける前記育成後対象キャラクタのポジションが含まれ、前記所定のスキルについて定められた発動条件が成立した場合は、前記所定ゲームにおける前記育成後対象キャラクタのポジションが、前記発動条件に含まれるポジションと合致する場合である、情報処理プログラム。」を、独立形式に改め、
「プレイヤ入力により決定された育成対象キャラクタを育成する育成ゲームを実行する処理と、前記育成ゲームにおいて育成された前記育成対象キャラクタを、育成後対象キャラクタとすると、前記育成後対象キャラクタを記憶する処理と、前記育成後対象キャラクタを動作させて、所定ゲームを実行する処理と、前記育成ゲームにおいて、前記育成対象キャラクタが特定のキャラクタである場合であり、かつ、前記育成対象キャラクタにおいて第1の特定条件が成立した場合、前記所定ゲームにおいて、所定のスキルに対応する所定の選択部を表示させる選択部表示処理と、前記所定のスキルに対応する前記所定の選択部が選択された場合、前記所定ゲームにおいて、前記育成後対象キャラクタに前記所定のスキルに対応する所定のパラメータを設定するパラメータ設定処理と、を、情報処理装置に実行させる、情報処理プログラムであって、前記育成ゲームにおいて、前記育成対象キャラクタが所持しているスキルを所持スキルとし、前記所持スキルのうち発動可能なスキルを獲得済みスキルとすると、前記育成ゲームにおいて、前記所持スキルと前記獲得済みスキルとを区別して表示する処理を、前記情報処理装置にさらに実行させ、前記パラメータ設定処理は、前記所定ゲームにおいて、前記所定の選択部が選択された場合であって、かつ、前記所定のスキルについて定められた発動条件が成立した場合に、前記育成後対象キャラクタに前記所定のパラメータを設定する処理であり、前記所定のスキルについて定められた発動条件は、前記所定ゲームにおける前記育成後対象キャラクタのポジションが含まれ、前記所定のスキルについて定められた発動条件が成立した場合は、前記所定ゲームにおける前記育成後対象キャラクタのポジションが、前記発動条件に含まれるポジションと合致する場合である、情報処理プログラム。」と訂正する(請求項20の記載を直接的又は間接的に引用する請求項24~29も同様に訂正する)。
(5) 訂正事項5
特許請求の範囲の請求項21に記載の「請求項18に記載の情報処理プログラムであって、」を、
「請求項16に記載の情報処理プログラムであって、」と訂正する(請求項21の記載を直接的又は間接的に引用する請求項24~29も同様に訂正する)。
(6) 訂正事項6
特許請求の範囲の請求項24に記載の「請求項16乃至23のいずれかに記載の情報処理プログラムであって、」を、
「請求項16、17、20乃至23のいずれかに記載の情報処理プログラムであって、」と訂正する(請求項24の記載を直接的又は間接的に引用する請求項25~29も同様に訂正する)。
(7) 訂正事項7
特許請求の範囲の請求項45に記載の「前記育成ゲームにおいて、前記所持スキルと前記獲得済みスキルとを区別して表示する処理を、前記1または複数の情報処理装置がさらに実行する、」を、
「前記育成ゲームにおいて、前記所持スキルと前記獲得済みスキルとを区別して表示する処理を、前記1または複数の情報処理装置がさらに実行し、前記パラメータ設定処理は、前記所定ゲームにおいて、前記所定の選択部が選択された場合であって、かつ、前記所定のスキルについて定められた発動条件が成立した場合に、前記育成後対象キャラクタに前記所定のパラメータを設定する処理であり、前記所定のスキルについて定められた発動条件は、第2の所定の確率において当選することを含む、」と訂正する(請求項45の記載を直接的又は間接的に引用する請求項46、50~58も同様に訂正する)。
(8) 訂正事項8
特許請求の範囲の請求項47を削除する。
(9) 訂正事項9
特許請求の範囲の請求項48を削除する。
(10) 訂正事項10
特許請求の範囲の請求項49に記載の「請求項47に記載の情報処理方法であって、前記所定のスキルについて定められた発動条件は、前記所定ゲームにおける前記育成後対象キャラクタのポジションが含まれ、前記所定のスキルについて定められた発動条件が成立した場合は、前記所定ゲームにおける前記育成後対象キャラクタのポジションが、前記発動条件に含まれるポジションと合致する場合である、情報処理方法。」を、独立形式に改め、
「1または複数の情報処理装置が実行する情報処理方法であって、前記1または複数の情報処理装置が、プレイヤ入力により決定された育成対象キャラクタを育成する育成ゲームを実行する処理と、前記育成ゲームにおいて育成された前記育成対象キャラクタを、育成後対象キャラクタとすると、前記育成後対象キャラクタを記憶する処理と、前記育成後対象キャラクタを動作させて、所定ゲームを実行する処理と、前記育成ゲームにおいて、前記育成対象キャラクタが特定のキャラクタである場合であり、かつ、前記育成対象キャラクタにおいて第1の特定条件が成立した場合、前記所定ゲームにおいて、所定のスキルに対応する所定の選択部を表示させる選択部表示処理と、前記所定のスキルに対応する前記所定の選択部が選択された場合、前記所定ゲームにおいて、前記育成後対象キャラクタに前記所定のスキルに対応する所定のパラメータを設定するパラメータ設定処理と、を、実行する、情報処理方法であって、前記育成ゲームにおいて、前記育成対象キャラクタが所持しているスキルを所持スキルとし、前記所持スキルのうち発動可能なスキルを獲得済みスキルとすると、前記育成ゲームにおいて、前記所持スキルと前記獲得済みスキルとを区別して表示する処理を、前記1または複数の情報処理装置がさらに実行し、前記パラメータ設定処理は、前記所定ゲームにおいて、前記所定の選択部が選択された場合であって、かつ、前記所定のスキルについて定められた発動条件が成立した場合に、前記育成後対象キャラクタに前記所定のパラメータを設定する処理であり、前記所定のスキルについて定められた発動条件は、前記所定ゲームにおける前記育成後対象キャラクタのポジションが含まれ、前記所定のスキルについて定められた発動条件が成立した場合は、前記所定ゲームにおける前記育成後対象キャラクタのポジションが、前記発動条件に含まれるポジションと合致する場合である、情報処理方法。」と訂正する(請求項49の記載を直接的又は間接的に引用する請求項53~58も同様に訂正する)。
(11) 訂正事項11
特許請求の範囲の請求項50に記載の「請求項47に記載の情報処理方法であって、」を、
「請求項45に記載の情報処理方法であって、」と訂正する(請求項50の記載を直接的又は間接的に引用する請求項53~58も同様に訂正する)。
(12) 訂正事項12
特許請求の範囲の請求項53に記載の「請求項45乃至52のいずれかに記載の情報処理方法であって、」を、
「請求項45、46、49乃至52のいずれかに記載の情報処理方法であって、」と訂正する(請求項53の記載を直接的又は間接的に引用する請求項54~58も同様に訂正する)。
(13) 訂正事項13
特許請求の範囲の請求項74に記載の「前記育成ゲームにおいて、前記所持スキルと前記獲得済みスキルとを区別して表示する手段を、さらに有する、」を、
「前記育成ゲームにおいて、前記所持スキルと前記獲得済みスキルとを区別して表示する手段を、さらに有し、前記パラメータ設定手段は、前記所定ゲームにおいて、前記所定の選択部が選択された場合であって、かつ、前記所定のスキルについて定められた発動条件が成立した場合に、前記育成後対象キャラクタに前記所定のパラメータを設定する手段であり、前記所定のスキルについて定められた発動条件は、第2の所定の確率において当選することを含む、」と訂正する(請求項74の記載を直接的又は間接的に引用する請求項75、79~87も同様に訂正する)。
(14) 訂正事項14
特許請求の範囲の請求項76を削除する。
(15) 訂正事項15
特許請求の範囲の請求項77を削除する。
(16) 訂正事項16
特許請求の範囲の請求項78に記載の「請求項76に記載のゲームシステムであって、前記所定のスキルについて定められた発動条件は、前記所定ゲームにおける前記育成後対象キャラクタのポジションが含まれ、前記所定のスキルについて定められた発動条件が成立した場合は、前記所定ゲームにおける前記育成後対象キャラクタのポジションが、前記発動条件に含まれるポジションと合致する場合である、ゲームシステム。」を、独立形式に改め、
「プレイヤ入力により決定された育成対象キャラクタを育成する育成ゲームを実行する手段と、前記育成ゲームにおいて育成された前記育成対象キャラクタを、育成後対象キャラクタとすると、前記育成後対象キャラクタを記憶する手段と、前記育成後対象キャラクタを動作させて、所定ゲームを実行する手段と、前記育成ゲームにおいて、前記育成対象キャラクタが特定のキャラクタである場合であり、かつ、前記育成対象キャラクタにおいて第1の特定条件が成立した場合、前記所定ゲームにおいて、所定のスキルに対応する所定の選択部を表示させる選択部表示手段と、前記所定のスキルに対応する前記所定の選択部が選択された場合、前記所定ゲームにおいて、前記育成後対象キャラクタに前記所定のスキルに対応する所定のパラメータを設定するパラメータ設定手段と、を有するゲームシステムであって、前記育成ゲームにおいて、前記育成対象キャラクタが所持しているスキルを所持スキルとし、前記所持スキルのうち発動可能なスキルを獲得済みスキルとすると、前記育成ゲームにおいて、前記所持スキルと前記獲得済みスキルとを区別して表示する手段を、さらに有し、前記パラメータ設定手段は、前記所定ゲームにおいて、前記所定の選択部が選択された場合であって、かつ、前記所定のスキルについて定められた発動条件が成立した場合に、前記育成後対象キャラクタに前記所定のパラメータを設定する手段であり、前記所定のスキルについて定められた発動条件は、前記所定ゲームにおける前記育成後対象キャラクタのポジションが含まれ、前記所定のスキルについて定められた発動条件が成立した場合は、前記所定ゲームにおける前記育成後対象キャラクタのポジションが、前記発動条件に含まれるポジションと合致する場合である、ゲームシステム。」と訂正する(請求項78の記載を直接的又は間接的に引用する請求項82~87も同様に訂正する)。
(17) 訂正事項17
特許請求の範囲の請求項79に記載の「請求項76に記載のゲームシステムであって、」を、
「請求項74に記載のゲームシステムであって、」と訂正する(請求項79の記載を直接的又は間接的に引用する請求項82~87も同様に訂正する)。
(18) 訂正事項18
特許請求の範囲の請求項82に記載の「請求項74乃至81のいずれかに記載のゲームシステムであって、」を、
「請求項74、75、78乃至81のいずれかに記載のゲームシステムであって、」と訂正する(請求項82の記載を直接的又は間接的に引用する請求項83~87も同様に訂正する)。
(19) 一群の請求項について
ア 訂正前の請求項16~29について、請求項17~29は、それぞれ請求項16を引用しているものであって、訂正事項1によって記載が訂正される請求項16に連動して訂正されるものである。したがって、訂正前の請求項16~29に対応する訂正後の請求項16~29は、特許法第120条の5第4項に規定される一群の請求項である。
イ 訂正前の請求項45~58について、請求項46~58は、それぞれ請求項45を引用しているものであって、訂正事項7によって記載が訂正される請求項45に連動して訂正されるものである。したがって、訂正前の請求項45~58に対応する訂正後の請求項45~58は、特許法第120条の5第4項に規定される一群の請求項である。
ウ 訂正前の請求項74~87について、請求項75~87は、それぞれ請求項74を引用しているものであって、訂正事項13によって記載が訂正される請求項74に連動して訂正されるものである。したがって、訂正前の請求項74~87に対応する訂正後の請求項74~87は、特許法第120条の5第4項に規定される一群の請求項である。
2 訂正の目的の適否、新規事項の有無、及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否
(1) 訂正事項1について
ア 訂正の目的
訂正前の請求項16で特定される「パラメータ設定処理」は、「前記所定のスキルに対応する前記所定の選択部が選択された場合、前記所定ゲームにおいて、前記育成後対象キャラクタに前記所定のスキルに対応する所定のパラメータを設定する」ものであった。
訂正事項1は、訂正前の請求項18の「前記パラメータ設定処理は、前記所定ゲームにおいて、前記所定の選択部が選択された場合であって、かつ、前記所定のスキルについて定められた発動条件が成立した場合に、前記育成後対象キャラクタに前記所定のパラメータを設定する処理である」事項、及び、訂正前の請求項19の「前記所定のスキルについて定められた発動条件は、第2の所定の確率において当選することを含む」事項を付加し、訂正前の請求項16の上記「所定のパラメータを設定する」場合が「所定のスキルについて定められた発動条件が成立した場合」でもあり、かつ、この「発動条件は、第2の所定の確率において当選することを含む」ことを限定するものである。
したがって、訂正事項1は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
訂正事項1は、上記アのとおり、訂正前の請求項18及び19で特定される事項を訂正前の請求項16に付加し限定する訂正であり、訂正前の請求項18及び19に基づくものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「本件明細書等」ということがある。)のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものであり、本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正である。
したがって、訂正事項1は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてするものであり、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項の規定に適合する。
ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項1は、上記アのとおり、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項の規定に適合する。
(2) 訂正事項2について
ア 訂正の目的
訂正事項2は訂正前の請求項18を削除するものである。
したがって、訂正事項2は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
訂正事項2は訂正前の請求項18を削除するものであるから、本件明細書等の記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではなく、本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項に適合するものである。
ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項2は訂正前の請求項18を削除するものであるから、訂正前の請求項18の記載について、訂正前の請求項18に記載された発明のカテゴリーを変更するものでもなく、かつ、訂正前の請求項18に記載された発明の対象や目的を変更するものとはならない。
したがって、訂正事項2は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないため、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第6項に適合するものである。
(3) 訂正事項3について
ア 訂正の目的
訂正事項3は訂正前の請求項19を削除するものである。
したがって、訂正事項3は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
訂正事項3は訂正前の請求項19を削除するものであるから、本件明細書等の記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではなく、本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項に適合するものである。
ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項3は訂正前の請求項19を削除するものであるから、訂正前の請求項19の記載について、訂正前の請求項19に記載された発明のカテゴリーを変更するものでもなく、かつ、訂正前の請求項19に記載された発明の対象や目的を変更するものとはならない。
したがって、訂正事項3は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないため、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第6項に適合するものである。
(4) 訂正事項4について
ア 訂正の目的
訂正事項4は、訂正前の請求項20が請求項18の記載を引用する記載であるところ、請求項間の引用関係を解消して、独立形式請求項へ改めるための訂正であって、特許法第120条の5第2項ただし書第4号に規定する「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること」を目的とする訂正である。
イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
訂正事項4は、請求項18との引用関係を解消するための訂正であり、本件明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではなく、本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正である。
したがって、訂正事項4は、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項に適合するものである。
ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項4は、請求項18との引用関係を解消するための訂正であり、当該訂正により訂正前の請求項20に記載された発明のカテゴリーを変更するものではなく、かつ、訂正前の請求項20に記載された発明の対象や目的を変更するものではない。
したがって、訂正事項4は、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。
(5) 訂正事項5について
ア 訂正の目的
訂正事項5は、訂正前の請求項21が請求項18の記載を引用する記載であったところ、訂正事項2による訂正前の請求項18の削除に伴い、請求項18との引用関係を解消し、訂正後の請求項21を、訂正事項1により訂正前の請求項18及び19の発明特定事項が付加された訂正後の請求項16に従属させる訂正である。すなわち、訂正前の請求項21に係る発明は、少なくとも訂正前の請求項16、18及び21に記載の発明特定事項を含むものであったところ、訂正後の請求項21は、訂正前の請求項16、18、19及び21に記載の発明特定事項を含むものとなった。
したがって、訂正事項5は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
訂正事項5は、上記アのとおり、請求項18との引用関係を解消し、訂正後の請求項21を、訂正事項1により訂正前の請求項18及び19の発明特定事項が付加された訂正後の請求項16に従属させる訂正であり、訂正前の請求項16、18、19に基づくものであるから、本件明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものであり、本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正である。
ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項5は、上記アのとおり、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項の規定に適合する。
(6) 訂正事項6について
ア 訂正の目的
訂正事項6は、訂正前の請求項24が請求項16乃至23のいずれかの記載を引用する記載であるところ、訂正事項2及び3による訂正前の請求項18及び19の削除に伴い、請求項18及び19との引用関係を解消し、多数項を引用している請求項の引用請求項数を削減する訂正である。
したがって、訂正事項6は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
訂正事項6は、請求項18及び19との引用関係を解消し、多数項を引用している請求項の引用請求項数を削減する訂正であり、本件明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではなく、本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正である。
したがって、訂正事項6は、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項に適合するものである。
ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項6は、上記アのとおり、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項の規定に適合する。
(7) 訂正事項7について
ア 訂正の目的
請求項45で特定される「パラメータ設定処理」は、「前記所定のスキルに対応する前記所定の選択部が選択された場合、前記所定ゲームにおいて、前記育成後対象キャラクタに前記所定のスキルに対応する所定のパラメータを設定する」ものであった。
訂正事項7は、訂正前の請求項47の「前記パラメータ設定処理は、前記所定ゲームにおいて、前記所定の選択部が選択された場合であって、かつ、前記所定のスキルについて定められた発動条件が成立した場合に、前記育成後対象キャラクタに前記所定のパラメータを設定する処理である」事項、及び、訂正前の請求項48の「前記所定のスキルについて定められた発動条件は、第2の所定の確率において当選することを含む」事項を付加し、訂正前の請求項45の上記「所定のパラメータを設定する」場合が、「所定のスキルについて定められた発動条件が成立した場合」でもあり、かつ、この「発動条件は、第2の所定の確率において当選することを含む」ことを限定するものである。
したがって、訂正事項7は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
訂正事項7は、上記アのとおり、訂正前の請求項47及び48で特定される事項を訂正前の請求項45に付加し限定する訂正であり、訂正前の請求項47及び48に基づくものであるから、本件明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものであり、本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正である。
したがって、訂正事項7は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてするものであり、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項の規定に適合する。
ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項7は、上記アのとおり、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項の規定に適合する。
(8) 訂正事項8について
ア 訂正の目的
訂正事項8は、請求項47を削除するものである。
したがって、訂正事項8は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
訂正事項8は訂正前の請求項47を削除するものであるから、本件明細書等の記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではなく、本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項に適合するものである。
ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項8は訂正前の請求項47を削除するものであるから、訂正前の請求項47の記載について、訂正前の請求項47に記載された発明のカテゴリーを変更するものでもなく、かつ、訂正前の請求項47に記載された発明の対象や目的を変更するものとはならない。
したがって、訂正事項8は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないため、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第6項に適合するものである。
(9) 訂正事項9について
ア 訂正の目的
訂正事項9は、請求項48を削除するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
訂正事項9は訂正前の請求項48を削除するものであるから、本件明細書等の記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではなく、本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項に適合するものである。
ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項9は訂正前の請求項48を削除するものであるから、訂正前の請求項48の記載について、訂正前の請求項48に記載された発明のカテゴリーを変更するものでもなく、かつ、訂正前の請求項48に記載された発明の対象や目的を変更するものとはならない。
したがって、訂正事項9は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないため、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第6項に適合するものである。
(10) 訂正事項10について
ア 訂正の目的
訂正事項10は、訂正前の請求項49が請求項47の記載を引用する記載であるところ、請求項間の引用関係を解消して、独立形式請求項へ改めるための訂正であって、特許法第120条の5第2項ただし書第4号に規定する「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること」を目的とする訂正である。
イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
訂正事項10は、請求項47との引用関係を解消するための訂正であり、本件明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではなく、本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正である。
したがって、訂正事項10は、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項に適合するものである。
ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項10は、請求項47との引用関係を解消するための訂正であり、当該訂正により訂正前の請求項49に記載された発明のカテゴリーを変更するものではなく、かつ、訂正前の請求項49に記載された発明の対象や目的を変更するものではない。
したがって、訂正事項10は、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。
(11) 訂正事項11について
ア 訂正の目的
訂正事項11は、訂正前の請求項50が請求項47の記載を引用する記載であるところ、訂正事項8による訂正前の請求項47の削除に伴い、請求項47との引用関係を解消し、訂正後の請求項50を、訂正事項7により訂正前の請求項47及び48の発明特定事項が付加された訂正後の請求項45に従属させる訂正である。すなわち、訂正前の請求項50に係る発明は、少なくとも訂正前の請求項45、47及び50に記載の発明特定事項を含むものであったところ、訂正後の請求項50は、訂正前の請求項45、47、48及び50に記載の発明特定事項を含むものとなった。
したがって、訂正事項11は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
訂正事項11は、上記アのとおり、請求項47との引用関係を解消し、訂正後の請求項50を、訂正事項7により訂正前の請求項47及び48の発明特定事項が付加された訂正後の請求項45に従属させる訂正であり、訂正前の請求項45、47、48に基づくものであるから、本件明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものであり、本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正である。
ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項11は、上記アのとおり、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項の規定に適合する。
(12) 訂正事項12について
ア 訂正の目的
訂正事項12は、訂正前の請求項53が請求項45乃至52のいずれかの記載を引用する記載であるところ、訂正事項8及び9による訂正前の請求項47及び48の削除に伴い、請求項47及び48との引用関係を解消し、多数項を引用している請求項の引用請求項数を削減する訂正である。
したがって、訂正事項12は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
訂正事項12は、請求項47及び48との引用関係を解消し、多数項を引用している請求項の引用請求項数を削減する訂正であり、本件明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではなく、本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正である。
したがって、訂正事項12は、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項に適合するものである。
ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項12は、上記アのとおり、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項の規定に適合する。
(13) 訂正事項13について
ア 訂正の目的
訂正前の請求項74で特定される「パラメータ設定手段」は、「前記所定のスキルに対応する前記所定の選択部が選択された場合、前記所定ゲームにおいて、前記育成後対象キャラクタに前記所定のスキルに対応する所定のパラメータを設定する」ものであった。
訂正事項13は、訂正前の請求項76の「前記パラメータ設定手段は、前記所定ゲームにおいて、前記所定の選択部が選択された場合であって、かつ、前記所定のスキルについて定められた発動条件が成立した場合に、前記育成後対象キャラクタに前記所定のパラメータを設定する手段である」事項、及び、訂正前の請求項77の「前記所定のスキルについて定められた発動条件は、第2の所定の確率において当選することを含む」事項を付加し、訂正前の請求項74の上記「所定のパラメータを設定する」場合が「所定のスキルについて定められた発動条件が成立した場合」でもあり、かつ、この「発動条件は、第2の所定の確率において当選することを含む」ことを限定するものである。
したがって、訂正事項13は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
訂正事項13は、上記アのとおり、訂正前の請求項76及び77で特定される事項を訂正前の請求項74に付加し限定する訂正であり、訂正前の請求項76及び77に基づくものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものであり、本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正である。
したがって、訂正事項13は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてするものであり、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項の規定に適合する。
ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項13は、上記アのとおり、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項の規定に適合する。
(14) 訂正事項14について
ア 訂正の目的
訂正事項14は訂正前の請求項76を削除するものである。
したがって、訂正事項14は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
訂正事項14は訂正前の請求項76を削除するものであるから、本件明細書等の記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではなく、本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項に適合するものである。
ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項14は訂正前の請求項76を削除するものであるから、訂正前の請求項76の記載について、訂正前の請求項76に記載された発明のカテゴリーを変更するものでもなく、かつ、訂正前の請求項76に記載された発明の対象や目的を変更するものとはならない。
したがって、訂正事項14は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないため、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第6項に適合するものである。
(15) 訂正事項15について
ア 訂正の目的
訂正事項15は、請求項77を削除するものである。
したがって、訂正事項15は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
訂正事項15は、請求項77を削除するものであるから、本件明細書等の記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではなく、本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項に適合するものである。
ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項15は訂正前の請求項77を削除するものであるから、訂正前の請求項77の記載について、訂正前の請求項77に記載された発明のカテゴリーを変更するものでもなく、かつ、訂正前の請求項77に記載された発明の対象や目的を変更するものとはならない。
したがって、訂正事項15は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないため、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第6項に適合するものである。
(16) 訂正事項16について
ア 訂正の目的
訂正事項16は、訂正前の請求項78が請求項76の記載を引用する記載であるところ、請求項間の引用関係を解消して、独立形式請求項へ改めるための訂正であって、特許法第120条の5第2項ただし書第4号に規定する「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること」を目的とする訂正である。
イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
訂正事項16は、請求項76との引用関係を解消するための訂正であり、本件明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではなく、本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正である。
したがって、訂正事項16は、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項に適合するものである。
ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項16は、請求項76との引用関係を解消するための訂正であり、当該訂正により訂正前の請求項78に記載された発明のカテゴリーを変更するものではなく、かつ、訂正前の請求項78に記載された発明の対象や目的を変更するものではない。
したがって、訂正事項16は、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。
(17) 訂正事項17について
ア 訂正の目的
訂正事項17は、訂正前の請求項79が請求項76の記載を引用する記載であったところ、訂正事項14による訂正前の請求項76の削除に伴い、請求項76との引用関係を解消し、訂正後の請求項79を、訂正事項13により訂正前の請求項76及び77の発明特定事項が付加された訂正後の請求項74に従属させる訂正である。すなわち、訂正前の請求項79に係る発明は、少なくとも訂正前の請求項74、76及び79に記載の発明特定事項を含むものであったところ、訂正後の請求項79は、訂正前の請求項74、76、77及び79に記載の発明特定事項を含むものとなった。
したがって、訂正事項17は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
訂正事項17は、上記アのとおり、請求項76との引用関係を解消し、訂正後の請求項79を、訂正事項13により訂正前の請求項76及び77の発明特定事項が付加された訂正後の請求項74に従属させる訂正であり、訂正前の請求項74、76、77に基づくものであるから、本件明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものであり、本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正である。
ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項17は、上記アのとおり、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項の規定に適合する。
(18) 訂正事項18について
ア 訂正の目的について
訂正事項18は、訂正前の請求項82が請求項74乃至81のいずれかの記載を引用する記載であるところ、訂正事項14及び15による訂正前の請求項76及び77の削除に伴い、請求項76及び77との引用関係を解消し、多数項を引用している請求項の引用請求項数を削減する訂正である。
したがって、訂正事項18は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
訂正事項18は、請求項76及び77との引用関係を解消し、多数項を引用している請求項の引用請求項数を削減する訂正であり、本件明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではなく、本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正である。
したがって、訂正事項18は、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項に適合するものである。
ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項18は、上記アのとおり、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項の規定に適合する。
3 独立特許要件について
本件においては、訂正前の全ての請求項1~87について特許異議の申立てがされているので、特許法第120条の5第9項で読み替えて準用する特許法第126条第7項の独立特許要件は課されない。
4 小括
以上のとおり、本件訂正請求による訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号及び第4号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。
したがって、特許請求の範囲を、訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。
第3 訂正後の特許発明
上記第2のとおり、本件訂正は認められるから、本件特許の請求項1~87に係る発明は、本件訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲の請求項1~87に記載された事項により特定される、次のとおりのものである(以下「本件特許発明1」~「本件特許発明87」という。符号「A」等は、分説のため当審で付した。以下「A」等が付された事項を「特定事項A」等という。)。
「【請求項1】
1A プレイヤ入力により決定された育成対象キャラクタを育成する育成ゲームを実行する処理と、
1B 前記育成ゲームにおいて育成された前記育成対象キャラクタを、育成後対象キャラクタとすると、前記育成後対象キャラクタを記憶する処理と、
1C 前記育成後対象キャラクタを動作させて、所定ゲームを実行する処理と、
1D 前記育成ゲームにおいて、前記育成対象キャラクタが特定のキャラクタである場合であり、かつ、前記育成対象キャラクタにおいて第1の特定条件が成立した場合、前記所定ゲームにおいて、第1の所定の確率で、所定のスキルに対応する所定の選択部を表示させる選択部表示処理と、
1E 前記所定のスキルに対応する前記所定の選択部が選択された場合、前記所定ゲームにおいて、前記育成後対象キャラクタに前記所定のスキルに対応する所定のパラメータを設定するパラメータ設定処理と、
1F を、情報処理装置に実行させる、情報処理プログラム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理プログラムであって、
前記第1の特定条件は、前記育成対象キャラクタが前記所定のスキルを獲得する条件である、情報処理プログラム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の情報処理プログラムであって、
前記パラメータ設定処理は、
前記所定ゲームにおいて、前記所定の選択部が選択された場合であって、かつ、前記所定のスキルについて定められた発動条件が成立した場合に、前記育成後対象キャラクタに前記所定のパラメータを設定する処理である、情報処理プログラム。
【請求項4】
請求項3に記載の情報処理プログラムであって、
前記所定のスキルについて定められた発動条件は、第2の所定の確率において当選する
ことを含む、情報処理プログラム。
【請求項5】
請求項3に記載の情報処理プログラムであって、
前記所定のスキルについて定められた発動条件は、前記所定ゲームにおける前記育成後対象キャラクタのポジションが含まれ、
前記所定のスキルについて定められた発動条件が成立した場合は、前記所定ゲームにおける前記育成後対象キャラクタのポジションが、前記発動条件に含まれるポジションと合致する場合である、情報処理プログラム。
【請求項6】
請求項3に記載の情報処理プログラムであって、
前記所定ゲームは、複数のフェーズを含み、
前記所定のスキルについて定められた発動条件は、前記所定ゲームにおける前記育成後対象キャラクタが、前記複数のフェーズのうち該当するフェーズにあることを含む、
情報処理プログラム。
【請求項7】
請求項1に記載の情報処理プログラムであって、
前記育成ゲームにおいて、前記育成対象キャラクタが所持しているスキルを所持スキルとし、前記所持スキルのうち発動可能なスキルを獲得済みスキルとすると、
前記育成ゲームにおいて、前記所持スキルと前記獲得済みスキルとを区別して表示する処理を、前記情報処理装置にさらに実行させる、情報処理プログラム。
【請求項8】
請求項7に記載の情報処理プログラムであって、
前記獲得済みスキルは、前記育成対象キャラクタが、前記育成ゲームにおける育成対象となる複数のキャラクタのうちの特定のキャラクタであり、さらに前記育成対象キャラクタが、前記獲得済みスキルを獲得するために必要な条件を達成した場合に、獲得されるスキルである、情報処理プログラム。
【請求項9】
請求項7に記載の情報処理プログラムであって、前記獲得済みスキルは、前記育成対象キャラクタが、前記育成ゲームにおける育成対象となる複数のキャラクタのうちの特定のキャラクタである場合にのみ獲得され得るスキルである特定キャラクタ専用スキルを含む、情報処理プログラム。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれかに記載の情報処理プログラムであって、
前記所定ゲームにおいて、前記所定の選択部とは異なる第1の選択部を含む複数の選択部を表示させる処理である第1の選択部表示処理と、
を、前記情報処理装置にさらに実行させる、情報処理プログラム。
【請求項11】
請求項10に記載の情報処理プログラムであって、前記所定のパラメータに基づいて、前記所定ゲームにおける前記育成後対象キャラクタの動作を制御する処理を、前記情報処理装置にさらに実行させる情報処理プログラム。
【請求項12】
請求項10又は11に記載の情報処理プログラムであって、前記所定のパラメータに関連した音声が出力される処理を、前記情報処理装置にさらに実行させる情報処理プログラム。
【請求項13】
請求項10乃至12のいずれかに記載の情報処理プログラムであって、
前記所定のパラメータに関連したテキストが表示される処理を、前記情報処理装置にさらに実行させる情報処理プログラム。
【請求項14】
請求項10乃至13のいずれかに記載の情報処理プログラムであって、
前記所定のパラメータが設定された場合、前記所定のゲームにおける前記育成後対象キャラクタの能力パラメータが上昇する、情報処理プログラム。
【請求項15】
請求項10乃至14のいずれかに記載の情報処理プログラムであって、
前記所定のゲームは、前記育成後対象キャラクタをチームに編成させ、編成されたチームにより実行されるチームゲームである、情報処理プログラム。
【請求項16】
16A プレイヤ入力により決定された育成対象キャラクタを育成する育成ゲームを実行する処理と、
16B 前記育成ゲームにおいて育成された前記育成対象キャラクタを、育成後対象キャラクタとすると、前記育成後対象キャラクタを記憶する処理と、
16C 前記育成後対象キャラクタを動作させて、所定ゲームを実行する処理と、
16D 前記育成ゲームにおいて、前記育成対象キャラクタが特定のキャラクタである場合であり、かつ、前記育成対象キャラクタにおいて第1の特定条件が成立した場合、前記所定ゲームにおいて、所定のスキルに対応する所定の選択部を表示させる選択部表示処理と、
16E 前記所定のスキルに対応する前記所定の選択部が選択された場合、前記所定ゲームにおいて、前記育成後対象キャラクタに前記所定のスキルに対応する所定のパラメータを設定するパラメータ設定処理と、
16F を、情報処理装置に実行させる、情報処理プログラムであって、
16G 前記育成ゲームにおいて、前記育成対象キャラクタが所持しているスキルを所持スキルとし、前記所持スキルのうち発動可能なスキルを獲得済みスキルとすると、
前記育成ゲームにおいて、前記所持スキルと前記獲得済みスキルとを区別して表示する処理を、前記情報処理装置にさらに実行させ、
16H 前記パラメータ設定処理は、
前記所定ゲームにおいて、前記所定の選択部が選択された場合であって、かつ、前記所定のスキルについて定められた発動条件が成立した場合に、前記育成後対象キャラクタに前記所定のパラメータを設定する処理であり、
16I 前記所定のスキルについて定められた発動条件は、第2の所定の確率において当選することを含む、情報処理プログラム。
【請求項17】
請求項16に記載の情報処理プログラムであって、
前記第1の特定条件は、前記育成対象キャラクタが前記所定のスキルを獲得する条件である、情報処理プログラム。
【請求項18】
(削除)
【請求項19】
(削除)
【請求項20】
20A プレイヤ入力により決定された育成対象キャラクタを育成する育成ゲームを実行する処理と、
20B 前記育成ゲームにおいて育成された前記育成対象キャラクタを、育成後対象キャラクタとすると、前記育成後対象キャラクタを記憶する処理と、
20C 前記育成後対象キャラクタを動作させて、所定ゲームを実行する処理と、
20D 前記育成ゲームにおいて、前記育成対象キャラクタが特定のキャラクタである場合であり、かつ、前記育成対象キャラクタにおいて第1の特定条件が成立した場合、前記所定ゲームにおいて、所定のスキルに対応する所定の選択部を表示させる選択部表示処理と、
20E 前記所定のスキルに対応する前記所定の選択部が選択された場合、前記所定ゲームにおいて、前記育成後対象キャラクタに前記所定のスキルに対応する所定のパラメータを設定するパラメータ設定処理と、
20F を、情報処理装置に実行させる、情報処理プログラムであって、
20G 前記育成ゲームにおいて、前記育成対象キャラクタが所持しているスキルを所持スキルとし、前記所持スキルのうち発動可能なスキルを獲得済みスキルとすると、
前記育成ゲームにおいて、前記所持スキルと前記獲得済みスキルとを区別して表示する処理を、前記情報処理装置にさらに実行させ、
20H 前記パラメータ設定処理は、
前記所定ゲームにおいて、前記所定の選択部が選択された場合であって、かつ、前記所定のスキルについて定められた発動条件が成立した場合に、前記育成後対象キャラクタに前記所定のパラメータを設定する処理であり、
20I 前記所定のスキルについて定められた発動条件は、前記所定ゲームにおける前記育成後対象キャラクタのポジションが含まれ、
前記所定のスキルについて定められた発動条件が成立した場合は、前記所定ゲームにおける前記育成後対象キャラクタのポジションが、前記発動条件に含まれるポジションと合致する場合である、情報処理プログラム。
【請求項21】
請求項16に記載の情報処理プログラムであって、
前記所定ゲームは、複数のフェーズを含み、
前記所定のスキルについて定められた発動条件は、前記所定ゲームにおける前記育成後対象キャラクタが、前記複数のフェーズのうち該当するフェーズにあることを含む、
情報処理プログラム。
【請求項22】
請求項16に記載の情報処理プログラムであって、
前記獲得済みスキルは、前記育成対象キャラクタが、前記育成ゲームにおける育成対象となる複数のキャラクタのうちの特定のキャラクタであり、さらに前記育成対象キャラクタが、前記獲得済みスキルを獲得するために必要な条件を達成した場合に、獲得されるスキルである、情報処理プログラム。
【請求項23】
請求項16に記載の情報処理プログラムであって、前記獲得済みスキルは、前記育成対象キャラクタが、前記育成ゲームにおける育成対象となる複数のキャラクタのうちの特定のキャラクタである場合にのみ獲得され得るスキルである特定キャラクタ専用スキルを含む、情報処理プログラム。
【請求項24】
請求項16、17、20乃至23のいずれかに記載の情報処理プログラムであって、
前記所定ゲームにおいて、前記所定の選択部とは異なる第1の選択部を含む複数の選択部を表示させる処理である第1の選択部表示処理と、
を、前記情報処理装置にさらに実行させる、情報処理プログラム。
【請求項25】
請求項24に記載の情報処理プログラムであって、前記所定のパラメータに基づいて、前記所定ゲームにおける前記育成後対象キャラクタの動作を制御する処理を、前記情報処理装置にさらに実行させる情報処理プログラム。
【請求項26】
請求項24又は25に記載の情報処理プログラムであって、前記所定のパラメータに関連した音声が出力される処理を、前記情報処理装置にさらに実行させる情報処理プログラム。
【請求項27】
請求項24乃至26のいずれかに記載の情報処理プログラムであって、
前記所定のパラメータに関連したテキストが表示される処理を、前記情報処理装置にさらに実行させる情報処理プログラム。
【請求項28】
請求項24乃至27のいずれかに記載の情報処理プログラムであって、
前記所定のパラメータが設定された場合、前記所定のゲームにおける前記育成後対象キャラクタの能力パラメータが上昇する、情報処理プログラム。
【請求項29】
請求項24乃至28のいずれかに記載の情報処理プログラムであって、
前記所定のゲームは、前記育成後対象キャラクタをチームに編成させ、編成されたチームにより実行されるチームゲームである、情報処理プログラム。
【請求項30】
30A 1または複数の情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
前記1または複数の情報処理装置が、
30B プレイヤ入力により決定された育成対象キャラクタを育成する育成ゲームを実行する処理と、
30C 前記育成ゲームにおいて育成された前記育成対象キャラクタを、育成後対象キャラクタとすると、前記育成後対象キャラクタを記憶する処理と、
30D 前記育成後対象キャラクタを動作させて、所定ゲームを実行する処理と、
30E 前記育成ゲームにおいて、前記育成対象キャラクタが特定のキャラクタである場合であり、かつ、前記育成対象キャラクタにおいて第1の特定条件が成立した場合、前記所定ゲームにおいて、第1の所定の確率で、所定のスキルに対応する所定の選択部を表示させる選択部表示処理と、
30F 前記所定のスキルに対応する前記所定の選択部が選択された場合、前記所定ゲームにおいて、前記育成後対象キャラクタに前記所定のスキルに対応する所定のパラメータを設定するパラメータ設定処理と、
を、実行する、情報処理方法。
【請求項31】
請求項30に記載の情報処理方法であって、
前記第1の特定条件は、前記育成対象キャラクタが前記所定のスキルを獲得する条件である、情報処理方法。
【請求項32】
請求項30又は31に記載の情報処理方法であって、
前記パラメータ設定処理は、
前記所定ゲームにおいて、前記所定の選択部が選択された場合であって、かつ、前記所定のスキルについて定められた発動条件が成立した場合に、前記育成後対象キャラクタに前記所定のパラメータを設定する処理である、情報処理方法。
【請求項33】
請求項32に記載の情報処理方法であって、
前記所定のスキルについて定められた発動条件は、第2の所定の確率において当選することを含む、情報処理方法。
【請求項34】
請求項32に記載の情報処理方法であって、
前記所定のスキルについて定められた発動条件は、前記所定ゲームにおける前記育成後対象キャラクタのポジションが含まれ、
前記所定のスキルについて定められた発動条件が成立した場合は、前記所定ゲームにおける前記育成後対象キャラクタのポジションが、前記発動条件に含まれるポジションと合致する場合である、情報処理方法。
【請求項35】
請求項32に記載の情報処理方法であって、
前記所定ゲームは、複数のフェーズを含み、
前記所定のスキルについて定められた発動条件は、前記所定ゲームにおける前記育成後対象キャラクタが、前記複数のフェーズのうち該当するフェーズにあることを含む、
情報処理方法。
【請求項36】
請求項30に記載の情報処理方法であって、
前記育成ゲームにおいて、前記育成対象キャラクタが所持しているスキルを所持スキルとし、前記所持スキルのうち発動可能なスキルを獲得済みスキルとすると、
前記育成ゲームにおいて、前記所持スキルと前記獲得済みスキルとを区別して表示する処理を、前記1または複数の情報処理装置がさらに実行する、情報処理方法。
【請求項37】
請求項36に記載の情報処理方法であって、
前記獲得済みスキルは、前記育成対象キャラクタが、前記育成ゲームにおける育成対象となる複数のキャラクタのうちの特定のキャラクタであり、さらに前記育成対象キャラクタが、前記獲得済みスキルを獲得するために必要な条件を達成した場合に、獲得されるスキルである、情報処理方法。
【請求項38】
請求項36に記載の情報処理方法であって、前記獲得済みスキルは、前記育成対象キャラクタが、前記育成ゲームにおける育成対象となる複数のキャラクタのうちの特定のキャラクタである場合にのみ獲得され得るスキルである特定キャラクタ専用スキルを含む、情報処理方法。
【請求項39】
請求項30乃至38のいずれかに記載の情報処理方法であって、
前記所定ゲームにおいて、前記所定の選択部とは異なる第1の選択部を含む複数の選択部を表示させる処理である第1の選択部表示処理を、前記1または複数の情報処理装置がさらに実行する、情報処理方法。
【請求項40】
請求項39に記載の情報処理方法であって、前記所定のパラメータに基づいて、前記所定ゲームにおける前記育成後対象キャラクタの動作を制御する処理を、前記1または複数の情報処理装置がさらに実行する、情報処理方法。
【請求項41】
請求項39又は40に記載の情報処理方法であって、
前記所定のパラメータに関連した音声が出力される処理を、前記1または複数の情報処理装置がさらに実行する、情報処理方法。
【請求項42】
請求項39乃至41のいずれかに記載の情報処理方法であって、
前記所定のパラメータに関連したテキストが表示される処理を、前記1または複数の情報処理装置がさらに実行する、情報処理方法。
【請求項43】
請求項39乃至42のいずれかに記載の情報処理方法であって、
前記所定のパラメータが設定された場合、前記所定のゲームにおける前記育成後対象キャラクタの能力パラメータが上昇する、情報処理方法。
【請求項44】
請求項39乃至43のいずれかに記載の情報処理方法であって、
前記所定のゲームは、前記育成後対象キャラクタをチームに編成させ、編成されたチームにより実行されるチームゲームである、情報処理方法。
【請求項45】
45A 1または複数の情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
前記1または複数の情報処理装置が、
45B プレイヤ入力により決定された育成対象キャラクタを育成する育成ゲームを実行する処理と、
45C 前記育成ゲームにおいて育成された前記育成対象キャラクタを、育成後対象キャラクタとすると、前記育成後対象キャラクタを記憶する処理と、
45D 前記育成後対象キャラクタを動作させて、所定ゲームを実行する処理と、
45E 前記育成ゲームにおいて、前記育成対象キャラクタが特定のキャラクタである場合であり、かつ、前記育成対象キャラクタにおいて第1の特定条件が成立した場合、前記所定ゲームにおいて、所定のスキルに対応する所定の選択部を表示させる選択部表示処理と、
45F 前記所定のスキルに対応する前記所定の選択部が選択された場合、前記所定ゲームにおいて、前記育成後対象キャラクタに前記所定のスキルに対応する所定のパラメータを設定するパラメータ設定処理と、
45G を、実行する、情報処理方法であって、
45H 前記育成ゲームにおいて、前記育成対象キャラクタが所持しているスキルを所持スキルとし、前記所持スキルのうち発動可能なスキルを獲得済みスキルとすると、
前記育成ゲームにおいて、前記所持スキルと前記獲得済みスキルとを区別して表示する処理を、前記1または複数の情報処理装置がさらに実行し、
45I 前記パラメータ設定処理は、
前記所定ゲームにおいて、前記所定の選択部が選択された場合であって、かつ、前記所定のスキルについて定められた発動条件が成立した場合に、前記育成後対象キャラクタに前記所定のパラメータを設定する処理であり、
45J 前記所定のスキルについて定められた発動条件は、第2の所定の確率において当選することを含む、情報処理方法。
【請求項46】
請求項45に記載の情報処理方法であって、
前記第1の特定条件は、前記育成対象キャラクタが前記所定のスキルを獲得する条件である、情報処理方法。
【請求項47】
(削除)
【請求項48】
(削除)
【請求項49】
49A 1または複数の情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
前記1または複数の情報処理装置が、
49B プレイヤ入力により決定された育成対象キャラクタを育成する育成ゲームを実行する処理と、
49C 前記育成ゲームにおいて育成された前記育成対象キャラクタを、育成後対象キャラクタとすると、前記育成後対象キャラクタを記憶する処理と、
49D 前記育成後対象キャラクタを動作させて、所定ゲームを実行する処理と、
49E 前記育成ゲームにおいて、前記育成対象キャラクタが特定のキャラクタである場合であり、かつ、前記育成対象キャラクタにおいて第1の特定条件が成立した場合、前記所定ゲームにおいて、所定のスキルに対応する所定の選択部を表示させる選択部表示処理と、
49F 前記所定のスキルに対応する前記所定の選択部が選択された場合、前記所定ゲームにおいて、前記育成後対象キャラクタに前記所定のスキルに対応する所定のパラメータを設定するパラメータ設定処理と、
49G を、実行する、情報処理方法であって、
49H 前記育成ゲームにおいて、前記育成対象キャラクタが所持しているスキルを所持スキルとし、前記所持スキルのうち発動可能なスキルを獲得済みスキルとすると、
前記育成ゲームにおいて、前記所持スキルと前記獲得済みスキルとを区別して表示する処理を、前記1または複数の情報処理装置がさらに実行し、
49I 前記パラメータ設定処理は、
前記所定ゲームにおいて、前記所定の選択部が選択された場合であって、かつ、前記所定のスキルについて定められた発動条件が成立した場合に、前記育成後対象キャラクタに前記所定のパラメータを設定する処理であり、
49J 前記所定のスキルについて定められた発動条件は、前記所定ゲームにおける前記育成後対象キャラクタのポジションが含まれ、
前記所定のスキルについて定められた発動条件が成立した場合は、前記所定ゲームにおける前記育成後対象キャラクタのポジションが、前記発動条件に含まれるポジションと合致する場合である、情報処理方法。
【請求項50】
請求項45に記載の情報処理方法であって、
前記所定ゲームは、複数のフェーズを含み、
前記所定のスキルについて定められた発動条件は、前記所定ゲームにおける前記育成後対象キャラクタが、前記複数のフェーズのうち該当するフェーズにあることを含む、
情報処理方法。
【請求項51】
請求項45に記載の情報処理方法であって、
前記獲得済みスキルは、前記育成対象キャラクタが、前記育成ゲームにおける育成対象となる複数のキャラクタのうちの特定のキャラクタであり、さらに前記育成対象キャラクタが、前記獲得済みスキルを獲得するために必要な条件を達成した場合に、獲得されるスキルである、情報処理方法。
【請求項52】
請求項45に記載の情報処理方法であって、前記獲得済みスキルは、前記育成対象キャラクタが、前記育成ゲームにおける育成対象となる複数のキャラクタのうちの特定のキャラクタである場合にのみ獲得され得るスキルである特定キャラクタ専用スキルを含む、情報処理方法。
【請求項53】
請求項45、46、49乃至52のいずれかに記載の情報処理方法であって、
前記所定ゲームにおいて、前記所定の選択部とは異なる第1の選択部を含む複数の選択部を表示させる処理である第1の選択部表示処理を、前記1または複数の情報処理装置がさらに実行する、情報処理方法。
【請求項54】
請求項53に記載の情報処理方法であって、前記所定のパラメータに基づいて、前記所定ゲームにおける前記育成後対象キャラクタの動作を制御する処理を、前記1または複数の情報処理装置がさらに実行する、情報処理方法。
【請求項55】
請求項53又は54に記載の情報処理方法であって、
前記所定のパラメータに関連した音声が出力される処理を、前記1または複数の情報処理装置がさらに実行する、情報処理方法。
【請求項56】
請求項53乃至55のいずれかに記載の情報処理方法であって、
前記所定のパラメータに関連したテキストが表示される処理を、前記1または複数の情報処理装置がさらに実行する、情報処理方法。
【請求項57】
請求項53乃至56のいずれかに記載の情報処理方法であって、
前記所定のパラメータが設定された場合、前記所定のゲームにおける前記育成後対象キャラクタの能力パラメータが上昇する、情報処理方法。
【請求項58】
請求項53乃至57のいずれかに記載の情報処理方法であって、
前記所定のゲームは、前記育成後対象キャラクタをチームに編成させ、編成されたチームにより実行されるチームゲームである、情報処理方法。
【請求項59】
59A プレイヤ入力により決定された育成対象キャラクタを育成する育成ゲームを実行する手段と、
59B 前記育成ゲームにおいて育成された前記育成対象キャラクタを、育成後対象キャラクタとすると、前記育成後対象キャラクタを記憶する手段と、
59C 前記育成後対象キャラクタを動作させて、所定ゲームを実行する手段と、
59D 前記育成ゲームにおいて、前記育成対象キャラクタが特定のキャラクタである場合であり、かつ、前記育成対象キャラクタにおいて第1の特定条件が成立した場合、前記所定ゲームにおいて、第1の所定の確率で、所定のスキルに対応する所定の選択部を表示させる選択部表示手段と、
59E 前記所定のスキルに対応する前記所定の選択部が選択された場合、前記所定ゲームにおいて、前記育成後対象キャラクタに前記所定のスキルに対応する所定のパラメータを設定するパラメータ設定手段と、
59F を有するゲームシステム。
【請求項60】
請求項59に記載のゲームシステムであって、
前記第1の特定条件は、前記育成対象キャラクタが前記所定のスキルを獲得する条件である、ゲームシステム。
【請求項61】
請求項59又は60に記載のゲームシステムであって、
前記パラメータ設定手段は、
前記所定ゲームにおいて、前記所定の選択部が選択された場合であって、かつ、前記所定のスキルについて定められた発動条件が成立した場合に、前記育成後対象キャラクタに前記所定のパラメータを設定する手段である、ゲームシステム。
【請求項62】
請求項61に記載のゲームシステムであって、
前記所定のスキルについて定められた発動条件は、第2の所定の確率において当選することを含む、ゲームシステム。
【請求項63】
請求項61に記載のゲームシステムであって、
前記所定のスキルについて定められた発動条件は、前記所定ゲームにおける前記育成後対象キャラクタのポジションが含まれ、
前記所定のスキルについて定められた発動条件が成立した場合は、前記所定ゲームにおける前記育成後対象キャラクタのポジションが、前記発動条件に含まれるポジションと合致する場合である、ゲームシステム。
【請求項64】
請求項61に記載のゲームシステムであって、
前記所定ゲームは、複数のフェーズを含み、
前記所定のスキルについて定められた発動条件は、前記所定ゲームにおける前記育成後対象キャラクタが、前記複数のフェーズのうち該当するフェーズにあることを含む、
ゲームシステム。
【請求項65】
請求項61に記載のゲームシステムであって、
前記育成ゲームにおいて、前記育成対象キャラクタが所持しているスキルを所持スキルとし、前記所持スキルのうち発動可能なスキルを獲得済みスキルとすると、
前記育成ゲームにおいて、前記所持スキルと前記獲得済みスキルとを区別して表示する手段を、さらに有する、ゲームシステム。
【請求項66】
請求項65に記載のゲームシステムであって、
前記獲得済みスキルは、前記育成対象キャラクタが、前記育成ゲームにおける育成対象となる複数のキャラクタのうちの特定のキャラクタであり、さらに前記育成対象キャラクタが、前記獲得済みスキルを獲得するために必要な条件を達成した場合に、獲得されるスキルである、ゲームシステム。
【請求項67】
請求項65に記載のゲームシステムであって、前記獲得済みスキルは、前記育成対象キャラクタが、前記育成ゲームにおける育成対象となる複数のキャラクタのうちの特定のキャラクタである場合にのみ獲得され得るスキルである特定キャラクタ専用スキルを含む、ゲームシステム。
【請求項68】
請求項59乃至67のいずれかに記載のゲームシステムであって、
前記所定ゲームにおいて、前記所定の選択部とは異なる第1の選択部を含む複数の選択部を表示させる手段である第1の選択部表示手段を、さらに有する、ゲームシステム。
【請求項69】
請求項68に記載のゲームシステムであって、前記所定のパラメータに基づいて、前記所定ゲームにおける前記育成後対象キャラクタの動作を制御する手段を、さらに有する、ゲームシステム。
【請求項70】
請求項68又は69に記載のゲームシステムであって、
前記所定のパラメータに関連した音声が出力される手段を、さらに有する、ゲームシステム。
【請求項71】
請求項68乃至70のいずれかに記載のゲームシステムであって、
前記所定のパラメータに関連したテキストが表示される手段を、さらに有する、ゲームシステム。
【請求項72】
請求項68乃至71のいずれかに記載のゲームシステムであって、
前記所定のパラメータが設定された場合、前記所定のゲームにおける前記育成後対象キャラクタの能力パラメータが上昇する、ゲームシステム。
【請求項73】
請求項68乃至72のいずれかに記載のゲームシステムであって、
前記所定のゲームは、前記育成後対象キャラクタをチームに編成させ、編成されたチームにより実行されるチームゲームである、ゲームシステム。
【請求項74】
74A プレイヤ入力により決定された育成対象キャラクタを育成する育成ゲームを実行する手段と、
74B 前記育成ゲームにおいて育成された前記育成対象キャラクタを、育成後対象キャラクタとすると、前記育成後対象キャラクタを記憶する手段と、
74C 前記育成後対象キャラクタを動作させて、所定ゲームを実行する手段と、
74D 前記育成ゲームにおいて、前記育成対象キャラクタが特定のキャラクタである場合であり、かつ、前記育成対象キャラクタにおいて第1の特定条件が成立した場合、前記所定ゲームにおいて、所定のスキルに対応する所定の選択部を表示させる選択部表示手段と、
74E 前記所定のスキルに対応する前記所定の選択部が選択された場合、前記所定ゲームにおいて、前記育成後対象キャラクタに前記所定のスキルに対応する所定のパラメータを設定するパラメータ設定手段と、
74F を有するゲームシステムであって、
74G 前記育成ゲームにおいて、前記育成対象キャラクタが所持しているスキルを所持スキルとし、前記所持スキルのうち発動可能なスキルを獲得済みスキルとすると、
前記育成ゲームにおいて、前記所持スキルと前記獲得済みスキルとを区別して表示する手段を、さらに有し、
74H 前記パラメータ設定手段は、
前記所定ゲームにおいて、前記所定の選択部が選択された場合であって、かつ、前記所定のスキルについて定められた発動条件が成立した場合に、前記育成後対象キャラクタに前記所定のパラメータを設定する手段であり、
74I 前記所定のスキルについて定められた発動条件は、第2の所定の確率において当選することを含む、ゲームシステム。
【請求項75】
請求項74に記載のゲームシステムであって、
前記第1の特定条件は、前記育成対象キャラクタが前記所定のスキルを獲得する条件である、ゲームシステム。
【請求項76】
(削除)
【請求項77】
(削除)
【請求項78】
78A プレイヤ入力により決定された育成対象キャラクタを育成する育成ゲームを実行する手段と、
78B 前記育成ゲームにおいて育成された前記育成対象キャラクタを、育成後対象キャラクタとすると、前記育成後対象キャラクタを記憶する手段と、
78C 前記育成後対象キャラクタを動作させて、所定ゲームを実行する手段と、
78D 前記育成ゲームにおいて、前記育成対象キャラクタが特定のキャラクタである場合であり、かつ、前記育成対象キャラクタにおいて第1の特定条件が成立した場合、前記所定ゲームにおいて、所定のスキルに対応する所定の選択部を表示させる選択部表示手段と、
78E 前記所定のスキルに対応する前記所定の選択部が選択された場合、前記所定ゲームにおいて、前記育成後対象キャラクタに前記所定のスキルに対応する所定のパラメータを設定するパラメータ設定手段と、
78F を有するゲームシステムであって、
78G 前記育成ゲームにおいて、前記育成対象キャラクタが所持しているスキルを所持スキルとし、前記所持スキルのうち発動可能なスキルを獲得済みスキルとすると、
前記育成ゲームにおいて、前記所持スキルと前記獲得済みスキルとを区別して表示する手段を、さらに有し、
78H 前記パラメータ設定手段は、
前記所定ゲームにおいて、前記所定の選択部が選択された場合であって、かつ、前記所定のスキルについて定められた発動条件が成立した場合に、前記育成後対象キャラクタに前記所定のパラメータを設定する手段であり、
78I 前記所定のスキルについて定められた発動条件は、前記所定ゲームにおける前記育成後対象キャラクタのポジションが含まれ、
前記所定のスキルについて定められた発動条件が成立した場合は、前記所定ゲームにおける前記育成後対象キャラクタのポジションが、前記発動条件に含まれるポジションと合致する場合である、ゲームシステム。
【請求項79】
請求項74に記載のゲームシステムであって、
前記所定ゲームは、複数のフェーズを含み、
前記所定のスキルについて定められた発動条件は、前記所定ゲームにおける前記育成後対象キャラクタが、前記複数のフェーズのうち該当するフェーズにあることを含む、
ゲームシステム。
【請求項80】
請求項74に記載のゲームシステムであって、
前記獲得済みスキルは、前記育成対象キャラクタが、前記育成ゲームにおける育成対象となる複数のキャラクタのうちの特定のキャラクタであり、さらに前記育成対象キャラクタが、前記獲得済みスキルを獲得するために必要な条件を達成した場合に、獲得されるスキルである、ゲームシステム。
【請求項81】
請求項74に記載のゲームシステムであって、前記獲得済みスキルは、前記育成対象キャラクタが、前記育成ゲームにおける育成対象となる複数のキャラクタのうちの特定のキャラクタである場合にのみ獲得され得るスキルである特定キャラクタ専用スキルを含む、ゲームシステム。
【請求項82】
請求項74、75、78乃至81のいずれかに記載のゲームシステムであって、
前記所定ゲームにおいて、前記所定の選択部とは異なる第1の選択部を含む複数の選択部を表示させる手段である第1の選択部表示手段を、さらに有する、ゲームシステム。
【請求項83】
請求項82に記載のゲームシステムであって、前記所定のパラメータに基づいて、前記所定ゲームにおける前記育成後対象キャラクタの動作を制御する手段を、さらに有する、ゲームシステム。
【請求項84】
請求項82又は83に記載のゲームシステムであって、
前記所定のパラメータに関連した音声が出力される手段を、さらに有する、ゲームシステム。
【請求項85】
請求項82乃至84のいずれかに記載のゲームシステムであって、
前記所定のパラメータに関連したテキストが表示される手段を、さらに有する、ゲームシステム。
【請求項86】
請求項82乃至85のいずれかに記載のゲームシステムであって、
前記所定のパラメータが設定された場合、前記所定のゲームにおける前記育成後対象キャラクタの能力パラメータが上昇する、ゲームシステム。
【請求項87】
請求項82乃至86のいずれかに記載のゲームシステムであって、
前記所定のゲームは、前記育成後対象キャラクタをチームに編成させ、編成されたチームにより実行されるチームゲームである、ゲームシステム。
第4 特許異議申立理由の概要、証拠方法及び取消理由通知において通知した取消理由の概要
1 特許異議申立理由の概要
申立人は、特許異議申立書(以下「申立書」という。)において、以下の申立理由を主張するとともに、証拠方法として下記2に示す甲号証を提出している。
(1) 特許法第29条第1項第2号について(同法第113条第2号)
本件特許発明16~19、22~29、45~48、51~58、74~77、請求項80~87は、その出願前に日本国内において公然実施された発明(甲第1号証、甲第5号証)である。
したがって、本件特許発明16~19、22~29、45~48、51~58、74~77、請求項80~87は、特許法第29条第1項第2号に該当し、特許法第29条第1項の規定に違反してされたものであるから、同法第113条第2号の規定により取り消されるべきものである。
(2) 特許法第29条第2項について(同法第113条第2号)
本件特許発明1~15、20、21、30~44、49、50、59~73、78、79は、その出願前に日本国内において公然実施された発明(甲第1号証、甲第5号証)及び甲第2号証~甲第4号証、甲第6号証に記載された技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。
したがって、本件特許発明1~15、20、21、30~44、49、50、59~73、78、79は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであるから、同法第113条第2号の規定により取り消されるべきものである。
2 証拠方法
(1)甲第1号証
(1-1)甲第1号証の1:「はじめまして『神式一閃 カムライトライブ』です!」、2017年7月6日、https://www.youtube.com/watch?v=sLqG3bV2LcQ
(1-2)甲第1号証の2:甲第1号証の1の内容等を記載した、甲第1号証の1に係る報告書
(2)甲第2号証:「パワプロ2020の栄冠ナインを遊んでみた!その3『試合に勝つなら魔物が効果絶大』」と題するウェブページ(https://akimiro.xyz/comment/7329/)を印刷した書面、2021年9月10日
(3)甲第3号証
(3-1)甲第3号証の1:「【ポケモンORAS】ゆっくりトリプルバトル解説 前編【ポケモン剣盾】」、2020年9月20日、https://www.youtube.com/watch?v=9-Xgn4F_3g4
(3-2) 甲第3号証の2:甲第3号証の1の内容等を記載した、甲第3号証の1に係る報告書
(4)甲第4号証「そらをとぶ」と題するウェブページ(https://wiki.xn--rckteqa2e.com/wiki/%E3%81%9D%E3%82%89%E3%82%92%E3%81%A8%E3%81%B6)を印刷した書面、2021年12月16日
(5)甲第5号証:「【カムトラ】桜華の祝福を!の効果と所持キャラ【カムライトライブ】」と題するウェブページ(https://appmedia.jp/kamurai/852993)を印刷した書面、2017年7月6日
(6)甲第6号証:「ポケットモンスタールビー・サファイア」と題するウェブページ(https://www.pokemon.co.jp/game/gba/rs/)を印刷した書面、2002年11月
(以下、「甲1」等ということがある。)
3 取消理由通知において通知した取消理由の概要
当審において令和8年1月6日付け取消理由通知(以下、単に「取消理由通知」という。)により特許権者に通知した取消理由の概要は、次のとおりである。
(新規性)下記の請求項に係る発明は、本件特許出願前に日本国内又は外国において公然実施をされた発明であって、特許法第29条第1項第2号に該当するから、下記の請求項に係る特許は、特許法第29条第1項の規定に違反してされたものである。
(進歩性)下記の請求項に係る発明は、本件特許出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、本件特許出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、下記の請求項に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである。
・請求項 16~18、21~29、45~47、50~58、74~76、79~87
・引用文献等
甲第1号証の1:「はじめまして『神式一閃 カムライトライブ』です!」、2017年7月6日、https://www.youtube.com/watch?v=sLqG3bV2LcQ
甲第1号証の2:甲第1号証の1に係る報告書
甲第5号証:「【カムトラ】桜華の祝福を!の効果と所持キャラ【カムライトライブ】」と題するウェブページ(https://appmedia.jp/kamurai/852993)を印刷した書面、2017年7月6日
第5 証拠について
1 甲1について
(1) 甲1の1に記録された事項
甲1の1は、当初出願日前に日本国内において公然実施をされた「「はじめまして『神式一閃 カムライトライブ』です!」、2017年7月6日、https://www.youtube.com/watch?v=sLqG3bV2LcQ」に係るYouTube動画であり、上記動画を視聴すること、及び、甲1の2(甲1の1の内容等を記載した、甲1の1に係る報告書)の記載から、次の事項が記録されていると認定することができる。ここで、例えば、「<1分19秒>」は、再生開始からの経過時間を示すものであり、以下同様の「分秒」に係る記載も同じである。
ア 甲1の1について
(ア) 甲1の1において、次に示すとおり、動画の画像の左上には「YouTube」と表示され、画像の直下に「はじめまして『神式一閃 カムライトライブ』です!」と表示され、さらにその下方に「2017/07/06」と表示されていることが見て取れる。
「
[図:0001439210000001.jpg]
」
(イ) さらにその下方の「もっと見る」を選択し、そのリンク先を表示すると、次の表示が見て取れる。
「◆◆カムライトライブ(カムトラ)とは??◆◆
キャラクター育成の常識を覆すスマホゲーム!
圧倒的な自由度の育成と戦略的なコマンドバトルを体感せよ!
・『修行』で好きなキャラを自分好みに育て上げ、オリジナルキャラクターを作り上げよう!
個性的なキャラクターが繰り広げる魅力的なストーリーを堪能せよ!
・『クエスト』育成したキャラでパーティを組み、八つの国を冒険しよう!
・『闘技場』で、自分の育てたキャラクターと共に全国のライバルと熱いバトル!
◆◆カムトライブラリとは?◆◆
今後、攻略情報をお届けする動画コーナーです!」
(ウ) 上記(ア)及び(イ)から、甲1の1は、『修行』で好きなキャラクターを自分好みに育て上げ、『闘技場』で、自分の育てたキャラクターと共に全国のライバルとバトルをする、「神式一閃 カムライトライブ」というスマホゲームに係る動画であることが認められる。
イ メインキャラクタ選択、修行について
(ア) 上記動画の冒頭から、二人の人物が映し出され、本ゲームについて紹介をする様子が見て取れ、1分12秒から「はい、こちらですね、ゲーム画面になります。」という音声が聴き取れるとともに、動画の画面の左側(画面向かって、上記二人の人物の左側)に、ゲーム画面が映し出される様子が見て取れる。以降、動画の画面の左側のゲーム画面(以下、単に「画面」等という。)を用いて説明する。なお、甲1の2「画面1」~「画面17」は、この画面を意味するものと認められる。
(イ) 1分27秒~9分8秒にかけて、画面には、ゲームをスタートさせ、ゲーム内で使用するキャラクターを集める様子が表示され、集めたキャラクターは、画面の中央から下部にかけて、二段4列に「所持修行キャラ一覧」として表示され、<9分8秒>の画面の下部には、「主人公決定」と表示されていることが見て取れる。
<9分8秒>
「
[図:0001439210000002.jpg]
」
(ウ) 上記(イ)の画面において、「主人公決定」の文字を囲む枠線が僅かに大きくなる、すなわち、「主人公決定」が選択されると、画面略中央に「仲間デッキ:1」、画面下部に「仲間決定」の文字と、その間の、黒地に白抜きの「+」がある四角いスペースが6つ見て取れる、仲間デッキを編成する以下の<9分14秒>の画面に遷移する。この画面の上部に「主人公」の文字が見て取れ、主人公を示す部分に、[桜皇女]サクヤの顔アイコンが表示されている。
また、上記主人公を示す部分に表示された[桜皇女]サクヤは、上記ゲームのプレイヤーの選択によって「主人公決定」されたものであることが明らかである。
<9分14秒>
「
[図:0001439210000003.jpg]
」
(エ) 上記(ウ)の画面において、「仲間決定」の部分の表示が「決定!!」に変化した後、仲間を選択し決定する画面を経て、以下の<9分46秒>の画面に遷移する。この画面には、画面中央から下部にかけて「修行開始」の文字が表示されていることが見て取れ、[桜皇女]サクヤを主人公として、6つのキャラクター(6人の仲間デッキ)と共に修行を開始することが示されている。この修行は、[桜皇女]サクヤを主人公として、上記ア(ウ)に記載した、好きなキャラクターを自分好みに育て上げる修行であると理解されるから、[桜皇女]サクヤは、修行により育てられるキャラクターであると認められる。
<9分46秒>
「
[図:0001439210000004.jpg]
」
(オ) その後、「修行を開始しますか?」という確認の画面で「はい」を選択すると、修行が開始される(10分9秒)。修行が開始されてからいくつかのバトル(戦い)があり、バトルの部分(21分58秒~23分5秒、26分24秒~27分45秒、35分53秒~36分5秒)においては、画面中央(手前側)に主人公である[桜皇女]サクヤを含む仲間のキャラクターが、画面上部(奥側)に相手のキャラクターが対向する画面となり、仲間のキャラクターが相手のキャラクターを攻撃する場面と、相手のキャラクターが仲間のキャラクターを攻撃する場面とが交互に現れることが見て取れる。
また、バトルにおいて、以下の<27分18秒>の画面のような、「スキルを選択しよう」の左側に「[桜皇女]サクヤ」が表示されるとき、[桜皇女]サクヤがバトルで使用できるスキルとして、「花よ、咲き誇れ!」(その下に「通常」)、「桜よ、恵み給え!」(その下に「特技)、「火霊の覚醒」(その下に「特技」)及び「地霊の覚醒」(その下に「特技」)といったスキルが表示されることが見て取れる。なお、上記「特技」、「奥義」は、それぞれ、特技スキル、奥義スキルと称するものを表すと理解される。
上記<27分18秒>の画面の「スキルを選択しよう」の表示の後には、「敵一体を攻撃し、50%の確率で敵の強化効果を1つ解除する。」と表示された画面及び相手キャラクターを攻撃する画面を経て、以下の<27分20秒>の画面が表示される。この画面では、画面のやや下部に「スキル LV.1 花よ、咲き誇れ!」」と表示され、画面上部右側の、頭部がオレンジ色の相手のキャラクターの場所に「678」と表示され、当該「678」の上方に表示されている、<27分18秒>の画面では全て水色だった横棒(以下「ゲージ」という。)が、右の略1/3程度が赤色に変わり、水色の部分が略2/3に減っていることが見て取れる。
そして、その後の仲間のキャラクターの攻撃で、以下の<27分42秒>の画面以降、上記ゲージの水色が全て無くなると、当該キャラクターは動かなくなることが見て取れる。
<27分18秒>
「
[図:0001439210000005.jpg]
」
<27分20秒>
「
[図:0001439210000006.jpg]
」
<27分42秒>
「
[図:0001439210000007.jpg]
」
(カ) 上記バトルを含む修行を行い、修行が終了した後に、「修行を完了してもよろしいですか?」という確認の画面で「はい」を選択すると、修行が完了し、次の<38分57秒>の画面が表示される。
<38分57秒>
「
[図:0001439210000008.jpg]
」
ウ 修行完了後の[桜皇女]サクヤの状態について
上記イ(カ)で修行が完了した後、以下の<39分8秒>の画面に遷移する。この画面の上部に「ランクD」の文字が表示され、修行完了後の[桜皇女]サクヤのランクがDであることが見て取れる。
上記画面の後に、<39分19秒>の画面に遷移する。この画面は、修行完了後の[桜皇女]サクヤのランク、ステータス、スキル及び総獲得Pを示しており、修行完了後の[桜皇女]サクヤのランクがDであること、修行完了後の[桜皇女]サクヤは「花よ、咲き誇れ!」(通常スキル)、「桜よ、恵み給え!」(特技スキル)、「火霊の覚醒」(特技スキル)及び「桜華の祝福を!」(奥義スキル)というスキルを装備していること、並びに、総獲得Pが1691点であることが見て取れる。
<39分8秒>
「
[図:0001439210000009.jpg]
」
<39分19秒>
「
[図:0001439210000010.jpg]
」
エ 奥義スキル「桜華の祝福を!」の習得について
(ア) 上記イの修行において、ストーリー「サクヤなら、できる!」が発生し(31分57秒~33分15秒)、その中で、以下の<32分59秒>の画面のように、画面中央右に「スキル獲得!!」、その下の虹色の縁取りがされた長円の中に「桜華の祝福を!」「奥義」、画面下方左に「桜華の祝福を!を覚えた。」が表示され、上記[桜皇女]サクヤが奥義スキル「桜華の祝福を!」を習得したことが見て取れる。
<32分59秒>
「
[図:0001439210000011.jpg]
」
(イ) 上記修行において、上記(ア)の奥義スキル「桜華の祝福を!」の習得の後の、スキル付け替えとされる部分(33分18秒~33分37秒)では、以下に示すような画面が表示され、<33分20秒>の画面では、画面上側に「装備中スキル」と表示されたところ(以下「装備中スキル欄」という。)に、長円の中に「花よ、咲き誇れ!」「通常」、「桜よ、恵み給え!」「特技」、「火霊の覚醒」「特技」、「地霊の覚醒」「特技」の文字が表示され、画面下側の「所持スキル」と表示されたところ(以下「所持スキル欄」という。)には、ほぼ黒塗りされた「火霊の覚醒」「特技」と「桜よ、恵み給え!」「特技」の上に、それぞれ白色の「設定中」の文字がある長円と、ほぼ黒塗りされた「地の恵み」「特技」と「桜華の祝福を!」「奥義」の文字がある長円が表示されている。この画面から、[桜皇女]サクヤの装備中スキルと所持スキルが表示され、所持スキルのうち、装備中スキルに設定したスキルについては、所持スキル欄の当該スキルが「設定中」と表示され、装備中スキル欄に表示されることが見て取れる。
また、<33分27秒>の画面では、上記装備中スキル欄の、長円の表示が一つ黒くなり、上記所持スキル欄には、<33分20秒>の画面では装備中スキル欄に表示されていた「地霊の覚醒」「特技」が表示されるとともに、長円の中に「地の恵み」「特技」の表示、及び、上記(ア)の虹色の縁取りがされた長円の中の「桜華の祝福を!」「奥義」の表示がされている。
次の、<33分29秒>の画面では、「桜華の祝福を!」「奥義」が、装備中スキル欄に表示され、「桜華の祝福を!」「奥義」が装備中スキルに設定されたことが見て取れる。
そうすると、上記イの修行において、スキル付け替えとされる部分(33分18秒~33分37秒)から、奥義スキル「桜華の祝福を!」を特技スキル「地霊の覚醒」と入れ替えて装備中スキルに設定する場合があることが見て取れる。
<33分20秒>
「
[図:0001439210000012.jpg]
」
<33分27秒>
「
[図:0001439210000013.jpg]
」
<33分29秒>
「
[図:0001439210000014.jpg]
」
オ 修行を終えた後のバトルについて
(ア) 上記イ(オ)で修行が完了した後、上記ウの修行完了後の[桜皇女]サクヤの状態が表示された後に、以下の<39分28秒>の画像が表示される。この画面中央のやや右下には、「闘技場」という文字が表示されている。
<39分28秒>
「
[図:0001439210000015.jpg]
」
(イ) 上記「闘技場」という文字を囲む枠線は、その後わずかに大きくなり、すなわち、選択され、続く画面において「腕試し」、「バトル」が選択されると、以下の<39分49秒>の画面に遷移する。この画面上部には「腕試しバトル」と表示され、画面の上下方向中央には「ハルミンVSイツクシマ」の文字が、その上には対戦相手のキャラクターからなるチームが、下には[桜皇女]サクヤを含む仲間のキャラクターからなるチーム(以下「仲間チーム」という。)が表示されることが見て取れる。この画面から、「E」の文字が付された[桜皇女]サクヤが、この時点で仲間チームに入っていることが見て取れる。また、その後の<40分0秒>画面で、仲間のほうには、「E」と「D」の文字がそれぞれ付された[桜皇女]サクヤがいることが見て取れる。
<39分49秒>
「
[図:0001439210000016.jpg]
」
<40分0秒>
「
[図:0001439210000017.jpg]
」
(ウ) その後、<40分9秒>の画像のように、上記<39分49秒>では「E」の文字が付された[桜皇女]サクヤの位置に、「D」の文字が付されたランクDの[桜皇女]サクヤが入り、入れ替わっていることが見て取れる。このランクDの[桜皇女]サクヤは、上記<40分0秒>の画面に表示されるランクD、総獲得P:1691の[桜皇女]サクヤであって、上記ウに記載したランクD、総獲得Pが1691点の修行完了後の[桜皇女]サクヤであることが明らかである。
してみると、修行完了後にランクD、総獲得Pが1691点であった[桜皇女]サクヤが、修行完了後の闘技場でのバトルにおいて、仲間チームに入れられるように、修行完了から保持されている、すなわち、記憶されていることが明らかである。
<40分9秒>
「
[図:0001439210000018.jpg]
」
(エ) 上記<40分9秒>の画面に表示された「バトル開始!!」の文字を囲む枠線が僅かに大きくなる、すなわち、「バトル開始!!」が選択されると、「始め!!」と表示された後、以下の<40分24秒>の画面に遷移する。この画面では、修行完了後の闘技場でのバトルにおいて、修行完了後の[桜皇女]サクヤがバトルで使用(選択)できるスキルとして、「花よ、咲き誇れ!」、「桜よ、恵み給え!」、「火霊の覚醒」及び「桜華の祝福を!」といったスキルが表示されることが見て取れる。
そして、バトルを行う部分(40分24秒~41分32秒)の画面の様子から、修行完了後の闘技場でのバトルにおいて、修行完了後の[桜皇女]サクヤをチームに編成し、表示されたスキルを選択することで、仲間チームと対戦チームとの各キャラクターのスキルを使ったバトルのゲームが実行されることが見て取れる。
<40分24秒>
「
[図:0001439210000019.jpg]
」
カ 奥義スキル「桜華の祝福を!」の効果について
(ア) 上記オ(エ)のバトル中である、以下の<41分10秒>の画像において、画面中央左やや下に[桜皇女]サクヤ、その右に「スキルを選択しよう」が表示され、画面下方に「花よ、咲き誇れ!」、「桜よ、恵み給え!」、「火霊の覚醒」及び「桜華の祝福を!」が表示され、その後に、「桜華の祝福を!」の文字を囲む枠線が一瞬僅かに小さく表示された後、すなわち、「桜華の祝福を!」が選択された後、以下の<41分12秒>の画面に遷移する。この画面の中央よりやや下には、「味方全体のHPを50%ずつ回復させる。発動後、自分が1ターンの間睡眠状態となることがある」と表示されている。
<41分10秒>
「
[図:0001439210000020.jpg]
」
<41分12秒>
「
[図:0001439210000021.jpg]
」
(イ) 次に、「桜華の祝福を!」が選択され上記<41分12秒>の画面下方の「全体」という文字に薄い二重円が重なって表示された後、すなわち、「全体」が選択された後、「ありがとう」というゲーム音声が聞き取れ、上記[桜皇女]サクヤが回転してから杖のようなものを回す演出がされた後、以下の<41分19秒>の画面に遷移する。この画面では、[桜皇女]サクヤの上部に「3525」という数字が表示されていることが見て取れる。また、その後の<41分22秒>の画面において、[桜皇女]サクヤの下の、<41分12秒>の画面では右端が黒色であったオレンジ色のゲージが、右端までオレンジ色となり、当該オレンジ色の部分の大きさが回復しているのとともに、[桜皇女]サクヤの上部に「ZZZ」というテキストが表示され、[桜皇女]サクヤの姿が暗転して表示されることが見て取れる。
<41分19秒>
「
[図:0001439210000022.jpg]
」
<41分22秒>
「
[図:0001439210000023.jpg]
」
(2) 甲1(甲1の1、甲1の2)から認定される事項
ア 認定事項1(修行中の[桜皇女]サクヤが装備するスキルについて)
上記(1)エから、上記(1)イの修行において[桜皇女]サクヤが奥義スキル「桜華の祝福を!」を習得したときに、「装備中スキル欄」には、「花よ、咲き誇れ!」、「桜よ、恵み給え!」、「火霊の覚醒」、「地霊の覚醒」の文字が表示され、「所持スキル欄」には、ほぼ黒塗りされた「火霊の覚醒」、「桜よ、恵み給え!」と「地霊の覚醒」の上に、それぞれ白色の「設定中」の文字がある長円と、ほぼ黒塗りされた「地の恵み」と「桜華の祝福を!」の文字がある長円が表示されることが理解される。
上記の「装備中スキル欄」及び「所持スキル欄」に表示される「花よ、咲き誇れ!」、「桜よ、恵み給え!」、「火霊の覚醒」、「地霊の覚醒」、「地の恵み」、「桜華の祝福を!」は、修行における[桜皇女]サクヤが所有するスキルであると理解される。
また、上記(1)イ(オ)の<27分18秒>のバトル画面から理解できるように、当該バトル画面において「スキルを選択しよう」の下に表示される「花よ、咲き誇れ!」、「桜よ、恵み給え!」、「火霊の覚醒」及び「地霊の覚醒」は、上記修行における[桜皇女]サクヤが所有するスキルの一部であって、「装備中スキル欄」に表示された[桜皇女]サクヤがバトルで使用できるスキルである。
そうすると、甲1において、修行中の画面の装備中スキル欄及び所持スキル欄に、修行における[桜皇女]サクヤが所有するスキルを表示し、その一部を、[桜皇女]サクヤがバトルで使用できるスキルとして、装備中スキル欄に表示することが認められる(認定事項1)。
イ 認定事項2(修行完了後の[桜皇女]サクヤが装備するスキルについて)
上記(1)エから、上記(1)イの修行において[桜皇女]サクヤが奥義スキル「桜華の祝福を!」を習得したときに、装備中スキル欄に表示される「花よ、咲き誇れ!」「通常」、「桜よ、恵み給え!」「特技」、「火霊の覚醒」「特技」、「地霊の覚醒」「特技」のうち、奥義スキル「桜華の祝福を!」を、特技スキル「地霊の覚醒」と入れ替えて装備中スキルに設定する場合があるところ、このスキルの入れ替えは、装備中スキル欄に表示されるスキルの中のいずれかを、奥義スキル「桜華の祝福を!」と入れ替えることで行なわれるものであるから、甲1において、修行中に[桜皇女]サクヤが奥義スキル「桜華の祝福を!」を習得したとき、奥義スキル「桜華の祝福を!」を、装備中スキル欄に表示される「花よ、咲き誇れ!」、「桜よ、恵み給え!」、「火霊の覚醒」及び「地霊の覚醒」のうちの、特技スキル「地霊の覚醒」と入れ替えて、装備中スキルに設定することができるとともに、特技スキル「桜よ、恵み給え!」と入れ替えて、装備中スキルに設定することができるものと認められる(認定事項2。)。
ウ 認定事項3(奥義スキル「桜華の祝福を!」の発動について)
上記(1)カ(ア)に記載したように、「桜華の祝福を!」に関して「味方全体のHPを50%ずつ回復させる。発動後、自分が1ターンの間睡眠状態となることがある」と表示され、上記(1)カ(イ)に記載したように、「桜華の祝福を!」が選択されると「ありがとう」というゲーム音声が流れ、[桜皇女]サクヤの上部に「3525」という数字が表示され、下のオレンジ色のゲージが右端までオレンジ色となり、当該オレンジ色の部分の大きさが回復していることが見て取れるところ、上記右端までオレンジ色のゲージは、上記バトル中に奥義スキル「桜華の祝福を!」を選択して発動させることにより「味方全体のHPを50%ずつ回復」させたときの、[桜皇女]サクヤのHPを表すことが明らかである。
そうすると、甲1から、上記バトルにおいて奥義スキル「桜華の祝福を!」を選択し発動すると「ありがとう」というゲーム音声が流れ、[桜皇女]サクヤの上部に数字が表示され、奥義スキル「桜華の祝福を!」を選択し発動させることで味方全体のHPを50%ずつ回復させたとき、(味方すなわち仲間側である)[桜皇女]サクヤのHPも50%回復でき、1ターンの間睡眠状態となることがあるものと認められる(認定事項3)。
エ 認定事項4(HPの意味について)
上記イに記載したように、「味方全体のHPを50%ずつ回復させる」効果のある奥義スキル「桜華の祝福を!」が選択(発動)された後の、[桜皇女]サクヤの下の右端までオレンジ色になったゲージは、回復したHPを表す。
一方、上記(1)イ(オ)に記載したように、攻撃を受けたキャラクターの場所に「678」と表示され、当該「678」の上方に表示されている水色のゲージが右から赤色に変わり、その後、ゲージの水色が全て無くなるとキャラクターは動かなくなることから、当該ゲージは、攻撃を受けると減っていくように変化する、キャラクターが動くことができる残りの量を示すものであると認められる。
そうすると、上記バトルにおいて、上記水色のゲージに対応する、[桜皇女]サクヤの下に表示されるオレンジ色のゲージは、[桜皇女]サクヤのHPを表すものであり、上記HPは、攻撃を受けると減っていくように変化する、キャラクターが動くことができる残り量を示すパラメータであると認められる(認定事項4)。
オ 認定事項5(情報処理方法について)
甲1(甲1の1、甲1の2)から、上記(1)、(2)ア~ウに記載した事項が記録され、また、上記(1)アに記載した「スマホゲーム」が公然実施されていたことが見て取れる。
ここで、「スマホゲーム」すなわちスマートフォン上で動作するゲームは、当該ゲームの進行のために、スマートフォン上で動作するゲームの「情報処理」を行うことが明らかであるから、甲1(甲1の1、甲1の2)から、上記(1)、(2)ア~ウに記載した事項から理解される内容のゲームをスマートフォンにより実行する情報処理方法も公然実施されていたといえる。
してみると、甲1(甲1の1、甲1の2)から、当該スマホゲームについてスマートフォンが実行する「情報処理方法」も公然実施されていたと理解される(認定事項5)。
カ 認定事項6(ゲームシステム)
甲1(甲1の1、甲1の2)から、上記(1)、(2)ア~エに記載した事項が記録され、また、上記(1)アに記載した「スマホゲーム」が公然実施されていたことが見て取れる。
ここで、「スマホゲーム」すなわちスマートフォン上で動作するゲームにおいて、当該ゲームが行われるスマートフォンは、当該ゲームの内容にしたがって当該ゲームを実行する「手段」を備えた「ゲームシステム」をなすものといえるから、甲1(甲1の1、甲1の2)から、上記(1)、(2)ア~ウに記載した事項から理解される内容のゲームを実行する「手段」を有する「ゲームシステム」も公然実施されていたといえる。
してみると、甲1(甲1の1、甲1の2)から、当該スマホゲームを実行する「手段」を有する「ゲームシステム」も公然実施されていたと理解される(認定事項6)。
(3)公然実施発明1~3
ア 公然実施発明1
上記(1)及び(2)から、甲1(甲1の1、甲1の2)には、次の公然実施発明1が記録されていたと認められる。
「修行で好きなキャラクターを自分好みに育て上げ、闘技場で、自分の育てたキャラクターと共に全国のライバルとバトルをする、「神式一閃 カムライトライブ」というスマホゲームであって(上記(1)ア(ウ))、
ゲームのプレイヤーの選択によって主人公決定された[桜皇女]サクヤは、修行により育てられるキャラクターであり、[桜皇女]サクヤを主人公として、6つのキャラクター(6人の仲間デッキ)と共に修行を開始し(上記(1)イ(ウ)、(エ))、
修行が開始されてからいくつかのバトルがあり、バトルの部分においては、画面中央(手前側)に主人公である[桜皇女]サクヤを含む仲間のキャラクターが、画面上部(奥側)に相手のキャラクターが対向する画面となり、仲間のキャラクターが相手のキャラクターを攻撃する場面と、相手のキャラクターが仲間のキャラクターを攻撃する場面とが交互に現れ(上記(1)イ(オ))、
上記修行が開始されてからのバトルにおいて、[桜皇女]サクヤがバトルで使用できるスキルとして、「花よ、咲き誇れ!」、「桜よ、恵み給え!」、「火霊の覚醒」及び「地霊の覚醒」といったスキルが表示され(上記(1)イ(オ))、
修行完了後の闘技場でのバトルにおいて、修行完了後の[桜皇女]サクヤがバトルで使用できるスキルとして、「花よ、咲き誇れ!」、「桜よ、恵み給え!」、「火霊の覚醒」及び「桜華の祝福を!」といったスキルが表示され、修行完了後の[桜皇女]サクヤをチームに編成し、表示されたスキルを選択することで、仲間チームと対戦チームとの各キャラクターのスキルを使ったバトルのゲームが実行され(上記(1)オ(エ))、
上記修行完了後の[桜皇女]サクヤは、修行完了後の闘技場でのバトルにおいて、仲間チームに入れられるように、修行完了から記憶されており(上記(1)オ(ウ))、
修行中の画面の装備中スキル欄及び所持スキル欄に、修行における[桜皇女]サクヤが所有するスキルを表示し、その一部を、[桜皇女]サクヤがバトルで使用できるスキルとして、装備中スキル欄に表示し(認定事項1)、
修行中に[桜皇女]サクヤが奥義スキル「桜華の祝福を!」を習得したとき、奥義スキル「桜華の祝福を!」を、装備中スキル欄に表示される「花よ、咲き誇れ!」、「桜よ、恵み給え!」、「火霊の覚醒」及び「地霊の覚醒」のうちの、特技スキル「地霊の覚醒」と入れ替えて、装備中スキルに設定することができるとともに、特技スキル「桜よ、恵み給え!」と入れ替えて、装備中スキルに設定することができ(認定事項2)、
上記バトルにおいて奥義スキル「桜華の祝福を!」を選択し発動すると「ありがとう」というゲーム音声が流れ、[桜皇女]サクヤの上部に数字が表示され、奥義スキル「桜華の祝福を!」を選択し発動させることで味方全体のHPを50%ずつ回復させたとき、[桜皇女]サクヤのHPも50%回復でき、1ターンの間睡眠状態となることがあり(認定事項3)、
上記HPは、攻撃を受けると減っていくように変化する、キャラクターが動くことができる残りの量を示すパラメータである(認定事項4)、
スマホゲーム。」
イ 公然実施発明2
上記(1)及び(2)から、甲1(甲1の1、甲1の2)には、次の公然実施発明2が記録されていたと認められる。
「スマートフォンが実行する情報処理方法であって(認定事項5)、
前記スマートフォンが、
修行で好きなキャラクターを自分好みに育て上げ、闘技場で、自分の育てたキャラクターと共に全国のライバルとバトルをする、「神式一閃 カムライトライブ」というスマホゲーム(上記(1)ア(ウ))を実行し、
ゲームのプレイヤーの選択によって主人公決定された[桜皇女]サクヤは、修行により育てられるキャラクターであり、[桜皇女]サクヤを主人公として、6つのキャラクター(6人の仲間デッキ)と共に修行を開始し(上記(1)イ(ウ)、(エ))、
修行が開始されてからいくつかのバトルがあり、バトルの部分においては、画面中央(手前側)に主人公である[桜皇女]サクヤを含む仲間のキャラクターが、画面上部(奥側)に相手のキャラクターが対向する画面となり、仲間のキャラクターが相手のキャラクターを攻撃する場面と、相手のキャラクターが仲間のキャラクターを攻撃する場面とが交互に現れ(上記(1)イ(オ))、
上記修行が開始されてからのバトルにおいて、[桜皇女]サクヤがバトルで使用できるスキルとして、「花よ、咲き誇れ!」、「桜よ、恵み給え!」、「火霊の覚醒」及び「地霊の覚醒」といったスキルが表示され(上記(1)イ(オ))、
修行完了後の闘技場でのバトルにおいて、修行完了後の[桜皇女]サクヤがバトルで使用できるスキルとして、「花よ、咲き誇れ!」、「桜よ、恵み給え!」、「火霊の覚醒」及び「桜華の祝福を!」といったスキルが表示され、修行完了後の[桜皇女]サクヤをチームに編成し、表示されたスキルを選択することで、仲間チームと対戦チームとの各キャラクターのスキルを使ったバトルのゲームが実行され(上記(1)オ(エ))、
上記修行完了後の[桜皇女]サクヤは、修行完了後の闘技場でのバトルにおいて、仲間チームに入れられるように、修行完了から記憶されており(上記(1)オ(ウ))、
修行中の画面の装備中スキル欄及び所持スキル欄に、修行における[桜皇女]サクヤが所有するスキルを表示し、その一部を、[桜皇女]サクヤがバトルで使用できるスキルとして、装備中スキル欄に表示し(認定事項1)、
修行中に[桜皇女]サクヤが奥義スキル「桜華の祝福を!」を習得したときに、奥義スキル「桜華の祝福を!」を、装備中スキル欄に表示される「花よ、咲き誇れ!」、「桜よ、恵み給え!」、「火霊の覚醒」及び「地霊の覚醒」のうちの、特技スキル「地霊の覚醒」と入れ替えて、装備中スキルに設定することができるとともに、特技スキル「桜よ、恵み給え!」と入れ替えて、装備中スキルに設定することができ(認定事項2)、
上記バトルにおいて奥義スキル「桜華の祝福を!」を選択し発動すると「ありがとう」というゲーム音声が流れ、[桜皇女]サクヤの上部に数字が表示され、奥義スキル「桜華の祝福を!」を選択し発動させることで味方全体のHPを50%ずつ回復させたとき、[桜皇女]サクヤのHPも50%回復でき、1ターンの間睡眠状態となることがあり(認定事項3)、
上記HPは、攻撃を受けると減っていくように変化する、キャラクターが動くことができる残りの量を示すパラメータである(認定事項4)、
スマホゲームを実行する、スマートフォンの情報処理方法。(認定事項5)」
ウ 公然実施発明3
上記(1)及び(2)から、甲1(甲1の1、甲1の2)には、次の公然実施発明3が記録されていたと認められる。
「修行で好きなキャラクターを自分好みに育て上げ、闘技場で、自分の育てたキャラクターと共に全国のライバルとバトルをする、「神式一閃 カムライトライブ」というスマホゲームを実行する手段を有するゲームシステムであって(上記(1)ア(ウ)、認定事項6)、
ゲームのプレイヤーの選択によって主人公決定された[桜皇女]サクヤは、修行により育てられるキャラクターであり、[桜皇女]サクヤを主人公として、6つのキャラクター(6人の仲間デッキ)と共に修行を開始し(上記(1)イ(ウ)、(エ))、
修行が開始されてからいくつかのバトルがあり、バトルの部分においては、画面中央(手前側)に主人公である[桜皇女]サクヤを含む仲間のキャラクターが、画面上部(奥側)に相手のキャラクターが対向する画面となり、仲間のキャラクターが相手のキャラクターを攻撃する場面と、相手のキャラクターが仲間のキャラクターを攻撃する場面とが交互に現れ(上記(1)イ(オ))、
上記修行が開始されてからのバトルにおいて、[桜皇女]サクヤがバトルで使用できるスキルとして、「花よ、咲き誇れ!」、「桜よ、恵み給え!」、「火霊の覚醒」及び「地霊の覚醒」といったスキルが表示され(上記(1)イ(オ))、
修行完了後の闘技場でのバトルにおいて、修行完了後の[桜皇女]サクヤがバトルで使用できるスキルとして、「花よ、咲き誇れ!」、「桜よ、恵み給え!」、「火霊の覚醒」及び「桜華の祝福を!」といったスキルが表示され、修行完了後の[桜皇女]サクヤをチームに編成し、表示されたスキルを選択することで、仲間チームと対戦チームとの各キャラクターのスキルを使ったバトルのゲームが実行され(上記(1)オ(エ))、
上記修行完了後の[桜皇女]サクヤは、修行完了後の闘技場でのバトルにおいて、仲間チームに入れられるように、修行完了から記憶されており(上記(1)オ(ウ))、
修行中の画面の装備中スキル欄及び所持スキル欄に、修行における[桜皇女]サクヤが所有するスキルを表示し、その一部を、[桜皇女]サクヤがバトルで使用できるスキルとして、装備中スキル欄に表示し(認定事項1)、
修行中に[桜皇女]サクヤが奥義スキル「桜華の祝福を!」を習得したときに、奥義スキル「桜華の祝福を!」を、装備中スキル欄に表示される「花よ、咲き誇れ!」、「桜よ、恵み給え!」、「火霊の覚醒」及び「地霊の覚醒」のうちの、特技スキル「地霊の覚醒」と入れ替えて、装備中スキルに設定することができるとともに、特技スキル「桜よ、恵み給え!」と入れ替えて、装備中スキルに設定することができ(認定事項2)、
上記バトルにおいて奥義スキル「桜華の祝福を!」を選択し発動すると「ありがとう」というゲーム音声が流れ、[桜皇女]サクヤの上部に数字が表示され、奥義スキル「桜華の祝福を!」を選択し発動させることで味方全体のHPを50%ずつ回復させたとき、[桜皇女]サクヤのHPも50%回復でき、1ターンの間睡眠状態となることがあり(認定事項3)、
上記HPは、攻撃を受けると減っていくように変化する、キャラクターが動くことができる残りの量を示すパラメータである(認定事項4)、
スマホゲームを実行する手段を有する、ゲームシステム(認定事項6)。」
2 甲2について
(1) 甲2の記載事項
甲2には、以下の事項が記載されている(記載中の赤い枠は、申立人による。以下同様。)。
(1頁)
「
[図:0001439210000024.jpg]
」
(2頁)
「
[図:0001439210000025.jpg]
」
(3頁(上部))
「
[図:0001439210000026.jpg]
」
(7頁(中央部やや下))
「
[図:0001439210000027.jpg]
」
(2) 甲2から認定される事項
ア 上記(1)の「パワプロ2020の栄冠ナインを遊んでみた!その3『試合に勝つなら魔物が効果絶大』」は、ゲームの技術分野の技術常識を参酌すると、コンピュータゲームである野球ゲーム「パワプロ2020」の「栄冠ナイン」の内容等について説明したものであることが明らかである。
イ 上記(1)に摘記した1頁には、
「しかし「ゲームなんだから勝ちたい!」と思う方も多いのではないでしょうか?
そんな時に勝率をか~な~り上げることができる『魔物』を紹介します。
・・・
魔物とは?」
と記載されており、甲2は、野球ゲーム「パワプロ2020」の「栄冠ナイン」における『魔物』について説明するものと認められる。
ウ 上記(1)に摘記した2頁の図に示されるゲーム画面において、手前左側にピッチャーが、奥側にバッター及びキャッチャーが配置された、野球の試合中の様子が見て取れ、また、下部には、左端に丸の中に白抜きの強調文字で「戦術」とあり、右端に角の生えた顔のようなイラストの中に「地方球場の魔物」と表示されていることが見て取れる。
さらにその下には、以下の記載がある。
「魔物は試合中に使える固有戦術になります。
固有戦術とは性格によって決まるもので、魔物は『内気』の性格だけが使用可能です。
ちなみに内気には以下2つの固有戦術があります。
No. 固有戦術 効果
・・・
地方球場の魔物
2 グラウンドの魔物 1イニング相手がエラーしやすくなる
甲子園の魔物 」
エ 上記(1)に摘記した3頁、7頁には、それぞれ、以下の記載がある。
「どちらの固有戦術が使えるかは1試合ごとに確率で決まります。
魔物が選ばれる確率は以下のとおりです。
学年 確率
1 0%
2 20%
3 50%
1年生は確率が0%なので、魔物が使えるのは2年生からになります。」(3頁)
「魔物は内気の性格で使える固有戦術で確率は3年でも50%!」(7頁)
オ 上記ウの画面右端の「地方球場の魔物」の表示は、固有戦術である「魔物」を選択するための部分であること、及び、上記エの「2年生」及び「3年」が、上記ウの「バッター」の学年を表すことが明らかであるから、上記イ~エを総合すると、野球ゲーム「パワプロ2020」の「栄冠ナイン」における『魔物』とは、『内気』の性格のバッターが試合中に使える固有戦術であって、『魔物』が使えるかどうかは、バッターの学年により、試合ごとに確率で決まり、『魔物』が使える場合、ゲーム画面下方右端に『魔物』を選択するための表示がされ、『魔物』を試合中に使うと、1イニング相手がエラーしやすくなるものと認められる。
(3) 甲2技術
上記(1)、(2)から、甲2には、以下の技術が開示されていると認められる(以下「甲2技術」という)。
「コンピュータゲームの野球ゲームにおいて、内気の性格のバッターが試合中に使える固有戦術「魔物」があり、「魔物」が使えるかどうかは、バッターの学年により、試合ごとに確率で決まり、「魔物」が使える場合、ゲーム画面下方右端に「魔物」を選択するための表示がされ、「魔物」を試合中に使うと、1イニング相手がエラーしやすくなる、技術。」
3 甲3について
(1) 甲3の1に記録された事項
甲3の1は、当初出願日前に日本国内又は外国において、電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった「「【ポケモンORAS】ゆっくりトリプルバトル解説 前編【ポケモン剣盾】」、2020年9月20日、https://www.youtube.com/watch?v=9-Xgn4F_3g4」に係るYouTube動画であり、上記動画を視聴すること、及び、甲3の2(甲3の1の内容等を記載した、甲3の1に係る報告書)の記載から、次の事項が記録されていると認定することができる。
(甲3の2の2~3頁、画面1(甲3の1の7分16秒頃、7分26秒頃及び7分30秒頃))
「
[図:0001439210000028.jpg]
[図:0001439210000029.jpg]
[図:0001439210000030.jpg]
」
(甲3の2の3頁下から4行~4頁6行)
「
[図:0001439210000031.jpg]
[図:0001439210000032.jpg]
」
(2) 甲3技術
上記(1)から、甲3には、以下の技術が開示されていると認められる(以下「甲3技術」という。)
「ポケットモンスターオメガルビー・アルファサファイアにおいて、
プレイヤが保有するポケモンのうち、端にいるポケモンがサイドチェンジを使うと、反対側にいるプレイヤが保有するポケモンと位置が入れ替わり、
また、中央にいるポケモンがサイドチェンジを使用すると、位置を入れ替えることができず、サイドチェンジの技の効果が発動されない、技術。」
4 甲4について
(1) 甲4の記載事項
甲4には、以下の事項が記載されている。
(1頁本文1行)
「
[図:0001439210000033.jpg]
」
(1頁中央部の説明文)
「
[図:0001439210000034.jpg]
」
(1頁右側の効果の欄)
「
[図:0001439210000035.jpg]
」
(2) 甲4技術
上記(1)から、甲4には、以下の技術が開示されていると認められる(以下「甲4技術」という。)
「ルビー・サファイア・エメラルドにおいて、
ポケモンの技の一種に、そらをとぶ、があり、1ターン目で空に飛び立って、つぎの2ターン目でてきを攻撃する、技術。」
5 甲5について
(1) 甲5に記載された事項
甲5には、以下の記載がある。
(1頁上部)
「
[図:0001439210000036.jpg]
」
(2頁)
「
[図:0001439210000037.jpg]
・・・
[図:0001439210000038.jpg]
・・・
[図:0001439210000039.jpg]
」
(2) 甲5から認定される事項
上記(1)の「カムライトライブ攻略wiki」は、ゲームの技術分野の技術常識を参酌すると、ゲーム「神式一閃 カムライトライブ」の内容等について説明したものであることが明らかである。
その中で、「カムトラ(神式一閃 カムライトライブ)における桜華の祝福を!の評価と所持キャラについて記載しています。修行や冒険で桜華の祝福を!を使用する際の参考にしてください。」と記載され、「桜華の祝福を!を所持しているキャラ」として、「キャラ名」の下に「[桜皇女]サクヤ」、「獲得できるイベント」の下に「サクヤなら、できる!」と記載されている。
そうすると、甲5から、ゲーム「神式一閃 カムライトライブ」において、奥義スキル「桜華の祝福を!」を獲得できるキャラクターは[桜皇女]サクヤであり、「サクヤなら、できる!」というイベントで獲得できることが認められる(甲5の認定事項7)。
6 甲6について
(1) 甲6の記載事項
甲6には、以下の事項が記載されている。
(1頁上部)
「
[図:0001439210000040.jpg]
」
(1頁下部)
「
[図:0001439210000041.jpg]
・・・
」
(2) 甲6から認定される事項
上記(1)から、甲6から、「ルビー・サファイア」は、「ポケットモンスター」についてのゲームであって、そのソフトは、2002年11月21日に発売されたことが認められる(甲6の認定事項8)
第6 対比、判断
A 令和8年1月6日付けで特許権者に通知した取消理由(以下「取消理由」という。)を解消しているかについて
1 本件特許発明16
本件特許発明16と公然実施発明1とを対比する。
(1) 特定事項16Aについて
公然実施発明1の「ゲームのプレイヤーの選択によって主人公決定された」「修行により育てられるキャラクター」である「[桜皇女]サクヤ」は、本件特許発明16の「プレイヤ入力により決定された育成対象キャラクタ」に相当し、公然実施発明1の「「神式一閃 カムライトライブ」というスマホゲーム」において、「修行で好きなキャラクターを自分好みに育て上げ、闘技場で、自分の育てたキャラクターと共に全国のライバルとバトルをする」ゲームのうち、「修行で好きなキャラクターを自分好みに育て上げ」る部分は、本件特許発明16の「育成ゲーム」に相当する。
そして、公然実施発明1は、「スマホゲーム」すなわちスマートフォン上で動作するゲームであり、プログラムにより、スマートフォン上で動作するゲームの「処理」を行うことが明らかであるから、公然実施発明1は、本件特許発明16の特定事項16Aの「プレイヤ入力により決定された育成対象キャラクタを育成する育成ゲームを実行する処理」に相当する事項を備える。
(2) 特定事項16Bについて
公然実施発明1において、「修行完了後の[桜皇女]サクヤは、修行完了後の闘技場でのバトルにおいて、仲間チームに入れられるように、修行完了から記憶されて」いるところ、上記(1)の上記「育成ゲーム」についての検討を踏まえると、「修行完了後の[桜皇女]サクヤ」は、本件特許発明16の「育成ゲームにおいて育成された」「育成後対象キャラクタ」に相当する。
そして、上記(1)のゲームの「処理」についての検討を踏まえると、「修行完了後の[桜皇女]サクヤは」「修行完了から記憶されて」いる公然実施発明1は、本件特許発明16の特定事項16Bの、「前記育成ゲームにおいて育成された前記育成対象キャラクタを、育成後対象キャラクタとすると、前記育成後対象キャラクタを記憶する処理」に相当する事項を備える。
(3) 特定事項16Cについて
公然実施発明1において、「修行完了後の闘技場でのバトルにおいて、修行完了後の[桜皇女]サクヤをチームに編成し、仲間チームと対戦チームとの各キャラクターのスキルを使ったバトルのゲームが実行され」るところ、上記「修行完了後の[桜皇女]サクヤをチームに編成し」「各キャラクターのスキルを使っ」て行う「修行完了後の闘技場でのバトル」は、本件特許発明16の「育成後対象キャラクタを動作させて」「実行」する「所定ゲーム」に相当する。
そして、上記(1)のゲームの「処理」についての検討を踏まえると、公然実施発明1は、本件特許発明16の特定事項16Cの、「前記育成後対象キャラクタを動作させて、所定ゲームを実行する処理」に相当する事項を備える。
(4) 特定事項16Dについて
ア 公然実施発明1は、「修行中に[桜皇女]サクヤが奥義スキル「桜華の祝福を!」を習得したときに、奥義スキル「桜華の祝福を!」を、装備中スキル欄に表示される「花よ、咲き誇れ!」、「桜よ、恵み給え!」、「火霊の覚醒」及び「地霊の覚醒」のうちの、特技スキル「地霊の覚醒」と入れ替えて、装備中スキルに設定することができるものである。
イ ここで、公然実施発明1は、「修行完了後の闘技場でのバトルにおいて」、「表示されたスキルを選択することで」「各キャラクターのスキルを使ったバトルのゲームが実行され」るものであって、「修行完了後の[桜皇女]サクヤがバトルで使用できるスキルとして」「地霊の覚醒」に替えて、上記アに記載した奥義スキル「桜華の祝福を!」が表示され選択できるようになるのは、「修行中に[桜皇女]サクヤが奥義スキル「桜華の祝福を!」を習得したことによるところ、上記「修行中に[桜皇女]サクヤが奥義スキル「桜華の祝福を!」を習得した」場合、奥義スキル「桜華の祝福を!」、及び、「桜華の祝福を!」の「表示」部分は、それぞれ、本件特許発明16の「前記育成対象キャラクタにおいて第1の特定条件が成立した場合」、「所定のスキル」、及び、「所定のスキルに対応する所定の選択部」に相当する。
ウ そして、上記(3)の「所定ゲーム」についての検討を踏まえると、「修行中に[桜皇女]サクヤが奥義スキル「桜華の祝福を!」を習得したことで、奥義スキル「桜華の祝福を!」を」、「特技スキル「地霊の覚醒」と入れ替えて、装備中スキルに設定」し、「修行完了後の闘技場でのバトルにおいて、修行完了後の[桜皇女]サクヤがバトルで使用できるスキルとして」「表示」する処理をすることができる公然実施発明1は、本件特許発明16と、「前記育成ゲームにおいて」、「前記育成対象キャラクタにおいて第1の特定条件が成立した場合、前記所定ゲームにおいて、所定のスキルに対応する所定の選択部を表示させる選択部表示処理」を備える点で共通する。
(5) 特定事項16Eについて
ア 公然実施発明1は、「修行完了後の闘技場でのバトルにおいて」、「表示されたスキルを選択することで」「各キャラクターのスキルを使ったバトルのゲームが実行され」るものであって、上記バトルにおいて「奥義スキル「桜華の祝福を!」を選択し発動させることで味方全体のHPを50%ずつ回復させたとき、[桜皇女]サクヤのHPも50%回復し」、また、「上記HPは、攻撃を受けると減っていくように変化する、キャラクターが動くことができる残りの量を示すパラメータである」とされている。
上記「キャラクターが動くことができる残りの量を示すパラメータである」「HP」について、「50%」「回復」した「HP」は、本件特許発明の「所定のスキルに対応する所定のパラメータ」に相当する。
また、上記バトルにおいて奥義スキル「桜華の祝福を!」を選択し発動させる際には、「桜華の祝福を!」の「表示」部分を選択するところ、上記(4)イの「所定のスキルに対応する所定の選択部」についての検討を踏まえると、「桜華の祝福を!」の「表示」部分が選択された場合は、本件特許発明16の「前記所定のスキルに対応する前記所定の選択部が選択された場合」に相当する。
イ そうすると、上記(1)のゲームの「処理」についての検討、上記(2)の「育成後対象キャラクタ」についての検討、上記(3)の「所定ゲーム」についての検討を踏まえると、「桜華の祝福を!」の「表示」部分が選択された場合に、上記バトルにおいて「味方全体のHPを50%ずつ回復させたとき、[桜皇女]サクヤのHPも50%回復」する公然実施発明1は、本件特許発明16の特定事項16Eの「前記所定のスキルに対応する前記所定の選択部が選択された場合、前記所定ゲームにおいて、前記育成後対象キャラクタに前記所定のスキルに対応する所定のパラメータを設定するパラメータ設定処理」に相当する事項を備える。
(6) 特定事項16Fについて
公然実施発明1の「スマートフォン」は、本件特許発明16の「情報処理装置」に相当する。
また、上記(1)で検討したように、公然実施発明1は、「スマホゲーム」すなわちスマートフォン上で動作するゲームであり、プログラムにより、スマートフォン上で動作するゲームの「処理」を行うことが明らかであり、当該ゲームの「処理」を行う情報処理プログラムを備えることが明らかであるから、公然実施発明1は、本件特許発明16の特定事項16Fの「情報処理装置に実行させる、情報処理プログラム」に相当する事項を備える。
(7) 特定事項16Gについて
ア 公然実施発明1において、「修行中の画面の装備中スキル欄及び所持スキル欄に、修行における[桜皇女]サクヤが所有するスキルを表示し、その一部を、[桜皇女]サクヤがバトルで使用できるスキルとして、装備中スキル欄に表示」するところ、「修行中の画面の装備中スキル欄及び所持スキル欄」に表示される「修行における[桜皇女]サクヤが所有するスキル」は、本件特許発明16の「前記育成ゲームにおいて、前記育成対象キャラクタが所持しているスキル」である「所持スキル」に相当する。
また、公然実施発明1において、「[桜皇女]サクヤがバトルで使用できるスキル」は、[桜皇女]サクヤが発動できるスキルといえるところ、「修行における[桜皇女]サクヤが所有するスキル」「の一部」を「装備中スキル欄に表示」したものである、「[桜皇女]サクヤがバトルで使用できるスキル」は、本件特許発明16の「前記所持スキルのうち発動可能なスキル」である「獲得済みスキル」に相当する。
イ そして、公然実施発明1は、「[桜皇女]サクヤがバトルで使用できるスキル」を、バトルで使用できないスキルを「所持スキル欄」に表示することと区別して、「装備中スキル欄」に表示するものといえるから、上記(1)の「育成ゲーム」、「処理」、上記(6)の「情報処理プログラム」についての検討を踏まえると、公然実施発明1は、本件特許発明16の特定事項16Gの「前記育成ゲームにおいて、前記育成対象キャラクタが所持しているスキルを所持スキルとし、前記所持スキルのうち発動可能なスキルを獲得済みスキルとすると、前記育成ゲームにおいて、前記所持スキルと前記獲得済みスキルとを区別して表示する処理を、前記情報処理装置にさらに実行させ」る事項に相当する構成を備える。
(8) 特定事項16Hについて
ア 公然実施発明1において、「表示されたスキルを選択することで、仲間チームと対戦チームとの各キャラクターのスキルを使ったバトルのゲームが実行され」るところ、「バトルの部分においては」「仲間のキャラクターが相手のキャラクターを攻撃する場面と、相手のキャラクターが仲間のキャラクターを攻撃する場面とが交互に現れ」るから、(仲間側である)[桜皇女]サクヤがスキルを使用すなわち発動できるのは、「仲間のキャラクターが相手のキャラクターを攻撃する場面」のほうである。
そうすると、[桜皇女]サクヤがスキルを発動できるのは、「仲間のキャラクターが相手のキャラクターを攻撃する場面」において、[桜皇女]サクヤについて「表示されたスキル」が「選択」された場合であることから、「仲間のキャラクターが相手のキャラクターを攻撃する場面」であること、[桜皇女]サクヤについて「表示されたスキル」が「選択」されたことは、いずれも、[桜皇女]サクヤがスキルを発動できる条件であるということができる。すなわち、[桜皇女]サクヤがスキルを発動できる場合は、「表示されたスキル」が「選択」されたこと、かつ、「仲間のキャラクターが相手のキャラクターを攻撃する場面」であることという条件が満たされている場合である。
このとき、「仲間のキャラクターが相手のキャラクターを攻撃する場面」であることは、[桜皇女]サクヤが奥義スキル「桜華の祝福を!」発動する条件でもあるといえるから、上記1(4)イの「所定のスキル」についての検討を踏まえると、「仲間のキャラクターが相手のキャラクターを攻撃する場面」であることは、本件特許発明16の「前記所定のスキルについて定められた発動条件が成立した場合」に相当する。
ウ そして、上記1(2)の「育成後対象キャラクタ」、上記1(5)の「所定の選択部が選択された場合」、「所定のパラメータを設定するパラメータ設定処理」についての検討を踏まえると、上記ア、イから、公然実施発明1は、本件特許発明16の特定事項16Hの「前記パラメータ設定処理は、前記所定ゲームにおいて、前記所定の選択部が選択された場合であって、かつ、前記所定のスキルについて定められた発動条件が成立した場合に、前記育成後対象キャラクタに前記所定のパラメータを設定する処理であ」る事項に相当する構成を備える。
(9) 特定事項16Iについて
上記(6)の「情報処理プログラム」についての検討から、公然実施発明1は、本件特許発明16の特定事項16Iの「情報処理プログラム」に相当する事項を備える。
そして、上記(8)で検討したように、公然実施発明1は「前記所定のスキルについて定められた発動条件」について特定しており、公然実施発明1と、本件特許発明16の特定事項16Iとは、「前記所定のスキルについて定められた発動条件」について特定されている「情報処理プログラム」の点で共通する。
(10) 一致点、相違点
以上から、公然実施発明1と本件特許発明16とは、
「16A プレイヤ入力により決定された育成対象キャラクタを育成する育成ゲームを実行する処理と、
16B 前記育成ゲームにおいて育成された前記育成対象キャラクタを、育成後対象キャラクタとすると、前記育成後対象キャラクタを記憶する処理と、
16C 前記育成後対象キャラクタを動作させて、所定ゲームを実行する処理と、
16D’ 前記育成ゲームにおいて、前記育成対象キャラクタにおいて第1の特定条件が成立した場合、前記所定ゲームにおいて、所定のスキルに対応する所定の選択部を表示させる選択部表示処理と、
16E 前記所定のスキルに対応する前記所定の選択部が選択された場合、前記所定ゲームにおいて、前記育成後対象キャラクタに前記所定のスキルに対応する所定のパラメータを設定するパラメータ設定処理と、
16F を、情報処理装置に実行させる、情報処理プログラムであって、
16G 前記育成ゲームにおいて、前記育成対象キャラクタが所持しているスキルを所持スキルとし、前記所持スキルのうち発動可能なスキルを獲得済みスキルとすると、
16H 前記パラメータ設定処理は、
前記所定ゲームにおいて、前記所定の選択部が選択された場合であって、かつ、前記所定のスキルについて定められた発動条件が成立した場合に、前記育成後対象キャラクタに前記所定のパラメータを設定する処理であり、
16I’前記所定のスキルについて定められた発動条件について特定されている、情報処理プログラム。」
である点で一致し、以下の点で相違する。
<相違点1>(特定事項16D)
「前記所定ゲームにおいて、所定のスキルに対応する所定の選択部を表示させる」条件について、本件特許発明16は「前記育成対象キャラクタが特定のキャラクタである場合」も条件としているのに対し、公然実施発明1は、「育成対象キャラクタ」である[桜皇女]サクヤが「特定のキャラクタ」であるといえるか不明であり、「前記育成対象キャラクタが特定のキャラクタである場合」も条件としているか不明である点。
<相違点2>(特定事項16I)
「所定のスキルについて定められた発動条件」について、本件特許発明16は「第2の所定の確率において当選することを含む」と特定されているのに対し、公然実施発明1は、そのように特定されていない点。
(11) 判断
a 相違点1について
公然実施発明1は「神式一閃 カムライトライブ」というスマホゲーム(を実行させる情報処理プログラム)であるところ、上記第5の5(2)に記載した甲5の認定事項7から、公然実施発明1において奥義スキル「桜華の祝福を!」を獲得できるキャラクタは[桜皇女]サクヤであり、「サクヤなら、できる!」というイベントで獲得できることが理解される。
ここで、公然実施発明1において、「修行中に[桜皇女]サクヤが奥義スキル「桜華の祝福を!」を習得したとき、奥義スキル「桜華の祝福を!」を」「装備中スキルに設定」し表示することができるところ、このとき、「修行中」のキャラクタが奥義スキル「桜華の祝福を!」を獲得できる[桜皇女]サクヤであること、及び、[桜皇女]サクヤが奥義スキル「桜華の祝福を!」を修行中の「サクヤなら、できる!」というイベントで獲得することが、「桜華の祝福を!」を表示する条件としてあるものと理解することができる。
そうすると、上記奥義スキル「桜華の祝福を!」を獲得できる[桜皇女]サクヤは、本件特許発明16の「特定のキャラクタ」に相当し、「修行中」のキャラクタが奥義スキル「桜華の祝福を!」を獲得できる[桜皇女]サクヤであることが、「桜華の祝福を!」を表示する条件の一つであるといえる公然実施発明1は、本件特許発明16の特定事項16Dにおける上記相違点1に係る事項(前記育成対象キャラクタが特定のキャラクタである場合)を備えるといえ、上記相違点1は、実質的な相違点ではない。
b 相違点2について
相違点2に係る本件特許発明16の特定事項16Iは、取消理由において対象とされていなかった訂正前の請求項19に対応するものである。
以下、取消理由において採用しなかった特許異議申立理由(甲2~甲4、甲6)を含めて、検討する。
ア 甲2技術の適用について
(ア) 甲2技術には、上記第5の2(3)に記載したように、「コンピュータゲームの野球ゲームにおいて、内気の性格のバッターが試合中に使える固有戦術「魔物」があり、「魔物」が使えるかどうかは、バッターの学年により、試合ごとに確率で決まり、「魔物」が使える場合、ゲーム画面下方右端に「魔物」を選択するための表示がされ、「魔物」を試合中に使うと、1イニング相手がエラーしやすくなる」ことが開示されている。
してみると、甲2技術において、バッターが「内気の性格」であり「魔物」が使える学年である場合(特定条件が成立した場合)、ゲームの「試合中」(所定ゲーム)において、ある「確率」で、「魔物」(所定のスキル)を選択するための表示(所定の選択部の表示)がなされることが理解される。すなわち、甲2技術において、「魔物」(所定のスキル)を選択するための表示(所定の選択部の表示)がなされるときは、すでに「所定の確率において当選」したときであると理解される。
そして、甲2技術には、「魔物」が選択された場合(所定の選択部が選択された場合)、「1イニング相手がエラーしやすくなる」処理(所定のパラメータを設定する処理)が発動する条件について、本件特許発明の特定事項16Iの「発動条件は、第2の所定の確率において当選することを含む」ことは開示されておらず、また、示唆もされていない。
(イ) 一方、公然実施発明1において、「修行完了後の闘技場でのバトルにおいて」、「仲間のキャラクターが相手のキャラクターを攻撃する場面」に、[桜皇女]サクヤが「修行中に」「習得」した「奥義スキル「桜華の祝福を!」」が選択されると、「味方全体のHPを50%ずつ回復」するから、上記「味方全体のHPを50%ずつ回復」する処理(所定のスキルに対応する所定のパラメータを設定する処理)は、「第2の所定の確率において当選」することを条件とするものではない。
むしろ、上記「味方全体のHPを50%ずつ回復」する処理を「第2の所定の確率」で行うと、修行完了後のバトルにおいて、「修行中に」「習得した」はずの「奥義スキル「桜華の祝福を!」」を選択しても、そのスキルが発動されないこともあるから、不自然である。
(ウ) そうすると、上記(ア)で検討したように、甲2技術には、本件特許発明の特定事項16Iの「発動条件は、第2の所定の確率において当選することを含む」ことは開示も示唆もされておらず、かつ、上記(イ)の検討から、公然実施発明1において、上記「所定のスキルについて定められた発動条件は、第2の所定の確率において当選することを含む」事項を備えることは不自然であるから、公然実施発明1(甲1、甲5)、甲2に基づいて、上記相違点2に係る本件特許発明16の構成に到達することが、当業者にとって容易であるとはいえない。
イ 甲3、甲4、甲6について
甲3、甲4には、上記第5の3(2)、4(2)に記載した甲3技術、甲4技術が開示され、甲6には、上記第5の6(2)に記載した甲6の認定事項8が開示されているところ、甲3、甲4、甲6には、本件特許発明の特定事項16Iの「所定のスキルについて定められた発動条件は、第2の所定の確率において当選することを含む」ことは開示も示唆もされておらず、公然実施発明1(甲1、甲5)、甲3、甲4、甲6に基づいて、上記相違点2に係る本件特許発明16の構成に到達することが、当業者にとって容易であるとはいえない。
ウ そして、本件特許発明16は、上記「所定のスキルについて定められた発動条件は、第2の所定の確率において当選することを含む」事項を備えることで、育成対象であるキャラクタの動作パターンが多くなり、ゲームの興趣を向上させる効果を奏する。
したがって、本件特許発明16は、公然実施発明1(甲1、甲5)、甲2~甲4、甲6に基づいて、当業者が容易に想到できたものではない。
エ 相違点2(特定事項16I)に係る点についての申立人の主張について
(ア) 相違点2に係る特定事項16Iは訂正前の請求項19に対応する事項に対応するところ、訂正前の請求項19について、申立人は申立書において次のように主張している。
「公然実施発明1は、本件発明19の発明特定事項のうち、全ての発明特定事項に対応する構成を備える。すなわち、本件発明19の発明特定事項19Aと公然実施発明1の構成19aは一致し、また、公然実施発明1の構成19bは「睡眠状態となる」か「睡眠状態とならない」かについては確率によりいずれかの効果が発生する構成であるから、本件発明19の発明特定事項19Bと公然実施発明1の構成19bは一致する。
したがって、公然実施発明1には、本件発明19の発明特定事項の全てが開示されているため、本件発明19は新規性を欠く。」(取消理由2)
(イ) しかしながら、公然実施発明1において、「奥義スキル「桜華の祝福を!」を選択し発動させることで味方全体のHPを50%ずつ回復させたとき、[桜皇女]サクヤのHPも50%回復でき、1ターンの間睡眠状態となることがあ」るところ、上記「奥義スキル「桜華の祝福を!」を選択し発動する」ことは、上記ア(イ)で検討したように、「第2の所定の確率において当選」することを条件とするものではなく、その上で、「1ターンの間睡眠状態となることがあ」るとしている。
そうすると、公然実施発明1において、「睡眠状態」となるか「睡眠状態」とならないかについては、「確率」により決まるものであっても、「睡眠状態」より前の「味方全体のHPを50%ずつ回復させ」ることは上記「確率」とは関係がないから、公然実施発明1において、(「味方全体のHPを50%ずつ回復」する)「奥義スキル「桜華の祝福を!」」の発動は、「第2の所定の確率において当選」することを条件とするものとはいえない。
したがって、公然実施発明1には、本件発明19の発明特定事項の全てが開示されているとはいえず、申立人の上記主張は採用できない。
(12) 小括
以上のとおりであるから、本件特許発明16は、公然実施発明1(甲第1号証、甲第5号証)及び甲第2~4号証及び甲第6号証に記載された事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
2 本件特許発明17、21~29について
本件特許発明17、21~29は、本件特許発明16を引用するものであり、本件特許発明16と同様の構成を有するから、公然実施発明1とは、少なくとも上記相違点2で相違する。
そして、上記相違点2は、上記1(11)bにおいて検討したとおりである。
よって、本件特許発明17、21~29は、公然実施発明1(甲第1号証、甲第5号証)及び甲第2~4号証及び甲第6号証に記載された事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
3 本件特許発明20について
本件特許発明20は、取消理由において、取消の対象とされていなかったものであるが、便宜上、ここで検討する。
(1) 特定事項20A~20Hについて
特定事項20A~20Hは、本件特許発明16の特定事項16A~16Hと同一である。
そうすると、公然実施発明1と、本件特許発明20の特定事項20A~20Hとは、上記1(4)、(10)において特定事項16Dについて検討したのと同様に、特定事項20Dにおいて相違点1の点で相違するが、上記1(11)aで検討したとおり、相違点1は実質的な相違点ではない。
(2) 特定事項20Iについて
上記1(9)で検討したのと同様に、公然実施発明1と、本件特許発明20の特定事項20Iとは、「前記所定のスキルについて定められた発動条件」について特定されている「情報処理プログラム」の点で共通する。
(3) 一致点、相違点
相違点1は、上記(1)のとおり実質的な相違点ではないから、公然実施発明1と本件特許発明20とは、以下の点で相違し、その余の点で一致する。
<相違点3>(特定事項20I)
「所定のスキルについて定められた発動条件」について、本件特許発明20は、「前記所定ゲームにおける前記育成後対象キャラクタのポジションが含まれ、前記所定のスキルについて定められた発動条件が成立した場合は、前記所定ゲームにおける前記育成後対象キャラクタのポジションが、前記発動条件に含まれるポジションと合致する場合である」と特定されているのに対し、公然実施発明1は、「育成後対象キャラクタのポジション」が含まれるとはされておらず、「前記所定ゲームにおける前記育成後対象キャラクタのポジションが、前記発動条件に含まれるポジションと合致する場合である」とはされていない点。
(4) 判断
相違点3に係る本件特許発明20の特定事項20Iは、取消理由において対象とされていなかった訂正前の請求項20に対応するものである。
以下、取消理由において採用しなかった特許異議申立理由(甲2~甲4、甲6)を含めて、検討する。
ア 甲3技術の適用について
(ア) 甲3技術は、「ポケットモンスターオメガルビー・アルファサファイア」というゲームにおいて、「端にいるポケモン」と「反対側にいる」「ポケモン」「と位置が入れ替わ」る「サイドチェンジ」という技があり、「中央にいるポケモンがサイドチェンジを使用すると」「サイドチェンジの技の効果が発動されない」ものと理解される。
上記「ポケモン」、「サイドチェンジ」という技は、それぞれ、本件特許発明20の「キャラクタ」、「所定のスキル」に相当し、上記「端」、「中央」、「反対側」は、本件特許発明20の「ポジション」に相当する。
そうすると、「サイドチェンジ」という技において、「端」及び「反対側」の「ポケモン」の位置が入れ替わり、「中央にいるポケモン」は「サイドチェンジの技の効果が発動されない」甲3技術は、本件特許発明20の特定事項20Iの「前記所定のスキルについて定められた発動条件は、前記所定ゲームにおける」「キャラクタのポジションが含まれ、前記所定のスキルについて定められた発動条件が成立した場合は、前記所定ゲームにおける」「キャラクタのポジションが、前記発動条件に含まれるポジションと合致する場合である」事項を備えるといえる。
なお、甲3技術において、上記「技」を発動する「ポケモン」は、本件特許発明20のような「育成後対象キャラクタ」とはされていない。
(イ) 一方、公然実施発明1において、「修行完了後の闘技場でのバトルにおいて」、「仲間のキャラクターが相手のキャラクターを攻撃する場面」に、[桜皇女]サクヤが「修行中に」「習得」した「奥義スキル「桜華の祝福を!」」が選択されると、「味方全体のHPを50%ずつ回復」するから、上記「味方全体のHPを50%ずつ回復」する処理(所定のスキルに対応する所定のパラメータを設定する処理)は、[桜皇女]サクヤの「ポジション」がスキルの「発動条件に含まれるポジションと合致する場合である」ことを条件とするものではない。
むしろ、上記「味方全体のHPを50%ずつ回復」する処理を[桜皇女]サクヤの「ポジション」がスキルの「発動条件に含まれるポジションと合致する場合である」ことを条件として行うと、修行完了後のバトルにおいて、「修行中に」「習得した」はずの「奥義スキル「桜華の祝福を!」」を選択しても、そのスキルが発動されないこともあるから、不自然である。
(ウ) してみると、甲3技術において、「サイドチェンジ」という技において「端」及び「反対側」の「ポケモン」の位置が入れ替わり、「中央にいるポケモン」は「サイドチェンジの技の効果が発動されない」(所定のスキルについて定められた発動条件が成立した場合は、キャラクタのポジションが、前記発動条件に含まれるポジションと合致する場合である)ことが開示されていたとしても、公然実施発明1において、「修行完了後の闘技場でのバトルにおいて」、「仲間のキャラクターが相手のキャラクターを攻撃する場面」に、[桜皇女]サクヤが「修行中に」「習得」した「奥義スキル「桜華の祝福を!」」が選択されると、「味方全体のHPを50%ずつ回復」するとき、甲3技術の、(育成後対象キャラクタとはされていない)「ポケモン」の位置(キャラクタのポジション)が「端」及び「反対側」であることで「技」の効果が発動する構成(所定のスキルについて定められた発動条件が成立した場合は、所定ゲームにおけるキャラクタのポジションが、前記発動条件に含まれるポジションと合致する場合である構成)を採用する動機付けはなく、むしろ不合理である。
イ 甲2、4、6記載事項について
甲2、甲4には、上記第5の2(3)、4(2)に記載した甲2技術、甲4技術が開示され、甲6には、上記第5の6(2)に記載した甲6の認定事項8が開示されているところ、甲2、甲4、甲6には、本件特許発明の特定事項20Iの「所定のスキルについて定められた発動条件は、所定ゲームにおける育成後対象キャラクタのポジションが含まれ、前記所定のスキルについて定められた発動条件が成立した場合は、前記所定ゲームにおける前記育成後対象キャラクタのポジションが、前記発動条件に含まれるポジションと合致する場合である」ことは開示も示唆もされておらず、公然実施発明1(甲1、甲5)、甲2、甲4、甲6に基づいて、上記相違点3に係る本件特許発明20の構成に到達することが、当業者にとって容易であるとはいえない。
ウ そして、本件特許発明20は、上記「所定のスキルについて定められた発動条件は、所定ゲームにおける育成後対象キャラクタのポジションが含まれ、前記所定のスキルについて定められた発動条件が成立した場合は、前記所定ゲームにおける前記育成後対象キャラクタのポジションが、前記発動条件に含まれるポジションと合致する場合である」事項を備えることで、育成対象であるキャラクタの動作パターンが多くなり、ゲームの興趣を向上させる効果を奏する。
したがって、公然実施発明1(甲1、甲5)、甲2~甲4、甲6に基づいて、上記相違点3に係る本件特許発明20の構成に到達することが、当業者にとって容易であるとはいえない。
エ 相違点3(特定事項20I)に係る点についての申立人の主張について
(ア) 相違点3に係る特定事項20Iは訂正前の請求項20に対応する事項に対応するところ、訂正前の請求項20について、申立人は申立書において次のように主張している。
「本件発明20の発明特定事項20Bは、「前記所定のスキルについて定められた発動条件は、前記所定ゲームにおける前記育成後対象キャラクタのポジションが含まれ、前記所定のスキルについて定められた発動条件が成立した場合は、前記所定ゲームにおける前記育成後対象キャラクタのポジションが、前記発動条件に含まれるポジションと合致する場合である、情報処理プログラム」であるのに対し、公然実施発明1は、所定のスキルについて定められた発動条件として、ポジションに係る構成を有していない(相違点1-2)。
・・・
所定のスキルについて定められた発動条件は、所定ゲームにおける対象キャラクタのポジションが含まれ、所定のスキルについて定められた発動条件が成立した場合は、所定ゲームにおける対象キャラクタのポジションが発動条件に含まれるポジションと合致する場合である構成を有する技術は、ポケットモンスターオメガルビー・アルファサファイアにおいて開示されている。また、当業者が公然実施発明1に、ポケットモンスターオメガルビー・アルファサファイアにおいて開示されている技術を適用する動機付けは十分に認められ、当業者にとって、公然実施発明1にポケットモンスターオメガルビー・アルファサファイアに係る技術を適用して本件発明20に想到することは容易であった・・・」(取消理由3)
(イ) しかしながら、上記主張における「ポケットモンスターオメガルビー・アルファサファイアにおいて開示されている技術」は、甲3技術を意味するものと理解されるところ、上記ア(ウ)に記載したように、公然実施発明1において、「修行完了後の闘技場でのバトルにおいて」、「仲間のキャラクターが相手のキャラクターを攻撃する場面」に、[桜皇女]サクヤが「修行中に」「習得」した「奥義スキル「桜華の祝福を!」」が選択されると、「味方全体のHPを50%ずつ回復」するとき、甲3技術の、(育成後対象キャラクタとはされていない)「ポケモン」の位置(キャラクタのポジション)が「端」及び「反対側」であることで「技」の効果が発動する構成(所定のスキルについて定められた発動条件が成立した場合は、所定ゲームにおけるキャラクタのポジションが、前記発動条件に含まれるポジションと合致する場合である構成)を採用する動機付けはなく、むしろ不合理である。
よって、申立人の上記主張は採用できない。
(5)小括
以上のとおりであるから、本件特許発明20は、公然実施発明1(甲第1号証、甲第5号証)及び甲第2~4号証及び甲第6号証に記載された事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
4 本件特許発明45、49について
本件特許発明45、49と公然実施発明2とをそれぞれ対比する。
なお、本件特許発明49は、取消理由において、取消の対象とされていなかったものであるが、便宜上、ここで検討する。
(1) 特定事項45A、49Aについて
公然実施発明2の「スマートフォン」、「情報処理方法」は、本件特許発明45及び49の「1または複数の情報処理装置」、「情報処理方法」に相当する。
そうすると、公然実施発明2は、本件特許発明45の特定事項45A及び本件特許発明49の特定事項49Aの、「1または複数の情報処理装置が実行する情報処理方法」、「1または複数の情報処理装置」に相当する事項を備えていると認められる。
(2) 特定事項45B~45J、49B~49Jについて
ア 特定事項45B~45Jは、本件特許発明16の特定事項16A~16Iと、16Fの「情報処理装置に実行させる情報処理プログラム」が45Gでは「実行する、情報処理方法であって」に、16Gの「前記情報処理装置にさらに実行させ」が45Hでは「前記1または複数の情報処理装置がさらに実行し」に、16Iの「情報処理プログラム」が45Jの「情報処理方法」になっている点で異なり、そのほかは同じである。
上記の点で異なっているのは、本件特許発明16が、特定事項16A~16Iで特定される内容のゲームを情報処理装置に実行させる「情報処理プログラム」の発明であるのに対し、本件特許発明45は、特定事項45B~45Jで特定される、特定事項16A~16Iと同内容のゲームを、1または複数の情報処理装置が実行する「情報処理方法」の発明であることで生じたものと理解される。
イ 同様に、特定事項49B~49Jは、本件特許発明20の特定事項20A~20Iと、20Fの「情報処理装置に実行させる情報処理プログラム」が49Gでは「実行する、情報処理方法であって」に、20Gの「前記情報処理装置にさらに実行させ」が49Hでは「前記1または複数の情報処理装置がさらに実行し」に、20Iの「情報処理プログラム」が49Jの「情報処理方法」になっている点で異なり、そのほかは同じである。
上記の点で異なっているのは、本件特許発明20が、特定事項20A~20Iで特定される内容のゲームを情報処理装置に実行させる「情報処理プログラム」の発明であるのに対し、本件特許発明49は、特定事項49B~49Jで特定される、特定事項20A~20Iと同内容のゲームを、1または複数の情報処理装置が実行する「情報処理方法」の発明であることで生じたものと理解される。
ウ ここで、公然実施発明2は、公然実施発明1で特定される内容のゲームをスマートフォンにより実行する情報処理方法であるといえるところ、本件特許発明45及び49は、特定事項45B~45J及び特定事項49B~49Jで特定されるゲームの内容については、それぞれ、本件特許発明16の特定事項16A~16Iで特定されるもの及び本件特許発明20の特定事項20A~20Iで特定されるものと同じであるから、上記1及び3で、公然実施発明1と本件特許発明16及び本件特許発明20を対比し、本件特許発明16の特定事項16A~16I及び本件特許発明20の特定事項20A~20Iについて検討したのと同じように、公然実施発明2と本件特許発明45及び49とをそれぞれ対比したとき、本件特許発明45の特定事項45B~45Jに相当する事項及び本件特許発明49の特定事項49B~49Jに相当する事項は、公然実施発明2が備えていたといえる。
エ そうすると、本件特許発明45及び49と公然実施発明2とは、本件特許発明45は、上記1(10)に記載した相違点1、2で、本件特許発明49は、上記相違点1及び上記3(3)に記載した相違点3で、それぞれ一応相違あるいは相違するが、上記相違点2は、上記1(11)bで検討したのと同様に、また、上記相違点3は、上記3(4)で検討したのと同様に、公然実施発明2(甲1、甲5)、甲2~甲4、甲6に基づいて、当業者が容易に想到できたものではない。
(3) 小括
以上のとおりであるから、本件特許発明45及び49は、公然実施発明2(甲第1号証、甲第5号証)及び甲第2~4号証及び甲第6号証に記載された事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
5 本件特許発明46、50~58
本件特許発明46、50~58は、本件特許発明45を引用するものであり、本件特許発明45と同様の構成を有するから、公然実施発明2とは、少なくとも上記相違点2で相違する。
そして、上記相違点2は、上記1(11)bにおいて検討したとおりである。
よって、本件特許発明46、50~58は、公然実施発明2(甲第1号証、甲第5号証)及び甲第2~4号証及び甲第6号証に記載された事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
6 本件特許発明74、78について
本件特許発明74、78と公然実施発明3とをそれぞれ対比する。
なお、本件特許発明78は、取消理由において、取消の対象とされていなかったものであるが、便宜上、ここで検討する。
(1) 特定事項74A~74Iについて
ア 本件特許発明74の特定事項74A~74Iは、本件特許発明16の特定事項16A~16Iと、16A~16E及び16Hの「処理」が74A~74E及び74Hの「手段」に、16Fの「を、情報処理装置に実行させる、情報処理プログラム」が74Fの「を有するゲームシステム」に、16Gの「表示する処理を、前記情報処理装置にさらに実行させ」が74Gの「表示する手段を、さらに有し」に、16Iの「情報処理プログラム」が74Iの「ゲームシステム」になっている点で異なり、そのほかは同じである。
上記の点で異なっているのは、本件特許発明16が、特定事項16A~16Iで特定される内容のゲームを情報処理装置に実行させる「情報処理プログラム」の発明であるのに対し、本件特許発明74は、特定事項74A~74Iで特定される、特定事項16A~16Iと同内容のゲームを、各「手段」が実行する「ゲームシステム」の発明であることで生じたものと理解される。
イ 同様に、本件特許発明78の特定事項78A~78Iは、本件特許発明20の特定事項20A~20Iと、16A~16E及び16Hの「処理」が78A~78E及び78Hの「手段」に、16Fの「を、情報処理装置に実行させる、情報処理プログラム」が78Fの「を有するゲームシステム」に、16Gの「表示する処理を、前記情報処理装置にさらに実行させ」が78Gの「表示する手段を、さらに有し」に、16Iの「情報処理プログラム」が78Iの「ゲームシステム」になっている点で異なり、そのほかは同じである。
上記の点で異なっているのは、本件特許発明16が、特定事項16A~16Iで特定される内容のゲームを情報処理装置に実行させる「情報処理プログラム」の発明であるのに対し、本件特許発明78は、特定事項78A~78Iで特定される、特定事項16A~16Iと同内容のゲームを、各「手段」が実行する「ゲームシステム」の発明であることで生じたものと理解される。
ウ ここで、公然実施発明3は、公然実施発明1で特定される内容のスマホゲームを実行する手段を有するゲームシステムであるといえるところ、本件特許発明74及び78は、特定事項74A~74I及び特定事項78A~78Iで特定されるゲームの内容については、それぞれ、本件特許発明16の特定事項16A~16Iで特定されるもの及び本件特許発明20の特定事項20A~20Iで特定されるものと同じであるから、上記1及び3で、公然実施発明1と本件特許発明16及び本件特許発明20を対比し、本件特許発明16の特定事項16A~16I及び本件特許発明20の特定事項20A~20Iについて検討したのと同じように、公然実施発明3と本件特許発明74及び78とをそれぞれ対比したとき、本件特許発明74の特定事項74A~74Iに相当する事項及び本件特許発明78の特定事項78A~78Iに相当する事項は、公然実施発明3が備えていたといえる。
エ そうすると、本件特許発明74及び78と公然実施発明3とは、本件特許発明74は、上記1(10)に記載した相違点1、2で、本件特許発明78は、上記相違点1及び上記3(3)に記載した相違点3で、それぞれ一応相違あるいは相違するが、上記相違点2は、上記1(11)bで検討したのと同様に、上記相違点3は、上記3(4)で検討したのと同様に、公然実施発明3(甲1、甲5)、甲2~甲4、甲6に基づいて、当業者が容易に想到できたものではない。
よって、本件特許発明74、78は、公然実施発明3(甲第1号証、甲第5号証)及び甲第2~4号証及び甲第6号証に記載された事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
7 本件特許発明75、79~87
本件特許発明75、79~87は、本件特許発明74を引用するものであり、本件特許発明74と同様の構成を有するから、公然実施発明3とは、少なくとも上記相違点2で相違する。
そして、上記相違点2は、上記1(11)bにおいて検討したとおりである。
よって、本件特許発明75、79~87は、公然実施発明3(甲第1号証、甲第5号証)及び甲第2~4号証及び甲第6号証に記載された事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
B 取消理由において、取消の対象とされていなかった請求項について
取消の対象とされていなかった請求項1~15、30~44、59~73に係る、本件特許発明1~15、30~44、59~73について検討する。
1 本件特許発明1
本件特許発明1と公然実施発明1とを対比する。
(1) 特定事項1A~1C、1E、1Fについて
本件特許発明1の特定事項1A~1C、1E、1Fは、本件特許発明16の特定事項16A~16C、16E、16Fと同じである。
そうすると、上記Aの1(1)~(3)、(5)、(6)で検討したのと同様に、公然実施発明1は、本件特許発明1の特定事項1A~1C、1E、1Fを備える。
(2) 特定事項1Dについて
本件特許発明1の特定事項1Dは、本件特許発明16の特定事項16Dと、特定事項16Dの「所定のスキルに対応する所定の選択部を表示させる」が特定事項1Dでは「第1の所定の確率で、所定のスキルに対応する所定の選択部を表示させる」となっており、上記「表示させる」ことについて特定事項1Dは「第1の所定の確率」との限定がされている点で異なる。
ここで、上記「第1の所定の確率」についての限定がない本件特許発明16の特定事項16Dを、上記Aの1(11)aで検討したように、実質的に公然実施発明1が備えていたといえるから、公然実施発明1と、本件特許発明1の特定事項1Dとは、「前記育成ゲームにおいて、前記育成対象キャラクタが特定のキャラクタである場合であり、かつ、前記育成対象キャラクタにおいて第1の特定条件が成立した場合、前記所定ゲームにおいて」、「所定のスキルに対応する所定の選択部を表示させる選択部表示処理」を備える点で共通する。
(3) 一致点、相違点
そうすると、公然実施発明1と本件特許発明1とは、次の点で相違し、その余の点で一致する。
<相違点4>特定事項1D
「所定のスキルに対応する所定の選択部を表示させる」ことについて、本件特許発明1は「第1の所定の確率で」表示させると特定されているのに対し、公然実施発明1は、「第1の所定の確率で」表示させると特定されていない点。
(4) 判断
ア 甲2技術の適用について
(ア) 上記Aの1(11)bア(ア)に記載したように、甲2技術には、「コンピュータゲームの野球ゲームにおいて、内気の性格のバッターが試合中に使える固有戦術「魔物」があり、「魔物」が使えるかどうかは、バッターの学年により、試合ごとに確率で決まり、「魔物」が使える場合、ゲーム画面下方右端に「魔物」を選択するための表示がされ、「魔物」を試合中に使うと、1イニング相手がエラーしやすくなる」ことが開示されている。
してみると、甲2技術において、バッターが「内気の性格」であり「魔物」が使える学年である場合(特定条件が成立した場合)、ゲームの「試合中」(所定ゲーム)において、ある「確率」(第1の所定の確率)で、「魔物」(所定のスキル)を選択するための表示(所定の選択部の表示)がなされることが理解され、甲2技術は、本件特許発明1の「前記所定ゲームにおいて、第1の所定の確率で、所定のスキルに対応する所定の選択部を表示させる」事項に相当する構成が開示されているといえる。
(イ) 一方、公然実施発明1は、「修行中に[桜皇女]サクヤが奥義スキル「桜華の祝福を!」を習得したことで、奥義スキル「桜華の祝福を!」を」、「特技スキル「桜よ、恵み給え!」と入れ替えて、装備中スキルに設定」し、「修行完了後の」「[桜皇女]サクヤがバトルで使用できるスキルとして、装備中スキル欄に表示」する処理をするものと認められる。
すなわち、公然実施発明1は、「修行中に[桜皇女]サクヤが奥義スキル「桜華の祝福を!」を習得した」場合(特定条件が成立した場合)には、「奥義スキル「桜華の祝福を!」を」「修行完了後の」「[桜皇女]サクヤがバトルで使用できるスキルとして」「表示」する(所定の選択部を表示する)ものであり、奥義スキル「桜華の祝福を!」の表示は、「第1の所定の確率」でなされるものではない。
(ウ) ここで、公然実施発明1において、「修行中に[桜皇女]サクヤが」「習得した」「奥義スキル「桜華の祝福を!」」の「表示」は、「修行完了後の」「[桜皇女]サクヤがバトルで使用できるスキルとして」選択できるための「表示」であるから、この「表示」を、甲2技術のように、「[桜皇女]サクヤ」の「性格」によってある「確率」(第1の所定の確率)で行う理由はない。
むしろ、上記「表示」を「第1の所定の確率」で行うと、修行完了後のバトルにおいて、「修行中に」「習得した」はずの「奥義スキル「桜華の祝福を!」」が選択肢として表示されないこともあるから、不自然である。
(エ) してみると、甲2技術において、バッターが「内気の性格」であり「魔物」が使える学年である場合(特定条件が成立した場合)、ゲームの「試合中」(所定ゲーム)において、ある「確率」(第1の所定の確率)で、「魔物」(所定のスキル)を選択するための表示(第2の選択部の表示)がなされることが開示されていても、公然実施発明1において、「修行中に」「習得した」「奥義スキル「桜華の祝福を!」を」「修行完了後の」「[桜皇女]サクヤがバトルで使用できるスキルとして」「表示」するとき、甲2技術の、ある「確率」(第1の所定の確率)で「表示」する構成を採用する動機付けはなく、むしろ不合理である。
イ 甲3、甲4、甲6について
甲3、甲4には、上記第5の3(2)、4(2)に記載した甲3技術、甲4技術が開示され、甲6には、上記第5の6(2)に記載した甲6の認定事項8が開示されているところ、甲3、甲4、甲6には、本件特許発明の特定事項1Dの「前記所定ゲームにおいて、第1の所定の確率で、所定のスキルに対応する所定の選択部を表示させる」ことは開示も示唆もされておらず、公然実施発明1(甲1、甲5)、甲3、甲4、甲6に基づいて、上記相違点4に係る本件特許発明1の構成に到達することが、当業者にとって容易であるとはいえない。
ウ そして、本件特許発明1は、上記「第1の所定の確率で、所定のスキルに対応する所定の選択部を表示させる」事項を備えることで、育成対象であるキャラクタの動作パターンが多くなり、ゲームの興趣を向上させる効果を奏する。
したがって、本件特許発明1は、公然実施発明1(甲1、甲5)、甲2~甲4、甲6に基づいて、当業者が容易に想到できたものではない。
エ 相違点4(特定事項1D)に係る点についての申立人の主張について
(ア) 相違点4に係る特定事項1Dは訂正前の請求項1が備えるところ、訂正前の請求項1について、申立人は申立書において次のように主張している。
「・・・第1の所定の確率で、所定のスキルに対応する所定の選択部を表示させる構成は、甲2において開示されており、甲2は本件特許の審査経過における令和6年9月30日付け拒絶理由通知書に引用された文献であるところ、公然実施発明1と甲2に記載されている技術は、いずれも育成ゲームに関する技術であり、技術分野を共通にするものである。
また、公然実施発明1と甲2(栄冠ナイン)とは、いずれも複数の育成キャラクタを用意しており、これはプレイヤにおいてゲームに対する興味関心を高めるためである。そして、育成ゲームにおいて、プレイヤの興味関心が特に強まるのは、育成の観点から育成キャラクタに対するパラメータや能力について各育成キャラクタが異なる特徴を持つことができ、その異なる特徴を習得・使用できるか否かである。かような観点から各キャラクタの有する異なる特徴の習得・使用が実際にプレイヤの興味関心を高めていることは、当業者にとっての技術常識である。また、その異なる特徴の習得・使用が一律ではなく、確率的であれば、よりプレイヤの興味関心を高めることも、当業者であれば誰でも思い浮かぶことである。
したがって、当業者であれば、公然実施発明1のカムライトライブアプリゲームにおける所定のスキルに対応する所定の選択部を表示させる条件として甲2が開示する確率を用いる技術を適用する十分な動機付けがある。」(取消理由1)
(イ) しかしながら、上記ア(エ)で検討したように、公然実施発明1において、「修行中に」「習得した」「奥義スキル「桜華の祝福を!」を」「修行完了後の」「[桜皇女]サクヤがバトルで使用できるスキルとして」「表示」するとき、甲2技術の、ある「確率」(第1の所定の確率)で「表示」する構成を採用する動機付けはなく、むしろ不合理である。
また、上記イで検討したように、甲3、4、6には、上記相違点4に係る、「前記所定ゲームにおいて」「所定のスキルに対応する所定の選択部を表示させる」事項における「表示」が、「第1の所定の確率」でなされる点について記載されておらず、示唆もされていない。
そして、上記ウに記載したとおり、公然実施発明1(甲1、甲5)及び甲2~4、甲6に基づいて、上記相違点4に係る本件特許発明1の構成に到達することが、当業者にとって容易であるとはいえず、申立人の上記主張は採用できない。
(5)小括
以上のとおりであるから、本件特許発明1は、公然実施発明1(甲第1号証、甲第5号証)及び甲第2~4号証及び甲第6号証に記載された事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
2 本件特許発明2~15について
本件特許発明2~15は、本件特許発明1を引用するものであり、本件特許発明1と同様の構成を有するから、公然実施発明1とは、少なくとも上記相違点4で相違する。
そして、上記相違点4は、上記1(4)において検討したとおりである。
よって、本件特許発明2~15は、公然実施発明1(甲第1号証、甲第5号証)及び甲第2~4号証及び甲第6号証に記載された事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
3 本件特許発明30について
本件特許発明30と公然実施発明2とを対比する。
(1) 特定事項30Aについて
公然実施発明2の「スマートフォン」、「情報処理方法」は、本件特許発明30の「1または複数の情報処理装置」、「情報処理方法」に相当する。
そうすると、公然実施発明2は、本件特許発明30の特定事項30Aの、「1または複数の情報処理装置が実行する情報処理方法」に相当する事項を備えていると認められる。
(2) 特定事項30B~30Fについて
ア 特定事項30B~30Fは、本件特許発明1の特定事項1A~1Fと、1Fの「情報処理装置に実行させる情報処理プログラム」が30Fでは「実行する、情報処理方法」になっている点で異なり、そのほかは同じである。
上記の点で異なっているのは、本件特許発明1が、特定事項1B~1Fで特定される内容のゲームを情報処理装置に実行させる「情報処理プログラム」の発明であるのに対し、本件特許発明30は、特定事項30B~30Fで特定される、特定事項1A~1Fと同内容のゲームを、1または複数の情報処理装置が実行する「情報処理方法」の発明であることで生じたものと理解される。
イ ここで、公然実施発明2は、公然実施発明1で特定される内容のゲームをスマートフォンにより実行する情報処理方法であるといえるところ、本件特許発明30は、特定事項30B~30Fで特定されるゲームの内容については、本件特許発明1の特定事項1A~1Fで特定されるものと同じであるから、上記1で、公然実施発明1と本件特許発明1を対比し、本件特許発明1の特定事項1A~1Fについて検討したのと同じように、公然実施発明2と本件特許発明30とをそれぞれ対比したとき、本件特許発明30の特定事項30B~30Fに相当する事項は、公然実施発明2が備えていたといえる。
ウ そうすると、本件特許発明30と公然実施発明2とは、上記1(3)に記載した相違点4で相違するが、上記1(4)で検討したのと同様に、上記相違点4は、公然実施発明2(甲1、甲5)、甲2~甲4、甲6に基づいて、当業者が容易に想到できたものではない。
(3) 小括
以上のとおりであるから、本件特許発明30は、公然実施発明2(甲第1号証、甲第5号証)及び甲第2~4号証及び甲第6号証に記載された事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
4 本件特許発明31~44
本件特許発明31~44は、本件特許発明30を引用するものであり、本件特許発明30と同様の構成を有するから、公然実施発明2とは、少なくとも上記相違点4で相違する。
そして、上記相違点4は、上記1(4)において検討したとおりである。
よって、本件特許発明31~44は、公然実施発明2(甲第1号証、甲第5号証)及び甲第2~4号証及び甲第6号証に記載された事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
5 本件特許発明59について
本件特許発明59と公然実施発明3とを対比する。
ア 本件特許発明59の特定事項59A~59Fは、本件特許発明1の特定事項1A~1Fと、1A~1Eの「処理」が59A~59Eの「手段」に、1Fの「を、情報処理装置に実行させる、情報処理プログラム」が59Fの「を有するゲームシステム」になっている点で異なり、そのほかは同じである。
上記の点で異なっているのは、本件特許発明1が、特定事項1A~1Fで特定される内容のゲームを情報処理装置に実行させる「情報処理プログラム」の発明であるのに対し、本件特許発明59は、特定事項59A~59Fで特定される、特定事項1A~1Fと同内容のゲームを、各「手段」が実行する「ゲームシステム」の発明であることで生じたものと理解される。
イ ここで、公然実施発明3は、公然実施発明1で特定される内容のゲームをスマートフォンにより実行するゲームシステムであるといえるところ、上記1で、公然実施発明1と本件特許発明1を対比し、本件特許発明1の特定事項1A~1Fについて検討したのと同じように、公然実施発明3と本件特許発明59とを対比したとき、本件特許発明59と公然実施発明3とは、上記1(3)に記載した相違点4で少なくとも相違するが、上記1(4)で検討したのと同じように、上記相違点4は、公然実施発明3(甲1、甲5)及び甲2~4、甲6に基づいて、当業者が容易に想到できたものではない。
ウ よって、本件特許発明59は、公然実施発明3(甲第1号証、甲第5号証)及び甲第2~4号証及び甲第6号証に記載された事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
6 本件特許発明60~73
本件特許発明60~73は、本件特許発明59を引用するものであり、本件特許発明59と同様の構成を有するから、公然実施発明3とは、少なくとも上記相違点4で相違する。
そして、上記相違点4は、上記1(4)において検討したとおりである。
よって、本件特許発明60~73は、公然実施発明3(甲第1号証、甲第5号証)及び甲第2~4号証及び甲第6号証に記載された事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
第7 むすび
以上のとおりであるから、取消理由通知書によって通知した取消しの理由、及び、特許異議申立書に記載した申立理由によっては、請求項1~17、20~46、49~75、78~87に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に請求項1~17、20~46、49~75、78~87に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
そして、本件訂正により、請求項18、19、47、48、76、77は削除されたから、本件特許の請求項18、19、47、48、76、77に係る特許についての特許異議の申立ての対象は存在しないこととなった。
したがって、本件特許の請求項18、19、47、48、76、77に係る特許についての特許異議の申立ては、特許法120条の8第1項で準用する同法135条の規定により却下する。
よって、結論のとおり決定する。
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2025-700737