特許異議申立
2016-700416
遊技機
- 審判番号
- 2016-700416
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 特願2010-291007外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2016年05月12日
- 審決日
- 2017年02月24日
- 公報発行日
- 2017年05月26日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 分類
- P1652.851-XA (A63F) / P1652.853-XA (A63F) / P1652.857-XA (A63F)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法120条の5第2項特許法120条の5第4項特許法120条の5第9項特許法120条の8第1項特許法126条5項特許法126条6項特許法135条
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第120条の5第9項、特許法第120条の5第2項、特許法第120条の5第4項、特許法第120条の8第1項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特許第5813316号発明「遊技機」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。
結論
【結 論】
特許第5813316号の明細書、特許請求の範囲及び図面を本件訂正請求書に添付した訂正明細書、特許請求の範囲及び図面のとおり、訂正後の請求項1、2について訂正することを認める。
本件特許異議の申立てについての申立書を却下する。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本件特許第5813316号の特許請求の範囲の請求項1、2に係る発明は、平成22年12月27日に特許出願され、平成27年10月2日に設定登録され、その後、平成28年5月12日付けで特許異議申立人日本電動式遊技機特許株式会社より請求項1に対して特許異議の申立てがなされたものであり、平成28年7月21日付けで取消理由が通知され、その指定期間内である平成28年9月23日付けで意見書の提出及び訂正請求がなされ、これに対し、平成28年11月28日付けで特許異議申立人日本電動式遊技機特許株式会社より意見書が提出され、平成28年12月21日付けで取消理由が通知され、その指定期間内である平成29年2月2日付けで意見書の提出及び訂正請求がなされたものである。
第2 訂正の適否についての判断
1 訂正の内容
平成29年2月2日付け訂正請求による訂正(以下、「本件訂正」という。)の内容は、以下のとおりである。
(1)訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1を削除する。
(2)訂正事項2
特許請求の範囲の請求項2に「前記動作検出手段にて検出される遊技者の動作が、所定の動作範囲を超えているときに、遊技者に報知する過動作報知手段をさらに備える、ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。」とあるのを、
「遊技を行うことが可能な遊技機であって、
遊技者が遊技を行う所定の遊技位置を含む所定領域を撮像するための撮像手段と、
前記撮像手段により撮像した撮像画像に基づいて遊技者を特定する特定手段と、
前記特定手段にて特定された遊技者の動作を検出する動作検出手段と、
前記動作検出手段により検出された遊技者の動作に応じた演出を実行する演出実行手段と、
前記動作検出手段にて検出される遊技者の動作が、所定の動作範囲を超えているときに、遊技者に報知する過動作報知手段と、
を備える、
ことを特徴とする遊技機。」に訂正する。
(3)訂正事項3
明細書の段落【0006】に
「前記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の遊技機は、
遊技を行うことが可能な遊技機(パチンコ遊技機1、スロットマシン1001)であって、
遊技者(対象遊技者)が遊技を行う所定の遊技位置(パチンコ遊技機1やスロットマシン1001の正面位置で所定距離である1メートル以内の位置)を含む所定領域(パチンコ遊技機1やスロットマシン1001の前方領域)を撮像するための撮像手段(赤外線カメラ60a,60b、1060a,1060b)と、
前記撮像手段により撮像した撮像画像に基づいて遊技者を特定する特定手段と、
前記特定手段にて特定された遊技者の動作を検出する動作検出手段(信号処理回路121、1099b;画像処理プロセッサ)と、
前記動作検出手段により検出された遊技者の動作に応じた演出を実行する演出実行手段(演出制御用CPU120、サブCPU1091a)と、
を備える、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技者の動作に応じた演出を実行する演出実行手段が、遊技者以外の人物の動作に応じた誤演出を実行してしまうことを防止する誤演出防止手段を備えているので、これら遊技者以外の他の人物の動作による、遊技者の意図しない演出が実施されてしまうことを防止することができる。
尚、これら防止することには、例えば、遊技者と遊技者以外の人物とを識別して遊技者の動作のみを検出することにより、遊技者以外の人物の動作による遊技者の意図しない演出を防止することのみならず、遊技者と遊技者以外の人物の動作を検出し、遊技者の動作のみを有効とし、遊技者以外の人物の動作を無効とすることで遊技者以外の人物の動作による遊技者の意図しない演出を防止することや、遊技者が動作を行いたくない場合において動作の検出自体を行わないことで遊技者の意図しない演出を防止することが含まれる。
本発明の請求項2の遊技機は、請求項1に記載の遊技機であって、
前記動作検出手段にて検出される遊技者の動作が、所定の動作範囲を超えているときに、遊技者に報知する過動作報知手段をさらに備える、
ことを特徴としている。」とあるのを、
「前記課題を解決するために、本発明の請求項2に記載の遊技機は、
遊技を行うことが可能な遊技機(パチンコ遊技機1、スロットマシン1001)であって、
遊技者(対象遊技者)が遊技を行う所定の遊技位置(パチンコ遊技機1やスロットマシン1001の正面位置で所定距離である1メートル以内の位置)を含む所定領域(パチンコ遊技機1やスロットマシン1001の前方領域)を撮像するための撮像手段(赤外線カメラ60a,60b、1060a,1060b)と、
前記撮像手段により撮像した撮像画像に基づいて遊技者を特定する特定手段と、
前記特定手段にて特定された遊技者の動作を検出する動作検出手段(信号処理回路121、1099b;画像処理プロセッサ)と、
前記動作検出手段により検出された遊技者の動作に応じた演出を実行する演出実行手段(演出制御用CPU120、サブCPU1091a)と、
前記動作検出手段にて検出される遊技者の動作が、所定の動作範囲を超えているときに、遊技者に報知する過動作報知手段と、
を備える、
ことを特徴としている。」に訂正する。
(4)訂正事項4
明細書の段落【0058】に記載された「また、第1カウントスイッチ23または第2カウントスイッチ24によって」とあるのを、「また、カウントスイッチ23によって」に訂正する。
(5)訂正事項5
明細書の段落【0060】に記載された「第1,2始動ロスイッチ14a,15aカウントスイッチ23」とあるのを、「第1,2始動ロスイッチ14a,15a及びカウントスイッチ23」に訂正する。
(6)訂正事項6
明細書の段落【0116】に記載された「プッシュボタン516の操作を検出するボタンスイッチ516」とあるのを、「プッシュボタン516の操作を検出するボタンスイッチ516a」に訂正する。
(7)訂正事項7
明細書の段落【0133】に記載された「カウントスイッチ23、24」とあるのを、「カウントスイッチ23」に訂正する。
(8)訂正事項8
明細書の段落【0195】及び【0330】に記載された「音声出力基板70」とあるのを、「音声制御基板70」に訂正する。
(9)訂正事項9
明細書の段落【0224】に記載された「変動表示装置9」とあるのを、「演出表示装置9」に訂正する。
(10)訂正事項10
明細書の段落【0245】、【0246】、【0249】、【0260】、【0261】、【0265】、【0278】、【0279】及び【0283】に記載された「注文音」とあるのを、「注目音」に訂正する。
(11)訂正事項11
明細書の段落【0314】に記載された「ステップS832~ステップS833」とあるのを、「ステップS832a~ステップS833」に訂正する。
(12)訂正事項12
明細書の段落【0315】及び【0327】に記載された「ステップS832」とあるのを、「ステップS832a」に訂正する。
(13)訂正事項13
明細書の段落【0334】に記載された「演出制御装置9」とあるのを、「演出表示装置9」に訂正する。
(14)訂正事項14
明細書の段落【0502】に記載された「演出表示部9」とあるのを、「演出表示装置9」に訂正する。
(15)訂正事項15
図21の「S832 注目者数特定処理」及び「S832 図柄変動制御パターン決定処理」において「S832」が重複していたのを、「S832a 注目者数特定処理」及び「S832b 図柄変動制御パターン決定処理」に訂正する。
2 訂正の適否
(1)訂正事項1
ア 訂正の目的
上記訂正事項1は、請求項1を削除することにより、特許請求の範囲を減縮するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記訂正事項1は、請求項1を削除するものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものに該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項の規定に適合するものである。
ウ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
上記訂正事項1は、請求項1を削除するものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下、「当初明細書等」という。)に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものでないことは明らかである。
したがって、上記訂正事項1は、当初明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項の規定に適合するものである。
(2)訂正事項2
ア 訂正の目的
上記訂正事項2は、特許請求の範囲の請求項2が請求項1を引用していたのを、請求項間の引用関係を解消し、独立形式請求項へ改めるための訂正であって、特許法第120条の5第2項ただし書第4号に規定する「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること」を目的とするものである。
イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記訂正事項2は、請求項2の内容を実質的に変更するものでないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものに該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項の規定に適合するものである。
ウ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
上記訂正事項2は、請求項2の内容を実質的に変更するものでないから、当初明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものでないことは明らかである。
したがって、上記訂正事項2は、当初明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項の規定に適合するものである。
(3)訂正事項3
ア 訂正の目的
上記訂正事項3は、上記訂正事項1、2に係る訂正にともない、特許請求の範囲の記載と願書に添付した明細書の記載との整合を図るため、願書に添付した明細書の段落【0006】の記載を訂正するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書き第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記訂正事項3は、特許請求の範囲の記載と明細書の記載の整合を図るものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。
ウ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
上記訂正事項3は、上記訂正事項1、2に係る訂正に基づき、特許請求の範囲の記載と明細書の記載の整合を図るものであるから、当初明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものでないことは明らかである。
したがって、上記訂正事項3は、当初明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項の規定に適合するものである。
(4)訂正事項4
ア 訂正の目的
上記訂正事項4は、明細書の段落【0058】の「また、第1カウントスイッチ23または第2カウントスイッチ24によって」との記載における「第1カウントスイッチ23」を、段落【0056】及び【0057】に記載の「カウントスイッチ23」に統一するとともに、図面に記載されていない「第2カウントスイッチ24」を削除して、「また、カウントスイッチ23によって」に訂正し、用語の統一により、明細書の記載を明瞭にしたものである。
したがって、上記訂正事項4は、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記訂正事項4は、用語を統一するものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。
ウ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
上記訂正事項4は、明細書の段落【0056】及び【0057】の「カウントスイッチ23」との記載に基づくものであるから、当初明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものでないことは明らかである。
したがって、上記訂正事項4は、当初明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項の規定に適合するものである。
(5)訂正事項5
ア 訂正の目的
上記訂正事項5は、明細書の段落【0060】に「第1,2始動ロスイッチ14a,15aカウントスイッチ23」とあるのを、「第1,2始動ロスイッチ14a,15a及びカウントスイッチ23」に訂正して、日本語として明瞭にしたものである。
したがって、上記訂正事項5は、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記訂正事項5は、明細書の記載を日本語として明瞭にしたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。
ウ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
上記訂正事項5は、明細書の記載を日本語として明瞭にしたものであるから、当初明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものでないことは明らかである。
したがって、上記訂正事項5は、当初明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項の規定に適合するものである。
(6)訂正事項6
ア 訂正の目的
上記訂正事項6は、明細書の段落【0116】に記載の「プッシュボタン516の操作を検出するボタンスイッチ516」における「ボタンスイッチ516」を、段落【0020】の「ボタンスイッチ516a」との記載に基づき、「ボタンスイッチ516a」に訂正して、同一の用語に付された符号を統一することで、明細書の記載を明瞭にしたものである。
したがって、上記訂正事項6は、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記訂正事項6は、同一の用語に付された符号を統一するものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。
ウ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
上記訂正事項6は、明細書の段落【0020】の「ボタンスイッチ516a」との記載に基づくものであるから、当初明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものでないことは明らかである。
したがって、上記訂正事項6は、当初明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項の規定に適合するものである。
(7)訂正事項7
ア 訂正の目的
上記訂正事項7は、明細書の段落【0133】に「カウントスイッチ23、24」とあるのを、図面には記載されていない符号「24」を削除し、「カウントスイッチ23」に訂正し、用語に付された符号を統一して、明細書の記載を明瞭にしたものである。
したがって、上記訂正事項7は、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記訂正事項7は、用語に付された符号を統一するものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。
ウ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
上記訂正事項7は、用語に付された符号を統一するものであるから、当初明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものでないことは明らかである。
したがって、上記訂正事項7は、当初明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項の規定に適合するものである。
(8)訂正事項8
ア 訂正の目的
上記訂正事項8は、明細書の段落【0195】及び【0330】に記載の「音声出力基板70」を、段落【0081】、【0117】、【0357】及び【0358】の「音声制御基板70」との記載に基づき、「音声制御基板70」に訂正し、用語を統一することで、明細書の記載を明瞭にするものである。
したがって、上記訂正事項8は、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記訂正事項8は、用語を統一するものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。
ウ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
上記訂正事項8は、明細書の段落【0081】、【0117】、【0357】及び【0358】の「音声制御基板70」との記載に基づくものであるから、当初明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものでないことは明らかである。
したがって、上記訂正事項8は、当初明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項の規定に適合するものである。
(9)訂正事項9
ア 訂正の目的
上記訂正事項9は、明細書の段落【0224】に記載の「変動表示装置9」を、段落【0024】、【0026】及び【0034】等の「演出表示装置9」との記載に基づき、「演出表示装置9」に訂正し、用語を統一することで、明細書の記載を明瞭にするものである。
したがって、上記訂正事項9は、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記訂正事項9は、用語を統一するものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。
ウ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
上記訂正事項9は、明細書の段落【0024】、【0026】及び【0034】等の「演出表示装置9」との記載に基づくものであるからから、当初明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものでないことは明らかである。
したがって、上記訂正事項9は、当初明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項の規定に適合するものである。
(10)訂正事項10
ア 訂正の目的
上記訂正事項10は、明細書の段落【0245】、【0246】、【0249】、【0260】、【0261】、【0265】、【0278】、【0279】及び【0283】に記載の「注文音」を、段落【0223】の「図柄変動中において所定の注目音(本実施例では音量の大きな大砲の発射音)の出力がなく」との記載等に基づき、「注目音」に訂正し、用語を統一することで、明細書の記載を明瞭にしたものである。
したがって、上記訂正事項10は、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記訂正事項10は、用語を統一するものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。
ウ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
上記訂正事項10は、明細書の段落【0223】の「図柄変動中において所定の注目音(本実施例では音量の大きな大砲の発射音)の出力がなく」との記載等に基づくものであるから、当初明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものでないことは明らかである。
したがって、上記訂正事項10は、当初明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項の規定に適合するものである。
(11)訂正事項11、12
ア 訂正の目的
上記訂正事項11、12は、下記「(14)訂正事項15」における、図21の「S832 注目者数特定処理」及び「S832 図柄変動制御パターン決定処理」を、「S832a 注目者数特定処理」及び「S832b 図柄変動制御パターン決定処理」とする訂正にともない、明細書の段落【0314】の「ステップS832~ステップS833」を、「ステップS832a~ステップS833」とし、段落【0315】及び【0327】の「ステップS832」を、「ステップS832a」とすることで、明細書の記載と図面とを整合させるものである。
したがって、上記訂正事項11、12は、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記訂正事項11、12は、明細書の記載と図面とを整合させるものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。
ウ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
上記訂正事項11、12は、上記訂正事項15による訂正後の図21に基づくものであるところ、下記「(14)訂正事項15」のウに示すとおり、当該訂正事項15は、当初明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものでない。
したがって、上記訂正事項15に基づく上記訂正事項11、12は、当初明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものでないことは明らかであり、当初明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であって、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項の規定に適合するものである。
(12)訂正事項13
ア 訂正の目的
上記訂正事項13は、明細書の段落【0334】の「演出制御装置9」との記載を、段落【0024】、【0026】及び【0034】等の「演出表示装置9」との記載に基づき、「演出表示装置9」に訂正して、用語の統一により、明細書の記載を明瞭にしたものである。
したがって、上記訂正事項13は、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記訂正事項13は、用語を統一するものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。
ウ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
上記訂正事項13は、明細書の段落【0024】、【0026】及び【0034】等の「演出表示装置9」との記載に基づくものであるから、当初明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものでないことは明らかである。
したがって、上記訂正事項13は、当初明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項の規定に適合するものである。
(13)訂正事項14
ア 訂正の目的
上記訂正事項14は、明細書の段落【0502】の「演出表示部9」との記載を、段落【0024】、【0026】及び【0034】等の「演出表示装置9」との記載に基づき、「演出表示装置9」に訂正して、用語の統一により、明細書の記載を明瞭にしたものである。
したがって、上記訂正事項14は、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記訂正事項14は、用語を統一するものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。
ウ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
上記訂正事項14は、明細書の段落【0024】、【0026】及び【0034】等の「演出表示装置9」との記載に基づくものであるから、当初明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものでないことは明らかである。
したがって、上記訂正事項14は、当初明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項の規定に適合するものである。
(14)訂正事項15
ア 訂正の目的
上記訂正事項15は、図21の「S832 注目者数特定処理」及び「S832 図柄変動制御パターン決定処理」において、「S832」が重複していたのを、「S832a 注目者数特定処理」及び「S832b 図柄変動制御パターン決定処理」に訂正して、「S832」の重複を解消することにより、図面を明瞭にしたものである。
したがって、上記訂正事項15は、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記訂正事項15は、符号の重複を解消して、図面を明瞭にしたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。
ウ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
上記訂正事項15は、「注目者数特定処理」及び「図柄変動制御パターン決定処理」という別の処理に、「S832」という同じ符号が付されていたのを、符号の重複を解消するために、「S832a」、「S832b」という別々の符号を付したものであるから、当初明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものでないことは明らかである。
したがって、上記訂正事項15は、当初明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項の規定に適合するものである。
(15)一群の請求項
上記訂正事項1、2に係る訂正前の請求項1、2は、訂正前の請求項1の記載を訂正前の請求項2が引用しているから、これらに対応する訂正後の請求項1、2は、特許法第120条の5第4項に規定する一群の請求項である。
ただし、上記訂正事項2は引用関係の解消を目的とする訂正であり、訂正後の請求項2は、引用関係の解消の求めがあったため、請求項1と別途訂正することを認める。
(16)むすび
上記(1)~(15)より、本件訂正の訂正事項1は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる事項を目的とし、訂正事項2は、同項ただし書第4号に掲げる事項を目的とし、訂正事項3~15は、同項ただし書第3号に掲げる事項を目的とするものであり、また、訂正事項1~15は、同条第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものであり、さらに、訂正事項1~15は、特許法第120条の5第4項の規定に適合するものであるから、本件訂正による訂正を認める。
第3 特許異議申立についての判断
本件訂正により、特許請求の範囲の請求項1に係る発明は削除された。そのため、請求項1に係る特許に対して特許異議申立人がした特許異議の申立ては、対象となる請求項が存在しないものである。
したがって、本件特許異議の申立ては、特許法第120条の8第1項で準用する同法第135条の規定により却下すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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2016-700416