特許訂正審判
2018-390004
電磁アクチュエータ
- 審判番号
- 2018-390004
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2017-517565外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2018年01月15日
- 審決日
- 2018年02月27日
- 公報発行日
- 2018年05月25日
- 結論
- 訂正認容
- 分類
- P141 .852-Y (H01F) / P141 .853-Y (H01F)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法126条1項3号特許法126条5項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項、特許法第126条第7項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特許第6198998号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
特許第6198998号の明細書、特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正明細書、特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本件特許第6198998号は、平成27年5月14日を国際出願日とする出願であって、平成29年9月1日に特許権の設定登録がなされた。
そして、本件訂正審判は、平成30年1月15日に請求されたものである。
第2 請求の趣旨
本件訂正審判の請求の趣旨は、特許第6198998号の明細書、特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正明細書、特許請求の範囲のとおり訂正することを求めるものである。
第3 訂正の内容
本件訂正の内容は、以下のとおりである。
1.訂正事項1
願書に添付した明細書の段落【0011】に記載された「2,3」を、「ケース2,3」に訂正する。
2.訂正事項2
願書に添付した明細書の段落【0048】に記載された「図1104」を、「図14」に訂正する。
第4 当審の判断
1.訂正事項1
(1)訂正の目的について
願書に添付した明細書の段落【0011】には「・・磁性体で構成された2,3と、・・」と記載されており、磁性体で構成されてなるものについて、単に符号「2,3」のみが記載され、これが如何なるものであるのか不明確であるから、上記記載には明瞭でない記載が存在する。
これに対して、同段落には「ケース2,3」の記載があり、また、例えば【請求項1】に「磁性体で構成されたケース」と記載され、段落【0013】には「ケース2,3、・・・は磁性体である。」と記載され、さらに、段落【0063】には符号の説明として「2,3 ケース」との記載があることから、磁性体で構成されてなる符号「2,3」で示されるものは「ケース」であると理解することができる。
そうすると、訂正事項1は、明細書等の記載に基づいて訂正前の不明瞭さを正すものであるといえ、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであるということができる。
したがって、訂正事項1に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。
(2)新規事項の有無について
訂正事項1に係る訂正は、上記(1)で指摘したとおり、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであって、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載されていた事項に基づく訂正であり、新たな技術的事項を導入するものではないから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてするものであること、すなわち新規事項を追加するものではないことは明らかである。
したがって、訂正事項1に係る訂正は、特許法第126条第5項の規定に適合するものである。
(3)実質上特許請求の範囲の拡張・変更の存否について
訂正事項1に係る訂正は、上記(1)で指摘したとおり、明瞭でない記載の釈明を目的とし、訂正前の不明瞭さを正すものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
したがって、訂正事項1に係る訂正は、特許法第126条第6項の規定に適合するものである。
2.訂正事項2
(1)訂正の目的について
そもそも図面として「図1104」は無く、願書に添付した明細書の段落【0044】~【0045】には「・・図14に示す如く、ハイカム105a,105bがロッカローラ110a,110bに当接した状態において、カムピース102bの螺旋溝103bが直下に来たタイミングで図中右側の電磁アクチュエータ1が規制ピン11をOFF位置からON位置に切替えることで、先端部を押し出して螺旋溝103bに入れる。規制ピン11の先端部が螺旋溝103bに入った状態でカム部107が回転することで、カム部107がカムシャフト104の軸に沿う一定方向、つまり図中x軸の正方向に移動する。・・」と記載され、図14を用いて、電磁アクチュエータの制御により、カム部107がカムシャフト104の軸に沿う、図中x軸の「正方向」に移動する動作が説明されている。そして、これを受けて段落【0047】~【0048】には「同様に、図15に示す如く、ローカム106a,106bがロッカローラ110a,110bに当接した状態において、カムピース102aの螺旋溝103aが直下に来たタイミングで図中左側の電磁アクチュエータ1が規制ピン11をOFF位置からON位置に切替えることで、先端部を押し出して螺旋溝103aに入れる。規制ピン11の先端部が螺旋溝103aに入った状態でカム部107が回転することで、カム部107がカムシャフト104の軸に沿う一定方向、つまり図中x軸の負方向に移動する。ここで、螺旋溝103aは螺旋の向きが螺旋溝103bと逆向きであるため、カム部107は図1104に示す状態と逆方向に移動する。・・」と記載とされ、図15を用いて、電磁アクチュエータの制御により、カム部107がカムシャフト104の軸に沿う、図中x軸の「負方向」に移動する動作が説明されている。よって、カム部が図15に示されるx軸の「負方向」に移動する状態と逆方向に移動する状態を示す図面は「図14」であり、願書に添付した明細書の段落【0048】に記載された「図1104」は、「図14」の誤記であることは明らかである。
したがって、訂正事項2に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる「誤記の訂正」を目的とするものである。
(2)新規事項の有無について
訂正事項2に係る訂正は、上記(1)で指摘したとおり、誤記の訂正を目的とするものであって、願書に最初に添付した明細書又は図面に記載されていた事項に基づく訂正であり、新たな技術的事項を導入するものではないことは明らかであるから、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてするものであること、すなわち新規事項を追加するものではない。
したがって、訂正事項2に係る訂正は、特許法第126条第5項の規定に適合するものである。
(3)実質上特許請求の範囲の拡張・変更の存否について
訂正事項2に係る訂正は、上記(1)で指摘したとおり、明細書における誤記の訂正を目的とするものであり、かかる訂正によって特許請求の範囲の内容が実質的に変更されるものではないことは明らかであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
したがって、訂正事項2に係る訂正は、特許法第126条第6項の規定に適合するものである。
(4)独立特許要件について
訂正前の特許請求の範囲の請求項1ないし13に係る発明は拒絶理由を発見しないとして特許されたものであり、また、上記(1)(3)で指摘したとおり、訂正事項2に係る訂正は、願書に添付した明細書における誤記の訂正を目的とするものであって、かかる訂正によって特許請求の範囲の内容が実質的に変更されるものではなく、新たな拒絶理由が生じるものでもないから、訂正後の特許請求の範囲の請求項1ないし13に係る発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるといえる。
したがって、訂正事項2に係る訂正は、特許法第126条第7項の規定に適合するものである。
第5 むすび
以上のとおり、本件訂正審判の請求により請求人が求めている訂正は、特許法第126条第1項ただし書第2号及び第3号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第5項ないし第7項の規定に適合するので、この訂正を認める。
よって、結論のとおり審決する。
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