2021-390037
遊技機
- 審判番号
- 2021-390037
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2019-147117外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2021年02月16日
- 審決日
- 2021年04月27日
- 公報発行日
- 2021年08月27日
- 結論
- 訂正認容
- 分類
- P141 .853-Y (A63F) / P141 .841-Y (A63F) / P141 .854-Y (A63F)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項、特許法第126条第7項、特許法第126条第3項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
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結論
理由
目次 ▾ 12項目
第1 手続の経緯
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本件特許第6813062号(以下「本件特許」という。)は、平成26年10月30日に出願した特願2014-222084号の一部を平成30年2月8日に新たな特許出願(特願2018-21373号)とし、さらにその一部を令和1年8月9日に新たな特許出願(特願2019-147117号)としたものであって、令和2年12月21日に特許権の設定の登録がなされ、その後、令和3年2月16日に本件訂正審判の請求がなされたものである。
第2 請求の趣旨
本件訂正審判請求の趣旨は、本件特許の願書に添付した明細書(以下「本件特許明細書」という)及び特許請求の範囲(以下「本件特許請求の範囲」という)を本件審判請求書に添付した訂正明細書、特許請求の範囲のとおり訂正することを認める、との審決を求めるものである。
第3 訂正の内容
本件訂正審判請求による訂正(以下「本件訂正」という。)の内容は、次のとおりである。
1 訂正事項1
本件特許請求の範囲の請求項1に
「前記特定表示の表示期間と少なくとも一部が重複する動的表示期間の前記識別情報の動的表示を開始させる場合の動的表示態様として、前記第1態様で前記識別情報が動的表示されるよりも前記特定表示が視認し易くなる第2態様で前記識別情報が動的表示される第2態様期間を少なくとも含んで構成される第2動的表示態様と、前記第2態様で前記識別情報が動的表示された場合よりも前記特定表示の表示範囲が広くなる表示態様であって前記第1態様で前記識別情報が動的表示されるよりも前記特定表示が視認し易くなる表示態様である第3態様で前記識別情報が動的表示される期間である第3態様期間を少なくとも含んで構成される第3動的表示態様と、を少なくとも含む複数の動的表示態様うち1の動的表示態様に設定可能な態様設定手段」と記載されているのを、
「前記特定表示の表示期間と少なくとも一部が重複する動的表示期間の前記識別情報の動的表示を開始させる場合の動的表示態様として、前記第1態様で前記識別情報が動的表示されるよりも前記特定表示が視認し易くなる第2態様で前記識別情報が動的表示される第2態様期間を少なくとも含んで構成される第2動的表示態様と、前記第2態様で前記識別情報が動的表示された場合よりも前記特定表示の表示範囲が広くなる表示態様であって前記第1態様で前記識別情報が動的表示されるよりも前記特定表示が視認し易くなる表示態様である第3態様で前記識別情報が動的表示される期間である第3態様期間を少なくとも含んで構成される第3動的表示態様と、を少なくとも含む複数の動的表示態様のうち1の動的表示態様に設定可能な態様設定手段」に訂正する(下線は、当審が付した。以下同様。)。
2 訂正事項2
本件特許明細書の【0006】に
「前記特定表示の表示期間と少なくとも一部が重複する動的表示期間の前記識別情報の動的表示を開始させる場合の動的表示態様として、前記第1態様で前記識別情報が動的表示されるよりも前記特定表示が視認し易くなる第2態様で前記識別情報が動的表示される第2態様期間を少なくとも含んで構成される第2動的表示態様と、前記第2態様で前記識別情報が動的表示された場合よりも前記特定表示の表示範囲が広くなる表示態様であって前記第1態様で前記識別情報が動的表示されるよりも前記特定表示が視認し易くなる表示態様である第3態様で前記識別情報が動的表示される期間である第3態様期間を少なくとも含んで構成される第3動的表示態様と、を少なくとも含む複数の動的表示態様うち1の動的表示態様に設定可能な態様設定手段」と記載されているのを、
「前記特定表示の表示期間と少なくとも一部が重複する動的表示期間の前記識別情報の動的表示を開始させる場合の動的表示態様として、前記第1態様で前記識別情報が動的表示されるよりも前記特定表示が視認し易くなる第2態様で前記識別情報が動的表示される第2態様期間を少なくとも含んで構成される第2動的表示態様と、前記第2態様で前記識別情報が動的表示された場合よりも前記特定表示の表示範囲が広くなる表示態様であって前記第1態様で前記識別情報が動的表示されるよりも前記特定表示が視認し易くなる表示態様である第3態様で前記識別情報が動的表示される期間である第3態様期間を少なくとも含んで構成される第3動的表示態様と、を少なくとも含む複数の動的表示態様のうち1の動的表示態様に設定可能な態様設定手段」に訂正する。
3 訂正事項3
本件特許明細書の段落【0010】に
「前記特定表示の表示期間と少なくとも一部が重複する動的表示期間の前記識別情報の動的表示を開始させる場合の動的表示態様として、前記第1態様で前記識別情報が動的表示されるよりも前記特定表示が視認し易くなる第2態様で前記識別情報が動的表示される第2態様期間を少なくとも含んで構成される第2動的表示態様と、前記第2態様で前記識別情報が動的表示された場合よりも前記特定表示の表示範囲が広くなる表示態様であって前記第1態様で前記識別情報が動的表示されるよりも前記特定表示が視認し易くなる表示態様である第3態様で前記識別情報が動的表示される期間である第3態様期間を少なくとも含んで構成される第3動的表示態様と、を少なくとも含む複数の動的表示態様うち1の動的表示態様に設定可能な態様設定手段」と記載されているのを、
「前記特定表示の表示期間と少なくとも一部が重複する動的表示期間の前記識別情報の動的表示を開始させる場合の動的表示態様として、前記第1態様で前記識別情報が動的表示されるよりも前記特定表示が視認し易くなる第2態様で前記識別情報が動的表示される第2態様期間を少なくとも含んで構成される第2動的表示態様と、前記第2態様で前記識別情報が動的表示された場合よりも前記特定表示の表示範囲が広くなる表示態様であって前記第1態様で前記識別情報が動的表示されるよりも前記特定表示が視認し易くなる表示態様である第3態様で前記識別情報が動的表示される期間である第3態様期間を少なくとも含んで構成される第3動的表示態様と、を少なくとも含む複数の動的表示態様のうち1の動的表示態様に設定可能な態様設定手段」に訂正する。
第4 当審判合議体における判断
1 訂正事項1について
(1)訂正の目的の適否について
訂正事項1に係る訂正は、本件訂正前の請求項1の「複数の動的表示態様うち1の動的表示態様に設定可能な態様設定手段」において、「複数の動的表示態様」と「うち1の動的表示態様」との間に“の”が抜けていたものに“の”を補充することにより明確にするものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
よって、訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とするものである。
(2)訂正が本件特許明細書、本件特許の特許請求の範囲又は図面(以下「本件特許明細書等」という。)に記載した事項の範囲内のものであるか否かについて
本件特許明細書の【0068】に「・・・図5(a)に示す通り、主表示領域Dmにおいて、変動中の第3図柄は半透明な態様で表示される。即ち、第3図柄の背面に表示される背面画像を遊技者が明瞭に視認可能な態様で表示される。このように、第3図柄の変動演出を半透明な態様で表示するのは、時間演出の開始を告知する表示(告知画像750)の手前側に第3図柄が重ねて表示されることにより、告知画像750が見え難くなってしまうこと(即ち、第3図柄により告知画像750が遮蔽されること)を防止(抑制)するためである。」と記載され、
【0173】に「・・・変動パターンテーブル222aには、主制御装置110から通知された変動表示の態様(変動種別)毎に、選択可能な変動パターン(変動演出)の詳細な態様が規定されている。また、本実施形態では、時間演出が開始されるまでの残期間tに応じて、選択可能な変動パターンの態様が異なるように構成している。」と記載され、
【0175】に「・・・時間演出が開始されるまでの残期間(t)が2秒以上、且つ、9秒未満であった場合は(即ち、告知画像750が表示される5秒間の期間と、第3図柄が停止表示される1秒間とが重複する場合は)、第3図柄を第3図柄表示装置81の右下部分に縮小表示して変動表示させる態様の変動演出が選択される(図13の222a2参照)。・・・また、時間演出が開始されるまでの残期間(t)が1秒以上、且つ、2秒未満であった場合は(即ち、告知画像750が表示される5秒間の期間が、第3図柄の変動表示期間と重複する場合は)、変動中の第3図柄を半透明な態様で表示させる(図13の222a3参照)。つまり、図5(b)に示した態様で変動表示を実行する。・・・なお、本実施形態のパチンコ機10では、変動開始後1秒間と、変動停止前1秒間は通常通り(半透明の態様とせずに)に第3図柄を表示させるように構成している。これは、変動開始から変動停止までのすべての期間において第3図柄を半透明としてしまうと、変動表示が開始されたことや、変動表示が終了したことを遊技者が認識できない虞があるためである。よって、本実施形態では、変動が開始されると、第3図柄の変動速度を速くしていき、図柄の変動速度が十分高速となる1秒経過時から第3図柄を半透明の態様としている。また、変動終了前の1秒間に、第3図柄の表示態様を通常の態様(半透明でない態様)に戻すと共に、第3図柄の変動速度を遅くしていく。これにより、変動の開始、および変動の終了を遊技者に対して確実に認識させることができる。また、第3図柄の変動速度が高速となっている間(即ち、第3図柄の視認が困難な期間)に第3図柄を半透明な態様としているので、第3図柄が半透明となったことを遊技者に対して認識され難くすることができる。よって、第3図柄の表示態様が切り替わることにより、遊技者に対して違和感を抱かせてしまうことを抑制することができる。」と記載されている。
また、同図5(b)および同図57(b)には、第3図柄が縮小表示された場合における告知画像750よりも、第3図柄が半透明な態様で表示された場合における告知画像750の方が、表示領域が広くなることが図示されている。
したがって、本件特許明細書には、時間演出の開始を告知する告知画像750が表示される5秒間の期間(「特定表示の表示期間」に含まれる特定期間)と少なくとも一部が重複する変動表示期間(「動的表示期間」)の第3図柄の変動演出(「識別情報の動的表示」)を開始させる場合の変動パターンの態様(「動的表示態様」)として、第3図柄を第3図柄表示装置81の右下部分に縮小表示して変動表示させ、残りの部分に告知画像750が表示される態様(「第1態様で識別情報が表示されるよりも特定表示が視認し易くなる第2態様で識別情報が動的表示される期間である第2態様期間を少なくとも含んで構成される第2動的表示態様」)と、第3図柄が第3図柄表示装置81の右下部分に縮小表示された場合よりも第3図柄の背面に表示される告知画像750が大きく表示される変動開始後1秒経過時から変動終了の1秒前までの間第3図柄が半透明で表示される態様(「第2態様で識別情報が表示された場合よりも特定表示の表示範囲が広くなる表示態様であって第1態様で識別情報が表示された場合よりも特定表示が視認し易くなる表示態様である第3態様で識別情報が動的表示される期間である第3態様期間を少なくとも含んで構成される第3動的表示態様」)と、を少なくとも含む複数の変動パターンの態様のうちから、1つの変動パターンの態様を選択することが記載されている。
ゆえに、訂正事項1は、本件特許明細書等の記載に基づくものであって、本件特許明細書等のすべてを総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではなく、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内のものである。
よって、訂正事項1に係る訂正は、特許法第126条第5項の規定に適合するものである。
(3)訂正が実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものであるか否かについて
訂正事項1に係る訂正は、脱字を補っただけであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでないことは明らかである。
したがって、訂正事項1に係る訂正は、実質上特許請求の範囲を拡張するものではなく、かつ、実質上特許請求の範囲を変更するものでもない。
よって、訂正事項1に係る訂正は、特許法第126条第6項の規定に適合するものである。
2 訂正事項2~3について
(1)訂正の目的の適否について
訂正事項2~3に係る訂正は、訂正事項1に係る訂正により本件特許請求の範囲の請求項1を訂正することに伴い、明細書の【0006】及び【0010】の記載を、特許請求の範囲の記載と整合するように訂正するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。
したがって、訂正事項2~3は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。
(2)訂正が本件特許明細書等に記載した事項の範囲内のものであるか否かについて
訂正事項2~3は、特許請求の範囲の請求項1に対応する明細書の【0006】及び【0010】について、訂正事項1と同様の訂正をするものである。
したがって、訂正事項2~3に係る訂正は、訂正事項1に係る訂正と同様の理由により、本件特許の願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものであって、訂正事項2~3に係る訂正は、特許法第126条第5項の規定に適合するものである。
(3)訂正が実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものであるか否かについて
訂正事項2~3は、特許請求の範囲の請求項1に対応する明細書の【0006】及び【0010】について、訂正事項1と同様の訂正をするものである。
したがって、訂正事項2~3に係る訂正は、実質上特許請求の範囲を拡張するものではなく、かつ、実質上特許請求の範囲を変更するものでもなく、特許法第126条第6項の規定に適合する。
3 特許法第126条第7項(独立特許要件)について
上記1~2で検討したとおり、本件訂正は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とする訂正であるので、同法第126条第7項に規定される独立特許要件は課されない。
4 一群の請求項について
本件特許請求の範囲の請求項2は、請求項1を引用するものであるので、本件特許請求の範囲の請求項1の訂正に連動して請求項2も訂正したことになる。
したがって、訂正事項1に係る訂正は、請求項1及び2を一群の請求項として請求されたものであるから、一群の請求項に関する特許法第126条第3項の規定に適合する。
また、訂正事項2~3に係る訂正は、請求項1及び2についての訂正であるから、明細書の訂正に係る請求項1及び2を含む一群の請求項の全てについて行っており、特許法第第126条第4項の規定に適合する。
第5 むすび
以上のとおりであるから、本件訂正は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ同条第3項乃至第6項の規定に適合する。
よって、結論のとおり審決する。
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