商標拒絶査定不服審判
2021-013108
ナミガタワイドケージョー、ナミガタワイド、ワイドケージョー、ナミガタ、ケージョー
- 審判番号
- 2021-013108
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-065817
- 請求日
- 2021年09月29日
- 審決日
- 2022年11月16日
- 公報発行日
- 2023年02月24日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】小林製薬株式会社
- 【請求人代理人】高梨 範夫
- 審判長/審判官
- 審判長 佐藤 松江
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 飯田 亜紀
- 分類
- T18 .13 -Z (W0510)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、特許法第150条第5項、商標法第3条第1項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2020- 65817拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和2年5月27日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和2年11月18日付け:拒絶理由通知書
令和2年12月25日 :意見書及び手続補足書の提出
令和3年 6月23日付け:拒絶査定
令和3年 9月29日 :審判請求書の提出
令和4年 7月20日付け:証拠調べ通知書
令和4年 8月30日 :意見書及び手続補足書の提出
2 本願商標
本願商標は、「波型ワイド形状」の文字を標準文字で表してなり、第5類「薬剤,医療用試験紙,医療用油紙,医療用接着テープ,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,綿棒,歯科用材料,おむつ,おむつカバー,はえ取り紙,防虫紙,乳幼児用粉乳,サプリメント,食餌療法用飲料,食餌療法用食品,乳幼児用飲料,乳幼児用食品,栄養補助用飼料添加物(薬剤に属するものを除く。),人工受精用精液」及び第10類「医療用指サック,おしゃぶり,氷まくら,三角きん,支持包帯,手術用キャットガット,吸い飲み,スポイト,乳首,氷のう,氷のうつり,哺乳用具,魔法哺乳器,避妊用具,人工鼓膜用材料,補綴充てん用材料(歯科用のものを除く。),睡眠用耳栓,防音用耳栓,業務用美容マッサージ器,医療用機械器具,家庭用電気マッサージ器,医療用手袋,しびん,病人用差込み便器,耳かき」を指定商品として、令和2年5月27日に登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、「波型ワイド形状」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「波型」の文字は、「波のような形」を意味する「波形」に通じ、「ワイド」の文字は「幅が広いこと。」(「デジタル大辞泉」株式会社小学館)の意味を有する語であり、「形状」の文字は、「人・物の形やありさま」(前掲書)の意味を有する語であるから、本願商標全体として「波のような形で幅が広い形状」程の意味合いを容易に認識させる。そして、本願の指定商品に関連する分野において、「波型」の商品が生産、販売され、また、幅が広い商品に「ワイド」の文字が使用されている事実が見受けられる。そうすると、本願商標をその指定商品に使用したときは、これに接する取引者、需要者は、「波のような形で幅が広い形状の商品」であると理解するに止まり、本願商標は、単に商品の品質、形状を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標と判断するのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断して、本願を拒絶したものである。
4 当審における証拠調べ通知
審判長は、本願商標が、商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べをした結果、別掲1ないし別掲3に示すとおりの事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に対して、令和4年7月20日付けで証拠調べ通知書によって通知し、期間を指定してこれに対する意見を求めた。
5 証拠調べに対する請求人の意見(要旨)
請求人は、前記4の証拠調べ通知に対し、要旨以下の意見を述べた。
(1)別掲1について、何がどのように波のような形であるのかといった、「波型」が意味する具体的な内容は異なり、単に「波型」の文字のみでは、その意味内容を直ちに認識することはできない。
(2)別掲2について、「エッジが波型」、「四隅が波型」、「脇が波型」、「繊維が波型」、あるいは、「表面が波型」等さまざまな意味内容で「波型」の文字が使用されており、「波型」の文字が表す具体的な意味内容は異なるから、その明確な意味内容を直ちに認識することはできない。
(3)別掲3について、「横幅がワイド」、「全体がワイド」、「ウイングがワイド」、「フロントがワイド」、あるいは、「前方・後方がワイド」等といった表現が認められるが、「ワイド」が表す具体的な意味内容は異なり、単に「ワイド」の文字のみからは、その明確な意味内容を直ちに認識することはできない。
(4)証拠調べ通知において引用されたすべてのウェブサイトは、「波型」あるいは「ワイド」の文字が単独で使用されており、「波型」と「ワイド」が結合した「波型ワイド」の文字及び「波型ワイド形状」の文字は使用されていない。商品「絆創膏」、「綿棒」、「生理用ナプキン」及び「貼付剤」に限らず、さまざまな商品について、「波型ワイド」の文字を商品の品質を表示する用語として広範かつ普遍的に使用している事実がない。
6 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号該当性
本願商標は、前記2のとおり、「波型ワイド形状」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「波型」の文字は、本願の指定商品中、第5類の指定商品との関係において、「波のような形」(「デジタル大辞泉」株式会社小学館)を意味する「波形」の文字に通ずる語として使用されていることは別掲1よりうかがえ、そして、「ワイド」の文字は「幅が広いこと」(前掲書)の意味を有する語であり、「形状」の文字は「人・物の形やありさま」(前掲書)の意味を有する語として共に一般に使用されている語であることから、本願商標の構成全体からは「波のような形で幅が広い形状」の意味合いを容易に認識できるものである。
そこで、本願の指定商品中、第5類「生理用ナプキン」との関係についてみるに、当該商品及びこれに類する商品である「失禁用ナプキン」や「失禁用吸水パッド」において、ナプキンやパッドの表面や周りが「波型」であるものが販売されていることは別掲2よりうかがえる。また、同じく「生理用ナプキン」及びこれに類する商品である「布製の生理用ナプキン」、「おりものシート」、「生理用ライナー」及び「失禁用吸水パッド」において、ナプキン、シート及びパッドの幅や、ウイング(羽)部分の幅が広い商品を「ワイド」若しくは「ワイド形状」のように称し販売されていることは別掲3よりうかがえるものである。
そうすると、本願商標をその指定商品中、第5類「生理用ナプキン」に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、「(ナプキンの表面や周りが)波型で(ナプキンやウイング(羽)部分の)幅が広い形状」という商品の品質、形状を表示したものと認識、理解するにすぎないというのが相当である。
したがって、本願商標は、商品の品質、形状を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものであるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、別掲1について、何がどのように波のような形であるのかといった、「波型」が意味する具体的な内容は異なり、単に「波型」の文字のみでは、その意味内容を直ちに認識することはできない旨主張する。
しかしながら、別掲1で示した例は、本願の指定商品中、第5類の指定商品との関係において、「波型」の文字は、商品が「波のような形」を意味する語として使用されていることを示しているにすぎないものである。
イ 請求人は、別掲2について、「エッジが波型」、「四隅が波型」、「脇が波型」、「繊維が波型」、あるいは、「表面が波型」等さまざまな意味内容で「波型」の文字が使用されており、「波型」の文字が表す具体的な意味内容は異なるから、その明確な意味内容を直ちに認識することはできない旨主張する。
しかしながら、別掲2で示した例は、いずれも「波型」の文字は、商品が「波のような形」であることを表しているものである。
ウ 請求人は、別掲3について、「横幅がワイド」、「全体がワイド」、「ウイングがワイド」、「フロントがワイド」、あるいは、「前方・後方がワイド」等といった表現が認められるが、「ワイド」が表す具体的な意味内容は異なり、単に「ワイド」の文字のみからは、その明確な意味内容を直ちに認識することはできない旨主張する。
しかしながら、別掲3で示した例は、いずれも「ワイド」の文字は、商品が「幅が広い」ことを表しているものである。
エ 請求人は、証拠調べ通知において引用されたすべてのウェブサイトは、「波型」あるいは「ワイド」の文字が単独で使用されており、「波型」と「ワイド」が結合した「波型ワイド」の文字及び「波型ワイド形状」の文字は使用されていない。商品「絆創膏」、「綿棒」、「生理用ナプキン」及び「貼付剤」に限らず、さまざまな商品について、「波型ワイド」の文字を商品の品質を表示する用語として広範かつ普遍的に使用している事実がない旨主張する。
しかしながら、「波型ワイド」若しくは「波型ワイド形状」の文字が、商品の品質を表す語として使用されている事実がないとしても、「波型」、「ワイド」及び「形状」の文字を一連に表したものであると容易に看取し得る本願商標の構成全体から、商品が「波のような形で幅の広い形状」の意味合いを認識し得ることは前記(1)のとおりであり、本願の指定商品中、第5類「生理用ナプキン」との関係において、当該商品及びこれに類する商品である「失禁用ナプキン」や「失禁用吸水パッド」において、ナプキンやパッドの表面や周りが「波型」であるものが販売されており(別掲2参照)、また、「生理用ナプキン」及びこれに類する商品である「布製の生理用ナプキン」、「おりものシート」、「生理用ライナー」及び「失禁用吸水パッド」において、ナプキン、シート及びパッドの幅や、ウイング(羽)部分の幅が広い商品が「ワイド」若しくは「ワイド形状」のように称し販売されていることからすると(別掲3参照)、本願商標をその指定商品である第5類「生理用ナプキン」に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、「(ナプキンの表面や周りが)波型で(ナプキンやウイング(羽)部分の)幅が広い形状」という商品の品質、形状を表示したものと認識、理解するにすぎないことは前記(1)のとおりである。
オ 請求人は、過去の登録例を挙げ、本願も同様に登録されるべきである旨主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項の規定に該当するか否かは、当該商標の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様や取引の実情を踏まえて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の挙げた登録例は、本願とは、構成される具体的な商標を異にするものというべきであり、また、過去の登録例が存在することをもって、本願商標の前記(1)判断が左右されるものではない。
カ したがって、請求人の前記アないしオの主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2021-013108