商標拒絶査定不服審判
2024-007638
カンゼンエーヨーショクヒン、カンゼンエーヨー、カンゼン
- 審判番号
- 2024-007638
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-145237
- 請求日
- 2024年05月08日
- 審決日
- 2024年12月18日
- 公報発行日
- 2025年03月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】日清食品ホールディングス株式会社
- 【請求人代理人】林 栄二
- 審判長/審判官
- 審判長 高野 和行
- 審判官 清川 恵子
- 審判官 白鳥 幹周
- 分類
- T18 .13 -Z (W05091016293031323335394041424344) / T18 .272-Z (W05091016293031323335394041424344)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022-145237拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和4年12月20日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和5年 6月19日付け:拒絶理由通知書
令和5年 8月 2日 :意見書の提出
令和6年 2月21日付け:拒絶査定
令和6年 5月 8日 :審判請求書の提出
令和6年 9月11日付け:審尋
2 本願商標
本願商標は、「完全栄養食品」の文字を標準文字で表してなり、第5類、第9類、第10類、第16類、第29類ないし第33類、第35類及び第39類ないし第44類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
本願商標は、「完全栄養食品」の文字を標準文字で表してなるところ、該文字は、「身体や健康の維持に必要な栄養素の全て、または多くが含まれている食品。」ほどの意味合いで、「完全食」や「完全栄養食」と同義のものとして、広く使用されているものであって、完全栄養食品であるとする食品や、完全栄養食品に関する商品の製造販売、役務の提供等が行われている実情にある。
そうすると、本願商標は、これを例えば指定商品中の「サプリメント」、「菓子(果物・野菜・豆類又はナッツを主原料とするものに限る。),パン」や指定役務中の「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,食品及び食料品の配達及びこれに関する情報の提供,飲食物の提供」など、「完全栄養食品」の文字に照応する指定商品・指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、その商品が「完全栄養食品」若しくは「完全栄養食品に関する商品」であること、又はその役務が「完全栄養食品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」、「完全栄養食品の配達及びこれに関する情報の提供」、「その役務の提供の用に供するものが、完全栄養食品である」といった「完全栄養食品に関する役務」であること、すなわち、商品の品質・役務の質・提供の用に供する物を表示するものと理解するにとどまるものといえるから、本願商標は、単に商品の品質・役務の質・提供の用に供する物を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものといわざるを得ない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、また、これを前記「完全栄養食品」と何ら関係のない商品・役務に使用するときは、商品の品質及び役務の質の誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。
4 当審における審尋及びそれに対する請求人の回答
当審において、令和6年9月11日付け審尋により、本願商標が、その指定商品及び指定役務中、飲食料品に関する分野のもの又は一般にそれらを含むと考えられるものとの関係において、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する旨の暫定的見解を示し、相当の期間を指定して、請求人に対し、意見を求めた。
請求人は、当該審尋に対し、指定した期間を経過するも、何ら回答していない。
5 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について
本願商標は、「完全栄養食品」の文字を標準文字で表してなるところ、原審提示の情報にあるように、飲食料品に関連する分野においては、当該文字や、これに通じる「完全栄養食」「完全食」の文字が、「生命維持や健康に必要な栄養素をすべて(又は豊富に)含む食品」を指称する語として、広く一般的に使用されている実情が認められる。
そうすると、本願商標をその指定商品及び指定役務中、飲食料品に関する分野のもの又は一般にそれらを含むと考えられるもの(例えば、別掲に記載の商品及び役務)に使用したときは、これに接する取引者、需要者は、その商品が「生命維持や健康に必要な栄養素をすべて(又は豊富に)含む食品」であること、又は、その役務に係る飲食料品が「生命維持や健康に必要な栄養素をすべて(又は豊富に)含む食品」であることを表示したものと理解するにとどまるものといえるから、本願商標は、商品の品質又は役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というのが相当である。
また、本願商標を、上述の商品及び役務以外の、飲食料品に関する分野の商品及び役務又は一般にそれらを含むと考えられる商品及び役務に使用するときは、商品の品質又は役務の質の誤認を生じるおそれがあるといえる。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、「完全栄養食品」の文字は、辞書類に掲載されている語ではなく、また、原審において提示された情報においても、情報ごとにその内容が異なっており、定まった特定の内容を表示する言葉にはなっていないことからすれば、本願商標は、栄養価が高い程度のことを漠然と連想、想起させることはあったとしても、商品又は役務の品質等の特徴を直接的かつ具体的に表すものということはできない旨主張する。
しかしながら、上記(1)のとおり、「完全栄養食品」の文字や、これに通じる「完全栄養食」「完全食」の文字が、「生命維持や健康に必要な栄養素をすべて(又は豊富に)含む食品」を指称する語として、広く一般的に使用されている実情が認められることからすれば、実際に当該食品にどの程度の栄養素が含まれているかといった個別具体的な点が各事例において異なるとしても、本願商標をその指定商品及び指定役務中、飲食料品に関する分野のもの又は一般にそれらを含むと考えられるものに使用したときは、これに接する取引者、需要者は、その商品が「生命維持や健康に必要な栄養素をすべて(又は豊富に)含む食品」であること、又は、その役務に係る飲食料品が「生命維持や健康に必要な栄養素をすべて(又は豊富に)含む食品」であることを表示したものと理解するにとどまり、自他商品の識別標識としては認識しないものというのが相当である。
イ 請求人は、構成中に「完全」などの文字を含む商標の登録例や、商標法第3条第1項第3号に係る過去の審決例を挙げ、行政処分の一貫性の観点からすれば、本願商標もそれらと同様に登録を認められるべきである旨主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものであるか否かの判断は、当該商標登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と指定商品・指定役務との関係や、その商品又は役務の分野における取引の実情をも踏まえて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の挙げた登録例や審決例は、商標の構成態様が本願商標とは異なるものである点において、本願とは、事案を異にするものというべきであり、また、過去の登録例が存在することをもって、上記判断が左右されるものではない。
ウ したがって、請求人の上記ア及びイの主張は、採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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