商標拒絶査定不服審判
2025-017692
ダイレクトスプレー、ダイレクト
- 審判番号
- 2025-017692
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2024-096692
- 請求日
- 2025年11月06日
- 審決日
- 2026年08月20日
- 公報発行日
- 2026年09月25日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】小林製薬株式会社
- 【請求人代理人】杉村 憲司
- 【請求人代理人】杉村 光嗣
- 【請求人代理人】藤本 一
- 審判長/審判官
- 審判長 根岸 克弘
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 鯉沼 里果
- 分類
- T18 .13 -WY (W05) / T18 .272-WY (W05) / 標準データ:手続:不服 / 標準データ:80・13-WY (W05) / 標準データ:80・272 / 標準データ:確定ステータス:1 維持(出訴無し)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)、特許情報標準データ(審判)
事件の表示
商願2024- 96692拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和6年9月6日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和7年 4月22日付け:拒絶理由通知書
令和7年 6月13日 :意見書の提出
令和7年 8月 1日付け:拒絶査定
令和7年11月 6日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、「ダイレクトスプレー」の文字を標準文字で表してなり、第5類「薬剤,医療用試験紙,医療用油紙,医療用接着テープ,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,綿棒,歯科用材料,おむつ,おむつカバー,はえ取り紙,防虫紙,乳幼児用粉乳,サプリメント,食餌療法用飲料,食餌療法用食品,乳幼児用飲料,乳幼児用食品,栄養補助用飼料添加物(薬剤に属するものを除く。),人工受精用精液」を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
本願商標は、「ダイレクトスプレー」の文字を標準文字で表してなるところ、構成中の「ダイレクト」は「直接であること」の意味を、「スプレー」の文字は、「液体を霧状にして吹き付けること。」の意味を有する語であるから、本願商標は全体として、「直接液体を霧状にして吹き付けること」ほどの意味合いを認識させるものである。
そして、本願の指定商品を取り扱う業界において、スプレータイプの商品であって、直接患部に噴射して使う商品が、紹介され、製造販売されている実情がある。
そうすると、本願商標を、その指定商品中、例えば「薬剤」に使用しても、これに接する取引者、需要者は、その商品が直接患部に噴射するスプレータイプの商品であること、すなわち、商品の品質を表示するにすぎないものと認識するにとどまるというべきである。
したがって、本願商標は、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものであるから、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。
4 当審の判断
本願商標は、「ダイレクトスプレー」の文字を標準文字で表してなるところ、これは、「直接であること。そのさま。」の意味を有する「ダイレクト」の文字と、「液体を霧状にして吹きつけること。また、そのための装置。噴霧器。」(いずれも出典:広辞苑 第七版 株式会社岩波書店)の意味を有する「スプレー」の文字を組み合わせたものと理解できるため、両語を結合してなる本願商標からは、構成各語が有する意味合いより、「直接的なスプレー」ほどの意味を理解させ得る場合がある。
ところで、「ダイレクトスプレー」の文字は、特定の意味を有する成語として辞書等に採録されている語ではなく、「直接的なスプレー」ほどの意味合いが生じるとしても、それが直ちに、本願の指定商品との関係において、商品の具体的な品質等を認識させるものとはいい難い。
また、原審提示の事実のとおり、本願の指定商品を取り扱う分野において、スプレータイプの商品であって、直接患部に噴射して使う商品が、紹介され、製造販売されている事実が確認できるものの、それらの事実は、「直接患部に噴射して使用するスプレータイプの商品」が存在することを示すにとどまるものである。
そして、それらの商品についても、「直接」患部に噴射する特徴を有することを、「ダイレクト」の文字を用いて表示している例は確認できないことからすれば、これらをもって、原審説示のごとく、「ダイレクトスプレー」の文字に接する取引者、需要者において、その商品が直接患部に噴射するスプレータイプの商品であることを認識するにとどまると認めることはできない。
さらに、当審において職権をもって調査するも、本願の指定商品を取り扱う分野において、「ダイレクトスプレー」の文字が商品の品質等を具体的に表示するものとして、一般的に使用されているというべき事実を発見することはできず、そのほか、本願商標に接する取引者、需要者が、それを商品の品質等の表示であると理解するというべき事実を発見することもできなかった。
そうすると、「ダイレクトスプレー」の文字よりなる本願商標は、これをその指定商品に使用しても、商品の品質等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標とはいえず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであり、かつ、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるものということもできない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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