商標拒絶査定不服審判
2022-007574
ハカル
- 審判番号
- 2022-007574
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-024824
- 請求日
- 2022年05月20日
- 審決日
- 2023年06月28日
- 公報発行日
- 2023年09月29日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】小林製薬株式会社
- 【請求人代理人】山田 威一郎
- 審判長/審判官
- 審判長 小松 里美
- 審判官 藤村 浩二
- 審判官 鈴木 雅也
- 分類
- T18 .13 -Z (W0510)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、特許法第150条第5項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021-24824拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和3年3月3日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年11月10日付け:拒絶理由通知書
令和3年12月13日 :意見書の提出
令和4年3月3日付け :拒絶査定
令和4年5月20日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、「ハカル」の文字を標準文字で表してなり、第5類及び第10類に属する別掲1のとおりの商品を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、「ハカル」の文字を標準文字で表してなるところ、本願の指定商品中、診断・測定を行う商品との関係では、対象物の数量・数値等を調べて把握すること、すなわち対象物を「測る」ことが通常行われているから、本願商標は「数量を調べて知る。」の意味を有する「測る」の文字を表したものと認識されるとみるのが自然である。そうすると、本願商標をその指定商品中、第5類「糖尿病・糖尿病性神経障害に用いられる診断用薬剤,医療用試験紙」、第10類「医療用機械器具,医療用診断装置」等の診断・測定を行うための商品に使用しても、これに接する取引者又は需要者は、「(対象物を)測る」商品であると認識するにとどまるから、本願商標は商品の用途を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
4 当審における証拠調べ
当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、職権により証拠調べを実施した結果、別掲2に示すとおりの事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に対し令和5年3月17日付けで証拠調べ通知書により通知し、相当の期間を指定して、意見を述べる機会を与えた。
5 証拠調べ通知書に対する請求人の意見の要旨
請求人は、上記4の証拠調べ通知書に対し、令和5年4月17日に意見書を提出し、証拠調べ通知書に示された証拠における各使用例は、「ハカル」の片仮名が、「数量を調べて知る。」ことを表す語として一般的に使用されていることを示す証拠になるものではなく、また、「ハカル」との文字が本願の指定商品の用途や機能の表示に当たることの論拠にもなり得ないものである旨を要旨とする意見を述べた。
6 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は、上記2のとおり、「ハカル」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものであると認められる。
また、本願商標の指定商品には、医療用の診断や測定を行う商品が含まれており、それらの商品を扱う分野においては、対象物の数量・数値等を調べて把握すること、すなわち対象物を「計る」、「測る」又は「量る」ことが通常行われているものであるから、本願商標は、それらの商品との関係においては、需要者、取引者に、「数量を調べて知る。」(広辞苑第七版、岩波書店)の意味を有する「計る」、「測る」又は「量る」の文字の表音を片仮名表記したものと認識させるものとみるのが自然である。
加えて、別掲2に示すとおり、「計る」、「測る」又は「量る」の文字の表音を「ハカル」と片仮名表記することも実際に行われている事実がある。
そうすると、本願商標をその指定商品中、第5類「糖尿病・糖尿病性神経障害に用いられる診断用薬剤,医療用試験紙」、第10類「医療用機械器具,医療用診断装置」等の診断や測定を行うための商品に使用しても、これに接する需要者、取引者は、その商品が「計る」「測る」又は「量る」ことを目的とした商品であると認識するにとどまるというべきであり、本願商標は自他商品の識別標識としての機能を有しないものとみるのが相当である。
したがって、本願商標は、商品の用途を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であって、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、「はかる」との音に対応する動詞は、「測る」のほか、「計る」、「量る」、「図る」、「謀る」、「諮る」など多岐にわたっており、これらの語から生じる意味合いも多岐にわたっていることから、本願商標を構成する「ハカル」の文字から特定の意味を一義的に想起するとは考えられない旨主張している。
しかしながら、「ハカル」の音に対応する動詞が多岐にわたるとしても、本願商標が需要者、取引者にどの言葉を想起させるかは、例えば、本願商標を、本願指定商品中の「血圧計」「体温計」に使用した場合には、「(血圧・体温を)測る商品である」と認識されるように、使用する商品との関係において自ずと決まるものであるとみるべきである。
したがって、請求人の上記主張は採用できない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するから、これを登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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