2020-390050
情報処理装置、情報処理装置の制御方法およびプログラム
- 審判番号
- 2020-390050
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2017-143804外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2020年06月23日
- 審決日
- 2020年09月01日
- 公報発行日
- 2020年12月25日
- 結論
- 訂正認容
- 分類
- P141 .853-Y (G06F)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第5項、特許法第126条第6項、特許法第126条第1項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
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結論
理由
目次 ▾ 12項目
第1 手続の経緯
本件訂正審判に係る特許第6688768号(以下,「本件特許」という。)は平成27年12月29日に出願された特願2015-257699号の一部を,平成29年7月25日に新たな特許出願としたものであって,令和2年4月8日に特許権の設定登録がされたものであって,令和2年6月23日に本件訂正審判が請求されたものである。
第2 請求の趣旨及び内容
本件訂正審判の請求の趣旨は,「特許第6688768号の明細書,特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正明細書,特許請求の範囲のとおり訂正することを認める,との審決を求める。」というものである。
なお,本件訂正審判の請求に係る訂正(以下,「本件訂正」という。)は,以下のとおりである。
1 訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1に「前記第1メッセージより前記順番が後の第3メッセージ」と記載されているのを,「前記第1メッセージより前記順番が後のメッセージ」に訂正する(請求項1を引用する請求項2ないし4も同様に訂正する。)。
2 訂正事項2
特許請求の範囲の請求項5に「前記第1メッセージより前記順番が後の第3メッセージ」と記載されているのを,「前記第1メッセージより前記順番が後のメッセージ」に訂正する。
3 訂正事項3
特許請求の範囲の請求項6に「前記第1メッセージより前記順番が後の第3メッセージ」と記載されているのを,「前記第1メッセージより前記順番が後のメッセージ」に訂正する。
4 訂正事項4
明細書の段落【0008】,段落【0013】,段落【0018】に記載の「第1メッセージより順番が後の第3メッセージ」と記載されているのを,「第1メッセージより順番が後のメッセージ」に訂正する。
第3 当審の判断
1 訂正事項1
(1)訂正の目的について
本件特許の特許請求の範囲の請求項1の「前記第1メッセージより前記順番が後の第3メッセージ」を「前記第1メッセージより前記順番が後のメッセージ」とする点は,本件特許明細書の段落【0054】の記載に基づき,「第3メッセージ」という冗長な表現を明細書の記載と整合させることを目的としたものであるから,明りょうでない記載の釈明を目的としたものであると認められる。以下,詳述する。
本件特許の特許請求の範囲の請求項1の「前記第1メッセージより前記順番が後のメッセージ」に関連する「前記第1メッセージより前記順番が後の第3メッセージにおける所定時間に対するメッセージ数の割合である第2の割合」との記載(以下,「訂正前の記載」という。)が明りょうでない記載であるかどうかについて検討する。
訂正前の記載に関連する記載として,明細書の段落【0054】には以下の記載がある(下線は,当審で付与した。)。
「【0054】<変形例2>また,特定部122は,未読メッセージ毎に,当該未読メッセージを受信後,所定の時間内に受信したメッセージ数の,当該未読メッセージの受信前,所定の時間内に受信したメッセージ数に対する割合を算出し,当該割合が最も小さい値となる未読メッセージを,契機メッセージとして特定してもよい。この条件によれば,ある未読メッセージの前後で,所定の時間(例えば,100秒)内に受信されたメッセージの数が急に増加した未読メッセージを特定することができる。なお,所定の時間は,未読メッセージの数や,未読である時間に応じて決定される。」
上記段落【0054】によれば,本件特許の特許請求の範囲の請求項1の「前記第1メッセージより前記順番が後の第3メッセージにおける所定時間に対するメッセージ数の割合である第2の割合」なる表現はなく,「当該未読メッセージを受信後,所定の時間内に受信したメッセージ数」が対応する表現であると認められる。
ここで,「当該未読メッセージ」は,本件特許の特許請求の範囲の請求項1の「前記第1メッセージ」に対応していると認められる。また,「所定時間内に受信したメッセージ数」は,「所定時間に対するメッセージ数の割合」と解されるから,本件特許の特許請求の範囲の請求項1の「所定時間に対するメッセージ数の割合である第2の割合」に対応していると認められる。そして,「当該未読メッセージを受信後,所定の時間内に受信したメッセージ数」とは,当該未読メッセージを受信(した順番が)後(のメッセージにおける)所定の時間内に受信したメッセージ数と解される。
よって,「当該未読メッセージを受信後,所定の時間内に受信したメッセージ数」は,本件特許の特許請求の範囲の請求項1の「前記第1メッセージより前記順番が後のメッセージにおける所定時間に対するメッセージ数の割合である第2の割合」と対応していると認められる。
上記のとおりであるから,「第1メッセージより前記順番が後のメッセージ」に関し,「第3メッセージ」に対応する表現はなく,「第3メッセージ」なる表現により,「第3」という冗長な表現を有し,明細書の記載と請求項の記載との不整合を生じさせる表現であると認められるから,「前記第1メッセージより前記順番が後の第3メッセージにおける所定時間に対するメッセージ数の割合である第2の割合」を「前記第1メッセージより前記順番が後のメッセージ」に訂正することは,明りょうでない記載の釈明を目的とするものであると認められる。
(2)新規事項の追加について
訂正事項1は,上記(1)のとおり,明りょうでない記載の釈明を目的とし,本件特許の願書に添付された明細書,特許請求の範囲及び図面のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において,新たな技術的事項を導入するものではないから,特許法第126条第5項の規定に適合する。
(3)訂正により実質上特許請求の範囲を拡張又は変更することについて
訂正事項1は,上記(1)のとおり,明りょうでない記載の釈明を目的とし,実質上特許請求の範囲を拡張又は変更するものでないことは明らかであるから,特許法第126条第6項の規定に適合する。
2 訂正事項2について
(1)訂正の目的について
訂正事項2は,特許請求の範囲の請求項1に対応する特許請求の範囲の請求項5の記載について,前記訂正事項1と同様の訂正をするものであるから,特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明りょうでない記載の釈明を目的とする訂正に該当する。
(2)新規事項の追加について
訂正事項2は,特許請求の範囲の請求項1に対応する特許請求の範囲の請求項5の記載について,前記訂正事項1と同様の訂正をするものである。
したがって,訂正事項2は,願書に添付した明細書に記載した事項の範囲内の訂正であり,特許法第126条第5項の規定に適合するものである。
(3)訂正により実質上特許請求の範囲を拡張又は変更することについて
訂正事項2は,特許請求の範囲の請求項1に対応する特許請求の範囲の請求項5の記載について,前記訂正事項1と同様の訂正をするものであり,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものには該当しないから,訂正事項2は特許法第126条第6項に適合するものである。
3 訂正事項3について
(1)訂正の目的について
訂正事項3は,特許請求の範囲の請求項1に対応する特許請求の範囲の請求項6の記載について,前記訂正事項1と同様の訂正をするものであるから,特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明りょうでない記載の釈明を目的とする訂正に該当する。
(2)新規事項の追加について
訂正事項3は,特許請求の範囲の請求項1に対応する特許請求の範囲の請求項6の記載について,前記訂正事項1と同様の訂正をするものである。
したがって,訂正事項2は,願書に添付した明細書に記載した事項の範囲内の訂正であり,特許法第126条第5項の規定に適合するものである。
(3)訂正により実質上特許請求の範囲を拡張又は変更することについて
訂正事項3は,特許請求の範囲の請求項1に対応する特許請求の範囲の請求項6の記載について,前記訂正事項1と同様の訂正をするものであり,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものには該当しないから,訂正事項2は特許法第126条第6項に適合するものである。
4 訂正事項4について
(1)訂正の目的について
訂正事項4は,特許請求の範囲の請求項1,5,6に対応する明細書の段落の記載について,前記訂正事項1-3と同様の訂正をするものであるから,特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明りょうでない記載の釈明を目的とする訂正に該当する。
(2)新規事項の追加について
訂正事項4は,特許請求の範囲の請求項1,5,6に対応する明細書の段落【0008】,段落【0013】,段落【0018】の記載について,訂正事項1と同様の訂正をするものである。
したがって,訂正事項4は,願書に添付した明細書に記載した事項の範囲内の訂正であり,特許法第126条第5項の規定に適合するものである。
(3)訂正により実質上特許請求の範囲を拡張又は変更することについて
特許請求の範囲の請求項1,5,6に対応する明細書の段落【0008】,段落【0013】,段落【0018】の記載について,訂正事項1と同様の訂正をしたものであり,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものには該当しないから,訂正事項4は特許法第126条第6項に適合するものである。
第4 むすび
以上のとおり,本件審判の請求に係る訂正は,訂正事項1ないし4は,特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とするものであり,かつ同条第5項ないし第6項の規定に適合する。
よって,結論のとおり審決する。
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