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特許拒絶査定不服審判

2022-004028

情報処理装置の制御方法、情報処理装置および制御プログラム

審判番号
2022-004028
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2020-030634
請求日
2022年03月16日
審決日
2023年03月15日
公報発行日
2023年06月30日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】LINE株式会社
  • 【請求人代理人】富崎 元成
  • 【請求人代理人】富崎 曜
  • 【請求人代理人】加美山 豊
審判長/審判官
  • 審判長 渡邊 聡
  • 審判官 松田 直也
  • 審判官 中野 浩昌
分類
P18 .121-Z (G06Q)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2020- 30634「情報処理装置の制御方法、情報処理装置および制御プログラム」拒絶査定不服審判事件〔令和 2年 6月11日出願公開、特開2020- 91899〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、平成27年11月24日に出願した特願2015-228918号の一部を平成29年5月18日に新たな特許出願とした特願2017-98875号の一部を令和2年2月26日に新たな出願としたものであって、その後の手続の概要は、以下のとおりである。 令和2年 4月21日 手続補正書の提出 令和3年 5月11日 拒絶理由通知(起案日) 令和3年 9月 3日 意見書・手続補正書の提出 令和3年12月13日 拒絶査定(起案日) 令和4年 3月16日 審判請求書の提出 第2 本願発明について 本願の請求項1ないし14に係る発明は、令和3年9月3日提出の手続補正書の特許請求の範囲の請求項1ないし14に記載された事項により特定されるものと認められるところ、そのうち請求項13に係る発明(以下「本願発明」という。)は、以下のとおりのものである。 「 第1端末および、前記第1端末とは異なる第2端末と通信する情報処理装置であって、 前記第1端末のユーザである第1ユーザによって予約され、前記第1ユーザとは異なるユーザに譲渡可能な施設の予約に関する予約情報と、前記第1ユーザから前記異なるユーザに前記施設の予約を譲渡する条件として前記第1ユーザによって設定された、前記異なるユーザが前記第1ユーザに支払いを行うことに関する譲渡条件とを、前記第1端末から受信し、前記第2端末のユーザである第2ユーザによって入力された検索条件を前記第2端末から受信し、前記検索条件に基づき、前記予約情報と前記譲渡条件とを前記第2端末に送信し、前記予約情報と前記譲渡条件とに基づく、前記施設の予約の譲渡を要求する要求情報を前記第2端末から受信する通信部と、 前記要求情報の受信に基づいて、前記第2ユーザへの前記施設の予約の譲渡に関する処理を行う制御部とを備える。」 第3 原査定の理由 原査定の拒絶の理由の概要は、次のとおりである。 1.(進歩性)この出願の下記の請求項1~14に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物1~4に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 記 (引用文献等については引用文献等一覧参照) ●理由1(特許法第29条第2項)について ・請求項 1、13~14 ・引用文献等 1~2 ・請求項 2~10 ・引用文献等 1~4 <引用文献等一覧> 1.特開2005-173838号公報 2.特開2012-133435号公報 3.特開2006-318340号公報(周知技術を示す文献) 4.特開2004-341969号公報(周知技術を示す文献) 第4 引用文献について 1 引用文献1について (1)引用文献1に記載されている事項 原査定の拒絶の理由で引用された、本願出願前に、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2005-173838号公報(平成17年6月30日出願公開)には、次の事項が記載されている(なお、下線は、当審が付与した。以下同じ。)。 「【0001】 本発明は、チケット入手あるいは交換のための、例えば携帯電話のメール機能を利用した飛行機のチケット入手あるいは交換のためのコンピュータプログラムに関する。 本発明は、前記に示したごとくチケットの入手あるいは交換を行いやすくするためのさまざまな支援に関するものである。」 「【発明が解決しようとする課題】 【0005】 本発明が解決しようとする課題は、種種の通信装置を利用してより使い易いチケット入手あるいは交換の支援を行うための支援システム、方法、それに関するプログラムを提供することである。 【0006】 この課題について具体例を挙げて説明すると、ホテル、航空券、チケットなどの電子予約システムにおいて、空き予約が無い状態でも緊急予約が取れるように既存予約者と緊急予約者間でのマッチングを行うことを支援する電子予約システムあるいは電子予約方法、電子予約を行うためのコンピュータプログラムを提供することである。」 「【0017】 図1に本発明が適用される一実施例のシステムの全体構成図を示す。システムは事業者マッチング処理サーバ装置104、事業者一般予約処理サーバ装置105、マッチング要求基本データベース101、マッチング受付基本データベース102、電子予約基本データベース103、一般予約端末装置106、マッチング要求端末装置109及び通信回線110から構成される。」 「 [図:0001397778000001.jpg] 」(【図1】) 「【0018】 まず、利用者が持つ携帯電話などの一般予約端末装置106から予約問合せを行う。その予約が通信回線110を通して事業者一般予約処理サーバ装置105で処理され、予約が成立すれば、その予約は電子予約基本データベース103に格納される。 【0019】 予約が成立したかどうかに関する情報は事業者一般予約処理サーバ装置105から通信回線110を通して前記携帯電話などの一般予約端末装置106に伝えられる。予約が不成立の場合、その連絡を受けた利用者は、必要に応じ、利用者が持つ携帯電話などのマッチング要求端末装置109からマッチング処理を依頼する。また予約が成立した場合、予約の移譲を行っても良いと考える利用者は、その予約結果を以下に説明するマッチングの処理対象とすることができる。ここで前記携帯電話は一般予約端末装置106の一例であって、パーソナルコンピュータでも良いが、場所を選ばない点で携帯電話は便利である。また一般予約端末装置106とマッチング要求端末装置109は当然同じものであっても良く、利用時点でその目的から一般予約端末装置106となったり、マッチング要求端末装置109となったりする。」 「【0028】 図7に、図1に記載のシステムの操作及びシステムの処理のフローを示す。英数字「S」で始まる番号は前記処理フローのステップを表す。図7に従い、予約者が例えばチケットの予約を行ってから、その予約に関する処理が終了するまでのフローを説明する。まずステップS701では、予約の設定として、利用者が予約希望の登録を行う。予約の設定方法は、窓口に申し込む、携帯電話又はパソコンからの電子予約など、その形態は様々であって良い。ステップS702で、予約が取れた場合は、ステップS703へ遷移する。予約が取れなかった場合は、ステップS710へ進む。 【0029】 ステップS703では、予約を移譲する意思があるかどうかを入力する。予約を移譲する意思があれば、ステップS704で、その予約移譲に関する情報の設定(入力し登録する)を行う。予約移譲に関する情報には、例えば希望する変更先の便の指定、割引率なども含まれる。設定終了後はステップS705の処理に移る。ステップS703で予約移譲の意思がないと入力した場合は、そのままステップS705の処理に移る。なお、ステップS703とステップS704は、ステップS701で、同時に行っても良いし、ステップS701の後に、続けて行っても良い。 【0030】 ステップS705では、予約変更のためのマッチング処理を、事業者のサーバなどで実施する。マッチングの対象は、例えば指定の予約を必要とする予約者Bと、予約者Bが必要とする予約確保している予約者Aとの間で行われる。マッチングが成立とは予約者Aが確保した予約を予約者Bに譲り、予約者Aが新たな予約を確保する、すなわち別の日や時間など異なる条件の予約に変更することになる。」 「【0033】 ステップS702で予約が成立しなかった場合は、ステップS710の処理に移る。ステップS710では、前記予約を取るために、利用者はマッチングの処理要求を、事業者などに対して行う。マッチングの要求は携帯電話やパソコンのメール、電話、窓口での依頼など、様々な形態で可能である。マッチングの要求をしない場合は、そのまま処理を終了する。この場合は、予約を「あきらめた」ということになる。なお、マッチングの要求をする場合は、ステップS711へ進む。」 「【0035】 マッチングの要求を受けた、事業者側などのサーバは、ステップS711で、利用者の希望する予約の獲得のために、「予約を必要な利用者に譲っても良い」という利用者の予約移譲データベースの検索処理を行う。検索処理の結果、ステップS712で検索結果について、利用者が、その内容で良いか否か判断し、良いと入力した場合はマッチングが成立したとして、ステップS713に進み予約処理は完了する。マッチングの成立とは、指定の予約を必要とする予約者が、予約移譲データの中から、良いと思うものを選択し、予約獲得のための条件に対して了承するとの入力を行い、その予約に対する予約確保の意思を入力し登録することである。またステップS712でマッチングが不成立であれば、次の案件に変更し、検索条件を変えるなどして、再度ステップS710から処理をやりなお、す。」(原文ママ) 「 [図:0001397778000002.jpg] 」(【図7】) 「【0038】 まずステップS801で、予約希望者801は、パソコンのウェブ上の画面若しくは携帯電話から希望便名、会員番号又は個人情報などを入力する。予約希望者801は指定の予約を強く望む利用者及び予約を譲っても良い利用者など、予約を希望する利用者である。ただし図8に関しては指定の予約を強く望む利用者を予約希望者801としている。この時、必要に応じて予約を移譲することを希望するものは、予約のマッチング処理の制限時間を指定することができる。予約希望の入力画面の一例を図13に示す。図1の如く事業者に接続すると、事業者からメニューが送られてくる。予約希望メニューを選択すると図13に示す入力項目が表示され、カーソルの移動に沿って入力を行い、OKボタン1301を押すと、予約希望の入力データが確定し、事業者マッチング処理サーバ装置803に、その情報が送信される。前記で述べた制限時間は、仮に今もっている予約を必要とする者に移譲する場合、予約を譲る者の中には予約の変更に伴う様々な作業が発生する者もいることに対処したものである。即ち、制限時間を設けることで、突然の予約変更を避けることができる。予約を譲る場合でも、安心して予約移譲希望を登録でき、大変便利である。また、この制限時間の設定は、通常の予約希望者で、指定の予約しか欲しくない者にとっても有効である。ぎりぎりまで予約を待つことができない場合、予約の制限時間を設定できれば、自らの予定を決めることができ、非常に都合が良い。」 「【0040】 ステップS803は、事業者一般予約処理サーバ装置804が、ステップS804で通知された予約希望者の個人情報と該当予約コードIから予約希望者と予約移譲希望者などの予約関連情報のマッチング(検索)の処理を行い、その結果を事業者マッチング処理サーバ装置803に送信するステップである。以下、その処理内容を述べる。」 「【0056】 図11で予約決定・確認の処理について、その処理の流れの一例を説明する。図11においては指定の予約を強く望む利用者を予約希望者801としている。まず予約希望者801が、ステップS1101で、Web画面や携帯電話などから予約の意思があることを示す操作を行う。その指示を受けたシステムは、そのデータを事業者マッチング処理サーバ装置803に送信する。予約希望者801が予約の意思を伝える画面の一例を図16に示す。図16に示すように、予約者は自分の氏名と予約便などの確認をし、その内容で良ければOKボタン1601を押す操作を行う。予約確認の内容には図16に示した内容以外に割増率などの情報も加えて確認画面に表示されることもある。複数の移譲された予約案件がある場合は、システムが一定の基準で予約案件を抽出しても良いが、予約案件の一覧を予約希望者801に開示し、そこから選ばせるようにしても良い。 【0057】 予約案件の一覧の例を図15(B)に示す。すなわち指定の予約を強く望む利用者が必要とする予約に関して、予約を譲っても良いと申し出た予約の一覧がシステムにより携帯電話やパソコンなどの画面上に情報公開されている。希望する予約には、譲り受けたいと願う予約を移譲されることを希望する利用者のサービス提供条件など(割増率)と、譲っても良いとする予約移譲者の希望など(移譲者の特典)の様々な条件がついている。例えば譲り受けたいと願う予約移譲希望者のサービス提供条件など(割増率)は譲っても良いとする予約移譲者の希望など(移譲者の特典)の値からシステムによって算出された値である。従って譲り受けたいと願う予約移譲希望者が、譲る代わりに提供するサービス提供条件をマッチング処理の申し込み時に設定する操作を行っている場合は、自分の提供条件を満たしているものだけ画面に表示させるようにシステムに対して設定することもできる。また自分の提供した条件を外れているものを選んだ場合に警告を発するように設定することもできる。指定の予約を強く必要とする予約の希望者は、これらの予約一覧画面から希望するものを選択することもできる。選択の際は、URL1502などにアクセスし、その詳細などを確認して予約を確定するための操作を行う。その指示を受けてシステムが予約を確定する。あるいはURLの欄を表示せずに予約登録先のレコードに予約確定ボタンなどを並べて、即座に予約をできるようにしても良い。」 「 [図:0001397778000003.jpg] 」(【図15(B)】) 「【0086】 図17から図19までは、本発明の実施例に基づく適用例の一部を掲載した。図17から図19までの示した処理は、前記した実施例のシステムの機能により処理が実施される。図17は、予約販売事業者を例にとった、販売プロセスの一例である。以下、そのプロセスを説明する。購入者A1702が予約販売事業者1701に対して予約1711するための処理を行うための予約指示操作を行う。また購入者B1703が予約販売事業者1701に対して予約1712を行うための予約指示操作を行う。仮に購入者B1703が依頼した予約がシステムの処理によって成立しなかった場合、予約販売事業者1701の保持するサーバなどは購入者B1703に対して予約不成立に関する通知1713の処理を行う。それに対して購入者B1703は予約販売事業者1701に対して、割増予約依頼1714などのための依頼指示操作をシステムに対して行う。割増予約依頼1714とは、既に予約を獲得している利用者、例えば購入者A1702が予約を確保していたとして、その予約を、割増料金を払うことによって獲得しようとする行為である。利用者の指示どおりシステムが割増予約1714を予約販売事業者1701のサーバなどに対して行った結果、システムの予約処理で予約が成立したと判断されると、予約販売事業者1701のサーバなどは購入者B1703に対して予約成立に関する通知処理1715を行う。その処理の後に、予約を譲った購入者A1702は、購入者B1703に譲った予約に替わる予約の変更依頼1716の通知を、予約販売事業者1701のサーバなどから受ける。その通知を受けて、購入者A1702は予約販売事業者1701のサーバなどに対して、予約変更に関する承諾と予約変更手続き1717の操作を行う。以上、述べたプロセスで指定の予約を必要とする購入者B1703は割増料金で必要な予約を、購入者A1702より譲り受けることができる。」 「 [図:0001397778000004.jpg] 」(【図17】) 「【0089】 図19は航空券の予約を例にとった、予約券販売のプロセスの一例である。予約の変更が可能である予約移譲希望者である予約購入者A1702は、初めにステップS1901で、転売管理システム1900に対して航空券予約の操作を行う。予約の際、ステップS1931で予約購入者A1702は、予約に加え、予約変更可否と必要に応じて予約変更条件などの申請を行う。予約変更を可にすると条件マッチング(検索)の処理ステップS1904で譲る側の予約情報として、その対象となる。さらに、予約変更条件には、待機期限・サービス内容の希望などがあるが、予約変更条件は無くてもかまわない。予約変更条件が無ければ、デフォルトで用意した予約変更条件の値がシステムにより設定される。予約変更可否の設定もデフォルト値が設定されているので、必要に応じて利用者が任意の設定指示をシステムに対して操作画面から行う。予約変更を不可にすると条件マッチング(検索)の処理ステップS1904で譲る側の予約情報として、その対象とはならない。なお、前記の申請内容は予約M1921に電子データとして保管される。 【0090】 一方、指定の予約の取得を強く望む予約購入者B1703は、ステップS1902でシステムが提供する画面で予約状況紹介の操作を行ったが、システム処理のステップS1932により満席であり予約ができないという通知を転売管理システム1900のサーバなどからメールなどで受け取る。予約購入者B1703は、指定の予約の取得を強く望んでいる。そのため、予約購入者B1703は、ステップS1903の操作によりシステムの画面で転売希望通知の操作を行い、転売希望の通知を転売管理システム1900に対して行う。その希望内容は、システムにより、ステップS1933の登録処理で、電子データとして転売M1922に保管される。 【0092】 予約券の購入可能通知を受けた予約購入者B1703は、ステップS1909で購入手続操作を行う。購入手続に関するデータはステップS1909の購入手続操作の内容に基づいて、転売管理システム1900により、ステップS1936で電子データとして送信されステップS1910で処理される。また予約購入者A1702は、ステップS1907で、予約購入者B1703に譲った予約の代わりに別の予約を取る操作を実施する。その予約操作において、予約購入者A1702は、その予約関連の情報入力などの操作を行う。この操作に対するデータは転売管理システム1900によってステップS1937で、電子データとして送信され、ステップS1910で処理される。 【0093】 ステップS1910では、前記の操作や処理で送られたデータに基づき、転売管理システム1900は予約購入者A1702の変更便に関する手続と予約購入者B1703の予約に関する購入手続の確定処理を行う。またこの際、転売管理システム1900は予約購入者A1702に対しては予約を移譲したことに対してサービス料金などの設定(ステップS1911での減算)処理を行う。また、予約購入者B1703に対しては指定の予約を譲り受けたことに対する割増料金の設定(ステップS1911での加算)処理を行う。これらの予約券の購入に関するデータは電子データとしてシステムにより自動的に購入M1923に保管される。」 「 [図:0001397778000005.jpg] 」(【図19】) 「【0094】 前記したように、本実施例の方法によれば、指定の予約の取得を強く望む利用者は割増料金の設定により、予約を譲っても良いという利用者から予約を譲り受けることが可能となり、予約を確実に取得する可能性が高まる。また予約を譲った利用者は割引サービスを受けることができる。この際、前記実施例の方法によれば、「ダフ」屋的行為の防止策を行い、適切な転売行為を成立させることができる。例えば予約を譲った者は別の予約を行うように管理するなどの処置を行う。従って予約券の販売率が、前記の転売操作により高まる。また、これらの転売データの分析により予約券の販売計画などの策定を支援することもできるため予約券を販売する側にとっても大変都合が良い。 【0095】 このように本実施例の方法によれば、指定の予約を必要とする利用者、予約を譲った利用者、予約券を販売する業者など、それぞれの、希望をかなえることができる。」 (2)引用文献1の記載から把握できる事項 引用文献1の上記(1)の記載から、引用文献1には、次の事項が記載されているといえる。 ア(ア) 【図1】から、「購入者A」は「一般予約端末装置106」を利用すること、「購入者B」は「マッチング要求端末装置109」を利用することが看取される。 そして、段落【0018】の「利用者が持つ携帯電話などの一般予約端末装置106から予約問合せを行う」、及び、「予約が成立すれば、その予約は電子予約基本データベース103に格納される」との記載から、引用文献1において、「予約が成立」した場合の「利用者」は「購入者A」に該当するといえ、段落【0018】の「利用者が持つ携帯電話などの一般予約端末装置106から予約問合せを行う」との記載、段落【0019】の「予約が不成立の場合、その連絡を受けた利用者は、必要に応じ、利用者が持つ携帯電話などのマッチング要求端末装置109からマッチング処理を依頼する」及び「利用時点でその目的から一般予約端末装置106となったり、マッチング要求端末装置109となったりする」との記載、並びに、【0033】の「ステップS702で予約が成立しなかった場合は、」「前記予約を取るために、利用者はマッチングの処理要求を、事業者などに対して行う」との記載から、引用文献1において、「予約が不成立」の場合の「利用者」は「購入者B」に該当するといえる。 また、段落【0028】の「ステップS701では、予約の設定として、利用者が予約希望の登録を行う」、「ステップS702で、予約が取れた場合は、ステップS703へ遷移する」、及び、「予約が取れなかった場合は、ステップS710へ進む」との記載から、引用文献1において、ステップS701で「予約希望」の「登録」をする「利用者」は、ステップS702の判定により、「予約が取れた(予約が成立した)」場合、「購入者A」となり、「予約が取れなかった(予約が不成立の)」場合、「購入者B」となるといえる。 加えて、段落【0030】の「マッチングの対象は、」「指定の予約を必要とする予約者Bと、予約者Bが必要とする予約確保している予約者Aとの間で行われる」との記載、並びに、段落【0093】の「転売管理システム1900は予約購入者A1702に対しては予約を移譲したことに対してサービス料金などの設定(ステップS1911での減算)処理を行う」及び「予約購入者B1703に対しては指定の予約を譲り受けたことに対する割増料金の設定(ステップS1911での加算)処理を行う」との記載から、引用文献1において、「購入者A」、「予約者A」及び「予約購入者A」は同一人物であり、「購入者B」、「予約者B」及び「予約購入者B」は同一人物であるといえる。 さらに、段落【0056】の「指定の予約を強く望む利用者を予約希望者801」、「予約希望者801が、」「Web画面や携帯電話などから予約の意思があることを示す操作を行う。その指示を受けたシステムは、そのデータを事業者マッチング処理サーバ装置803に送信する」、及び、「複数の移譲された予約案件がある場合は、」「予約案件の一覧を予約希望者801に開示し、そこから選ばせるようにしても良い」との記載から、引用文献1において、「購入者B」と「指定の予約を強く望む利用者を予約希望者801」とは同一人物であるといえる。 以上のとおりであるから、ステップS701の「予約希望」の「登録」をする「利用者」を「予約希望の登録をする利用者」とし、また、ステップS702において「予約が成立」した取れた場合の「利用者」、「購入者A」、「予約購入者A」を「予約者A」とし、ステップS702において「予約が不成立」の場合の「利用者」、「購入者B」、「予約購入者B」及び「指定の予約を強く望む利用者を予約希望者801」を「予約者B」と用語を整理する。 (イ)段落【0018】、段落【0019】の記載及び【図1】、段落【0086】の記載及び【図17】、段落【0089】の「予約の変更が可能である予約移譲希望者である予約購入者A1702は、初めにステップS1901で、転売管理システム1900に対して航空券予約の操作を行う」との記載、並びに、段落【0090】~【0092】の記載及び【図20】から、【図1】の事業者マッチング処理サーバ装置104と事業者一般予約処理サーバ装置を含む「予約販売事業者」のシステム、【図17】の「予約販売事業者」のシステム、及び、【図19】の「転売管理システム」は同一の機能を有する「予約販売事業者」のシステムであるといえる。 (ウ)上記(ア)及び(イ)を踏まえて、以下、引用文献1の記載から把握できる事項を確認する。 イ 【図1】から、「予約販売事業者」は、「事業者マッチング処理サーバ装置104」及び「事業者一般予約処理サーバ装置105」を有することが看取される。これを踏まえると、段落【0017】の記載から、引用文献1には、「予約販売事業者のシステム、一般予約端末装置、マッチング要求端末装置、並びに、通信回線から構成されるシステム」が記載されているといえる。 ウ 段落【0018】の記載、及び、段落【0089】の「予約の変更が可能である予約移譲希望者である予約購入者A1702は、初めにステップS1901で、転売管理システム1900に対して航空券予約の操作を行う」との記載から、引用文献1には、「一般予約端末装置は予約者Aに利用され」ること、及び、「予約者Aは予約希望の登録をする利用者として一般予約端末装置から予約問合せを行い、予約販売事業者のシステムで予約が処理され」ることが記載されているといえ、段落【0019】の「予約が不成立の場合、その連絡を受けた利用者は、必要に応じ、利用者が持つ携帯電話などのマッチング要求端末装置109からマッチング処理を依頼する」との記載から、引用文献1には、「一般予約端末装置とは異なるマッチング要求端末装置は予約者Bに利用され」ることが記載されているといえる。 エ 段落【0028】の「ステップS701では、予約の設定として、利用者が予約希望の登録を行う」及び「予約が取れた場合は、ステップS703へ遷移する」との記載、段落【0029】の「ステップS703では、予約を移譲する意思があるかどうかを入力する」、「予約を移譲する意思があれば、ステップS704で、その予約移譲に関する情報の設定(入力し登録する)を行う」、「予約移譲に関する情報には」「割引率なども含まれる」及び「ステップS703とステップS704は、ステップS701で、同時に行っても良い」との記載、段落【0038】の「事業者からメニューが送られてくる。予約希望メニューを選択すると図13に示す入力項目が表示され、カーソルの移動に沿って入力を行い、OKボタン1301を押すと、予約希望の入力データが確定し、事業者マッチング処理サーバ装置803に、その情報が送信される」との記載、段落【0057】の「譲っても良いとする予約移譲者の希望など(移譲者の特典)の様々な条件」との記載、段落【0086】の「購入者A1702が予約販売事業者1701に対して予約1711するための処理を行うための予約指示操作を行う」との記載、段落【0089】の「予約の際、ステップS1931で予約購入者A1702は、予約に加え、予約変更可否と必要に応じて予約変更条件などの申請を行う」との記載、並びに、【図15(B)】から看取される「移譲者の特典」との項目の「チケット半額」、「チケット60%」等から、引用文献1には、「予約者Aは、予約希望の登録をする利用者として予約希望の登録を行うことであって、予約希望メニューのOKボタンを押すと、予約希望の入力データが確定し、予約販売事業者のシステムにその情報が送信され、当該予約を譲渡する意思があれば、その予約移譲に関する情報の登録を行い、予約希望の登録と予約移譲に関する情報の登録とを同時に行ってもよく、予約譲渡に関する情報には、予約者Aの「移譲者の特典」としての割引率などが含まれ」ることが記載されているといえる。 オ (ア)段落【0018】の「利用者が持つ携帯電話などの一般予約端末装置106から予約問合せを行う」との記載、段落【0019】の「利用時点でその目的から一般予約端末装置106となったり、マッチング要求端末装置109となったりする」との記載、段落【0086】の「購入者B1703が予約販売事業者1701に対して予約1712を行うための予約指示操作を行う」との記載、及び、段落【0090】の「指定の予約の取得を強く望む予約購入者B1703は、ステップS1902でシステムが提供する画面で予約状況紹介の操作を行った」との記載から、引用文献1には、「予約者Bは、予約希望の登録をする利用者として予約問い合わせを行」うことが記載されているといえる。 (イ)段落【0040】の「予約希望者の個人情報と該当予約コードIから予約希望者と予約移譲希望者などの予約関連情報のマッチング(検索)の処理」との記載から、引用文献1において、購入者Bと購入者Aなどの予約関連情報のマッチング(検索)の処理の「マッチング」と「検索」とは同義で用いられているといえる。 さらに、段落【0033】の「ステップS702で予約が成立しなかった場合は、」「前記予約を取るために、利用者はマッチングの処理要求を、事業者などに対して行う」との記載、段落【0035】の「マッチングの要求を受けた、事業者側などのサーバは、ステップS711で、利用者の希望する予約の獲得のために、「予約を必要な利用者に譲っても良い」という利用者の予約移譲データベースの検索処理を行う」との記載、並びに、段落【0086】の「購入者B1703が予約販売事業者1701に対して予約1712を行うための予約指示操作を行う」、「購入者B1703が依頼した予約がシステムの処理によって成立しなかった場合、」「購入者B1703は予約販売事業者1701に対して、割増予約依頼1714などのための依頼指示操作をシステムに対して行う」及び「割増予約依頼1714とは、既に予約を獲得している利用者、例えば購入者A1702が予約を確保していたとして、その予約を、割増料金を払うことによって獲得しようとする行為である」との記載から、引用文献1には、「予約が成立しなかった場合、予約者Bの希望する予約を、割増料金を払うことによって獲得するために、「予約を必要な利用者に譲っても良い」という予約者Aの予約関連情報のマッチングの処理要求を行うこと」が記載されているといえる。 (ウ)上記(ア)及び(イ)から、引用文献1には、「予約者Bは、予約希望の登録をする利用者として予約問い合わせを行い、予約が成立しなかった場合、予約者Bの希望する予約を、割増料金を払うことによって獲得するために、「予約を必要な利用者に譲っても良い」という予約者Aの予約関連情報のマッチングの処理要求を行うこと」が記載されているといえる。 カ 段落【0056】の「指定の予約を強く望む」「予約希望者801が、」「Web画面や携帯電話などから予約の意思があることを示す操作を行う」、「その指示を受けたシステムは、そのデータを事業者マッチング処理サーバ装置803に送信する」との記載について、上記アのとおり、「指定の予約を強く望む」「予約希望者801」は「予約者B」であるから、「予約希望者801が、」「Web画面や携帯電話などから予約の意思があることを示す操作を行う」、及び、「その指示を受けたシステムは、そのデータを事業者マッチング処理サーバ装置803に送信する」との記載は、「予約者Bによる操作によって、マッチングの処理要求を予約販売事業者のシステムに送信」することを説明するものである。 そして、段落【0056】の「複数の移譲された予約案件がある場合は、」「予約案件の一覧を予約希望者801に開示し、そこから選ばせるようにしても良い」との記載、並びに、段落【0057】の「予約案件の一覧の例を図15(B)に示す」及び「すなわち指定の予約を強く望む利用者が必要とする予約に関して、予約を譲っても良いと申し出た予約の一覧がシステムにより携帯電話やパソコンなどの画面上に情報公開されている」との記載から、引用文献1には、「マッチングの処理の結果として、予約案件の一覧を予約者Bに開示」することが記載されているといえる。 さらに、【図15(B)】から、予約可能な一覧には、購入者Bが選択可能な移譲予約ごとに、「割増率」として、「30%」、「15%」及び「10%」、「移譲者の特典」として、「チケット半額」、「チケット60%」及び「5000円引き」、並びに、予約登録先URLが関連付けられていることが看取され、段落【0029】の「ステップS703では、予約を移譲する意思があるかどうかを入力する」、「予約を移譲する意思があれば」「その予約移譲に関する情報の設定(入力し登録する)を行う」及び「予約移譲に関する情報には」「希望する変更先の便の」「割引率なども含まれる」との記載、並びに、段落【0057】の「希望する予約には、譲り受けたいと願う予約を移譲されることを希望する利用者のサービス提供条件など(割増率)と、譲っても良いとする予約移譲者の希望など(移譲者の特典)の様々な条件がついている」、「譲り受けたいと願う予約移譲希望者のサービス提供条件など(割増率)は譲っても良いとする予約移譲者の希望など(移譲者の特典)の値からシステムによって算出された値である」との記載から、引用文献1には、「予約案件の一覧には、予約者Bが選択可能な移譲予約ごとに、「移譲者の特典」として予約者Aが設定した「チケット半額」、「チケット60%」及び「5000円引き」、予約者Aの設定した「移譲者の特典」の値から予約販売事業者のシステムが算出した「割増率」として、「30%」、「15%」及び「10%」、並びに、予約登録先URLが関連付けられて」いることが記載されているといえる。 段落【0057】の「指定の予約を強く必要とする予約の希望者は、これらの予約一覧画面から希望するものを選択することもできる。選択の際は、URL1502などにアクセスし、その詳細などを確認して予約を確定するための操作を行う」との記載から、引用文献1には、「予約者Bは、これらの予約案件の一覧から希望するものを選択するために、URLにアクセスし、その詳細などを確認して予約を確定するための操作を行」うことが記載されているといえる。 キ 段落【0086】の「購入者B1703は予約販売事業者1701に対して、割増予約依頼1714などのための依頼指示操作をシステムに対して行う」、「割増予約依頼1714とは、既に予約を獲得している利用者、例えば購入者A1702が予約を確保していたとして、その予約を、割増料金を払うことによって獲得しようとする行為である」及び「利用者の指示どおりシステムが割増予約1714を予約販売事業者1701のサーバなどに対して行った結果、システムの予約処理で予約が成立したと判断されると、予約販売事業者1701のサーバなどは購入者B1703に対して予約成立に関する通知処理1715を行う」との記載、段落【0092】の「予約券の購入可能通知を受けた予約購入者B1703は、ステップS1909で購入手続操作を行う」との記載、【図1】、並びに、【図7】から、引用文献1には、「予約者Aの予約を、予約販売事業者のシステムに対して割増料金を払うことによって獲得しようとする指示を行った結果、予約が成立したと判断されると、予約販売事業者のシステムは予約者Bに対して予約成立に関する通知処理を行い、予約者Bは購入手続操作を行」うことが記載されているといえる。 ク 段落【0093】の「ステップS1910では、前記の操作や処理で送られたデータに基づき、」「転売管理システム1900は予約購入者A1702に対しては予約を移譲したことに対してサービス料金などの設定(ステップS1911での減算)処理を行う」、及び、「予約購入者B1703に対しては指定の予約を譲り受けたことに対する割増料金の設定(ステップS1911での加算)処理を行う」との記載から、引用文献1には、「予約者Bの購入手続操作に基づき、予約販売事業者のシステムは、予約者Aに対しては予約を移譲したことに対してサービス料金などの設定処理を行い、予約者Bに対しては指定の予約を譲り受けたことに対する割増料金の設定処理を行う」ことが記載されているといえる。 (3)引用文献1に記載されている発明 上記(2)から、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されているといえる。 「 予約販売事業者のシステム、一般予約端末装置、マッチング要求端末装置、並びに、通信回線から構成されるシステムにおける予約販売事業者のシステムあって、 一般予約端末装置は予約者Aに利用され、予約者Aは予約希望の登録をする利用者として一般予約端末装置から予約問合せを行い、予約販売事業者のシステムで予約が処理され、 一般予約端末装置とは異なるマッチング要求端末装置は予約者Bに利用され、 予約者Aは、予約希望の登録をする利用者として予約希望の登録を行うことであって、予約希望メニューのOKボタンを押すと、予約希望の入力データが確定し、予約販売事業者のシステムにその情報が送信され、当該予約を譲渡する意思があれば、その予約移譲に関する情報の登録を行い、予約希望の登録と予約移譲に関する情報の登録とを同時に行ってもよく、予約譲渡に関する情報には、予約者Aの「移譲者の特典」としての割引率などが含まれ、 予約者Bは、予約希望の登録をする利用者として予約問い合わせを行い、予約が成立しなかった場合、予約者Bの希望する予約を、割増料金を払うことによって獲得するために、「予約を必要な利用者に譲っても良い」という予約者Aの予約関連情報のマッチングの処理要求を行うことであって、予約者Bによる操作によって、マッチングの処理要求を予約販売事業者のシステムに送信し、 マッチングの処理の結果として、予約案件の一覧を予約者Bに開示し、予約案件の一覧には、予約者Bが選択可能な移譲予約ごとに、「移譲者の特典」として予約者Aが設定した「チケット半額」、「チケット60%」及び「5000円引き」、予約者Aの設定した「移譲者の特典」の値から予約販売事業者のシステムが算出した「割増率」として、「30%」、「15%」及び「10%」、並びに、予約登録先URLが関連付けられており、 予約者Bは、これらの予約案件の一覧から希望するものを選択するために、URLにアクセスし、その詳細などを確認して予約を確定するための操作を行うことであって、予約者Aの予約を、予約販売事業者のシステムに対して割増料金を払うことによって獲得しようとする指示を行った結果、予約が成立したと判断されると、予約販売事業者のシステムは予約者Bに対して予約成立に関する通知処理を行い、予約者Bは購入手続操作を行い、予約者Bの購入手続操作に基づき、予約販売事業者のシステムは、予約者Aに対しては予約を移譲したことに対してサービス料金などの設定処理を行い、予約者Bに対しては指定の予約を譲り受けたことに対する割増料金の設定処理を行う 予約販売事業者のシステム。」 2 引用文献2について (1)引用文献2に記載されている事項 原査定の拒絶の理由で引用された、本願出願前に、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2012-133435号公報(平成24年7月12日出願公開)には、次の事項が記載されている。 「【背景技術】 【0002】 企業、大学、官公庁等、複数の利用者が会議室や設備を頻繁に利用する職場の多くは、施設予約管理システムなどをもって施設利用の運用を図っている。しかし、時期によっては施設の利用が集中するため、施設予約管理システムだけでは調整仕切れない場合が生じる。例えば、来客などで会議室を必要としているにも関わらず、会議室のすべてが予約済みである場合などは、先約者に交渉して調整する。調整は電話、電子メール、等、施設管理システム以外の手段を必要とするため、大人数の組織や多くの施設を抱える企業では、調整に多くの工数がかかっていた。また、予約者が、譲渡可能な先約者を見逃してしまうこともしばしばあった。」 「【0028】 図2は処理の流れを示すフローチャートである。利用者は利用者端末を介して予約条件、利用者情報を施設予約装置200の予約登録部205に入力する(S302)。予約登録部205は入力された予約情報、利用者情報を予約DB202に記憶し、空室検索部204に空室検索を指示する。予約DB202には施設名以外の情報が格納される。「予約成立の有無」としては「無」が格納される。空室検索部204は定員をキーとして施設DB201を検索し、予約条件に合致する施設を抽出する。次に、空室検索部204は施設名をキーとして、予約DB202を検索し、予約の有無を判断する。予約条件に合致する空室がある場合(S303 YES)、予約を登録し(S304)終了する(S305)。 【0029】 空室がない場合(S303 NO)、空室検索部204は代替検索部206に譲渡候補者と、この譲渡候補者が代替として使い得る代替施設を検索させる。代替検索部206は、譲渡候補者の予約する定員をキーとして施設DB201を検索し、条件を満たす施設名称を抽出する。次に代替検索部206はこの施設名称をキーとして予約DB202を検索して、譲渡候補者のための代替施設とを検索し、抽出された代替施設の予約の有無を判断する。使用可能な代替施設が存在する譲渡候補者が存在する場合は(S306 YES)、各譲渡候補者に代替適性に応じた候補者番号を付与する(S307)。譲渡候補者に使用可能な代替施設が存在しない場合は(S306 NO)、第2の実施形態で後述するように、譲渡候補者に対する譲渡候補者(下位の譲渡候補者)について、代替施設を検索する。 【0030】 代替検索部206は、譲渡候補者毎に代替にふさわしいか否かを計算する。代替検索部206は、もっとも代替にふさわしい譲渡候補者から順に候補者番号K(K=1~M)を付与し、代替希望DB203に、検索された譲渡候補者を候補者番号と代替施設とに関連付けて格納する。Mは譲渡候補者の数に相当する。なお、ここでは、代替にふさわしい度合いを代替適性度と呼ぶ。調整部207は、代替希望DB203から、代替検索部206が付した候補者番号の順に、譲渡候補者名を取得する。つづいて調整部207は、この譲渡候補者名をキーとして予約DB202を検索して、この譲渡候補者の連絡先を得、譲渡候補者端末に変更了解の有無を問う通知を送信する(S308)。譲渡候補者が了解した場合(S308 YES)は、変更登録部208が、譲渡候補者の予約施設の代替施設への変更と、利用者の、譲渡候補者の予約していた施設への予約と、を予約DB202に登録し(S311)、終了する(S311)。」 (2)引用文献2に記載されている技術的事項 上記(1)から、引用文献2には、次の技術的事項が記載されているといえる。 「 利用者は利用者端末を介して予約条件、利用者情報を施設予約装置予約登録部に入力し、予約条件に合致する空室がある場合、予約を登録し、空室がない場合、空室検索部204は代替検索部206に譲渡候補者と、この譲渡候補者が代替として使い得る代替施設を検索させ、譲渡候補者端末に変更了解の有無を問い、譲渡候補者が了解した場合は、変更登録部208が、譲渡候補者の予約施設の代替施設への変更と、利用者の、譲渡候補者の予約していた施設への予約と、を予約DB202に登録すること。」 第5 当審の判断 1 対比 本願発明と引用発明とを対比する。 (1)引用発明の「予約を必要な利用者に譲っても良い」という「予約者A」は、本願発明の「第1のユーザ」に相当する。引用発明1の利用者Aに利用される「一般予約端末装置」は、本願発明の「第1端末」に相当する。 引用発明の「一般予約端末装置とは異なるマッチング要求端末装置」は、本願発明の「前記第1端末とは異なる第2端末」に相当する。 そして、引用発明の「予約販売事業者のシステム、一般予約端末装置、マッチング要求端末装置、並びに、通信回線から構成されるシステムにおける予約販売事業者のシステム」は、本願発明の「第1端末および、前記第1端末とは異なる第2端末と通信する情報処理装置」と、「第1端末および、前記第1端末とは異なる第2端末と通信する情報処理システム」との点で共通する。 (2)ア 引用発明における、「一般予約端末装置は予約者Aに利用され、予約者Aは予約希望の登録をする利用者として一般予約端末装置から予約問合せを行い、予約販売事業者のシステムで予約が処理され」、「当該予約を譲渡する意思があれば、その予約移譲に関する情報の登録を行い、予約希望の登録と予約移譲に関する情報の登録とを同時に行」うことについて、引用発明の「予約希望の登録」により登録された予約は、「施設」の予約ではない点で相違するものの、予約者Aとは異なる者に移譲する意思がある予約である点で、本願発明の「前記第1端末のユーザである第1ユーザによって予約され、前記第1ユーザとは異なるユーザに譲渡可能な」「予約に関する予約情報」に相当する。そして、引用発明の「予約移譲に関する情報」は、予約者Aとは異なる者が予約者Aに支払いを行うことに関するものではない点で相違するものの、予約者Aが設定する点で、本願発明の「前記第1ユーザから前記異なるユーザに前記」「予約を譲渡する条件として前記第1ユーザによって設定された」「譲渡条件」に相当する。 そうすると、引用発明の「予約販売事業者のシステムで予約が処理され」、「予約希望の登録と予約移譲に関する情報の登録とを同時に行」うことは、本願発明の「前記第1端末のユーザである第1ユーザによって予約され、前記第1ユーザとは異なるユーザに譲渡可能な」「予約に関する予約情報と、前記第1ユーザから前記異なるユーザに前記」「予約を譲渡する条件として前記第1ユーザによって設定された」「譲渡条件とを、前記第1端末から受信」することに相当する。 イ 引用発明の「予約者B」は、予約希望の登録をする利用者として予約問い合わせを行い、予約が成立しなかった場合、当該問い合わせを行った予約を、割増料金を払うことによって獲得しようとする者である点で、本願発明の「第2ユーザ」に相当する。そして、引用発明において、予約者Bが予約希望の登録をする利用者として予約問い合わせを行うことは、これにより、「予約販売事業者のシステムで予約が処理され」ることになる点で、このときの引用発明の、予約問い合わせの内容は、本願発明の「検索条件」に相当する。そして、引用発明において、予約者Bが予約希望の登録をする利用者として予約問い合わせをすることは、これにより、予約販売事業者のシステムは、当該問い合わせを受け付けることになることから、引用発明の、予約販売事業者のシステムが、当該問い合わせを受け付けることは、本願発明の「前記第2端末のユーザである第2ユーザによって入力された検索条件を前記第2端末から受信」することに相当する。 ウ 引用発明は、「予約者Bは、予約希望の登録をする利用者として予約問い合わせを行い、予約が成立しなかった場合、予約者Bの希望する予約を、割増料金を払うことによって獲得するために、「予約を必要な利用者に譲っても良い」という予約者Aの予約関連情報のマッチングの処理要求を行うことであって、予約者Bによる操作によって、マッチングの処理要求を予約販売事業者のシステムに送信し」、「マッチングの処理の結果として、予約案件の一覧を予約者Bに開示し、予約案件の一覧には、予約者Bが選択可能な移譲予約ごとに、「移譲者の特典」として、予約者Aが設定した「チケット半額」、「チケット60%」及び「5000円引き」、予約者Aの設定した「移譲者の特典」の値から予約販売事業者のシステムが算出した「割増率」として、「30%」、「15%」及び「10%」、並びに、予約登録先URLが関連付けられて」いるものであって、このときの引用発明の予約案件の一覧に含まれる「予約者Bが選択可能な移譲予約」及び「「移譲者の特典」として、予約者Aが設定した「チケット半額」、「チケット60%」及び「5000円引き」」は、それぞれ、本願発明の「予約情報」及び「譲渡条件」に相当する。そして、引用発明の「予約者Bによる操作によって、マッチングの処理要求を予約販売事業者のシステムに送信」することは、「マッチングの処理の結果として、予約案件の一覧を予約者Bに開示」ために行われる点で、本願発明の「前記検索条件に基づき、前記予約情報と前記譲渡条件とを前記第2端末に送信」することに相当する。 エ 引用発明において、「予約者Bは、これらの予約案件の一覧から希望するものを選択するために、URLにアクセスし、その詳細などを確認して予約を確定するための操作を行う」ことは、「予約者Bの予約を、予約販売事業者のシステムに対して割増料金を払うことによって獲得しようとする指示を行」うことで、操作内容を予約販売事業者のシステムが受信するものであることであって、このとき、「割増料金」は、「移譲者の特典」として予約者Aが設定した「チケット半額」、「チケット60%」及び「5000円引き」などの値から予約販売事業者のシステムが算出したものであり、さらに、予約者Bは、引用文献1【図15(B)】の画面を見ることで、予約者Aが受ける利益をも確認することができるものであるから、引用発明の、当該予約販売事業者のシステムが受信する情報は、本願発明の「要求情報」に相当し、引用発明の、当該予約販売事業者のシステムが当該情報を受信することは、本願発明の「前記予約情報と前記譲渡条件とに基づく、前記」「予約の譲渡を要求する要求情報を前記第2端末から受信する」ことに相当する。 オ 引用発明において、「予約販売事業者のシステム」は、通信回線を介して「一般予約端末装置」、「マッチング要求端末装置」と接続されているものであるから、上記ア~エの送受信を行う「通信手段」を備えていることは明らかである。そうすると、引用発明の当該通信手段は、本願発明の「前記第1端末のユーザである第1ユーザによって予約され、前記第1ユーザとは異なるユーザに譲渡可能な」「予約に関する予約情報と、前記第1ユーザから前記異なるユーザに前記施設の予約を譲渡する条件として前記第1ユーザによって設定された」「譲渡条件とを、前記第1端末から受信し、前記第2端末のユーザである第2ユーザによって入力された検索条件を前記第2端末から受信し、前記検索条件に基づき、前記予約情報と前記譲渡条件とを前記第2端末に送信し、前記予約情報と前記譲渡条件とに基づく、前記」「予約の譲渡を要求する要求情報を前記第2端末から受信する通信部」に相当する。 (3)引用発明の「予約者Bは購入手続操作を行い、予約者Bの購入手続操作に基づき、予約販売事業者のシステムは、予約者Aに対しては予約を移譲したことに対してサービス料金などの設定処理を行い、予約者Bに対しては指定の予約を譲り受けたことに対する割増料金の設定処理を行う」ことは、「予約者Bは、これらの予約案件の一覧から希望するものを選択するために、URLにアクセスし、その詳細などを確認して予約を確定するための操作を行」い、「予約が成立したと判断され」たときに行われる処理であるから、本願発明の「前記要求情報の受信に基づいて、前記第2ユーザへの前記」「予約の譲渡に関する処理を行う」ことに相当する。 そして、引用発明において、予約販売事業者のシステムには、当該処理を実行するための手段を有していることは明らかであるから、引用発明の当該手段は、本願発明の「前記要求情報の受信に基づいて、前記第2ユーザへの前記」「予約の譲渡に関する処理を行う制御部」に相当する。 (4)そうすると、本願発明と引用発明とは、次の点で、一致又は相違する。 <一致点> 「 第1端末および、前記第1端末とは異なる第2端末と通信する情報処理システムであって、 前記第1端末のユーザである第1ユーザによって予約され、前記第1ユーザとは異なるユーザに譲渡可能な予約に関する予約情報と、前記第1ユーザから前記異なるユーザに前記予約を譲渡する条件として前記第1ユーザによって設定された譲渡条件とを、前記第1端末から受信し、前記第2端末のユーザである第2ユーザによって入力された検索条件を前記第2端末から受信し、前記検索条件に基づき、前記予約情報と前記譲渡条件とを前記第2端末に送信し、前記予約情報と前記譲渡条件とに基づく、前記予約の譲渡を要求する要求情報を前記第2端末から受信する通信部と、 前記要求情報の受信に基づいて、前記第2ユーザへの前記予約の譲渡に関する処理を行う制御部とを備える。」 <相違点> (相違点1) 「情報処理システム」が、本願発明では、「情報処理装置」であるのに対し、引用発明では、「予約販売事業者のシステム」であって、一の装置ではない点。 (相違点2) 本願発明は、譲渡可能な予約が「施設」に関するものであるのに対し、引用発明は、譲渡可能な予約が「施設」とは特定されていない点。 (相違点3) 譲渡条件が、本願発明では、第1ユーザによって設定された「前記異なるユーザが前記第1ユーザに支払いを行うことに関する」ものであるのに対し、引用発明では、予約者Aによって設定される「移譲者の特典」としての割引率などであって、「前記異なるユーザが前記第1ユーザに支払いを行うことに関する」といえるか定かではない点。 2 相違点の判断 (1)相違点1について 引用発明の「予約販売事業者のシステム」について、上記「第4」1(2)ア(イ)のとおり、【図1】から、事業者マッチング処理サーバ装置104、事業者一般予約処理サーバ装置105を含むことが看取され、他方、【図19】から、一のシステムである転売管理システムが看取される。そうすると、「予約販売事業者のシステム」の機能を、それぞれ、異なるサーバに分ける実現させる構成とするか、一のシステムで実現させる構成とするかは、設計的事項にすぎない。よって、引用発明の「予約販売事業者のシステム」を一の装置で実現する構成とすることは、当業者が容易になし得たものである。 (2)相違点2について 引用文献2には、上記「第4」2(2)の技術的事項が記載されており、予約しようとする空室の施設がない場合、譲渡候補者の予約している施設に譲渡の問い合わせを行うものである。 そうすると、引用発明と引用文献2に記載された技術的事項は、予約の譲渡に関するものである点で、技術分野は共通し、引用文献1の【0006】には、「ホテル、航空券、チケットなどの電子予約システムにおいて、空き予約が無い状態でも緊急予約が取れるように既存予約者と緊急予約者間でのマッチングを行うことを支援する電子予約システム」「を提供すること」との記載があることから、引用発明に引用文献2に記載された技術的事項を適用して、相違点2の構成とすることは、当業者が容易になし得た事項である。 (3)相違点3について 引用発明は、「「移譲者の特典」として予約者Aが設定した「チケット半額」、「チケット60%」及び「5000円引き」、予約者Aの設定した「移譲者の特典」の値から予約販売元事業者のシステムが算出した「割増率」として、「30%」、「15%」及び「10%」、並びに、予約登録先URLが関連付けら」た「予約案件の一覧を予約者Bに開示」するものであって(「予約案件の一覧」について、下記、引用文献1【図15(B)】参照)、「予約者A」は、「予約移譲に関する情報の登録を行い、予約希望の登録と予約移譲に関する情報の登録とを同時に行ってもよく、予約譲渡に関する情報には、予約者Aの「移譲者の特典」としての割引率などが含まれ」、「予約者B」は、「これらの予約案件の一覧から希望するものを選択するために、URLにアクセスし、その詳細などを確認して予約を確定するための操作を行うことであって」、「予約者Aの予約を、予約販売事業者のシステムに対して割増料金を払うことによって獲得しようとする指示を行った結果、予約が成立したと判断されると」、「予約者Aに対しては予約を移譲したことに対してサービス料金などの設定処理」が行われ、予約者Bに「予約者Aの予約を、予約販売事業者のシステムに対して割増料金を払うことによって獲得」させるものである。 「 [図:0001397778000006.jpg] 」(【図15(B)】) このように、引用発明において、予約者Bは、割増率に相当する料金を追加して予約販売事業者に対して支払うことで、予約者Aが「移譲者の特典」を受けることができることを理解した上で、「予約案件の一覧」の中から所望する予約の獲得のための操作を行うものであり、このため、予約者Bは、自身が追加で支払う割増料金に相当する料金に、予約者Aの「移譲者の特典」に相当する料金が含まれることを理解していることは明らかである。そして、予約者Aは、自身が所望する予約が不成立の場合、「予約案件の一覧」の中から所望する予約の獲得のための操作を行うことのできる利用者(予約者B)にもなり得ることから、予約者Bが割増料金を追加的に支払うことにより、予約者Aは、サービスについて、「移譲者の特典」で設定された内容に相当する料金の割引を受けるという利益を享受することができることを理解しているといえる。そうすると、予約者Aは、このような利益を享受することは、予約者Aとは異なる予約希望の登録をする利用者に予約を移譲する意思がある場合に、「予約移譲に関する情報」の登録を行おうとする動機付けとなる。 そして、上述したとおり、引用発明における、「予約移譲に関する情報」は、予約者Aが「移譲者の特典」として設定される内容を示す情報であって、予約者Bが、予約者Aの予約を移譲してもらう代わりに、予約者Aが設定した「移譲者の特典」の内容に基づく料金を含む割増率に相当する料金を追加的に予約販売事業者に対して支払い、これにより、予約者Aは、サービスについて、「移譲者の特典」の内容に相当する料金の割引を受けるという利益を享受することができる。 このように、予約者Aと予約者Bは、両者の間で、予約販売事業者のシステムを介して、割引又は割増に相当する料金の授受を行うことに等しいことが行われることを理解しているものである。そして、「予約移譲に関する情報」は、予約者Aとは異なる者に予約を移譲することで、予約者Aが享受する利益の内容を具体的に示す情報であるから、予約者Bが予約者Aに支払うことを示す情報であるといえる。 よって、相違点3は、実質的な相違点になるものではない。 (4)「譲渡条件」について 念のため、上記1(2)エにおける、「引用発明の、当該予約販売元事業者のシステムが受信する情報が、本願発明の「要求情報」に相当する」との点が相違点であるとして検討をする。 本願発明の「前記予約情報と前記譲渡条件とに基づく、前記施設の予約の譲渡を要求する要求情報を前記第2端末から前記通信部によって受信すること」について、本願明細書の発明の詳細な説明には次のとおりに記載されている。 「【0031】 例えば、ユーザが希望のレストランに予約する場合、図4(a)に示すようにユーザ端末200に表示された画面の入力受付フィールドに従い、予約時間を「2015/11/15 19:00-21:00」と、予約リソース数(レストランやサロン等の予約であれば予約を希望する人数、タスク管理の予約であれば、工数等)を「5名」と、席・部屋情報(レストラン等の店舗であれば、カウンター席、窓際テーブル、個室、禁煙席、宴会席等の席情報、会議室等であれば、応接室、大規模会議室、集会室等の部屋情報)を「窓際テーブル」と、メニュー情報(レストラン等の店舗であれば、席の予約だけでなく、料理の予約をする際に対象の料理を示す情報、サロン等の店舗であれば、カット、カラー、パーマ、ネイル等の施術メニュー)を「季節の限定コース」と指定し、予約内容を設定することができる。また、併せて仮に予約が競合してしまった場合に備え、予めインセンティブ予算を設定することもできる。図4(a)で示すように、例えば、下限1,000円、上限3,000円と設定することができる。 【0032】 ここで、「インセンティブ」とは、予約の競合が発生した際に、競合相手に予約の譲渡してもらうために支払われる金銭、メッセージングアプリで使用できるポイント等をいう。当該インセンティブを設けることで、ある店舗のある時間帯に行くことを強く希望するユーザに、既に予約をしている他のユーザが予約を譲渡する誘因となり、仮に競合が発生しても、予約を強く希望するユーザが諦めることなく、希望する店舗等に予約をすることができる。 【0033】 上述の予約内容を条件として、「この条件で予約」表記する入力ボタンを押下すると、予約要求が実行される。予約要求が実行されると、図4(b)に示すように、競合する予約が存在する場合には、「申し訳ございません。ご指定の条件は予約がいっぱいです。予約譲渡可能なユーザ情報等をご覧ください。」といった断りのメッセージを表示することができる。また、併せて予約状況として、競合する他のユーザと当該他のユーザの予約時間、自らの予約希望時間および競合している時間をタイムライン表で表示することで、どのユーザに予約の譲渡交渉をすればいいのか視覚的に容易に理解することができる。また、当該タイムライン表示の特定のユーザの予約時間エリアをタップ等して指定すると、詳細情報として、例えば「ユーザC ○完全譲渡のみ ○3,000円で譲渡可能」といった表示をドロップダウンメニューで表示し、譲渡交渉相手が設定したインセンティブ情報を確認することもできる。また、当該タイムライン表示の中に(例えば、特定のユーザの予約時間エリア内に)インセンティブ情報を表示してもよい。これにより、具体的に、予約の譲渡にあたってどの様な条件を満たせばいいのか、視覚的に容易に、また、ユーザの情報と併せて一度に確認することができる。なお、この時、例えば、競合相手のユーザ情報および当該ユーザのうち予約の譲渡が可能なユーザの情報を表示するにあたって、これらのユーザのプライバシーを考慮して、ユーザが特定されるような詳細な情報(例えば、ユーザ名、アイコン等)を非表示にして表示することもできる。 【0034】 また、当該ドロップダウンメニューで当該ユーザと予約譲渡のための交渉を要求するための「交渉要求」ボタンや予約譲渡要求を実行する「譲渡要求」ボタンを入力受付機能として設けることもできる。さらに、併せて、予約譲渡だけではなく、指定した予約内容に類似する予約時間帯で空きがあれば「20:30~22:30であれば予約可能です!」といった案内表示や類似する席で空きがあれば「窓から離れたテーブルであれば予約可能です!」といった案内表示を表示することもできる。予約時間に近い空き時間や予約対象の店舗等に類似する店舗情報を通知することで、単に予約が競合するため予約不可能であるとの通知をする従来技術と比較して、予約の選択の可能性および選択の幅を広げ、ユーザにとって利便性の高いサービスを提供することができる。 【0035】 例えば、図4で示すように「譲渡要求」ボタンを押下して、譲渡要求を実行すると、一例として、図4(c)で示すように、予約の譲渡が成立させ「○ユーザCからの譲渡が成立しました!」と表示し、また、予約を確定させ「○2015-11-15(日)19:00~21:00 5名 窓際テーブル 季節の限定コースで予約が確定しました。」と表示することができる。 【0036】 これにより、サービスシステムを用いたレストラン予約サービスを利用するユーザは、予約が競合しているため、単に希望の予約を諦めるのではなく、競合するユーザを自身で検索せずに、予約の競合相手のユーザの情報および当該ユーザのうち予約の譲渡が可能なユーザの情報を確認することができる。ひいては、効率的に予約の譲渡によって希望の予約をすることができる。または、類似の予約を案内することで、希望に近い予約をすることができる。」 このように、本願発明における「前記予約情報と前記譲渡条件とに基づく、前記施設の予約の譲渡を要求する要求情報を前記第2端末から前記通信部によって受信すること」における「要求情報」とは、サーバ100から提示された条件をユーザが受け入れるか否かを確認するためのものにすぎない。このため、引用発明において、「割増率」は「予約者Aの設定した「移譲者の特典」の値から予約販売事業者のシステムが算出した」ものであり、予約販売元事業者のシステムから送信されてきた「予約案件の一覧」(下記、引用文献1の【図15(B)】参照)の内容を確認した上で、予約を獲得するための操作を行うものであるから、「引用発明の、当該予約販売元事業者のシステムが受信する情報」は、「施設の予約」の点は別にして、本願発明の「要求情報」と何ら異なるものではないから、当該相違点は、表現上の差異にすぎない。 「 [図:0001397778000007.jpg] 」(【図15(B)】) (5)効果について 実質的な相違点である上記相違点1~2の構成とすることで奏する効果は、当業者の予測し得る範囲内の事項である。 (6)審判請求人の主張について ア 審判請求人は、審判請求書で、次のとおり主張する。 「 同様に、引用文献1-4には、上記構成要件(3A)-(3F)を併せて採用することについては勿論、例えば、上記構成要件(3B)の「(略)予約情報と、『前記第1ユーザから前記異なるユーザに前記施設の予約を譲渡する条件として前記第1ユーザによって設定された、前記異なるユーザが前記第1ユーザに支払いを行うことに関する譲渡条件』とを、前記第1端末から前記情報処理装置の通信部によって受信すること」、並びに、このような譲渡条件について、「前記検索条件に基づき、前記予約情報と前記譲渡条件とを前記第2端末に前記通信部によって送信すること」(上記構成要件(3D))、及び、「前記予約情報と前記譲渡条件とに基づく、前記施設の予約の譲渡を要求する要求情報を前記第2端末から前記通信部によって受信すること」(上記構成要件(3E))についてさえ、開示されておらず、その示唆すらありません。 審査官は、『希望する予約には譲り受けたいと願う予約を移譲されることを希望する利用者のサービス提供条件(割増率)と、譲っても良いとする予約移譲者の希望など(移譲者の特典)の様々な条件がついており、』と述べられています。 ここで、引用文献1の段落0057の記載によれば、サービス提供条件(割増率)が、「システム」によって算出されること、「予約移譲希望者」によって設定されることが記載されているにすぎず、 「(略)予約情報と、『前記第1ユーザから前記異なるユーザに前記施設の予約を譲渡する条件として前記第1ユーザによって設定された、前記異なるユーザが前記第1ユーザに支払いを行うことに関する譲渡条件』とを、前記第1端末から前記情報処理装置の通信部によって受信する」ことは想定されていません。 また、引用文献1の段落0007には、課題として、『チケットの転売による「ダフ屋」的行為を減少させること』が挙げられていることからも、このような引用発明について、「(略)予約情報と、『前記第1ユーザから前記異なるユーザに前記施設の予約を譲渡する条件として前記第1ユーザによって設定された、前記異なるユーザが前記第1ユーザに支払いを行うことに関する譲渡条件』とを、前記第1端末から前記情報処理装置の通信部によって受信する」構成を採用する動機付けはありません。また、このような引用発明に対して上記構成を採用すること、このような引用発明に対して上記構成を採用したうえで、さらに上記構成を有していない他の引用発明や周知技術を適用することは不合理であるものと思量いたします。」 イ 主張の検討 引用文献1には、段落【0057】の「従って譲り受けたいと願う予約移譲希望者が、譲る代わりに提供するサービス提供条件をマッチング処理の申し込み時に設定する操作を行っている場合は、自分の提供条件を満たしているものだけ画面に表示させるようにシステムに対して設定することもできる。」との記載、段落【0094】の「前記したように、本実施例の方法によれば、指定の予約の取得を強く望む利用者は割増料金の設定により、予約を譲っても良いという利用者から予約を譲り受けることが可能となり、予約を確実に取得する可能性が高まる。また予約を譲った利用者は割引サービスを受けることができる。」との記載、及び、【0095】の記載から、予約移譲希望者である予約者Aに予約を譲渡する意思があれば、その予約移譲に関する情報の登録を促すことが前提であり、審判請求人が主張する課題は、当該前提により生じる課題を解決しようとしていることは明らかである。 よって、審判請求人がする、上述した前提を看過したものであるから、動機付けがないとの主張を採用することはできない。このため、審判請求人がする、「(略)予約情報と、『前記第1ユーザから前記異なるユーザに前記施設の予約を譲渡する条件として前記第1ユーザによって設定された、前記異なるユーザが前記第1ユーザに支払いを行うことに関する譲渡条件』とを、前記第1端末から前記情報処理装置の通信部によって受信する」ことは想定されていないとする主張にも理由はない。 なお、審判請求人は、引用発明等には、本願発明の構成を有していない旨(引用文献1~4には、本願発明の構成は開示されていない旨)主張するが、上記1の対比のとおりであるから、当該主張も採用することはできない。 (7)小括 よって、本願発明は、引用発明及び引用文献2に記載された技術的事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 第6 むすび 以上のとおり、本願発明は、引用発明及び引用文献2に記載された技術的事項に基づいて、その出願前にその発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。 したがって、他の請求項について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2022-004028

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