特許訂正審判
2018-390041
工作機械用転がり軸受
- 審判番号
- 2018-390041
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2003-070338外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2018年03月02日
- 審決日
- 2018年04月16日
- 公報発行日
- 2018年07月27日
- 結論
- 訂正認容
- 分類
- P141 .852-Y (F16C) / P141 .853-Y (F16C) / P141 .854-Y (F16C) / P141 .855-Y (F16C) / P141 .856-Y (F16C)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法126条1項3号特許法126条5項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項、特許法第126条第7項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特許第4069382号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
特許第4069382号の明細書を本件審判請求書に添付された訂正明細書のとおり訂正することを認める。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本件訂正審判に係る特許第4069382号(以下、「本件特許」という。)は、平成15年3月14日の出願であって、その請求項1に係る発明は、平成20年1月25日に特許権の設定登録がなされ、平成30年3月2日に本件訂正審判の請求がなされたものである。
第2 審判請求の趣旨及び訂正の内容
本件訂正審判の請求の趣旨は、「特許第4069382号の明細書を、本件審判請求書に添付した訂正明細書のとおり訂正することを認める、との審決を求める。」ものであり、その訂正の内容は、次のとおりである。(なお、下線は請求人が付したものである。)
1 訂正事項1
明細書段落【0016】の「接触部12bのある側に設けられてもよく、」との記載を削除する。
2 訂正事項2
明細書段落【0021】の「本発明に係る第3実施形態」との記載を「第3参考形態」に訂正し、同段落及び明細書段落【0022】の「本実施形態」との記載を「本参考形態」に訂正する。
3 訂正事項3
明細書段落【0024】の「本発明に係る第4実施形態」との記載を「第4参考形態」に訂正し、同段落の「本実施形態」との記載を「本参考形態」に訂正する。
4 訂正事項4
明細書段落【0026】の「本発明に係る第5実施形態」との記載を「第5参考形態」に訂正し、同段落の「本実施形態」との記載を「本参考形態」に訂正する。
5 訂正事項5
明細書段落【0028】の「本発明に係る第6実施形態」との記載を「第6参考形態」に訂正し、同段落及び明細書段落【0029】の「本実施形態」との記載を「本参考形態」に訂正する。
6 訂正事項6
明細書段落【0032】の「本発明に係る第7実施形態」との記載を「第7参考形態」に訂正し、同段落の「本実施形態」との記載を「本参考形態」に訂正する。
7 訂正事項7
明細書段落【0034】の「本発明に係る第8実施形態」との記載を「第8参考形態」に訂正し、同段落の「本実施形態」との記載を「本参考形態」に訂正する。
8 訂正事項8
明細書段落【0036】の「本発明に係る第9実施形態」との記載を「第9参考形態」に訂正し、同段落の「本実施形態」との記載を「本参考形態」に訂正する。
9 訂正事項9
明細書段落【0038】の「本発明第10実施形態」との記載を「第10参考形態」に訂正し、同段落の「本実施形態」との記載を「本参考形態」に訂正する。
10 訂正事項10
明細書段落【0040】の「本発明第11実施形態」との記載を「第11参考形態」に訂正し、同段落の「本実施形態」との記載を「本参考形態」に訂正する。
11 訂正事項11
明細書段落【0042】の「本発明に係る第12実施形態」との記載を「第12参考形態」に訂正し、明細書段落【0044】の「本実施形態」との記載を「本参考形態」に訂正する。
12 訂正事項12
明細書段落【0047】の「本発明の第13実施形態」との記載を「第13参考形態」に訂正し、明細書段落【0049】の「本実施形態」との記載を「本参考形態」に訂正する。
13 訂正事項13
明細書段落【0052】の「本発明の第14実施形態」との記載を「第14参考形態」に訂正し、明細書段落【0055】の「本実施形態」との記載を「本参考形態」に訂正する。
14 訂正事項14
明細書段落【0058】の「本発明の第15実施形態」との記載を「第15参考形態」に訂正し、明細書段落【0061】の「本実施形態」との記載を「本参考形態」に訂正する。
15 訂正事項15
明細書段落【0065】の「第1~15実施形態」との記載を「第1実施形態、第2実施形態及び第3~15参考形態」に訂正し、同段落の「第10実施形態」との記載を「第10参考形態」に訂正し、明細書段落【0074】の「第10実施形態」との記載を「第10参考形態」に訂正し、同段落の「実施形態2~9または11~15」との記載を「実施形態2、参考形態3~9または11~15」に訂正する。
16 訂正事項16
明細書段落【0071】の「図9」との記載を「図10」に訂正する。
17 訂正事項17
明細書段落【0078】の「本発明の第16実施形態」との記載を「第16参考形態」に訂正し、明細書段落【0084】の「本発明の第17実施形態」との記載を「第17参考形態」に訂正し、明細書段落【0075】、【0080】、【0086】、【0089】、【0093】、【0097】、【0099】、【0103】及び【0105】の「実施形態」との記載を「参考形態」に訂正する。
18 訂正事項18
明細書の【0106】の「実施例1」との記載を「参考例1」に訂正する。
19 訂正事項19
明細書の【0116】の【図面の簡単な説明】の【図3】ないし【図24】の下記の記載
「【図3】本発明に係る第3実施形態を示す断面図である。
【図4】本発明に係る第4実施形態を示す断面図である。
【図5】本発明に係る第5実施形態を示す断面図である。
【図6】本発明に係る第6実施形態を示す断面図である。
【図7】本発明に係る第7実施形態を示す断面図である。
【図8】本発明に係る第8実施形態を示す断面図である。
【図9】本発明に係る第9実施形態を示す断面図である。
【図10】本発明に係る第10実施形態を示す断面図である。
【図11】本発明に係る第11実施形態を示す断面図である。
【図12】本発明に係る第12実施形態を示す断面図である。
【図13】本発明に係る第13実施形態を示す断面図である。
【図14】本発明に係る第14実施形態を示す断面図である。
【図15】本発明に係る第15実施形態を示す断面図である。
【図16】本発明に係る第1~15実施形態に記載の転がり軸受を用いて構成されるスピンドル装置を示す断面図である。
【図17】本発明に係る第16~17実施形態に記載の転がり軸受を用いて構成されるスピンドル装置を示す断面図である。
【図18】図17に示すスピンドル装置の拡大断面図であり、本発明の第16実施形態を示す図である。
【図19】図17に示すスピンドル装置の拡大断面図であり、本発明の第17実施形態を示す図である。
【図20】本発明に係る第16実施形態の第1変形例を示す断面図である。
【図21】本発明に係る第16実施形態の第2変形例を示す断面図である。
【図22】本発明に係る第16実施形態の第3変形例を示す断面図である。
【図23】本発明に係る第16実施形態の第4変形例を示す断面図である。
【図24】本発明に係る第16実施形態の第5変形例を示す断面図である。」を
「【図3】本発明に係る第3参考形態を示す断面図である。
【図4】第4参考形態を示す断面図である。
【図5】第5参考形態を示す断面図である。
【図6】第6参考形態を示す断面図である。
【図7】第7参考形態を示す断面図である。
【図8】第8参考形態を示す断面図である。
【図9】第9参考形態を示す断面図である。
【図10】第10参考形態を示す断面図である。
【図11】第11参考形態を示す断面図である。
【図12】第12参考形態を示す断面図である。
【図13】第13参考形態を示す断面図である。
【図14】第14参考形態を示す断面図である。
【図15】第15参考形態を示す断面図である。
【図16】本発明に係る第1実施形態、第2実施形態及び第3~15参考形態に記載の転がり軸受を用いて構成されるスピンドル装置を示す断面図である。
【図17】第16~17参考形態に記載の転がり軸受を用いて構成されるスピンドル装置を示す断面図である。
【図18】図17に示すスピンドル装置の拡大断面図であり、本発明の第16参考形態を示す図である。
【図19】図17に示すスピンドル装置の拡大断面図であり、本発明の第17参考形態を示す図である。
【図20】第16参考形態の第1変形例を示す断面図である。
【図21】第16参考形態の第2変形例を示す断面図である。
【図22】第16参考形態の第3変形例を示す断面図である。
【図23】第16参考形態の第4変形例を示す断面図である。
【図24】第16参考形態の第5変形例を示す断面図である。」に訂正する。
第3 当審の判断
1 訂正事項1
(1)訂正の目的の適否について
本件特許の請求項1に係る発明(以下、「本発明」という。)は、
「外周面に内輪軌道を有する内輪と、内周面に外輪軌道及びカウンタボアを有する外輪と、前記内輪軌道と前記外輪軌道との間に転動自在に設けられたゼロでない接触角を有する複数の玉と、を備え、グリース潤滑されている工作機械用転がり軸受であって、
前記外輪の前記玉との接触部から軸方向にずれた位置で、且つ前記外輪の前記接触部のある側と反対側で前記玉とオーバーラップする位置に、前記カウンタボアの前記外輪軌道に隣接する箇所に開口した、前記転がり軸受内に追加グリースを補給するための補給孔が径方向に向かって設けられ、
前記追加グリースは前記転がり軸受の回転中に前記補給孔から前記玉に補給され、
前記追加グリースの一回の補給量が0.004cc~0.1ccに設定されて、dmNが100万以上となる環境で使用されることを特徴とする工作機械用転がり軸受。」である。
そして、訂正前明細書の段落【0016】の、第1実施形態に関する「なお、補給孔15は、接触部12bのある側に設けられてもよく、接触部12b以外の部分に設ければよい。」との記載のうち、「接触部12bのある側に設けられてもよく、」との記載は、本発明と整合しない。
訂正事項1は、特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載との関係で不合理が生じているために不明瞭となっている記載を訂正し、その本来の意を明らかにするため、訂正前明細書の段落【0016】の「接触部12bのある側に設けられてもよく、」との記載を削除するのものである。
したがって、訂正事項1に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書き第3号に掲げる、明瞭でない記載の釈明を目的としたものに該当する。
(2)新規事項の有無について
訂正事項1は、特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載とを整合させることを目的として、本発明と整合しない記載を削除するものであるから、新規事項を何ら追加するものではなく、特許法第126条第5項に規定する要件に適合するものである。
(3)特許請求の範囲の拡張又は変更の有無について
訂正事項1は、特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載との整合を図るために行うものにすぎないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではなく、特許法第126条第6項に規定する要件に適合するものである。
2 訂正事項2~15、17及び19について
(1)訂正の目的の適否について
訂正前明細書に記載された第3~17実施形態は、カウンタボアを有しない外輪の点(第3実施形態)、玉とオーバーラップしない位置の開口の点(第4実施形態、)、外輪の接触部のある側に開口を配置した点(第5実施形態)、外輪に開口を有しない点(第16、17実施形態)及び、玉ではなく円筒ころを用いた点(第6~15、17実施形態)において、本発明と異なる。そうすると、訂正前明細書は、本発明に係る実施形態ではないにもかかわらず、第3~17「実施形態」と記載されている点で不明瞭である。
訂正事項2~15、17及び19は、特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載との整合を図るため、訂正前明細書の第3~17「実施形態」を第3~17「参考形態」に訂正するものである。
したがって、訂正事項2~15、17及び19に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書き第3号に掲げる、明瞭でない記載の釈明を目的としたものに該当する。
(2)新規事項の有無について
訂正事項2~15、17及び19は、特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載とを整合させることを目的として、本発明の技術範囲に含まれない態様を参考形態に訂正するものであるから、新規事項を何ら追加するものではなく、特許法第126条第5項に規定する要件に適合するものである。
(3)特許請求の範囲の拡張又は変更の有無について
訂正事項2~15、17及び19は、特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載との整合を図るために行うものにすぎないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではなく、特許法第126条第6項に規定する要件に適合するものである。
3 訂正事項16について
(1)訂正の目的の適否について
訂正前明細書の段落【0071】には、図面【図16】に関する「開口194,195,196は、図1および図9に示す補給路15,15,105に連通しており」との記載がある。
ところが、図面【図9】には、連通路15又は連通路105が記載されていないし、図面【図9】に記載された連通路95の配置は、図面【図16】に記載された円筒ころ軸受100のための開口196の配置と整合しない。 一方で、図面【図10】には、連通路105が記載されており、図面【図10】に記載された連通路105の配置は、図面【図16】に記載された円筒ころ軸受100のための開口196の配置と整合する。
そうすると、訂正前明細書の段落【0071】の「図9」との記載は明白な誤記であり、本来の正しい記載は「図10」であるといえる。
訂正事項16は、明細書段落【0071】の明白な誤記である「図9」との誤記を、本来の正しい「図10」との記載に訂正するものである。
したがって、訂正事項16に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書き第2号に掲げる、誤記又は誤訳の訂正を目的としたものに該当する。
(2)新規事項の有無について
訂正事項16は、訂正前明細書段落【0071】並びに図面【図10】及び【図16】に基づき、明白な誤記を本来の正しい記載に訂正するものにすぎないから、新規事項を何ら追加するものではなく、特許法第126条第5項に規定する要件に適合するものである。
(3)特許請求の範囲の拡張又は変更の有無について
訂正事項16は、訂正前明細書段落【0071】並びに図面【図10】及び【図16】に基づき、明白な誤記を本来の正しい記載に訂正するものにすぎないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではなく、特許法第126条第6項に規定する要件に適合するものである。
(4)独立特許要件について
訂正事項16は、明細書の段落【0071】明白な誤記を本来の正しい記載に訂正するものであって、当該訂正後における特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができなくなる理由は見出せないから、特許法第126条第7項に規定する要件に適合するものである。
4 訂正事項18について
(1)訂正の目的の適否について
訂正前明細書の段落【0106】~【0108】に記載された単列円筒ころ軸受の耐久試験は、本発明に係る玉を用いた転がり軸受の耐久試験ではないにもかかわらず、段落【0106】に「実施例1」と記載されている点で不明瞭である。
訂正事項18は、特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載との整合を図るため、明細書の段落【0106】の「実施例1」との記載を「参考例1」に訂正するものである。
したがって、訂正事項18に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書き第3号に掲げる、明瞭でない記載の釈明を目的としたものに該当する。
(2)新規事項の有無について
訂正事項18は、特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載とを整合させることを目的として、本発明の技術範囲に含まれない態様を参考例に訂正するものであるから、新規事項を何ら追加するものではなく、特許法第126条第5項に規定する要件に適合するものである。
(3)特許請求の範囲の拡張又は変更の有無について
訂正事項18は、特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載との整合を図るために行うものにすぎないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではなく、特許法第126条第6項に規定する要件に適合するものである。
第4 むすび
以上のとおりであるから、本件訂正審判の請求に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書き第2号及び第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第5項ないし第7項の規定を満たすものである。
よって、結論のとおり審決する。
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