特許訂正審判
2018-390144
アンギュラ玉軸受
- 審判番号
- 2018-390144
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2010-032545
- 登録番号
- 特許第5604896号(P5604896)
- 請求日
- 2018年09月19日
- 審決日
- 2019年01月29日
- 公報発行日
- 2019年04月26日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】日本精工 株式会社
- 【請求人代理人】松山 美奈子
- 審判長/審判官
- 審判長 平田 信勝
- 審判官 小関 峰夫
- 審判官 藤田 和英
- 分類
- P141 .851-Y (F16C) / P141 .852-Y (F16C) / P141 .853-Y (F16C) / P141 .854-Y (F16C) / P141 .855-Y (F16C) / P141 .856-Y (F16C)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法126条1項3号特許法126条5項特許法126条7項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第6項、特許法第126条第5項、特許法第126条第7項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特許第5604896号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
特許第5604896号の明細書及び特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正明細書及び特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本件訂正審判の請求に係る特許第5604896号(以下「本件特許」という。)は、平成22年2月17日に出願され、平成26年9月5日に特許権の設定登録がされ、平成30年9月19日に本件訂正審判が請求され、その後、平成30年11月15日付けで訂正拒絶理由が通知され、その指定期間である平成30年12月17日に意見書及び手続補正書が提出されたものである。
第2 平成30年12月17日付け手続補正書による訂正審判の審判請求書の補正、及びその適否
1 訂正審判の審判請求書の補正
平成30年12月17日付け手続補正書の補正の内容のうち、訂正の要旨に関する補正は、平成30年9月19日付け審判請求書の訂正事項のうち、訂正事項4を削除するものである。
2 補正の適否
審判請求書においては、訂正事項として訂正事項1~4を請求していたところ、上記審判請求書の補正は、当該訂正事項のうちの一部の訂正事項である訂正事項4について削除する補正であるから、当該補正は、請求書の要旨を変更するものとはせず、当該補正を認める。
第3 請求の趣旨及び訂正の内容
本件訂正審判の請求の趣旨は、審判請求書の請求の趣旨に記載されるとおり、特許第5604896号の明細書、特許請求の範囲及び図面を、本件審判請求書に添付した訂正明細書、特許請求の範囲及び図面のとおり訂正することを認める、との審決を求めるものであって、その内容は次のとおりである。(審決注:下線部分が訂正箇所である。)
なお、審判請求書においては、当初、訂正事項として訂正事項1~4を請求し、当該訂正事項のうちで訂正事項4のみが図面の訂正を含むものであったところ、前記「第2」に記載したとおり手続補正により訂正事項4は削除されたから、本件訂正審判の請求の趣旨のうち、本件審判請求書に添付した図面のとおり訂正することについては、実質的に削除されたものと認める。
1 訂正事項1
特許請求の範囲の【請求項2】を削除する。
2 訂正事項2
明細書の段落【0008】の「(2) 前記凹溝の円周方向幅の総和は、前記保持器の外周長さの30%以上であり、前記保持器のポケットすきまが前記案内すきまの1.5~2.5倍であることを特徴とする(1)に記載のアンギュラ玉軸受。」との記載を削除する。
3 訂正事項3
明細書の段落【0026】の「避けることででき」との記載を、「避けることができ」に訂正する。
第4 当審の判断
1 訂正事項1について
(1)訂正の目的について
訂正事項1は、特許請求の範囲の請求項2を削除するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第1号に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものである。
(2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内のものであるか否かについて
訂正事項1は、特許請求の範囲の請求項2を削除するものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内のものである。
したがって、訂正事項1は、特許法第126条第5項の規定に適合する。
(3)訂正が実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものであるか否かについて
訂正事項1は、特許請求の範囲の請求項2を削除するものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項の規定に適合する。
(4)独立特許要件について
訂正事項1は、請求項2を削除する訂正であるから、請求項2に係る発明が、特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由を発見しない。よって、特許法第126条第7項の規定に適合する。
2 訂正事項2について
(1)訂正の目的について
訂正前の明細書の段落【0008】には、訂正前の請求項2に対応する記載があるところ、訂正事項2は、特許請求の範囲との整合を図るために、明細書の記載のうち、訂正事項1により削除される請求項2に対応する記載を削除する訂正であるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に規定する「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。
(2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内のものであるか否かについて
訂正事項2は、特許請求の範囲との整合を図るために、明細書の記載を訂正するものにすぎず、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるから、特許法第126条第6項の規定に適合する。
(3)訂正が実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものであるか否かについて
訂正事項2は、特許請求の範囲との整合を図るために、明細書の記載を訂正するものであるから、特許請求の範囲を拡張し、または変更するものではない。
したがって、訂正事項2は、特許法第126条第6項の規定に適合する。
3 訂正事項3について
(1)訂正の目的について
訂正前の明細書の段落【0026】の「避けることででき」との記載は日本語としての意味をなさず、誤記であり、正しくは「避けることができ」であることは明らかである。
訂正事項3は、当該段落【0026】の「避けることででき」との記載を、「避けることができ」に訂正するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第2号に規定する「誤記又は誤訳の訂正」を目的とするものである。
(2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内のものであるか否かについて
訂正事項3は、明らかな誤記を本来の意味に正すものにすぎず、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内のものであり、特許法第126条第5項の規定に適合する。
(3)訂正が実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものであるか否かについて
訂正事項3は、明細書中の誤記を訂正するためのものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項の規定に適合する。
(4)独立特許要件について
訂正事項3は、明細書の段落【0026】の「避けることででき」との明らかな誤記を、正しい記載である「避けることができ」に訂正しただけであるから、独立特許要件が満たされなくなることはなく、本特許法第126条第7項の規定に適合する。
4 当審が通知した訂正拒絶理由について
当審では、平成30年12月17日付けの手続補正書による補正前の訂正請求のうち、訂正事項4は特許法第126条第1項だたし書各号のいずかを目的としたものではないから、訂正事項4を含む本件訂正は不適法なものであって、これを認めることはできない旨を、平成30年11月15日付けの訂正拒絶理由で通知した。
しかし、前記「第2」に記載したように、平成30年12月17日付けの手続補正書の補正によって、訂正事項4は、審判請求書の請求の理由から削除された結果、この訂正拒絶理由は解消した。
第5 まとめ
以上のとおり、本件訂正審判に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第1号から第3号までに掲げる事項を目的とし、かつ、同条第5項から第7項までの規定に適合する。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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