特許訂正審判
2018-390143
スライド式ラジアル転がり軸受
- 審判番号
- 2018-390143
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2009-014302
- 登録番号
- 特許第5245863号(P5245863)
- 請求日
- 2018年09月19日
- 審決日
- 2018年12月11日
- 公報発行日
- 2019年03月29日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】日本精工 株式会社
- 【請求人代理人】松山 美奈子
- 審判長/審判官
- 審判長 大町 真義
- 審判官 小関 峰夫
- 審判官 内田 博之
- 分類
- P141 .851-Y (F16C) / P141 .853-Y (F16C) / P141 .854-Y (F16C) / P141 .855-Y (F16C) / P141 .856-Y (F16C)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法126条1項3号特許法126条5項特許法126条7項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項、特許法第126条第7項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特許第5245863号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
特許第5245863号の明細書、特許請求の範囲及び図面を本件審判請求書に添付された訂正明細書、特許請求の範囲及び図面のとおり、訂正後の請求項〔1-3〕について訂正することを認める。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本件訂正審判の請求に係る特許第5245863号(以下「本件特許」という。)は、平成21年1月26日に出願され、平成25年4月19日に特許権の設定登録がされ、平成30年9月19日に本件訂正審判請求がされた。
第2 請求の趣旨及び訂正の内容
本件訂正審判の請求の趣旨は、審判請求書の請求の趣旨に記載されるとおり、特許第5245863号の明細書、特許請求の範囲及び図面を、本件審判請求書に添付した訂正明細書、特許請求の範囲及び図面のとおり訂正することを認める、との審決を求めるものであって、その内容は次のとおりである。(審決注:下線部分が訂正箇所である。)
1 訂正事項1
特許請求の範囲の【請求項1】を削除する。
2 訂正事項2
特許請求の範囲の【請求項3】の「請求項1又は2に記載の」との記載を、「請求項2に記載の」に訂正する。
3 訂正事項3
明細書の段落【0011】の「(1)円筒状の外輪と、前記外輪の内径側に配置された円筒状の保持器と、前記保持器により転動自在に保持された複数個の転動体とを備え、 前記外輪は軸方向両端部にそれぞれ内向の鍔部を設けたものであり、 前記保持器は、それぞれが円環状であって互いに同心に配置された一対のリム部同士の間に複数本の柱部を円周方向に等間隔に互いに平行に配置し、前記両リム部と円周方向に隣り合う前記柱部とにより形成された部分をそれぞれポケットとしたものであって、上記両リム部の外側面同士の間隔が前記両鍔部の内側面同士の間隔よりも小さく、 前記各ポケットには複数の前記転動体が配設され前記保持器が前記外輪の前記両鍔部間で軸方向移動可能、且つ、回転が可能なスライド式ラジアル転がり軸受において、 前記保持器が軸方向移動時に油圧抵抗を小さくするための油路を前記柱部に設けたことを特徴とするスライド式ラジアル転がり軸受。」との記載を削除する。
4 訂正事項4
明細書の段落【0011】の「(1)又は(2)に記載の」との記載を、「(2)に記載の」に訂正する。
5 訂正事項5
明細書の段落【0012】の記載を削除する。
6 訂正事項6
明細書の段落【0014】【図1】及び同段落【0039】の「本発明の第1実施形態」との記載を、「第1参考形態」に訂正し、
同段落【0016】及び【0037】の「第1実施形態」との記載を、「第1参考形態」に訂正し、
同段落【0016】、【0025】、【0026】、【0027】、【0040】の「本実施形態」との記載を、「本参考形態」に訂正し、
同段落【0015】の「本発明の各実施形態」との記載を、「本発明の各実施形態及び参考形態」に訂正する。
7 訂正事項7
明細書の段落【0014】【図8】、同段落【0039】の第2段落の2箇所、及び【0040】の「実施例」との記載を、「参考例」に訂正し、
同段落【0039】の「本発明に係るスライド式ラジアル転がり軸受の実施例」との記載を、「スライド式ラジアル転がり軸受の参考例」に訂正し、
図面の【図8】の「実施例」との記載を、「参考例」に訂正する。
8 訂正事項8
明細書の段落【0014】【図7】の「本発明の第3実施形態」との記載を、「第3参考形態」に訂正し、
同段落【0038】の2箇所の「本実施形態」との記載を、「本参考形態」に訂正し、
同段落【0038】の「<第3実施形態>」との記載を、「<第3参考形態>」に訂正する。
第3 当審の判断
1 訂正事項1について
(1)訂正の目的について
訂正事項1は、特許請求の範囲の請求項1を削除するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第1号に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものである。
(2)願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内のものであるか否かについて
訂正事項1は、特許請求の範囲の請求項1を削除するものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内のものである。
したがって、訂正事項1は、特許法第126条第5項の規定に適合する。
(3)訂正が実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものであるか否かについて
訂正事項1は、特許請求の範囲の請求項1を削除するものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項の規定に適合する。
(4)独立特許要件について
訂正事項1は、請求項を削除する訂正であるから、それによって独立特許要件が満たされなくなることはなく、特許法第126条第7項の規定に適合する。
2 訂正事項2について
(1)訂正の目的について
訂正前の請求項3は、訂正前の請求項1又は2を引用していたところ、訂正事項1により請求項1を削除したため、請求項1を引用する訂正前の請求項3の記載は不明瞭となる。
訂正事項2は、訂正事項1により生じる不明瞭な記載を是正するために、訂正後の請求項3が、請求項2のみを引用するようにしたものであるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に規定する「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。
(2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内のものであるか否かについて
訂正事項2は、訂正事項1により削除した請求項1を引用しないことを明記する訂正であり、何ら新規事項を追加するものではなく、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるから、特許法第126条第5項の規定に適合する。
(3)訂正が実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものであるか否かについて
訂正事項2は、訂正事項1により削除した請求項1を引用しないことを明記する訂正であり、実質的な変更ではないから、特許請求の範囲を拡張し、または変更するものではない。
したがって、訂正事項2は、特許法第126条第6項の規定に適合する。
3 訂正事項3~5について
(1)訂正の目的について
訂正前の明細書の段落【0011】の態様(1)の記載は、訂正前の請求項1に対応する記載であり、
同段落【0011】の態様(3)の「(1)又は(2)に記載の」との記載は、訂正前の請求項1を引用する請求項3に対応する記載であり、
同段落【0012】の記載は、訂正前の請求項1に対応する効果の記載であるところ、
訂正事項3~5は、特許請求の範囲との整合を図るために、明細書の記載のうち、訂正事項1により削除される請求項1に関係する記載を、削除又は修正する訂正であるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に規定する「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。
(2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内のものであるか否かについて
訂正事項3~5は、特許請求の範囲との整合を図るために、明細書の記載を訂正するものにすぎず、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるから、特許法第126条第5項の規定に適合する。
(3)訂正が実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものであるか否かについて
訂正事項3~5は、特許請求の範囲との整合を図るために、明細書の記載を訂正するものであるから、特許請求の範囲を拡張し、または変更するものではない。
したがって、訂正事項2は、特許法第126条第6項の規定に適合する。
4 訂正事項6について
(1)訂正の目的について
訂正前の明細書の段落【0014】の【図1】の欄、【0016】、【0037】及び【0039】に記載の「第1実施形態」は、訂正前の請求項1に対応するものであり、
同段落【0016】、【0025】、【0026】、【0027】、【0040】に記載の「本実施形態」は、訂正前の請求項1に対応するものであり、
同段落【0015】に記載の「本発明の各実施形態」は、訂正前の請求項1に対応するものと、請求項2に対応するものとがあるところ、
訂正事項6は、特許請求の範囲との整合を図るために、明細書の記載のうち、訂正事項1により削除される請求項1に関係する「実施形態」についての記載を訂正するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に規定する「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。
(2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内のものであるか否かについて
訂正事項6は、特許請求の範囲との整合を図るために、明細書の記載を訂正するものにすぎず、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるから、特許法第126条第5項の規定に適合する。
(3)訂正が実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものであるか否かについて
訂正事項6は、特許請求の範囲との整合を図るために、明細書の記載を訂正するものであるから、特許請求の範囲を拡張し、または変更するものではない。
したがって、訂正事項2は、特許法第126条第6項の規定に適合する。
5 訂正事項7について
(1)訂正の目的について
訂正前の明細書の段落【0014】の【図8】の欄、【0039】及び【0040】に記載の「実施例」は、訂正前の請求項1に対応するものであり、
訂正前の図面の【図8】の「実施例」は、訂正前の請求項1に対応するもののグラフであるところ、
訂正事項7は、特許請求の範囲との整合を図るために、明細書及び図面の記載のうち、訂正事項1により削除される請求項1に関係する「実施例」についての記載を訂正するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に規定する「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。
(2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内のものであるか否かについて
訂正事項7は、特許請求の範囲との整合を図るために、明細書及び図面の記載を訂正するものにすぎず、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるから、特許法第126条第5項の規定に適合する。
(3)訂正が実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものであるか否かについて
訂正事項7は、特許請求の範囲との整合を図るために、明細書及び図面の記載を訂正するものであるから、特許請求の範囲を拡張し、または変更するものではない。
したがって、訂正事項2は、特許法第126条第6項の規定に適合する。
6 訂正事項8について
(1)訂正の目的について
訂正前の明細書の段落【0014】の【図7】の欄に記載の「本発明の第3実施形態」、並びに同段落【0038】の「本実施形態」及び「<第3実施形態>」は、訂正前の請求項1に対応するものであるところ、
訂正事項8は、特許請求の範囲との整合を図るために、明細書の記載のうち、訂正事項1により削除される請求項1に関係する「実施形態」についての記載を訂正するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に規定する「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。
(2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内のものであるか否かについて
訂正事項8は、特許請求の範囲との整合を図るために、明細書の記載を訂正するものにすぎず、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるから、特許法第126条第5項の規定に適合する。
(3)訂正が実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものであるか否かについて
訂正事項8は、特許請求の範囲との整合を図るために、明細書の記載を訂正するものであるから、特許請求の範囲を拡張し、または変更するものではない。
したがって、訂正事項2は、特許法第126条第6項の規定に適合する。
第4 まとめ
以上のとおり、本件訂正審判に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第1号及び第3号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第5項から第7項までの規定に適合する。
よって、結論のとおり審決する。
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