特許訂正審判
2017-390114
円錐ころ軸受
- 審判番号
- 2017-390114
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2013-267846外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2017年10月18日
- 審決日
- 2017年12月18日
- 公報発行日
- 2018年03月30日
- 結論
- 訂正認容
- 分類
- P141 .851-Y (F16C) / P141 .853-Y (F16C) / P141 .854-Y (F16C) / P141 .855-Y (F16C) / P141 .856-Y (F16C)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法126条1項3号特許法126条5項特許法126条7項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項、特許法第36条第4項、特許法第126条第7項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特許第6065826号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
特許第6065826号の明細書及び特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正明細書及び訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本件訂正審判の請求に係る特許第6065826号は、平成25年12月25日(優先権主張平成24年12月25日、平成25年11月21日)に出願されたものであり、以降の主な手続は以下のとおりである。
平成28年 4月21日 早期審査に関する事情説明書、及び手続補正書
同年 6月 8日 拒絶理由通知
同年 8月25日 意見書、及び手続補正書
同年11月24日 特許査定
平成29年 1月 6日 設定登録
同年 1月25日 特許掲載公報発行
同年10月18日 本件訂正審判の請求、及び上申書
第2 請求の要旨
本件訂正審判の請求の要旨は、審判請求書の請求の趣旨に記載されるとおり、特許第6065826号の明細書及び特許請求の範囲を、本件審判請求書に添付した訂正明細書及び訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める、との審決を求めるものであって、その内容は次のとおりである(以下、「本件訂正」という。)。
1 訂正事項1
特許請求の範囲の請求項2、3、12、13、18、19、23及び24の「接触角αが35°~55°であり」と記載されているのを、「接触角αが37°30´以上50°以下であり」に訂正する(下線は特許権者が付与。以下同様。)。
(請求項2又は3の記載を直接的又は間接的に引用する請求項4~10、請求項12又は13の記載を直接的又は間接的に引用する請求項14~16、請求項18又は19の記載を直接的又は間接的に引用する請求項20及び21、請求項23又は24の記載を直接的又は間接的に引用する請求項25も同様に訂正する)。
2 訂正事項2
特許請求の範囲の請求項7、16、21、25及び26の「前記柱部は、前記ポケットの内径側の少なくとも一部において、0.1mm~0.7mmのかかり代とし、前記ポケットの内径側開口幅が前記円錐ころのころ大径より狭くなるように形成され、且つ、前記ポケットの外径側の少なくとも一部において、0.1mm~0.6mmのかかり代とし」と記載されているのを、「前記柱部は、前記ポケットの内径側の少なくとも一部において、0.2mm~0.7mmのかかり代とし、前記ポケットの内径側開口幅が前記円錐ころのころ大径より狭くなるように形成され、且つ、前記ポケットの外径側の少なくとも一部において、0.1mm~0.5mmのかかり代とし」に訂正する。
(請求項7の記載を直接的又は間接的に引用する請求項8~10も同様に訂正する)。
3 訂正事項3
特許請求の範囲の請求項27及び28において、「接触角αが35°~55°であり」と記載されているのを、「接触角αが37°30´以上50°以下であり」に訂正する。
また、特許請求の範囲の請求項27及び28において、「前記柱部は、前記ポケットの内径側の少なくとも一部において、0.1mm~0.7mmのかかり代とし、前記ポケットの内径側開口幅が前記円錐ころのころ大径より狭くなるように形成され、且つ、前記ポケットの外径側の少なくとも一部において、0.1mm~0.6mmのかかり代とし」と記載されているのを、「前記柱部は、前記ポケットの内径側の少なくとも一部において、0.2mm~0.7mmのかかり代とし、前記ポケットの内径側開口幅が前記円錐ころのころ大径より狭くなるように形成され、且つ、前記ポケットの外径側の少なくとも一部において、0.1mm~0.5mmのかかり代とし」に訂正する。
4 訂正事項4
明細書の段落【0008】の(2)(3)(12)(13)(18)(19)(23)(24)(27)(28)において、「接触角αが35°~55°であり」と記載されているのを、「接触角αが37°30´以上50°以下であり」に訂正する。
また、明細書の段落【0008】の(7)(16)(21)(25)(26)(27)(28)において「前記柱部は、前記ポケットの内径側の少なくとも一部において、0.1mm~0.7mmのかかり代とし、前記ポケットの内径側開口幅が前記円錐ころのころ大径より狭くなるように形成され、且つ、前記ポケットの外径側の少なくとも一部において、0.1mm~0.6mmのかかり代とし」と記載されているのを、「前記柱部は、前記ポケットの内径側の少なくとも一部において、0.2mm~0.7mmのかかり代とし、前記ポケットの内径側開口幅が前記円錐ころのころ大径より狭くなるように形成され、且つ、前記ポケットの外径側の少なくとも一部において、0.1mm~0.5mmのかかり代とし」に訂正する。
5 訂正事項5
明細書の段落【0009】、【0015】、【0030】、【0037】、【0044】、及び【0045】において、接触角αの範囲について、「35°~55°」と記載されているのを、「37°30′以上50°以下」に訂正する。
6 訂正事項6
明細書の段落【0025】において、「柱部13の大径リング部寄りの突出部14でのかかり代(Dw1-W1)を0.1mm~0.7mmとし、柱部13の小径リング部寄りの突出部15でのかかり代(Dw2-W2)を0.1mm~0.6mmとする」と記載されているのを、「柱部13の大径リング部寄りの突出部14でのかかり代(Dw1-W1)を0.2mm~0.7mmとし、柱部13の小径リング部寄りの突出部15でのかかり代(Dw2-W2)を0.1mm~0.5mmとする」に訂正する。
また、明細書の段落【0043】において、「柱部13は、大径リング部寄りの突出部14において、0.1mm~0.7mmのかかり代とし、ポケットPの内径側開口幅W1が円錐ころ4のころ大径Dw1より狭くなるように形成され、且つ、小径リング部寄りの突出部15において、0.1mm~0.6mmのかかり代とし」と記載されているのを、「柱部13は、大径リング部寄りの突出部14において、0.2mm~0.7mmのかかり代とし、ポケットPの内径側開口幅W1が円錐ころ4のころ大径Dw1より狭くなるように形成され、且つ、小径リング部寄りの突出部15において、0.1mm~0.5mmのかかり代とし」に訂正する。
更に、明細書の段落【0043】において、「柱部13は、ポケットPの内径側の少なくとも一部において、0.1mm~0.7mmのかかり代とし、ポケットPの内径側開口幅W1が円錐ころ4のころ大径Dw1より狭くなるように形成され、且つ、ポケットPの外径側の少なくとも一部において、0.1mm~0.6mmのかかり代とし」と記載されているのを、「柱部13は、ポケットPの内径側の少なくとも一部において、0.2mm~0.7mmのかかり代とし、ポケットPの内径側開口幅W1が円錐ころ4のころ大径Dw1より狭くなるように形成され、且つ、ポケットPの外径側の少なくとも一部において、0.1mm~0.5mmのかかり代とし」に訂正する。
7 訂正事項7
明細書の段落【0026】の表1において、大径リング部寄りの突出部14でのかかり代が0.1mmの場合に「○」と記載されているのを、「-」に訂正し、小径リング部寄りの突出部15でのかかり代が0.6mmおよび0.7mmの場合に「○」および「×」とそれぞれ記載されているのを、両者とも「-」に訂正する。
また、明細書の段落【0024】において、「表1は、柱部13の大径リング部寄りの突出部14でのかかり代(Dw1-W1)と柱部13の小径リング部寄りの突出部15でのかかり代(Dw2-W2)を0.1mm~0.7mmの間で0.1mmずつ変えて」と記載されているのを、「表1は、柱部13の大径リング部寄りの突出部14でのかかり代(Dw1-W1)を0.2mm~0.7mmの間で0.1mmずつ変え、柱部13の小径リング部寄りの突出部15でのかかり代(Dw2-W2)を0.1mm~0.5mmの間で0.1mmずつ変えて」に訂正する。
8 訂正事項8
明細書の段落【0031】の表2において、「実施例1」と記載されているのを、「参考例5」に訂正し、「実施例7」と記載されているのを、「参考例6」に訂正する。
第3 当審の判断
1 訂正事項1~3について
(1)訂正の目的について
訂正事項1は、訂正前の特許請求の範囲の請求項2、3、12、13、18、19、23及び24において、接触角αの数値範囲について、「35°~55°」と記載されているのを、「37°30´以上50°以下」に狭めるものであるから、当該訂正事項は、特許法第126条第1項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
訂正事項2は、訂正前の特許請求の範囲の請求項7、16、21、25及び26において、柱部のポケットの内径側の少なくとも一部においてのかかり代について、「0.1mm~0.7mm」と記載されているのを、「0.2mm~0.7mm」に狭め、更に、柱部のポケットの外径側の少なくとも一部においてのかかり代について、「0.1mm~0.6mm」と記載されているのを、「0.1mm~0.5mm」に狭めるものであるから、当該訂正事項は、特許法第126条第1項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
訂正事項3は、訂正前の特許請求の範囲の請求項27及び28において、接触角αの数値範囲について、「接触角αが35°~55°であり」と記載されているのを、「接触角αが37°30′以上50゜以下であり」に狭め、柱部のポケットの内径側の少なくとも一部においてのかかり代について、「0.1mm~0.7mm」と記載されているのを、「0.2mm~0.7mm」に狭め、更に柱部のポケットの外径側の少なくとも一部においてのかかり代について、「0.1mm~0.6mm」と記載されているのを、「0.1mm~0.5mm」に狭めるものであるから、当該訂正事項は、特許法第126条第1項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
したがって、訂正事項1~3は、特許法第126条第1項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
(2)新規事項について
願書に添付した明細書、特許請求の範囲及び図面(以下、「本件特許明細書等」という。)の段落【0031】の【表2】には、実施例6として接触角αが「37°30′」の場合と、実施例2として接触角αが「50゜」の場合の、それぞれの「モーメント剛性」及び「寿命」の結果が、「◎」又は「○」で記載されており、いずれの場合も実施可能であることが示されているから、訂正事項1及び3の「接触角αが37°30´以上50°以下」との事項は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内のものである。
また、本件特許明細書等の段落【0026】の【表1】には、柱部13の大径リング寄り突出部14でのかかり代(柱部のポケットの内径側のかかり代)が、0.2mm~0.7mmの場合に、ころ挿入性及びころ保持性が「◎」又は「○」で記載されているとともに、柱部13の小径リング寄り突出部15でのかかり代(柱部のポケットの外径側のかかり代)が、0.1mm~0.5mmの場合に、ころ挿入性及びころ保持性が「◎」又は「○」で記載されており、いずれの場合も実施可能であることが示されているから、訂正事項2及び3の、柱部のポケットの内径側の少なくとも一部においてのかかり代についての、「0.2mm~0.7mm」との事項、及び柱部のポケットの外径側の少なくとも一部においてのかかり代についての、「0.1mm~0.5mm」との事項は、いずれも本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正である。
したがって、訂正事項1~3は、特許法第126条第5項の規定に適合する。
(3)特許請求の範囲の拡張・変更について
上記「(1)」から明らかなように、訂正事項1~3は、発明特定事項の接触角αの数値範囲、または、柱部のポケットの内径側の少なくとも一部においてのかかり代の数値範囲及び柱部のポケットの外径側の少なくとも一部においてのかかり代の数値範囲を、より狭くするものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。
したがって、訂正事項1~3は、特許法第126条第6項の規定に適合する。
(4)独立特許要件について
ア 訂正後の請求項2、3、7、12、13、16、18、19、21及び23~28に係る発明について
訂正事項1~3は、前記「(1)」のとおり、請求項2、3、7、12、13、16、18、19、21及び23~28における、接触角αの数値範囲、または、柱部のポケットの内径側の少なくとも一部においてのかかり代の数値範囲及び柱部のポケットの外径側の少なくとも一部においてのかかり代の数値範囲を、より狭くするものであるから、当該請求項に係る発明について特許要件の適否について見直すべき新たな事情は存在せず、訂正事項1~3により当該請求項に係る発明が特許法第36条第4項第1項又は第6項(第4号を除く)に規定する要件を満たさなくなるものでもない。
イ 訂正後の請求項4~6、8~10、14、15及び20に係る発明について
訂正後の請求項4~6、8~10、14、15及び20に係る発明は、訂正事項1~3により間接的に訂正されるものであるが、訂正後の請求項2、3、7、12、13、18又は19に係る発明を更に限定したものであるから、当該請求項に係る発明について特許要件の適否について見直すべき新たな事情は存在せず、訂正事項1~3により特許法第36条第4項第1項又は第6項(第4号を除く)に規定する要件を満たさなくなるものでもない。
ウ 小括
以上のことから、訂正後の請求項2~10、12~16、18~21、23~28に係る発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものである。
したがって、訂正事項1~3は、特許法第126条第7項の規定に適合する。
2 訂正事項4~8について
(1)訂正の目的について
訂正事項4~8は、上記訂正事項1~3に係る訂正に伴って、特許請求の範囲の記載と明細書の記載との整合を図るための訂正である、
したがって、当該訂正事項は、特許法第126条第1項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
(2)新規事項について
前記「1(2)」と同様の理由により、訂正事項4~8は、特許法第126条第5項の規定に適合する。
(3)特許請求の範囲の拡張・変更について
訂正事項4~8は、特許請求の範囲の記載との整合を図るために、明細書の記載を訂正するものであるから、特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
したがって、訂正事項4~8は、特許法第126条第6項の規定に適合する。
第4 まとめ
以上のとおり、本件訂正審判の請求は、特許法第126条第1項ただし書第1号及び第3号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第5項から第7項までの規定に適合する。
よって、結論のとおり審決する。
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