特許訂正審判
2017-390019
画像処理装置、画像処理方法、プログラム、並びに記録媒体
- 審判番号
- 2017-390019
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2013-522538
- 登録番号
- 特許第6070553号(P6070553)
- 請求日
- 2017年03月03日
- 審決日
- 2017年04月17日
- 公報発行日
- 2017年07月28日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】ソニー 株式会社
- 【請求人代理人】西川 孝
- 【請求人代理人】稲本 義雄
- 審判長/審判官
- 審判長 渡邊 聡
- 審判官 渡辺 努
- 審判官 藤井 浩
- 分類
- P141 .853-Y (H04N)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第3項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特許第6070553号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
特許第6070553号の明細書、特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正明細書、特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項2、15、〔16-26〕について訂正することを認める。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本件特許第6070553号は、2012年5月28日(優先権主張 平成23年6月28日、平成23年11月1日、平成23年11月7日、平成24年1月19日 日本国)を国際出願日として出願としたものであって、平成29年1月13日にその特許権の設定登録がされ、その後、平成29年3月3日付けで本件審判が請求されたものである。
第2 請求の趣旨
本件審判請求の趣旨は、特許第6070553号の明細書、特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正明細書、特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項2、15、16-26について訂正することを認める、との審決を求めるものである。
第3 訂正事項
(1)請求項2に係る訂正
訂正事項1
請求項2において、
「q2' = q2 + Clip(-pv)-(pv)((p0 + q0 + q1 - 5*q2 + 2*q3 + 4)>>3);
= Clip(q2 -pv)-(q2 +pv)((p0 + q0 + q1 + 3*q2 + 2*q3 + 4)>>3);
= Clip3(q2-pv, q2+pv, p0 + q0 + q1 + 3*q2 + 2*q3 + 4)>>3);」
との記載を、
「q2' = q2 + Clip(-pv)-(pv)((p0 + q0 + q1 - 5*q2 + 2*q3 + 4)>>3);
= Clip(q2 -pv)-(q2 +pv)((p0 + q0 + q1 + 3*q2 + 2*q3 + 4)>>3);
= Clip3(q2-pv, q2+pv, (p0 + q0 + q1 + 3*q2 + 2*q3 + 4)>>3);」
に訂正する。
訂正事項2
願書に添付した明細書の段落0008に記載された
「q2' = q2 + Clip(-pv)-(pv)((p0 + q0 + q1 - 5*q2 + 2*q3 + 4)>>3);
= Clip(q2 -pv)-(q2 +pv)((p0 + q0 + q1 + 3*q2 + 2*q3 + 4)>>3);
= Clip3(q2-pv, q2+pv, p0 + q0 + q1 + 3*q2 + 2*q3 + 4)>>3);」
との記載を、
「q2' = q2 + Clip(-pv)-(pv)((p0 + q0 + q1 - 5*q2 + 2*q3 + 4)>>3);
= Clip(q2 -pv)-(q2 +pv)((p0 + q0 + q1 + 3*q2 + 2*q3 + 4)>>3);
= Clip3(q2-pv, q2+pv, (p0 + q0 + q1 + 3*q2 + 2*q3 + 4)>>3);」
に訂正する。
(2)請求項15に係る訂正
訂正事項3
請求項15において、
「q2' = q2 + Clip(-pv)-(pv)((p0 + q0 + q1 - 5*q2 + 2*q3 + 4)>>3);
= Clip(q2 -pv)-(q2 +pv)((p0 + q0 + q1 + 3*q2 + 2*q3 + 4)>>3);
= Clip3(q2-pv, q2+pv, p0 + q0 + q1 + 3*q2 + 2*q3 + 4)>>3);」
との記載を、
「q2' = q2 + Clip(-pv)-(pv)((p0 + q0 + q1 - 5*q2 + 2*q3 + 4)>>3);
= Clip(q2 -pv)-(q2 +pv)((p0 + q0 + q1 + 3*q2 + 2*q3 + 4)>>3);
= Clip3(q2-pv, q2+pv, (p0 + q0 + q1 + 3*q2 + 2*q3 + 4)>>3);」
に訂正する。
訂正事項4
願書に添付した明細書の段落0017に記載された
「q2' = q2 + Clip(-pv)-(pv)((p0 + q0 + q1 - 5*q2 + 2*q3 + 4)>>3);
= Clip(q2 -pv)-(q2 +pv)((p0 + q0 + q1 + 3*q2 + 2*q3 + 4)>>3);
= Clip3(q2-pv, q2+pv, p0 + q0 + q1 + 3*q2 + 2*q3 + 4)>>3);」
との記載を、
「q2' = q2 + Clip(-pv)-(pv)((p0 + q0 + q1 - 5*q2 + 2*q3 + 4)>>3);
= Clip(q2 -pv)-(q2 +pv)((p0 + q0 + q1 + 3*q2 + 2*q3 + 4)>>3);
= Clip3(q2-pv, q2+pv, (p0 + q0 + q1 + 3*q2 + 2*q3 + 4)>>3);」
に訂正する。
訂正事項5
請求項15において、
「画像処理装置」との記載を、「画像処理方法」に訂正する。
(3)請求項16~26からなる一群の請求項に係る訂正
訂正事項6
請求項16において、
「画像処理装置」との記載を、「画像処理方法」に訂正する。
訂正事項7
請求項17において、
「画像処理装置」との記載を、「画像処理方法」に訂正する。
訂正事項8
請求項18において、
「画像処理装置」との記載を、「画像処理方法」に訂正する。
訂正事項9
請求項19において、
「画像処理装置」との記載を、「画像処理方法」に訂正する。
訂正事項10
請求項20において、
「画像処理装置」との記載を、「画像処理方法」に訂正する。
訂正事項11
請求項21において、
「画像処理装置」との記載を、「画像処理方法」に訂正する。
訂正事項12
請求項22において、
「画像処理装置」との記載を、「画像処理方法」に訂正する。
訂正事項13
請求項23において、
「画像処理装置」との記載を、「画像処理方法」に訂正する。
訂正事項14
請求項24において、
「画像処理装置」との記載を、「画像処理方法」に訂正する。
訂正事項15
請求項25において、
「画像処理装置」との記載を、「画像処理方法」に訂正する。
訂正事項16
請求項26において、
「画像処理装置」との記載を、「画像処理方法」に訂正する。
なお、下線は、訂正箇所である。
第4 当審の判断
(1)請求項2に係る訂正
当審の判断を行うに際し、訂正事項1、2の訂正前の
「q2' = q2 + Clip(-pv)-(pv)((p0 + q0 + q1 - 5*q2 + 2*q3 + 4)>>3);
= Clip(q2 -pv)-(q2 +pv)((p0 + q0 + q1 + 3*q2 + 2*q3 + 4)>>3);
= Clip3(q2-pv, q2+pv, p0 + q0 + q1 + 3*q2 + 2*q3 + 4)>>3);」
において、説明のために、
「Clip(q2 -pv)-(q2 +pv)((p0 + q0 + q1 + 3*q2 + 2*q3 + 4)>>3)」を「式1」
「Clip3(q2-pv, q2+pv, p0 + q0 + q1 + 3*q2 + 2*q3 + 4)>>3)」を「式2」と称することとする。
また、訂正後の
「q2' = q2 + Clip(-pv)-(pv)((p0 + q0 + q1 - 5*q2 + 2*q3 + 4)>>3);
= Clip(q2 -pv)-(q2 +pv)((p0 + q0 + q1 + 3*q2 + 2*q3 + 4)>>3);
= Clip3(q2-pv, q2+pv, (p0 + q0 + q1 + 3*q2 + 2*q3 + 4)>>3);」
において、説明のために、
「Clip3(q2-pv, q2+pv, (p0 + q0 + q1 + 3*q2 + 2*q3 + 4)>>3)」を「式2’」と称することとする。
(1-1)訂正の目的
訂正事項1、2は、いずれも式2を式2’に訂正するものであるので、まとめて検討する。
式2において、左括弧は1つであるのに対し、右括弧は2つであり、左括弧と右括弧の数が一致しない。
また、特許明細書の、段落0125のClip3関数の定義「Clip3(x,y,z)=x;z<x y;z>y z;otherwise」、及び、段落0200のClip関数に関する記載「ここで、Clip0-255は、0以下である場合、0に切り上げ、255以上である場合、255に切り下げるクリップ処理を表している。」に基づき、Clip関数である式1を、Clip3関数に変形すると、「Clip3(q2-pv, q2+pv, (p0 + q0 + q1 + 3*q2 + 2*q3 + 4)>>3)」となるが、式2と一致しない。
したがって、式2は、明瞭でない。
しかし、式2を式2’に訂正することにより、左括弧と右括弧の数が一致することとなり、また、式1を変形した結果とも一致することとなるので、記載が明瞭になる。
したがって、訂正事項1、2は、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
(1-2)新規事項の有無及び特許請求の範囲の拡張・変更について
上記(1-1)で検討したように、特許明細書の段落0125、0200の記載に基づき、式1を変形すると式2’となるので、式2’は、式1から特許明細書に記載した事項により導くことができる。
したがって、訂正事項1、2は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲、図面に記載した事項の範囲内の訂正である。
また、請求項に記載した事項をより広い意味を表す表現や、別の意味を表す表現に入れ替える訂正ではなく、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものでない。
(1-3)小活
よって、訂正事項1、2は、特許法第126条第1項ただし書第三号にあげる事項を目的とし、かつ、同条第5項及び第6項の規定に適合する。
(2)請求項15に係る訂正
上記(1)と同様に、当審の判断を行うに際し、訂正事項3、4の訂正前の
「Clip(q2 -pv)-(q2 +pv)((p0 + q0 + q1 + 3*q2 + 2*q3 + 4)>>3)」を「式1」
「Clip3(q2-pv, q2+pv, p0 + q0 + q1 + 3*q2 + 2*q3 + 4)>>3)」を「式2」と称することとする。
また、訂正後の
「Clip3(q2-pv, q2+pv, (p0 + q0 + q1 + 3*q2 + 2*q3 + 4)>>3)」を「式2’」と称することとする。
(2-1)訂正の目的
(2-1-1)訂正事項3、4について
訂正事項3、4は、いずれも式2を式2’に訂正するものであるので、まとめて検討する。
式2において、左括弧は1つであるのに対し、右括弧は2つであり、左括弧と右括弧の数が一致しない。
また、特許明細書の、段落0125のClip3関数の定義「Clip3(x,y,z)=x;z<x y;z>y z;otherwise」、及び、段落0200のClip関数に関する記載「ここで、Clip0-255は、0以下である場合、0に切り上げ、255以上である場合、255に切り下げるクリップ処理を表している。」に基づき、Clip関数である式1を、Clip3関数に変形すると、「Clip3(q2-pv, q2+pv, (p0 + q0 + q1 + 3*q2 + 2*q3 + 4)>>3)」となるが、式2と一致しない。
したがって、式2は、明瞭でない。
しかし、式2を式2’に訂正することにより、左括弧と右括弧の数が一致することとなり、また、式1を変形した結果とも一致することとなるので、記載が明瞭になる。
したがって、訂正事項3、4は、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
(2-1-2)訂正事項5について
請求項14に係る発明が、「画像処理方法」の発明であるのに対し、請求項14を引用する訂正前の請求項15に係る発明が、「画像処理装置」の発明であるので、訂正前の請求項15に係る発明が、「画像処理方法」の発明を引用する「画像処理装置」の発明となり、記載が明瞭でない。
しかし、「画像処理方法」と訂正することにより、訂正後の請求項15に係る発明が、「画像処理方法」の発明を引用する「画像処理方法」の発明となり、記載が明瞭になる。
したがって、訂正事項5は、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
(2-2)新規事項の有無及び特許請求の範囲の拡張・変更について
(2-2-1)訂正事項3、4について
上記(2-1-1)で検討したように、特許明細書の段落0125、0200の記載に基づき、式1を変形すると式2’となるので、式2’は、式1から特許明細書に記載した事項により導くことができる。
したがって、訂正事項3、4は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲、図面に記載した事項の範囲内の訂正である。
また、請求項に記載した事項をより広い意味を表す表現や、別の意味を表す表現に入れ替える訂正ではなく、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものでない。
(2-2-2)訂正事項5について
請求項14を引用する請求項15に係る発明において「画像処理装置」を「画像処理方法」とする訂正事項5は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲、図面に記載した事項の範囲内の訂正である。
また、請求項に記載した事項をより広い意味を表す表現や、別の意味を表す表現に入れ替える訂正ではなく、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものでない。
(2-3)小活
よって、訂正事項3~5は、特許法第126条第1項ただし書第三号にあげる事項を目的とし、かつ、同条第5項及び第6項の規定に適合する。
(3)請求項16~26からなる一群の請求項に係る訂正
(3-1)一群の請求項ごとに訂正することについて
上記第3の「(3)請求項16~26からなる一群の請求項に係る訂正」は、二以上の請求項が記載された特許請求の範囲の訂正を請求するものであるので、この請求が、特許法第126条第3項に規定する要件を満たすものであるかを検討する。
訂正前の請求項16~26は、訂正前の請求項16の記載を訂正前の請求項17~26が、直接又は間接的に引用しているものであるから、一群の請求項である。そして、訂正事項6~16に係る訂正後の請求項16~26は、訂正後の請求項16の記載を訂正後の請求項17~26が、直接又は間接的に引用しているものであるから、一群の請求項である。
したがって、訂正特許請求の範囲の請求項16~26は、特許法第126条第3項に規定する一群の請求項である。
(3-2)訂正の目的
訂正事項6~16は、いずれも、請求項16~26からなる一群の請求項における「画像処理装置」を「画像処理方法」に訂正するものであるので、訂正の目的についてまとめて検討する。
請求項14に係る発明が、「画像処理方法」の発明であるのに対し、請求項14を直接的もしくは間接的に引用する訂正前の請求項16~26に係る発明が、いずれも「画像処理装置」の発明であるので、訂正前の請求項16~26に係る発明が、「画像処理方法」の発明を引用する「画像処理装置」の発明となり、記載が明瞭でない。
しかし、「画像処理方法」と訂正することにより、訂正後の請求項16~26に係る発明が、「画像処理方法」の発明を引用する「画像処理方法」の発明となり、記載が明瞭になる。
したがって、訂正事項6~16は、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
(3-3)新規事項の有無及び特許請求の範囲の拡張・変更について
請求項14を直接的もしくは間接的に引用する請求項16~26に係る発明において「画像処理装置」を「画像処理方法」とする訂正事項6~16は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲、図面に記載した事項の範囲内の訂正である。
また、請求項に記載した事項をより広い意味を表す表現や、別の意味を表す表現に入れ替える訂正ではなく、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものでない。
(3-4)小活
よって、訂正事項6~16は、特許法第126条第1項ただし書第三号にあげる事項を目的とし、かつ、同条第3項、第5項及び第6項の規定に適合する。
第5 むすび
以上、本件審判の請求に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第三号にあげる事項を目的とし、かつ、同条第3項、第5項及び第6項の規定に適合する。
よって、結論のとおり審決する。
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2017-390019