特許訂正審判
2018-390135
送信装置および送信方法
- 審判番号
- 2018-390135
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2016-138835
- 登録番号
- 特許第6004132号(P6004132)
- 請求日
- 2018年09月12日
- 審決日
- 2018年10月23日
- 公報発行日
- 2019年01月25日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】ソニー 株式会社
- 【請求人代理人】佐々木 榮二
- 審判長/審判官
- 審判長 鳥居 稔
- 審判官 渡辺 努
- 審判官 坂東 大五郎
- 分類
- P141 .852-Y (H04N) / P141 .841-Y (H04N) / P141 .854-Y (H04N) / P141 .855-Y (H04N)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項、特許法第126条第7項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特許第6004132号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
特許第6004132号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。
理由
【理 由】
第1 経緯
特許第6004132号に係る発明は、2013年(平成25年)8月19日(優先権主張 平成24年8月27日)を国際出願日とする特願2014-532931号の一部を平成28年7月13日に新たな特許出願としたものであって、平成28年9月16日に特許権の設定登録がなされ、その後、平成30年9月12日付けで本件審判の請求がなされたものである。
第2 請求
1 請求の趣旨
本件審判請求の趣旨は、特許第6004132号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める、との審決を求めるものである。
2 訂正の内容
ア 訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1に「前記第2の期間の拡張ビデオストリームには前記第1の期間の基本ビデオストリームとは別のPIDが設定され、」と記載されているのを、「前記第1の期間の拡張ビデオストリームには前記第2の期間の基本ビデオストリームとは別のPIDが設定され、」に訂正する。(下線は、訂正箇所を示す。以下同様。)
イ 訂正事項2
特許請求の範囲の請求項3に「前記第2の期間の拡張ビデオストリームには前記第1の期間の基本ビデオストリームとは別のPIDが設定され、」と記載されているのを、「前記第1の期間の拡張ビデオストリームには前記第2の期間の基本ビデオストリームとは別のPIDが設定され、」に訂正する。
第3 当審の判断
ア 訂正事項1について
(ア)訂正の目的について
訂正前の請求項1には、「前記第2の期間の拡張ビデオストリームには前記第1の期間の基本ビデオストリームとは別のPIDが設定され、」の記載の前に、「第1のフレームレートの画像データで構成される基本ビデオストリームと、前記基本ビデオストリームと合成して前記第1のフレームレートよりも周波数の高い第2のフレームレートの画像データが得られる拡張ビデオストリームとからなる第1の期間と、前記第1のフレームレートの画像データで構成される基本ビデオストリームのみからなる第2の期間」との記載がある。したがって、第1の期間は、基本ビデオストリームと拡張ビデオストリームとからなり、第2の期間は、基本ビデオストリームのみからなるものである。
そうすると、第2の期間には、拡張ビデオストリームが存在せず、第1の期間に、拡張ビデオストリームが存在することが明らかであるから、訂正前の請求項1における「前記第2の期間の拡張ビデオストリーム」は、「前記第1の期間の拡張ビデオストリーム」の誤記である。
また、訂正前の「前記第2の期間の拡張ビデオストリームには前記第1の期間の基本ビデオストリームとは別のPIDが設定され、」の記載は、一方の期間の拡張ビデオストリームには他方の期間の基本ビデオストリームとは別のPIDが設定されることを意図する記載であるから、「前記第2の期間の拡張ビデオストリーム」を「前記第1の期間の拡張ビデオストリーム」と訂正することに伴い、「前記第1の期間の基本ビデオストリーム」を「前記第2の期間の基本ビデオストリーム」と訂正するものである。
したがって、訂正事項1に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第2号に規定する誤記の訂正を目的とするものである。
(イ)新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張又は変更の有無について
訂正事項1により訂正された「前記第1の期間の拡張ビデオストリームには前記第2の期間の基本ビデオストリームとは別のPIDが設定され、」は、明細書の段落0085の「図18は、基本ビデオストリームおよび所定数の拡張ビデオストリームの各ビデオストリームがそれぞれ1つのビデオエレメンタリストリームに挿入される場合(Multiple PID)における各ストリーム内の符号化パケット順を示している。」との記載、段落0129~0131の「図27も、トランスポートストリームTSの構成例を示している。この例も、図面の簡単化のために、オーディオおよびグラフィクスに関する部分については、その図示を省略している。この例は、基本ビデオストリームおよび所定数の拡張ビデオストリームがそれぞれ別個のビデオエレメンタリストリームに挿入されて送信される場合(Multiple PID)の例を示している。なお、この例は、拡張ビデオストリームが2個の場合の例を示している。この構成例では、基本ビデオストリーム(サブストリーム)が挿入されたビデオエレメンタリストリームのPESパケット「PID1:video PES1」が含まれている。この基本ビデオストリームに、第1の送信モードと第2の送信モードとを識別するための識別情報(「EHF」、「BCF」)が、SEIメッセージ(Enhancement scalability SEI message)として挿入されている(図21参照)。また、この構成例では、第1の拡張ビデオストリーム(サブストリーム)が挿入されたビデオエレメンタリストリームのPESパケット「PID2:video PES2」と、第2の拡張ビデオストリーム(サブストリーム)が挿入されたビデオエレメンタリストリームのPESパケット「PID3:video PES3」が含まれている。」との記載、図18、図27の記載に基づくものである。
したがって、訂正事項1は、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項に適合するものである。
また、訂正事項1は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項に適合するものである。
(ウ)独立特許要件について
訂正事項1に係る訂正は、誤記の訂正を目的とするものであることは前記のとおりであるところ、訂正後における特許請求の範囲の請求項1に記載される事項により特定される発明について、特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由を発見しない。
したがって、訂正後における特許請求の範囲の請求項1に記載されている事項により特定される発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであり、特許法第126条第7項に適合するものである。
イ 訂正事項2について
(ア)訂正の目的について
訂正前の請求項3には、「前記第2の期間の拡張ビデオストリームには前記第1の期間の基本ビデオストリームとは別のPIDが設定され、」の記載の前に、「第1のフレームレートの画像データで構成される基本ビデオストリームと、前記基本ビデオストリームと合成して前記第1のフレームレートよりも周波数の高い第2のフレームレートの画像データが得られる拡張ビデオストリームとからなる第1の期間と、前記第1のフレームレートの画像データで構成される基本ビデオストリームのみからなる第2の期間」との記載がある。したがって、第1の期間は、基本ビデオストリームと拡張ビデオストリームとからなり、第2の期間は、基本ビデオストリームのみからなるものである。
そうすると、第2の期間には、拡張ビデオストリームが存在せず、第1の期間に、拡張ビデオストリームが存在することが明らかであるから、訂正前の請求項3における「前記第2の期間の拡張ビデオストリーム」は、「前記第1の期間の拡張ビデオストリーム」の誤記である。
また、訂正前の「前記第2の期間の拡張ビデオストリームには前記第1の期間の基本ビデオストリームとは別のPIDが設定され、」の記載は、ある期間の拡張ビデオストリームには別の期間の基本ビデオストリームとは別のPIDが設定されることを意図する記載であるから、「前記第2の期間の拡張ビデオストリーム」を「前記第1の期間の拡張ビデオストリーム」と訂正することに伴い、「前記第1の期間の基本ビデオストリーム」を「前記第2の期間の基本ビデオストリーム」と訂正するものである。
したがって、訂正事項2に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第2号に規定する誤記の訂正を目的とするものである。
(イ)新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張又は変更の有無について
訂正事項2の「前記第1の期間の拡張ビデオストリームには前記第2の期間の基本ビデオストリームとは別のPIDが設定され、」は、上記ア(イ)と同様に、明細書の段落0085、段落0129~0131、図18、図27の記載に基づくものである。
したがって、訂正事項2は、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項に適合するものである。
また、訂正事項2は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項に適合するものである。
(ウ)独立特許要件について
訂正事項2に係る訂正は、誤記の訂正を目的とするものであることは前記のとおりであるところ、訂正後における特許請求の範囲の請求項3に記載される事項により特定される発明について、特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由を発見しない。
したがって、訂正後における特許請求の範囲の請求項3に記載されている事項により特定される発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであり、特許法第126条第7項に適合するものである。
第4 むすび
以上のとおりであるから、本件審判の請求に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書き第2号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第5項ないし第7項の規定に適合するものである。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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