審決検索MVP
← 検索一覧に戻る
特許異議申立

2016-700169

点灯制御回路及びその点灯制御回路を用いた照明灯及びその照明灯を用いた照明器具

審判番号
2016-700169
法域
特許
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
特願2011-149941外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2016年02月25日
審決日
2017年09月01日
公報発行日
2018年01月26日
結論
請求成立(取消)
当事者
審判長/審判官
分類
P1651.121-ZAA(H05B)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項特許法113条2号
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第120条の5第9項、特許法第120条の5第2項、特許法第126条第6項、特許法第120条の5第7項、特許法第120条の5第2項第1号、特許法第29条第2項、特許法第113条第2号
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特許第5830986号発明「点灯制御回路及びその点灯制御回路を用いた照明灯及びその照明灯を用いた照明器具」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。

結論

【結 論】 特許第5830986号の明細書、特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正明細書、特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1~13〕について訂正することを認める。 特許第5830986号の請求項1、6、7、10~13に係る特許を取り消す。 特許第5830986号の請求項2~5、8、9に係る特許についての特許異議の申立てを却下する。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 特許第5830986号(以下「本件特許」という。)の請求項1~13に係る特許についての出願は、平成23年7月6日に特許出願され、平成27年11月6日にその特許権の設定登録がされ、その後、その特許について、特許異議申立人 前田弘により特許異議の申立てがなされ、平成28年8月26日付けで取消理由が通知され、その指定期間内である平成28年10月24日付けで意見書の提出及び訂正の請求があり、平成28年11月11日付けで訂正拒絶理由が通知され、平成28年12月15日付けで意見書が提出され、平成29年1月12日付けで取消理由通知(決定の予告)が通知され、平成29年3月3日付けで意見書の提出及び訂正の請求があり、その訂正の請求に対して特許異議申立人 前田弘から平成29年4月7日付けで意見書が提出され、平成29年4月27日付けで取消理由通知(決定の予告)が通知され、平成29年6月23日付けで意見書が提出されたものである。 第2 訂正の適否についての判断 1.訂正の内容 平成28年10月24日付けの訂正の請求は、特許法第120条の5第7項の規定により、取り下げられたものとみなされるので、平成29年3月3日付けの訂正の請求(以下、「本件訂正請求」という。また、本件訂正請求に係る訂正を「本件訂正」という。)は、本件特許の願書に添付した明細書及び特許請求の範囲(以下、それぞれ「本件明細書」、「本件特許請求の範囲」といい、図面を含めて「本件明細書等」という。)を、訂正請求書に添付した訂正明細書及び特許請求の範囲のとおり訂正することを求めるものであり、その訂正の内容は以下のとおりである。 なお、下線部は訂正箇所を示す。 (1)訂正事項1 本件特許の特許請求の範囲の請求項1に 「商用交流電力が供給される安定器に接続されて交流電流を直流電流に変換する整流部と、 該整流部の出力側に設けられて出力側から出力された直流電流に含まれる交流成分を除去する平滑用コンデンサと、 スイッチング素子が設けられかつ前記平滑用コンデンサの両端に直列に接続された複数個の固体発光素子に流れる電流をオンオフ制御する駆動回路とを有し、 前記安定器と前記平滑用コンデンサとの間の電力供給ラインに設けられ、前記安定器の側から前記平滑コンデンサを見たときのインピーダンスを高め、かつ前記平滑用コンデンサ側で発生する高周波ノイズを抑制するインダクタを設けるとともに、 前記複数個の固体発光素子のカソードと前記スイッチング素子との間に直流分カット用チョークコイルをさらに設けたことを特徴とする点灯制御回路。」 とあるのを、 「商用交流電力が供給される安定器に接続されて交流電流を直流電流に変換するものであり、ブリッジ型の全波整流回路からなる整流部と、 該整流部の出力側に設けられて出力側から出力された直流電流に含まれる交流成分を除去する平滑用コンデンサと、 スイッチング素子が設けられかつ前記平滑用コンデンサの両端に直列に接続された複数個の固体発光素子に流れる電流をオンオフ制御する駆動回路とを有し、 前記平滑用コンデンサと前記整流部の出力側との間に設けられ、前記安定器の側から前記平滑コンデンサを見たときのインピーダンスを高め、かつ前記平滑用コンデンサ側で発生する高周波ノイズを抑制するインダクタとして高周波コイルを設けるとともに、 前記複数個の固体発光素子のカソードと前記スイッチング素子のドレインとの間に配置され、前記スイッチング素子がオフされたときに前記複数個の固体発光素子のアノードと前記スイッチング素子のドレインとの間で接続されるダイオードに対し前記ダイオードのカソード及び前記複数個の固体発光素子のアノードを接続すると共に前記ダイオードのアノード及び前記スイッチング素子のドレインを接続してなる整流方向に電流を流す誘導起電力を生じさせるチョークコイルをさらに設けたことを特徴とする点灯制御回路。」 に訂正する(請求項1の記載を引用する請求項6、7、10~13も同様に訂正する)。 (2)訂正事項2 本件特許の特許請求の範囲の請求項2を削除する。 (3)訂正事項3 本件特許の特許請求の範囲の請求項3を削除する。 (4)訂正事項4 本件特許の特許請求の範囲の請求項4を削除する。 (5)訂正事項5 本件特許の特許請求の範囲の請求項5を削除する。 (6)訂正事項6 本件特許の特許請求の範囲の請求項6に 「前記高周波コイルのインダクタンスが100マイクロヘンリーから1ミリヘンリーまでの間に存在することを特徴とする請求項2に記載の照明灯の点灯制御回路。」 とあるのを、 「前記高周波コイルのインダクタンスが100マイクロヘンリーから1ミリヘンリーまでの間に存在することを特徴とする請求項1に記載の照明灯の点灯制御回路。」と訂正する。 (7)訂正事項7 本件特許の特許請求の範囲の請求項7に 「前記直列に接続された複数個の固体発光素子からなる直列発光体が並列に接続されていることを特徴とする請求項3に記載の点灯制御回路。」 とあるのを、 「前記直列に接続された複数個の固体発光素子からなる直列発光体が並列に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の点灯制御回路。」 と訂正する。 (8)訂正事項8 本件特許の特許請求の範囲の請求項8を削除する。 (9)訂正事項9 本件特許の特許請求の範囲の請求項9を削除する。 (10)訂正事項10 本件特許の特許請求の範囲の請求項11に 「一対の電極ピンをそれぞれ有する口金により両端部が封止された直管の内部に、複数個の固体発光素子と、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の点灯制御回路とを有することを特徴とする直管式の照明灯。」 とあるのを、 「一対の電極ピンをそれぞれ有する口金により両端部が封止された直管の内部に、複数個の固体発光素子と、請求項1、6、7、10のいずれか1項に記載の点灯制御回路とを有することを特徴とする直管式の照明灯。」 と訂正する(請求項11の記載を引用する請求項12、13も同様に訂正する)。 (11)訂正事項11 本件特許の特許請求の範囲の請求項12に 「前記直管の内部にその長手方向に延びる回路基板が設けられ、該回路基板の一面側に請求項11に記載の固体発光素子が設けられ、該回路基板の他面側に前記点灯制御回路が設けられていることを特徴とする照明灯。」 とあるのを、 「前記直管の内部にその長手方向に延びる回路基板が設けられ、該回路基板の一面側に前記複数個の固体発光素子が設けられ、該回路基板の他面側に前記点灯制御回路が設けられていることを特徴とする請求項11に記載の直管式の照明灯。」 と訂正する(請求項12の記載を引用する請求項13も同様に訂正する)。 (12)訂正事項12 本件特許の特許請求の範囲の請求項13に 「直管式蛍光灯に用いられる反射傘と、 該反射傘の両端に間隔を開けて設けられた一対のソケットと、 商用交流電源が供給可能な蛍光灯用の安定器とを有し、 請求項12に記載の照明灯の一対の電極ピンが前記一対のソケットにそれぞれ装着されていることを特徴とする照明器具。」 とあるのを、 「直管式蛍光灯に用いられる反射傘と、 該反射傘の両端に間隔を開けて設けられた一対のソケットと、 商用交流電源が供給可能な蛍光灯用の安定器とを有し、 請求項12に記載の直管式の照明灯の一対の電極ピンが前記一対のソケットにそれぞれ装着されていることを特徴とする照明器具。」 と訂正する。 (13)訂正事項13 本件特許の明細書の段落【0008】に 「本発明の点灯制御回路は、商用交流電力が供給される安定器に接続されて交流電流を直流電流に変換する整流部と、該整流部の出力側に設けられて出力側から出力された直流電流に含まれる交流成分を除去する平滑用コンデンサと、スイッチング素子が設けられかつ前記平滑用コンデンサの両端に直列に接続された複数個の固体発光素子に流れる電流をオンオフ制御する駆動回路とを有し、前記安定器と前記平滑用コンデンサとの間の電力供給ラインに設けられ、前記平滑用コンデンサ側で発生する高周波ノイズを抑制するインダクタを設けたことを特徴とする。」 とあるのを、 「本発明の点灯制御回路は、商用交流電力が供給される安定器に接続されて交流電流を直流電流に変換するものであり、ブリッジ型の全波整流回路からなる整流部と、該整流部の出力側に設けられて出力側から出力された直流電流に含まれる交流成分を除去する平滑用コンデンサと、スイッチング素子が設けられかつ前記平滑用コンデンサの両端に直列に接続された複数個の固体発光素子に流れる電流をオンオフ制御する駆動回路とを有し、前記平滑用コンデンサと前記整流部の出力側との間に設けられ、前記安定器の側から前記平滑用コンデンサを見たときのインピーダンスを高め、かつ前記平滑用コンデンサ側で発生する高周波ノイズを抑制するインダククタとして高周波コイルを設けるとともに、前記複数個の固体発光素子のカソードと前記スイッチング素子のドレインとの間に配置され、前記スイッチング素子がオフされたときに前記複数個の固体発光素子のアノードと前記スイッチング素子のドレインとの間で接続されるダイオードに対し前記ダイオードのカソード及び前記複数個の固体発光素子のアノードを接続すると共に前記ダイオードのアノード及び前記スイッチング素子のドレインを接続してなる整流方向に電流を流す誘導起電力を生じさせるチョークコイルをさらに設けたことを特徴とする。」 に訂正する。 (14)訂正事項14 本件特許の明細書の段落【0009】に 「本発明の照明等は、一対の電極ピンをそれぞれ有する口金により両端部が封止された直管の内部に、複数個の固体発光素子と、点灯制御回路とを有し、 前記点灯制御回路は、 商用交流電力が供給される安定器に接続されて交流電流を直流電流に変換する整流部と、該整流部の出力側に設けられて出力側から出力された直流電流に含まれる交流成分を除去し、前記複数個の固体発光素子が両端に直列に接続される平滑用コンデンサと、 スイッチング素子が設けられかつ該複数個の固体発光素子に流れる電流をオンオフ制御する駆動回路と、 前記安定器と前記平滑用コンデンサとの間の電力供給ラインに設けられ、前記平滑用コンデンサ側で発生する高周波ノイズを抑制するインダクタを有することを特徴とする。」 とあるのを、 「本発明の照明等は、一対の電極ピンをそれぞれ有する口金により両端部が封止された直管の内部に、複数個の固体発光素子と、点灯制御回路とを有し、 前記点灯制御回路は、 商用交流電力が供給される安定器に接続されて交流電流を直流電流に変換するものであり、ブリッジ型の全波整流回路からなる整流部と、該整流部の出力側に設けられて出力側から出力された直流電流に含まれる交流成分を除去する平滑用コンデンサと、スイッチング素子が設けられかつ前記平滑用コンデンサの両端に直列に接続された複数個の固体発光素子に流れる電流をオンオフ制御する駆動回路とを有し、前記平滑用コンデンサと前記整流部の出力側との間に設けられ、前記安定器の側から前記平滑コンデンサを見たときのインピーダンスを高め、かつ前記平滑用コンデンサ側で発生する高周波ノイズを抑制するインダククとして高周波コイルを設けるとともに、 前記複数個の固体発光素子のカソードと前記スイッチング素子のドレインとの間に配置され、前記スイッチング素子がオフされたときに前記複数個の固体発光素子のアノードと前記スイッチング素子のドレインとの間で接続されるダイオードに対し前記ダイオードのカソード及び前記複数個の固体発光素子のアノードを接続すると共に前記ダイオードのアノード及び前記スイッチング素子のドレインを接続してなる整流方向に電流を流す誘導起電力を生じさせるチョークコイルをさらに設けたことを特徴とする。」 に訂正する。 (15)訂正事項15 本件特許の明細書の段落【0020】、【0023】にそれぞれ「直流分カット用チョークコイル17」とあるのを、「チョークコイル17」に訂正する。 また、本件特許の明細書の段落【0021】に「直流分カット用コイル17」とあるのを、「チョークコイル17」に訂正する。 2.訂正の適否 (1)訂正事項1について ア 訂正の目的について 訂正事項1は、 [訂正事項1-1] 訂正前の請求項1の「整流部」について、「ブリッジ型の全波整流回路からなる」との限定を付加し、「整流部」をより限定するものであり、 [訂正事項1-2] 訂正前の請求項1の「インダクタ」について、「前記安定器と前記平滑用コンデンサとの間の電力供給ラインに設けられ」と特定していたものを、「前記平滑用コンデンサと前記整流部の出力側との間に設けられ」とするとともに、「高周波コイル」との限定を付加し、「インダクタ」をより具体的に限定するものであり、 [訂正事項1-3] 訂正前の請求項1が、「前記複数個の固体発光素子のカソードと前記スイッチング素子との間に直流分カット用チョークコイルをさらに設けた」と特定していたものを、「前記複数個の固体発光素子のカソードと前記スイッチング素子のドレインとの間に配置され、前記スイッチング素子がオフされたときに前記複数個の固体発光素子のアノードと前記スイッチング素子のドレインとの間で接続されるダイオードに対し前記ダイオードのカソード及び前記複数個の固体発光素子のアノードを接続すると共に前記ダイオードのアノード及び前記スイッチング素子のドレインを接続してなる整流方向に電流を流す誘導起電力を生じさせるチョークコイルをさらに設けた」とし、複数個の固体発光素子とスイッチング素子との間に設けられる構成要件をより具体的に特定し限定するものであるとともに、「直流分カット用チョークコイル」を「チョークコイル」とし、明確にするものである。 そうすると、上記訂正事項1-1~1-3からなる訂正事項1は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する「特許請求の範囲の減縮」、及び第3号に規定する「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。 訂正後の請求項6、7、10~13は、訂正後の請求項1の上記記載を引用しており、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する「特許請求の範囲の減縮」、及び第3号に規定する「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。 イ 本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること 上記訂正事項1-1は、本件明細書の段落【0018】の記載、及び本件訂正前の特許請求の範囲の請求項8の記載から導き出せる事項である。 上記訂正事項1-2は、本件明細書の段落【0026】の記載、及び本件訂正前の特許請求の範囲の請求項2、3の記載から導き出せる事項である。 上記訂正事項1-3は、本件明細書等の段落【0023】及び【図4】の記載並びに技術常識から導き出せる事項である。 したがって、訂正事項1は、本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項に適合するものである。 ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと (ア) 上記訂正事項1-1、1-2については、発明特定事項を限定するものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。 (イ) 上記訂正事項1-3のうち、訂正前の「直流分カット用チョークコイル」から「直流分カット用」を削除し「チョークコイル」とする訂正は、「チョークコイル」の機能を表すのに不適当な表現であった「直流分カット用」を削除するものであり、それにより「チョークコイル」の作用効果、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。 (ウ) 上記訂正事項1-3は、新たな「ダイオード」を付加するものであるが、スイッチング素子がオフされたときにチョークコイルに発生する誘導起電力による電流を流す回路を特定するものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。 したがって、訂正事項1は、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。 (2)訂正事項2~5、8、9について ア 訂正の目的について 訂正事項2~5、8、9は、請求項2~5、8、9を削除するものであり、特許法第120条の5第2項ただし書き第1号に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものである。 イ 本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること 訂正事項2~5、8、9の、請求項2~5、8、9を削除する訂正は、本件特許請求の範囲に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項に適合するものである。 ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと 訂正事項2~5、8、9の、請求項2~5、8、9を削除する訂正は、特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正には該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第6項に適合するものである。 (3)訂正事項6、7について ア 訂正の目的について 訂正事項6は、訂正前の請求項6が請求項2の記載を引用する記載であるところ、訂正事項2による請求項2の削除に伴い、請求項2の内容を含んで減縮された訂正後の請求項1を引用するよう請求項6の記載を訂正するものであるので、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものである。 訂正事項7は、訂正前の請求項7が請求項3の記載を引用する記載であるところ、訂正事項3による請求項3の削除に伴い、請求項3の内容を含んで減縮された訂正後の請求項1を引用するよう請求項7の記載を訂正するものであるので、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものである。 イ 本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること 訂正事項6、7は、上記アで述べたとおりの訂正の内容であり、訂正後の請求項1を引用するものであるので、請求項1に係る訂正である訂正事項1と同様に(上記(1)イ参照)、本件特許請求の範囲に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項に適合するものである。 ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと 訂正事項6、7は、上記アで述べたとおりの訂正の内容であり、訂正後の請求項1を引用するものであるので、請求項1に係る訂正である訂正事項1と同様に(上記(1)ウ参照)、特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正には該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第6項に適合するものである。 (4)訂正事項10について ア 訂正の目的について 訂正事項10は、訂正前の請求項11が請求項1乃至10のいずれか1項の記載を引用する記載であるところ、上記訂正事項2~5、8、9による請求項2~5、8、9の削除に伴い、請求項1、6、7、10のいずれか1項を引用するよう請求項11の記載を訂正するものであり、減縮された訂正後の請求項1を直接又は間接的に引用するものであるので、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものである。 イ 本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること 訂正事項10は、上記アで述べたとおりの訂正の内容であり、訂正後の請求項1を直接又は間接的に引用するものであるので、請求項1に係る訂正である訂正事項1と同様に(上記(1)イ参照)、本件特許請求の範囲に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項に適合するものである。 ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと 訂正事項10は、上記アで述べたとおりの訂正の内容であり、訂正後の請求項1を直接又は間接的に引用するものであるので、請求項1に係る訂正である訂正事項1と同様に(上記(1)ウ参照)、特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正には該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第6項に適合するものである。 (5)訂正事項11について ア 訂正の目的について 訂正事項11は、訂正前の請求項12の「固体発光素子」について、「前記複数個の固体発光素子」と限定すると共に、訂正前の請求項12の「照明灯」について、「請求項11に記載の直管式の照明灯」とするものであり、「固体発光素子」及び「照明灯」を限定するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものである。 訂正後の請求項13は、訂正後の請求項12の上記記載を引用しており、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものである。 イ 本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること 訂正事項11は、訂正前の請求項11の記載、及び本件明細書の段落【0014】、【0015】の記載から導き出せる事項である。 したがって、訂正事項11は、本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項に適合するものである。 ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと 訂正事項11は、発明特定事項を限定するものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。 したがって、訂正事項11は、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。 (6)訂正事項12について ア 訂正の目的について 訂正事項12は、訂正前の請求項13の「請求項12に記載の照明灯」について、「請求項12に記載の直管式の照明灯」と限定するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものである。 イ 本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること 訂正事項12は、訂正前の請求項11の記載、及び本件明細書の段落【0014】の記載から導き出せる事項である。 したがって、訂正事項12は、本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項に適合するものである。 ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと 訂正事項12は、発明特定事項を限定するものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。 したがって、訂正事項12は、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。 (7)訂正事項13、14について ア 訂正の目的について 訂正事項13は、上記訂正事項1に係る訂正に伴い特許請求の範囲の記載と明細書の記載との整合を図るための訂正である。 訂正事項14は、上記訂正事項1に係る訂正と上記訂正事項10に係る訂正に伴い特許請求の範囲の記載と明細書の記載との整合を図るための訂正である。 よって、訂正事項13、14は特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 イ 本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること 訂正事項13は、上記訂正事項1についてと同様に、本件明細書等の記載から導き出せる事項である。 訂正事項14は、上記訂正事項1及び上記訂正事項10についてと同様に、本件明細書等の記載から導き出せる事項である。 したがって、訂正事項13、14は、本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項に適合するものである。 ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと 訂正事項13、14は、上記訂正事項1及び上記訂正事項10についてと同様に、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。 したがって、訂正事項13、14は、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第6項に適合するものである。 (8)訂正事項15について ア 訂正の目的について 訂正事項15は、上記訂正事項1に係る訂正に伴い特許請求の範囲の記載と明細書の記載との整合を図るための訂正である。 よって、訂正事項13は特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 イ 本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること 訂正事項15は、本件特許の明細書の段落【0020】、【0023】にそれぞれ「直流分カット用チョークコイル17」とあるのを、「チョークコイル17」に訂正し、同じく明細書の段落【0021】に「直流分カット用コイル17」とあるのを、「チョークコイル17」に訂正するものである。 上記訂正は、明細書の段落【0023】に記載されているようなチョークコイルの機能を表すのに不適当な表現であった「直流分カット用」を削除するものであり、本件明細書に記載した事項の範囲内の訂正であるといえる。 したがって、訂正事項15は、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項に適合するものである。 ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと 訂正事項15は、上記(1)ウ(イ)で述べたとおり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しないから、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。 (9)一群の請求項 本件訂正請求前の請求項1~13について、請求項2~13は直接又は間接的に請求項1を引用するものであり、訂正前において一群の請求項に該当するものである。 したがって、本件訂正請求は、一群の請求項ごとにされたものである。 3.まとめ 以上のとおりであるから、本件訂正は特許法第120条の5第2項第1号及び第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第4項及び同条第9項において準用する同法第126条第4項から第6項までの規定に適合するので、訂正後の請求項1~13について訂正を認める。 第3 本件発明 本件訂正により訂正された請求項1、6、7、10~13に係る発明(以下、「本件発明1、6、7、10~13」という。)は、その特許請求の範囲の請求項1、6、7、10~13に記載した事項により特定される、次のとおりのものである。 「【請求項1】 商用交流電力が供給される安定器に接続されて交流電流を直流電流に変換するものであり、ブリッジ型の全波整流回路からなる整流部と、 該整流部の出力側に設けられて出力側から出力された直流電流に含まれる交流成分を除去する平滑用コンデンサと、 スイッチング素子が設けられかつ前記平滑用コンデンサの両端に直列に接続された複数個の固体発光素子に流れる電流をオンオフ制御する駆動回路とを有し、 前記平滑用コンデンサと前記整流部の出力側との間に設けられ、前記安定器の側から前記平滑コンデンサを見たときのインピーダンスを高め、かつ前記平滑用コンデンサ側で発生する高周波ノイズを抑制するインダクタとして高周波コイルを設けるとともに、 前記複数個の固体発光素子のカソードと前記スイッチング素子のドレインとの間に配置され、前記スイッチング素子がオフされたときに前記複数個の固体発光素子のアノードと前記スイッチング素子のドレインとの間で接続されるダイオードに対し前記ダイオードのカソード及び前記複数個の固体発光素子のアノードを接続すると共に前記ダイオードのアノード及び前記スイッチング素子のドレインを接続してなる整流方向に電流を流す誘導起電力を生じさせるチョークコイルをさらに設けたことを特徴とする点灯制御回路。 【請求項6】 前記高周波コイルのインダクタンスが100マイクロヘンリーから1ミリヘンリ-までの間に存在することを特徴とする請求項1に記載の照明灯の点灯制御回路。 【請求項7】 前記直列に接続された複数個の固体発光素子からなる直列発光体が並列に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の点灯制御回路。 【請求項10】 前記インダクタは、外部のノイズの混入を防止することを特徴とする請求項1に記載の点灯制御回路。 【請求項11】 一対の電極ピンをそれぞれ有する口金により両端部が封止された直管の内部に、複数個の固体発光素子と、請求項1、6、7、10のいずれか1項に記載の点灯制御回路とを有することを特徴とする直管式の照明灯。 【請求項12】 前記直管の内部にその長手方向に延びる回路基板が設けられ、該回路基板の一面側に前記複数個の固体発光素子が設けられ、該回路基板の他面側に前記点灯制御回路が設けられていることを特徴とする請求項11に記載の直管式の照明灯。 【請求項13】 直管式蛍光灯に用いられる反射傘と、 該反射傘の両端に間隔を開けて設けられた一対のソケットと、 商用交流電源が供給可能な蛍光灯用の安定器とを有し、 請求項12に記載の直管式の照明灯の一対の電極ピンが前記一対のソケットにそれぞれ装着されていることを特徴とする照明器具。」 第4 当審の判断 1.刊行物 平成29年4月27日付けで特許権者に通知した取消理由(決定の予告)で引用した刊行物は、次のとおりである。 刊行物1.特開2010-238661号公報 刊行物2.特開2010-277819号公報 刊行物3.特開2004-192833号公報 刊行物4.特開2003-142290号公報 刊行物5.特開2011-77009号公報 刊行物6.特開2007-281417号公報 刊行物7.特開2010-212162号公報 刊行物8.特開2008-277188号公報 刊行物9.特開2006-211361号公報 (1)刊行物1に記載された事項及び引用発明 刊行物1には、図面とともに次の事項が記載されている。 なお、下線は当審で付したものである。 ア 「【請求項1】 並列または直列に接続された複数のLEDと、 第1電極および第2電極を備え、磁気式または電子式点灯方式における蛍光灯用照明システムの第1接続端子に挿入される第1電源入力端子と、 第3電極および第4電極を備え、前記蛍光灯用照明システムの第2接続端子に挿入される第2電源入力端子と、 前記第1電源入力端子から入力される交流電源に含まれたノイズ成分を除去する第1電源部と、 前記第2電源入力端子から入力される交流電源に含まれたノイズ成分を除去する第2電源部と、 前記第1電源部および前記第2電源部を介して入力される交流電圧を全波整流する整流部と、 該整流部の出力端に接続され、前記整流部で全波整流された電圧を直流に変換するフィルタ部と、 該フィルタ部で出力される直流電源から前記複数のLEDのための定格の電圧および電流を出力して前記複数のLEDを点灯する駆動部と、 を備えることを特徴とするLED照明装置。 【請求項2】 前記整流部が、 ブリッジダイオードを備え、前記第1電源部と前記出力端との間に備えられた第1整流部と、 ブリッジダイオードを備え、前記第2電源部と前記出力端との間に前記第1整流部と並列に備えられた第2整流部とを備え、 前記第1電極と第2電極、前記第3電極と第4電極、前記第1電極と第3電極、および前記第2電極と第4電極のうちの少なくとも1つを介して入力される交流電源を全波整流することを特徴とする請求項1に記載のLED照明装置。 【請求項3】 前記駆動部は、 ドレインが前記複数のLEDに接続される第1電界効果トランジスタQ1と、 該第1電界効果トランジスタQ1の動作を制御する駆動ICと、 前記第1電界効果トランジスタQ1のスイッチ動作によるノイズを除去するためのキャパシタC5およびインダクタL5とを備え、前記複数のLEDに供給される電圧および電流を前記フィルタ部の出力に問わず一定に制御することを特徴とする請求項1に記載のLED照明装置。」 イ 「【0001】 本発明は、従来の磁気式または電子式点灯方式における蛍光灯用照明システムを区分せず、その蛍光灯接続端子に直接接続して使用できるLED照明装置に関する。 【0002】 ・・・(略)・・・ 【0003】 ・・・ 蛍光灯の点灯方式として、安定器回路の動作方式に応じて磁気式点灯方式および電子式安定器を使用する電子式点灯方式がある。・・・ 電子式安定器は、入力される商用交流電源を直流に変換した後、再び高周波インバータ回路を利用して20kHz~45kHzの安定した高周波電源を出力する。 【0004】 ・・・(略)・・・ 【0005】 ・・・(略)・・・ 【0006】 ・・・(略)・・・ 【0007】 図3は、電子式安定器の出力電源の一例を図示した波形図であって、安定器は、点灯の初期に定格電圧よりも低い電圧(実線で図示)を蛍光灯で出力して、蛍光灯によって閉路が構成されるか否かを確認した後、異常がなければ定格電源を出力する。仮に異常があったと判断されれば、安定器は点線で示すように電源を遮断して供給を行わない。他の電子式安定器は、同図に示すようにa~cの3段階で電圧を上げるのでなく、2段階で電圧を上げつつ電源を供給することもある。 【0008】 一方、LEDは割合に低い直流電源によって動作するだけでなく、蛍光灯と異なった方式で点灯されることから、上記で説明した蛍光灯用照明システムにそのまま使用することができない。これは安定器101、201が基本的に商用数十Hz交流電源を数十kHzの高周波に変換してランプへ提供するためである。 【0009】 したがって、商用交流電源が入力されて動作するLEDランプであっても、図1または図2に示す蛍光灯用照明システム100、200の蛍光灯接続端子203、205に直結されれば、LED駆動回路が安定器などの高い周波数または電圧を正常に処理することができず、結局、LEDランプが動作しないか、または破壊されるなどの問題を引き起こす。 【0010】 ・・・(略)・・・ 【0011】 ・・・(略)・・・ 【0012】 本発明の目的は、従来の磁気式または電子式点灯方式における蛍光灯用照明システムを区分せず、その蛍光灯接続端子に直接接続して使用できるLED照明装置を提供することにある。 本発明の他の目的は、処理可能な交流電圧の範囲を、従来における各種の蛍光灯用照明システムで提供され得る範囲に広げることによって、従来の磁気式または電子式点灯方式を区分せず、その蛍光灯接続端子に直接接続して使用できるLED照明装置を提供することにある。」 ウ 「【0017】 本発明に係るLED照明装置は、従来の蛍光灯の代わりに従来における蛍光灯用照明システムの蛍光灯接続端子に直接接続して使用できることから、ユーザが蛍光灯をLED照明装置に代替するため既に設置されている蛍光灯用照明システムを除去する必要がない。」 エ 「【0023】 図4に示すように、本発明のLED照明装置400は、従来における蛍光灯用照明システムに接続して使用される。ここにおける蛍光灯用照明システムとしては、磁気式点灯方式の照明システムのみならず、電子式安定器を使用した電子式点灯方式の照明システムの全てに当たる。同図における例は、電子式安定器201を使用した図2の蛍光灯用照明システム200に本発明のLED照明装置400が使用される例であって、以下は同図に基づいて説明する。 【0024】 本発明のLED照明装置400は、蛍光灯用照明システム100、200から交流電源の入力を受けるための第1電源入力端子411および第2電源入力端子413を備える。第1電源入力端子411は、蛍光灯用照明システムの第1接続端子203に接続されるための第1電極J1および第2電極J2を備え、第2電源入力端子413は、第2接続端子205に接続されるための第3電極J3および第4電極J4を備える。第1電極J1と第2電極J2、および第3電極J3と第4電極J4は、蛍光灯接続端子203、205に接続されることができるよう互いに平行して露出されたピン(pin)の形態の電極である。 同図で示すLED照明装置400は直線型の円筒本体として図示されているが、これに限定されない。 【0025】 LED照明装置400は、商用交流電源よりも高い周波数の交流電源を電子式安定器201を介して提供されて動作するにもかかわらず、安定した動作が可能である。さらに、LED照明装置400は、図3と同一であるか類似の出力電圧を有する安定器を使用する蛍光灯用照明システムにもそのまま適用して使用できる。 【0026】 図5に示すように、本発明のLED照明装置400は、第1電源入力端子411および/または第2電源入力端子413を介して入力される安定器201の高周波交流電源をLEDの動作のための定格直流電圧に変換して出力する駆動回路430と、該駆動回路430の出力端に直列または並列に接続された複数のLED1、LED2を備える。同図には複数のLEDを代表して、駆動回路430の出力端に並列接続された2つのLED1、LED2が図示されている。 【0027】 ・・・(略)・・・ 【0028】 第1電源部431および第2電源部433は、定格の範囲から離れた周波数成分を除去する低域通過フィルタ、および過電流遮断のためのヒューズFUSE1を備え、過電圧または過電流交流電源から後端の回路を保護し、交流電源に含まれたノイズを除去する。第1電源部431および第2電源部433の低域通過フィルタは、図4に示すように各電極に直列接続されたインダクタL1~L4としても可能であり、各電極との間に並列接続されたキャパシタ(図示せず)としても可能である。インダクタL1~L4およびキャパシタ(図示せず)は抵抗R1、R2とともにフィルタとして動作する。 【0029】 整流部435は、第1電源部431および第2電源部433を介して入力される商用交流電源を整流して直流電源に変換させ、1つの共通出力端V1(ground)を介してフィルタ部439へ提供する。 【0030】 磁気式点灯方式の蛍光灯用照明システムに接続された照明システム400への交流電源入力は、第1電極J1と第2電極J2、第3電極J3と第4電極J4、第1電極J1と第3電極J3、第1電極J1と第4電極J4、第2電極J2と第3電極J3、または第2電極J2と第4電極J4のいずれか1つの入力端を介してのみ電源が入力されるか、2つの入力端子を介して同時に入力され得る。 【0031】 電子式点灯方式の蛍光灯用照明システムにおける商用電源入力は、第1電極ないし第4電極J1~J4の全てを介して入力され、第1電極J1と第2電極J2が1つの入力端を形成し、同時に第3電極J3と第4電極J4が更なる入力端を形成する。 【0032】 整流部435は、共通出力端を有する第1整流部436および第2整流部437を備え、第1電極J1と第2電極J2、第3電極J3と第4電極J4、第1電極J1と第3電極J3、第1電極J1と第4電極J4、第2電極J2と第3電極J3、および第2電極J2と第4電極J4を介して入力される交流電源を全波整流してフィルタ部439で出力する。これは、第1整流部436および第2整流部437が各々ブリッジダイオード組合D1~D4、D11~D14から備えられ、第1整流部436および第2整流部437が1つの共通出力端に並列接続されることにより、LED1、LED2のための1つの動作電圧が行われることによって可能となる。 【0033】 ・・・(略)・・・ 【0034】 言い換えれば、外部の交流電源が第1電源入力端子411の2つの電極のうちの1つ、および第2電源入力端子413の2つの電極のうちの1つを介して入力されても、第1整流部436および第2整流部437に含まれたダイオード4つが新しい組合のブリッジダイオードの回路を形成するのである。 【0035】 ・・・(略)・・・ 【0036】 ・・・(略)・・・ 【0037】 ・・・(略)・・・ 【0038】 フィルタ部439は複数のキャパシタを備え、第1整流部436および第2整流部437により全波整流された電圧を直流電圧で平滑化して駆動部441へ提供する。図5のフィルタ部439は、LED照明装置400が有する空間的な制約を考慮して2つの電解コンデンサC1、C2を並列に接続した構成を有する。フィルタ部439は、安定器201から供給される高周波交流電源の平滑化に十分な時定数(time constant)を有するよう設計されることで、駆動部441およびLED1、LED2への影響を与えないことが好ましい。 【0039】 駆動部441は、バックスブーストコンバータ(buck-boost converter)回路を備え、フィルタ部439から出力される直流電圧の変動と関わらず、一定の電圧を複数のLED1、LED2に出力してLED1、LED2を点灯する。駆動部441が出力する電圧は、複数のLED1、LED2の順方向電圧の和と同一に調整される。したがって、フィルタ部439の出力が蛍光灯用照明システム100、200により毎度異なっても、LED1、LED2の順方向電圧の和と合わせるための別途のチューニング過程などを必要としない。 【0040】 ・・・(略)・・・ 【0041】 図5に示す駆動部441はパルス幅変調の制御方式を使用した例であって、ドレインが駆動部441の出力端に接続された第1電界効果トランジスタ(field effect transistor)Q1と、第1電界効果トランジスタQ1の動作を制御する駆動IC U1を備える。また、キャパシタC5およびインダクタL5が第1電界効果トランジスタQ1のスイッチ動作によるノイズを除去するために第1電界効果トランジスタQ1のドレインと出力端との間に備えられ、第1電界効果トランジスタQ1がターンオフされたとき、インダクタL5にかかる逆電圧によって第1電界効果トランジスタQ1の破壊を防止するためにダイオードD5が使用される。 【0042】 ・・・(略)・・・ 【0043】 駆動IC U1は、抵抗R4にかかるCS端子電圧と内部に設定された所定の基準電圧とを比較した結果に基づいて、第1電界効果トランジスタQ1に流れる電流を検知し、その検知結果に基づいてパルスの幅変調(pulse width modulation)されたパルス信号をGATE端子を介して出力し、第1電界効果トランジスタQ1をスイッチさせる。これによって、第1電界効果トランジスタQ1は、一定の電流を駆動することにより駆動部441の最終出力電圧、すなわちLED1、LED2の駆動電圧を一定に維持する。」 オ 【図5】から、第1電界効果トランジスタQ1のドレインが複数のLEDにインダクタL5を介して接続されること、ダイオードD5のカソードが複数のLEDのアノードに接続され、アノードが第1電界効果トランジスタQ1のドレインに接続されることを看取しうる。 上記ア~オの事項及び【図4】、【図5】の記載からみて、刊行物1には次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 〔引用発明〕 「磁気式安定器101または電子式安定器201における蛍光灯用照明システムの第1接続端子203に挿入される第1電源入力端子411と、 前記蛍光灯用照明システムの第2接続端子205に挿入される第2電源入力端子413と、 前記第1電源入力端子411から入力される交流電源に含まれたノイズ成分を除去する、低域通過フィルタを構成するインダクタL1、L2を有する第1電源部431と、 前記第2電源入力端子413から入力される交流電源に含まれたノイズ成分を除去する、低域通過フィルタを構成するインダクタL3、L4を有する第2電源部433と、 前記第1電源部431および前記第2電源部433を介して入力される交流電圧を全波整流するブリッジダイオードを各々備えた第1整流部436および第2整流部437と、 該第1整流部436および第2整流部437の出力端に接続され、前記第1整流部436および第2整流部437で全波整流された電圧を平滑化して直流電圧に変換する、2つの電解コンデンサC1、C2を並列に接続した構成を有するフィルタ部439と、 該フィルタ部439で出力される直流電源から、直列に接続された複数のLEDのための定格の電圧および電流を出力して前記複数のLEDを点灯する駆動部441と、 を備え、 前記駆動部441は、 ドレインが前記複数のLEDにインダクタL5を介して接続される第1電界効果トランジスタQ1と、 該第1電界効果トランジスタQ1の動作を制御する駆動ICと、 第1電界効果トランジスタQ1がターンオフされたとき、インダクタL5にかかる逆電圧によって第1電界効果トランジスタQ1の破壊を防止するために、カソードが複数のLEDのアノードに接続され、アノードが第1電界効果トランジスタQ1のドレインに接続されたダイオードD5を備え、 前記複数のLEDに供給される電圧および電流を前記フィルタ部の出力に問わず一定に制御する LED照明装置。」 2.対比・判断 (1)本件発明1 ア 対比 本件発明1と引用発明とを対比する。 後者の「第1電源部431および第2電源部433を介して入力される交流電圧を全波整流するブリッジダイオードを各々備えた第1整流部436および第2整流部437」は、第1電源部431及び第2電源部433が、第1電源入力端子411及び第2電源入力端子413を介して、磁気式安定器101または電子式安定器201における蛍光灯用照明システムの第1接続端子203及び第2接続端子205に接続しているので、前者の「商用交流電力が供給される安定器に接続されて交流電流を直流電流に変換するものであり、ブリッジ型の全波整流回路からなる整流部」に相当する。 後者の「第1整流部436および第2整流部437の出力端に接続され、前記第1整流部436および第2整流部437で全波整流された電圧を平滑化して直流電圧に変換する、2つの電解コンデンサC1、C2を並列に接続した構成を有するフィルタ部439」は、その機能からみて、前者の「整流部の出力側に設けられて出力側から出力された直流電流に含まれる交流成分を除去する平滑用コンデンサ」に相当する。 後者の「ドレインが複数のLEDにインダクタL5を介して接続される第1電界効果トランジスタQ1」は、前者の「スイッチング素子」に相当し、後者の「第1電界効果トランジスタQ1」と「第1電界効果トランジスタQ1の動作を制御する駆動IC」とを備え、「フィルタ部439で出力される直流電源から、直列に接続された複数のLEDのための定格の電圧および電流を出力して前記複数のLEDを点灯する駆動部441」は、前者の「スイッチング素子が設けられかつ前記平滑用コンデンサの両端に直列に接続された複数個の固体発光素子に流れる電流をオンオフ制御する駆動回路」に相当する。 後者の「カソードが複数のLEDのアノードに接続され、アノードが第1電界効果トランジスタQ1のドレインに接続されたダイオードD5」は、前者の「複数個の固体発光素子のアノードとスイッチング素子のドレインとの間で接続されるダイオード」に相当し、前者の「ダイオードのカソード及び複数個の固体発光素子のアノードを接続すると共にダイオードのアノード及びスイッチング素子のドレインを接続してなる整流方向」を形成している。 後者の「インダクタL5」は、複数のLEDと第1電界効果トランジスタQ1のドレインとの間に位置するので、前者の「複数個の固体発光素子のカソードとスイッチング素子のドレインとの間に配置され」た「チョークコイル」に相当する。 後者の「第1電界効果トランジスタQ1がターンオフされたとき、インダクタL5にかかる逆電圧」は、前者の「スイッチング素子がオフされたときに」チョークコイルが生じさせる「誘導起電力」に相当する。 後者の「ダイオードD5」は、「インダクタL5にかかる逆電圧によって第1電界効果トランジスタQ1の破壊を防止するために」設けられたものであり、その整流方向に逆電圧による電流を流すように構成されていることは明らかなので、後者の「誘導起電力」がダイオードの「整流方向に電流を流す」構成を備えている。 後者の「LED照明装置」は、LEDの点灯を制御するものであるので、前者の「点灯制御回路」に相当する。 そうすると、両者の一致点、相違点は次のとおりである。 〔一致点〕 「商用交流電力が供給される安定器に接続されて交流電流を直流電流に変換するものであり、ブリッジ型の全波整流回路からなる整流部と、 該整流部の出力側に設けられて出力側から出力された直流電流に含まれる交流成分を除去する平滑用コンデンサと、 スイッチング素子が設けられかつ前記平滑用コンデンサの両端に直列に接続された複数個の固体発光素子に流れる電流をオンオフ制御する駆動回路とを有し、 前記複数個の固体発光素子のカソードと前記スイッチング素子のドレインとの間に配置され、前記スイッチング素子がオフされたときに前記複数個の固体発光素子のアノードと前記スイッチング素子のドレインとの間で接続されるダイオードに対し前記ダイオードのカソード及び前記複数個の固体発光素子のアノードを接続すると共に前記ダイオードのアノード及び前記スイッチング素子のドレインを接続してなる整流方向に電流を流す誘導起電力を生じさせるチョークコイルをさらに設けた点灯制御回路。」 〔相違点〕 本件発明1は、「平滑用コンデンサと整流部の出力側との間に設けられ、安定器の側から平滑コンデンサを見たときのインピーダンスを高め、かつ平滑用コンデンサ側で発生する高周波ノイズを抑制するインダクタとして高周波コイルを設ける」ものであるのに対して、引用発明は、「第1電源入力端子411から入力される交流電源に含まれたノイズ成分を除去する、低域通過フィルタを構成するインダクタL1、L2」と「第2電源入力端子413から入力される交流電源に含まれたノイズ成分を除去する、低域通過フィルタを構成するインダクタL3、L4」は、それぞれ「第1整流部436および第2整流部437」の入力側に位置し、前記のような機能を有するか明らかでない点。 イ 判断 上記相違点について以下検討する。 (ア) 引用発明は、刊行物1の段落【0008】、【0009】、【0012】(上記1.(1)イ参照)に記載されているように、「安定器101、201が基本的に商用数十Hz交流電源を数十kHzの高周波に変換してランプへ提供する」ような蛍光灯用照明システムにおいても使用できるLED照明装置を提供することを目的とするものである。 そうすると、引用発明において、蛍光灯用照明システムの安定器から「数十kHzの高周波」の電力が供給された場合には、その回路構成からみて、第1電源入力端子411及び第2電源入力端子413から、第1整流部436及び第2整流部437を介して、フィルタ部439の2つの電解コンデンサC1、C2にリップル電流が流れ込むものと認められる。 (イ) 他方、刊行物3には、その段落【0010】、【0056】、【0094】~【0103】の記載及び【図11】の記載によれば、 「交流電流を供給する電源部31と安定器33とを有した照明器具30に接続されるLED照明装置1において、 安定器33に接続される整流ダイオード81、82の出力側に、インダクタ素子85を介してLEDユニット回路55の陽極側及び平滑コンデンサ56の一端が接続され、LEDユニット回路55の陰極側及び平滑コンデンサ56の他端が整流ダイオード83、84に接続され、整流ダイオード83、84は電源部31に接続されることで、 インダクタ素子85の作用により平滑コンデンサ56へのリップル電流の流入を抑制し、特にインバータ回路等から高周波がかかる場合に効果があること。」 との事項が記載されているといえる。 また、段落【0103】には「もちろん、本実施の形態に限らず、前述したようなインダクタ素子85を上記各実施の形態において設けた構成としてもよい。また、インダクタ素子85の取付位置は、本実施の形態に限られるものではなく、LEDユニット回路55内において平滑コンデンサ56と直列接続された構成としてもよい。」とも記載されており、インダクタンス素子85は【図11】に示されている回路のみならず、【図6】、【図10】に示されている整流ダイオード41~44からなる全波整流器が用いられている回路にも適用できることが記載されている。 ここで、インダクタ素子85はリップル電流を抑制するものであるので、高周波コイルであるといえる。 そうすると、刊行物3には、インバータ回路からなる安定器33から高周波がLED照明装置1に印加されたときに、平滑コンデンサ56にリップル電流が流入することを抑制するために、整流ダイオード41~44と平滑コンデンサ56との間にインダクタ素子85を設けることが記載されているといえる。 (ウ) 引用発明と刊行物3に記載のLED照明装置1とは、既存の蛍光灯用の照明器具に取り付けた際、安定器からの高周波電力により、LED照明装置内の平滑コンデンサにリップル電流が流れる点で課題が共通しているといえ、引用発明の課題を解決する手段に、刊行物3に記載の事項を適用する動機付けは十分にあるといえる。 そうしてみると、引用発明の第1整流部及び第2整流部と2つの電解コンデンサC1、C2を有するフィルタ部439との間に、刊行物3に記載の、整流ダイオード41~44と平滑コンデンサ56との間にインダクタ素子85を設けるとの事項を適用し、相違点3に係る本件発明1の構成とすることは、当業者が容易に想到し得ることといえる。 (エ) そして、引用発明に刊行物3に記載の事項を適用したものにおいては、磁気式安定器101または電気式安定器201の側から電解コンデンサC1、C2を見たとき、直列にインダクタンス素子が付加されることになるのでインピーダンスは高められているといえ、また、LED照明装置へのリップル電流の流入が防止されているので、蛍光灯用照明器具の安定器に保護機能があったとしても、動作することはなくなり、本件発明1について明細書で掲げている課題も解決しうるものとなる。 (オ) なお、本件特許の出願前の刊行物である特開平11-135274号公報には、通常の蛍光灯を点灯する高周波インバータ安定器を備えた照明器具を使用して点灯できるLED照明装置において、インバータ回路24(高周波インバータ安定器)の高周波電力を全波整流する全波整流回路41の出力端子間に第3のインダクタンス素子42を介して平滑コンデンサ43を接続することで、第3のインダクタンス素子42のインピーダンスにより平滑コンデンサ43に流入するリップル電流を抑制することが記載されており、リップル電流の抑制にインダクタンス素子を用いることは一般的に行われていることといえる。 よって、本件発明1は、引用発明及び刊行物3に記載の事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。 (2)本件発明6 刊行物3に記載の事項において、「インダクタ素子85」のインダクタンスは、抑制する対象であるリップル電流に応じて適宜に設定しうるものであり、また、刊行物2には、突入電流防止装置5の「コイルL1」のインダクタンスを100μH~10mHとすることが記載されており(段落【0030】参照)、本件発明6で特定される数値範囲を選択することに格別の困難性はない。 そうしてみると、引用発明に刊行物3に記載の事項を適用したものを、本件発明6で特定される構成とすることは、刊行物2に記載の事項に基づいて当業者が容易になし得たといえる。 よって、本件発明6は、引用発明、刊行物3に記載の事項及び刊行物2に記載の事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。 (3)本件発明7 刊行物8には、白色LED11・・・の直列回路が複数並列接続したLEDモジュール16が記載されており(段落【0036】、【図2】、【図4】参照)、光源の回路構成として一般的に用いられている構成といえる。 引用発明の「直列に接続された複数のLED」を、本件発明7で特定される構成とすることは、刊行物8に記載の事項に基づいて当業者が容易に想到し得たといえる。 よって、本件発明7は、引用発明、刊行物3に記載の事項及び刊行物8に記載の事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。 (4)本件発明10 引用発明に刊行物3に記載の事項を適用したものにおいて、安定器に接続された整流器の出力側に位置するインダクタ素子は、その配置からみて、交流電源に含まれたノイズを除去するものであるといえる。 よって、本件発明10は、刊行物1に記載された発明及び刊行物3に記載の事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。 (5)本件発明11 刊行物1の段落【0017】、【0024】(上記1.(1)イ、ウ参照)には、引用発明は従来の蛍光灯に代えて用いられるものであること、「第1電源入力端子411」は「第1電極J1」及び「第2電極J2」を備え、「第2電源入力端子413」は「第3電極J3」及び「第4電極J4」を備えること、及び、LED照明装置は直線型の円筒本体を備えることが記載されており、また、【図4】から、円筒本体の両端には第1~第4電極J1~J4が突出した口金があることを看取しうる。 そうしてみると、引用発明を、本件発明11で特定される構成とすることは、刊行物1に記載の事項に基づいて当業者が容易に想到し得ることといえる。 よって、本件発明11は、引用発明、刊行物3に記載の事項及び刊行物1に記載の事項(並びに、引用する請求項に応じて刊行物2、8に記載の事項)に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。 (6)本件発明12 蛍光灯に代えて用いられるLED照明装置において、直管の内部に長手方向に延びる回路基板が設けられ、その回路基板の一面側に固体発光素子を、他面側に点灯制御回路を設けたものとすることは、例えば、刊行物7に記載の「保護筒体40」、「基板30」、「光源20」、「制御回路(CTL)30」の構成(段落【0020】~【0024】、【0031】、【図1】、【図2】を参照)、刊行物8に記載の「保護筒2」、「回路基板12」、「白色LED11・・・」、「定電流回路13、全波整流器14」の構成(段落【0035】~【0036】、【図1】を参照)に見られるように、周知の事項といえる そうしてみると、引用発明を、本件発明12で特定される構成とすることは、刊行物1に記載の事項及び周知の事項に基づいて当業者が容易に想到し得ることといえる。 よって、本件発明12は、引用発明、刊行物3、1に記載の事項及び周知の事項(並びに、引用する請求項に応じて刊行物2、8に記載の事項)に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。 (7)本件発明13 直管型の蛍光灯の照明器具として、反射傘、蛍光灯の電極が装着される一対のソケット、安定器を有した照明器具は、特に例示するまでもなく周知である。 引用発明は、従来の蛍光灯に代えて用いられるものであるので、刊行物1に記載の事項及び周知の事項に基づいて直管型の形状としたものを、周知の蛍光灯用の照明器具に適用し、本件発明13で特定される構成とすることは、当業者が容易に想到し得ることといえる。 よって、本件発明13は、引用発明、刊行物3、1に記載の事項及び周知の事項(並びに、引用する請求項に応じて刊行物2、8に記載の事項)に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。 3.むすび 以上のとおり、 本件発明1、10は引用発明及び刊行物3に記載の事項に基いて、 本件発明6は、引用発明及び刊行物3、2に記載の事項に基いて、 本件発明7は、引用発明及び刊行物3、8に記載の事項に基いて、 本件発明11、12は、引用発明及び刊行物3、1に記載の事項(並びに、引用する請求項に応じて刊行物2、8に記載の事項)に基いて、 本件発明13は、引用発明、刊行物3、1に記載の事項及び周知の事項(並びに、引用する請求項に応じて刊行物2、8に記載の事項)に基いて、 それぞれ当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本件発明1、6、7、10~13の特許は特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである。 したがって、本件発明1、6、7、10~13の特許は、特許法第113条第2号に該当し、取り消されるべきものである。 また、請求項2~5、8、9に係る特許は、訂正により、削除されたため、本件特許の請求項2~5、8、9に対して、特許異議申立人 前田弘がした特許異議の申立てについては、対象となる請求項が存在しない。 よって、結論のとおり決定する。

審決本文(J-PlatPat)

J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。

J-PlatPat 審決検索を開く
2016-700169

番号・当事者・条文・審決分類・商標の称呼が一致(または近い)審決を機械的に集めた候補です。判断内容は各審決の本文でご確認ください。

同じ当事者の審決274件(株式会社リコー、特許業務法人 前田特許事務所)
  • 2017-700211異議申立 / 2019-01-15 / 訂正認容点灯制御回路及びその点灯制御回路を用いた照明灯及び点灯制御回路の制御方法
    同じ当事者: 株式会社リコー、特許業務法人 前田特許事務所
  • 2026-700020異議申立 / 2026-05-22 / 維持画像処理方法、プログラムおよび画像処理システム
    同じ当事者: 株式会社リコー
  • 2025-701083異議申立 / 2026-03-27 / 維持感熱記録層形成液、感熱記録媒体及びその製造方法、並びに画像記録方法
    同じ当事者: 株式会社リコー
  • 2024-700261異議申立 / 2025-10-07 / 訂正認容立体造形用樹脂粉末、及び立体造形物の製造方法
    同じ当事者: 株式会社リコー
  • 2024-700878異議申立 / 2025-09-04 / 訂正認容活性エネルギー線硬化型組成物、活性エネルギー線硬化型インク組成物、インクジェット…
    同じ当事者: 株式会社リコー
同じ根拠条文の審決7,823件(特許法113条2号、特許法29条2項)
  • 2020-701013異議申立 / 2021-08-20 / 訂正認容セラミックスヒータ
    共通の条文: 特許法113条2号、特許法29条2項
  • 2026-700337異議申立 / 2026-08-05 / 維持発酵ビールテイストアルコール飲料およびその製造方法
    共通の条文: 特許法113条2号、特許法29条2項
  • 2026-700500異議申立 / 2026-07-29 / 維持フェノール樹脂発泡体
    共通の条文: 特許法113条2号、特許法29条2項
  • 2025-700663異議申立 / 2026-07-03 / 請求成立(取消)
    共通の条文: 特許法113条2号、特許法29条2項
  • 2026-700149異議申立 / 2026-06-29 / 維持野菜含有調味料、及び野菜含有調味料の製造方法
    共通の条文: 特許法113条2号、特許法29条2項
同じ論点・分野の審決(審決分類)409件(121・H05B)
  • 2026-700042異議申立 / 2026-07-06 / 維持照明制御システムおよび照明制御プログラム
    共通の審決分類: 121・H05B
  • 2025-700293異議申立 / 2026-01-27 / 訂正認容照明装置及び電源
    共通の審決分類: 121・H05B
  • 2024-700459異議申立 / 2026-01-22 / 訂正認容深いHOMO(最高被占分子軌道)発光体デバイス構造
    共通の審決分類: 121・H05B
  • 2025-700197異議申立 / 2025-12-09 / 訂正認容照明制御システム
    共通の審決分類: 121・H05B
  • 2024-700995異議申立 / 2025-10-31 / 訂正認容照明装置
    共通の審決分類: 121・H05B

メモ・タグ(非公開)

あなただけに表示されます。審決本文の公開範囲は変わりません。

メモとタグは Pro の機能です。ログイン/Proでメモを保存