特許訂正審判
2025-390163
冷間圧延二重焼鈍鋼板
- 審判番号
- 2025-390163
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2022-575204外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 登録番号
- 7757320
- 請求日
- 2025年11月11日
- 審決日
- 2026年03月30日
- 公報発行日
- 2026年06月26日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】アルセロールミタル
- 【請求人代理人】弁理士法人川口國際特許事務所
- 分類
- P141 .853-Y (C22C)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項、特許法第126条第7項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第7757320号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
特許第7757320号の明細書を審判請求書に添付された訂正明細書のとおり訂正することを認める。
理由
理 由
第1 手続の経緯
特許第7757320号(以下「本件特許」という。)の請求項1~10に係る特許についての出願は、2021年(令和 3年) 7月12日(パリ条約による優先権主張 外国庁受理2020年 7月24日 (IB)国際事務局)を国際出願日とする出願(特願2022-575204号)であって、令和 7年10月10日に特許権の設定登録がされたものである。
そして、令和 7年11月11日に本件訂正審判の請求がされた。
第2 請求の趣旨
本件訂正審判の請求の趣旨は、特許第7757320号の明細書を本件審判請求書に添付された訂正明細書のとおりに訂正することを認める、との審決を求める、というものである。
第3 訂正の内容
本件訂正審判の請求に係る訂正(以下「本件訂正」という。)の内容は、以下のとおりである。
1 訂正事項1
明細書の段落【0062】の【表1】の
「
[図:0001436105000001.jpg]
」
の記載を
「
[図:0001436105000002.jpg]
」
に訂正する。
2 訂正事項2
明細書の段落【0064】の【表2】の
「
[図:0001436105000003.jpg]
」
の記載を
「
[図:0001436105000004.jpg]
」
に訂正する。
3 訂正事項3
明細書の段落【0066】の【表3】の
「
[図:0001436105000005.jpg]
」
の記載を
「
[図:0001436105000006.jpg]
」
に訂正する。
4 訂正事項4
明細書の段落【0075】の【表4】の
「
[図:0001436105000007.jpg]
」
の記載を
「
[図:0001436105000008.jpg]
」
に訂正する。
5 訂正事項5
明細書の段落【0078】の【表5】の
「
[図:0001436105000009.jpg]
」
の記載を
「
[図:0001436105000010.jpg]
」
に訂正する。
6 訂正事項6
明細書の段落【0079】の「試験1、2、3、4、8、19、26、27及び28を、低すぎる温度T2に供した。」の記載を「試験1、2、8、26、27及び28を、低すぎる温度T2に供した。」に訂正する。
7 訂正事項7
明細書の段落【0081】の「さらに、試験19、25、26、27及び28は、Tcを下回り、4×106/mm2の最大許容値を超える高すぎる量の炭化物を含む温度T2に供した。」の記載を「さらに、試験25、26、27及び28は、Tcを下回り、4×106/mm2の最大許容値を超える高すぎる量の炭化物を含む温度T2に供した。」に訂正する。
8 訂正事項8
明細書の段落【0082】の「試験10、11、12、20及び21を、高すぎる温度T2に供した。」の記載を「試験10、11、20及び21を、高すぎる温度T2に供した。」に訂正する。
9 訂正事項9
明細書の段落【0086】の【表6】の
「
[図:0001436105000011.jpg]
」
の記載を
「
[図:0001436105000012.jpg]
」
に訂正する。
第4 訂正の適否についての当審における判断
事案に鑑み、まず、訂正事項1に係る訂正の適否について判断し、次に、訂正事項4~5、9に係る各訂正の適否について順に判断し、その後、訂正事項2~3、6~8に係る各訂正の適否について順に判断する。
1 訂正事項1に係る訂正について
(1)訂正事項1について
ア 訂正の目的の適否について
訂正事項1に係る訂正は、明細書の段落【0062】の【表1】を、上記第3の1のとおり訂正するものであり、【表1】の「Ceq」の列における、鋼Aの「0.15」の値を「0.12」、鋼Bの「0.16」の値を「0.10」、鋼Cの「0.33」の値を「0.30」に訂正するものである。
ここで、【表1】に記載の元素の重量%、及び段落【0012】または段落【0041】に記載の計算式(注:計算式中の「*」は、乗算の記号「×」を意味するものと解される。)を参照すると、【表1】の「Ceq」の列における鋼A~Cの各値は、正しくは、以下のとおり計算される(小数第3位で四捨五入)ところ、訂正前の【表1】の「Ceq」の各値は、上記計算式から導かれる各値と不合理を生じていることが明らかである。一方、訂正後の【表1】の「Ceq」の各値は、上記計算式から導かれる各値と整合するものである。
鋼A:0.07%(C%)+0%(Si%)/55+0%(Cr%)/20+7.92%(Mn%)/19-0.90%(Al%)/18+2.2*0.011%(P%)-3.24*0.002%(B%)-0.133*7.92%(Mn%)*0.322%(Mo%)=0.12
鋼B:0.09%(C%)+0%(Si%)/55+0%(Cr%)/20+9.53%(Mn%)/19-1.69%(Al%)/18+2.2*0.01%(P%)-3.24*0.0023%(B%)-0.133*9.53%(Mn%)*0.325%(Mo%)=0.10
鋼C:0.15%(C%)+0.02%(Si%)/55+0%(Cr%)/20+7.72%(Mn%)/19-0.94%(Al%)/18+2.2*0.012%(P%)-3.24*0.0027%(B%)-0.133*7.72%(Mn%)*0.218%(Mo%)=0.30
よって、訂正事項1に係る訂正は、【表1】の「Ceq」の列の数値が、【表1】の他の列の元素の重量%、及び段落【0012】または段落【0041】の計算式との関係において不合理を生じている記載を正すことを目的として訂正するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。
イ 新規事項の追加の有無について
上記アのとおり、訂正事項1に係る訂正は、【表1】の「Ceq」の列の数値が、【表1】の他の列の元素の重量%、及び段落【0012】または段落【0041】の計算式との関係において不合理を生じている記載を正すものであるから、訂正事項1に係る訂正は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項の規定に適合する。
ウ 特許請求の範囲の拡張又は変更の存否について
上記アのとおり、訂正事項1に係る訂正は、請求項1~10の記載について何ら訂正するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第126条第6項の規定に適合する。
2 訂正事項4に係る訂正について
本件訂正事項4については、不合理を生じた数値を訂正するものと、不合理を生じた数値を含む試験の行を削除するものが混在しているため、以下の訂正事項4-1、4-2に分けて検討を行う。
(1)訂正事項4-1について
ア 訂正の目的の適否について
訂正事項4-1に係る訂正は、明細書の段落【0075】の【表4】を、上記第3の4のとおり訂正するものであり、【表4】の「([C]A2×[Mn]A)/(C%2×Mn%)」の列における、試験1の「13.5」の値を「12.5」に訂正し、試験2の「15.6」の値を「14.6」に訂正し、試験5の「6.7」の値を「6.1」に訂正し、試験6の「9.1」の値を「8.8」に訂正し、試験9の「5.3」の値を「5.6」に訂正し、試験10の「2.7」の値を「2.8」に訂正し、試験11の「3.2」の値を「3.3」に訂正し、試験13の「4.8」の値を「4.9」に訂正し、試験14の「5.5」の値を「5.6」に訂正し、試験15の「6.6」の値を「6.8」に訂正し、試験16の「7.1」の値を「7.3」に訂正し、試験17の「8.4」の値を「8.8」に訂正し、試験18の「10.5」の値を「10.9」に訂正し、試験21の「3.4」の値を「3.5」に訂正し、試験23の「7.2」の値を「7.5」に訂正し、試験24の「8.0」の値を「8.1」に訂正し、試験25の「8.9」の値を「9.1」に訂正し、試験26の「11.9」の値を「12.4」に訂正し、試験27の「14.1」の値を「14.4」に訂正し、そして試験28の「18.5」の値を「19.0」に訂正するものである。
ここで、【表1】に記載の元素の重量%、【表2】に記載の「鋼」の列、【表4】に記載の「[C]A(wt%)」の列、「[Mn]A(wt%)」の列、及び段落【0028】に記載の計算式を参照すると、【表4】の「([C]A2×[Mn]A)/(C%2×Mn%)」の列における以下の試験の各値は、正しくは、以下のとおり計算される(小数第2位で四捨五入)ところ、訂正前の【表4】の「([C]A2×[Mn]A)/(C%2×Mn%)」の各値は、上記計算式から導かれる各値と不合理を生じていることが明らかである。一方、訂正後の【表4】の「([C]A2×[Mn]A)/(C%2×Mn%)」の各値は、上記計算式から導かれる各値と整合するものである。
試験1:(0.21%^2×11%)/(0.07%^2×7.92%)=12.5
試験2:(0.23%^2×10.7%)/(0.07%^2×7.92%)=14.6
試験5:(0.15%^2×10.6%)/(0.07%^2×7.92%)=6.1
試験6:(0.24%^2×11.8%)/(0.09%^2×9.53%)=8.8
試験9:(0.2%^2×10.8%)/(0.09%^2×9.53%)=5.6
試験10:(0.23%^2×9.1%)/(0.15%^2×7.72%)=2.8
試験11:(0.25%^2×9.2%)/(0.15%^2×7.72%)=3.3
試験13:(0.3%^2×9.4%)/(0.15%^2×7.72%)=4.9
試験14:(0.32%^2×9.5%)/(0.15%^2×7.72%)=5.6
試験15:(0.35%^2×9.6%)/(0.15%^2×7.72%)=6.8
試験16:(0.36%^2×9.8%)/(0.15%^2×7.72%)=7.3
試験17:(0.39%^2×10%)/(0.15%^2×7.72%)=8.8
試験18:(0.43%^2×10.2%)/(0.15%^2×7.72%)=10.9
試験21:(0.26%^2×9.1%)/(0.15%^2×7.72%)=3.5
試験23:(0.37%^2×9.5%)/(0.15%^2×7.72%)=7.5
試験24:(0.38%^2×9.7%)/(0.15%^2×7.72%)=8.1
試験25:(0.4%^2×9.9%)/(0.15%^2×7.72%)=9.1
試験26:(0.46%^2×10.2%)/(0.15%^2×7.72%)=12.4
試験27:(0.49%^2×10.4%)/(0.15%^2×7.72%)=14.4
試験28:(0.56%^2×10.5%)/(0.15%^2×7.72%)=19.0
よって、訂正事項4-1に係る訂正は、【表4】の「([C]A2×[Mn]A)/(C%2×Mn%)」の列の数値が、【表1】に記載の元素の重量%、【表2】に記載の「鋼」の列、【表4】に記載の「[C]A(wt%)」の列、「[Mn]A(wt%)」の列、及び段落【0028】に記載の計算式との関係において不合理を生じている記載を正すことを目的として訂正するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。
イ 新規事項の追加の有無について
上記アのとおり、訂正事項4-1に係る訂正は、【表4】の「([C]A2×[Mn]A)/(C%2×Mn%)」の列の数値が、【表1】に記載の元素の重量%、【表2】に記載の「鋼」の列、【表4】に記載の「[C]A(wt%)」の列、「[Mn]A(wt%)」の列、及び段落【0028】に記載の計算式との関係において不合理を生じている記載を正すものであるから、訂正事項4-1に係る訂正は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項の規定に適合する。
ウ 特許請求の範囲の拡張又は変更の存否について
上記アのとおり、訂正事項4-1に係る訂正は、請求項1~10の記載について何ら訂正するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第126条第6項の規定に適合する。
(2)訂正事項4-2について
ア 訂正の目的の適否について
訂正事項4-2に係る訂正は、明細書の段落【0075】の【表4】を、上記第3の4のとおり訂正するものであり、【表4】の試験3、4、12、19の行を削除するものである。
ここで、訂正前の【表4】の「([C]A2×[Mn]A)/(C%2×Mn%)」の値は、試験3が「13.7」、試験4が「11.5」、試験12が「4.3」、試験19が「14.3」である。
そして、【表1】に記載の元素の重量%、【表2】に記載の「鋼」の列、【表4】に記載の「[C]A(wt%)」の列、「[Mn]A(wt%)」の列、及び段落【0028】に記載の計算式を参照すると、【表4】の「([C]A2×[Mn]A)/(C%2×Mn%)」の列における以下の試験の各値は、正しくは、以下のとおり計算される(小数第2位で四捨五入)ところ、訂正前の【表4】の「[C]A2×[Mn]A)/(C%2×Mn%)」の各値は、上記計算式から導かれる各値と不合理を生じていることが明らかである。
試験3:(0.22%^2×10.5%)/(0.07%^2×7.92%)=13.1
試験4:(0.2%^2×10.5%)/(0.07%^2×7.92%)=10.8
試験12:(0.29%^2×9.3%)/(0.15%^2×7.72%)=4.5
試験19:(0.49%^2×10.4%)/(0.15%^2×7.72%)=14.4
よって、訂正事項4-2に係る訂正は、【表4】の「([C]A2×[Mn]A)/(C%2×Mn%)」の列の数値が、【表1】に記載の元素の重量%、【表2】に記載の「鋼」の列、【表4】に記載の「[C]A(wt%)」の列、「[Mn]A(wt%)」の列、及び段落【0028】に記載の計算式との関係において不合理を生じている記載を正すことを目的として、不合理を生じた数値を含む試験の行を削除するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。
イ 新規事項の追加の有無について
上記アのとおり、訂正事項4-2に係る訂正は、【表4】の「([C]A2×[Mn]A)/(C%2×Mn%)」の列の数値が、【表1】に記載の元素の重量%、【表2】に記載の「鋼」の列、【表4】に記載の「[C]A(wt%)」の列、「[Mn]A(wt%)」の列、及び段落【0028】に記載の計算式との関係において不合理を生じている記載を正すことを目的として、不合理を生じた数値を含む試験の行を削除するものであるから、訂正事項4-2に係る訂正は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項の規定に適合する。
ウ 特許請求の範囲の拡張又は変更の存否について
上記アのとおり、訂正事項4-2に係る訂正は、請求項1~10の記載について何ら訂正するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第126条第6項の規定に適合する。
3 訂正事項5に係る訂正について
本件訂正事項5については、不合理を生じた数値を訂正するものと、不合理を生じた数値を含む試験の行を削除するものが混在しているため、以下の訂正事項5-1、5-2に分けて検討を行う。
(1)訂正事項5-1について
ア 訂正の目的の適否について
訂正事項5-1に係る訂正は、明細書の段落【0078】の【表5】を、上記第3の5のとおり訂正するものであり、【表5】の「[(YS-200)×UE+(TS-300)×TE]/(C%★Mn%)」の列における、試験1の「17034」の値を「16594」に訂正し、試験2の「22618」の値を「21972」に訂正し、試験5の「67878」の値を「65939」に訂正し、試験10の「20043」の値を「20311」に訂正し、試験11の「29398」の値を「29790」に訂正し、試験13の「32840」の値を「33278」に訂正し、試験14の「32729」の値を「33165」に訂正し、試験15の「34483」の値を「34943」に訂正し、試験16の「34279」の値を「34737」に訂正し、試験17の「30391」の値を「30796」に訂正し、試験18の「29959」の値を「30358」に訂正し、試験20の「18791」の値を「19041」に訂正し、試験21の「29494」の値を「29887」に訂正し、試験22の「33365」の値を「33810」に訂正し、試験23の「29602」の値を「29997」に訂正し、試験24の「29321」の値を「29712」に訂正し、試験25の「25959」の値を「26305」に訂正し、試験26の「25400」の値を「25738」に訂正し、試験27の「23023」の値を「23330」に訂正し、そして試験28の「20113」の値を「20381」に訂正するものである。
ここで、【表1】に記載の元素の重量%、【表5】に記載の「TS(MPa)」の列、「UE(%)」の列、「YS(MPa)」の列、「TE(%)」の列、及び段落【0009】に記載の計算式(注:計算式中の「x」、「★」は、乗算の記号「×」を意味するものと解される。)を参照すると、【表5】の「[(YS-200)×UE+(TS-300)×TE]/(C%★Mn%)」の列における以下の試験の各値は、正しくは、以下のとおり計算される(小数第1位で四捨五入)ところ、訂正前の【表5】の「[(YS-200)×UE+(TS-300)×TE]/(C%★Mn%)」の各値は、上記計算式から導かれる各値と不合理を生じていることが明らかである。一方、訂正後の【表5】の「[(YS-200)×UE+(TS-300)×TE]/(C%★Mn%)」の各値は、上記計算式から導かれる各値と整合するものである。
試験1:[(1057MPa(YS)-200)×5.7%(UE)+(1057MPa(TS)-300)×5.7%(TE)]/(0.07%(C%)×7.92%(Mn%))=16594
試験2:[(1041MPa(YS)-200)×7.7%(UE)+(1041MPa(TS)-300)×7.7%(TE)]/(0.07%(C%)×7.92%(Mn%))=21972
試験5:[(931MPa(YS)-200)×23.1%(UE)+(983MPa(TS)-300)×28.8%(TE)]/(0.07%(C%)×7.92%(Mn%))=65939
試験10:[(413MPa(YS)-200)×15.3%(UE)+(1372MPa(TS)-300)×18.9%(TE)]/(0.15%(C%)×7.72%(Mn%))=20311
試験11:[(616MPa(YS)-200)×23.5%(UE)+(1281MPa(TS)-300)×25.2%(TE)]/(0.15%(C%)×7.72%(Mn%))=29790
試験13:[(738MPa(YS)-200)×26.8%(UE)+(1073MPa(TS)-300)×31.2%(TE)]/(0.15%(C%)×7.72%(Mn%))=33278
試験14:[(762MPa(YS)-200)×26.7%(UE)+(1020MPa(TS)-300)×32.5%(TE)]/(0.15%(C%)×7.72%(Mn%))=33165
試験15:[(784MPa(YS)-200)×31.2%(UE)+(972MPa(TS)-300)×33.1%(TE)]/(0.15%(C%)×7.72%(Mn%))=34943
試験16:[(803MPa(YS)-200)×30.7%(UE)+(964MPa(TS)-300)×32.7%(TE)]/(0.15%(C%)×7.72%(Mn%))=34737
試験17:[(808MPa(YS)-200)×27.3%(UE)+(923MPa(TS)-300)×30.6%(TE)]/(0.15%(C%)×7.72%(Mn%))=30796
試験18:[(819MPa(YS)-200)×26.8%(UE)+(923MPa(TS)-300)×29.8%(TE)]/(0.15%(C%)×7.72%(Mn%))=30358
試験20:[(338MPa(YS)-200)×15%(UE)+(1380MPa(TS)-300)×18.5%(TE)]/(0.15%(C%)×7.72%(Mn%))=19041
試験21:[(571MPa(YS)-200)×25.4%(UE)+(1254MPa(TS)-300)×26.4%(TE)]/(0.15%(C%)×7.72%(Mn%))=29887
試験22:[(724MPa(YS)-200)×27.5%(UE)+(1032MPa(TS)-300)×33.8%(TE)]/(0.15%(C%)×7.72%(Mn%))=33810
試験23:[(736MPa(YS)-200)×25.4%(UE)+(958MPa(TS)-300)×32.1%(TE)]/(0.15%(C%)×7.72%(Mn%))=29997
試験24:[(755MPa(YS)-200)×27.2%(UE)+(915MPa(TS)-300)×31.4%(TE)]/(0.15%(C%)×7.72%(Mn%))=29712
試験25:[(758MPa(YS)-200)×24.2%(UE)+(895MPa(TS)-300)×28.5%(TE)]/(0.15%(C%)×7.72%(Mn%))=26305
試験26:[(778MPa(YS)-200)×22.7%(UE)+(898MPa(TS)-300)×27.9%(TE)]/(0.15%(C%)×7.72%(Mn%))=25738
試験27:[(793MPa(YS)-200)×19.7%(UE)+(899MPa(TS)-300)×25.6%(TE)]/(0.15%(C%)×7.72%(Mn%))=23330
試験28:[(810MPa(YS)-200)×16.6%(UE)+(907MPa(TS)-300)×22.2%(TE)]/(0.15%(C%)×7.72%(Mn%))=20381
よって、訂正事項5-1に係る訂正は、【表5】の「[(YS-200)×UE+(TS-300)×TE]/(C%★Mn%)」の列の数値が、【表1】に記載の元素の重量%、【表5】に記載の「TS(MPa)」の列、「UE(%)」の列、「YS(MPa)」の列、「TE(%)」の列、及び段落【0009】に記載の計算式との関係において不合理を生じている記載を正すことを目的として訂正するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。
イ 新規事項の追加の有無について
上記アのとおり、訂正事項5-1に係る訂正は、【表5】の「[(YS-200)×UE+(TS-300)×TE]/(C%★Mn%)」の列の数値が、【表1】に記載の元素の重量%、【表5】に記載の「TS(MPa)」の列、「UE(%)」の列、「YS(MPa)」の列、「TE(%)」の列、及び段落【0009】に記載の計算式との関係において不合理を生じている記載を正すものであるから、訂正事項5-1に係る訂正は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項の規定に適合する。
ウ 特許請求の範囲の拡張又は変更の存否について
上記アのとおり、訂正事項5-1に係る訂正は、請求項1~10の記載について何ら訂正するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第126条第6項の規定に適合する。
(2)訂正事項5-2について
ア 訂正の目的の適否について
訂正事項5-2に係る訂正は、明細書の段落【0078】の【表5】を、上記第3の5のとおり訂正するものであり、【表5】の試験3、4、12、19の行を削除するものである。
ここで、訂正前の【表5】の「[(YS-200)×UE+(TS-300)×TE]/(C%★Mn%)」の値は、試験3が「29555」、試験4が「30748」、試験12が「30015」、試験19が「28870」である。
そして、【表1】に記載の元素の重量%、【表5】に記載の「TS(MPa)」の列、「UE(%)」の列、「YS(MPa)」の列、「TE(%)」の列、及び段落【0009】に記載の計算式を参照すると、【表5】の「[(YS-200)×UE+(TS-300)×TE]/(C%★Mn%)」の列における以下の試験の各値は、正しくは、以下のとおり計算される(小数第1位で四捨五入)ところ、訂正前の【表5】の「[(YS-200)×UE+(TS-300)×TE]/(C%★Mn%)」の各値は、上記計算式から導かれる各値と不合理を生じていることが明らかである。
試験3:[(994MPa(YS)-200)×6.5%(UE)+(1003MPa(TS)-300)×15.3%(TE)]/(0.07%(C%)×7.92%(Mn%))=28710
試験4:[(953MPa(YS)-200)×6.6%(UE)+(994MPa(TS)-300)×16.7%(TE)]/(0.07%(C%)×7.92%(Mn%))=29869
試験12:[(667MPa(YS)-200)×24.1%(UE)+(1159MPa(TS)-300)×27.9%(TE)]/(0.15%(C%)×7.72%(Mn%))=30415
試験19:[(835MPa(YS)-200)×24.8%(UE)+(923MPa(TS)-300)×29.1%(TE)]/(0.15%(C%)×7.72%(Mn%))=29255
よって、訂正事項5-2に係る訂正は、【表5】の「[(YS-200)×UE+(TS-300)×TE]/(C%★Mn%)」の列の数値が、【表1】に記載の元素の重量%、【表5】に記載の「TS(MPa)」の列、「UE(%)」の列、「YS(MPa)」の列、「TE(%)」の列、及び段落【0009】に記載の計算式との関係において不合理を生じている記載を正すことを目的として、不合理を生じた数値を含む試験の行を削除するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。
イ 新規事項の追加の有無について
上記アのとおり、訂正事項5-2に係る訂正は、【表5】の「[(YS-200)×UE+(TS-300)×TE]/(C%★Mn%)」の列の数値が、【表1】に記載の元素の重量%、【表5】に記載の「TS(MPa)」の列、「UE(%)」の列、「YS(MPa)」の列、「TE(%)」の列、及び段落【0009】に記載の計算式の関係において不合理を生じている記載を正すことを目的として、不合理を生じた数値を含む試験の行を削除するものであるから、訂正事項5-2に係る訂正は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項の規定に適合する。
ウ 特許請求の範囲の拡張又は変更の存否について
上記アのとおり、訂正事項5-2に係る訂正は、請求項1~10の記載について何ら訂正するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第126条第6項の規定に適合する。
4 訂正事項9に係る訂正について
本件訂正事項9については、不合理を生じた数値を訂正するものと、不合理を生じた数値を含む試験の行を削除するものが混在しているため、以下の訂正事項9-1、9-2に分けて検討を行う。
(1)訂正事項9-1について
ア 訂正の目的の適否について
訂正事項9-1に係る訂正は、明細書の段落【0086】の【表6】を、上記第3の9のとおり訂正するものであり、【表6】の「LME指数」の列における、試験1の「0.068」の値を「0.070」に訂正し、試験2の「0.068」の値を「0.070」に訂正し、試験5の「0.068」の値を「0.070」に訂正し、試験10の「0.157」の値を「0.155」に訂正し、試験11の「0.157」の値を「0.155」に訂正し、試験13の「0.157」の値を「0.155」に訂正し、試験14の「0.157」の値を「0.155」に訂正し、試験15の「0.157」の値を「0.155」に訂正し、試験16の「0.157」の値を「0.155」に訂正し、試験17の「0.157」の値を「0.155」に訂正し、試験18の「0.157」の値を「0.155」に訂正し、試験20の「0.157」の値を「0.155」に訂正し、試験21の「0.157」の値を「0.155」に訂正し、試験22の「0.157」の値を「0.155」に訂正し、試験23の「0.157」の値を「0.155」に訂正し、試験24の「0.157」の値を「0.155」に訂正し、試験25の「0.157」の値を「0.155」に訂正し、試験26の「0.157」の値を「0.155」に訂正し、試験27の「0.157」の値を「0.155」に訂正し、そして試験28の「0.157」の値を「0.155」に訂正するものである。
ここで、【表1】に記載の元素の重量%、及び段落【0006】に記載の計算式を参照すると、【表6】の「LME指数」の列における以下の試験の各値は、正しくは、以下のとおり計算されるところ、訂正前の【表6】の「LME指数」の各値は、上記計算式から導かれる各値と不合理を生じていることが明らかである。一方、訂正後の【表6】の「LME指数」の各値は、上記計算式から導かれる各値と整合するものである。
試験1~2、5:0.07%(C%)+0%(Si%)/4=0.07
試験10~11、13~18、20~28:0.15%(C%)+0.02%(Si%)/4=0.155
よって、訂正事項9-1に係る訂正は、【表6】の「LME指数」の列の数値が、【表1】に記載の元素の重量%、及び段落【0006】の計算式との関係において不合理を生じている記載を正すことを目的として訂正するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。
イ 新規事項の追加の有無について
上記アのとおり、訂正事項9-1に係る訂正は、【表6】の「LME指数」の列の数値が、【表1】に記載の元素の重量%、及び段落【0006】の計算式との関係において不合理を生じている記載を正すものであるから、訂正事項9-1に係る訂正は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項の規定に適合する。
ウ 特許請求の範囲の拡張又は変更の存否について
上記アのとおり、訂正事項9-1に係る訂正は、請求項1~10の記載について何ら訂正するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第126条第6項の規定に適合する。
(2)訂正事項9-2について
ア 訂正の目的の適否について
訂正事項9-2に係る訂正は、明細書の段落【0086】の【表6】を、上記第3の9のとおり訂正するものであり、【表6】の試験3、4、12、19の行を削除するものである。
ここで、訂正前の【表6】の「LME指数」の値は、試験3~4が「0.068」、試験12、19が「0.157」である。
そして、【表1】に記載の元素の重量%、及び段落【0006】に記載の計算式を参照すると、【表6】の「LME指数」の列における以下の試験の各値は、正しくは、以下のとおり計算されるところ、訂正前の【表6】の「LME指数」の各値は、上記計算式から導かれる各値と不合理を生じていることが明らかである。
試験3~4:0.07%(C%)+0%(Si%)/4=0.07
試験12,19:0.15%(C%)+0.02%(Si%)/4=0.155
よって、訂正事項9-2に係る訂正は、【表6】の「LME指数」の列の数値が、【表1】に記載の元素の重量%、及び段落【0006】に記載の計算式との関係において不合理を生じている記載を正すことを目的として、不合理を生じた数値を含む試験の行を削除するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。
イ 新規事項の追加の有無について
上記アのとおり、訂正事項9-2に係る訂正は、【表6】の「LME指数」の列の数値が、【表1】に記載の元素の重量%、及び段落【0006】に記載の計算式との関係において不合理を生じている記載を正すことを目的として、不合理を生じた数値を含む試験の行を削除するものであるから、訂正事項9-2に係る訂正は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項の規定に適合する。
ウ 特許請求の範囲の拡張又は変更の存否について
上記アのとおり、訂正事項9-2に係る訂正は、請求項1~10の記載について何ら訂正するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第126条第6項の規定に適合する。
5 訂正事項2に係る訂正について
(1)訂正事項2について
ア 訂正の目的の適否について
訂正事項2に係る訂正は、明細書の段落【0064】の【表2】を、上記第3の2のとおり訂正するものであり、【表2】の試験3、4、12、19の行を削除するものである。
ここで、上記2~4で検討したとおり、試験3、4、12、19は、【表4】~【表6】において、正しい計算式との関係において不合理を生じた数値を含むものであって、訂正事項4-2、5-2、9-2において、不合理を生じている記載を正すことを目的として、不合理を生じた数値を含む試験の行自体を削除したものである。
そして、【表2】だけをみると、正しい計算式との関係において不合理を生じた数値が含まれないとしても、試験3、4、12、19の行が存在している表としていない表が同一の明細書内に存在することで、新たな不合理が生じてしまうから、この不合理を生じている記載を正すことを目的として、【表2】の試験3、4、12、19の行を削除することは、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。
イ 新規事項の追加の有無について
上記アのとおり、訂正事項2に係る訂正は、試験3、4、12、19の行が存在している表としていない表が同一の明細書内に存在するという不合理を生じている記載を正すことを目的として、不合理を生じた数値を含む試験の行を削除するものであるから、訂正事項2に係る訂正は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項の規定に適合する。
ウ 特許請求の範囲の拡張又は変更の存否について
上記アのとおり、訂正事項2に係る訂正は、請求項1~10の記載について何ら訂正するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第126条第6項の規定に適合する。
6 訂正事項3に係る訂正について
(1)訂正事項3について
ア 訂正の目的の適否について
訂正事項3に係る訂正は、明細書の段落【0066】の【表3】を、上記第3の3のとおり訂正するものであり、【表3】の試験3、4、12、19の行を削除するものである。
ここで、上記2~4で検討したとおり、試験3、4、12、19は、【表4】~【表6】において、正しい計算式との関係において不合理を生じた数値を含むものであって、訂正事項4-2、5-2、9-2において、不合理を生じている記載を正すことを目的として、不合理を生じた数値を含む試験の行自体を削除したものである。
そして、【表3】だけをみると、正しい計算式との関係において不合理を生じた数値が含まれないとしても、試験3、4、12、19の行が存在している表としていない表が同一の明細書内に存在することで、新たな不合理が生じてしまうから、この不合理を生じている記載を正すことを目的として、【表3】の試験3、4、12、19の行を削除することは、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。
イ 新規事項の追加の有無について
上記アのとおり、訂正事項3に係る訂正は、試験3、4、12、19の行が存在している表としていない表が同一の明細書内に存在するという不合理を生じている記載を正すことを目的として、不合理を生じた数値を含む試験の行を削除するものであるから、訂正事項3に係る訂正は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項の規定に適合する。
ウ 特許請求の範囲の拡張又は変更の存否について
上記アのとおり、訂正事項3に係る訂正は、請求項1~10の記載について何ら訂正するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第126条第6項の規定に適合する。
7 訂正事項6に係る訂正について
(1)訂正事項6について
ア 訂正の目的の適否について
訂正事項6に係る訂正は、明細書の段落【0079】の「試験1、2、3、4、8、19、26、27及び28を、低すぎる温度T2に供した。」の記載を「試験1、2、8、26、27及び28を、低すぎる温度T2に供した。」に訂正するものである。
ここで、上記2~4で検討したとおり、試験3、4、12、19は、【表4】~【表6】において、正しい計算式との関係において不合理を生じた数値を含むものであって、訂正事項4-2、5-2、9-2において、不合理を生じている記載を正すことを目的として、不合理を生じた数値を含む試験の行自体を削除したものである。
そして、訂正事項2、3、4-2、5-2、9-2において、【表2】~【表6】内の試験3、4、12、19の記載が削除されたにも関わらず、試験3、4、12、19が同一の明細書内で言及されることで、新たな不合理が生じてしまうから、この不合理を生じている記載を正すことを目的として、上記訂正を行うことは、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。
イ 新規事項の追加の有無について
上記アのとおり、訂正事項6に係る訂正は、【表2】~【表6】内の試験3、4、12、19の記載が削除されたにも関わらず、試験3、4、12、19が同一の明細書内で言及されるという不合理を生じている記載を正すことを目的として、訂正を行うものであるから、訂正事項6に係る訂正は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項の規定に適合する。
ウ 特許請求の範囲の拡張又は変更の存否について
上記アのとおり、訂正事項6に係る訂正は、請求項1~10の記載について何ら訂正するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第126条第6項の規定に適合する。
8 訂正事項7に係る訂正について
(1)訂正事項7について
ア 訂正の目的の適否について
訂正事項7に係る訂正は、明細書の段落【0081】の「さらに、試験19、25、26、27及び28は、Tcを下回り、4×106/mm2の最大許容値を超える高すぎる量の炭化物を含む温度T2に供した。」の記載を「さらに、試験25、26、27及び28は、Tcを下回り、4×106/mm2の最大許容値を超える高すぎる量の炭化物を含む温度T2に供した。」に訂正するものである。
ここで、上記2~4で検討したとおり、試験3、4、12、19は、【表4】~【表6】において、正しい計算式との関係において不合理を生じた数値を含むものであって、訂正事項4-2、5-2、9-2において、不合理を生じている記載を正すことを目的として、不合理を生じた数値を含む試験の行自体を削除したものである。
そして、訂正事項2、3、4-2、5-2、9-2において、【表2】~【表6】内の試験3、4、12、19の記載が削除されたにも関わらず、試験3、4、12、19が同一の明細書内で言及されることで、新たな不合理が生じてしまうから、この不合理を生じている記載を正すことを目的として、上記訂正を行うことは、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。
イ 新規事項の追加の有無について
上記アのとおり、訂正事項7に係る訂正は、【表2】~【表6】内の試験3、4、12、19の記載が削除されたにも関わらず、試験3、4、12、19が同一の明細書内で言及されるという不合理を生じている記載を正すことを目的として、訂正を行うものであるから、訂正事項7に係る訂正は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項の規定に適合する。
ウ 特許請求の範囲の拡張又は変更の存否について
上記アのとおり、訂正事項7に係る訂正は、請求項1~10の記載について何ら訂正するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第126条第6項の規定に適合する。
9 訂正事項8に係る訂正について
(1)訂正事項8について
ア 訂正の目的の適否について
訂正事項8に係る訂正は、明細書の段落【0082】の「試験10、11、12、20及び21を、高すぎる温度T2に供した。」の記載を「試験10、11、20及び21を、高すぎる温度T2に供した。」に訂正するものである。
ここで、上記2~4で検討したとおり、試験3、4、12、19は、【表4】~【表6】において、正しい計算式との関係において不合理を生じた数値を含むものであって、訂正事項4-2、5-2、9-2において、不合理を生じている記載を正すことを目的として、不合理を生じた数値を含む試験の行自体を削除したものである。
そして、訂正事項2、3、4-2、5-2、9-2において、【表2】~【表6】内の試験3、4、12、19の記載が削除されたにも関わらず、試験3、4、12、19が同一の明細書内で言及されることで、新たな不合理が生じてしまうから、この不合理を生じている記載を正すことを目的として、上記訂正を行うことは、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。
イ 新規事項の追加の有無について
上記アのとおり、訂正事項8に係る訂正は、【表2】~【表6】内の試験3、4、12、19の記載が削除されたにも関わらず、試験3、4、12、19が同一の明細書内で言及されるという不合理を生じている記載を正すことを目的として、訂正を行うものであるから、訂正事項8に係る訂正は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項の規定に適合する。
ウ 特許請求の範囲の拡張又は変更の存否について
上記アのとおり、訂正事項8に係る訂正は、請求項1~10の記載について何ら訂正するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第126条第6項の規定に適合する。
10 独立特許要件について
上記1~9に記載の訂正事項1~9については、全て特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものであるので、特許法第126条第7項の独立特許要件は課されない。
第5 むすび
以上のとおり、本件訂正は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第5項~第6項の規定に適合する。
よって、結論のとおり審決する。
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2025-390163