特許訂正審判
2026-390082
弾球遊技機
- 審判番号
- 2026-390082
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2020-163012
- 登録番号
- 7393665
- 請求日
- 2026年05月13日
- 審決日
- 2026年06月23日
- 公報発行日
- 2026年09月25日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】サミー株式会社
- 【請求人代理人】森下 賢樹
- 【請求人代理人】村田 雄祐
- 審判長/審判官
- 審判長 ▲吉▼川 康史
- 審判官 河本 明彦
- 審判官 蔵野 いづみ
- 分類
- P141 .853-Y (A63F)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項、特許法第126条第7項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第7393665号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
特許第7393665号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本件特許第7393665号(以下「本件特許」という。)は、令和2年9月29日に特許出願(特願2020-163012)され、令和5年11月29日に特許権の設定の登録がされ、令和8年5月13日に本件訂正審判の請求がなされたものである。
第2 請求の趣旨
本件訂正審判の請求の趣旨は、本件特許の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した特許請求の範囲のとおり訂正することを認める、との審決を求めるものである。
第3 訂正の内容
本件訂正審判請求による訂正(以下「本件訂正」という。)の内容は、次のものである。なお、下線は訂正箇所を示す。また、便宜上、本件審判請求書6(2)における訂正事項の前段を、「訂正事項1」といい、後段を「訂正事項2」という。
1 訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1に記載の
「前記第1の演出要素と前記第2の演出要素との組合せにおいて、相対的に当り期待度の低い種類を示す前記第1の演出要素が含まれる組合せの場合であっても、相対的に当り期待度の高い表示個数を示す前記第2の演出要素が含まれる組合せの場合は、相対的に当り期待度の高い種類を示す前記第1の演出要素が含まれる他の組合せより総合的な当り期待度が高い場合があり、」
を、
「前記第1の演出要素と前記第2の演出要素との組合せにおいて、相対的に当り期待度の低い表示個数を示す前記第1の演出要素が含まれる組合せの場合であっても、相対的に当り期待度の高い種類を示す前記第2の演出要素が含まれる組合せの場合は、相対的に当り期待度の高い表示個数を示す前記第1の演出要素が含まれる他の組合せより総合的な当り期待度が高い場合があり、」
に訂正する。
2 訂正事項2
特許請求の範囲の請求項1に記載の
「前記第1の演出要素と前記第2の演出要素と前記第3の演出要素との組合せにおいて、前記第1の演出要素と前記第3の演出要素の組合せが相対的に当り期待度の低い組合せの場合であっても、その組合せにおける前記第2の演出要素が相対的に当り期待度の高い表示タイミングを示す場合は、前記第1の演出要素と前記第3の演出要素の組合せが相対的に当り期待度の高い他の組合せより総合的な当り期待度が高い場合があり、」
を、
「前記第1の演出要素と前記第2の演出要素と前記第3の演出要素との組合せにおいて、前記第1の演出要素と前記第3の演出要素の組合せが相対的に当り期待度の低い組合せの場合であっても、その組合せにおける前記第2の演出要素が相対的に当り期待度の高い種類を示す場合は、前記第1の演出要素と前記第3の演出要素の組合せが相対的に当り期待度の高い他の組合せより総合的な当り期待度が高い場合があり、」
に訂正する。
第4 訂正の適否についての判断
1 訂正事項1について
(1) 特許法第126条第1項ただし書(訂正の目的)
ア 本件特許の特許請求の範囲の請求項1には、「第1の演出要素」に関して、「所定の表示要素の表示個数を示す第1の演出要素」と記載され、「相対的に当り期待度の低い種類を示す前記第1の演出要素」と記載され、さらに「前記第1の演出要素が示す表示要素の表示個数」と記載されており、「第1の演出要素」が示すものが「表示個数」であるのか、「種類」であるのか明瞭ではなかった。
そこで、訂正事項1は、「相対的に当り期待度の低い種類を示す前記第1の演出要素」を「相対的に当り期待度の低い表示個数を示す前記第1の演出要素」と訂正することで、「第1の演出要素」は「表示個数」を示すことを明瞭にし、その本来の意に正すものである。
そして、「第1の演出要素」が「表示個数」を示すことは、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「本件特許明細書等」という。)の【0458】~【0466】の記載とも整合する。
イ(ア) 本件特許の特許請求の範囲の請求項1には、「第2の演出要素」に関して、「所定の表示要素の種類を示す第2の演出要素」と記載され、「相対的に当り期待度の高い表示個数を示す前記第2の演出要素」と記載され、「前記第2の演出要素が相対的に当り期待度の高い表示タイミングを示す場合」と記載され、さらに、「前記第2の演出要素が示す表示要素の種類」と記載されており、「第2の演出要素」が示すものが「種類」であるのか、「表示個数」であるのか、あるいは「表示タイミング」であるのか明瞭ではなかった。
(イ) そこで、訂正事項1は、「相対的に当り期待度の高い表示個数を示す前記第2の演出要素」を「相対的に当り期待度の高い種類を示す前記第2の演出要素」と訂正することで、「第2の演出要素」は「種類」を示すものであることを明瞭にし、その本来の意に正すものである。
そして、「第2の演出要素」が「種類」を示すことは、本件特許明細書等の【0458】~【0466】の記載とも整合する。
ウ 以上のとおりであるから、訂正事項1に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる、明瞭でない記載の釈明を目的とするものに該当する。
(2) 特許法第126条第5項に規定する要件(新規事項の有無)
訂正事項1に係る訂正は、上記(1)で検討したように、本件特許の特許請求の範囲に記載の、「第1の演出要素」及び「第2の演出要素」は、それぞれ「表示個数」及び「種類」を意味することを明瞭にしたものであり、本件特許明細書等の【0458】~【0466】の記載に基づくものであるから、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものでなく、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものである。
したがって、訂正事項1に係る訂正は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものであり、特許法第126条第5項の規定に適合する。
(3) 特許法第126条第6項に規定する要件(特許請求の範囲の拡張又は変更の有無)
訂正事項1に係る訂正は、上記(1)で検討したように、本件特許の特許請求の範囲に記載の、「第1の演出要素」及び「第2の演出要素」は、それぞれ「表示個数」及び「種類」を意味することを明瞭にすることで、その本来の意を明らかにするものであって、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明のカテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでない。
したがって、訂正事項1は、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものでなく、特許法第126条第6項の規定に適合する。
2 訂正事項2について
(1) 特許法第126条第1項ただし書(訂正の目的)
上記1(1)イ(ア)にて説示のとおり、本件特許の特許請求の範囲の請求項1において、「第2の演出要素」が示すものが「種類」であるのか、「表示個数」であるのか、あるいは「表示タイミング」であるのか明瞭ではなかった。
そこで、訂正事項2は、「その組合せにおける前記第2の演出要素が相対的に当り期待度の高い表示タイミングを示す場合」を「その組合せにおける前記第2の演出要素が相対的に当り期待度の高い種類を示す場合」と訂正することで、「第2の演出要素」は「種類」を示すことを明瞭にし、その本来の意に正すものである。
そして、「第2の演出要素」が「種類」を示すことは、本件特許明細書等の【0458】~【0466】及び図60の記載とも整合する。
したがって、訂正事項2に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる、明瞭でない記載の釈明を目的とするものに該当する。
(2) 特許法第126条第5項に規定する要件(新規事項の有無)
訂正事項2に係る訂正は、上記(1)で検討したように、本件特許の特許請求の範囲に記載の「第2の演出要素」は、「種類」を意味することを明瞭にしたものであり、本件特許明細書等の【0458】~【0466】及び図60の記載に基づくものであるから、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものでなく、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものである。
したがって、訂正事項2に係る訂正は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものであり、特許法第126条第5項の規定に適合する。
(3) 特許法第126条第6項に規定する要件(特許請求の範囲の拡張又は変更の有無)
訂正事項2に係る訂正は、上記(1)で検討したように、本件特許の特許請求の範囲に記載の「第2の演出要素」は、「種類」を意味することを明瞭にすることで、その本来の意を明らかにするものであって、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明のカテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでない。
したがって、訂正事項2は、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものでなく、特許法第126条第6項の規定に適合する。
3 特許法第126条第7項に規定する要件(独立特許要件)
訂正事項1及び2に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであるから、訂正後の請求項1に係る発明について、特許法第126条第7項の規定に適合するか否かについての判断を要しない。
第5 むすび
以上のとおり、本件訂正は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第5項及び第6項の規定に適合するものである。
したがって、本件訂正審判の請求に係る訂正は適法にされたものであるから、本件特許の特許請求の範囲を、本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2026-390082