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特許訂正審判

2023-390005

遊技機

審判番号
2023-390005
法域
特許
審判種別
訂正審判(訂正の審決)
出願番号
特願2019-160114
登録番号
6881528
請求日
2023年01月12日
審決日
2023年03月22日
公報発行日
2023年07月28日
結論
訂正認容
当事者
  • 【請求人】株式会社 三洋物産
  • 【請求人代理人】弁理士法人トレスペクト
審判長/審判官
  • 審判長 長崎 洋一
  • 審判官 三田村 陽平
  • 審判官 北川 創
分類
P141 .851-Y (A63F) / P141 .852-Y (A63F) / P141 .853-Y (A63F)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法126条1項特許法126条5項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第126条第1項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項、特許法第126条第7項
データ出所
審決公報(XML)

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特許第6881528号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 特許第6881528号の明細書、特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正明細書、特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。

理由

理 由 第1 手続の経緯 特許第6881528号(以下「本件特許」という。)は、平成28年11月18日(優先権主張 平成28年8月30日)に出願した特願2016-225561の一部を令和元年9月3日に新たな特許出願(特願2019-160114)としたものであって、令和3年5月10日に特許権の設定の登録がなされ、令和5年1月12日に本件訂正審判の請求がなされたものである。 第2 審判請求の趣旨 本件訂正審判の請求の趣旨は、本件特許の明細書(以下「本件明細書」という。)、特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正明細書、特許請求の範囲のとおり訂正することを認める、との審決を求めるものである。 第3 訂正の内容 本件特許の訂正(以下「本件訂正」という。)の内容は、次のとおりである(下線部は訂正箇所を示す。)。 1 訂正事項1 本件特許の特許請求の範囲の請求項1に「前記図柄表示手段に前記図柄が表示される領域の表示態様を可変させる図柄表示領域可変手段と、」と記載されているのを、「前記図柄表示手段に前記図柄が表示される領域の表示態様を表示された状態から非表示に可変させる図柄表示領域可変手段と、」に訂正する。 2 訂正事項2 本件特許の特許請求の範囲の請求項1に「前記遊技機は、前記図柄が表示されていない前記領域情報が可変されて表示された場合に特定演出を実行することが可能な手段を有する」と記載されているのを、「前記遊技機は、前記図柄が表示されていない前記領域情報が可変されて非表示にされた場合に特定演出を実行することが可能な手段を有する」に訂正する。 3 訂正事項3 本件特許の特許請求の範囲の請求項1に「前記図柄が表示されていない領域情報は、前記領域情報の少なくとも一部を非表示にされることで可変されて表示されるものである」と記載されているのを、「前記図柄が表示されていない領域情報は、前記領域情報の少なくとも一部が非表示にされることで可変されて表示されるものである」に訂正する。 4 訂正事項4 本件特許の特許請求の範囲の請求項2を削除する。 5 訂正事項5 本件明細書の段落【0007】、【0009】にそれぞれ記載された「前記図柄表示手段に前記図柄が表示される領域の表示態様を可変させる図柄表示領域可変手段と、」を、「前記図柄表示手段に前記図柄が表示される領域の表示態様を表示された状態から非表示に可変させる図柄表示領域可変手段と、」に訂正する。 6 訂正事項6 本件明細書の段落【0007】、【0009】にそれぞれ記載された「前記遊技機は、前記図柄が表示されていない前記領域情報が可変されて表示された場合に特定演出を実行することが可能な手段を有する」を、「前記遊技機は、前記図柄が表示されていない前記領域情報が可変されて非表示にされた場合に特定演出を実行することが可能な手段を有する」に訂正する。 7 訂正事項7 本件明細書の段落【0007】、【0009】にそれぞれ記載された「前記図柄が表示されていない領域情報は、前記領域情報の少なくとも一部を非表示にされることで可変されて表示されるものである」を、「前記図柄が表示されていない領域情報は、前記領域情報の少なくとも一部が非表示にされることで可変されて表示されるものである」に訂正する。 第4 当審の判断 1 訂正事項1について (1)訂正の目的(特許法第126条第1項ただし書) 訂正事項1は、訂正前の請求項1において、「図柄表示領域可変手段」が「前記図柄表示手段に前記図柄が表示される領域の表示態様を」どのように「可変させる」かが特定されていなかったものを、「表示された状態から非表示に」可変させることを特定するものである。 してみると、訂正事項1により訂正された事項は特許請求の範囲の減縮といえるから、訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 (2)訂正が、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「本件明細書等」という。)に記載した事項の範囲内においてしたものであること(特許法第126条第5項) 訂正事項1について、本件明細書等には、以下の記載がある(下線は合議体が付した。)。 「【1502】 次に、図209~図217を参照して、本第1制御例における第3図柄表示装置81で表示される演出表示態様について説明する。図209(a)に示すように、第3図柄表示装置81の表示画面は、大きくは上下に2分割され、上側の2/3が第3図柄を変動表示する主表示領域Dm、それ以外の下側の1/3が予告演出、キャラクタおよび保留球数などを表示する副表示領域Dsとなっている。 … 【1512】 図210(a)に示すように、保留球数が3個である場合までは、5個目から8個目までの保留図柄が表示される表示領域に保留個数示唆図柄Pが表示されている。また、図210(b)に示すように、保留数が4個となると、保留個数示唆図柄Pの5個目の保留が表示される可変蓋図柄が非表示となって可変して表示される。このように構成することで、可変蓋図柄の近傍まで保留図柄が表示されると非表示となり、可変蓋図柄を遊技者が保留図柄と勘違いして、実際の保留球数を勘違いする不具合を抑制できる。また、図210(b)に示すように、保留球数が4個となると、保留球数5個目の表示エリアにおける可変蓋図柄が非表示となるだけでなく、キャラクタ表示領域Cに女の子のキャラクタ図柄が表示されるように構成されている。 … 【1517】 図212(a)に示したように、短期間(例えば、5秒間)で0個の保留球数が4個まで記憶された場合には、4個目の保留球が記憶されたタイミングで、保留個数示唆図柄Pの可変蓋図柄Pの5個目と6個目を非表示にして、キャラクタ表示領域Cに女の子を表示して、「早い」という文字を表示させて、保留された期間が短いために保留個数示唆図柄Pが特殊に可変して表示されていることを示唆する報知が実行される。ここでは、通常では、保留球が4個である場合には、保留個数示唆図柄Pの可変蓋図柄は、5個目が非表示となるが、5秒以内の間に、0個の保留球数が4個となるまで増加したことで、5個目および6個目の可変蓋図柄が非表示として表示される特殊な表示規則となっている。このように構成することで、保留球数の増加期間または保留球が記憶される間隔によって、実行される演出を可変させることができ、保留球が短期間で所定個数以上発生したことを遊技者が容易に認識できる。また、本制御例では、可変蓋図柄Pの表示態様を通常とは異なるように構成したが、それに限らず、可変蓋図柄Pの表示態様は可変させずに、保留図柄の表示態様(たとえば、保留図柄の色、模様、形状を可変)を可変するように構成してもよい。 【1518】 次に、図212(b)を参照して、時短遊技状態における可変蓋図柄Pの可変表示例について説明する。時短遊技状態(普通図柄の当否判定確率が高確率)では、通常遊技状態(普通図柄の当否判定確率が低確率)と異なり、4個目の保留球が記憶されると、図212(b)に示すように、5個目(m5)、6個目(m6)の可変蓋図柄Pが非表示となる。そして、女の子のキャラクタが表示されて、吹き出しによって「6まで入れて」という6個目の保留球まで記憶するように遊技を遊技者に促す報知を行う文字が表示される。時短遊技状態では、普通図柄の当否判定確率が高確率に設定され、普通図柄の変動時間も短時間に設定されるので、普通電動役物(電サポ)640aが開放状態に設定され易くなり、第1入球口64または右第2入球口640rに遊技球が入球し易くなる。よって、時短遊技中には、保留球のオーバーフローが発生し易くなるので、時短遊技中には、通常遊技中と異なり、可変蓋図柄Pを多く非表示にして、保留球の上限値である8個よりも少ない6個となるように遊技することを遊技者に促すことで、上限値まで保留球が記憶されてオーバーフローが発生し易くなる状態になることを抑制させるように遊技をさせることができる。なお、時短遊技状態では、保留球が5個目となると、7個目(m7)の可変蓋図柄Pが非表示となり、保留球が7個目となると8個目(m8)の可変蓋図柄Pが非表示となる。 … 【1524】 図215(a)~(b)を参照して、リーチ中保留演出が実行される場合の表示態様について説明する。図215(a)に示すように、リーチ表示態様となる変動パターン(ノーマルリーチ各種、スーパーリーチ各種)の変動が実行される場合に、所定の抽選(図262のZ2324参照)が実行され、抽選により特殊保留演出を実行すると判定されると、図215に示すように、リーチ表示態様となった時に、リーチ中保留演出の表示態様が設定される。リーチ中保留演出が実行されると、保留球数にかかわらず、5個目と6個目の可変蓋図柄Pが非表示となり、女の子のキャラクタJ1が表示されて、吹き出しコメントにより「6まで貯める」という保留球をリーチ変動中に6個貯めるように遊技者に示唆する文字が表示される。」 本件明細書等における上記記載及び図210、図212、図215から、第3図柄表示装置81(前記図柄表示手段)の保留図柄が表示される表示領域(前記図柄が表示される領域)に保留個数示唆図柄Pの可変蓋図柄Pが表示された状態から非表示となって可変(表示態様を表示された状態から非表示に可変)して表示されることが記載されており、訂正事項1の「前記図柄表示手段に前記図柄が表示される領域の表示態様を表示された状態から非表示に可変させる図柄表示領域可変手段」が記載されているといえる。 したがって、訂正事項1は、本件明細書等の記載に基づくものであって、本件明細書等のすべてを総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではなく、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものである。 よって、訂正事項1に係る訂正は、特許法第126条第5項の規定に適合するものである。 (3)特許請求の範囲の拡張又は変更(特許法第126条第6項) 上記(1)で検討したとおり、訂正事項1に係る訂正は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、かつ、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項の規定に適合する。 (4)独立特許要件(特許法第126条第7項) 上記(1)で検討したとおり、訂正事項1に係る訂正は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるところ、本件訂正後における特許請求の範囲の請求項1に記載されている事項により特定される発明について、特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由は見いだせないから、特許法第126条第7項の規定に適合する。 (5)小括 よって、訂正事項1に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第5~7項の規定に適合する。 2 訂正事項2について (1)訂正の目的(特許法第126条第1項ただし書) 訂正事項2は、訂正前の請求項1の「「前記遊技機は、前記図柄が表示されていない前記領域情報が可変されて表示された場合に特定演出を実行することが可能な手段を有する」との事項において、「前記領域情報が可変されて表示された場合」とは、「前記領域情報が可変されて」どのように「表示された場合」であるのか特定されていなかったものを、「前記領域情報が可変されて非表示にされた場合」であることを特定するものである。 してみると、訂正事項2により訂正された事項は特許請求の範囲の減縮といえるから、訂正事項2は、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 (2)訂正が、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであること(特許法第126条第5項) 訂正事項2について、本件明細書等には、以下の記載がある(下線は合議体が付した。)。 「【1502】 次に、図209~図217を参照して、本第1制御例における第3図柄表示装置81で表示される演出表示態様について説明する。図209(a)に示すように、第3図柄表示装置81の表示画面は、大きくは上下に2分割され、上側の2/3が第3図柄を変動表示する主表示領域Dm、それ以外の下側の1/3が予告演出、キャラクタおよび保留球数などを表示する副表示領域Dsとなっている。 … 【1512】 図210(a)に示すように、保留球数が3個である場合までは、5個目から8個目までの保留図柄が表示される表示領域に保留個数示唆図柄Pが表示されている。また、図210(b)に示すように、保留数が4個となると、保留個数示唆図柄Pの5個目の保留が表示される可変蓋図柄が非表示となって可変して表示される。このように構成することで、可変蓋図柄の近傍まで保留図柄が表示されると非表示となり、可変蓋図柄を遊技者が保留図柄と勘違いして、実際の保留球数を勘違いする不具合を抑制できる。また、図210(b)に示すように、保留球数が4個となると、保留球数5個目の表示エリアにおける可変蓋図柄が非表示となるだけでなく、キャラクタ表示領域Cに女の子のキャラクタ図柄が表示されるように構成されている。 … 【1517】 図212(a)に示したように、短期間(例えば、5秒間)で0個の保留球数が4個まで記憶された場合には、4個目の保留球が記憶されたタイミングで、保留個数示唆図柄Pの可変蓋図柄Pの5個目と6個目を非表示にして、キャラクタ表示領域Cに女の子を表示して、「早い」という文字を表示させて、保留された期間が短いために保留個数示唆図柄Pが特殊に可変して表示されていることを示唆する報知が実行される。ここでは、通常では、保留球が4個である場合には、保留個数示唆図柄Pの可変蓋図柄は、5個目が非表示となるが、5秒以内の間に、0個の保留球数が4個となるまで増加したことで、5個目および6個目の可変蓋図柄が非表示として表示される特殊な表示規則となっている。このように構成することで、保留球数の増加期間または保留球が記憶される間隔によって、実行される演出を可変させることができ、保留球が短期間で所定個数以上発生したことを遊技者が容易に認識できる。また、本制御例では、可変蓋図柄Pの表示態様を通常とは異なるように構成したが、それに限らず、可変蓋図柄Pの表示態様は可変させずに、保留図柄の表示態様(たとえば、保留図柄の色、模様、形状を可変)を可変するように構成してもよい。 【1518】 次に、図212(b)を参照して、時短遊技状態における可変蓋図柄Pの可変表示例について説明する。時短遊技状態(普通図柄の当否判定確率が高確率)では、通常遊技状態(普通図柄の当否判定確率が低確率)と異なり、4個目の保留球が記憶されると、図212(b)に示すように、5個目(m5)、6個目(m6)の可変蓋図柄Pが非表示となる。そして、女の子のキャラクタが表示されて、吹き出しによって「6まで入れて」という6個目の保留球まで記憶するように遊技を遊技者に促す報知を行う文字が表示される。時短遊技状態では、普通図柄の当否判定確率が高確率に設定され、普通図柄の変動時間も短時間に設定されるので、普通電動役物(電サポ)640aが開放状態に設定され易くなり、第1入球口64または右第2入球口640rに遊技球が入球し易くなる。よって、時短遊技中には、保留球のオーバーフローが発生し易くなるので、時短遊技中には、通常遊技中と異なり、可変蓋図柄Pを多く非表示にして、保留球の上限値である8個よりも少ない6個となるように遊技することを遊技者に促すことで、上限値まで保留球が記憶されてオーバーフローが発生し易くなる状態になることを抑制させるように遊技をさせることができる。なお、時短遊技状態では、保留球が5個目となると、7個目(m7)の可変蓋図柄Pが非表示となり、保留球が7個目となると8個目(m8)の可変蓋図柄Pが非表示となる。 … 【1524】 図215(a)~(b)を参照して、リーチ中保留演出が実行される場合の表示態様について説明する。図215(a)に示すように、リーチ表示態様となる変動パターン(ノーマルリーチ各種、スーパーリーチ各種)の変動が実行される場合に、所定の抽選(図262のZ2324参照)が実行され、抽選により特殊保留演出を実行すると判定されると、図215に示すように、リーチ表示態様となった時に、リーチ中保留演出の表示態様が設定される。リーチ中保留演出が実行されると、保留球数にかかわらず、5個目と6個目の可変蓋図柄Pが非表示となり、女の子のキャラクタJ1が表示されて、吹き出しコメントにより「6まで貯める」という保留球をリーチ変動中に6個貯めるように遊技者に示唆する文字が表示される。」 本件明細書等における上記記載及び図210、図212、図215から、例えば、保留球数が4個以下であるとき、保留図柄が表示される表示領域の保留個数示唆図柄Pの可変蓋図柄Pの5個目(及び6個目)(前記図柄が表示されていない前記領域情報)が表示された状態から非表示となって可変して表示される場合(可変されて非表示にされた場合)に、女の子のキャラクタが表示され、吹き出しコメントの文字が表示される演出(特定演出)が実行されることが記載されており、訂正事項2の「前記遊技機は、前記図柄が表示されていない前記領域情報が可変されて非表示にされた場合に特定演出を実行することが可能な手段を有する」ことが記載されているといえる。 したがって、訂正事項2は、本件明細書等の記載に基づくものであって、本件明細書等のすべてを総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではなく、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものである。 よって、訂正事項2に係る訂正は、特許法第126条第5項の規定に適合するものである。 (3)特許請求の範囲の拡張又は変更(特許法第126条第6項) 上記(1)で検討したとおり、訂正事項2に係る訂正は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、かつ、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項の規定に適合する。 (4)独立特許要件(特許法第126条第7項) 上記(1)で検討したとおり、訂正事項2に係る訂正は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるところ、本件訂正後における特許請求の範囲の請求項1に記載されている事項により特定される発明について、特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由は見いだせないから、特許法第126条第7項の規定に適合する。 (5)小括 よって、訂正事項2に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第5~7項の規定に適合する。 3 訂正事項3について (1)訂正の目的(特許法第126条第1項ただし書) 訂正前の請求項1においては、「前記図柄が表示されていない領域情報は、前記領域情報の少なくとも一部を非表示にされることで可変されて表示されるものである」と記載されており、「非表示にされる」という受動態で表現されているが、この「非表示にされる」という動作を受ける主語は記載されていないため、何れが非表示にされるのか明確にされていなかった。 ここで、本件明細書等には、以下の記載がある(下線は合議体が付した。)。 「【1502】 次に、図209~図217を参照して、本第1制御例における第3図柄表示装置81で表示される演出表示態様について説明する。図209(a)に示すように、第3図柄表示装置81の表示画面は、大きくは上下に2分割され、上側の2/3が第3図柄を変動表示する主表示領域Dm、それ以外の下側の1/3が予告演出、キャラクタおよび保留球数などを表示する副表示領域Dsとなっている。 … 【1512】 図210(a)に示すように、保留球数が3個である場合までは、5個目から8個目までの保留図柄が表示される表示領域に保留個数示唆図柄Pが表示されている。また、図210(b)に示すように、保留数が4個となると、保留個数示唆図柄Pの5個目の保留が表示される可変蓋図柄が非表示となって可変して表示される。このように構成することで、可変蓋図柄の近傍まで保留図柄が表示されると非表示となり、可変蓋図柄を遊技者が保留図柄と勘違いして、実際の保留球数を勘違いする不具合を抑制できる。また、図210(b)に示すように、保留球数が4個となると、保留球数5個目の表示エリアにおける可変蓋図柄が非表示となるだけでなく、キャラクタ表示領域Cに女の子のキャラクタ図柄が表示されるように構成されている。 … 【1517】 図212(a)に示したように、短期間(例えば、5秒間)で0個の保留球数が4個まで記憶された場合には、4個目の保留球が記憶されたタイミングで、保留個数示唆図柄Pの可変蓋図柄Pの5個目と6個目を非表示にして、キャラクタ表示領域Cに女の子を表示して、「早い」という文字を表示させて、保留された期間が短いために保留個数示唆図柄Pが特殊に可変して表示されていることを示唆する報知が実行される。ここでは、通常では、保留球が4個である場合には、保留個数示唆図柄Pの可変蓋図柄は、5個目が非表示となるが、5秒以内の間に、0個の保留球数が4個となるまで増加したことで、5個目および6個目の可変蓋図柄が非表示として表示される特殊な表示規則となっている。このように構成することで、保留球数の増加期間または保留球が記憶される間隔によって、実行される演出を可変させることができ、保留球が短期間で所定個数以上発生したことを遊技者が容易に認識できる。また、本制御例では、可変蓋図柄Pの表示態様を通常とは異なるように構成したが、それに限らず、可変蓋図柄Pの表示態様は可変させずに、保留図柄の表示態様(たとえば、保留図柄の色、模様、形状を可変)を可変するように構成してもよい。 【1518】 次に、図212(b)を参照して、時短遊技状態における可変蓋図柄Pの可変表示例について説明する。時短遊技状態(普通図柄の当否判定確率が高確率)では、通常遊技状態(普通図柄の当否判定確率が低確率)と異なり、4個目の保留球が記憶されると、図212(b)に示すように、5個目(m5)、6個目(m6)の可変蓋図柄Pが非表示となる。そして、女の子のキャラクタが表示されて、吹き出しによって「6まで入れて」という6個目の保留球まで記憶するように遊技を遊技者に促す報知を行う文字が表示される。時短遊技状態では、普通図柄の当否判定確率が高確率に設定され、普通図柄の変動時間も短時間に設定されるので、普通電動役物(電サポ)640aが開放状態に設定され易くなり、第1入球口64または右第2入球口640rに遊技球が入球し易くなる。よって、時短遊技中には、保留球のオーバーフローが発生し易くなるので、時短遊技中には、通常遊技中と異なり、可変蓋図柄Pを多く非表示にして、保留球の上限値である8個よりも少ない6個となるように遊技することを遊技者に促すことで、上限値まで保留球が記憶されてオーバーフローが発生し易くなる状態になることを抑制させるように遊技をさせることができる。なお、時短遊技状態では、保留球が5個目となると、7個目(m7)の可変蓋図柄Pが非表示となり、保留球が7個目となると8個目(m8)の可変蓋図柄Pが非表示となる。 … 【1524】 図215(a)~(b)を参照して、リーチ中保留演出が実行される場合の表示態様について説明する。図215(a)に示すように、リーチ表示態様となる変動パターン(ノーマルリーチ各種、スーパーリーチ各種)の変動が実行される場合に、所定の抽選(図262のZ2324参照)が実行され、抽選により特殊保留演出を実行すると判定されると、図215に示すように、リーチ表示態様となった時に、リーチ中保留演出の表示態様が設定される。リーチ中保留演出が実行されると、保留球数にかかわらず、5個目と6個目の可変蓋図柄Pが非表示となり、女の子のキャラクタJ1が表示されて、吹き出しコメントにより「6まで貯める」という保留球をリーチ変動中に6個貯めるように遊技者に示唆する文字が表示される。」 本件明細書等における上記記載及び図210、図212、図215から、例えば、保留球数が4個以下であるとき、保留図柄が表示される表示領域の保留個数示唆図柄Pの可変蓋図柄Pの5個目(及び6個目)(前記図柄が表示されていない前記領域情報)が非表示となって可変して表示されることが記載されており、そうすると、訂正前の請求項1では「前記図柄が表示されていない領域情報は、前記領域情報の少なくとも一部を非表示にされることで可変されて表示されるものである」と特定されたものであるが、本来は「前記図柄が表示されていない領域情報は、前記領域情報の少なくとも一部が非表示にされることで可変されて表示されるものである」と特定されるべきものであることは自明である。 してみると、「前記図柄が表示されていない領域情報は、前記領域情報の少なくとも一部を非表示にされることで可変されて表示されるものである」という記載は、誤りであることが明らかであり、かつ、「前記図柄が表示されていない領域情報は、前記領域情報の少なくとも一部が非表示にされることで可変されて表示されるものである」という記載の誤記であることが自明であって、本件訂正はその誤りを正しく訂正するものである。 よって、訂正事項3に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる誤記の訂正を目的とするものである。 (2)訂正が、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「本件当初明細書等」という。)に記載した事項の範囲内においてしたものであること(特許法第126条第5項) 上記(1)で検討したとおり、訂正事項3に係る訂正は、誤記の訂正を目的とするものであり、本件明細書等の【1502】、【1512】、【1517】、【1518】、【1524】の記載及び図210、図212、図215から、明らかな誤記を自明な事項に訂正するものであるところ、本件明細書等の【1502】、【1512】、【1517】、【1518】、【1524】の記載及び図210、図212、図215と、願書に最初に添付した明細書又は図面の【1502】、【1512】、【1517】、【1518】、【1524】の記載及び図210、図212、図215とは同一であるから、訂正事項3は、本件当初明細書等の記載に基づくものであって、本件当初明細書等のすべてを総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではなく、本件当初明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものである。 よって、訂正事項3に係る訂正は、特許法第126条第5項の規定に適合するものである。 (3)特許請求の範囲の拡張又は変更(特許法第126条第6項) 上記(1)で検討したとおり、訂正事項3に係る訂正は、誤記の訂正を目的とするものであり、明らかな誤記を自明な事項に訂正するものであるから、訂正事項3は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項の規定に適合する。 (4)独立特許要件(特許法第126条第7項) 上記(1)で検討したとおり、訂正事項3に係る訂正は、誤記の訂正を目的とするものであるところ、本件訂正後における特許請求の範囲の請求項1に記載されている事項により特定される発明について、特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由は見いだせないから、特許法第126条第7項の規定に適合する。 (5)小括 よって、訂正事項3に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第5~7項の規定に適合する。 4 訂正事項4について (1)訂正の目的(特許法第126条第1項ただし書) 訂正事項4は、訂正前の本件特許の特許請求の範囲の請求項2を削除する訂正であるから、これらの訂正は、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 (2)訂正が、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであること(特許法第126条第5項) 訂正事項4は、請求項を削除する訂正であるから、本件明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。 したがって、訂正事項4は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてするものであり、特許法第126条第5項の規定に適合する。 (3)特許請求の範囲の拡張又は変更(特許法第126条第6項) 訂正事項4は、請求項の削除を目的とするものであって、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものではないから、特許法第126条第6項の規定に適合する。 (4)独立特許要件(特許法第126条第7項) 訂正事項4は、訂正前の本件特許の特許請求の範囲の請求項2を削除する訂正であるから、特許法第126条第7項の規定に適合するか否かについての判断を要しない。 (5)小括 よって、訂正事項4に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第5~7項の規定に適合する。 5 訂正事項5について (1)訂正の目的(特許法第126条第1項ただし書) 訂正事項5は、上記訂正事項1に係る訂正に伴い、本件明細書の【0007】及び【0009】の記載を、特許請求の範囲の記載と整合を図るための訂正である。 したがって、訂正事項5は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 (2)訂正が、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであること(特許法第126条第5項) 訂正事項5に係る訂正は、特許請求の範囲の請求項1に対応する本件明細書の【0007】、【0009】について、訂正事項1に係る訂正と同様の訂正をするものである。 したがって、訂正事項5に係る訂正は、訂正事項1に係る訂正と同様の理由により、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであり、特許法第126条第5項の規定に適合する。 (3)特許請求の範囲の拡張又は変更(特許法第126条第6項) 訂正事項5に係る訂正は、特許請求の範囲の請求項1に対応する本件明細書の【0007】及び【0009】について、訂正事項1に係る訂正と同様の訂正をするものである。 したがって、訂正事項5に係る訂正は、訂正事項1に係る訂正と同様の理由により、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項の規定に適合する。 (4)小括 よって、訂正事項5に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第5項及び第6項の規定に適合する。 6 訂正事項6について (1)訂正の目的(特許法第126条第1項ただし書) 訂正事項6は、上記訂正事項2に係る訂正に伴い、本件明細書の【0007】及び【0009】の記載を、特許請求の範囲の記載と整合を図るための訂正である。 したがって、訂正事項6は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 (2)訂正が、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであること(特許法第126条第5項) 訂正事項6に係る訂正は、特許請求の範囲の請求項1に対応する本件明細書の【0007】、【0009】について、訂正事項2に係る訂正と同様の訂正をするものである。 したがって、訂正事項6に係る訂正は、訂正事項2に係る訂正と同様の理由により、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであり、特許法第126条第5項の規定に適合する。 (3)特許請求の範囲の拡張又は変更(特許法第126条第6項) 訂正事項6に係る訂正は、特許請求の範囲の請求項1に対応する本件明細書の【0007】及び【0009】について、訂正事項2に係る訂正と同様の訂正をするものである。 したがって、訂正事項6に係る訂正は、訂正事項2に係る訂正と同様の理由により、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項の規定に適合する。 (4)小括 よって、訂正事項6に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第5項及び第6項の規定に適合する。 7 訂正事項7について (1)訂正の目的(特許法第126条第1項ただし書) 訂正事項7は、上記訂正事項3に係る訂正に伴い、本件明細書の【0007】及び【0009】の記載を、特許請求の範囲の記載と整合を図るための訂正である。 したがって、訂正事項7は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 (2)訂正が、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであること(特許法第126条第5項) 訂正事項7に係る訂正は、特許請求の範囲の請求項1に対応する本件明細書の【0007】、【0009】について、訂正事項3に係る訂正と同様の訂正をするものである。 したがって、訂正事項7に係る訂正は、訂正事項3に係る訂正と同様の理由により、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであり、特許法第126条第5項の規定に適合する。 (3)特許請求の範囲の拡張又は変更(特許法第126条第6項) 訂正事項7に係る訂正は、特許請求の範囲の請求項1に対応する本件明細書の【0007】及び【0009】について、訂正事項3に係る訂正と同様の訂正をするものである。 したがって、訂正事項7に係る訂正は、訂正事項3に係る訂正と同様の理由により、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項の規定に適合する。 (4)小括 よって、訂正事項7に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第5項及び第6項の規定に適合する。 第5 むすび 以上のとおりであるから、本件訂正は、特許法第126条第1項ただし書第1号~第3号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第5項~第7項の規定に適合する。 よって、結論のとおり審決する。

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2023-390005

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