2020-390068
プレカリクレイン(PKK)発現の調節
- 審判番号
- 2020-390068
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2016-537862外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2020年08月06日
- 審決日
- 2020年10月20日
- 公報発行日
- 2021年01月29日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】アイオーニス ファーマシューティカルズ, インコーポレーテッド
- 【請求人代理人】泉谷 玲子
- 【請求人代理人】武田 健志
- 分類
- P141 .853-Y (C12N)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
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結論
理由
目次 ▾ 13項目
第1 手続の経緯
特許第6652922号は、平成26年8月28日を国際出願日(パリ条約による優先権主張 2013年8月28日 米国)として出願され、その請求項1~33に係る発明について令和2年1月28日に特許権の設定登録がされたものであり、その後、令和2年8月6日に本件の訂正審判が請求されたものである。
第2 請求の趣旨および訂正の内容
本件審判の請求の趣旨は、特許第6652922号の明細書および特許請求の範囲を、本件審判請求書に添付した訂正明細書、訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項21~28について訂正することを認める、との審決を求めるものである。
そして、本件審判の請求による訂正(以下、「本件訂正」という。)の内容は、概ね、以下の訂正事項1~6のとおりである。
1 訂正事項1
特許請求の範囲の請求項21における以下の化学式:
を、以下の化学式:
に訂正する。
具体的には、訂正前の化学式中の「OMOE」との記載を、「-OCH2CH2-OCH3」で表される化学構造に訂正する(請求項21の記載を直接的又は間接的に引用する請求項24~28も同様に訂正する。)。
2 訂正事項2
明細書の段落【0176】(【化2】)、【0323】(【化16】)、および【0382】(【化19】)に記載されている化学式を、前記訂正事項1に示した訂正後の化学式に訂正する。
3 訂正事項3
特許請求の範囲の請求項22における以下の化学式:
を、以下の化学式:
に訂正する。
具体的には、訂正前の化学式中の「OMOE」との記載を、「-OCH2CH2-OCH3」で表される化学構造に訂正する(請求項22の記載を直接的又は間接的に引用する請求項24~28も同様に訂正する。)。
4 訂正事項4
明細書の段落【0179】(【化3】)、【0332】(【化17】)、および【0382】(【化20】)に記載されている化学式を、前記訂正事項3に示した訂正後の化学式に訂正する。
5 訂正事項5
特許請求の範囲の請求項23における以下の化学式:
を、以下の化学式:
に訂正する。
具体的には、訂正前の化学式中の「OMOE」との記載を、「-OCH2CH2-OCH3」で表される化学構造に訂正する(請求項23の記載を直接的又は間接的に引用する請求項24~28も同様に訂正する。)。
6 訂正事項6
明細書の段落【0182】(【化4】)、【0341】(【化18】)、および【0382】(【化21】)に記載されている化学式を、前記訂正事項5に示した訂正後の化学式に訂正する。
第3 当審の判断
1 訂正の目的について
(1)訂正事項1について
本件訂正前の請求項21には、当該請求項に記載された化学式(【化1】)で示される修飾されたオリゴヌクレオチドが記載されており、その化学構造は、本件訂正前の明細書の段落【0323】における化学式(【化16】)で示される「ISIS546254」の化学構造と同一である。
ここで、本件特許の明細書の段落【0320】には、前記ISIS546254について、「(5’から3’へと)TGCAAGTCTCTTGGCAAACAの配列(配列番号570として本明細書に組み込まれる)を有する5-10-5MOEギャップマー」として特徴づけられ、当該配列中で、「ヌクレオシド1~5及び16~20の各々は2’-O-メトキシエチル修飾したヌクレオシド」であると記載されている。
また、明細書の段落【0321】には、前記ISIS546254について、「Tes Ges mCes Aes Aes Gds Tds mCds Tds mCds Tds Tds Gds Gds mCds Aes Aes Aes mCes Ae」の化学表記法によって説明されること、当該化学表記法による式中の5’末端側から1~5番目(TGCAA)及び16~20番目(AAACA)の計10箇所の各ヌクレオシドに対して付されている記号「e」は、「e=2’-O-メトキシエチル修飾したヌクレオシド」の記載のとおり、「2’-O-メトキシエチル修飾したヌクレオシド」を示すことが記載されており、記号「e」が意味するところは明細書の段落【0320】における前記した記載事項とも整合する。
そして、本件訂正前の明細書の段落【0323】における化学式(【化16】)で示される前記ISIS546254の化学構造は、明細書の段落【0320】に記載の前記配列「TGCAAGTCTCTTGGCAAACA」で示されるものと、ヌクレオシドの種類は一致しており矛盾はなく、また、明細書の段落【0321】に記載の前記化学表記法「Tes Ges mCes Aes Aes Gds Tds mCds Tds mCds Tds Tds Gds Gds mCds Aes Aes Aes mCes Ae」で示されるものとも、ヌクレオシドの種類やヌクレオシド間の結合種別、5箇所存在するシトシンのメチル修飾について、いずれも一致しており矛盾はない。
以上によれば、本件訂正前の請求項21における化学式(【化1】)で示される修飾されたオリゴヌクレオチドとは、その化学構造中の5’末端側から1~5番目及び16~20番目の10箇所のヌクレオシドがいずれも「2’-O-メトキシエチル修飾したヌクレオシド」である、すなわち各ヌクレオシドにおけるフラノース環の2’位の酸素原子(O)がメトキシエチル基(-CH2CH2OCH3)で修飾された化学構造「2’-OCH2CH2-OCH3」を有しているものと理解できる。
この一方で、本件訂正前の請求項21における化学式(【化1】)をみると、修飾されたオリゴヌクレオチドにおける化学構造中の、5’末端側から1~5番目及び16~20番目の10箇所のヌクレオシドにおける各フラノース環の2’位には、「OMOE」が結合している。ここで、明細書の段落【0286】において、「本明細書で使用する場合、「MOE」または「2’-MOE」または「2’-OCH2CH2OCH3」または「2’-O-メトキシエチル」は各々、糖環の2’位で-OCH2CH2OCH3基を含む糖を含むヌクレオシドを指す。」と記載されているとおり、「2’-OCH2CH2OCH3」の化学構造は「MOE」とも明細書中では表記されるとの定義はなされているものの、「OMOE」の定義や説明は明細書中に存在しない。そして、「MOE」は「2’-OCH2CH2OCH3」を意味するという前記の定義に照らして、「OMOE」の記載は「2’-O-OCH2CH2OCH3」という化学構造を意味するというように解したとしても、その場合には、ヌクレオシドのフラノース環の2’位の酸素原子がメトキシエチル基ではなく、「-O-CH2CH2OCH3」という基で修飾されていることになり、「2’-O-メトキシエチル修飾したヌクレオシド」であるという前記の理解とは整合しないことになる。
したがって、本件訂正前の明細書の記載からみて、本件訂正前の請求項21に記載の化学式(【化1】)における「OMOE」が何を表しているのか明確でない。
(2)訂正事項2について
本件訂正前の明細書の段落【0176】には、当該段落に記載された化学式(【化2】)で示される修飾されたオリゴヌクレオチドが記載されており、また、本件訂正前の明細書の段落【0323】には、当該段落に記載された化学式(【化16】)で示される修飾されたオリゴヌクレオチドが記載されており、そして、本件訂正前の明細書の段落【0382】には、当該段落に記載された化学式(【化19】)で示される修飾されたオリゴヌクレオチドが記載されている。それらの化学構造はいずれも、本件訂正前の請求項21に記載された化学式(【化1】)で示される修飾されたオリゴヌクレオチドの化学構造と同一である。
そして、上記(1)に記載したのと同様の理由により、本件訂正前の明細書の記載からみて、本件訂正前の明細書の段落【0176】に記載の化学式(【化2】)、本件訂正前の明細書の段落【0323】に記載の化学式(【化16】)、及び、本件訂正前の明細書の段落【0382】に記載の化学式(【化19】)における「OMOE」が何を表しているのか明確でない。
(3)訂正事項3について
本件訂正前の請求項22には、当該請求項に記載された化学式(【化2】)で示される修飾されたオリゴヌクレオチドが記載されており、その化学構造は、本件訂正前の明細書の段落【0332】における化学式(【化17】)で示される「ISIS546343」の化学構造と同一である。
ここで、本件特許の明細書の段落【0329】には、前記ISIS546343について、「(5’から3’へと)CCCCCTTCTTTATAGCCAGCの配列( 配列番号705として本明細書に組み込まれる)を有する5-10-5MOEギャップマー」として特徴づけられ、当該配列中で、「ヌクレオシド1~5及び16~20の各々は2’-O-メトキシエチル修飾したヌクレオシド」であると記載されている。
また、明細書の段落【0330】には、前記ISIS546343について、「mCes mCes mCes mCes mCes Tds Tds mCds Tds Tds Tds Ads Tds Ads Gds mCes mCes Aes Ges mCe」の化学表記法によって説明されること、当該化学表記法による式中の5’末端側から1~5番目(CCCCC)及び16~20番目(CCAGC)の計10箇所の各ヌクレオシドに対して付されている記号「e」は、「e=2’-O-メトキシエチル修飾したヌクレオシド」の記載のとおり、「2’-O-メトキシエチル修飾したヌクレオシド」を示すことが記載されており、記号「e」が意味するところは明細書の段落【0329】における前記した記載事項とも整合する。
そして、本件訂正前の明細書の段落【0332】における化学式(【化17】)で示される前記ISIS546343の化学構造は、明細書の段落【0329】に記載の前記配列「CCCCCTTCTTTATAGCCAGC」で示されるものと、ヌクレオシドの種類は一致しており矛盾はなく、また、明細書の段落【0330】に記載の前記化学表記法「mCes mCes mCes mCes mCes Tds Tds mCds Tds Tds Tds Ads Tds Ads Gds mCes mCes Aes Ges mCe」で示されるものとも、ヌクレオシドの種類やヌクレオシド間の結合種別、9箇所存在するシトシンのメチル修飾について、いずれも一致しており矛盾はない。
以上によれば、本件訂正前の請求項22における化学式(【化2】)で示される修飾されたオリゴヌクレオチドとは、その化学構造中の5’末端側から1~5番目及び16~20番目の10箇所のヌクレオシドがいずれも「2’-O-メトキシエチル修飾したヌクレオシド」である、すなわち各ヌクレオシドにおけるフラノース環の2’位の酸素原子がメトキシエチル基で修飾された化学構造「2’-OCH2CH2-OCH3」を有しているものと理解できる。
この一方で、本件訂正前の請求項22における化学式(【化2】)をみると、修飾されたオリゴヌクレオチドにおける化学構造中の、5’末端側から1~5番目及び16~20番目の10箇所のヌクレオシドにおける各フラノース環の2’位には、「OMOE」が結合している。ここで、上記(1)でも記載したとおり、明細書の段落【0286】において、「本明細書で使用する場合、「MOE」または「2’-MOE」または「2’-OCH2CH2OCH3」または「2’-O-メトキシエチル」は各々、糖環の2’位で-OCH2CH2OCH3基を含む糖を含むヌクレオシドを指す。」と記載されているとおり、「2’-OCH2CH2OCH3」の化学構造は「MOE」とも明細書中では表記されるとの定義はなされているものの、「OMOE」の定義や説明は明細書中に存在しない。そして、「MOE」は「2’-OCH2CH2OCH3」を意味するという前記の定義に照らして、「OMOE」の記載は「2’-O-OCH2CH2OCH3」という化学構造を意味するというように解したとしても、その場合には、ヌクレオシドのフラノース環の2’位の酸素原子がメトキシエチル基ではなく、「-O-CH2CH2OCH3」という基で修飾されていることになり、「2’-O-メトキシエチル修飾したヌクレオシド」であるという前記の理解とは整合しないことになる。
したがって、本件訂正前の明細書の記載からみて、本件訂正前の請求項22に記載の化学式(【化2】)における「OMOE」が何を表しているのか明確でない。
(4)訂正事項4について
本件訂正前の明細書の段落【0179】には、当該段落に記載された化学式(【化3】)で示される修飾されたオリゴヌクレオチドが記載されており、また、本件訂正前の明細書の段落【0332】には、当該段落に記載された化学式(【化17】)で示される修飾されたオリゴヌクレオチドが記載されており、そして、本件訂正前の明細書の段落【0382】には、当該段落に記載された化学式(【化20】)で示される修飾されたオリゴヌクレオチドが記載されている。それらの化学構造はいずれも、本件訂正前の請求項22に記載された化学式(【化2】)で示される修飾されたオリゴヌクレオチドの化学構造と同一である。
そして、上記(3)に記載したのと同様の理由により、本件訂正前の明細書の記載からみて、本件訂正前の明細書の段落【0179】に記載の化学式(【化3】)、本件訂正前の明細書の段落【0332】に記載の化学式(【化17】)、及び、本件訂正前の明細書の段落【0382】に記載の化学式(【化20】)における「OMOE」が何を表しているのか明確でない。
(5)訂正事項5について
本件訂正前の請求項23には、当該請求項に記載された化学式(【化3】)で示される修飾されたオリゴヌクレオチドが記載されており、その化学構造は、本件訂正前の明細書の段落【0341】における化学式(【化18】)で示される「ISIS548048」の化学構造と同一である。
ここで、本件特許の明細書の段落【0338】には、前記ISIS548048について、「核酸塩基配列(5’から3’へと)CGATATCATGATTCCC(配列番号1666として本明細書に組み込まれる)を有し、16個の2’-デオキシヌクレオシド、2’-O-メトキシエチル修飾したヌクレオシド及びcEt修飾したヌクレオシドの組み合わせからなる修飾されたアンチセンスオリゴヌクレオチド」として特徴づけられると記載されている。
また、明細書の段落【0339】には、前記ISIS548048について、「mCes Ges Aks Tds Ads Tds mCds Ads Tds Gds Ads Tds Tds mCks mCks mCe」の化学表記法によって説明されること、当該化学表記法による式中の5’末端側から1及び2番目(CG)及び16番目(C)の計3箇所の各ヌクレオシドに対して付されている記号「e」は、「e=2’-O-メトキシエチル修飾したヌクレオシド」の記載のとおり、「2’-O-メトキシエチル修飾したヌクレオシド」を示すことが記載されている。
そして、本件訂正前の明細書の段落【0341】における化学式(【化18】)で示される前記ISIS548048の化学構造は、明細書の段落【0338】に記載の前記配列「CGATATCATGATTCCC」で示されるものと、ヌクレオシドの種類は一致しており矛盾はなく、また、明細書の段落【0339】に記載の前記化学表記法「mCes Ges Aks Tds Ads Tds mCds Ads Tds Gds Ads Tds Tds mCks mCks mCe」で示されるものとも、ヌクレオシドの種類やヌクレオシド間の結合種別、5箇所存在するシトシンのメチル修飾について、いずれも一致しており矛盾はない。
以上によれば、本件訂正前の請求項23における化学式(【化3】)で示される修飾されたオリゴヌクレオチドとは、その化学構造中の5’末端側から1番目、2番目及び16番目の3箇所のヌクレオシドがいずれも「2’-O-メトキシエチル修飾したヌクレオシド」である、すなわち各ヌクレオシドにおけるフラノース環の2’位の酸素原子がメトキシエチル基で修飾された化学構造「2’-OCH2CH2-OCH3」を有しているものと理解できる。
この一方で、本件訂正前の請求項23における化学式(【化3】)をみると、修飾されたオリゴヌクレオチドにおける化学構造中の、5’末端側から1番目、2番目及び16番目の3箇所のヌクレオシドにおける各フラノース環の2’位には、「OMOE」が結合している。ここで、上記(1)でも記載したとおり、明細書の段落【0286】において、「本明細書で使用する場合、「MOE」または「2’-MOE」または「2’-OCH2CH2OCH3」または「2’-O-メトキシエチル」は各々、糖環の2’位で-OCH2CH2OCH3基を含む糖を含むヌクレオシドを指す。」と記載されているとおり、「2’-OCH2CH2OCH3」の化学構造は「MOE」とも明細書中では表記されるとの定義はなされているものの、「OMOE」の定義や説明は明細書中に存在しない。そして、「MOE」は「2’-OCH2CH2OCH3」を意味するという前記の定義に照らして、「OMOE」の記載は「2’-O-OCH2CH2OCH3」という化学構造を意味するというように解したとしても、その場合には、ヌクレオシドのフラノース環の2’位の酸素原子がメトキシエチル基ではなく、「-O-CH2CH2OCH3」という基で修飾されていることになり、「2’-O-メトキシエチル修飾したヌクレオシド」であるという前記の理解とは整合しないことになる。
したがって、本件訂正前の明細書の記載からみて、本件訂正前の請求項23に記載の化学式(【化3】)における「OMOE」が何を表しているのか明確でない。
(6)訂正事項6について
本件訂正前の明細書の段落【0182】には、当該段落に記載された化学式(【化4】)で示される修飾されたオリゴヌクレオチドが記載されており、また、本件訂正前の明細書の段落【0341】には、当該段落に記載された化学式(【化18】)で示される修飾されたオリゴヌクレオチドが記載されており、そして、本件訂正前の明細書の段落【0382】には、当該段落に記載された化学式(【化21】)で示される修飾されたオリゴヌクレオチドが記載されている。それらの化学構造はいずれも、本件訂正前の請求項23に記載された化学式(【化3】)で示される修飾されたオリゴヌクレオチドの化学構造と同一である。
そして、上記(5)に記載したのと同様の理由により、本件訂正前の明細書の記載からみて、本件訂正前の明細書の段落【0182】に記載の化学式(【化4】)、本件訂正前の明細書の段落【0341】に記載の化学式(【化18】)、及び、本件訂正前の明細書の段落【0382】に記載の化学式(【化21】)における「OMOE」が何を表しているのか明確でない。
(7)訂正の目的について
前記(1)~(6)の検討結果からみて、本件訂正前の請求項21に記載の化学式(【化1】)、本件訂正前の請求項22に記載の化学式(【化2】)、本件訂正前の請求項23に記載の化学式(【化3】)、本件訂正前の明細書の段落【0176】に記載の化学式(【化2】)、本件訂正前の明細書の段落【0323】に記載の化学式(【化16】)、本件訂正前の明細書の段落【0179】に記載の化学式(【化3】)、本件訂正前の明細書の段落【0332】に記載の化学式(【化17】)、本件訂正前の明細書の段落【0182】に記載の化学式(【化4】)、本件訂正前の明細書の段落【0341】に記載の化学式(【化18】)、及び、本件訂正前の明細書の段落【0382】に記載の化学式(【化19】~【化21】)における「OMOE」が何を表しているのかが明確でない。
そして、本件訂正前のこれらの化学式における「OMOE」の記載を全て、「2’-OCH2CH2-OCH3」を表すものへと訂正することは、本件訂正前の明細書の段落【0320】、【0321】、【0329】、【0330】、【0338】、及び、【0339】における記載のとおりに、「2’-O-メトキシエチル修飾したヌクレオシド」であることを明確化するものであるといえる。
また、本件特許の明細書に、上記のように明確化することを妨げる記載や、矛盾する記載は存在しない。
以上からみて、訂正事項1~6はいずれも、特許法第126条第1項ただし書第3号に規定する「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。
2 願書に添付した明細書又は特許請求の範囲に記載した事項の範囲内の訂正であること
前記1(7)で検討したとおり、本件訂正前の請求項21に記載の化学式(【化1】)、本件訂正前の請求項22に記載の化学式(【化2】)、本件訂正前の請求項23に記載の化学式(【化3】)、本件訂正前の明細書の段落【0176】に記載の化学式(【化2】)、本件訂正前の明細書の段落【0323】に記載の化学式(【化16】)、本件訂正前の明細書の段落【0179】に記載の化学式(【化3】)、本件訂正前の明細書の段落【0332】に記載の化学式(【化17】)、本件訂正前の明細書の段落【0182】に記載の化学式(【化4】)、本件訂正前の明細書の段落【0341】に記載の化学式(【化18】)、及び、本件訂正前の明細書の段落【0382】に記載の化学式(【化19】~【化21】)における「OMOE」の記載を全て、「2’-OCH2CH2-OCH3」を表すものへと訂正し、明細書の段落【0320】、【0321】、【0329】、【0330】、【0338】、及び、【0339】における記載のとおりに、「2’-O-メトキシエチル修飾したヌクレオシド」であることを明確化する訂正事項1~6はいずれも、「願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面」に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項の規定に適合する。
3 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
前記1(7)で検討したとおり、本件訂正前の請求項21に記載の化学式(【化1】)、本件訂正前の請求項22に記載の化学式(【化2】)、本件訂正前の請求項23に記載の化学式(【化3】)、本件訂正前の明細書の段落【0176】に記載の化学式(【化2】)、本件訂正前の明細書の段落【0323】に記載の化学式(【化16】)、本件訂正前の明細書の段落【0179】に記載の化学式(【化3】)、本件訂正前の明細書の段落【0332】に記載の化学式(【化17】)、本件訂正前の明細書の段落【0182】に記載の化学式(【化4】)、本件訂正前の明細書の段落【0341】に記載の化学式(【化18】)、及び、本件訂正前の明細書の段落【0382】に記載の化学式(【化19】~【化21】)における「OMOE」の記載を全て、「2’-OCH2CH2-OCH3」を表すものへと訂正し、明細書の段落【0320】、【0321】、【0329】、【0330】、【0338】、及び、【0339】における記載のとおりに、「2’-O-メトキシエチル修飾したヌクレオシド」であることを明確化する訂正事項1~6はいずれも、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項の規定に適合する。
第3 むすび
以上からみて、本件訂正審判の請求は、特許法第126条第1項ただし書第3号に規定する事項を目的とし、かつ、同条第5項及び第6項の規定に適合するものである。
よって、結論のとおり審決する。
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2020-390068