特許訂正審判
2025-390084
リツキシマブ耐性キメラ抗原受容体およびその用途
- 審判番号
- 2025-390084
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2021-563352
- 登録番号
- 7664180
- 請求日
- 2025年06月30日
- 審決日
- 2025年08月12日
- 公報発行日
- 2025年11月28日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】アロジーン セラピューティクス,インコーポレイテッド
- 【請求人代理人】▲吉▼田 和彦
- 【請求人代理人】須田 洋之
- 【請求人代理人】山崎 一夫
- 【請求人代理人】市川 さつき
- 【請求人代理人】服部 博信
- 【請求人代理人】松田 七重
- 審判長/審判官
- 審判長 長井 啓子
- 審判官 植原 克典
- 審判官 幸田 俊希
- 分類
- P141 .851-Y (C12N) / P141 .853-Y (C12N)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法126条1項3号特許法126条5項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項、特許法第126条第7項、特許法第126条第3項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第7664180号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
特許第7664180号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項[11~25]について訂正することを認める。
理由
理 由
第1 手続の経緯
特許第7664180号は、令和2年4月24日を国際出願日(パリ条約による優先権主張 2019年4月26日及び2020年4月3日 いずれも米国(US))として出願され、その請求項1~25に係る発明について令和7年4月9日に特許権の設定登録がされたものであり、その後、令和7年6月30日に本件の訂正審判が請求されたものである。
第2 請求の趣旨および訂正の内容
本件審判の請求の趣旨は、「特許第7664180号の特許請求の範囲を本件訂正審判請求書に添付した特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項11~25について訂正することを求める。」というものである。
そして、本件審判の請求による訂正(以下「本件訂正」という。)の内容は、以下の訂正事項1、訂正事項2のとおりである(下線は訂正箇所を示すために当審が付した。以下も同様である。)。
1 訂正事項1
特許請求の範囲の請求項11に「配列番号1~7のいずれか一つと少なくとも95%、96%、98%、99%または100%同一である核酸配列を含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の単離ポリヌクレオチド。」とあるのを、「配列番号2~7のいずれか一つと少なくとも95%、96%、98%、99%または100%同一である核酸配列を含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の単離ポリヌクレオチド。」に訂正する(請求項11の記載を引用する請求項12~25も同様に訂正する)。
2 訂正事項2
特許請求の範囲の請求項12に「配列番号8~14のいずれか一つと少なくとも95%、96%、98%、99%または100%同一であるポリペプチドをコードする、請求項1~11のいずれか一項に記載の単離ポリヌクレオチド。」とあるのを、「配列番号9~14のいずれか一つと少なくとも95%、96%、98%、99%または100%同一であるポリペプチドをコードする、請求項1~11のいずれか一項に記載の単離ポリヌクレオチド。」に訂正する(請求項12の記載を引用する請求項13~25も同様に訂正する)。
第3 当審の判断
1 一群の請求項について
訂正前の請求項12~25は、訂正前の請求項11を直接又は間接的に引用する関係にあり、訂正事項1によって訂正される前の請求項11に連動して、訂正前の請求項12~25も訂正されるから、訂正前の請求項11及び請求項12~25は、一群の請求項に該当する。
同様に、訂正前の請求項13~25は、訂正前の請求項12を直接又は間接的に引用する関係にあり、訂正事項2によって訂正される前の請求項12に連動して、訂正前の請求項13~25も訂正されるから、訂正前の請求項12及び請求項13~25は、一群の請求項に該当する。
したがって、本件訂正は、特許法第126条第3項の規定に基づき、一群の請求項ごとにされたものである。
2 訂正事項1について
(1)訂正の目的
訂正事項1は、本件訂正前の請求項11の「単離ポリヌクレオチド」に含まれる、「配列番号1~7のいずれか一つ」と少なくとも95%、96%、98%、99%または100%同一である核酸配列から、「配列番号1」と少なくとも95%、96%、98%、99%または100%同一である核酸配列という選択肢を除くものであるから、前記「単離ポリヌクレオチド」の選択肢を減縮するものといえる。
したがって、訂正事項1に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書き第1号に規定する、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
また、本件訂正前の請求項11の「単離ポリヌクレオチド」に含まれる、「配列番号1」と少なくとも95%、96%、98%、99%または100%同一である核酸配列は、リツキシマブ結合部位を含むポリペプチドをコードする単離ポリヌクレオチドであるから、請求項11が引用する請求項1の「前記ポリペプチドは、リツキシマブ結合部位を含まず、」という発明特定事項と不整合であるところ、訂正事項1は、「配列番号1」と少なくとも95%、96%、98%、99%または100%同一である核酸配列を除くことにより、当該不整合を解消しているといえる。
したがって、訂正事項1に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書き第3号に規定する、明瞭でない記載の釈明を目的とするものでもある。
(2)本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること
訂正事項1に係る訂正は、本件訂正前の請求項11に挙げられている配列番号1~7のうち、配列番号1を削除するものであるから、本件特許明細書等に記載した事項の全てを総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではない。
よって、訂正事項1に係る訂正は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものであり、特許法第126条第5項の規定に適合する。
(3)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正でないこと
訂正事項1に係る訂正は、上記(1)で検討したとおり、特許請求の範囲の減縮及び明瞭でない記載の釈明を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項の規定に適合する。
(4)独立して特許を受けることができるものであること
訂正事項1に係る訂正は、上記(1)で検討したとおり、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるから、本件訂正後の請求項11に係る発明が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものでなければならない。
そこで検討すると、本件訂正後の請求項11に係る発明が、特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由が新たに発見される事情はないから、訂正事項1に係る訂正は特許法第126条第7項に適合する。
3 訂正事項2について
(1)訂正の目的
訂正事項2は、本件訂正前の請求項12の「単離ポリヌクレオチド」がコードする、「配列番号8~14のいずれか一つ」と少なくとも95%、96%、98%、99%または100%同一であるポリペプチドから、「配列番号8」と少なくとも95%、96%、98%、99%または100%同一であるポリペプチドという選択肢を除くものであるから、前記「単離ポリヌクレオチド」の選択肢を減縮するものといえる。
したがって、訂正事項2に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書き第1号に規定する、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
また、本件訂正前の請求項12の「単離ポリヌクレオチド」に含まれる、「配列番号8」と少なくとも95%、96%、98%、99%または100%同一であるポリペプチドをコードする単離ポリヌクレオチドは、リツキシマブ結合部位を含むポリペプチドをコードする単離ポリヌクレオチドであるから、請求項12が引用する請求項1の「前記ポリペプチドは、リツキシマブ結合部位を含まず、」という発明特定事項と不整合であるところ、訂正事項2は、「配列番号8」と少なくとも95%、96%、98%、99%または100%同一であるポリペプチドをコードする核酸配列を除くことにより、当該不整合を解消しているといえる。
したがって、訂正事項2に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書き第3号に規定する、明瞭でない記載の釈明を目的とするものでもある。
(2)本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること
訂正事項2に係る訂正は、本件訂正前の請求項12に挙げられている配列番号8~14のうち、配列番号8を削除するものであるから、本件特許明細書等に記載した事項の全てを総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではない。
よって、訂正事項2に係る訂正は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものであり、特許法第126条第5項の規定に適合する。
(3)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正でないこと
訂正事項2に係る訂正は、上記(1)で検討したとおり、特許請求の範囲の減縮及び明瞭でない記載の釈明を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項の規定に適合する。
(4)独立して特許を受けることができるものであること
訂正事項2に係る訂正は、上記(1)で検討したとおり、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるから、本件訂正後の請求項12に係る発明が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものでなければならない。
そこで検討すると、本件訂正後の請求項12に係る発明が、特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由が新たに発見される事情はないから、訂正事項2に係る訂正は特許法第126条第7項に適合する。
第4 むすび
以上のとおりであるから、本件審判請求における特許請求の範囲に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第1号及び第3号に規定する事項を目的とし、かつ、同条第5項~第7項の規定に適合するものである。
よって、結論のとおり審決する。
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