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特許訂正審判

2019-390126

無線通信システムにおいて、データ複製を送信する方法及び装置

審判番号
2019-390126
法域
特許
審判種別
訂正審判(訂正の審決)
出願番号
特願2018-088514外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2019年12月12日
審決日
2020年02月12日
公報発行日
2020年05月29日
結論
訂正認容
当事者
審判長/審判官
分類
P141 .852-Y (H04W)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法126条1項特許法126条5項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第126条第1項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項、特許法第126条第7項
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特許第6577087号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】
特許第6577087号の明細書、特許請求の範囲及び図面を本件審判請求書に添付された訂正明細書、特許請求の範囲及び図面のとおり訂正することを認める。

理由

目次 ▾ 10項目
【理 由】

第1 手続の経緯

特許第6577087号は,平成30年5月2日(パリ条約による優先権主張2017年5月5日,米国)の出願であって,令和1年8月30日に特許権の設定登録がなされ,令和1年12月12日に本件訂正審判の請求がされたものである。

第2 請求の趣旨及び訂正の内容

本件訂正審判の請求の趣旨は,特許第6577087号の明細書,特許請求の範囲及び図面を本件審判請求書に添付した訂正明細書,特許請求の範囲及び図面のとおり訂正することを認める,との審決を求めるものであり,その訂正の内容は,次の訂正事項からなる。

1.訂正事項1

特許請求の範囲の請求項1及び請求項18に「パケットデータユニット(PDU)」と記載されているのを,「プロトコルデータユニット(PDU)」に訂正する(請求項1の記載を引用する請求項2乃至17も同様に訂正する)。(下線は,訂正箇所を示す。以下同様。)

2.訂正事項2

明細書の【0005】,【0038】,【0223】,【0256】にそれぞれ「パケットデータユニット(PDU)」と記載されているのを,「プロトコルデータユニット(PDU)」に訂正する。

3.訂正事項3

図29の2910に「パケットデータユニット(PDU)」と記載されているのを,「プロトコルデータユニット(PDU)」に訂正する。

第3 当審の判断

1.訂正事項1について

(1)訂正の目的について

訂正前の請求項1には,「第2の無線リンク制御(RLC)パケットデータユニット(PDU)」と記載されている。

一方,願書に最初に添付された明細書の段落【0008】には,以下の事項が記載されている(下線は当審が付与。以下同様。)。

「特に,以下に説明する例示的な無線通信システム及びデバイスは,本明細書において3GPPと呼ばれる「第3世代パートナーシッププロジェクト」という名称のコンソーシアムにより提示される標準などの1つ以上の標準をサポートするように設計されてもよい。標準は,R2-1701542,Packet duplication in CA,RAN WG2 Meeting #97,R2-1702032,Data duplication in lower layers (HARQ),RAN WG2 Meeting #97,TR 38.913 V14.1.0,Study on Scenarios and Requirements for Next Generation Access Technologies,TS 36.300 V14.1.0,“Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA) and Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network (E-UTRAN), Overall description,Stage 2”, R2-1703731,Packet Duplication Operations,R2-1703529,Activating and deactivating packet duplication,TS 36.321 V14.0.0,“Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA),Medium Access Control (MAC) protocol specification”,TS 36.331 V14.1.0,“Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA),Radio Resource Control (RRC),Protocol specification”,TS 36.322 V13.1.0,“Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA),Radio Link Control (RLC) protocol specification”,R2-1702642,“Duplication Impacts to PDCP”,及びTS 36.323 V11.2.0,“Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA),Packet Data Convergence Protocol (PDCP) specification”を含む。上記に挙げた標準及び文書は,全体として参照により本明細書に明示的に援用される。」

ここで,段落【0008】に記載されている標準(3GGP規格)について検討する。

ア TS 36.300 V14.1.0

本願の出願日前に電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった3GGP規格である

Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA) and Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network (E-UTRAN); Overall description; Stage 2 (Release 14)([当審仮訳]:発展型汎用地上無線アクセス(E-UTRA)及び発展型汎用地上無線アクセスネットワーク(E-UTRAN);全体的説明;ステージ2(リリース14)),3GPP TS 36.300 V14.1.0 (2016-12),[online],2016年12月30日アップロード,インターネット<http://www.3gpp.org/ftp//Specs/archive/36_series/36.300/36300-e10.zip>には,以下の事項が記載されている。(下線は当審が付与。)

(ア)「3.2 Abbreviations
For the purposes of the present document, the abbreviations given in TR 21.905 [1] and the following apply. Anabbreviation defined in the present document takes precedence over the definition of the same abbreviation, if any, in TR 21.905 [1].
(中略)
PDU    Protocol Data Unit」(第21頁第14行-第24頁第4行)

(当審仮訳:

3.2 略語

本ドキュメントの目的のために,TR21.905 [1]に与えられる略語及び以下が適用される。本ドキュメントにおいて定義される略語は,TR21.905 [1]において同じ略語がある場合,TR21.905[1]の同じ略語の定義よりも優先される。

(中略)

PDU    プロトコルデータユニット

)

(イ)「6.2.2 PDU Structure
Figure 6.2.2-1 below depicts the RLC PDU structure where:
- The PDU sequence number carried by the RLC header is
independent of the SDU sequence number (i.e. PDCP sequence
続きを表示(全14行)
number);
- A red dotted line indicates the occurrence of segmentation;
- Because segmentation only occurs when needed and concatenation
is done in sequence, the content of an RLC PDU can generally
be described by the following relations:
- {0; 1} last segment of SDUi + [0; n] complete SDUs + {0; 1}
first segment of SDUi+n+1 ; or
- 1 segment of SDUi.
Figure 6.2.2-1: RLC PDU Structure
」(第75頁第19行-第75頁第27行)

(当審仮訳:

6.2.2 PDUストラクチャー

図6.2.2-1は以下にRLC PDU構造を示す。

- RLCヘッダによって搬送されるPDUシーケンス番号はSDUシーケンス番号

(すなわちPDCPシーケンス番号)とは無関係である。

- 赤色点線はセグメンテーションの発生を示す。

- セグメンテーションは必要とされる場合にのみ発生し,連結は順次行

われるので,RLC PDUの内容は,一般に,以下の関係によって記述す

ることができる。

- {0; 1} SDUiの最後のセグメント + [0; n] 完全SDUs +

{0; 1} SDUi+n+1の最初のセグメント。又は

- SDUiの1セグメント。

(図は省略)

)

イ TS 36.322 V13.1.0

本願の出願日前に電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった3GGP規格である

Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); Radio Link Control (RLC) protocol specification (Release 13)([当審仮訳];発展型汎用地上無線アクセス(E-UTRA);無線リンク制御(RLC)プロトコル仕様(リリース13)),TS 36.322 V13.1.0 (2016-03),[online],2016年3月30日アップロード,インターネット<http://www.3gpp.org/ftp/Specs/archive/36_series/36.322/36322-d10.zip>には,以下の事項が記載されている。(下線は当審が付与。)

(ア)「3.2 Abbreviations
For the purposes of the present document, the following abbreviations apply:
(中略)
PDU    Protocol Data Unit」(第6頁第33行-第7頁第23行)

(当審仮訳:

3.2  略語

本ドキュメントの目的のために,以下の略語が適用される。

(中略)

PDU    プロトコルデータユニット」

(イ)「6.1 Protocol data units
RLC PDUs can be categorized into RLC data PDUs and RLC control PDUs. RLC data PDUs in sub clause 6.1.1 are used by TM, UM and AM RLC entities to transfer upper layer PDUs (i.e. RLC SDUs). RLC control PDUs in sub clause 6.1.2 are used by AM RLC entity to perform ARQ procedures.」(第21頁第8行-第21頁第12行)

(当審仮訳:

6.1 プロトコルデータユニット

RLC PDUは,RLCデータPDU及びRLC制御PDUに分類することができる。6.1.1節のRLCデータPDUは,上位レイヤPDU(すなわちRLC SDU)を転送するために,TM,UM及びAM RLCエンティティによって使用される。6.1.2節におけるRLC制御PDUは,ARQ手順を実行するためにAM RLCエンティティによって使用される。)

上記「ア TS 36.300 V14.1.0」の(イ),及び「イ TS 36.322 V13.1.0」の(イ)には,「RLC PDU」について記載されている。ここで,「ア TS 36.300 V14.1.0」の(ア),及び「イ TS 36.322 V13.1.0」の(ア)によれば,PDUを,Protocol Data Unit(プロトコルデータユニット)の略語として定義することが記載されているから,上述した「RLC PDU」の「PDU」は,Protocol Data Unit(プロトコルデータユニット)のことを示しているのは明らかである。そして,本願明細書の段落【0008】によれば,本願明細書において説明される無線通信システム及びデバイスは,上記「ア TS 36.300 V14.1.0」,及び「イ TS 36.322 V13.1.0」に示した標準(3GGP規格)をサポートするものといえ,また,上記「ア TS 36.300 V14.1.0」,及び「イ TS 36.322 V13.1.0」に示した標準(3GGP規格)は,全体として本願明細書に援用されるものといえる。

更に,訂正前の請求項1には,「第2の無線リンク制御(RLC)パケットデータユニット(PDU)」との特定がされているが,無線リンク制御(RLC)はLayer2の事項である一方で,パケットデータユニットはLayer3の事項を想起させる用語であるから,訂正前の請求項1の「PDU」をパケットデータユニットの略語と解することは不適切であることは明らかである。

したがって,訂正前の請求項1の「第2の無線リンク制御(RLC)パケットデータユニット(PDU)」との記載が,「第2の無線リンク制御(RLC)プロトコルデータユニット(PDU)」の誤記であることは明らかである。

また,請求項18についても同様である。

したがって,訂正事項1は,特許法第126条第1項ただし書第2号に規定する誤記の訂正を目的とするものである。

(2)願書に最初に添付した明細書,特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて

上記「(1)」に示した段落【0008】の記載は,願書に最初に添付した明細書に記載されていることから,願書に最初に添付した明細書には,「第2の無線リンク制御(RLC)プロトコルデータユニット(PDU)」が記載されているといえる。よって,訂正事項1は,願書に最初に添付した明細書に記載した事項の範囲内の訂正であり,特許法第126条第5項に適合するものである。

(3)特許請求の範囲の拡張又は変更について

上記「(1)」のとおり,訂正事項1は,訂正前の請求項1及び請求項18の誤記を訂正するものであり,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものには該当せず,特許法第126条第6項に適合するものである。

(4)独立特許要件について

訂正事項1に係る訂正により,何ら特許請求の範囲の内容が変更されるものではないことから,訂正後の特許請求の範囲の請求項1乃至18に記載されている事項により特定される発明は,特許出願の際独立して特許を受けることができるものである。

したがって,訂正事項1は,特許法第126条第7項の規定に適合する。

2.訂正事項2について

(1)訂正の目的について

訂正前の明細書の段落【0005】,【0038】,【0223】,【0256】には,以下の事項が記載されている。(下線は当審が付与。)

「【0005】
本明細書では,無線通信システムにおいてデータ複製を送信するための方法及び装置を開示する。データ複製を用いて構成されるユーザ装置(UE)のための1つの方法である。UEは,データユニットを第1のデータユニットと第2のデータユニットに複製する。UEは,第2のデータユニットを送信するために使用される第2の無線リンク制御(RLC)パケットデータユニット(PDU)を構築する。
(中略)
【0038】
続きを表示(全11行)
図7は,CAとDCの両方が構成されるときのアップリンクのためのレイヤ2構造を説明する。3GPP TS 36.300 V14.1.0のセクション4.9.2において説明されているように,SRBは常にMeNBによって処理され,その結果,共通制御チャネル(CCCH)はMeNBに対してのみ示される。スプリットベアラの場合,UEは,MeNBによって,UEがULパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)パケットデータユニット(PDU)を送信するリンク(又は両方のリンク)を介して構成される。
(中略)
【0223】
図29は,データ複製を用いて構成されるUEの観点からの,例示的な一実施形態によるフローチャート2900である。ステップ2905では,UEは,データユニットを第1データユニット及び第2データユニットに複製する。ステップ2910では,UEは,第2のデータユニットを送信するために使用される第2の無線リンク制御(RLC)パケットデータユニット(PDU)を構築する。
(中略)
【0256】
図3及び図4に戻って参照すると,一実施形態では,デバイス300は,メモリ310に記憶されたプログラムコード312を含む。CPU308は,プログラムコード312を実行して,データ複製を用いて構成されるUEが(i)データユニットを第1のデータユニットと第2のデータユニットに複製することと,(ii)第2のデータユニットを送信するために使用される第2の無線リンク制御(RLC)パケットデータユニット(PDU)を構築することであって,第2のデータユニットは第2のRLCサービスデータユニット(SDU)である,構築することと,(iii)制御コマンドをネットワークノードから受信することであって,制御コマンドはデータ複製を非アクティブにするために使用される,受信することと,(iv)第2のRLC PDUが第2のRLC SDUを含む場合,第2のRLC PDUを破棄することと,を可能にすることができる。」

してみると,訂正事項2のうち,明細書の段落【0005】,【0223】,【0256】の記載については,前記訂正事項1と同様の訂正をするものであるから,特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる誤記の訂正を目的とする訂正に該当する。

以下,訂正事項2のうち,明細書の段落【0038】の記載に関する訂正について検討する。

上述のとおり,訂正前の明細書の段落【0038】には,「ULパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)パケットデータユニット(PDU)」と記載されている。

一方,願書に最初に添付された明細書の段落【0008】には,以下の事項が記載されている(下線は当審が付与。以下同様。)。

「特に,以下に説明する例示的な無線通信システム及びデバイスは,本明細書において3GPPと呼ばれる「第3世代パートナーシッププロジェクト」という名称のコンソーシアムにより提示される標準などの1つ以上の標準をサポートするように設計されてもよい。標準は,R2-1701542,Packet duplication in CA,RAN WG2 Meeting #97,R2-1702032,Data duplication in lower layers (HARQ),RAN WG2 Meeting #97,TR 38.913 V14.1.0,Study on Scenarios and Requirements for Next Generation Access Technologies,TS 36.300 V14.1.0,“Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA) and Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network (E-UTRAN), Overall description,Stage 2”, R2-1703731,Packet Duplication Operations,R2-1703529,Activating and deactivating packet duplication,TS 36.321 V14.0.0,“Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA),Medium Access Control (MAC) protocol specification”,TS 36.331 V14.1.0,“Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA),Radio Resource Control (RRC),Protocol specification”,TS 36.322 V13.1.0,“Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA),Radio Link Control (RLC) protocol specification”,R2-1702642,“Duplication Impacts to PDCP”,及びTS 36.323 V11.2.0,“Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA),Packet Data Convergence Protocol (PDCP) specification”を含む。上記に挙げた標準及び文書は,全体として参照により本明細書に明示的に援用される。」

ここで,段落【0008】に記載されている標準(3GGP規格)について検討する。

ア TS 36.300 V14.1.0

本願の出願日前に電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった3GGP規格である

Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA) and Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network (E-UTRAN); Overall description; Stage 2 (Release 14)([当審仮訳]:発展型汎用地上無線アクセス(E-UTRA)及び発展型汎用地上無線アクセスネットワーク(E-UTRAN);全体的説明;ステージ2(リリース14)),3GPP TS 36.300 V14.1.0 (2016-12),[online],2016年12月30日アップロード,インターネット<http://www.3gpp.org/ftp//Specs/archive/36_series/36.300/36300-e10.zip>には,以下の事項が記載されている。(下線は当審が付与。)

(ア)「3.2 Abbreviations
For the purposes of the present document, the abbreviations given in TR 21.905 [1] and the following apply. Anabbreviation defined in the present document takes precedence over the definition of the same abbreviation, if any, in TR 21.905 [1].
(中略)
PDU    Protocol Data Unit」(第21頁第14行-第24頁第4行)

(当審仮訳:

3.2 略語

本ドキュメントの目的のために,TR21.905 [1]に与えられる略語及び以下が適用される。本ドキュメントにおいて定義される略語は,TR21.905 [1]において同じ略語がある場合,TR21.905[1]の同じ略語の定義よりも優先される。

(中略)

PDU    プロトコルデータユニット

)

(イ)「6.3.2 PDU Structure
Figure 6.3.2-1 below depicts the PDCP PDU structure for user plane data, where:
- PDCP PDU and PDCP header are octet-aligned;
- PDCP header can be either 1 , 2 or 5 bytes long.
Figure 6.3.2-1: PDCP PDU Structure
The structures for control PDCP PDUs and for control plane PDCP data PDUs are specified in [15].」(第76頁第31行-第77頁第1行)

(当審仮訳:

6.3.2 PDUストラクチャー

図6.3.2-1は以下にユーザプレーンデータのPDCP PDU構造を示す。

- PDC PPDU及びPDCPヘッダはオクテット整列される。

- PDCPヘッダは,1,2又は5バイト長のいずれかであり得る。

(図は省略)

制御PDCP PDU及び制御プレーンPDCPデータPDUの構造は,[15]において特定される。)

イ TS 36.323 V11.2.0

本願の出願日前に電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった3GGP規格である

Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); Packet Data Convergence Protocol (PDCP) specification (Release11)([当審仮訳];発展型汎用地上無線アクセス(E-UTRA);パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)仕様(リリース11)),TS 36.323 V11.2.0 (2013-03),[online],2013年3月18日アップロード,インターネット<http://www.3gpp.org/ftp/Specs/archive/36_series/36.323/36323-b20.zip>には,以下の事項が記載されている。(下線は当審が付与。)

(ア)「3.2 Abbreviations
For the purposes of the present document, the abbreviations given in TR 21.905 [1] and the following apply. Anabbreviation defined in the present document takes precedence over the definition of the same abbreviation, if any, in TR 21.905 [1].
(中略)
PDU    Protocol Data Unit」(第7頁第1行-第7頁第21行)

(当審仮訳:

3.2  略語

本ドキュメントの目的のために,TR21.905 [1]に与えられる略語及び以下が適用される。本ドキュメントにおいて定義される略語は,TR21.905 [1]において同じ略語がある場合,TR21.905[1]の同じ略語の定義よりも優先される。

(中略)

PDU    プロトコルデータユニット

)

(イ)「6 Protocol data units, formats and parameters
6.1 Protocol data units
6.1.1 PDCP Data PDU
The PDCP Data PDU is used to convey:
続きを表示(全20行)
- a PDCP SDU SN; and
- user plane data containing an uncompressed PDCP SDU; or
- user plane data containing a compressed PDCP SDU; or
- control plane data; and
- a MAC-I field for SRBs; or
- for RNs, a MAC-I field for DRB (if integrity protection is
configured);
6.1.2 PDCP Control PDU
The PDCP Control PDU is used to convey:
- a PDCP status report indicating which PDCP SDUs are missing and which are not following a PDCP re-establishment.
- header compression control information, e.g. interspersed ROHC
feedback.
6.2 Formats
6.2.1 General
A PDCP PDU is a bit string that is byte aligned (i.e. multiple of 8 bits) in length. In the figures in sub clause 6.2, bit strings are represented by tables in which the most significant bit is the leftmost bit of the first line of the table, the least significant bit is the rightmost bit on the last line of the table, and more generally the bit string is to be read from left to right and then in the reading order of the lines. The bit order of each parameter field within a PDCP PDU is represented with the first and most significant bit in the leftmost bit and the last and least significant bit in the rightmost bit.
PDCP SDUs are bit strings that are byte aligned (i.e. multiple of 8 bits) in length. A compressed or uncompressed SDU is included into a PDCP PDU from the first bit onward.」(第19頁第15行-第20頁第5行)

(当審仮訳:

6 プロトコルデータユニット,フォーマット及びパラメータ

6.1 プロトコルデータユニット

6.1.1 PDCPデータPDU

PDCPデータPDUは,以下を伝達するために使用される。

- PDCP SDU SN。及び,

- 圧縮されていないPDCP SDUを含むユーザプレーンデータ。又は,

- 圧縮されたPDCP SDUを含むユーザプレーンデータ。又は,

- 制御プレーンデータと,SRBに対するMAC-Iフィールド。及び,

- RNに対して,DRBに対するMAC-Iフィールド(完全性保護が構成される場

合)。

6.1.2 PDCP制御PDU

PDCP制御PDUは,以下を伝達するために使用される。

- PDCP SDUが欠落していることを示すPDCPステータスレポートであって

,PDCPの再構築に従わないことを示すPDCPステータスレポート。

- ヘッダ圧縮制御情報。例えば,分散ROHCフィードバック。

6.2 フォーマット

6.2.1 一般

PDCP PDUは,バイト整列(例えば,8ビットの倍数)されたビット列である。6.2節の図において,ビット列は,最上位ビットがテーブルの第1行の最左ビットであり,最下位ビットがテーブルの最後の行の最右ビットであり,より一般的には,ビット列が左から右に読み出され,次にラインの読み順に読み出されるテーブルによって表される。PDCP PDU内の各パラメータフィールドのビット順序は,最も左側のビットにおける第1及び最上位ビットと最も右側のビットにおける最後及び最下位ビットとで表される。

PDCP SDUは,バイト整列されたビット列(例えば,8ビットの倍数)である。圧縮されたSDU又は圧縮されていないSDUは,第1のビットからPDCP PDUに含まれる。)

上記「ア TS 36.300 V14.1.0」の(イ),及び「イ TS 36.323 V11.2.0」の(イ)には,「PDCP PDU」について記載されている。ここで,「ア TS 36.300 V14.1.0」の(ア),及び「イ TS 36.323 V11.2.0」の(ア)によれば,PDUを,Protocol Data Unit(プロトコルデータユニット)の略語として定義することが記載されているから,上述した「PDCP PDU」の「PDU」は,Protocol Data Unit(プロトコルデータユニット)のことを示しているのは明らかである。そして,本願明細書の段落【0008】によれば,本願明細書において説明される無線通信システム及びデバイスは,上記「ア TS 36.300 V14.1.0」,及び「イ TS 36.323 V11.2.0」に示した標準(3GGP規格)をサポートするものといえ,また,上記「ア TS 36.300 V14.1.0」,及び「イ TS 36.323 V11.2.0」に示した標準(3GGP規格)は,全体として本願明細書に援用されるものといえる。

更に,訂正前の段落【0038】には,「ULパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)パケットデータユニット(PDU)」と記載されているが,パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)はLayer2の事項である一方で,パケットデータユニットはLayer3の事項を想起させる用語であるから,訂正前の段落【0038】の「PDU」をパケットデータユニットの略語と解することは不適切であることは明らかである。

したがって,訂正前の段落【0038】には,「ULパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)パケットデータユニット(PDU)」との記載が,「ULパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)プロトコルデータユニット(PDU)」の誤記であることは明らかである。

したがって,訂正事項2は,特許法第126条第1項ただし書第2号に規定する誤記の訂正を目的とするものである。

(2)願書に最初に添付した明細書,特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて

上記「(1)」に示した段落【0008】の記載は,願書に最初に添付した明細書に記載されていることから,願書に最初に添付した明細書には,「第2の無線リンク制御(RLC)プロトコルデータユニット(PDU)」及び「ULパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)プロトコルデータユニット(PDU)」が記載されているといえる。よって,訂正事項2は,願書に最初に添付した明細書に記載した事項の範囲内の訂正であり,特許法第126条第5項に適合するものである。

(3)特許請求の範囲の拡張又は変更について

上記「(1)」のとおり,訂正事項2は,訂正前の明細書の段落【0005】,【0038】,【0223】,【0256】の誤記を訂正するものであり,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものには該当せず,特許法第126条第6項に適合するものである。

(4)独立特許要件について

訂正事項2に係る訂正により,何ら特許請求の範囲の内容が変更されるものではないことから,訂正後の特許請求の範囲の請求項1乃至18に記載されている事項により特定される発明は,特許出願の際独立して特許を受けることができるものである。

したがって,訂正事項2は,特許法第126条第7項の規定に適合する。

3.訂正事項3について

(1)訂正の目的について

訂正事項3は,図29の記載について,前記訂正事項1と同様の訂正をするものであるから,特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる誤記の訂正を目的とする訂正に該当する。

(2)願書に最初に添付した明細書,特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて

訂正事項3は,図29について,訂正事項1と同様の誤記の訂正をしたものである。

したがって,訂正事項3は,願書に最初に添付した明細書に記載した事項の範囲内の訂正であり,特許法第126条第5項の規定に適合するものである。

(3)特許請求の範囲の拡張又は変更について

訂正事項3は,図29について,訂正事項1と同様の誤記の訂正をしたものであり,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものには該当しないから,訂正事項3は特許法第126条第6項に適合するものである。

(4)独立特許要件について

訂正事項3に係る訂正により,何ら特許請求の範囲の内容が変更されるものではないことから,訂正後の特許請求の範囲の請求項1乃至18に記載されている事項により特定される発明は,特許出願の際独立して特許を受けることができるものである。

したがって,訂正事項3は,特許法第126条第7項の規定に適合する。

第4 むすび

以上のとおりであるから,本件審判の請求に係る訂正は,特許法第126条第1項ただし書き第2号に掲げる事項を目的とするものであり,かつ,同条第5項ないし第7項の規定に適合するものである。

よって,結論のとおり審決する。

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2019-390126

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