2019-390061
スピンドルユニット
- 審判番号
- 2019-390061
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2003-096503外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2019年05月28日
- 審決日
- 2019年07月10日
- 公報発行日
- 2019年10月25日
- 結論
- 訂正認容
- 分類
- P141 .841-Y (B23B) / P141 .851-Y (B23B) / P141 .853-Y (B23B) / P141 .857-Y (B23B) / P141 .854-Y (B23B) / P141 .855-Y (B23B) / P141 .856-Y (B23B)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法126条1項3号特許法126条1項4号特許法126条5項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項、特許法第126条第7項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
結論
理由
目次 ▾ 19項目
1.手続きの経緯
本件訂正審判の請求に係る特許第4325254号は、平成15年3月31日に出願され、平成21年6月19日に設定登録がされ、平成21年9月2日に特許掲載公報が発行され、令和1年5月28日に本件訂正審判の請求がされたものである。
2.請求の趣旨
本件審判の請求の趣旨は、特許第4325254号の明細書を、審判請求書に添付した訂正明細書のとおり、すなわち、以下の(1)ないし(14)に示す訂正事項のとおり訂正することを求めるものである。(なお、下線部は、訂正の前後での訂正箇所を意味する。)
(1)訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1を削除する。
(2)訂正事項2
特許請求の範囲の請求項2に「弾性体はオーリングであり」と記載されているところを「弾性体はフッ素ゴム製オーリングであり」と訂正した上で、請求項1を引用する請求項2を下記のように独立項形式に書き下す(請求項2を直接的または間接的に引用する請求項3及び4においても同様に訂正する。)。
「回転自在な回転軸と、外輪がハウジングに固定されると共に内輪が前記回転軸の一端に外嵌する固定側軸受と、前記回転軸の他端側に配設され前記ハウジングに嵌合して前記回転軸の軸方向に移動可能とされたスリーブと、内輪が前記回転軸の他端に外嵌すると共に外輪が前記スリーブに固定されて前記固定側軸受と共働して前記回転軸を回動自在に支持する自由側軸受と、を備え、前記回転軸の他端を軸方向に変位可能としたスピンドルユニットであって、前記ハウジングと前記スリーブとの嵌合面に前記ハウジングと前記スリーブとの間をシールする弾性体を備えると共に、前記弾性体に圧力を負荷する流体を供給して前記弾性体を変形する手段を備え、前記弾性体の変形による剛性の変化を利用して自励振動の減衰率を変更するように構成し、前記弾性体はフッ素ゴム製オーリングであり、前記流体は圧縮空気であって、複数本配設された前記オーリングの間に前記圧縮空気を供給して前記オーリングに圧力を負荷するようにしたことを特徴とするスピンドルユニット。」
(3)訂正事項3
特許請求の範囲の請求項3の「請求項1又は」との記載を削除する(請求項3を直接的に引用する請求項4についても同様に訂正する。)。
(4)訂正事項4
特許請求の範囲の請求項4の「請求項1から請求項3」との記載を「請求項2又は請求項3」と訂正する。
(5)訂正事項5
明細書段落【0008】の「請求項1に」との記載を「請求項2に」と訂正する。
(6)訂正事項6
明細書段落【0010】の「また、本発明に係る請求項2に記載したスピンドルユニットは、請求項1に記載のスピンドルユニットであって、前記弾性体はオーリングであり、前記流体は圧縮空気であって、複数本配設された前記オーリングの間に前記圧縮空気を供給して前記オーリングに圧力を負荷するようにしたことを特徴としている。」との記載を「また、本発明に係る請求項2に記載したスピンドルユニットは、前記弾性体はフッ素ゴム製オーリングであり、前記流体は圧縮空気であって、複数本配設された前記オーリングの間に前記圧縮空気を供給して前記オーリングに圧力を負荷するようにしたことを特徴としている。」と訂正する。
(7)訂正事項7
明細書段落【0012】の「請求項1又は」との記載を削除する。
(8)訂正事項8
明細書段落【0016】の「請求項1から請求項3」との記載を「請求項2又は請求項3」に訂正する。
(9)訂正事項9
明細書段落【0023】の「また、弾性体は、オーリング10に限定されるものではなく、シール性を有するゴムパッキンや金属製パッキンなどであってもよい。」との記載を削除する。
(10)訂正事項10
明細書段落【0030】の「A)ニトリルゴム」との記載を削除する。
(11)訂正事項11
明細書段落【0032】の【表1】からニトリルゴムに関する記載を削除し、下記のように訂正する。
(12)訂正事項12
明細書段落【0034】の【表2】からニトリルゴムに関する記載を削除し、下記のように訂正する。
(13)訂正事項13
明細書段落【0037】の「また、締め代の変化量に対するラジアル剛性の変化量は、ニトリルゴム製オーリングよりフッ素ゴム製オーリングのほうが大きい。」との記載を削除する。
(14)訂正事項14
明細書段落【0038】の「また、締め代が小さい方が圧縮空気供給によるラジアル剛性の変化量が大きい。更に、圧縮空気供給によるラジアル剛性の変化量は、フッ素ゴム製オーリングの方がニトリルゴム製オーリングより大きくなっている。」との記載を削除する。
3.当審の判断
(1)特許法第126条第1項、第5項ないし第7項について
上記の各訂正事項に係る訂正が、特許法第126条第1項、第5項ないし第7項に適合するかどうかについて、以下に検討する。
ア.訂正事項1について
(ア)訂正の目的について
訂正事項1は、訂正前特許請求の範囲の【請求項1】を削除するものであり、特許法第126条第1項ただし書き第1号に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とする。
(イ)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
訂正事項1は、単に請求項1を削除するものに過ぎず、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることは明らかであり、特許法第126条第5項に規定する要件を満たす。
(ウ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項1は、単に請求項1を削除するものに過ぎず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことは明らかであり、特許法第126条第6項に規定する要件を満たす。
(エ)独立特許要件について
訂正事項1に係る訂正は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるところ、訂正後における特許請求の範囲に記載された発明が特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるとする理由を発見しないから、訂正事項1に係る訂正は、特許法第126条第7項の規定に適合するものである。
イ.訂正事項2について
(ア)訂正の目的について
訂正前請求項2は訂正前請求項1を引用するものであったところ、訂正事項1により訂正前請求項1を削除することに伴い、独立項形式に書き下すものであるから、訂正事項2は、特許法第126条第1項ただし書き第4号に規定する「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること」を目的とする訂正である。
また、訂正前請求項2の発明特定事項のうち「弾性体はオーリングであり」との記載を「弾性体はフッ素ゴム製オーリングであり」と特定するものであるから、訂正事項2は、特許法第126条第1項ただし書き第1号に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とする訂正でもある。
(イ)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
訂正事項2のうち、他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とする訂正は、実質的な内容の変更を伴わないから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることは明らかである。
訂正事項2のうち、オーリングをフッ素ゴム製オーリングに特定する訂正は、訂正前明細書段落【0029】乃至【0040】に記載の実施例において用いられているオーリング材質がフッ素ゴムであることに基づくから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正である。
したがって、訂正事項2は、特許法第126条第5項に規定する要件を満たす。
(ウ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項2のうち、他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とする訂正は、実質的な変更を伴わないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことは明らかである。
訂正事項2のうち、オーリングをフッ素ゴム製オーリングに特定する訂正は、訂正前の発明特定事項である「オーリング」をさらに「フッ素ゴム製オーリング」に特定するものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではない。
したがって、訂正事項2は、特許法第126条第6項に規定する要件を満たす。
(エ)独立特許要件について
訂正事項2に係る訂正は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものを含むものであるところ、訂正後における特許請求の範囲に記載された発明が特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるとする理由を発見しないから、訂正事項2に係る訂正は、特許法第126条第7項の規定に適合するものである。
ウ.訂正事項3及び4について
(ア)訂正の目的について
訂正事項3及び4は、訂正事項1による請求項1の削除に伴い、削除された請求項1を引用しなくなることにより、請求項3及び4の内容が減縮されるから、特許法第126条第1項ただし書き第1号に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とする。また、訂正事項1による訂正前請求項1の削除に伴い、削除された請求項1を請求項3及び4が引用することは明瞭でない記載となるから、訂正事項3及び4は、特許法第126条第1項ただし書き第3号に規定する「明瞭でない記載の釈明」を目的とする訂正でもある。
(イ)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
訂正事項3及び4は、引用関係を整理するものであって、実質的な内容の変更を伴わないから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることは明らかである。
したがって、訂正事項3及び4は、特許法第126条第5項に規定する要件を満たす。
(ウ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項3及び4は、引用関係を整理するものであって、実質的な内容の変更を伴わないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことは明らかである。
したがって、訂正事項3及び4は、特許法第126条第6項に規定する要件を満たす。
(エ)独立特許要件について
訂正事項3及び4に係る訂正は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものを含むものであるところ、訂正後における特許請求の範囲に記載された発明が特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるとする理由を発見しないから、訂正事項3及び4に係る訂正は、特許法第126条第7項の規定に適合するものである。
エ.訂正事項5、7及び8について
(ア)訂正の目的について
訂正事項1による訂正前請求項1の削除に伴い、明細書中の請求項1に関連する記載が訂正後特許請求の範囲との関係で不明瞭になる。訂正事項5、7及び8は、発明の詳細な説明の記載を訂正後の特許請求の範囲の記載に整合させるものであり、特許法第126条第1項ただし書き第3号に規定する「明瞭でない記載の釈明」を目的とする。
(イ)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
訂正事項5、7及び8は、訂正後の特許請求の範囲の記載に整合させるべく、発明の詳細な説明の記載を訂正するものに過ぎず、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることは明らかである。
したがって、訂正事項5、7及び8は、特許法第126条第5項に規定する要件を満たす。
(ウ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項5、7及び8は、訂正後の特許請求の範囲の記載に整合させるべく、発明の詳細な説明の記載を訂正するものに過ぎず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことは明らかである。
したがって、訂正事項5、7及び8は、特許法第126条第6項に規定する要件を満たす。
オ.訂正事項6について
(ア)訂正の目的について
訂正事項1による訂正前請求項1の削除に伴い、訂正前明細書段落【0010】の「請求項1に記載のスピンドルユニットであって」との記載が訂正後特許請求の範囲との関係で不明瞭になる。また、訂正事項2による訂正前請求項2の発明特定事項のうち「オーリング」を「フッ素ゴム製オーリング」に特定したから、単なる「オーリング」との記載は訂正後特許請求の範囲との関係で不明瞭になる。
訂正事項6は、発明の詳細な説明の記載を訂正後の特許請求の範囲の記載に整合させるものであり、特許法第126条第1項ただし書き第3号に規定する「明瞭でない記載の釈明」を目的とする。
(イ)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
訂正事項6は、訂正後の特許請求の範囲の記載に整合させるべく、発明の詳細な説明の記載を訂正するものに過ぎず、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることは明らかである。
したがって、訂正事項6は、特許法第126条第5項に規定する要件を満たす。
(ウ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項6は、訂正後の特許請求の範囲の記載に整合させるべく、発明の詳細な説明の記載を訂正するものに過ぎず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことは明らかである。
したがって、訂正事項6は、特許法第126条第6項に規定する要件を満たす。
カ.訂正事項9ないし14について
(ア)訂正の目的について
訂正事項2により、訂正後請求項2において「弾性体」を「フッ素ゴム製オーリング」に特定したことに伴い、その他の材料製のオーリングに関する記載は、訂正後特許請求の範囲との関係で不明瞭になる。
訂正事項9ないし14は、発明の詳細な説明の記載を訂正後の特許請求の範囲の記載に整合させるものであり、特許法第126条第1項ただし書き第3号に規定する「明瞭でない記載の釈明」を目的とする。
(イ)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
訂正事項9ないし14は、訂正後の特許請求の範囲の記載に整合させるべく、弾性体がフッ素ゴム製オーリング以外であってもよい旨の記載を削除するものに過ぎず、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることは明らかである。
したがって、訂正事項9ないし14は、特許法第126条第5項に規定する要件を満たす。
(ウ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項9ないし14は、訂正後の特許請求の範囲の記載に整合させるべく、発明の詳細な説明の記載を訂正するものに過ぎず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことは明らかである。
したがって、訂正事項9は、特許法第126条第6項に規定する要件を満たす。
4.むすび
したがって、本件審判の請求は、特許法第126条第1項ただし書第1号、第3号及び第4号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第5項ないし第7項の規定に適合するので、当該訂正を認める。
よって、結論のとおり審決する。
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