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特許訂正審判

2026-390009

水試料中のペル及びポリフルオロアルキル化合物吸着活性炭

審判番号
2026-390009
法域
特許
審判種別
訂正審判(訂正の審決)
出願番号
特願2023-162676
登録番号
7509390
請求日
2026年01月15日
審決日
2026年02月20日
公報発行日
2026年06月26日
結論
訂正認容
当事者
  • 【請求人】国立研究開発法人産業技術総合研究所
  • 【請求人代理人】弁理士法人Kighs
  • 【請求人】フタムラ化学株式会社
  • 【請求人代理人】弁理士法人Kighs
審判長/審判官
  • 審判長 原 賢一
  • 審判官 三崎 仁
  • 審判官 金 公彦
分類
P141 .851-Y (B01J) / P141 .853-Y (B01J) / P141 .857-Y (B01J) / P141 .841-Y (B01J) / P141 .854-Y (B01J) / P141 .856-Y (B01J)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第126条第1項、特許法第126条第7項、特許法第126条第3項、特許法第126条第5項、特許法第126条
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特許第7509390号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 特許第7509390号の明細書、特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正明細書、訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1-4〕について訂正することを認める。

理由

理 由 第1 手続の経緯 特許第7509390号(以下「本件特許」という。)の請求項1~4に係る特許についての出願は、令和2年8月7日(優先権主張 令和元年8月20日)を出願日とする特願2020-135049号の一部を、令和5年9月26日に新たな特許出願としたものであって、令和6年6月24日にその特許権の設定登録がされ、同年7月2日に特許掲載公報が発行され、その後、同年12月25日に請求項1~4に係る特許について特許異議の申立てがなされたが、令和7年3月4日付けで本件特許の請求項1~4に係る特許を維持する異議の決定がなされ、そして、令和8年1月15日に訂正審判(以下「本件訂正審判」という。)の請求がなされたものである。 第2 審判請求の趣旨 本件訂正審判の請求の趣旨は、本件特許の明細書、特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正明細書、訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める、との審決を求めるものである。 第3 訂正の内容 本件訂正審判の請求に係る訂正(以下「本件訂正」又は単に「訂正」という。)の内容は、次のとおりである。なお、下線は訂正箇所を示す。 1 訂正事項1 特許請求の範囲の請求項1を削除する。 2 訂正事項2 特許請求の範囲の請求項2に「細孔直径2~60nmの範囲の細孔容積であるメソ孔容積の和(Vmet)が、0.038~0.241cm3/gである請求項1に記載の水試料中のペル及びポリフルオロアルキル化合物吸着活性炭。」と記載されているのを、「活性炭吸着材のBET比表面積が1474~2017m2/gであり、表面酸化物量が0.09~0.48meq/gであり、細孔直径1nm以下のミクロ孔容積の和(Vmic)が0.612~0.841cm3/gであり、細孔直径2~60nmの範囲の細孔容積であるメソ孔容積の和(Vmet)が、0.038~0.241cm3/gである水試料中のペル及びポリフルオロアルキル化合物を吸着するための水試料中のペル及びポリフルオロアルキル化合物吸着活性炭。」に訂正する(請求項2の記載を引用する請求項3及び4についても同様に訂正する。)。 3 訂正事項3 特許請求の範囲の請求項3に「請求項1又は2に記載の水試料中のペル及びポリフルオロアルキル化合物吸着活性炭。」と記載されているのを、「請求項2に記載の水試料中のペル及びポリフルオロアルキル化合物吸着活性炭。」に訂正する。 4 訂正事項4 特許請求の範囲の請求項4に「請求項1又は2に記載の吸着活性炭を保持してなることを特徴とする水試料中のペル及びポリフルオロアルキル化合物吸着フィルター体。」と記載されているのを、「請求項2に記載の吸着活性炭を保持してなることを特徴とする水試料中のペル及びポリフルオロアルキル化合物吸着フィルター体。」に訂正する。 5 訂正事項5 願書に添付した明細書の段落【0014】を削除する。 6 訂正事項6 願書に添付した明細書の段落【0015】に、「第2の発明は、第1の発明において、細孔直径2~60nmの範囲の細孔容積であるメソ孔容積の和(Vmet)が、0.038~0.241cm3/gである水試料中のペル及びポリフルオロアルキル化合物吸着活性炭に係る。」と記載されているのを、「第2の発明は、活性炭吸着材のBET比表面積が1474~2017m2/gであり、表面酸化物量が0.09~0.48meq/gであり、細孔直径1nm以下のミクロ孔容積の和(Vmic)が0.612~0.841cm3/gであり、細孔直径2~60nmの範囲の細孔容積であるメソ孔容積の和(Vmet)が、0.038~0.241cm3/gである水試料中のペル及びポリフルオロアルキル化合物を吸着するための水試料中のペル及びポリフルオロアルキル化合物吸着活性炭に係る。」に訂正する。 7 訂正事項7 願書に添付した明細書の段落【0016】に、「第3の発明は、第1又は2の発明において、下記の試験方法によるPFOA及びPFOSの回収率が74%以上である水試料中のペル及びポリフルオロアルキル化合物吸着活性炭に係る。」と記載されているのを、「第3の発明は、第2の発明において、下記の試験方法によるPFOA及びPFOSの回収率が74%以上である水試料中のペル及びポリフルオロアルキル化合物吸着活性炭に係る。」に訂正する。 8 訂正事項8 願書に添付した明細書の段落【0018】に、「第4の発明は、第1又は2の発明の吸着活性炭を保持してなることを特徴とする水試料中のペル及びポリフルオロアルキル化合物吸着フィルター体に係る。」と記載されているのを、「第4の発明は、第2の発明の吸着活性炭を保持してなることを特徴とする水試料中のペル及びポリフルオロアルキル化合物吸着フィルター体に係る。」に訂正する。 9 訂正事項9 願書に添付した明細書の段落【0019】を削除する。 10 訂正事項10 願書に添付した明細書の段落【0020】に、「第1の発明において、細孔直径2~60nmの範囲の細孔容積であるメソ孔容積の和(Vmet)が、0.038~0.241cm3/gであることから、これまで定量測定が難しいとされてきた該化合物をより効率的に捕集することができる。」と記載されているのを、「活性炭吸着材のBET比表面積が1474~2017m2/gであり、表面酸化物量が0.09~0.48meq/gであり、細孔直径1nm以下のミクロ孔容積の和(Vmic)が0.612~0.841cm3/gであり、細孔直径2~60nmの範囲の細孔容積であるメソ孔容積の和(Vmet)が、0.038~0.241cm3/gである水試料中のペル及びポリフルオロアルキル化合物を吸着するための水試料中のペル及びポリフルオロアルキル化合物吸着活性炭であることから、これまで定量測定が難しいとされてきた該化合物をより効率的に捕集することができる。」に訂正する。 11 訂正事項11 願書に添付した明細書の段落【0021】に、「第1又は2の発明において、上記の試験方法によるPFOA及びPFOSの回収率が74%以上であることから、」と記載されているのを、「第2の発明において、上記の試験方法によるPFOA及びPFOSの回収率が74%以上であることから、」に訂正する。 12 訂正事項12 願書に添付した明細書の段落【0022】に、「第1又は2の発明の吸着活性炭を保持してなることから、」と記載されているのを、「第2の発明の吸着活性炭を保持してなることから、」に訂正する。 第4 当審の判断 1 訂正の目的の適否、特許請求の範囲の拡張・変更の存否、新規事項の有無 (1)訂正事項1について 訂正事項1は、請求項を削除する訂正であるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、そして、願書に添付した明細書(以下「本件特許明細書」という。)、特許請求の範囲又は図面(以下まとめて「本件特許明細書等」という。)に記載した事項の範囲内においてしたものである。 (2)訂正事項2について 訂正事項2は、訂正前の請求項2が請求項1の記載を引用する記載であるところ、訂正事項1によって請求項1が削除されたことに伴い、請求項1との請求項間の引用関係を解消して、請求項1の記載を書き下す訂正であることから、特許法第126条第1項ただし書第4号に規定する「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること」を目的とする訂正である。 そして、請求項1との請求項間の引用関係を解消して、請求項1の記載を書き下す訂正は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものである。 (3)訂正事項3及び4について 訂正事項3及び4は、訂正事項1によって請求項1が削除されたことに伴い、引用する請求項から削除された請求項を削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、そして、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものである。 (4)訂正事項5及び9について 訂正事項5及び9は、訂正事項1によって請求項1が削除されたことに伴い、本件特許明細書の段落【0014】及び【0019】の「第1の発明」の記載、すなわち請求項1に係る発明の記載を削除して特許請求の範囲の記載との整合を図るものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、そして、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものである。 (5)訂正事項6及び10について 訂正事項6及び10は、訂正事項2によって請求項2の記載が請求項1の記載を書き下すことになったことに伴い、本件特許明細書の段落【0015】及び【0020】の請求項2に対応する「第2の発明」の記載において、「第1の発明」の記載を書き下して特許請求の範囲の記載との整合を図るものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、そして、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものである。 (6)訂正事項7、8、11及び12について 本件特許明細書の段落【0016】、【0018】、【0021】及び【0022】には、「第1又は2の発明」との記載があり、上記(4)及び(5)で述べたとおり、「第1の発明」は請求項1に係る発明に、「第2の発明」は請求項2に係る発明に対応するところ、訂正事項1によって請求項1が削除されたことに伴い、「第1又は2の発明」から「第1の発明」を削除して特許請求の範囲の記載との整合を図るものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、そして、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものである。 (7)小括 以上のことから、訂正事項1~12は、特許法第126条第1項ただし書第1号、第3号又は第4号に掲げる事項を目的とするものであり、そして、特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。 2 独立特許要件について 訂正事項3及び4は、上記1(3)で述べたとおり、請求項3及び4に対する特許請求の範囲の減縮を目的とする、すなわち特許法第126条ただし書第1項第1号に掲げる事項を目的とする訂正であり、特許法第126条第7項の規定に従い、訂正後における請求項3及び4に係る発明が特許出願の際独立して特許を受けることができるものでなければならないことから、以下検討する。 上記第1の手続の経緯で記載したとおり、訂正前の請求項1~4に係る特許について特許異議の申立てがなされたが、それらの特許を維持する異議の決定がなされており、訂正後の請求項3及び4に係る発明は、請求項1が削除されたことに伴い請求項2のみを引用する発明となっただけで既に維持すると判断した特許請求項の範囲内のものであるから、当該特許異議の申立ての理由によって、訂正後の請求項3及び4に係る発明が特許出願の際独立して特許を受けることができるものではないとはいえない。 また、本件特許の設定登録に至るまでの審査経過などを参照しても、訂正後の請求項3及び4に係る発明が特許出願の際独立して特許を受けることができるものではないとする理由は存在しない。 そうすると、訂正後の請求項3及び4に係る発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるといえることから、訂正事項3及び4は、特許法第126条第7項の規定に適合するものである。 3 一群の請求項について 訂正前の請求項2~4は請求項1を直接的又は間接的に引用するものであるから、請求項1~4は一群の請求項であり、上記訂正事項1~4は、当該一群の請求項に請求されているものである。 また、上記訂正事項5~12は、本件特許明細書の訂正であるところ、これらの訂正に係る請求項を含む前記一群の請求項の全てについて行うものである。 よって、本件訂正は、特許法第126条第3項及び第4項の規定に適合するものである。 第5 むすび 以上のとおり、本件訂正審判の請求に係る訂正事項1~12は、特許法第126条第3項及び第4項の規定に適合するものとして請求されており、同条第1項ただし書第1号、第3号又は第4号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第5項、第6項及び第7項の規定に適合するものである。 したがって、本件訂正審判の請求は適法にされたものであるから、本件特許の明細書、特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正明細書、訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1-4〕について訂正することを認める。 よって、結論のとおり審決する。

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2026-390009

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