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特許訂正審判

2025-390044

締付部材諦緩装置

審判番号
2025-390044
法域
特許
審判種別
訂正審判(訂正の審決)
出願番号
特願2020-155004外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
登録番号
7493781
請求日
2025年04月16日
審決日
2025年07月30日
公報発行日
2025年10月31日
結論
結 論
審判長/審判官
分類
P141 .852-Y (B23B) / P141 .841-Y (B23B) / P141 .854-Y (B23B) / P141 .855-Y (B23B) / P141 .856-Y (B23B)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法126条1項特許法126条5項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第126条第1項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項、特許法第29条第2項、特許法第126条第7項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特許第7493781号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論
特許第7493781号の明細書及び特許請求の範囲を、本件審判請求書に添付された訂正明細書及び訂正特許請求の範囲のとおり、訂正をすることを認める。

理由

目次 ▾ 8項目
理 由

第1 手続の経緯

特許第7493781号(以下「本件特許」という)は、令和2年9月15日に出願した特許出願(特願2020-155004)であって、令和6年5月24日に特許権の設定登録がなされた。

その後、本件特許に対して、審判請求人(以下「請求人」という。)により、訂正審判(以下「本件訂正審判」という。)の請求が、令和7年4月16日になされたものである。

第2 請求の趣旨

本件訂正審判の請求の趣旨は、本件特許の明細書及び特許請求の範囲を本件審判請求書(以下「請求書」という。)に添付した訂正明細書及び訂正特許請求の範囲のとおり訂正をすること(以下「本件訂正」という。)を認める、との審決を求めるものである。

第3 本件訂正

1 訂正事項

本件訂正による訂正事項は次のとおりである。

(1)訂正事項1(下線部は、訂正箇所を示す。)

訂正前の特許請求の範囲の請求項1~4に記載した「締付部材諦緩装置」(8箇所)を、「締付部材締緩装置」に訂正をする。

(2)訂正事項2

訂正前の明細書の発明の名称である「締付部材諦緩装置」を、「締付部材締緩装置」に訂正をする。

(3)訂正事項3

訂正前の明細書の段落0001(1箇所)、0002(1箇所)、0004(2箇所)、0005(1箇所)、0007(5箇所)、0011(4箇所)、0022(2箇所)、0023(4箇所)、0024(1箇所)、0026(3箇所)、0029(1箇所)、0030(7箇所)、及び0032(1箇所)の「締付部材諦緩装置」(合計33箇所)を、「締付部材締緩装置」に訂正をする。

(4)訂正事項4

訂正前の明細書の段落0002(2箇所)、0004(2箇所)、0005(1箇所)の「諦緩作業」(合計5箇所)を、「締緩作業」に訂正をする。

(5)訂正事項5

訂正前の明細書の段落0006(1箇所)の「諦緩動作」(合計1箇所)を、「締緩動作」に訂正をする。

(6)訂正事項6

訂正前の明細書の段落0030(2箇所)の「締付部材締結装置400」(合計2箇所)を、「締付部材締緩装置400」に訂正をする。

第4 当審の判断

以下、本件訂正について検討する。

1 本件訂正の請求の単位について

本件訂正審判の請求の趣旨からみて、本件訂正は、特許権全体に対して請求するものである。

2 本件訂正についての訂正の要件について

(1)訂正の目的について

ア 訂正事項1~5

訂正事項1~3は「締付部材諦緩装置」の用語、訂正事項4は「諦緩作業」の用語、訂正事項5は「諦緩動作」の用語に含まれる「諦緩」の語を、いずれも「締緩」の語に訂正をするものである。そして、明細書の段落0005に「本発明は、工作機械の主軸に装着される工具ホルダ本体部の先端側の外周に配置される環状の締付部材を締付けおよび緩める際に用いられる。」との記載からみて、本件特許の発明が、締付部材の「締緩」に関するものであると理解できるため、本件訂正前の「諦緩」の語が誤記であり、「締緩」の語が正しい記載であることは明らかである。したがって、訂正事項1~5は、この誤記の訂正をするものであるから、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる「誤記又は誤訳の訂正」を目的とするものに該当する。

イ 訂正事項6

本件特許の明細書には、図面の符号「400」に対する用語として、段落0030に「締付部材締結装置400」が2箇所記載されるほか、明細書を通じて「締付部材諦緩装置400」が21箇所記載されていた。そして、上記訂正事項3により「締付部材諦緩装置400」の用語が「締付部材締緩装置400」に訂正されると、明細書には、当該符号「400」に関し、上記の2箇所の「締付部材締結装置400」が、訂正をされた21箇所の「締付部材締緩装置400」に対して、そのまま記載されることとなる。

これら21箇所の「締付部材締緩装置400」を、上記アのとおり「諦緩」の誤記が「締緩」と訂正をされた正しい記載とする以上、2箇所の「締付部材締結装置400」は誤記である。そうすると、訂正事項6は、符号「400」に対する2つの用語に関し、誤記である方の「締付部材締結装置400」を、正しい記載である「締付部材締緩装置400」に訂正をするものであるから、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる「誤記又は誤訳の訂正」を目的とするものに該当する。

ウ 本件訂正の目的のまとめ

上記ア~イより、訂正事項1~6はいずれも「誤記又は誤訳の訂正」を目的とするから、本件訂正は特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる事項を目的とするものである。

(2)願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること

訂正事項1~6は、上記(1)のとおり、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる「誤記又は誤訳の訂正」を目的とするものであるから、同条第5項の規定により、その明細書、特許請求の範囲又は図面の訂正は、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「出願当初明細書等」という。)に記載した事項の範囲内においてしなければならない。

これについて、訂正事項1~5により、明細書又は特許請求の範囲において「諦緩」の用語が「締緩」に、訂正事項6により、明細書の「締結」の用語が「締緩」になるが、これらは日本語上、本件発明の技術的内容を適切に表していなかった用語、及び図面の同じ符号「400」を引用しながら統一されていなかった用語を是正するものである。

そして、是正された「締緩」の用語について、出願当初明細書等の段落0005の「本発明は、工作機械の主軸に装着される工具ホルダ本体部の先端側の外周に配置される環状の締付部材を締付けおよび緩める際に用いられる。」との記載からみて、本件特許の発明が、締付部材の「締緩」に関するものであると理解できるため、訂正事項1~6は、出願当初明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であることが明らかである。

したがって、本件訂正は、特許法第126条第5項の規定に適合する。

(3)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて

上記(2)のとおり、訂正事項1~6は、日本語上、本件特許の発明の技術的内容を適切に表していなかった用語、及び図面の同じ符号を引用しながら統一されていなかった用語を是正するものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことが明らかである。

したがって、本件訂正は、特許法第126条第6項の規定に適合する。

(4)本件訂正後の独立特許要件について

上記(1)のとおり、本件訂正は、その訂正事項1~6のいずれもが、特許法第126条第1項ただし書き第2号の「誤記又は誤訳の訂正」を目的とする訂正である。したがって、本件訂正は、同条第7項の規定により、本件訂正後における特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができるものでなければならない。

これに対して、上記(1)のとおり、訂正事項1~6は、日本語上、本件特許の発明の技術的内容を適切に表していなかった用語、及び図面の同じ符号を引用しながら統一されていなかった用語を単に是正するものであって、上記(2)のとおり、審査官が拒絶の理由を発見しないとして特許をすべき旨の査定をした訂正前の本件特許の明細書、特許請求の範囲又は図面に記載されていない事項が導入されることはなく、上記(3)のとおり、特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもないから、本件訂正後における特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明について、特許出願の際独立して特許を受けることができない新たな理由は生じていないことが明らかである。また、当審においても、進歩性欠如(特許法第29条第2項)等の、特許出願の際独立して特許を受けることができないとする新たな理由を発見していない。

したがって、本件訂正は、特許法第126条第7項の規定に適合する。

第5 むすび

以上のとおりであるから、本件訂正は、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第5項ないし第7項の規定に適合するものである。

よって、結論のとおり審決する。

審決本文(J-PlatPat)

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2025-390044

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