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特許拒絶査定不服審判

2019-005505

流体取扱構造、リソグラフィ装置及びデバイス製造方法

審判番号
2019-005505
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2017-526944外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2019年04月25日
審決日
2019年11月25日
公報発行日
2020年05月29日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .575-Z (G03F) / P18 .121-Z (G03F)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第17条の2第6項、特許法第17条の2第5項第2号
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2017-526944号「流体取扱構造、リソグラフィ装置及びデバイス製造方法」拒絶査定不服審判事件〔平成28年6月23日国際公開、WO2016/096508号、平成29年12月21日国内公表、特表2017-538159号〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 本願は、2015年12月7日(パリ条約による優先権主張 外国庁受理 2014年12月19日、欧州特許庁)を国際出願日とする出願であって、平成29年7月13日に国際出願翻訳文(特許請求の範囲、明細書及び図面)が提出され、平成30年5月14日付けで拒絶理由が通知され、同年8月8日付けで意見書が提出されるとともに同日に手続補正がなされたが、平成31年1月7日付け(送達日 同年同月9日)で拒絶査定がなされ、これに対し、平成31年4月25日に拒絶査定不服審判請求がなされるとともに、同時に手続補正がなされたものである。 第2 平成31年4月25日になされた手続補正(以下「本願補正」という。)についての補正の却下の決定 [補正の却下の決定の結論] 本願補正を却下する。 [理由] 1 補正の内容 本願補正は、補正前(平成30年8月8日の手続き補正によるもの)の特許請求の範囲の請求項1につき、 「【請求項1】 液浸流体を空間に収容するように構成された流体取扱構造を含む液浸システムであって、前記流体取扱構造は、前記空間の境界において、 前記空間から半径方向外側の方向に少なくとも1つのガスナイフ開口と、 前記空間に対して前記少なくとも1つのガスナイフ開口から半径方向外側の方向に少なくとも1つのガス供給開口と、を有し、 前記液浸システムは、 前記少なくとも1つのガスナイフ開口及び前記少なくとも1つのガス供給開口を介して実質的に純粋なCO2ガスを供給して実質的に純粋なCO2ガスの大気を前記空間の近くかつ前記空間の半径方向外側に提供するように構成されたガス供給システムを更に含む、液浸システム。」 とあったものを、 「【請求項1】 A 液浸流体を空間に収容するように構成された流体取扱構造を含む液浸システムであって、前記流体取扱構造は、前記空間の境界において、 B 前記空間から半径方向外側の方向に少なくとも1つのガスナイフ開口と、 C 前記空間に対して前記少なくとも1つのガスナイフ開口から半径方向外側の方向に少なくとも1つのガス供給開口であって、前記少なくとも1つのガスナイフ開口を囲むように平面視において閉じた形を形成する、少なくとも1つのガス供給開口と、を有し、 D 前記液浸システムは、 E 前記少なくとも1つのガスナイフ開口及び前記少なくとも1つのガス供給開口を介して実質的に純粋なCO2ガスを供給して実質的に純粋なCO2ガスの大気を前記空間の近くかつ前記空間の半径方向外側に提供するように構成されたガス供給システムを更に含む、 F 液浸システム。」(以下「本願補正発明」という。) に補正する内容を含むものである(下線は請求人が付したものに基づいて当審が付したものであって、補正箇所を示すものである。また、A~Fは、本願補正発明を分説するために当審で付した。)。 2 補正の目的 (1)本願補正は、補正前の請求項1において、「少なくとも1つのガス供給開口」に関して、「前記少なくとも1つのガスナイフ開口を囲むように平面視において閉じた形を形成する」との限定を付加するものである。 (2)上記補正について検討する。 上記(1)の補正は限定を付加するものであるから、当該補正は特許法第17条の2第5項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 3 独立特許要件について そこで、本願補正発明が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるかどうか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項に規定する要件を満たすか否か)について検討する。 (1)本願補正発明の認定 本願補正発明は、上記「1」において、本願補正後のものとして記載したとおりのものと認める。 (2)刊行物の記載 ア 引用文献1及び引用発明1について (ア)原査定の拒絶理由に引用された、本願の優先日前に電気通信回線を通じて公衆に利用可能となつた国際公開第2014/104139号(以下「引用文献1」という。)には、下記の事項が記載されている(下線は当審が付した。以下同じ。)。 (a)「[0001] 本発明は、液浸部材、露光装置、露光方法、デバイス製造方法、プログラム、及び記録媒体に関する。」 (b)「[0031]<第1実施形態> 第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態に係る露光装置EXの一例を示す概略構成図である。本実施形態の露光装置EXは、液体LQを介して露光光ELで基板Pを露光する液浸露光装置である。本実施形態においては、基板Pに照射される露光光ELの光路が液体LQで満たされるように液浸空間LSが形成される。液浸空間LSとは、液体で満たされた部分(空間、領域)をいう。基板Pは、液浸空間LSの液体LQを介して露光光ELで露光される。本実施形態においては、液体LQとして、水(純水)を用いる。」 (c)「[0059] 液浸部材5は、露光光ELの光路の周囲の少なくとも一部に配置される第1部分211を含む第1部材21と、少なくとも一部が光路Kに対して第1部分211の外側に配置される第2部材22とを有する。第2部材22は、露光光ELの光路に対して第1部分211の外側で第1部材21に対して移動可能である。」 (d)「[0112] 液浸部材5は、液体LQを供給可能な第1液体供給部41、第2液体供給部42、及び第3液体供給部43と、液体LQを回収可能な第1液体回収部51、第2液体回収部52、及び第3液体回収部53と、気体を供給可能な第1気体供給部61とを備えている。」 (e)「[0137] 第1気体供給部61は、第2部材22に配置される。第1気体供給部61は、第2開口部30の周囲の少なくとも一部に配置される。第1気体供給部61は、基板P(物体)の上面が対向可能に配置される。第1気体供給部61は、第2空間SP2に面するように配置される。第1気体供給部61は、下面31に配置される。 [0138] 本実施形態において、第1気体供給部61は、下面31に配置され、気体Gを供給可能な開口(第1気体供給口)61Mを含む。図4に示すように、第1気体供給口61Mは、下面31に複数配置される。第1気体供給口61Mは、光路Kを囲むように複数配置される。第1気体供給口61Mは、光路Kの周囲において間隔をあけて複数配置される。本実施形態において、複数の第1気体供給口61Mは、XY平面内において四角形の仮想線に沿うように配置される。 (途中省略) [0140] 本実施形態において、第1気体供給部61は、光路K(光軸AX)に対する放射方向に関して、第1液体回収部51の外側に配置される。」 (f)「[0160] また、本実施形態においては、第1液体供給部41、第2液体供給部42、及び第3液体供給部43からの少なくとも一つの液体LQの供給動作、及び第1液体回収部51からの液体LQの回収動作と並行して、第1気体供給部61からの気体Gの供給動作が実行される。第1気体供給部61は、液浸空間LSの外側で、気体Gを供給することができる。第1気体供給部61から供給された気体Gにより、液浸空間LSの外側にガスシールが形成される。これにより、第2空間SP2の液体LQが、第2空間SP2から流出することが抑制される。」 (g)「[0295]<第5実施形態> 第5実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。 [0296] 図19は、本実施形態に係る第2部材22Eの一例を示す図である。図19(A)に示すように、終端光学素子13の光軸AXに対する放射方向に関して第1気体供給部61の外側に、第2気体供給部62が配置されてもよい。第2気体供給部62は、第2部材22の下面31に配置される。第2気体供給部62から供給される気体Gによって、第2空間SP2からの液体LQの流出が抑制される。」 (h)「[0325] なお、上述の第1~第10実施形態において、第1液体回収部51から実質的に気体Gが回収され、液体LQの回収が抑制されてもよい。例えば、第1液体回収部51の第1液体回収口51Mの内面を、液体LQに対して撥液性の膜で形成することにより、第1液体回収口51からの液体LQの回収が抑制される。 (途中省略) [0337]また、上述の各実施形態において、第2部材(22など)の気体供給部(61など)から供給される気体は、液浸部材(5など)の周囲の気体と同じであってもよいし、異なっていてもよい。例えば、気体供給部(61など)から二酸化炭素を含む気体(炭酸ガス)を供給してもよい。」 (i)図3、4及び19は次のものである。 (j)上記(a)ないし(h)の記載の、特に「基板Pに照射される露光光ELの光路が液体LQで満たされるように液浸空間LSが形成される。液浸空間LSとは、液体で満たされた部分(空間、領域)をいう。」(上記(b)[0031])との記載を踏まえて、上記(i)の図3及び19を見ると、当該液体LQで満たされる液浸空間LSと第1気体供給部61(第1気体供給口61M)の間にメニスカスがあり、液体LQで満たされる液浸空間LSの境界を形成していることが見てとれる。 また、上記(a)ないし(h)の、特に「第1気体供給部61は、下面31に配置され、気体Gを供給可能な開口(第1気体供給口)61Mを含む。図4に示すように、第1気体供給口61Mは、下面31に複数配置される。第1気体供給口61Mは、光路Kを囲むように複数配置される。第1気体供給口61Mは、光路Kの周囲において間隔をあけて複数配置される。本実施形態において、複数の第1気体供給口61Mは、XY平面内において四角形の仮想線に沿うように配置される。」(上記(e)[0138])及び「第1気体供給部61は、光路K(光軸AX)に対する放射方向に関して、第1液体回収部51の外側に配置され」(上記(e)[0140])との記載を踏まえて、上記(i)の図3及び4を見ると、第1気体供給部61(第1気体供給口61M)は、光路K(光軸AX)の周囲の液体LQで満たされる液浸空間LSから光軸AXの放射方向を中心とする半径方向外側に位置していることが見てとれる。 さらに同様に、上記(a)ないし(h)の、特に「終端光学素子13の光軸AXに対する放射方向に関して第1気体供給部61の外側に、第2気体供給部62が配置されてもよい。」(上記(g)[0296])との記載と、上記(i)の図3及び4における「終端光学素子13の光軸AX」と「第1気体供給部61(第1気体供給口61M)」の位置を踏まえて、上記(i)の図19を見ると、少なくとも図19に記載された第2気体供給部62は、光路K(光軸AX)の周囲の液体LQで満たされる液浸空間LSから光軸AXを中心にした第1気体供給部61の半径方向外側に位置していることが見てとれる。 そして、上記(e)[0138]、[0140]、及び(g)[0296]の記載を踏まえて、上記(i)の図3、4及び19を見ると、第1気体供給部61(第1気体供給口61M)及び第2気体供給部62は、光路K(光軸AX)の周囲の液体LQで満たされる液浸空間LSから光軸AXの放射方向を中心とする半径方向外側の領域に気体を提供していることが見てとれる。 (イ)引用発明1 上記(ア)によれば、引用文献1には、次の発明(以下「引用発明1」という。)が記載されているものと認められる(なお、a1~j1は、引用発明1を分説するために当審で付した。) 「a1 液体を介して露光光で基板を露光する液浸露光装置であって([0031])、 b1 基板に照射される露光光の光路が液体で満たされるように液浸空間が形成され、液浸空間とは、液体で満たされた部分(空間、領域)をいい([0031])、 c1 液浸部材は、露光光の光路の周囲の少なくとも一部に配置される第1部分を含む第1部材と、少なくとも一部が光路に対して第1部分の外側に配置される第2部材とを有し([0059])、 d1 前記液浸部材は、液体を供給可能な第1液体供給部、第2液体供給部及び第3液体供給部と、液体を回収可能な第1液体回収部、第2液体回収部及び第3液体回収部と、気体を供給可能な第1気体供給部とを備え([0112])、 e1 前記第1気体供給部は、第2部材に第2開口部の周囲の少なくとも一部に第2空間に面するように下面に配置され([0137])、気体を供給可能な開口(第1気体供給口)を含み、光路を囲むように光路の周囲において間隔をあけて複数配置され、前記複数の第1気体供給口は、XY平面内において四角形の仮想線に沿うように([0138])、光路(光軸)に対する放射方向に関して、第1液体回収部の外側に配置され([0140])、 f1 前記第1気体供給部は、液浸空間の外側で、気体を供給することができ、第1気体供給部から供給された気体により、液浸空間の外側にガスシールが形成されることにより、第2空間の液体が、第2空間から流出することが抑制され([0160])、 g1 終端光学素子の光軸に対する放射方向に関して第1気体供給部の外側に、第2気体供給部が配置され、前記第2気体供給部は、第2部材の下面に配置され、前記第2気体供給部から供給される気体によって、第2空間からの液体の流出が抑制され([0296])、 h1 前記第1気体供給部から二酸化炭素を含む気体(炭酸ガス)を供給し([0337])、 i1 前記液体で満たされる液浸空間と第1気体供給部(第1気体供給口)の間にメニスカスがあり、液体で満たされる液浸空間の境界を形成し、前記第1気体供給部(第1気体供給口)は、光路(光軸)の周囲の液体で満たされる液浸空間から光軸の放射方向を中心とする半径方向外側に位置し、前記第2気体供給部は、光路(光軸)の周囲の液体で満たされる液浸空間から光軸を中心にした第1気体供給部の半径方向外側に位置し、前記第1気体供給部(第1気体供給口)及び第2気体供給部は、光路(光軸)の周囲の液体で満たされる液浸空間から光軸の放射方向を中心とする半径方向外側の領域に気体を提供している(上記「(ア)」「(j)」)、 j1 液浸露光装置。」 イ 引用文献2及び引用発明2について (ア)原査定の拒絶理由に引用された、本願の優先日前に電気通信回線を通じて公衆に利用可能となつた国際公開第2006/101120号(以下「引用文献2」という。)には、下記の事項が記載されている。 (a)「[0001] 本発明は、液体を介して基板を露光する露光装置及び露光方法、並びにデバイス製造方法に関するものである。」 (b)「[0038] ガスシール機構3は、露光光ELの光路空間K1に満たされた液体LQをシールするために基板P上に気流を生成するものであって、投影光学系PLの直下に配置される基板Pと対向するように設けられ、気流を生成するために基板Pに向けて気体を噴射する噴射口32と、光路空間K1に対して噴射口32より内側であって、基板Pと対向するように設けられ、気体を吸引する吸引口42とを有している。噴射口32及び吸引口42のそれぞれは、シール部材70のうち基板ホルダPHに保持された基板Pと対向する下面70Aに設けられている。 (途中省略) [0042] 図3に示すように、シール部材70の下面70Aにおいて、光路空間K1に対して回収口22よりも外側には、光路空間Kl、供給口12、及び回収口22を囲むように設けられた環状の第1溝部45が設けられている。また、シール部材70の下面70Αにおいて、光路空間K1に対して第1溝部45よりも外側には、第1溝部45を囲むように設けられた環状の第2溝部35が設けられている。吸引口42は、第1溝部45の内側に複数所定間隔で設けられている。噴射口32は、第2溝部35の内側に複数所定間隔で設けられている。すなわち、吸引口42は、回収口22の外側において、光路空間K1を囲むように複数設けられており、噴射口32は、吸引口42の外側において、光路空間Klを囲むように複数設けられている。本実施形態の噴射口32及び吸引口42のそれぞれは平面視において略円形状である。 (途中省略) [0045] 補償機構5は、ガスシール機構3により生成された気流に起因する基板Pの温度変化を補償するものである。ガスシール機構3の噴射口32から基板Pに向けて噴射された気体により生成された気流により、基板P上の液体LQ(光路空間K1に満たされた液体LQ)の一部が気化する可能性がある。そして、気流により液体LQの一部が気化することで生じる気化熱によって、基板Pの局所的な領域が温度変化(低下)する可能性がある。補償機構5は、生成された気流により液体LQの一部が気化することで生じる気化熱による基板Pの局所的な温度低下を補償する。補償機構5は、供給口12より光路空間K1に供給される液体LQの温度と、基板Pの温度とがほぼ等しくなるように、基板Pの温度低下を補償する。」 (c)「[0058]<第2実施形態> 次に、第2実施形態について図5を参照しながら説明する。本実施形態の特徴的な部分は、補償機構5が、光路空間K1に対して噴射口32の外側に、気体を吹き出す吹き出し口36を備えている点にある。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。 [0059] 図5において、シール部材70の下面70Aには、上述の実施形態同様、液体LQを供給する供給口12、及び液体LQを回収する回収口22のそれぞれが設けられている。なお図5では省略されているが、上述の実施形態同様、供給口12は供給流路及び供給管13を介して液体供給装置10と接続されており、回収口22は回収流路及び回収管23を介して液体回収装置20と接続されている。 [0060] シール部材70の下面70Aにおいて、光路空間K1に対して回収口22の外側には、気体を吸引する吸引口42が設けられており、光路空間K1に対して吸引口42の外側には、気体を噴射する噴射口32が設けられている。上述の実施形態同様、吸引口42は吸引流路44及び吸引管43を介して気体吸引装置40と接続されており、噴射口32は供給流路34及び供給管33を介して気体供給装置30と接続されている。ここで、本実施形態においては、供給管33の途中に設けられた気体温調装置50は、噴射口32から噴射される気体の温度と、光路空間K1に満たされた液体LQの温度(基板Pの温度)とがほぼ等しくなるように、気体の温度を調整する。 [0061] シール部材70の下面70Aにおいて、光路空間K1に対して噴射口32の外側には、気体を吹き出す吹き出し口36が設けられている。また、光路空間K1に対して吹き出し口36の外側には、気体を吸引する第2吸引口46が設けられている。吹き出し口36は、シール部材70の下面70Aにおいて、光路空間K1を囲むように設けられた環状の溝部内に複数配置されており、第2吸引口46も、シール部材70の下面70Aにおいて、光路空間K1を囲むように設けられた環状の溝部内に複数配置されている。そして、吹き出し口36の気体吹き出し動作と第2吸引口46の気体吸引動作との協働作用によって、吹き出し口36と第2吸引口46との間における基板P上(基板Pの表面とシール部材70の下面70Aとの間)には、吹き出し口36から光路空間K1に対して外側に向かう気流が生成される。」 (d)図2、3及び5は次のものである。 (e)上記(a)ないし(c)の、特に「ガスシール機構3は、露光光ELの光路空間K1に満たされた液体LQをシールするために基板P上に気流を生成するものであ」(上記(b)[0038])るとの記載を踏まえて、上記(d)の図2、5を見ると、当該液体LQで満たされる光路空間K1と噴射口32の間にメニスカスがあり、液体LQで満たされる光路空間K1の境界を形成していることが見てとれる。 また、上記(a)ないし(c)の、特に「シール部材70の下面70Aにおいて、光路空間K1に対して回収口22よりも外側には、光路空間Kl、供給口12、及び回収口22を囲むように設けられた環状の第1溝部45が設けられている。また、シール部材70の下面70Αにおいて、光路空間K1に対して第1溝部45よりも外側には、第1溝部45を囲むように設けられた環状の第2溝部35が設けられている。吸引口42は、第1溝部45の内側に複数所定間隔で設けられている。噴射口32は、第2溝部35の内側に複数所定間隔で設けられている。すなわち、吸引口42は、回収口22の外側において、光路空間K1を囲むように複数設けられており、噴射口32は、吸引口42の外側において、光路空間Klを囲むように複数設けられている。本実施形態の噴射口32及び吸引口42のそれぞれは平面視において略円形状である。」(上記(b)[0042])との記載を踏まえて、上記(d)の図3、5を見ると、噴射口32は、光路空間K1を囲むように設けられた環状の第2溝部35が設けられ、前記噴射口32は、第2溝部35の内側に複数所定間隔で設けられ、前記噴射口32は光路空間K1を中心とする半径方向外側に位置していることが見てとれる。 さらに同様に、上記(a)ないし(c)の、特に「シール部材70の下面70Aにおいて、光路空間K1に対して噴射口32の外側には、気体を吹き出す吹き出し口36が設けられ」、「吹き出し口36は、シール部材70の下面70Aにおいて、光路空間K1を囲むように設けられた環状の溝部内に複数配置され」(上記(c)[0061])ているとの記載を踏まえて、上記(d)の図5を見ると、吹き出し口36は、光路空間K1を中心にした噴射口32の半径方向外側に位置していることが見てとれる。 そして、上記(b)[0042]及び上記(c)[0061]の記載を踏まえて、上記(d)の図3及び5を見ると、噴射口32及び吹き出し口36は、光路空間K1を中心とする半径方向外側の領域に気体を提供していることが見てとれる。 (イ)引用発明2 上記(ア)によれば、引用文献2には、次の発明(以下「引用発明2」という。)が記載されているものと認められる(なお、a2~f2は、引用発明2を分説するために当審で付した。)。 「a2 露光光の光路空間に満たされた液体をシールするために基板上に気流を生成するものであって、投影光学系の直下に配置される基板と対向するように設けられ、気流を生成するために基板に向けて気体を噴射する噴射口と、光路空間に対して噴射口より内側であって、基板と対向するように設けられ、気体を吸引する吸引口とを有しているガスシール機構を備え([0038])、 b2 シール部材の下面において、光路空間に対して回収口よりも外側には、光路空間、供給口及び回収口を囲むように設けられた環状の第1溝部が設けられ、前記シール部材の下面において、光路空間に対して第1溝部よりも外側には、第1溝部を囲むように設けられた環状の第2溝部が設けられ、前記噴射口は、第2溝部の内側に複数所定間隔で設けられ、吸引口の外側において、光路空間を囲むように複数設けられ、前記噴射口及び吸引口のそれぞれは平面視において略円形状であり([0042])、 c2 補償機構は、ガスシール機構により生成された気流に起因する基板の温度変化を補償するものであり([0045])、 d2 前記補償機構が、光路空間に対して前記噴射口の外側に、気体を吹き出す吹き出し口を備えるものであって([0058])、前記シール部材の下面において、光路空間に対して噴射口の外側には、気体を吹き出す吹き出し口が設けられ、前記吹き出し口は、前記シール部材の下面において、光路空間を囲むように設けられた環状の溝部内に複数配置され([0061])、 e2 前記液体で満たされる光路空間と噴射口の間にメニスカスがあり、液体で満たされる光路空間の境界を形成し、前記噴射口は、光路空間を囲むように設けられた環状の第2溝部が設けられ、第2溝部の内側に複数所定間隔で設けられ、光路空間を中心とする半径方向外側に位置し、前記吹き出し口は、光路空間を中心にした前記噴射口の半径方向外側に位置し、前記噴射口及び前記吹き出し口は、光路空間を中心とする半径方向外側の領域に気体を提供している(上記「(ア)」「(e)」)、 f2 液体を介して基板を露光する露光装置([0001])。」 ウ 引用文献3及び引用文献3に記載された事項について (ア)原査定の拒絶理由に引用された、本願の優先日前に頒布された刊行物である特開2012-89843号公報(以下「引用文献3」という。)には、下記の事項が記載されている。 (a)「【技術分野】 【0001】 本発明は、流体ハンドリング構造、リソグラフィ装置、及び、リソグラフィ装置を使用してデバイスを製造するための方法に関する。」 (b)「【0093】 本明細書に述べる本発明のある実施の形態は、液浸液のメニスカス320の周りにCO2雰囲気を形成し、液浸液へと気体が入ろうとも液浸液に溶解するようにしている。本発明のある実施の形態が可溶性気体として二酸化炭素に言及して後述されるが、可溶性気体は上述のようにいかなる気体であってもよい。 【0094】 気体のCO2を使用することで、メニスカス320が液滴に衝突することに関連する問題が緩和ないし軽減されうる。典型的に300マイクロメートルの滴は直径30マイクロメートルの気泡を生成する(つまり10分の1の大きさ)。こうした二酸化炭素の気泡はたいてい、露光領域に到達する前に液浸液に溶けてしまう(この大きさの滴は1つ又は複数の他の問題を起こしうることに注意)。したがって、滴により生じる問題はより重要ではなくなる。液浸システムは、空間から漏れる液浸液との相互作用に、より耐性をもつことになる。 【0095】 二酸化炭素は気体供給開口210を通じて供給されることができる。気体供給開口210は、図6の抽出器70又は図7の出口50等のメニスカス釘付け特徴部の半径方向外側にあってもよい。」 (イ)引用文献3に記載された事項 上記(ア)によれば、引用文献3には、次の事項(以下「引用文献3に記載された事項」という。)が記載されているものと認められる。 「液浸液のメニスカスの周りにCO2雰囲気を形成し、液浸液へと気体が入ろうとも液浸液に溶解するようにするために、気体供給開口をメニスカス釘付け特徴部の半径方向外側に設け、二酸化炭素は気体供給開口を通じて供給されるリソグラフィ装置。」 エ 引用文献4及び引用文献4に記載された事項について (ア)原査定の拒絶理由に引用された、本願の優先日前に頒布された刊行物である特開2013-131746号公報(以下「引用文献4」という。)には、下記の事項が記載されている。 (a)「【技術分野】 【0001】 [0001] 本発明は、ポンプシステム、二酸化炭素供給システム、抽出システム、リソグラフィ装置、およびデバイス製造方法に関する。」 (b)「【0075】 [0083] 一実施形態では、二酸化炭素供給システム100によって供給される二酸化炭素は、図5に詳細に示されるように、流体ハンドリングシステム12に供給される。図7に示されるように、二酸化炭素は、流体ハンドリング構造12と、対向表面、例えば基板テーブルWT1上の基板との間に延在するメニスカス320の半径方向外側に流体ハンドリング構造12内の開口305を介して供給される。開口305から出て半径方向外側に移動する二酸化炭素の多くは、抽出システム700に接続された1つ以上のコレクタ(または回収)開口310から抽出される。図8に、例示的な抽出システム700を示す。」 (イ)引用文献4に記載された事項 上記(ア)によれば、引用文献4には、次の事項(以下「引用文献4に記載された事項」という。)が記載されているものと認められる。 「二酸化炭素は、流体ハンドリング構造と、対向表面の基板テーブル上の基板との間に延在するメニスカスの半径方向外側に流体ハンドリング構造内の開口を介して供給されるリソグラフィ装置。」 (3)対比・判断 (3-1)引用発明1を主引例とした場合 ア 本願補正発明と引用発明1とを対比する。 (ア)引用発明1の「液体」、「液浸空間」、「液浸部材」、「液浸露光装置」及び「メニスカス(液体で満たされる液浸空間の境界)」は、本願補正発明の「液浸流体」、「空間」、「流体取扱構造」、「液浸システム」及び「空間の境界」にそれぞれ相当するとともに、引用発明1の「液浸露光装置」(構成a1)は、本願補正発明の「液浸システム」(構成D及びF)に相当すると認められる。 (イ)引用発明1の「液体を介して露光光で基板を露光する液浸露光装置」(構成a1)は、「基板に照射される露光光の光路が液体で満たされるように液浸空間が形成され、液浸空間とは、液体で満たされた部分(空間、領域)をいい」(構成b1)、「液浸部材は、露光光の光路の周囲の少なくとも一部に配置される第1部分を含む第1部材と、少なくとも一部が光路に対して第1部分の外側に配置される第2部材とを有し」(構成c1)、「前記液浸部材は、液体を供給可能な第1液体供給部、第2液体供給部及び第3液体供給部と、液体を回収可能な第1液体回収部、第2液体回収部及び第3液体回収部と、気体を供給可能な第1気体供給部とを備え」(構成d1)、「前記液体で満たされる液浸空間と第1気体供給部(第1気体供給口)の間にメニスカスがあり、液体で満たされる液浸空間の境界を形成し」(構成i1)ているから、液体で満たされるように液浸空間が形成された液浸部材を含む液浸露光装置であって、当該液体で満たされる液浸空間と第1気体供給部(第1気体供給口)の間にメニスカスがあり、液体で満たされる液浸空間の境界を形成していると認められる。 したがって、引用発明1の構成b1、c1、d1及びi1から認定される「液浸空間の境界」は、本願補正発明の「液浸流体を空間に収容するように構成された流体取扱構造を含む液浸システムであって、前記流体取扱構造は、前記空間の境界にお」(構成A)ける「空間の境界」との構成を含んでいると認められる。 (ウ)引用発明1の「前記液浸部材は、液体を供給可能な第1液体供給部、第2液体供給部及び第3液体供給部と、液体を回収可能な第1液体回収部、第2液体回収部及び第3液体回収部と、気体を供給可能な第1気体供給部とを備え」(構成d1)、「前記第1気体供給部は、第2部材に第2開口部の周囲の少なくとも一部に第2空間に面するように下面に配置され、気体を供給可能な開口(第1気体供給口)を含み、光路を囲むように光路の周囲において間隔をあけて複数配置され、前記複数の第1気体供給口は、XY平面内において四角形の仮想線に沿うように、光路(光軸)に対する放射方向に関して、第1液体回収部の外側に配置され」(構成e1)、「前記液体で満たされる液浸空間と第1気体供給部(第1気体供給口)の間にメニスカスがあり、液体で満たされる液浸空間の境界を形成し、前記第1気体供給部(第1気体供給口)は、光路(光軸)の周囲の液体で満たされる液浸空間から光軸の放射方向を中心とする半径方向外側に位置」(構成i1)する「第1気体供給部」の「第1気体供給口」は、液浸空間半径方向外側に位置する第1気体供給部の第1気体供給口であると認められる。 したがって、引用発明1の構成d1、e1及びi1から認定される「第1気体供給部」の「第1気体供給口」は、本願補正発明の「前記空間から半径方向外側の方向に少なくとも1つのガスナイフ開口」(構成B)と「前記空間から半径方向外側の方向に少なくとも1つのガス開口」(以下「構成B´」という。)の点で一致する。 (エ)引用発明1の「終端光学素子の光軸に対する放射方向に関して第1気体供給部の外側に、第2気体供給部が配置され、前記第2気体供給部は、第2部材の下面に配置され、前記第2気体供給部から供給される気体によって、第2空間からの液体の流出が抑制され」(構成g1)、「前記第2気体供給部は、光路(光軸)の周囲の液体で満たされる液浸空間から光軸を中心にした第1気体供給部の半径方向外側に位置」(構成i1)する「第2気体供給部」は、本願補正発明の「前記空間に対して前記少なくとも1つのガスナイフ開口から半径方向外側の方向に少なくとも1つのガス供給開口であって、前記少なくとも1つのガスナイフ開口を囲むように平面視において閉じた形を形成する、少なくとも1つのガス供給開口」(構成C)と、「前記空間に対して前記少なくとも1つのガス開口から半径方向外側の方向に少なくとも1つのガス供給開口」(以下「構成C´」という。)の点で一致する。 (オ)引用発明1の「前記第1気体供給部から二酸化炭素を含む気体(炭酸ガス)を供給し」(構成h1)、「前記第1気体供給部(第1気体供給口)及び第2気体供給部は、光路(光軸)の周囲の液体で満たされる液浸空間から光軸の放射方向を中心とする半径方向外側の領域に気体を提供している」(構成i1)「第1気体供給部」及び「第2気体供給部」は、ガス供給システムといえるから、本願補正発明の「前記少なくとも1つのガスナイフ開口及び前記少なくとも1つのガス供給開口を介して実質的に純粋なCO2ガスを供給して実質的に純粋なCO2ガスの大気を前記空間の近くかつ前記空間の半径方向外側に提供するように構成されたガス供給システム」(構成E)と、「前記少なくとも1つのガス開口及び前記少なくとも1つのガス供給開口を介してCO2ガスを供給してCO2ガスの大気を前記空間の半径方向外側に提供するように構成されたガス供給システム」(以下「構成E´」という。)の点で一致する。 (カ)上記(ア)ないし(オ)によれば、本願補正発明と引用発明1は、 「A 液浸流体を空間に収容するように構成された流体取扱構造を含む液浸システムであって、前記流体取扱構造は、前記空間の境界において、 B´ 前記空間から半径方向外側の方向に少なくとも1つのガス開口と、 C´ 前記空間に対して前記少なくとも1つのガス開口から半径方向外側の方向に少なくとも1つのガス供給開口と、を有し、 D 前記液浸システムは、 E´ 前記少なくとも1つのガス開口及び前記少なくとも1つのガス供給開口を介してCO2ガスを供給してCO2ガスの大気を前記空間の半径方向外側に提供するように構成されたガス供給システムを更に含む、 F 液浸システム。」 の点で一致し、以下の各点で相違するものと認められる。 <相違点1-1> 「ガス開口」が、本願補正発明では、「ガスナイフ開口」と特定されるのに対し、引用発明1では、このように特定されない点。 <相違点1-2> 「ガス供給開口」が、本願補正発明では、「少なくとも1つのガスナイフ開口を囲むように平面視において閉じた形を形成する」と特定されるのに対し、引用発明1では、このように特定されない点。 <相違点1-3> 「ガス供給システム」が、本願補正発明では、「実質的に純粋な」CO2ガスを供給して「実質的に純粋な」CO2ガスの大気を「前記空間の近くかつ」前記空間の半径方向外側に提供するのに対し、引用発明1では、このように特定されない点。 イ 判断 (ア)上記相違点1-1について検討する。 本願補正発明の「ガスナイフ」が、本願明細書によれば、「本発明の実施形態におけるガスナイフは、基板W又は基板テーブルWTなどの接面に残っているあらゆる液体膜の厚みを減少させる働きをする。ガスナイフは、液体膜が小滴へと分解される代わりに液体が開口50に向かって動かされて抽出されることを確実にする。ある実施形態では、ガスナイフは、膜の形成を防止するように動作する。」(本願明細書【0059】)ものであって、当該「開口50」が「メニスカス制御開口50」としてメニスカスの近くにあるものであることを踏まえて、引用発明1の「第1気体供給部」が、液浸空間の外側にガスシールが形成するための気体を供給する開口であることに照らせば、「液体で満たされる液浸空間と第1気体供給部(第1気体供給口)の間にメニスカスがあり、液体で満たされる液浸空間の境界を形成」(構成i1)することでガスシールを形成することができる程度の強度で気体を供給していて、当該強度で供給される気体であれば、液体の厚みを減少させ、あるいは、液体膜が小滴へと分解される代わりに液体がメニスカスがある方向に向かって動かされる程度の作用を多少は有することは、本願優先日当時の技術常識であるから、引用発明1の「第1気体供給部」は、本願補正発明における「ガスナイフ」に相当するものであると認められる。 よって、相違点1-1は実質的な相違点ではない。 (イ)上記相違点1-2について検討する。 引用発明1の「第1気体供給部」は、「光路を囲むように複数配置され、光路の周囲において間隔をあけて複数配置され、前記複数の第1気体供給口、XY平面内において四角形の仮想線に沿うように配置され、前記第1気体供給部は、光路(光軸)に対する放射方向に関して、第1液体回収部の外側に配置され」(構成e)るとの記載によれば、XY平面に対して平面視した場合には、光路の周囲に四角形の仮想線に沿うように配置されるから、光路を囲むように配置されているといえる。 そして、当該仮想線は、上記「(2)」「ア」「(ア)」「(i)」の図4によれば、XY平面で平面視した場合には、光路の周囲に四角形の仮想線に沿うように光路を囲む形を形成していると認められる。 ここで、上記光路の周囲に四角形の仮想線に沿うように光路を囲む形を形成する「第1気体供給部」は、連続的に光路を囲む四角形を形成するのではなく、離散的に光路を囲む四角形を形成するものであるが、光路を囲む四角形には、離散的に配置された隙間はあるものの、四角形を囲まない(四角形の形状を不完全とする)箇所は存在しないことから、離散的ではあるものの、光路を囲む閉じた四角形の形を形成していると認められる。 これに対して、引用発明1の「第2気体供給部」は、「終端光学素子の光軸に対する放射方向に関して第1気体供給部の外側に、第2気体供給部が配置され、前記第2気体供給部は、第2部材の下面に配置され、前記第2気体供給部から供給される気体によって、第2空間からの液体の流出が抑制され」(構成g)るものであるから、「第2空間からの液体の流出」を「抑制」するものである以上、「第2気体供給部」を「第1気体供給部」の外側に「第1気体供給部」の配置と同様に、光路及び「第1気体供給部」を囲む閉じた四角形の形を形成する配置とすることは当業者が容易に想到し得たことである。 したがって、引用発明1の「第2気体供給部」をXY平面で平面視した場合には、光路の周囲に四角形の仮想線に沿うように光路を囲むように閉じた形を形成している「第1気体供給部」の外側に「第1気体供給部」の配置と同様に配置する構成となして、「第1気体供給部」の周囲に四角形の仮想線に沿うように光路を囲むように閉じた形を形成して、上記相違点1-2に係る本願補正発明の構成となすことは当業者が容易になし得たことである。 (ウ)上記相違点1-3について検討する。 引用発明1の「第2気体供給部」が何のガスを供給するかは特定しないが、引用文献1における「第2部材(22など)の気体供給部(61など)から供給される気体は、液浸部材(5など)の周囲の気体と同じであってもよいし、異なっていてもよい。例えば、気体供給部(61など)から二酸化炭素を含む気体(炭酸ガス)を供給してもよい。」(上記「(2)」「ア」「(ア)」「(h)」)との記載に照らして、「第1気体供給部」と同じガスとすることは当業者が容易に想到し得たことである。 そして、当該「第1気体供給部」が供給する「二酸化炭素を含む気体(炭酸ガス)」として、炭酸ガスを供給すれば、実質的に純粋なCO2ガスを供給することとなることは、本願優先日当時の技術常識である。 さらに、引用発明1の「第1気体供給部」は「第2空間の液体が、第2空間から流出することが抑制され」(構成f)るものであり、「第2気体供給部」も「第2空間からの液体の流出が抑制され」(構成g)るものである以上、あえて液浸空間から不必要に離れた位置に配置される必要性はなく、液浸空間の近くの適宜の位置に配置されるものであると解される。 したがって、上記相違点1-3は実質的な相違点ではない。 (エ)よって、本願補正発明は、引用発明1に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。 (3-2)引用発明2を主引例とした場合 ア 本願補正発明と引用発明2とを対比する。 (ア)引用発明2の「液体」、「光路空間」、「ガスシール機構」、「液体を介して基板を露光する露光装置」及び「メニスカス(液体で満たされる光路空間の境界)」は、本願補正発明の「液浸流体」、「空間」、「流体取扱構造」、「液浸システム」及び「空間の境界」にそれぞれ相当するとともに、引用発明2の「液体を介して基板を露光する露光装置」(構成f2)は、本願補正発明の「液浸システム」(構成D及びF)に相当すると認められる。 (イ)引用発明2の「液体を介して基板を露光する露光装置」(構成f2)は、「前記液体で満たされる光路空間と噴射口の間にメニスカスがあり、液体で満たされる光路空間の境界を形成し」(構成e2)、「露光光の光路空間に満たされた液体をシールするために基板上に気流を生成するものであって、投影光学系の直下に配置される基板と対向するように設けられ、気流を生成するために基板に向けて気体を噴射する噴射口と、光路空間に対して噴射口より内側であって、基板と対向するように設けられ、気体を吸引する吸引口とを有しているガスシール機構を備え」(構成a2)るから、液体を光路空間に満たすように構成されたガスシール機構を備える液体を介して基板を露光する露光装置であって、当該液体で満たされる光路空間と噴射口の間にメニスカスがあり、液体で満たされる光路空間の境界を形成しているといえる。 したがって、引用発明2の構成e2、a2及びf2から認定される「光路空間の境界」は、本願補正発明の「液浸流体を空間に収容するように構成された流体取扱構造を含む液浸システムであって、前記流体取扱構造は、前記空間の境界にお」(構成A)ける「空間の境界」との構成を含んでいると認められる。 (ウ)引用発明2の「シール部材の下面において、光路空間に対して回収口よりも外側には、光路空間、供給口及び回収口を囲むように設けられた環状の第1溝部が設けられ、前記シール部材の下面において、光路空間に対して第1溝部よりも外側には、第1溝部を囲むように設けられた環状の第2溝部が設けられ、前記噴射口は、第2溝部の内側に複数所定間隔で設けられ、吸引口の外側において、光路空間を囲むように複数設けられ、前記噴射口及び吸引口のそれぞれは平面視において略円形状であり」(構成b2)、「前記噴射口は、光路空間を囲むように設けられた環状の第2溝部が設けられ、第2溝部の内側に複数所定間隔で設けられ、光路空間を中心とする半径方向外側に位置し」(構成e2)している「噴射口」は、光路空間を中心とする半径方向外側に位置する噴射口であるといえる。 したがって、引用発明2の構成b2及びe2から認定される「噴射口」は、本願補正発明の「前記空間から半径方向外側の方向に少なくとも1つのガスナイフ開口」(構成B)と「前記空間から半径方向外側の方向に少なくとも1つのガス開口」(以下「構成B´´」という。)の点で一致する。 (エ)引用発明2の「補償機構は、ガスシール機構により生成された気流に起因する基板の温度変化を補償するものであり」(構成c2)、「前記補償機構が、光路空間に対して前記噴射口の外側に、気体を吹き出す吹き出し口を備えるものであって、前記シール部材の下面において、光路空間に対して噴射口の外側には、気体を吹き出す吹き出し口が設けられ、前記吹き出し口は、前記シール部材の下面において、光路空間を囲むように設けられた環状の溝部内に複数配置され」(構成d2)、「前記吹き出し口は、光路空間を中心にした前記噴射口の半径方向外側に位置し、前記噴射口及び前記吹き出し口は、光路空間を中心とする半径方向外側の領域に気体を提供している」(構成e2)「吹き出し口」は、本願補正発明の「前記空間に対して前記少なくとも1つのガスナイフ開口から半径方向外側の方向に少なくとも1つのガス供給開口であって、前記少なくとも1つのガスナイフ開口を囲むように平面視において閉じた形を形成する、少なくとも1つのガス供給開口」(構成C)と、「前記空間に対して前記少なくとも1つのガス開口から半径方向外側の方向に少なくとも1つのガス供給開口」(以下「構成C´´」という。)の点で一致する。 (オ)引用発明2の「前記噴射口及び前記吹き出し口は、光路空間を中心とする半径方向外側の領域に気体を提供している」(構成e2)ことは、本願補正発明の「前記少なくとも1つのガスナイフ開口及び前記少なくとも1つのガス供給開口を介して実質的に純粋なCO2ガスを供給して実質的に純粋なCO2ガスの大気を前記空間の近くかつ前記空間の半径方向外側に提供するように構成されたガス供給システム」(構成E)と、「前記少なくとも1つのガス開口及び前記少なくとも1つのガス供給開口を介してガスを供給してガスの大気を前記空間の半径方向外側に提供するように構成されたガス供給システム」(以下「構成E´´」という。)の点で一致する。 (カ)上記(ア)ないし(オ)によれば、本願補正発明と引用発明2は、 「A 液浸流体を空間に収容するように構成された流体取扱構造を含む液浸システムであって、前記流体取扱構造は、前記空間の境界において、 B´´ 前記空間から半径方向外側の方向に少なくとも1つのガス開口と、 C´´ 前記空間に対して前記少なくとも1つのガス開口から半径方向外側の方向に少なくとも1つのガス供給開口と、を有し、 D 前記液浸システムは、 E´´ 前記少なくとも1つのガス開口及び前記少なくとも1つのガス供給開口を介してガスを供給してガスの大気を前記空間の半径方向外側に提供するように構成されたガス供給システムを更に含む、 F 液浸システム。」 の点で一致し、以下の点で相違するものと認められる。 <相違点2-1> 「ガス開口」が、本願補正発明では、「ガスナイフ開口」と特定されるのに対し、引用発明2では、このように特定されない点。 <相違点2-2> 「ガス供給開口」が、本願補正発明では、「少なくとも1つのガスナイフ開口を囲むように平面視において閉じた形を形成する」と特定されるのに対し、引用発明2では、このように特定されない点。 <相違点2-3> 「ガス供給システム」が、本願補正発明では、「実質的に純粋なCO2」ガスを供給して「実質的に純粋なCO2」ガスの大気を「前記空間の近くかつ」前記空間の半径方向外側に提供するのに対し、引用発明2では、このように特定されない点。 イ 判断 (ア)上記相違点2-1について検討する。 本願補正発明の「ガスナイフ」が、本願明細書によれば、「本発明の実施形態におけるガスナイフは、基板W又は基板テーブルWTなどの接面に残っているあらゆる液体膜の厚みを減少させる働きをする。ガスナイフは、液体膜が小滴へと分解される代わりに液体が開口50に向かって動かされて抽出されることを確実にする。ある実施形態では、ガスナイフは、膜の形成を防止するように動作する。」(本願明細書【0059】)ものであって、当該「開口50」が「メニスカス制御開口50」としてメニスカスの近くにあるものであることを踏まえて、引用発明2の「噴射口」が「露光光の光路空間に満たされた液体をシールするために基板上に気流を生成するものであって、投影光学系の直下に配置される基板と対向するように設けられ、気流を生成するために基板に向けて気体を噴射する」(構成a2)ものであって、「前記液体で満たされる光路空間と噴射口の間にメニスカスがあり、液体で満たされる光路空間の境界を形成し」(構成e2)ていることに照らせば、ガスシールを形成することができる程度の強度で気体を供給していて、当該強度で供給される気体であれば、液体の厚みを減少させ、あるいは、液体膜が小滴へと分解される代わりに液体がメニスカスがある方向に向かって動かされる程度の作用を多少は有することは、本願優先日当時の技術常識であるから、引用発明2の「噴射口」は、本願補正発明における「ガスナイフ」に相当するものであると認められる。 よって、相違点2-1は実質的な相違点ではない。 (イ)上記相違点2-2について検討する。 引用発明2の「噴射口」は、「シール部材の下面において、光路空間に対して回収口よりも外側には、光路空間、供給口及び回収口を囲むように設けられた環状の第1溝部が設けられ、前記シール部材の下面において、光路空間に対して第1溝部よりも外側には、第1溝部を囲むように設けられた環状の第2溝部が設けられ、前記噴射口は、第2溝部の内側に複数所定間隔で設けら、吸引口の外側において、光路空間を囲むように複数設けられ、前記噴射口及び吸引口のそれぞれは平面視において略円形状であ」(構成b2)るから、平面視において、光路空間、供給口及び回収口を囲むように設けられた環状(略円形状)に配置されているといえる。 ここで、引用発明2の「噴射口」は「環状の第2溝部」「の内側に複数所定間隔で設けられ」るものであるから、連続的に設けられているのではなく、離散的に設けられているものであるが、「前記噴射口は、光路空間を囲むように設けられた環状の第2溝部が設けられ、第2溝部の内側に複数所定間隔で設けられ、光路空間を中心とする半径方向外側に位置し」(構成e2)、当該環状の第2溝部は連続的に光路空間、供給口及び回収口を囲む閉じた形状であり、環状(略円形状)の形状を不完全とする箇所は存在しないことから、光路空間、供給口及び回収口を囲む閉じた環状(略円形状)の形を形成していると認められ、「噴射口」及び「環状の第2溝部」全体としてみれば、当該「噴射口」は連続的に光路空間、供給口及び回収口を囲む閉じた形状であると認められる。 したがって、引用発明2の「吹き出し口」を平面視において、光路空間、供給口及び回収口を囲むように設けられた閉じた環状(略円形状)に配置されている「噴射口」及び「環状の第2溝部」の外側に「噴射口」の配置と同様の環状の溝部の内側に複数所定間隔で設けられる構成となして、「噴射口」を囲むように設けられた閉じた環状(略円形状)に配置して、上記相違点2-2に係る本願補正発明の構成となすことは当業者が容易になし得たことである。 (ウ)上記相違点2-3について検討する。 液浸式のリソグラフィ装置において、液浸液のメニスカスの周りに開口を介してCO2(二酸化炭素)を供給することは、引用文献3に「液浸液のメニスカスの周りにCO2雰囲気を形成し、液浸液へと気体が入ろうとも液浸液に溶解するようにするために、気体供給開口をメニスカス釘付け特徴部の半径方向外側に設け、二酸化炭素は気体供給開口を通じて供給されるリソグラフィ装置。」(引用文献3に記載された事項)、及び、引用文献4に「二酸化炭素は、流体ハンドリング構造と、対向表面の基板テーブル上の基板との間に延在するメニスカスの半径方向外側に流体ハンドリング構造内の開口を介して供給されるリソグラフィ装置。」(引用文献4に記載された事項)と記載されているように周知の技術的事項であるから、引用発明2の「噴射口」及び「吹き出し口」が供給する気体をCO2ガスとすることは当業者が容易に想到し得たことである。 そして、当該「噴射口」及び「吹き出し口」が供給するCO2ガスとして、格別他のガスを混合しなければ、実質的に純粋なCO2ガスを供給することとなることは、本願優先日当時の技術常識である。 さらに、引用発明2の「噴射口」及び「吹き出し口」を、あえて光路空間から不必要に離れた位置に配置する必要性はなく、光路空間の近くの適宜の位置に配置されるものであると解される。 したがって、上記周知の技術的事項を踏まえて、上記相違点2-3に係る本願補正発明の構成となすことは、当業者が容易になし得たことである。 (エ)よって、本願補正発明は、引用発明2及び周知の技術的事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。 (3-3)請求人の主張 ア 審判請求人は、審判請求書の「【請求の理由】」、「3.本願発明が特許されるべき理由」、「(2)進歩性」の36~47行において、 「しかし、第2気体供給部(62)は、断面図(図19(B))においてのみ図示されており、平面視においてどのような形状に形成されているのかは不明です。引用文献1に記載の発明は、結像エラーの増大を招くことなく、第1気体供給部(61)からのCO2ガスの流量の増大に伴うウォーターマークの発生を回避することを課題としておらず、また、そのような課題を解決するための指針も提示しておりません。このような事情に鑑みれば、引用文献1に接した当業者が、結像エラーの増大を招くことなく、第1気体供給部(61)からのCO2ガスの流量の増大に伴うウォーターマークの発生を回避するための手段として、第2気体供給部(62)の平面視における形状を、第1気体供給部(61)を囲むように『閉じた形』にするという着想を試みたはずであるとは言えないものと思料致します。」 また、同54~69行において、 「噴射口(32)及び吹き出し口(36)から供給されるガスがCO2ガスであるのか否かは、引用文献2の記載からは不明であるものの、液浸流体を収容する空間の半径方向外側にCO2ガスを供給することは、引用文献3,4に記載されているように、周知の技術常識です。しかし、吹き出し口(36)は、断面図(図5)においてのみ図示されており、平面視においてどのような形状に形成されているのかは不明です。引用文献2に記載の発明は、結像エラーの増大を招くことなく、噴射口(32)からのガスの流量の増大に伴うウォーターマークの発生を回避することを課題としておらず、また、そのような課題を解決するための指針も提示しておりません。このような事情に鑑みれば、引用文献2に接した当業者が、結像エラーの増大を招くことなく、噴射口(32)からのガスの流量の増大に伴うウォーターマークの発生を回避するための手段として、吹き出し口(36)の平面視における形状を、噴射口(32)を囲むように『閉じた形』にするという着想を試みたはずであるとは言えないものと思料致します。」 と主張する。 イ しかしながら、上記「(3-1)」「イ」「(イ)」で検討したとおりであって、引用発明1が、「結像エラーの増大を招くことなく、第1気体供給部(61)からのCO2ガスの流量の増大に伴うウォーターマークの発生を回避することを課題としておらず、また、そのような課題を解決するための指針も提示して」いないものであっても、引用発明1の「第2気体供給部」をXY平面で平面視した場合には、光路の周囲に四角形の仮想線に沿うように光路を囲むように閉じた形を形成している「第1気体供給部」の外側に「第1気体供給部」の配置と同様に配置する構成となして、「第1気体供給部」の周囲に四角形の仮想線に沿うように光路を囲むように閉じた形を形成して、上記相違点1-2に係る本願補正発明の構成となすことは当業者が容易になし得たことであり、また、上記「(3-2)」「イ」「(イ)」で検討したとおりであって、引用発明2が、「結像エラーの増大を招くことなく、噴射口(32)からのガスの流量の増大に伴うウォーターマークの発生を回避することを課題としておらず、また、そのような課題を解決するための指針も提示して」いないものであっても、引用発明2の「吹き出し口」を平面視において、光路空間、供給口及び回収口を囲むように設けられた環状(略円形状)に配置されている「噴射口」の外側に「噴射口」の配置と同様に配置する構成となして、「噴射口」を囲むように設けられた環状(略円形状)に配置して、上記相違点2-2に係る本願補正発明の構成となすことは当業者が容易になし得たことであるから、上記請求人の主張は採用できない。 (4)むすび(補正の却下の決定のむすび) 以上のとおり、本願補正発明は、引用発明1に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであり、あるいは、引用発明2及び周知の技術的事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができないから、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。 4 補正の却下の決定についてのむすび 上記3の検討によれば、本願補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するものであるから、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 第3 本願発明について 1 本願発明 上記のとおり、本願補正は却下されたので、本願の特許請求の範囲の各請求項に係る発明は、平成30年8月8日の手続補正による特許請求の範囲の請求項1ないし15に記載されたとおりのものであるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、前記「第2」[理由]「1 補正の内容」において、本願補正前のものとして示したとおりのものである。 2 刊行物の記載及び引用発明 前記「第2」[理由]「3」「(2)」のとおりである。 3 対比・判断 前記「第2」[理由]「1 補正の内容」のとおり、本願補正は、補正前の請求項1において、「少なくとも1つのガス供給開口」に関して、「前記少なくとも1つのガスナイフ開口を囲むように平面視において閉じた形を形成する」との限定を付加するものである。 したがって、本願発明は、前記「第2」[理由]「3」「(3)」で検討した本願補正発明を特定するための事項である、「前記少なくとも1つのガスナイフ開口を囲むように平面視において閉じた形を形成する」との限定を省いたものである。 これに対して、前記「第2」[理由]「3」「(3)」で検討したとおり、本願補正発明は、引用発明1に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであり、あるいは、引用発明2及び周知の技術的事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができないものである。 そうすると、上記限定を省いた本願発明も、引用発明1に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであり、あるいは、引用発明2及び周知の技術的事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができないものである。 4 むすび 以上のとおり、本願発明は、引用発明1に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであり、あるいは、引用発明2及び周知の技術的事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。 したがって、本願の他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2019-005505

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