特許訂正審判
2017-390096
遊技機
- 審判番号
- 2017-390096
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2015-141674
- 登録番号
- 特許第6119084号(P6119084)
- 請求日
- 2017年09月25日
- 審決日
- 2017年11月06日
- 公報発行日
- 2018年02月23日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】株式会社 サンセイアールアンドディ
- 【請求人代理人】松浦 弘
- 審判長/審判官
- 審判長 瀬津 太朗
- 審判官 青木 洋平
- 審判官 川崎 優
- 分類
- P141 .852-Y (A63F) / P141 .853-Y (A63F)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第5項、特許法第126条第7項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特許第6119084号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
特許第6119084号の明細書及び特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正明細書及び特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本件訂正審判の請求に係る特許第6119084号(以下「本件特許」という。)は、平成27年7月15日の出願であって、平成29年4月7日にその特許権の設定登録がなされ、平成29年9月25日に本件訂正審判の請求がなされたものである。
第2 請求の趣旨
本件訂正審判の請求の趣旨は、本件特許の明細書及び特許請求の範囲を、本件審判請求書に添付した訂正明細書及び特許請求の範囲のとおり訂正することを認める、との審決を求めるものである。
第3 訂正の内容
1 訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1に
「前記左上側通路に対して下方にずれかつ前記左上側通路の右方で左右方向に延びて前記減速屈曲部の右側部分を構成する右上側通路」とあるのを、
「前記左上側通路に対して下方にずれかつ前記左上側通路の右方で左右方向に延びて前記減速屈曲部の右側部分を構成する右下側通路」に訂正する。(下線部は訂正箇所を表す。以下も同様。)
2 訂正事項2
明細書の段落【0006】に
「前記左上側通路に対して下方にずれかつ前記左上側通路の右方で左右方向に延びて前記減速屈曲部の右側部分を構成する右上側通路」とあるのを、
「前記左上側通路に対して下方にずれかつ前記左上側通路の右方で左右方向に延びて前記減速屈曲部の右側部分を構成する右下側通路」に訂正する。
第4 当審の判断
1 訂正事項1
(1)訂正の目的について
訂正前の請求項1には、
「前記右打導入通路の一部が前記屈曲通路になっていて、
前記右打導入通路のうち前記屈曲通路より左側部分を上下方向に屈曲させてなる減速屈曲部と、を備え」との記載があり、この記載によれば、「減速屈曲部」は、「右打導入通路のうち前記屈曲通路より左側部分を上下方向に屈曲させてなる」構造である。
また、訂正前の請求項1には、上記記載に続けて、
「前記右打導入通路は、左右方向に延びて前記減速屈曲部の左側部分を構成する左上側通路と、前記左上側通路に対して下方にずれかつ前記左上側通路の右方で左右方向に延びて前記減速屈曲部の右側部分を構成する右上側通路と、前記左上側通路と前記右下側通路との間を連絡して前記減速屈曲部の途中部分を構成する中間通路とを有し」との記載があり、この記載によれば、「減速屈曲部」は、左側部分を「左上側通路」によって、右側部分を「右上側通路」によって、途中部分を「中間通路」によって構成される構造であり、「右上側通路」は、「前記左上側通路に対して下方にずれかつ前記左上側通路の右方で左右方向に延びて」いる構造である。
これらのことから、「減速屈曲部」は、右打導入通路のうち前記屈曲通路より左側部分を上下方向に屈曲させてなる構造であり、該減速屈曲部の右側部分を構成する「右上側通路」は、減速屈曲部の左側部分を構成する左上側通路に対して下方にずれかつ前記左上側通路の右方で左右方向に延びている構造であるので、位置的関係でいうと「右上側通路」は、減速屈曲部の右側部分であって下側に位置する通路であるといえる。
また、訂正前の請求項1に「前記左上側通路と前記右下側通路との間を連絡して前記減速屈曲部の途中部分を構成する中間通路とを有し」と記載されていたが、この記載よりも前に「前記」にあたる「右下側通路」という記載はない。
次に、訂正前の明細書の段落【0038】「右打導入通路Rcは、左端部に減速屈曲部42を備えている。詳細には、右打導入通路Rcは、上側流下規制部24Aの頂上部24T上の上側通路45と、上側通路45の右方で上側通路45から遊技球1球分下方にずれて延びた下側通路46と、上側通路45と下側通路46との間を連絡する中間通路43とを有していて、これら上側通路45、下側通路46、中間通路43により、減速屈曲部42が構成されている」との記載から、訂正前の明細書には、減速屈曲部42は、上側通路45と、上側通路45の右方で上側通路45から遊技球1球分下方にずれて延びた下側通路46と、上側通路45と下側通路46との間を連絡する中間通路43とにより構成されていることが記載されているといえ、【図5】及び【図6】からも、上記のことが看取できる。
なお、願書に最初に添付した明細書には、「右上側通路」という記載はない。
そうすると、訂正前の請求項1に記載される「前記左上側通路に対して下方にずれかつ前記左上側通路の右方で左右方向に延びて前記減速屈曲部の右側部分を構成する右上側通路」の「右上側通路」との記載は、「右下側通路」の誤記であると認められる。
以上のことから、当該訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書第2号に規定する誤記の訂正を目的とするものに該当する。
(2)新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張又は変更の有無について
願書に最初に添付した明細書の段落【0038】の記載も上記(1)に示した段落【0038】の記載のとおりであって、上記訂正事項1は、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「願書に最初に添付した明細書等」という。)のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではなく、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内のものである。
また、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更はなく、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。
したがって、訂正事項1は、特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。
2 訂正事項2
(1)訂正の目的について
訂正事項2は、上記訂正事項1にかかる訂正に伴って、特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載との整合を図るため、明細書の【0006】の記載を訂正後の請求項1の内容に合わせて訂正するものである。
したがって、訂正事項2は、特許法第126条第1項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
(2)新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張又は変更の有無について
訂正事項2は、上記1(2)で検討したのと同様の理由により、願書に添付した明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではなく、願書に添付した明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。また、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更をもたらすものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。
したがって、訂正事項2は、特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。
第5 独立特許要件について
訂正事項1による訂正後の特許請求の範囲に記載された事項により特定される発明について、特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由は見いだせない。
よって、訂正事項1は、特許法第126条第7項の規定に適合するものである。
なお、訂正事項2は、特許法第126条第1項ただし書第3号の「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものであるから、特許法第126条第7項の規定は適用されない。
第6 むすび
以上のとおりであるから、本件訂正審判の請求に係る訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ同法同条第5項、第6項及び第7項の規定に適合するものである。また、本件訂正審判の請求に係る訂正事項2は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ同法同条第5項及び第6項の規定に適合するものである。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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