特許訂正審判
2017-390047
制御プログラム、制御方法及びコンピュータ
- 審判番号
- 2017-390047
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2017-026390外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2017年06月07日
- 審決日
- 2017年07月11日
- 公報発行日
- 2017年10月27日
- 結論
- 訂正認容
- 分類
- P141 .852-Y (A63F)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項、特許法第126条第7項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特許第6129453号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
特許第6129453号の明細書及び特許請求の範囲を審判請求書に添付された訂正明細書及び特許請求の範囲のとおり,訂正することを認める。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
手続の経緯の概要は以下のとおりである。
平成29年 2月15日 出願(特願2017-26390号(特願2016-131109号(平成28年 6月30日出願)の分割出願))
平成29年 3月 6日 特許査定
平成29年 4月21日 設定登録(特許第6129453号)
平成29年 6月 7日 本件審判の請求
第2 請求の趣旨
平成29年6月7日に提出された審判請求書による訂正(以下「本件訂正」という。)の趣旨は,本件特許第6129453号(以下「本件特許」という。)の願書に添付した明細書及び特許請求の範囲を,訂正請求書に添付した訂正明細書,特許請求の範囲のとおり,訂正することを求めるものである。
第3 訂正の内容
訂正内容は,以下のとおりである(下線は,当審で付した。以下も同じ。)。
1 訂正事項1
特許請求の範囲の請求項5に「プイレヤ」と記載されているのを,「プレイヤ」に訂正する。
2 訂正事項2
明細書の段落【0011】,【0089】,【0119】,【0120】,【0122】に「プイレヤ」と記載されているのを,「プレイヤ」に訂正する。
3 訂正事項3
明細書の段落【0062】に「図5(d)に示す結果画面530は,攻撃選択画面510で攻撃ボタン514が押下されて攻撃が実行され,実行プレイヤが敗北した場合に表示される。」と記載されているのを,「図5(d)に示す結果画面530は,攻撃選択画面510で攻撃ボタン514が押下されて攻撃が実行され,実行プレイヤが勝利した場合に表示される。」に訂正する。
4 訂正事項4
明細書の段落【0129】に「一方,関連付け部334は,実行プレイヤが勝利した場合,対戦に敗北した旨,対戦により付与された付与ポイント,実行プレイヤ及び相手プレイヤに関する情報等を配置した結果画面530を表示するための表示データを作成する。」と記載されているのを,「一方,関連付け部334は,実行プレイヤが勝利した場合,対戦に勝利した旨,対戦により付与された付与ポイント,実行プレイヤ及び相手プレイヤに関する情報等を配置した結果画面530を表示するための表示データを作成する。」に訂正する。
第4 当審の判断
1 訂正の目的について
(1) 訂正事項1について
訂正前の「プイレヤ」は,一般的な技術用語ではなく,日本語としても意味が不明な用語である。
特許請求の範囲の請求項5において「プイレヤ」と記載されているのは一箇所のみであって,他の箇所は全て「プレイヤ」となっている。
また,請求項5において,「勝利したプレイヤ」に関する記載と,「敗北したプレイヤ」に関する記載が,以下に摘記するように対になっている。
・「勝利したプレイヤの前記基準値と,勝利したプレイヤが所属するグループに所属する各プレイヤの前記基準値の関係」
・「敗北したプレイヤの前記基準値と,敗北したプイレヤが所属するグループに所属する各プレイヤの前記基準値の関係」
そして,上記摘記した記載から,「『勝利』または『敗北』したプレイヤ」の「前記基準値」と,「『勝利』または『敗北』したプレイヤ」が所属するグループに所属する「各プレイヤの前記基準値の関係」が対応付けられていることは明らかであるから,訂正前の「プイレヤ」は,「プレイヤ」の誤記であると認められる。
したがって,訂正事項1は,誤記の訂正を目的とするものに該当し,特許法第126条第1項ただし書き第2号に掲げる事項を目的とするものである。
(2) 訂正事項2について
訂正前の「プイレヤ」は,一般的な技術用語ではなく,日本語としても意味が不明な用語である点は,「(1) 訂正事項1について」で,検討したとおりである。
ア 明細書の段落【0011】
段落【0011】は,請求項5を説明した箇所であるから,訂正事項1と同じ理由で,訂正前の「プイレヤ」は,「プレイヤ」の誤記であると認められる。
イ 明細書の段落【0089】
本件の明細書には以下の記載がある。
「【0076】
図8(a)は,プレイヤを管理するプレイヤテーブルを示す。プレイヤテーブルには,各プレイヤについて,当該プレイヤの識別番号(プレイヤID),パスワード,名前,アバタ画像のファイル名,所有アイテムID,対戦パラメータ,体力,合計ポイント,グループID等の情報が関連付けて記憶される。」
「【0079】
図8(b)は,各プレイヤが分類された各グループを管理するグループテーブルを示す。グループテーブルには,各グループについて,そのグループの識別番号(グループID),所属プレイヤID,センタの識別番号(センタID),名称(センタ名),センタ画像のファイル名,相手グループID,センタ被攻撃回数,合計ポイント等が関連付けて記憶される。」
「【0089】
特に,表示データ作成部332は,進行制御部331から攻撃選択画面510,600を表示するための表示データの作成が指示された場合,攻撃選択画面要求に含まれる実行プレイヤのプレイヤIDを特定し,プレイヤテーブルから,実行プレイヤのプレイヤIDに対応するグループIDを抽出する。表示データ作成部332は,グループテーブルから,抽出したグループIDに対応する相手グループIDを特定し,特定した相手グループIDに対応する相手グループのセンタID,センタ名,センタ画像,センタ被攻撃回数及び所属プレイヤIDを抽出する。(以下省略)」
上記記載から,「所属プレイヤID」は,「グループテーブル」に記憶され,「グループテーブル」から抽出されること,各プレイヤの「プレイヤ名,アバタ画像及び対戦パラメータ」は,「プレイヤテーブル」に記憶されることが理解できる。
そして,訂正箇所を含む訂正前の段落【0089】の「表示データ作成部332は,プレイヤテーブルから,抽出した所属プイレヤIDに対応するプレイヤ名,アバタ画像及び対戦パラメータ(防御基準値)を抽出する。」との記載のうち,「所属プイレヤID」は,プレイヤテーブルからプレイヤ名,アバタ画像及び対戦パラメータ(防御基準値)を抽出する前に,抽出したものであることは,文脈上明らかである。
とすれば,上記「所属プイレヤID」は,「グループテーブル」に記憶され,「グループテーブル」から抽出される「所属プレイヤID」に他ならないから,訂正前の段落【0089】の「所属プイレヤID」は,「所属プレイヤID」の誤記であることは明らかである。
つまり,訂正前の「プイレヤ」は,「プレイヤ」の誤記であると認められる。
ウ 明細書の段落【0119】
訂正箇所を含む訂正前の段落【0119】には「各プイレヤが有する特殊効果」と記載されている。
そして,同段落【0119】の「相手プレイヤのキャラクタの各基準値を増大するための手段は,アイテムに限定されず,例えば各プイレヤが有する特殊効果,各プレイヤによる所定のイベントの実行,各プレイヤによる所定の相手との対戦等でもよい。」との記載を踏まえると,相手プレイヤのキャラクタの各基準値を増大するための手段の一として,訂正前の段落【0119】の「各プイレヤ」は,「各プレイヤ」の誤記であることは明らかである。
つまり,訂正前の「プイレヤ」は,「プレイヤ」の誤記であると認められる。
エ 明細書の段落【0120】及び【0122】
段落【0120】及び【0122】は,請求項5を説明した箇所であるから,訂正事項1と同じ理由で,訂正前の「プイレヤ」は,「プレイヤ」の誤記であると認められる。
以上のことより,訂正事項2は,誤記の訂正を目的とするものに該当し,特許法第126条第1項ただし書き第2号に掲げる事項を目的とするものである。
(3) 訂正事項3について
訂正事項3を含む段落【0062】に「結果画面530では,対戦結果531として対戦に勝利した旨が表示される。」と記載されるとおり,結果画面530は,勝利した場合に表示される画面である。
さらに,段落【0062】と対をなす記載である段落【0059】に「図5(c)に示す結果画面520は,攻撃選択画面510で攻撃ボタン514が押下されて攻撃が実行され,実行プレイヤが敗北した場合に表示される。結果画面520には,対戦結果521,実行プレイヤに関する情報522及び対戦した相手プレイヤに関する情報523等が表示される。」とあるとおり,敗北した場合に表示される画面は「結果画面520」である。
よって,「結果画面530」が,「敗北した場合に表示される」とした訂正前の記載は,「勝利した場合に表示される」の誤記であることは明らかである。
したがって,訂正事項3は,誤記の訂正を目的とするものに該当し,特許法第126条第1項ただし書き第2号に掲げる事項を目的とするものである。
(4) 訂正事項4について
訂正箇所を含む段落【0129】の「一方,関連付け部334は,実行プレイヤが勝利した場合,対戦に敗北した旨,対戦により付与された付与ポイント,実行プレイヤ及び相手プレイヤに関する情報等を配置した結果画面530を表示するための表示データを作成する。」において,勝利した場合に,対戦に敗北した旨を表示することは,当該技術分野の技術常識からみて意味不明であり,「結果画面530」は,「(3) 訂正事項3について」で検討したとおり,勝利した場合に表示される画面である。
よって,訂正前の「対戦に敗北した旨」は,「対戦に勝利した旨」の誤記であることは明らかである。
したがって,訂正事項4は,誤記の訂正を目的とするものに該当し,特許法第126条第1項ただし書き第2号に掲げる事項を目的とするものである。
2 新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張又は変更の存否について
訂正事項1乃至4によって訂正された事項は,願書に添付した明細書又は図面に記載された事項に基づいたものであって,願書に添付した明細書又は図面のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において,新たな技術的事項を導入するものではなく,願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてされたものである。
したがって,特許法第126条第5項の規定に適合する。
また,訂正事項1乃至4によって,訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更はないから,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものでもない。
したがって,訂正事項1乃至4は特許法第126条第6項の規定に適合する。
3 独立特許要件について
上記訂正事項により訂正された訂正後の請求項1乃至9に係る発明が特許出願の際独立して独立して特許を受けることができるか検討すると,訂正後の請求項1乃至9に係る発明が特許出願の際独立して特許を受けることができない理由を発見することはできない。
したがって,上記訂正事項は,特許法第126条第7項の規定に適合する。
第5 むすび
以上のとおりであるから,本件訂正審判の請求は,特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる事項を目的とするものである。
また,同条第5項,第6項,及び第7項の規定にも適合する。
よって,結論のとおり審決する。
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