特許異議申立
2025-700723
多結晶シリコンの搬送装置および多結晶シリコンの搬送方法
- 審判番号
- 2025-700723
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 特願2024-566797
- 登録番号
- 7614470
- 請求日
- 2025年07月14日
- 審決日
- 2026年02月18日
- 公報発行日
- 2026年03月27日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】株式会社トクヤマ
- 【権利者代理人】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
- 【異議申立人】中川 賢治
- 審判長/審判官
- 審判長 石井 孝明
- 審判官 鎌田 哲生
- 審判官 中屋 裕一郎
- 分類
- P1652.121-Y (B65G)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第7614470号発明「多結晶シリコンの搬送装置および多結晶シリコンの搬送方法」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。
結論
結 論
特許第7614470号の請求項1~5及び7に係る特許を維持する。
理由
理 由
1 手続の経緯
特許第7614470号(以下「本件特許」という。)の請求項1~7に係る特許についての出願は、2024年(令和6年)8月16日(優先権主張 令和5年9月28日)を国際出願日とする出願であって、令和7年1月6日にその特許権の設定登録がされ、令和7年1月15日に特許掲載公報が発行された。その後、本件特許の請求項1~5及び7に係る特許に対し、令和7年7月14日に特許異議申立人中川賢治(以下「申立人」という。)は、特許異議の申立てを行った。
2 本件特許に係る発明
本件特許の請求項1~5及び7の特許に係る発明は、それぞれ、その特許請求の範囲の請求項1~5及び7に記載された事項により特定される次のとおりのものである。
「【請求項1】
多結晶シリコンが搬出される搬出端部を有し、前記多結晶シリコンを搬送して前記搬出端部から前記多結晶シリコンを外部に搬出する搬送部と、
前記搬送部の上において前記多結晶シリコンを複数の方向から検知する第1センサと、
前記第1センサによる前記多結晶シリコンの検知結果に基づき、前記搬送部の駆動を制御する制御部と、を備えることを特徴とする多結晶シリコンの搬送装置。
【請求項2】
前記第1センサは、前記多結晶シリコンを互いに異なる方向から検知するように設けられた複数のレーザーセンサであり、
前記制御部は、前記複数のレーザーセンサのうち少なくとも1つのレーザーセンサが前記多結晶シリコンを検知したことに基づき、前記搬送部の駆動を制御することを特徴とする請求項1に記載の多結晶シリコンの搬送装置。
【請求項3】
前記搬送部は、振動することにより前記多結晶シリコンを搬送する振動フィーダを含むことを特徴とする請求項2に記載の多結晶シリコンの搬送装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記第1センサによって前記多結晶シリコンが検知された場合、前記搬送部の駆動を一時停止させることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の多結晶シリコンの搬送装置。
【請求項5】
前記第1センサは、前記搬出端部の近傍において前記多結晶シリコンを複数の方向から検知することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の多結晶シリコンの搬送装置。」
「【請求項7】
多結晶シリコンが搬出される搬出端部を有する搬送部により、前記多結晶シリコンを搬送して前記搬出端部から前記多結晶シリコンを外部に搬出する搬送工程と、
前記搬送部の上において前記多結晶シリコンを複数の方向から検知する検知工程と、
前記検知工程による前記多結晶シリコンの検知結果に基づき、前記搬送部の駆動を制御する制御工程と、を含むことを特徴とする多結晶シリコンの搬送方法。」
3 申立理由の概要
特許異議申立人中川賢治は、主たる証拠として特表2009-532319号公報(甲第1号証、以下「甲1」という。)及び従たる証拠として特開2021-155323号公報(甲第2号証、以下「甲2」という。)、特開2004-198297号公報(甲第3号証、以下「甲3」という。)、特開平10-236630号公報(甲第4号証、以下「甲4」という。)、特開2021-80049号公報(甲第5号証、以下「甲5」という。)、及び特表2018-524163号公報(甲第6号証、以下「甲6」という。)を提出し、請求項1~5及び7に係る特許は特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであるから、請求項1~5及び7に係る特許を取り消すべきである旨主張する。
4 甲各号証の記載
(1)甲1について
ア 甲1には、以下の事項が記載されている(下線は当審で付したものである。以下同様。)。
「【技術分野】
【0001】
本発明は、多結晶シリコンの破片(Bruchstuecke)を柔軟に分級するための装置および方法に関する。」
「【0005】
本発明の課題は、破砕された多結晶シリコン(ポリシリコン)の、有利にはそのポリ破片の長さおよび/または面積に従った柔軟な分級を可能にする装置を提供することであった。その際、破片の長さは、破片の表面上の2点間の最も長い直線として定義される。その際、破片の面積は、破片の平面に投影された最も大きい陰影面として定義される。」
「【0014】
ポリシリコンの残留成分の選別は、画像技術およびセンサー技術における従来技術である全ての基準に従って行われうる。有利には光電子式選別が使用される。該選別は、ポリシリコンの破片の長さ、面積、形、形態、色および質量からの群から選択された1つ以上の基準、とりわけ有利には1~3つの基準に従って行われる。とりわけ有利には、該選別はポリシリコンの破片の長さおよび面積に従って行われる。
有利には、シリコンの残留成分は、1つ以上の光電子式選別装置によってさらなる画分に分離される。有利には、ツリー構造の形で配置されている2つ、3つのまたはそれより多い光電子式選別装置が使用される。光電子式選別装置の光学的な画像認識は、"実際の"長さまたは面積が測定されるという利点を有する。これにより従来の機械的な篩別法と比べて、そのつど所望されたパラメータに従った破片のより正確な分離が可能になる。有利には、光電子式選別装置として、US6,265,683B1にかまたはUS6,040,544Aに記載されているような装置が用いられる。それゆえこれらの文献が光電子式選別装置の詳細に関して指摘される。この光電子式選別装置は、ポリ破片を個別化するための装置およびポリ破片のためのすべり面(その際、該すべり面の角度は水平に位置調節が可能である)ならびに放射線源(該放射線源の放射線経路を通ってポリ破片が落下する)および形状検出装置(該装置は分級物の形状を、偏向装置を制御するコントロールユニットに伝送する)を包含する。
【0015】
有利には、全ての光電子式選別段において生成物流は、組み込まれた振動コンベヤーの溝を介して個別化され、かつシュートを介して自由落下し、長さ、面積、体積(質量)、形、形態および色の群から選択された1つ以上の選別パラメータに従って分級を行う1つ以上のCCD色配列型カメラ(Farbzeilenkamera)を通過する。該破片のパラメータ認識のために、代替的に従来技術に公知の全ての電子センサー技術が使用されうる。測定値は上位に置かれた(uebergeordnete)制御装置および調節装置に伝達され、かつ例えばマイクロプロセッサーによって評価される。その際、生成物流からの破片を排出させるかまたは通過させるかどうかは、解決策(Rezept)において規定された選別基準との比較によって決められる。有利には、排出はノズルを介して圧縮空気パルスによって行われ、その際、圧力は、この解決策により、上位に置かれた制御部において調整可能である。その際、例えば画像認識装置下に配置されたバルブブロックを介して分離チャネル(圧縮空気ブロック)が制御され、かつ粒度に応じて配分された圧縮空気パルスがかけられる。
【0016】
それゆえ有利には、本発明による装置には上位に置かれた制御部が備え付けられており、該制御部により、ポリ破片がそれに従って選別される選別パラメータおよび/またはポリ破片の運搬に影響を与える装置パラメータ(例えば運搬速度)を装置の個々の部分において柔軟に調整することが可能となる。有利には、ポリ破片がそれに従って選別される選別パラメータは、とりわけ有利には破片の長さ、面積、形態、色または形の群から選択された上記のパラメータを有する。
【0017】
有利には、上位に置かれた制御部は、以下で挙げられた装置の部分:
―コンベヤーの溝の流量(例えば、アンバランスモーターの周波数の変化を介して)
―機械的な篩の振動周波数
―選別のパラメータ(破片の面積、長さ、色または形態、有利には長さおよび/または面積の限界)
―吐出ユニット(Ausblaseeinheiten)におけるフィード圧力
の1つ以上を変える。」
「【0020】
該装置の有利な一実施態様は、機械的な篩別装置および/または光電子式選別装置に、分級されたポリシリコンの破片の定義されたパラメータのための測定装置が備え付けられており、かつこの測定装置は上位に置かれた制御装置および調節装置と結び付けられており、該装置は測定されたパラメータを統計学的に評価し、かつ所定のパラメータと比較し、かつ測定されたパラメータと所定のパラメータとの偏差が生じた際に、光電子式選別装置もしくは選別装置全体の選別パラメータの調整(例えば、機械的な篩別装置の周波数またはポリ破片の運搬速度)または解決策の選択を、その時に測定されたパラメータが所定のパラメータに合うように変化させることができることを特徴とする。」
「【0039】
有利には、本発明による装置の上位に置かれた制御部での前調整された解決策が選択される。該解決策においては、選別装置の全てのパラメータおよび調節の調整値が定められている。有利には、生成物パラメータの測定ならびにポリシリコン破片の分級は以下で記載されているように行われる:
第一の機械的な篩別段の大きい粒子は、多段階の光電子式分離装置に供給される。全ての光電子式選別段において生成物流は、組み込まれた振動コンベヤーの溝を介して個別化され、かつシュートを介して自由落下し、長さ、面積、体積、形、形態および色の任意の組み合わせにおける1つ以上のパラメータに従って分級を行う1つ(以上)のCCD色配列型カメラを通過する。破片のパラメータ認識のために、代替的に従来技術に公知の全ての電子センサー技術が使用されうる。測定値は上位に置かれた制御装置および調節装置に伝達され、かつ例えばマイクロプロセッサーによって評価される。その際、生成物流からの破片を排出させるかまたは通過させるかどうかは、解決策において規定された選別基準との比較によって決定される。有利には、排出は圧縮空気パルスによって行われ、その際、圧力は、この解決策により、上位に置かれた制御部において調整可能である。その際、例えば画像認識装置下に配置されたバルブブロックを介して分離チャネル(圧縮空気ブロック)が制御され、かつ粒度に依存する、配分された圧縮空気パルスがかけられる。通過流および放出流(Abweisstrom)はその後、別々に連行され、次の光電子式選別段に供給される。代替的に、排出は水圧的または機械的に行ってもよい。意想外にも、長さに関してそのつどより小さい画分が吐出される場合、この画分はより高い粒子数を有するにも関わらず、より高い選別精度が達成されることが確かめられた。つまり従来技術からは、選別精度は放出成分の増大とともに低下すること、すなわち粒子数に関して“より小さい”画分における吐出(水力/機械的な除去)が、破片のより正確な分離をもたらすことが予想されうる。しかし意想外にも、長さ、または破片の面積分離に関して逆の運転方式により破片のより正確な分離が得られる。」
ここで、「生成物流は、組み込まれた振動コンベヤーの溝を介して個別化され、かつシュートを介して自由落下し、」との記載(【0039】)に照らせば、多結晶シリコンは、振動コンベヤーの次にシュートによって運搬されるのであるから、振動コンベヤーは当然に、そのどこかに多結晶シリコンを振動コンベヤーからシュートへと移行させる部分(以下「移行部」という。)を有するといえる。
したがって、甲1には、次の発明(以下、「甲1発明1」、「甲1発明2」という。)が記載されていると認められる。
(甲1発明1)
「多結晶シリコンをシュートへ移行させる移行部を有する振動コンベヤーであって、前記多結晶シリコンを運搬して前記移行部から前記多結晶シリコンをシュートへ移行させる前記振動コンベヤーと、
シュートを介して自由落下して通過する多結晶シリコンのパラメータを測定する1つ以上のCCD色配列型カメラと、
前記CCD色配列型カメラによる前記多結晶シリコンの測定されたパラメータに基づき、前記振動コンベヤーの運搬速度を調整する制御部と、を備える多結晶シリコンを運搬する装置。」
(甲1発明2)
「多結晶シリコンをシュートへ移行させる移行部を有する振動コンベヤーにより、前記多結晶シリコンを運搬して前記移行部から前記多結晶シリコンをシュートへ移行させる行程と、
シュートを介して自由落下して通過する多結晶シリコンのパラメータを測定する行程と、
前記多結晶シリコンのパラメータを測定する行程で測定されたパラメータに基づき、前記振動コンベヤーの運搬速度を調整する行程と、を含む多結晶シリコンを運搬する方法。」
(2)甲2について
甲2には、以下の事項が記載されている。
「【請求項1】
容器内又は台上に置かれた1以上の多結晶シリコン塊の表面にレーザ光を照射するとともに、前記多結晶シリコン塊が置かれた容器又は台を移動させるか、又はレーザ光を移動させることにより、前記多結晶シリコン塊の表面に付着又は吸着した異物を除去する多結晶シリコン塊のクリーニング方法。」
「【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体の原料として使用される多結晶シリコン塊をクリーニングする方法に関する。更に詳しくは、レーザ光を用いて多結晶シリコン塊の表面をクリーニングする方法に関するものである。」
「【0022】
<第1の実施形態>
図1に示すように、本実施形態のレーザクリーニング装置10は、加工ヘッド11と本体制御部12を備える。本体制御部12は、レーザ発振器13と、加工ヘッド11及びレーザ発振器13を制御する制御部14を備える。加工ヘッド11には、レーザ発振器13からパルス発振されたレーザ光を反射する反射ミラーが取付けられた軸を回転制御するガルバノスキャナー(図示せず)が内蔵されている。
【0023】
レーザクリーニング装置10の下方には、上部が開口した容器1が置かれ、その容器1内に被クリーニング物として、複数個(図1では6個)の多結晶シリコン塊2が重ならないように置かれている。これらの多結晶シリコン塊2の表面には、図2に示すように、異物4が付着している。異物としては、有機物等の肉眼で見えない不純物が例示される。図2において、図1と同じ要素には同じ符号を付している。なお、多結晶シリコン塊が置かれる容器1の代わりに、図3及び図4に示すように、表面が平坦な台5でもよい。容器1又は台5の材質は、石英又はシリコンの他に、樹脂や紙等であってもよい。」
「【0025】
レーザクリーニング装置10のレーザ光の強度は、500kJ/m2以下が好ましい。レーザ光の照射によるシリコン塊の表面温度が瞬間的に300℃~600℃に上昇することによって不純物の揮発が生じていると考えられ、パルス幅の短いレーザ光を使用すれば、加熱領域が限定されるため、このレーザ光の強度は1kJ/m2程度であっても不純物除去の効果を期待することができる。
シリコン塊は不定形の破砕物であり、レーザ光をシリコン塊の全表面に均一かつ完全に照射することは事実上困難である。シリコン塊表面の不純物を除去するため、このレーザ光をシリコン塊に照射する面積は、シリコン塊の表面積の少なくとも80%以上であることが好ましい。95%以上であることが更に好ましい。このためには、例えば、石英ガラスのようなレーザ光を透過する台上にシリコン塊を重なりがないように並べて上下両面からレーザ光を照射する方法などが挙げられる。
【0026】
このような構成のレーザクリーニング装置10では、加工ヘッド11内のガルバノスキャナーで反射されたレーザ光3を、ガルバノスキャナー内の軸を回転制御することにより、図1のY軸方向に走査し、走査直線6を形成することが好ましい。本実施形態のクリーニング方法では、図1に示すように複数個(図1では2個)の多結晶シリコン塊2のY軸方向全体に、この走査直線6が及ぶように、レーザ光3が照射される。この走査直線6を形成しながら、加工ヘッド11を走査直線6に直交する図1のX軸方向に移動させて、複数個すべて(図1では6個)の多結晶シリコン塊2の表面をレーザクリーニングする。加工ヘッド11をX軸方向に往復移動させたり、また容器内の多結晶シリコン塊2を引っ繰り返して、レーザ光3の走査直線6による照射を繰り返し行ってもよい。
【0027】
レーザ光3の走査直線6のX軸方向の移動により、図2に示すように、多結晶シリコン塊2の表面に付着又は吸着している異物4がレーザ光3を吸収して蒸発するか、又はプラズマ7による衝撃圧力を受けて、多結晶シリコン塊2の表面から除去される。」
「【図1】
[図:0001433106000001.jpg]
」
ここで、甲2の[0023]には、「レーザクリーニング装置10の下方には、上部が開口した容器1が置かれ」と記載されていることから、容器の上方にレーザークリーニング装置10があると認められる。
したがって、甲2には、次の技術的事項が記載されていると認められる。
「容器内又は台上に置かれた1以上の多結晶シリコン塊の表面にレーザ光を照射するとともに、前記多結晶シリコン塊が置かれた容器又は台を移動させるか、又はレーザ光を移動させることにより、前記多結晶シリコン塊の表面に付着又は吸着した異物を除去する多結晶シリコン塊のクリーニング方法。」
(3)甲3について
甲3には、以下の事項が記載されている。
「【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、搬送トレイに載置された苺等の果実等の立体状の被検査体を複数方向から同時に撮像できる画像認識装置の構成に関するものである。」
「【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、各先行技術では、1台のカラービデオカメラで被検査体を一度に一方向からのみ撮像できるだけであるから、例えば、被検査体の上面の画像データのほか、被検査体の下面の画像データを得るには、被検査体を反転装置で180度反転させてから再度撮像する必要があるため、一つの被検査体を判定するために時間が掛かり、作業能率が悪いという問題と、反転装置を必要とするから装置が高価になると共に、例えば苺等のように熟した被検査体の表面が柔らかくデリケートであるものを反転させていると、そのこと自体で被検査体の表面が崩れる等、品質の劣化を招くという問題もあった。
【0005】
本発明は、これらの従来技術の問題点を解決すべくなされたものであって、透明な搬送トレイに載置したままで被検査体を複数の方向から同時に撮像できて、被検査体を傷つけないようにすると共に判定作業を迅速にできる画像認識装置を提供することを目的とするものである。」
「【0012】
図1に示すように、画像認識装置5は、先端にレンズ部7を備えた複数本の光ファイバ6とこの複数の光ファイバ6の基端部を束ねた接続部6aを介して接続される単一のカラービデオカメラ等のカメラ部8とを有する撮像手段9と、この撮像手段9により得られた撮像画面データを処理するコンピュータ等の画像処理装置10と、カラーCRTディスプレイ又はTFT液晶、EL液晶、FED液晶等のカラー液晶ディスプレイ等のカラー表示装置11と、判別結果の出力装置12とを備える。
【0013】
また、判定部Aには、ここで一旦停止させたフリーパン3のIDチップから識別信号を読取るための読取り部15と、前記搬送トレイ2を移送ライン4の上面から適宜寸法だけ浮揚させるための浮揚手段20とが配置されている。」
「【0016】
この構成により、苺1は搬送トレイ2に1個ずつ載置され、その搬送トレイ2はフリーパン3上に載せられて移送ライン4によって移送される。判定部Aでフリーパン3が一旦停止するまでは、前記第1アクチュエータ23を作動させて前記一対の半円弧状の先端部22a,22aの間隔が搬送トレイ2の外周より広い間隔に拡げられ、且つ第2アクチュエータ27の作動により、一対の先端部22a,22aが前記搬送トレイ2上の苺1よりも上の位置に保持されている。これにより、フリーパン3と搬送トレイ2並びに被検査体である苺1はアーム22及び先端部22a,22aと干渉しない。
【0017】
フリーパン3が停止した後、前記第2アクチュエータ27を作動させて、前記一対の先端部22a,22aがフリーパン3の上面と搬送トレイ2の空気溜め部2aとの上下隙間に位置するように下降させた後、第1アクチュエータ23を作動させて、一対の先端部22a,22aの間隔を狭めて、当該一対の先端部22a,22aを搬送トレイ2の空気溜め部2aの下方に位置させる。この状態で、前記供給部25から圧縮空気を一対の筒状のアーム22、22に送り、両先端部22a,22aのノズル24から圧縮空気を噴射させると、その空気が空気溜め部2aで受けられ、苺1を載せた搬送トレイ2が適宜高さまで浮揚する。
【0018】
この浮揚状態の搬送トレイ2の上面及び下面に対して撮像手段9を接近させて、当該搬送トレイ2に載置された苺1の複数の箇所を同時に撮像して、被検査体である苺の大きさ、や品質(等級)を判定するのである。
【0019】
この場合、撮像手段9の実施形態としての前記各光ファイバ6は可撓性を有するものであるので、少なくとも各光ファイバ6の先端部から中途部までをワイヤ状の支持体13にてらせん状に巻回して支持させ、被検査体である苺1の表面の複数の箇所を例えば左右、前後、斜め上下(もしくは真上と真下)の箇所から撮像できるように配置する(図2、図4及び図5参照)。」
「【0021】
前記複数の光ファイバ6により撮像した撮像画面データを一つの表示装置11の画面に一度に表示するように構成する。図示実施形態では、6本の光ファイバが配置されているので、表示装置11には6画面が一度(同時)に表示される。
【0022】
被検査体としての立体状の苺1の品質(等級)を判定するには、その被検査体の大きさと、表面の熟した色(赤み)の度合いと、その色の分布面積の大小等を判別するために、前記6本の光ファイバ6により得られた6つの撮像画面データから判定するものであり、前記画像処理装置10に予めインストールされた判定基準のためのソフト(アプリケーションプログラム)により、判定を実行する。また、前記表示装置11を観察する作業者の目視によって判定を実行しても良い。
【0023】
前記撮像手段9による被検査体の撮像作業が終了すると、前記作動装置14を作動させて、光ファイバ6が搬送トレイ2の下面側から離れたのち上昇させると共に搬送トレイ2の上面側で苺1の表面に接近していた光ファイバ6も離れて上昇させて、全ての光ファイバ6が搬送トレイ2及びフリーパン3の移動に邪魔ならない位置に保持される。この後、ノズル24からの圧縮空気の噴射を停止させて、搬送トレイ2の浮揚を解除し、当該搬送トレイ2がフリーパン3に載置された後に、前記第1アクチュエータ23を作動させて、前記一対の筒状のアーム22、22の間隔を拡げ、両先端部22a,22aを搬送トレイ2の空気溜め部2aより外周に位置させる。その後第2アクチュエータ27を作動させて、搬送トレイ2上の苺1よりも上方まで両先端部22a,22aが来るように両アーム22、22を上昇させて位置保持する。この後、移送ライン4を作動させてフリーパン3を移送させる。
【0024】
これらの、アーム22、22の作動、圧縮空気の噴射、光ファイバ6の移動、撮像手段9による撮像等の動作を、移送ライン4でのフリーパン3の移動、停止に同期させて一連のシーケンス制御で実行して良い。
【0025】
なお、判定結果は、フリーパン3のIDチップの識別番号ごとに記憶され、搬送ラインの搬送下流側に設けた図示しない選別装置に前記出力装置12に信号を送り、選別装置ではフリーパンのIDチップを読み取って、級別の選別ラインに所定のフリーパンが搬送されるようして選別できるのである。」
「【図2】
[図:0001433106000002.jpg]
」
また、図2より撮像手段9として用いられる光ファイバ6は複数方向から撮像することが看取される。
したがって、甲3には、次の技術的事項が記載されていると認められる。
「苺1を搬送して前記苺1を選別ラインに搬送する移送ライン4と、前記移送ライン4上において前記苺1を左右、前後、斜め上下から撮像する先端にレンズ部7を備えた複数本の光ファイバ6とこの複数の光ファイバ6の基端部を束ねた接続部6aを介して接続される単一のカラービデオカメラ等のカメラ部8とを有する撮像手段9を備え、判定部Aでフリーパン3を停止させ、前記苺1を載せた搬送トレイ2を適宜高さまで浮揚させ、前記搬送トレイ2の上面及び下面に対して前記撮像手段9を接近させて、被検査体である前記苺1の表面の複数の箇所を例えば左右、前後、斜め上下の箇所から撮像させて、前記苺1の品質(等級)を判定し、前記撮像手段9による被検査体の撮像作業が終了すると前記移送ライン4を作動させて前記フリーパン3を移送させるシーケンス制御を実行する前記苺1を搬送する装置。」
(4)甲4について
甲4には、以下の事項が記載されている。
「【請求項1】 リング部を下側に袋部を上側にした姿勢でスキン状のゴム製品を振動によって移送するゴム製品供給装置において、
前記ゴム製品供給装置の移送路の下流側に僅かの間隙をあけて前記移送路と直交する搬送プレートが設けられており、前記移送路の下流端部にはゴム製品の移送を一時的に停止させるための昇降可能な第1ストッパーピンが上流側に、同じく昇降可能な第2ストッパーピンが下流側に設けられ、前記搬送プレートには前記移送路に整合する位置にある時に前記移送路から送り込まれるゴム製品を保持して前記搬送プレート上を往動し、ゴム製品を排出した後に復動する搬送枠が設けられると共に、前記第2ストッパーピンによるゴム製品の停止箇所におけるゴム製品の有無を検知するための第1光センサと、前記搬送枠が前記移送路に整合する位置にある時にゴム製品の有無を検知するための第2光センサとが設けられており、
前記第2光センサによって前記移送路に整合する位置にある前記搬送枠内にゴム製品の存在しないことが確認されると、前記第2ストッパーピンが上昇され停止されていたゴム製品が前記搬送枠内へ送り込まれた後、前記第2ストッパーピンは下降され、次いで第1光センサによって前記第2ストッパーピンによる停止位置にゴム製品の存在しないことが確認されると、前記第1ストッパーピンが上昇され停止されていたゴム製品が移送されて前記第2ストッパーピンに停止され、続いて前記第1ストッパーピンが下降されて後続するゴム製品が停止され、一方、前記搬送枠内へ送り込まれたゴム製品は前記搬送プレート上を往動する前記搬送枠と共に搬送されて所定位置へ落下され、次いで前記搬送枠は前記移送路に整合する位置へ復動するサイクルが繰り返されることにより、ゴム製品が1個ずつ供給されることを特徴とするゴム製品供給装置。」
「【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はゴム製品の供給装置に関するものであり、更に詳しくはスキン状のゴム製品を個送する供給装置に関するものである。」
「【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述の問題に鑑みてなされ、スキン状の薄くて柔軟なゴム製品が重ならずに相接して単列に並ぶプールされた状態から1個ずつ取り出して的確に所定の位置へ排出し得るゴム製品供給装置を提供することを課題とする。」
「【0007】
図10を参照して、ゴム製品Sは移送路としての、移送方向へ向かって下向き7度の傾斜角度とされた直線振動パーツフィーダ70のトラフ84を移送されてくるが、トラフ84の下流端部にはゴム製品Sを一時的に停止させるために昇降可能とされた第1ストッパピン111が上流側に、移送方向と直交して並列する2本の第2ストッパピン121が下流側に設けられている。また図10、図11も参照して、トラフ84の下流端には僅かの間隙Gをあけて直交する方向に搬送プレート101が搬送方向に向かって下向き20度の傾斜角度に固定されており、下に開いたコ字形状でトラフ84の移送幅と同一の内法幅を有し、搬送プレート101上での搬送方向への摺動を可能とされた搬送枠131が設置されている。なお、トラフ84も搬送プレート101と整合されて側方へ傾斜されている。
【0008】
また、図11に示すように、トラフ84には第2ストッパピン121による停止位置におけるゴム製品Sの有無を検知するための第1光センサ88が設置され、図8に示すように、搬送プレート101には搬送枠131がトラフ84と整合する位置にある場合に搬送枠131内におけるゴム製品Sの有無を検知するための第2光センサ138が設置されている。」
「【0023】
また、図11を参照して、第2ストッパーピン121によるゴム製品Sの停止位置におけるゴム製品Sの有無を光線の遮断の有無によって検知するための第1光センサ88の発光素子88aと受光素子88bとが、トラフ84の両側壁83を貫通する孔89を光路とし、トラフ84を挟んで取り付けられている。更には、第2ストッパーピン112による停止位置からゴム製品Sを取出し部100の取出し枠131内へ送り込むための空気を噴出させる空気噴出孔86が両側壁83に設けられている。空気噴出孔86は両側壁83の外側から内側へトラフ84と25度の傾斜角度で設けられており、ゴム製品Sのリング部Rが両側壁83と接触する部分に向けて空気を噴出させる。それぞれの空気噴出孔86には圧縮空気配管87が挿入されている。
【0024】
直線振動フィーダ70のトラフ84の下流端には取出し部100が設置されている。図2を参照して、架台8に対し支柱7と共に固定されているアーム6に吊り部材5を介して取出し部100が固定されている。すなわち、吊り部材5に搬送プレート101が固定され、この搬送プレート101上に取出し部100の各構成要素が取り付けられている。図8、図10、図11を参照して、搬送プレート101はトラフ84の下流端と僅かの間隙Gをあけて直交する方向に、かつ下流側へ向かって下向き20度の傾斜角度で設置されている。」
「【0027】
また、図11を参照して、搬送プレート101のトラフ84と反対側には搬送枠131のガイド板108が取り付けられており、ガイド板108と対向して、トラフ84の下流端部にはガイドブロック109が取り付けられているが、何れもポリアセタール樹脂で作製されている。更には、図8に示すように、搬送枠131とガイド板108との間において、ゴム製品Sが搬送枠131からはみ出す部分の存在によって光線が遮断されることを利用する第2光センサ138の発光素子138aと受光素子138bとがベースプレート101を貫通するに孔139を光路とし、発光素子138aは搬送プレート101の底面の取付け部材129に、受光素子138bは取付け部材137の上端部に取り付けられている。
【0028】
そして、図9は図8と同様な正面図であるが、図8、図9を参照して、搬送枠131は空圧シリンダ133と空圧シリンダ135とによって、トラフ84からのゴム製品Sが送り込まれる位置、すなわち、トラフ84と整合する位置a(一点鎖線)、搬送プレート101上を摺動してその下流端をほぼ越えて移動され、ゴム製品Sを直下のチェイン・コンベヤ2上のバケット3へ落下させる位置b(実線)、位置bから上昇される位置c(一点鎖線)、位置cから同じ高さで復動される位置d(実線)、そして位置dから位置a(一点鎖線)へ戻される経路を移動するサイクルを繰り返すようになっている。なお、搬送枠131を位置bから直上方のc位置へ上昇させているが、この上昇によってゴム製品Sが搬送枠131から容易に、かつ確実に脱落する。そして、後述する作用の項で説明するようにこの搬送枠131と、上述の第1ストッパーピン111、第2ストッパーピン121とは、第1光センサ88、第2光センサ138からのゴム製品Sの有無の信号が入力される図示しないコントローラによって制御されており、それらは連動されシーケンス的に作動する。」
「【0035】
一方、第2光センサ138によって位置aにある取出し枠131内にゴム製品S1が送り込まれたことの信号が入力されると、コントローラは空圧シリンダ133を作動させてゴム製品S1が内在する状態の搬送枠131を位置aから位置bまで搬送プレート101上を摺動させる。位置bにおいて搬送プレート101は欠落されているのでゴム製品S1は下方へ落下する。位置bにおいて空圧シリンダ135が作動されて搬送枠131をc位置まで上昇させる。この上昇によってゴム製品S1がひっかかり気味であっても容易に確実に脱落する。次いで空圧シリンダ135は停止され、空圧シリンダ133が作動されて搬送枠131はd位置まで戻されて最初の状態となる。このようなサイクルが繰り返されることにより、ゴム製品Sは直線振動フィーダ70のトラフ84の下流端から取出し部100を経てチェイン・コンベヤ2上のバケット3へ1個ずつ供給される。そして、そのゴム製品Sの供給速度は1分間当り60個となっている。従って3台のゴム製品供給装置によって180個/分の供給が行なわれる。」
したがって、甲4には、次の技術的事項が記載されていると認められる。
「移送路の下流側に僅かの間隙をあけて前記移送路と直交する搬送プレート101が設けられており、前記移送路の下流端部にはゴム製品の移送を一時的に停止させるための昇降可能な第1ストッパーピン111が上流側に、同じく昇降可能な第2ストッパーピン121が下流側に設けられ、前記搬送プレート101には前記移送路に整合する位置にある時に前記移送路から送り込まれるゴム製品S1を保持して前記搬送プレート101上を往動し、ゴム製品S1を排出した後に復動する搬送枠131が設けられると共に、前記第2ストッパーピン121によるゴム製品S1の停止箇所におけるゴム製品S1の有無を検知するための第1光センサ88と、前記搬送枠131が前記移送路に整合する位置にある時にゴム製品S1の有無を検知するための第2光センサ138とが設けられ、搬送枠131と、上述の第1ストッパーピン111、第2ストッパーピン121とは、第1光センサ88、第2光センサ138からのゴム製品Sの有無の信号が入力される図示しないコントローラによって制御されており、それらは連動されシーケンス的に作動するゴム製品供給装置」
(5)甲5について
甲5には、以下の事項が記載されている。
「【技術分野】
【0001】
本発明は、物品を供給先に供給する物品供給装置及びそれを備える計量システムに関し、更に詳しくは、物品の供給が人手によって行われる半自動式の組合せ秤への物品の供給に好適な物品供給装置及びそれを備えた計量システムに関する。」
「【0009】
高速な計量処理を行うためには、半自動式の組合せ秤から物品の供給要求があった場合に、その要求から半自動式の組合せ秤の物品投入口へ物品を供給するまでに要する時間を短縮する必要がある。
【0010】
そのためには、物品をベルトコンベヤによって搬送する場合には、その速度を高速にすることが考えられるが、ベルトコンベヤの速度を高速にするだけでは、物品を、半自動式の組合せ秤の物品投入口に確実に投入できない場合がある。
【0011】
本発明は、このような点に着目してなされたものであって、供給先に、物品を確実に供給できると共に、供給に要する時間を可及的に短縮することを目的とする。」
「【0035】
図1は、本発明の一実施形態に係る計量システムの全体構成を示す斜視図、図2はその平面図、図3はその側面図である。この実施形態の計量システムは、物品供給を行う物品供給装置1と、従来では、物品の供給が人手によって行われていた半自動式の組合せ秤2とを備えている。
【0036】
この計量システムは、半自動式の組合せ秤2に対して、物品供給装置1によって物品を、自動で供給するものであり、全体として、物品の供給及び排出を自動で行う、自動式の組合せ秤と称することもできる。
【0037】
この実施形態では、単体重量が比較的大きく不定形で、機械によるハンドリングが難しい粘着性を有する物品、例えば、ブロイラー(肉用鶏)を解体したモモ肉あるいはムネ肉といったブロック状の肉片を計量対象としている。
【0038】
この実施形態の計量システムは、ブロイラーの解体ラインの計量工程に好適なシステムである。
【0039】
物品供給装置1は、水平に配備した前段搬送機構3と、その搬送径路の複数箇所、この例では3箇所に配備した物品排出機構4と、各物品排出機構4にそれぞれ対応する3台の分配搬送機構5と、各分配搬送機構5に対応して複数台ずつ、この例では3台ずつ並列配備した搬送コンベヤとしての投入コンベヤ6とを備えている。」
「【0056】
図5は、半自動式の組合せ秤2の概略側面図である。」
「【0061】
計量ホッパ41の下方には、計量ホッパ41から排出された物品を受けて搬送する集合コンベヤ43が配設されている。この集合コンベヤ43によって搬送された物品は、図示しない包装機へ供給される。包装機では、所定重量範囲となる物品を真空包装する。
【0062】
組合せ秤2の制御部は、物品を保持している計量ホッパ41の各収納室41-1、41-2内の物品の重量を種々組合せた合計重量である組合せ重量が、所定重量範囲内となる収納室41-1、41-2の組合せを1つ選択する組合せ演算を行い、選択された収納室41-1、41-2の物品を、集合コンベヤ43へ排出する。
【0063】
上記のような構成を有する本実施形態の計量システムでは、前段搬送機構3の搬送方向の上手側である始端部に供給された物品wは、物品排出機構4によって搬送方向の3箇所から排出されて夫々の分配搬送機構5に送り込まれる。各分配搬送機構5に送り込まれた物品wは、更に3箇所に分配されて投入コンベヤ6に送り込まれ、都合、9台の投入コンベヤ6によって分配搬送された物品wが、組合せ秤2の各物品投入口25に供給される。なお、3台の物品排出機構4を通過して前段搬送機構3の終端に至った物品wは、搬出されて回収容器などに回収され、適時、人手によって再び前段搬送機構3の始端部に供給される。
【0064】
上記のような物品の供給においては、各箇所における物品wの有無、及び、組合せ秤2の各物品投入口25、各投入コンベヤ6、各分配搬送機構5、物品排出機構4での物品の要求状況に応じて、各物品排出機構4、各分配搬送機構5、及び、各投入コンベヤ6が制御されることになる。
【0065】
図6は、物品wを検知する物品検知センサの設置状態の一例を示す図2に対応する概略平面図である。
【0066】
この実施形態の各物品検知センサSa(1)~Sa(3),Sb(1)~Sb(3),Sc(1)~Sc(3),Sd(1)~Sd(3),Se(1)~Se(9),Sf(1)~Sf(9)は、例えば、投光器と受光器を備える透過形の光電センサであり、対向配置された投光器と受光器の間の検知領域を通過する物品wを検知して検知出力を与える。」
「【0072】
この実施形態の計量システムは、全体を制御する制御装置として、プログラマブルコントローラ(以下、「PLC」と略記する)27を備えている。
【0073】
このPLC27には、操作表示端末であるプログラマブル表示器29が接続されており、このプログラマブル表示器29では、前段搬送機構3や旋回コンベヤ14の搬送の速度及び投入コンベヤ6の搬送の速度等の各種の設定操作及び各種の表示が行われる。
【0074】
また、PLC27には、半自動式の組合せ秤2の制御部28から9個の各物品投入口25への物品の供給をそれぞれ要求するときに、物品の供給要求としての投入要求信号(1)~(9)がそれぞれ入力されると共に、上記の各物品検知センサSa(1)~Sa(3),Sb(1)~Sb(3),Sc(1)~Sc(3),Sd(1)~Sd(3),Se(1)~Se(9),Sf(1)~Sf(9)の検知出力が入力される。
【0075】
PLC27は、前段搬送機構3を、前段搬送機構駆動制御回路30を介して制御し、物品排出機構4の各ガイド部材8を、ガイド部材駆動回路31を介して制御する。また、PLC27は、各分配搬送機構5の各旋回コンベヤ14を、旋回コンベヤ駆動制御回路32及び旋回コンベヤ旋回駆動制御回路33を介して制御し、各投入コンベヤ6を、投入コンベヤ駆動制御回路34を介して制御する。
【0076】
PLC27及び投入コンベヤ駆動制御回路34は、各投入コンベヤの駆動を制御する制御部を構成する。」
「【0085】
後段終端物品検知センサSf(1)~Sf(9)で物品が検知され、投入コンベヤ6の終端部に物品がある待機状態で、半自動式の組合せ秤2から物品の投入要求信号の入力があると、投入コンベヤ6を一定時間駆動して、投入コンベヤ6の終端部にある物品を、基本的には1個ずつ半自動式の組合せ秤2の物品投入口25へ供給する。なお、一定時間の駆動に代えて、後段終端物品検知センサSf(1)~Sf(9)で物品が検知されなくなるまで、駆動してもよい。
【0086】
上記ステップS4の分配搬送機構の制御では、投入コンベヤ6の始端部に物品が無くなれば、すなわち、後段始端物品検知センサSe(1)~Se(9)で物品が検知されなくなると、投入コンベヤ6の始端部に物品を直ちに供給できるように、分配搬送機構5の旋回コンベヤ14の終端部に物品を搬送しておくものである。」
したがって、甲5には、次の技術的事項が記載されていると認められる。
「ブロイラーが搬出される分配搬送機構5を有し、ブロイラーを搬送して前記ブロイラーを組合せ秤2に搬出する投入コンベヤ6と、
前記分配搬送機構5の検知領域において前記ブロイラーを検知する後段終端物品検知センサSfと、
前記後段終端物品検知センサSf(1)~Sf(9)で物品が検知され、投入コンベヤ6の終端部に物品がある待機状態で、半自動式の組合せ秤2から物品の投入要求信号の入力があると、投入コンベヤ6を一定時間駆動を制御する制御部と、を備えるブロイラーを搬送する装置。」
(6)甲6について
甲6には、以下の事項が記載されている。
「【請求項1】
ポリシリコンを機械的に分級するためのスクリーンプラント用のスクリーン板(1)であって、
ポリシリコンの供給領域(2)と、山部(32)と谷部(31)とを有する凹凸領域(3)と、前記谷部(31)から続くスロット(41)を有する領域(4)と、引取り領域(5)とを備え、前記スロット(41)は、前記引取り領域(5)に向かう方向に大きくなる、スクリーン板。」
「【請求項9】
スクリーンプラントを用いてポリシリコンを機械的に分級する方法であって、前記ポリシリコンは、請求項1に記載のスクリーン板(1)の上に供給され、前記スクリーン板(1)は、前記ポリシリコンが前記引取り領域(5)に向かう方向に移動するような振動に設定されており、小粒径のポリシリコンは、前記スクリーン板(1)の前記谷部(31)に集まって前記スクリーン板(1)の前記スロット(41)から落ち、このように前記ポリシリコン・フィードから分離される、方法。」
「【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリシリコンを機械的に分級するためのスクリーンプラント用のスクリーン板を提供する。
【背景技術】
【0002】
多結晶シリコン(略して、ポリシリコン)は、半導体用の単結晶シリコンをチョクラルスキー(CZ)法またはゾーンメルト(FZ)法によって製造するための出発材料になり、太陽光発電セクター用に太陽電池を製造するための単結晶または多結晶シリコンを各種引き上げ法および鋳造法によって製造するための出発材料にもなる。」
「【0004】
ほとんどの用途の場合、このように製造された多結晶シリコンロッドは、小さい塊に破砕されて、通常は、その後、大きさに従って分級される。粉砕した後、通常、スクリーニング機を用いて多結晶シリコンを異なる大きさの部類に選別/分級する。」
「【発明を実施するための形態】
【0059】
スクリーン板1は、ポリシリコンの供給が実施される供給領域2を含む。ポリシリコンは、たとえば、搬送路によって、スクリーンプラントに搬送されてスクリーン板1の供給領域2に送られ得る。
【0060】
スクリーン板1は、さらに、凹凸領域3を含む。この凹凸領域3は、凹凸領域3が谷部31と山部32とを有するように、フルート溝もしくは溝、または別の種類のくぼみを設ける。
【0061】
ポリシリコンに存在する微粉分級物は、凹凸領域3上でポリシリコンが移動する間に、凹凸領域3の谷部31に集まる。
【0062】
スクリーン板1は、凹凸領域3から続くスロット41を有する領域4を含む。スロット41は、凹凸領域3の谷部31の(搬送方向の)すぐ下流側に配置されている。その結果、凹凸領域3の谷部31に存在するポリシリコンの微粉分級物は、領域4のスロット41に選択的に渡される。
【0063】
スクリーン板1の全体が凹凸になるように凹凸領域3の山部32も領域4に続いているが領域4は谷部31ではなくスロット41を有していることが好ましい。
【0064】
微粉分級物の除去は、スクリーン板1のスロット41によってこのように実施される。除去された微粉分級物は、たとえば、スクリーン板1のスロット41の下に配置された収容容器に受けられ得る。
【0065】
より大きな塊は、凹凸領域の山部32を超え、引取り領域5に渡される。
スロット41は、搬送方向に広がっている。これによって、開口部/スロットの目詰まりを効果的に回避できるようになることが分かっている。」
ここで、スロット41に渡されたポリシリコン(多結晶シリコン)は収容容器に受けられるので、スロット41から収容容器に受ける部分を有するものと認められる。
5 当審における判断
(1)請求項1に係る発明について
請求項1に係る発明(以下「本件発明1」という。)と甲1発明1とを対比する。
甲1発明1の「多結晶シリコン」は、本件発明1の「多結晶シリコン」に相当するから、甲1発明1の「多結晶シリコンをシュートへ移行させる」こと及び「移行部」は、それぞれ、本件発明1の「多結晶シリコンが搬出される」こと及び「搬出端部」に相当する。
甲1発明1の「運搬」、「多結晶シリコンをシュートへ移行させる」こと及び「振動コンベヤー」は、それぞれ、本件発明1の「搬送」、「前記多結晶シリコンを外部に搬出する」こと及び「搬送部」に相当する。
甲1発明1の「多結晶シリコンのパラメータを測定」することは、本件発明1の「前記多結晶シリコン」を「検知する」ことに相当するから、甲1発明1の「シュートを介して自由落下して通過する多結晶シリコンのパラメータを測定する1つ以上のCCD色配列型カメラ」と本件発明1の「前記搬送部の上において前記多結晶シリコンを複数の方向から検知する第1センサ」とは、「前記多結晶シリコンを検知する第1センサ」の点で共通する。
甲1発明1の「CCD色配列型カメラ」は本件発明1の「第1センサ」に相当し、以下同様に、「測定されたパラメータ」は「検知結果」に、「振動コンベヤーの運搬速度を調整する」ことは「搬送部の駆動を制御する」ことに、「多結晶シリコンを運搬する装置」は「多結晶シリコンの搬送装置」に相当する。
したがって、本件発明1と甲1発明1は、以下の点で一致し、以下の点で相違する。
[一致点]
「多結晶シリコンが搬出される搬出端部を有し、前記多結晶シリコンを搬送して前記搬出端部から前記多結晶シリコンを外部に搬出する搬送部と、
前記多結晶シリコンを検知する第1センサと、
前記第1センサによる前記多結晶シリコンの検知結果に基づき、前記搬送部の駆動を制御する制御部と、を備えることを特徴とする多結晶シリコンの搬送装置」
[相違点1]
「前記多結晶シリコンを検知する第1センサ」について、本件発明1は、「前記搬送部の上において」「複数の方向から」検知するものであるのに対し、甲1発明1は「シュートを介して自由落下して通過する多結晶シリコンのパラメータを測定する1つ以上のCCD色配列型カメラ」である点。
上記相違点1について検討する。
上記4(2)に示した甲2に記載された技術的事項は、「多結晶シリコン塊の表面にレーザ光を照射」しているが、このレーザ光の照射は「前記多結晶シリコン塊の表面に付着又は吸着した異物を除去する」ことを目的として行われるものであり、そもそも、甲1発明1の「CCD色配列型カメラ」のように「多結晶シリコンのパラメータを測定する」ことを目的としていない。このような目的の違いに鑑みれば、甲1発明1の「CCD色配列型カメラ」による「多結晶シリコンのパラメータの測定」に対して、甲2に記載された技術的事項のレーザー光照射に係る事項を適用する動機付けがあるといえない。また、甲2に記載された技術的事項は、「前記多結晶シリコン塊の表面に付着又は吸着した異物を除去する」ものなのであって、多結晶シリコンのパラメータを測定するという課題を解決するための均等物にはなり得ないから、甲1発明1に甲2に記載された技術的事項を適用することが当業者の通常の創作能力の発揮であるともいえない。
上記4(3)に示した上記甲3に記載された技術的事項は、「前記苺1を載せた搬送トレイ2を適宜高さまで浮揚させ、前記搬送トレイ2の上面及び下面に対して前記撮像手段9を接近させて、被検査体である前記苺1の表面の複数の箇所を例えば左右、前後、斜め上下の箇所から撮像させて、前記苺1の品質(等級)を判定」するものであって、そもそも、甲1発明1とは、被検知物の品目、被検知物の搬送態様及び検知項目が異なるから、甲1発明1に甲3に記載された技術的事項を適用する動機付けがあるといえない。また、甲3に記載された技術的事項は、「苺1の品質(等級)を判定」するものなのであって、多結晶シリコンのパラメータを測定するという課題を解決するための均等物にはなり得ないから、甲1発明1に甲3に記載された技術的事項を適用することが当業者の通常の創作能力の発揮であるともいえない。
上記4(4)に示した上記甲4に記載された技術的事項は、「前記第2ストッパーピン121によるゴム製品S1の停止箇所におけるゴム製品S1の有無を検知するための第1光センサ88と、前記搬送枠131が前記移送路に整合する位置にある時にゴム製品S1の有無を検知するための第2光センサ138とが設けられて」いるものであって、そもそも、甲1発明1とは、被検知物の品目、被検知物の搬送態様及び検知項目が異なるから、甲1発明1に甲4に記載された技術的事項を適用する動機付けがあるといえない。また、甲4に記載された技術的事項は、「ゴム製品の有無を検知する」するものなのであって、多結晶シリコンのパラメータを測定するという課題を解決するための均等物にはなり得ないから、甲1発明1に甲4に記載された技術的事項を適用することが当業者の通常の創作能力の発揮であるともいえない。
上記4(5)に示した上記甲5に記載された技術的事項は、「前記分配搬送機構5の検知領域において前記ブロイラーを検知する後段終端物品検知センサSf」であって、そもそも、甲1発明1とは、被検知物の品目、被検知物の搬送態様及び検知項目が異なるから、甲1発明1に甲5に記載された技術的事項を適用する動機付けがあるといえない。また、甲5に記載された技術的事項は、「ブロイラーを検知する」するものなのであって、多結晶シリコンのパラメータを測定するという課題を解決するための均等物にはなり得ないから、甲1発明1に甲5に記載された技術的事項を適用することが当業者の通常の創作能力の発揮であるともいえない。
上記4(6)に示したとおり、甲6には、そもそもセンサに関する記載がないから、甲1発明1に甲6に記載された技術的事項を適用したとしても、相違点1に係る本件発明1の構成になり得ない。
以上のとおりであるから、本件発明1は、甲1発明1及び甲2~甲6に記載された技術的事項に基いて当業者が容易に発明することができたものではない。
(2)請求項2~5に係る発明について
本件発明2~5は、本件発明1を引用し、本件発明1の発明特定事項を全て含むところ、上記(1)に示すとおり、本件発明1は、甲1発明1及び甲2~甲6に記載された技術的事項に基いて当業者が容易に発明することができたものでない以上、請求項2~5に係る発明も、甲1発明1及び甲2~6に記載された技術的事項に基いて当業者が容易に発明することができたものではない。
(3)請求項7に係る発明について
請求項7に係る発明(以下「本件発明7」という。)と甲1発明2とを対比すると、
甲1発明2の「多結晶シリコン」は、本件発明7の「多結晶シリコン」に相当するから、甲1発明2の「多結晶シリコンをシュートへ移行させる移行部」は、本件発明7の「多結晶シリコンが搬出される搬出端部」に相当する。
甲1発明2の「運搬」は本件発明7の「搬送」に相当するから、甲1発明2の「前記多結晶シリコンを搬送して前記搬出端部から前記多結晶シリコンを外部に搬出する搬送工程」は、本件発明7の「前記多結晶シリコンを運搬して前記移行部から前記/多結晶シリコンをシュートへ移行させる行程」に相当する。
甲1発明2の「測定」は本件発明7の「検知」に相当するから、甲1発明2の「シュートを介して自由落下して通過する多結晶シリコンのパラメータを測定する行程」と本件発明7の「前記搬送部の上において前記多結晶シリコンを複数の方向から検知する検知工程」とは、「前記多結晶シリコンを検知する検知工程」の点で共通する。
甲1発明2の「前記振動コンベヤーの運搬速度を調整する」ことは本件発明7の「前記搬送部の駆動を制御する」ことに相当するから、甲1発明2の「多結晶シリコンのパラメータを測定する行程で測定されたパラメータに基づき、前記振動コンベヤーの運搬速度を調整する行程」と本件発明7の「前記検知工程による前記多結晶シリコンの検知結果に基づき、前記搬送部の駆動を制御する制御工程」とは、前記共通点である「前記多結晶シリコンを検知する検知工程」「による前記多結晶シリコンの検知結果に基づき、前記搬送部の駆動を制御する制御工程」の点で共通する。
甲1発明2の「多結晶シリコンを運搬する方法」は本件発明7の「多結晶シリコンの搬送方法」に相当する。
したがって、本件発明1と甲1発明2は、以下の点で一致し、以下の点で相違する。
[一致点]
「多結晶シリコンが搬出される搬出端部を有する搬送部により、前記多結晶シリコンを搬送して前記搬出端部から前記多結晶シリコンを外部に搬出する搬送工程と、
前記多結晶シリコンを検知する検知工程と、
前記検知工程による前記多結晶シリコンの検知結果に基づき、前記搬送部の駆動を制御する制御工程と、を含むことを特徴とする多結晶シリコンの搬送方法。」
[相違点2]
「前記多結晶シリコンを検知する検知工程」について、本件発明1は、「前記搬送部の上において前記多結晶シリコンを複数の方向から検知する検知工程」であるのに対し、甲1発明2は「シュートを介して自由落下して通過する多結晶シリコンのパラメータを測定する工程」であるため、「前記搬送部の駆動を制御する制御工程」で参照する「検知結果」も相違する点。
上記相違点2について検討する。
相違点2に係る「前記搬送部の上において前記多結晶シリコンを複数の方向から検知する」に係る点については、上記(1)で検討したとおりであるから、甲1発明2を相違点2に係る本件発明7の工程とすることは、当業者が容易に想到し得たことではない。
したがって、本件発明7は、甲1発明2及び甲2~甲6に記載された技術的事項に基いて当業者が容易に発明することができたものではない。
(4)申立人の主張について
申立人は、「甲第1号証には、検知する方向についての記載はないが、不定形の破砕物である多結晶シリコン(甲第2号証の[0025]の記載参照。)のようなものをセンサで検知する際に複数の方向から撮像(検知)することは甲第3号証に記載されているように公知、あるいは周知ともいえる事項である。
したがって、センサが多結晶シリコンを複数の方向から検知することは当業者が容易になし得ることにすぎない。」と主張している(特許異議申立書第14ページ)。
しかしながら、甲2~6については、上記(1)で検討したとおりであり、また、甲1発明1及び甲1発明2に適用可能な態様であるものとして、搬送部の上で複数の方向から検知するセンサが周知であることを示す証拠は提示されていない。
よって、申立人の主張は採用できない。
6 むすび
したがって、特許異議の申立ての理由及び証拠によっては、請求項1~5及び7に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に請求項1~5及び7に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
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2025-700723