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特許異議申立

2026-700010

ポリシリコンロッドの製造方法

審判番号
2026-700010
法域
特許
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
特願2025-513640
登録番号
7700397
請求日
2025年12月25日
審決日
2026年06月19日
公報発行日
2026年09月25日
結論
訂正認容
当事者
  • 【権利者】株式会社トクヤマ
  • 【権利者代理人】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
  • 【異議申立人】中川 賢治
審判長/審判官
  • 審判長 宮澤 尚之
  • 審判官 手島 理
  • 審判官 河本 充雄
分類
P1651.113-YAA(C30B) / P1651.536-YAA(C30B) / P1651.537-YAA(C30B)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第1項第3号、特許法第29条第1項、特許法第29条第2項、特許法第120条の5第2項、特許法第36条第4項第1号、特許法第36条第6項第1号、特許法第120条の8第1項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特許第7700397号発明「ポリシリコンロッドの製造方法」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。

結論

結 論 特許第7700397号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲を、訂正後の請求項〔1~4〕について訂正することを認める。 特許第7700397号の請求項2~4に係る特許を維持する。 特許第7700397号の請求項1に係る特許についての特許異議の申立てを却下する。

理由

理 由 第1 手続の経緯 特許第7700397号の請求項1~4に係る特許(以下、「本件特許1」~「本件特許4」といい、まとめて「本件特許」ともいう。)についての出願は、2024年(令和6年)10月28日(優先権主張 令和5年11月27日)を国際出願日とする出願であって、令和7年6月20日にその特許権の設定登録がされ、同年6月30日に特許掲載公報が発行された。 本件特許についての特許異議の申立ての経緯は、次のとおりである。 令和7年12月25日 :中川賢治(以下、「申立人」という。)による本件特許に対する特許異議の申立て 令和8年 3月 2日付け:取消理由通知 同年 3月13日 :特許権者による意見書、訂正請求書の提出 同年 4月17日 :申立人による意見書の提出 第2 本件訂正の適否についての判断 1 本件訂正の内容 令和8年3月13日に提出された訂正請求書による、一群の請求項1~4に係る訂正(以下、「本件訂正」という。)の内容は、以下のとおりである(下線は訂正箇所を示すため合議体が付与した。)。 (1)訂正事項1 特許請求の範囲の請求項1を削除する。 (2)訂正事項2 特許請求の範囲の請求項2を独立形式の請求項へ改め、「反応炉の内部に立設され、通電加熱されてなるシリコン芯線にクロロシラン類を含む原料ガスを供給することにより、前記シリコン芯線の表面にポリシリコンを析出させ、直径が80mm以上のポリシリコンロッドとして成長させるポリシリコンロッドの製造方法であって、 前記シリコン芯線の表面へのポリシリコンの析出開始から1時間が経過するまでの、ポリシリコンロッドの成長開始期間における、前記反応炉の体積に対する前記反応炉への原料ガスの投入量であるガス交換回数が8回以上35回未満となるように、前記原料ガスを前記反応炉に投入し、 前記ポリシリコンロッドの成長開始期間経過後に続く、前記ポリシリコンロッドが直径30mmに達するまでの、ポリシリコンロッドの成長初期期間において、前記反応炉への前記原料ガスの投入が、(1)前記成長初期期間の1時間ごとの前記ガス交換回数の増加倍率が0.6以上5.0以下の範囲内であり、且つ、(2)前記ポリシリコンロッドの直径が30mmに達する前1時間において、該ガス交換回数が30回以上50回以下に増加している態様で実施されてなる、ポリシリコンロッドの製造方法。」に訂正する。 (3)訂正事項3 特許請求の範囲の請求項3に「請求項1または2に記載のポリシリコンロッドの製造方法。」と記載されているのを、「請求項2に記載のポリシリコンロッドの製造方法。」に訂正する。 (4)訂正事項4 特許請求の範囲の請求項4に「請求項1または2に記載のポリシリコンロッドの製造方法。」と記載されているのを、「請求項2に記載のポリシリコンロッドの製造方法。」に訂正する。 2 訂正の目的の適否、新規事項の追加の有無、及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否 (1)訂正事項1について 訂正事項1による訂正は、請求項1を削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであって、本件特許の願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下、「本件明細書等」という。)に記載した事項の範囲内においてするものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 (2)訂正事項2について 訂正事項2による訂正は、訂正前の請求項1の記載を引用する請求項2を独立形式の請求項へ改めるものであるから、他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものであり、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてするものであって、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 (3)訂正事項3、4について 訂正事項3、4による訂正は、訂正事項1による訂正に伴い、引用請求項から請求項1を削除する訂正であるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてするものであって、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 3 まとめ 本件訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号及び第4号に規定する事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項において読み替えて準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するので、特許請求の範囲を、訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1~4〕について訂正を認める。 第3 本件発明 本件訂正の請求により訂正された請求項2~4の特許に係る発明(以下、「本件発明2」~「本件発明4」という。)は、その特許請求の範囲の請求項2~4に記載された次の事項により特定される次のとおりのものである。 「【請求項1】 (削除) 【請求項2】 反応炉の内部に立設され、通電加熱されてなるシリコン芯線にクロロシラン類を含む原料ガスを供給することにより、前記シリコン芯線の表面にポリシリコンを析出させ、直径が80mm以上のポリシリコンロッドとして成長させるポリシリコンロッドの製造方法であって、 前記シリコン芯線の表面へのポリシリコンの析出開始から1時間が経過するまでの、ポリシリコンロッドの成長開始期間における、前記反応炉の体積に対する前記反応炉への原料ガスの投入量であるガス交換回数が8回以上35回未満となるように、前記原料ガスを前記反応炉に投入し、 前記ポリシリコンロッドの成長開始期間経過後に続く、前記ポリシリコンロッドが直径30mmに達するまでの、ポリシリコンロッドの成長初期期間において、前記反応炉への前記原料ガスの投入が、(1)前記成長初期期間の1時間ごとの前記ガス交換回数の増加倍率が0.6以上5.0以下の範囲内であり、且つ、(2)前記ポリシリコンロッドの直径が30mmに達する前1時間において、該ガス交換回数が30回以上50回以下に増加している態様で実施されてなる、ポリシリコンロッドの製造方法。 【請求項3】 前記成長開始期間において、前記原料ガスは供給ノズルにより前記反応炉に投入され、 前記反応炉に投入する前記原料ガスの、前記供給ノズルあたりの線速が40Nm3/(s・m2)以下である、請求項2に記載のポリシリコンロッドの製造方法。 【請求項4】 前記ポリシリコンロッドの成長全期間において、1時間当たりの前記ガス交換回数の最大値が80回以上100回以下である、請求項2に記載のポリシリコンロッドの製造方法。」 第4 申立理由の概要 申立人は、証拠として甲第1号証(以下、「甲1」という。)を提出し、以下の理由により、本件特許を取り消すべきものである旨主張している。 1 申立理由1(新規性) 請求項1に係る発明は、甲1に記載された発明であって、特許法第29条第1項第3号に該当するから、本件特許1は、特許法第29条第1項の規定に違反してされたものである。 2 申立理由2(実施可能要件) 本件特許に係る願書に添付した明細書の発明の詳細な説明には、請求項1~4に係る発明について、当業者がその実施をすることができる程度に明確かつ十分に記載されているとはいえないから、本件特許1~4は、特許法第36条第4項第1号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものである。 3 申立理由3(サポート要件) 請求項4に係る発明は、発明の詳細な説明に記載されたものではないから、本件特許4は、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものである。 [証拠方法] 甲1:国際公開第2012/098598号 第5 取消理由の概要 当審において、令和8年3月2日付けで特許権者に通知した取消理由の要旨は、次のとおりである。 取消理由1(新規性) 請求項1に係る発明は、甲1に記載された発明であって、特許法第29条第1項第3号に該当するから、本件特許1は、特許法第29条第1項の規定に違反してされたものである。 第6 取消理由(新規性)、申立理由1(新規性)について 本件訂正により請求項1は削除されたから、取消理由(新規性)、申立理由1(新規性)は解消した。 第7 申立理由2(実施可能要件)について 1 特許異議申立書の13ページ7行~14ページ下から9行において、以下の旨主張している。 (1)本件明細書等には、実施例や比較例で実際に使用した反応炉の体積に関する記載がどこにもなく、本件発明2で規定されたガス交換回数はどのような条件下で実施されたものであるのか不明であり、当業者が実施することができる程度に十分に記載されたものとはいえず、本件発明3、4についても同様である。 (2)請求項3は、反応炉に投入する原料ガスの供給ノズルあたりの線速が40Nm3/(s・m2)以下であると限定しており、本件明細書等の【0035】には線速の計算について「「線速」は「投入ガス量/(ノズルの断面積×ノズルの本数)」で算出される供給ノズル40先端のガス線速である。」と記載されているにもかかわらず、本件明細書等中にはノズル径やノズル断面積に関する記載は全くなく線速はどのように求められたのか不明である。 (3)反応炉の体積・ノズル径及びノズル断面積以外にも、反応炉の具体的な構造、すなわち、炉の底面積、炉の高さ、ノズル及び芯線の配置等については本件明細書等にも何ら記載されておらず、反応炉の具体的な構造が記載されていないことにより、炉内のガスの流れが不明確となり、底面積が小さくノズルや芯線が密集していれば、芯線付近でガスの流れが激しくなり、逆に底面積が大きく密集していなければガスの流れが緩やかとなり、シリコンの析出の仕方も異なってくるものであるから、このような重要な数値は当然明細書等中に記載されるべきものである。 (4)以上によれば、本件明細書等には反応炉の具体的な構造に関する記載がなく、また、ガスの流れに大きく影響する線速を求めるために必須のデータであるノズルの径あるいは断面積が記載されていないから、本件明細書等の発明の詳細な説明は、当業者が本件発明2~4の実施をすることができる程度に明確かつ十分に記載したものとはいえない。 2(1)上記1(1)の主張について 本件発明2において、「ガス交換回数」は、「前記反応炉の体積に対する前記反応炉への原料ガスの投入量」であるから、当業者であれば、反応炉の体積及び反応炉への原料ガスの投入量を適宜調節すれば、「ガス交換回数」を「8回以上35回未満」にすることができる。 なお、本件明細書等の実施例及び比較例における反応炉への原料ガスの投入量が[図3]に記載され、ガス交換回数が[図4]に記載されているから、反応炉の内部の体積は算出できるものである。 (2)上記1(2)の主張について 申立人が主張するとおり、本件明細書等の【0035】には、線速の計算について「「線速」は「投入ガス量/(ノズルの断面積×ノズルの本数)」で算出される供給ノズル40先端のガス線速である。」と記載されているから、当業者であれば、投入ガス量、ノズルの断面積及びノズルの本数を適宜調節すれば、「前記反応炉に投入する前記原料ガスの、前記供給ノズルあたりの線速」を「40Nm3/(s・m2)以下」にすることができる。 (3)上記1(3)の主張について 本件発明2は、反応炉の構造に特徴があるものではなく、当業者であれば、通常の反応炉を用いて実施することができるといえる。 (4)上記1(4)の主張について 上記(1)~(3)の検討によれば、本件明細書等の発明の詳細な説明は、当業者が本件発明2~4の実施をすることができる程度に明確かつ十分に記載したものといえる。 (5)まとめ 以上のとおりであるから、申立人の上記1(1)~(4)の主張は、いずれも採用できない。 したがって、申立理由2(実施可能要件)には、理由がない。 第8 申立理由3(サポート要件)について 1 申立人は、特許異議申立書の14ページ下から4行~15ページ最下行において、請求項4の「前記ポリシリコンロッドの成長全期間において、1時間当たりの前記ガス交換回数の最大値が80回以上100回以下である、請求項2に記載のポリシリコンロッドの製造方法。」との記載について、本件明細書等の【0036】に「成長期間T3において、1時間当たりのガス交換回数の最大値は80回以上100回以下であるのが好ましい。」と記載され、実施例1に関して【0056】に「…析出開始から100時間が経過するまでの間は、析出開始から42時間においてガス交換回数は最大値の95回に達するように徐々に増加させ、…」と記載されており、80~100回の範囲内である数値が形式的には記載されている一方で、図4のグラフでは1時間毎のガス交換回数のデータが析出開始から30時間までしか記載されておらず、実際の30~100時間のガス交換回数がどのように推移したかが不明であり、そもそも本件明細書等には成長期間T3において、1時間当たりのガス交換回数の最大値は80回以上100回以下であるのが好ましいことの技術的な根拠は示されていないし、実施例においても【0056】に「析出開始から100時間が経過したところで成長を終了させ、直径が約130mmのポリシリコンロッドS1を得た。」と記載されているのみであって、1時間当たりのガス交換回数の最大値は80回以上100回以下としているのか否かも不明であるから、発明の詳細な説明に記載された具体例から請求項4に係る発明の範囲まで、発明の詳細な説明に開示された内容を拡張ないし一般化できるものではなく、したがって、本件発明4は発明の詳細な説明に記載したものであるとはいえない旨主張している。 2 しかし、本件明細書等の【0022】には、「以降の説明においてポリシリコンロッドS1の析出開始から析出完了までの時間(図2では0時間から100時間まで)を成長期間T3(成長全期間)として説明を行う。」(下線は合議体が付与した。以下同じ。)と記載され、【0036】には、「その成長期間T3において、1時間当たりのガス交換回数の最大値は80回以上100回以下であるのが好ましい。」と記載され、また、実施例1の説明である【0056】には、「さらに、成長初期期間T2に続けて、析出開始から100時間が経過するまでの間は、析出開始から42時間においてガス交換回数は最大値の95回に達するように徐々に増加させ、その後は、1時間ごとのガス交換回数の増加倍率を0.0以上1.5以下の範囲として、原料ガスG1を反応炉10に投入した。・・・上述のように析出開始から100時間が経過したところで成長を終了させ、直径が約130mmのポリシリコンロッドS1を得た。」と記載されているから、実施例では、成長期間T3において、1時間当たりのガス交換回数の最大値を80回以上100回以下としているといえる。 そうすると、本件発明4の「前記ポリシリコンロッドの成長全期間において、1時間当たりの前記ガス交換回数の最大値が80回以上100回以下である」との事項は、発明の詳細な説明に記載されているといえる。 したがって、申立人の主張は採用できない。 よって、申立理由3(サポート要件)には、理由がない。 第9 意見書における申立人の主張について 1(1)申立人は、意見書3ページ12行~4ページ最下行において、本件発明2は、甲1の[0044]に記載された発明を単に異なる用語で記載したものにすぎないから、当業者が容易に発明をすることができたものである旨主張し、意見書5ページ下から11行~4行において、本件発明3は、当業者が容易になし得ることである旨主張し、意見書6ページ2~6行において、本件発明4は、当業者が容易になし得ることである旨主張している。 (2)しかし、申立人の上記(1)の主張は、特許法第29条第2項(進歩性)ついての主張であるところ、特許異議申立書において、特許法第29条第2項(進歩性)は申立の理由ではない。 2(1)申立人は、意見書5ページ1~15行において、本件発明2について、「ポリシリコンロッドが直径30mmに達するまでの、ポリシリコンロッドの成長初期期間」と特定されているが、成長途中のポリシリコンロッドの直径をどのように正確に測定するのか明確には記載されておらず、この点に関し、本件明細書等の【0023】には「この直径は、ベルジャー型の蓋部12の側面に設けた反応炉10内を観察するための覗窓(図示せず)を通して、反応炉10外に設けた距離計測計(図示せず)でポリシリコンロッドS1の右端と左端間の距離を測定することにより得られる。」との記載はあるが、抽象的な記載があるのみで実際どのように測定したのか不明であり、さらに、本件発明2には「前記ポリシリコンロッドの直径が30mmに達する前1時間」という記載があるが、そもそも成長中のポリシリコンロッドの直径の測定自体が難しいのに加えて、いつ30mmになるのかを想定したうえでその1時間前がいつであるのかをどのように決めるのか、その方法について本件明細書等中には何ら記載されていないから、本件発明2について、発明の詳細な説明には当業者が容易に実施できる程度に記載されているとはいえない旨主張している。 (2)しかし、上記【0023】の記載から、ベルジャー型の蓋部12において、ポリシリコンロッドS1の中心を通る任意の直線が、ベルジャー型の蓋部12の両端部と交わる箇所にそれぞれ覗窓を設け、各覗窓を通して反応炉10外にそれぞれ設けた距離計測計で、各距離計測計とポリシリコンロッドS1の一端と他端の距離をそれぞれ測定するとともに、各距離計測計間の距離を測定し、以下の式1から、ポリシリコンロッドS1の直径が測定できることが、当業者であれば理解できる。 式1:各距離計測計間の距離-(一方の距離計測計とポリシリコンロッドS1の一端との距離+他方の距離計測計とポリシリコンロッドS2と他端の距離) また、当業者であれば、事前にポリシリコンロッドを成長させて、ポリシリコンロッドの析出時間と直径との関係のデータを取っておけば、そのデータに基づいて、「前記ポリシリコンロッドの直径が30mmに達する前1時間」を特定できるから、「前記ポリシリコンロッドの直径が30mmに達する前1時間において、該ガス交換回数が30回以上50回以下に増加している態様」を実施することができる。 したがって、発明の詳細な説明には、本件発明2について、当業者が容易に実施できる程度に記載されているといえる。 3 まとめ したがって、申立人の上記1(1)、2(1)の主張は、いずれも採用できない。 第10 むすび 以上のとおりであるから、取消理由通知に記載した取消理由、特許異議の申立ての理由及び証拠によっては、本件特許2~4を取り消すことはできない。 また、他に本件特許2~4を取り消すべき理由を発見しない。 そして、請求項1は、本件訂正により削除されたため、本件特許1に対する特許異議の申立ては、対象となる請求項が存在しないものとなったから、特許法第120条の8第1項で準用する同法第135条の規定により却下する。 よって、結論のとおり決定する。

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