2025-700339
水系クレンジング化粧料
- 審判番号
- 2025-700339
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 特願2017-210104外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 登録番号
- 7558471
- 請求日
- 2025年03月25日
- 審決日
- 2025年05月26日
- 公報発行日
- 2025年06月27日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】阪本薬品工業株式会社
- 【異議申立人】田中 眞喜子
- 分類
- P1651.121-Y (A61K)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項
- データ出所
- 審決公報(XML)
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結論
理由
目次 ▾ 9項目
第1 手続の経緯
特許第7558471号(以下「本件特許」という。)の請求項1に係る特許についての出願は、平成29年10月31日に特願2017-210104号として出願され、令和6年9月20日にその請求項1に係る特許権の設定登録がなされ、同年10月1日に特許掲載公報が発行され、その請求項1に係る特許に対し、令和7年3月25日に田中眞喜子(以下「申立人」という。)により、特許異議の申立てがされたものである。
第2 本件発明
本件特許の請求項1に係る発明は、その特許請求の範囲の請求項1に記載された次の事項により特定されるとおりのものである(以下、「本件発明」ということがある。)。
「【請求項1】重合度3以下のグリセリン重合物の含有量が20%以下であり、水酸基価から計算される平均重合度が10~20であるポリグリセリンと炭素数が8~12である脂肪酸でエステル化されたポリグリセリン脂肪酸エステル、およびポリオキシプロピレンジグリセリルエーテルを含有する水系クレンジング化粧料であって、前記ポリグリセリン脂肪酸エステルの含有量をX%、前記ポリオキシプロピレンジグリセリルエーテルの含有量をY%としたときに下記式(1)および式(2)を満たすことを特徴とする水系クレンジング化粧料。1≦X≦15 (1)0<Y≦-1.1X+21.1 (2)」
第3 申立理由の概要
申立人は、証拠方法として、下記(2)に示す甲第1号証~甲第3号証(以下、甲号証の番号順に、「甲1」などという。)を提出し、下記(1)の申立理由を主張している。
(1)申立理由1(進歩性欠如)
本件発明は、本件特許出願前に日本国内又は外国において、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった甲1に記載された発明、並びに、甲2及び甲3に記載された事項に基いて、本件特許出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、請求項1に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであり、同法第113条第1項第2号に該当するから取り消すべきものである。
(2)証拠方法
第4 判断
当審合議体は、本件発明に係る特許は、上記第3に示した申立理由によっては、取り消すことはできないと判断する。その理由は以下のとおりである。
なお、「・・・」は記載の省略を表し、以下の下線は原文に付されていたものに加えて、当審合議体で追加した。また、証拠の転記は全て全角で表記する。本決定全体についても同様である。
1 甲号証の記載事項
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(1)甲1の記載事項
次の成分(A)~(B):
(A)ジグリセリン1モルに、プロピレンオキサイド4~25モルを付加反応させ得られるエーテル化合物で、1.0以下のIOB(無機/有機バランス)値を示し、且つ10%水溶液の曇点が20℃以上であるジグリセリンプロピレンオキサイド付加物を0.1~30.0重量%
(B)アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、両性界面活性剤から選ばれる界面活性剤の1種又は2種以上を0.1~20.0重量%
を配合し、且つ低級アルコールを含まないクレンジング化粧料。」
本発明は、上記の様な従来技術の課題を克服したものであり、優れたクレンジング能を有し、且つ使用後の感触(ベタツキのない保湿感)が良好であり、低級アルコールを含まず皮膚刺激の懸念がないクレンジング化粧料を提供する事を目的とする。」
次に(B)成分であるアニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、両性界面活性剤から選ばれる界面活性剤としては、化粧品に通常使用されるものであれば特に限定はなく、それらの1種又は2種以上を使用する。具体的にはノニオン界面活性剤では、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンフィトステロール、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレントリメチロールプロパン脂肪酸エステル、ピログルタミン酸エステル等が挙げられる。・・・
【0012】
上記(B)成分の配合量としては、0.1~20.0重量%、好ましくは1.0~15.0重量%である。0.1重量%未満では、目的のクレンジング能を発現する事が出来ない。逆に20.0重量%を超えると、使用後に皮膚上でベタツキが生じ、使用面で支障が出る為、好ましくない。」
[図:0001423552000001.jpg]
」
(2)甲2の記載事項
[図:0001423552000002.jpg]
」
[図:0001423552000003.jpg]
」
(3)甲3の記載事項
[図:0001423552000004.jpg]
」
[図:0001423552000005.jpg]
」
2 申立理由1(進歩性欠如)について
(1)甲1に記載された発明
甲1は、(A)ジグリセリン1モルに、プロピレンオキサイド4~25モルを付加反応させ得られるエーテル化合物で、1.0以下のIOB(無機/有機バランス)値を示し、且つ10%水溶液の曇点が20℃以上であるジグリセリンプロピレンオキサイド付加物を0.1~30.0重量%と、(B)アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、両性界面活性剤から選ばれる界面活性剤の1種又は2種以上を0.1~20.0重量%を配合し、且つ低級アルコールを含まないクレンジング化粧料に関する文献で(摘記1a)、その具体例を示した実施例3のクレンジング化粧料からみて(摘記1d)、甲1には、次の「甲1発明」が記載されていると認める。
甲1発明:
「下記の組成からなるクレンジング化粧料。(重量%)POP(14)ジグリセリルエーテル 10.0IOB=0.729、10%曇点 55℃POE(8)オレイルエーテル 3.5イソノナン酸イソノニル 1.0精製水 85.5」
(2)対比・判断
ア 対比
(ア)甲1発明における「クレンジング化粧料」は、精製水を85.5重量%含み、かつ油に該当する成分として1.0重量%のイソノナン酸イソノニルのみを含有するところ、本件明細書【0021】に、「本発明の水系クレンジング化粧料は、油を含まないか、油の含有量が15%以下であることが」好ましいと記載されていることも参酌すれば、本件発明における「水系クレンジング化粧料」に相当する。
(イ)甲1発明における「POP(14)ジグリセリルエーテル」は、本件発明における「ポリオキシプロピレンジグリセリルエーテル」に相当する。
(ウ)したがって、本件発明と甲1発明とは、
「ポリオキシプロピレンジグリセリルエーテルを含有する水系クレンジング化粧料」である点で一致し、以下の点で相違する。
相違点:
本件発明は、「重合度3以下のグリセリン重合物の含有量が20%以下であり、水酸基価から計算される平均重合度が10~20であるポリグリセリンと炭素数が8~12である脂肪酸でエステル化されたポリグリセリン脂肪酸エステル」を含有し、「前記ポリグリセリン脂肪酸エステルの含有量をX%」、「ポリオキシプロピレンジグリセリルエーテルの含有量をY%」としたときに、「式(1)および式(2)」を満たし、上記式(1)及び式(2)は、
「1≦X≦15 (1)0<Y≦-1.1X+21.1 (2)」であるのに対して、
甲1発明は、「重合度3以下のグリセリン重合物の含有量が20%以下であり、水酸基価から計算される平均重合度が10~20であるポリグリセリンと炭素数が8~12である脂肪酸でエステル化されたポリグリセリン脂肪酸エステル」を含有していない点。
イ 判断
(ア)甲1に記載の技術は、(A)ジグリセリン1モルに、プロピレンオキサイド4~25モルを付加反応させ得られるエーテル化合物で、1.0以下のIOB(無機/有機バランス)値を示し、且つ10%水溶液の曇点が20℃以上であるジグリセリンプロピレンオキサイド付加物を0.1~30.0重量%、及び、(B)アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、両性界面活性剤から選ばれる界面活性剤の1種又は2種以上を0.1~20.0重量%を配合し、且つ低級アルコールを含まないクレンジング化粧料に関するものである(摘記1a)。甲1発明におけるPOE(8)オレイルエーテルは、ポリオキシエチレンアルキルエーテルであるから、摘記1cの記載からみて、(B)成分のうちのノニオン界面活性剤として配合されているものと認められ、甲1には、(B)成分のうちの「ノニオン界面活性剤」について、POE(8)オレイルエーテルに相当するポリオキシエチレンアルキルエーテルの他に、多数の選択肢の一例として、「ポリグリセリン脂肪酸エステル」が挙げられている(摘記1c)。しかしながら、甲1には、(B)成分のうちの「ノニオン界面活性剤」として使用される「ポリグリセリン脂肪酸エステル」が、「重合度3以下のグリセリン重合物の含有量が20%以下であり、水酸基価から計算される平均重合度が10~20であるポリグリセリンと炭素数が8~12である脂肪酸でエステル化されたポリグリセリン脂肪酸エステル」であることについては、記載も示唆もない。
(イ)ここで、甲2には、ポリグリセリン脂肪酸エステルの製品として、商品名「サンソフトQ-12Y-C」は「モノラウリン酸ポリグリセリル-10」であり、商品名「サンソフトQ-123Y-C」は「トリラウリン酸ポリグリセリル-10」であることが記載され(摘記2a)、「ポリグリセリル-10」は、平均重合度「10」の「ポリグリセリン」を意味し、「ラウリン酸」は「炭素数12の脂肪酸」であるから、上記「サンソフトQ-12Y-C」及び「サンソフトQ-123Y-C」は、いずれも本件発明の「水酸基価から計算される平均重合度が10~20であるポリグリセリンと炭素数が8~12である脂肪酸でエステル化されたポリグリセリン脂肪酸エステル」に相当するといえる。
また、甲2には、上記「サンソフトQ-12Y-C」及び「サンソフトQ-123Y-C」を含む「サンソフトQ-Yシリーズ」のポリグリセリンの重合度分布が記載されており(摘記2b)、上記重合度分布のグラフを参酌すれば、「サンソフトQ-Yシリーズ」において、ポリグリセリンの重合度(摘記2bのグラフの横軸「Degree of polymerization」に対応している。)が3以下の含有量は、明らかに20質量%以下であることが見て取れる。
そうすると、甲2に記載された「サンソフトQ-12Y-C」及び「サンソフトQ-123Y-C」は、本件発明の「重合度3以下のグリセリン重合物の含有量が20%以下であり、水酸基価から計算される平均重合度が10~20であるポリグリセリンと炭素数が8~12である脂肪酸でエステル化されたポリグリセリン脂肪酸エステル」に相当する。
(ウ)そして、甲3には、上記「サンソフトQ-12Y-C」を含有するクレンジングローションが、透明であり、軽く拭き取るだけでメイクが落ち、さっぱりとした使い心地であること(摘記3a)、さらに上記「サンソフトQ-123Y-C」を含有するクレンジングウォーターが、メイク落ちに優れていることが記載されている(摘記3b)。
(エ)しかしながら、甲3に記載されたクレンジングローション及びクレンジングウォーターは、界面活性剤として、ポリグリセリン脂肪酸エステルのみが配合された組成物であり、甲2及び甲3に記載された技術的事項を参酌しても、界面活性剤として、ポリオキシプロピレンジグリセリルエーテルとともにPOE(8)オレイルエーテルを含有する甲1発明において、POE(8)オレイルエーテルに代えて「重合度3以下のグリセリン重合物の含有量が20%以下であり、水酸基価から計算される平均重合度が10~20であるポリグリセリンと炭素数が8~12である脂肪酸でエステル化されたポリグリセリン脂肪酸エステル」に該当する「サンソフトQ-12Y-C」及び「サンソフトQ-123Y-C」を配合することによって、優れたメイク落ちや透明性等が得られると当業者が理解するとはいえない。
(オ)そうすると、「ポリオキシプロピレンジグリセリルエーテル」を含有する甲1発明において、「重合度3以下のグリセリン重合物の含有量が20%以下であり、水酸基価から計算される平均重合度が10~20であるポリグリセリンと炭素数が8~12である脂肪酸でエステル化されたポリグリセリン脂肪酸エステル」を、本件式(1)及び本件式(2)を満たす量で配合するように変更することには、動機付けがあるとはいえない。
したがって、甲2及び甲3に記載された技術的事項を参酌しても、甲1発明において、ノニオン界面活性剤として、「重合度3以下のグリセリン重合物の含有量が20%以下であり、水酸基価から計算される平均重合度が10~20であるポリグリセリンと炭素数が8~12である脂肪酸でエステル化されたポリグリセリン脂肪酸エステル」を、本件式(1)及び本件式(2)を満たす量で配合するとの本件発明の上記相違点に係る構成を備えるものとすることは、当業者が容易になし得る技術的事項であるとはいえない。
(カ)そして、本件特許明細書の記載を参酌すれば(【0008】、【0022】~【0029】、特に実施例11~13、15~18、及び20~21)、「重合度3以下のグリセリン重合物の含有量が20%以下であり、水酸基価から計算される平均重合度が10~20であるポリグリセリンと炭素数が8~12である脂肪酸でエステル化されたポリグリセリン脂肪酸エステル」と、「ポリオキシプロピレンジグリセリルエーテル」とを、本件発明の式(1)及び式(2)を満たす含有量で併用した場合に、「クレンジング力」、「べたつきのなさ」、及び「透明性」の点で優れた効果を奏することが理解でき、本件発明は、甲1発明、並びに、甲2及び甲3の記載から、当業者が予測し得ない顕著な効果を奏しているといえる。
ウ まとめ
したがって、本件発明は、甲1発明、並びに、甲2及び甲3に記載された技術的事項から当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
また、甲1に実施例1及び2として記載されたクレンジング化粧料は、甲1発明を認定した実施例3におけるPOP(14)ジグリセリルエーテルの代わりに、それぞれ、ポリオキシプロピレンジグリセリルエーテルである、POP(24)ジグリセリルエーテル、POP(9)ジグリセリルエーテルを配合したものである。
したがって、甲1発明として、実施例1又は実施例2をもとに発明を認定した場合も、同様に、甲1発明、並びに、甲2及び甲3に記載された技術的事項から当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
(3)申立人の主張について
ア 本件発明の効果の顕著性について
(ア)申立人の主張の概要
a 申立人は、申立書22頁において、甲2及び甲3の記載を参酌すれば、クレンジングローション等の水系クレンジング化粧料において、本件発明の「重合度3以下のグリセリン重合物の含有量が20%以下であり、水酸基価から計算される平均重合度が10~20であるポリグリセリンと炭素数が8~12である脂肪酸でエステル化されたポリグリセリン脂肪酸エステル」に相当する、「サンソフトQ-Yシリーズ」を使用すると、「透明性」、「クレンジング力」及び「さっぱりとした使い心地」が得られることは、技術常識であったことを主張し、そのことを根拠として、本件発明の効果は、いずれも甲1~3の記載から当業者が予測し得た効果にすぎないと主張している。
(イ)申立人の主張の検討
a 甲3に記載された「クレンジングローション」及び「クレンジングウォーター」は、界面活性剤として、上記「サンソフトQ-12Y-C」又は「サンソフトQ-123Y-C」を含め、ポリグリセリン脂肪酸エステルのみを複数種含む組成物であり(摘記3a、3b)、甲3には、上記「クレンジングローション」及び「クレンジングウォーター」自体が、メイク落ち等の効果に優れることは記載されているものの、その一成分である「サンソフトQ-12Y-C」又は「サンソフトQ-123Y-C」を配合したことによって、メイク落ち等に優れた効果が得られることは何ら記載されていないし、甲2及び甲3の記載を参酌しても、「サンソフトQ-12Y-C」又は「サンソフトQ-123Y-C」をクレンジング化粧料一般に用いた場合に、「透明性」、「クレンジング力」及び「さっぱりとした使い心地」等の点で、優れた効果が得られることが技術常識であったと認めるに足りる根拠も見いだせない。
そして、上記(2)イ(カ)のとおり、「重合度3以下のグリセリン重合物の含有量が20%以下であり、水酸基価から計算される平均重合度が10~20であるポリグリセリンと炭素数が8~12である脂肪酸でエステル化されたポリグリセリン脂肪酸エステル」と、「ポリオキシプロピレンジグリセリルエーテル」とを、本件発明の式(1)及び式(2)を満たす量で配合することにより、「クレンジング力」、「べたつきのなさ」、及び「透明性」に優れるという本件発明の効果は、甲1発明、並びに、甲2及び甲3の記載から当業者が何ら予測できるものではなく、顕著な効果であるといえる。
b よって、申立人の上記主張は採用できない。
イ 本件発明の効果の「経時での透明性」について
(ア)申立人の主張の概要
申立人は、申立書22頁において、本件特許明細書の【0008】に記載された「経時での透明性を維持する」という効果について、本件特許明細書(【0026】)の実施例では、水系クレンジング化粧料の「調製直後の透明性」が確認されているにすぎないことから、上記「経時での透明性を維持する」という効果については、何ら具体的に開示されていない旨を主張している。
(イ)申立人の主張の検討
たとえ、明細書に記載された上記「経時での透明性を維持する」という効果を、本件発明の効果として実施例において確認していないとしても、上記(2)イ(カ)で検討したとおり、本件発明は、「クレンジング力」、「べたつきのなさ」において、顕著な効果を奏するものであるのに加え、本件特許明細書の【0026】に記載された実施例において、水系クレンジング化粧料の「調製直後の透明性」に優れた効果を奏することを確認しており、本件発明は、甲1発明、並びに、甲2及び甲3に記載された技術的事項から当業者が予測し得ない顕著な効果を奏するといえるから、本件発明が進歩性を有するという結論に何ら影響するものではない。
よって、申立人の上記主張は採用できない。
ウ まとめ
したがって、申立書における申立人の主張は、いずれも採用できない。
(4)まとめ
以上のとおりであるから、本件発明は、甲1に記載された発明、並びに、甲2及び甲3に記載された事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではないから、申立理由1(進歩性欠如)は理由がない。
第5 むすび
したがって、申立人の特許異議の申立ての理由及び証拠によっては、請求項1に係る特許を取り消すことはできない。
また、ほかに請求項1に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
審決本文(J-PlatPat)
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