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特許異議申立

2024-700793

集塵装置

審判番号
2024-700793
法域
特許
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
特願2020-077823
登録番号
7437687
請求日
2024年08月22日
審決日
2025年04月30日
公報発行日
2025年08月29日
結論
訂正認容
当事者
  • 【権利者】パナソニックIPマネジメント株式会社
  • 【権利者代理人】弁理士法人北斗特許事務所
  • 【異議申立人】前田 正夫
審判長/審判官
  • 審判長 北村 英隆
  • 審判官 永冨 宏之
  • 審判官 長馬 望
分類
P1651.121-YAA(A47L)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第120条の5第5項
データ出所
審決公報(XML)

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特許第7437687号発明「集塵装置」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。

結論

結 論 特許第7437687号の明細書及び特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正明細書及び特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1-8〕について訂正することを認める。 特許第7437687号の請求項〔1-8〕に係る特許を維持する。

理由

理 由 第1 手続の経緯 特許第7437687号の請求項1から8に係る特許についての出願は、令和2年4月24日に出願され、令和6年2月15日にその特許権の設定登録がされ、同月26日に特許掲載公報が発行された。その後、その特許について、同年8月22日に特許異議申立人 前田 正夫(以下、「申立人」という。)より特許異議の申立てがされ、当審は、同年11月14日(同月11日付け)に取消理由を通知し、これに対して、特許権者は、その指定期間内である令和7年1月14日に意見書の提出及び訂正の請求(以下、「本件訂正請求」という。)を行った。その後、審判長は、訂正請求があった旨の通知(特許法第120条の5第5項)を申立人に送付し、その訂正の請求に対して、申立人は、同年3月11日に意見書を提出した。 第2 訂正の適否についての判断 1 訂正の内容 本件訂正請求による訂正の内容は、以下の(1)から(3)に示す訂正事項1から3のとおりである(下線は、訂正箇所を示す。)。 (1)訂正事項1 特許請求の範囲の請求項1に「前記第2フィルタは、前記開口部を覆っている、」と記載されているのを、「前記第2フィルタは、前記開口部を覆っており、前記サイクロン部は、内壁及び外壁を有し、前記サイクロン部の内壁と外壁とは、前記筒状部の前記軸方向から見て略6の字の形状を形成しており、前記筒状部は、前記サイクロン部の前記内壁の内側に配置されている、」に訂正する(請求項1の記載を引用する請求項2,4~8も同様の訂正をする)。 (2)訂正事項2 特許請求の範囲の請求項3に「前記第1フィルタは、開口部を有する袋状に形成されており、前記フィルタ保持部は、前記第1フィルタの前記開口部とは反対側の底部を保持する、請求項1又は2に記載の集塵装置。」と記載されているのを、「ごみを吸引する吸引風を発生させる吸引部と、前記ごみが集積される第1ダストボックスと、前記吸引風に渦流を発生させ、前記吸引風中の前記ごみを遠心力により取り出し前記第1ダストボックスに集積するサイクロン部と、筒形状であって、前記第1ダストボックスとつながった流入孔と、軸方向の一端に設けられ前記流入孔から入った前記吸引風が吹き出す流出孔と、を有する筒状部と、前記流出孔とつながった導入孔と、前記導入孔から入った前記吸引風が吹き出す導出孔と、を有し、前記ごみが集積される第2ダストボックスと、前記吸引風中の前記ごみを捕捉する第1フィルタが前記導出孔を覆うように前記第1フィルタを保持するフィルタ保持部と、前記吸引風中の前記ごみを捕捉する第2フィルタと、前記吸引部を収容するハウジングと、を備え、前記フィルタ保持部は、前記筒状部の中心軸の延長線上に前記第1フィルタを保持し、前記第1ダストボックス及び前記第2ダストボックスを含む第1ユニットは、前記吸引部及び前記ハウジングを含む第2ユニットに着脱可能であり、前記第2ダストボックスの前記導出孔は、前記第1ユニットのうち前記第2ユニットとの対向面に設けられており、前記フィルタ保持部は、前記第2ダストボックスのうち、前記導出孔を通して取出し可能な位置に前記第1フィルタを保持し、前記ハウジングは、前記第1ユニットとの対向面であって、前記筒状部の前記中心軸の前記延長線上に開口部を有し、前記第2フィルタは、前記開口部を覆っており、前記第1フィルタは、開口部を有する袋状に形成されており、前記フィルタ保持部は、前記第1フィルタの前記開口部とは反対側の底部を保持する、集塵装置。」に訂正する(請求項3の記載を引用する請求項4~8も同様に訂正する)。 (3)訂正事項3 願書に添付した明細書の段落【0006】に記載された「本開示の一態様に係る集塵装置は、吸引部と、第1ダストボックスと、サイクロン部と、筒状部と、第2ダストボックスと、フィルタ保持部と、第2フィルタと、ハウジングと、を備える。前記吸引部は、ごみを吸引する吸引風を発生させる。前記第1ダストボックスには、前記ごみが集積される。前記サイクロン部は、前記吸引風に渦流を発生させ、前記吸引風中の前記ごみを遠心力により取り出し前記第1ダストボックスに集積する。前記筒状部は、筒形状である。前記筒状部は、流入孔と、流出孔と、を有する。前記流入孔は、前記第1ダストボックスとつながっている。前記流出孔は、前記筒状部の軸方向の一端に設けられている。前記流出孔は、前記流入孔から入った前記吸引風が吹き出す。前記第2ダストボックスは、導入孔と、導出孔と、を有する。前記導入孔は、前記流出孔とつながっている。前記導出孔は、前記導入孔から入った前記吸引風が吹き出す。前記第2ダストボックスには、前記ごみが集積される。前記フィルタ保持部は、第1フィルタが前記導出孔を覆うように前記第1フィルタを保持する。前記第1フィルタは、前記吸引風中の前記ごみを捕捉する。前記第2フィルタは、前記吸引風中の前記ごみを捕捉する。前記ハウジングは、前記吸引部を収容する。前記フィルタ保持部は、前記筒状部の中心軸の延長線上に前記第1フィルタを保持する。前記第1ダストボックス及び前記第2ダストボックスを含む第1ユニットは、前記吸引部及び前記ハウジングを含む第2ユニットに着脱可能である。前記第2ダストボックスの前記導出孔は、前記第1ユニットのうち前記第2ユニットとの対向面に設けられている。前記フィルタ保持部は、前記第2ダストボックスのうち、前記導出孔を通して取出し可能な位置に前記第1フィルタを保持する。前記ハウジングは、前記第1ユニットとの対向面であって、前記筒状部の前記中心軸の前記延長線上に開口部を有する。前記第2フィルタは、前記開口部を覆っている。」を「本開示の一態様に係る集塵装置は、吸引部と、第1ダストボックスと、サイクロン部と、筒状部と、第2ダストボックスと、フィルタ保持部と、第2フィルタと、ハウジングと、を備える。前記吸引部は、ごみを吸引する吸引風を発生させる。前記第1ダストボックスには、前記ごみが集積される。前記サイクロン部は、前記吸引風に渦流を発生させ、前記吸引風中の前記ごみを遠心力により取り出し前記第1ダストボックスに集積する。前記筒状部は、筒形状である。前記筒状部は、流入孔と、流出孔と、を有する。前記流入孔は、前記第1ダストボックスとつながっている。前記流出孔は、前記筒状部の軸方向の一端に設けられている。前記流出孔は、前記流入孔から入った前記吸引風が吹き出す。前記第2ダストボックスは、導入孔と、導出孔と、を有する。前記導入孔は、前記流出孔とつながっている。前記導出孔は、前記導入孔から入った前記吸引風が吹き出す。前記第2ダストボックスには、前記ごみが集積される。前記フィルタ保持部は、第1フィルタが前記導出孔を覆うように前記第1フィルタを保持する。前記第1フィルタは、前記吸引風中の前記ごみを捕捉する。前記第2フィルタは、前記吸引風中の前記ごみを捕捉する。前記ハウジングは、前記吸引部を収容する。前記フィルタ保持部は、前記筒状部の中心軸の延長線上に前記第1フィルタを保持する。前記第1ダストボックス及び前記第2ダストボックスを含む第1ユニットは、前記吸引部及び前記ハウジングを含む第2ユニットに着脱可能である。前記第2ダストボックスの前記導出孔は、前記第1ユニットのうち前記第2ユニットとの対向面に設けられている。前記フィルタ保持部は、前記第2ダストボックスのうち、前記導出孔を通して取出し可能な位置に前記第1フィルタを保持する。前記ハウジングは、前記第1ユニットとの対向面であって、前記筒状部の前記中心軸の前記延長線上に開ロ部を有する。前記第2フィルタは、前記開ロ部を覆っている。前記サイクロン部は、内壁及び外壁を有する。前記サイクロン部の内壁と外壁とは、前記筒状部の前記軸方向から見て略6の字の形状を形成している。前記筒状部は、前記サイクロン部の前記内壁の内側に配置されている。本開示の一態様に係る集塵装置は、吸引部と、第1ダストボックスと、サイクロン部と、筒状部と、第2ダストボックスと、フィルタ保持部と、第2フィルタと、ハウジングと、を備える。前記吸引部は、ごみを吸引する吸引風を発生させる。前記第1ダストボックスには、前記ごみが集積される。前記サイクロン部は、前記吸引風に渦流を発生させ、前記吸引風中の前記ごみを遠心力により取り出し前記第1ダストボックスに集積する。前記筒状部は、筒形状である。前記筒状部は、流入孔と、流出孔と、を有する。前記流入孔は、前記第1ダストボックスとつながっている。前記流出孔は、前記筒状部の軸方向の一端に設けられている。前記流出孔は、前記流入孔から入った前記吸引風が吹き出す。前記第2ダストボックスは、導入孔と、導出孔と、を有する。前記導入孔は、前記流出孔とつながっている。前記導出孔は、前記導入孔から入った前記吸引風が吹き出す。前記第2ダストボックスには、前記ごみが集積される。前記フィルタ保持部は、第1フィルタが前記導出孔を覆うように前記第1フィルタを保持する。前記第1フィルタは、前記吸引風中の前記ごみを捕捉する。前記第2フィルタは、前記吸引風中の前記ごみを捕捉する。前記ハウジングは、前記吸引部を収容する。前記フィルタ保持部は、前記筒状部の中心軸の延長線上に前記第1フィルタを保持する。前記第1ダストボックス及び前記第2ダストボックスを含む第1ユニットは、前記吸引部及び前記ハウジングを含む第2ユニットに着脱可能である。前記第2ダストボックスの前記導出孔は、前記第1ユニットのうち前記第2ユニットとの対向面に設けられている。前記フィルタ保持部は、前記第2ダストボックスのうち、前記導出孔を通して取出し可能な位置に前記第1フィルタを保持する。前記ハウジングは、前記第1ユニットとの対向面であって、前記筒状部の前記中心軸の前記延長線上に開口部を有する。前記第2フィルタは、前記開口部を覆っている。前記第1フィルタは、開口部を有する袋状に形成されている。前記フィルタ保持部は、前記第1フィルタの前記開口部とは反対側の底部を保持する。」に変更する。 2 訂正の目的の適否、新規事項の有無、及び特許請求の範囲の拡張・変更について 上記1の訂正の適否について検討する。 (1)訂正事項1について 訂正事項1は、訂正前の請求項1に係る発明及び請求項1の記載を引用する請求項2、4~8に係る発明をさらに、限定して「前記サイクロン部は、内壁及び外壁を有し、前記サイクロン部の内壁と外壁とは、前記筒状部の前記軸方向から見て略6の字の形状を形成しており、前記筒状部は、前記サイクロン部の前記内壁の内側に配置されている」ことを特定する訂正であるから、特許法(以下、単に「法」という。)第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とした訂正である。 また、本件明細書には、次の事項が記載されている(下線は、理解のため当審で付与した。以下同様。)。 ア 「【0046】 (2-2-5)サイクロン部 図4に示すように、サイクロン部4は、底壁41と、外壁42と、内壁43と、を有している。底壁41の厚さ方向は、前後方向に沿っている。前から見て、底壁41の形状は、略「6」の字の形状である。外壁42は、底壁41の外縁から前方に突出している。内壁43は、底壁41の内縁から前方に突出している。これにより、底壁41、外壁42及び内壁43に囲まれた空間は、前から見て略「6」の字の形状となっている。つまり、サイクロン部4は、渦巻き状(略「6」の字の形状)の空間を有している。渦の一端(「6」の字の上端)に相当する空間が、ボディ3の管部31の内部空間に直接つながっている。」 イ 「【0058】 (2-2-8)筒状部 筒状部6は、筒本体61と、笠部62と、鍔部63と、を有している。筒本体61の形状は、筒状である。より詳細には、筒本体61の形状は、円筒状である。筒本体61の軸方向は、前後方向に沿っている。筒本体61は、サイクロン部4の内壁43の内側に配置されている。」 [図:0001425750000001.jpg] ウ 図4には、次の図が記載されている。 上記アからウに示す事項により、本件明細書及び図面には、「前記サイクロン部は、内壁及び外壁を有し、前記サイクロン部の内壁と外壁とは、前記筒状部の前記軸方向から見て略6の字の形状を形成しており、前記筒状部は、前記サイクロン部の前記内壁の内側に配置されている」事項が記載されているから、訂正事項1の訂正は、願書に添付した明細書及び図面に記載した事項の範囲内においてしたものである。 さらに、上記のように訂正事項1は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 なお、請求項1から8は、特許異議の申立てがされているから、法第120条の5第9項で読み替えて準用する同法第126条第7項の規定(特許出願の際独立して特許を受けることができるものであること)は、適用されない。 (2)訂正事項2について 訂正事項2は、訂正前の請求項3には、「請求項1又は2に記載の集塵装置」と記載され、請求項1又は2の記載を引用する形式で記載されていたもののうち、請求項1を引用するものに限定し、さらに、請求項1の記載を引用しないものとする訂正であるから、法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮、及び、同項ただし書第4号に規定する他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものに該当し、また、特許請求の範囲の拡張及び変更するものではなく、新規事項を追加するものではない。 (3)訂正事項3について 訂正事項3は、訂正事項1及び2により請求項1及び3の記載が訂正されたことに伴い、対応する明細書の記載を訂正するものであるから、法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、また、特許請求の範囲を拡張及び変更するものではなく、新規事項を追加するものではない。 3 一群の請求項について 訂正前の請求項2から8は、請求項1の記載を引用する請求項であるから、請求項1から8は、一群の請求項である。そして、本件訂正請求は、請求項1から8について訂正することを求めるものであるから、一群の請求項ごとに請求するものである。 また、訂正事項3にかかる訂正は、訂正前の請求項1に対応する明細書の段落【0006】を訂正するものであり、請求項1から8は一群の請求項であるから、訂正事項3と関係する一群の請求項は、訂正前の請求項1から8である。そして、本件訂正請求は、請求項1から8について訂正することを求めるものであるから、訂正事項3に係る請求項を含む一群の請求項の全てについて行うものである。 4 訂正についてのまとめ 以上のとおりであるから、本件訂正請求による訂正は、法第120条の5第2項ただし書第1号、第3号又は第4号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第4項、同条第9項において準用する同法第126条第4項、第5項及び第6項の規定に適合する。 したがって、明細書、特許請求の範囲を、訂正請求書に添付された訂正明細書、特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1-8〕について訂正することを認める。 第3 訂正後の本件発明 上記第2に示すとおり、本件訂正請求は、認められるから、本件訂正請求により訂正された請求項1から8に係る発明(以下、それぞれ「本件発明1」から「本件発明8」という。)は、訂正特許請求の範囲1から8に記載された次の事項により特定されるとおりのものである。 「【請求項1】 ごみを吸引する吸引風を発生させる吸引部と、 前記ごみが集積される第1ダストボックスと、 前記吸引風に渦流を発生させ、前記吸引風中の前記ごみを遠心力により取り出し前記第1ダストボックスに集積するサイクロン部と、 筒形状であって、前記第1ダストボックスとつながった流入孔と、軸方向の一端に設けられ前記流入孔から入った前記吸引風が吹き出す流出孔と、を有する筒状部と、 前記流出孔とつながった導入孔と、前記導入孔から入った前記吸引風が吹き出す導出孔と、を有し、前記ごみが集積される第2ダストボックスと、 前記吸引風中の前記ごみを捕捉する第1フィルタが前記導出孔を覆うように前記第1フィルタを保持するフィルタ保持部と、 前記吸引風中の前記ごみを捕捉する第2フィルタと、 前記吸引部を収容するハウジングと、を備え、 前記フィルタ保持部は、前記筒状部の中心軸の延長線上に前記第1フィルタを保持し、 前記第1ダストボックス及び前記第2ダストボックスを含む第1ユニットは、前記吸引部及び前記ハウジングを含む第2ユニットに着脱可能であり、 前記第2ダストボックスの前記導出孔は、前記第1ユニットのうち前記第2ユニットとの対向面に設けられており、 前記フィルタ保持部は、前記第2ダストボックスのうち、前記導出孔を通して取出し可能な位置に前記第1フィルタを保持し、 前記ハウジングは、前記第1ユニットとの対向面であって、前記筒状部の前記中心軸の前記延長線上に開口部を有し、 前記第2フィルタは、前記開口部を覆っており、 前記サイクロン部は、内壁及び外壁を有し、 前記サイクロン部の内壁と外壁とは、前記筒状部の前記軸方向から見て略6の字の形状を形成しており、 前記筒状部は、前記サイクロン部の前記内壁の内側に配置されている、 集塵装置。 【請求項2】 前記フィルタ保持部は、前記第2ダストボックスに着脱可能であり、前記導出孔を通して前記第2ダストボックスから取り出し可能である、 請求項1に記載の集塵装置。 【請求項3】 ごみを吸引する吸引風を発生させる吸引部と、 前記ごみが集積される第1ダストボックスと、 前記吸引風に渦流を発生させ、前記吸引風中の前記ごみを遠心力により取り出し前記第1ダストボックスに集積するサイクロン部と、 筒形状であって、前記第1ダストボックスとつながった流入孔と、軸方向の一端に設けられ前記流入孔から入った前記吸引風が吹き出す流出孔と、を有する筒状部と、 前記流出孔とつながった導入孔と、前記導入孔から入った前記吸引風が吹き出す導出孔と、を有し、前記ごみが集積される第2ダストボックスと、 前記吸引風中の前記ごみを捕捉する第1フィルタが前記導出孔を覆うように前記第1フィルタを保持するフィルタ保持部と、 前記吸引風中の前記ごみを捕捉する第2フィルタと、 前記吸引部を収容するハウジングと、を備え、 前記フィルタ保持部は、前記筒状部の中心軸の延長線上に前記第1フィルタを保持し、 前記第1ダストボックス及び前記第2ダストボックスを含む第1ユニットは、前記吸引部及び前記ハウジングを含む第2ユニットに着脱可能であり、 前記第2ダストボックスの前記導出孔は、前記第1ユニットのうち前記第2ユニットとの対向面に設けられており、 前記フィルタ保持部は、前記第2ダストボックスのうち、前記導出孔を通して取出し可能な位置に前記第1フィルタを保持し、 前記ハウジングは、前記第1ユニットとの対向面であって、前記筒状部の前記中心軸の前記延長線上に開口部を有し、 前記第2フィルタは、前記開口部を覆っており、 前記第1フィルタは、開口部を有する袋状に形成されており、 前記フィルタ保持部は、前記第1フィルタの前記開口部とは反対側の底部を保持する、集塵装置。 【請求項4】 前記第1ユニットが前記第2ユニットと結合された状態で、前記第1ダストボックスは、前記第1ユニットの一部の構成から分離可能である、 請求項1~3のいずれか一項に記載の集塵装置。 【請求項5】 前記第1ユニットが前記第2ユニットから分離しているとき、前記導出孔が露出される、 請求項1~4のいずれか一項に記載の集塵装置。 【請求項6】 前記第1ダストボックスは、前記第1ユニットのうち前記第2ユニット側とは反対側に配置されている、 請求項1~5のいずれか一項に記載の集塵装置。 【請求項7】 外部とつながった外開口と、前記サイクロン部につながっており前記外開口から入った前記吸引風が吹き出す内開口と、を有するノズルを更に備え、 前記ノズルと前記第1ダストボックスとは、前記ノズルの軸方向と交差する所定方向に並んでおり、 前記ノズルのうち前記外開口側の先端は、前記第1ダストボックスよりも突出しており、 前記第1ダストボックスのうち前記外開口側の先端は、前記所定方向において前記ノズルに近いほど前記外開口側への突出量が大きいように傾斜している、 請求項1~6のいずれか一項に記載の集塵装置。 【請求項8】 前記吸引部を駆動する電力を前記吸引部に供給する電池パックが取り付けられる電池パック取付部を更に備える、 請求項1~7のいずれか一項に記載の集塵装置。」 第4 取消理由通知に記載した取消理由について 当審が訂正前の請求項1、2、4から8に対し、令和6年11月14日(同月11日付け)に特許権者に通知した取消理由は、略次のとおりである。 1 本件の請求項1、2、5、6、8に係る発明は、本件特許出願前に日本国内又は外国において、頒布された特開2016-137096号公報(以下、「甲1」という。)に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であって、法第29条第1項第3号に該当するから、請求項1、2、5、6、8に係る特許は、同法第29条第1項の規定に違反してされたものであり、また、本件の請求項1、2、5、6、8に係る発明は、本件特許出願前に日本国内又は外国において、頒布された甲1に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、本件特許出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、下記の請求項に係る特許は、法第29条第2項の規定に違反してされたものである。 2 本件の請求項4に係る発明は、本件特許出願前に日本国内又は外国において、頒布された甲1に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明及び特開2020-018367号公報(以下、「甲2」という。)に記載された事項に基いて、本件特許出願前に当業者が容易に発明をすることができたものであるから、請求項4に係る特許は、法第29条第2項の規定に違反してされたものである。 3 本件の請求項7に係る発明は、本件特許出願前に日本国内又は外国において、頒布された甲1に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明及び甲2に記載された事項、米国特許出願公開第2019/0090701号明細書(以下、「甲3」という。)に記載された事項に基いて、本件特許出願前に当業者が容易に発明をすることができたものであるから、請求項7に係る特許は、法第29条第2項の規定に違反してされたものである。 第5 当審の判断 1 各甲号証の記載事項及び記載された発明 (1)甲1に記載された事項及び甲1発明 ア 甲1に記載された事項 甲1には、次の事項が記載されている(改行、空白は一部削除した。以下同様。)。 (ア)「【0001】本発明は、電気掃除機に関する。」 (イ)「【0013】掃除機本体1は、本体部10、伸縮パイプ20および回転ハンドル30を備えて構成されている。ダストケース2および吸口体3は、掃除機本体1に着脱自在に取り付けられる。吸口体3は、パワーブラシ式のものである。 【0014】本体部10は、モータケース部11、蓄電池ケース部12およびパイプケース部13を備えている。また、本体部10には、ダストケース2が着脱自在に取り付けられるとともに、吸口体3から吸い込まれた塵挨を含む空気をダストケース2に送り込む導入路14を備えている。 【0015】モータケース部11には電動送風機40(図3参照)が内包され、蓄電池ケース部12には蓄電池60(図3参照)が内包され、パイプケース部13には伸縮パイプ20が内包される。」 (ウ)「【0090】次に、ダストケース2の構成および作用について図14ないし図33を参照して説明する。図14はダストケースの外観正面図である。なお、図14は、パイプケース部13(図2参照)側から見た状態である。また、以下の図14ないし図33の説明において、図示前後方向を上下方向と称して説明する。 【0091】図14に示すように、ダストケース2は、吸口体3(図1参照)や隙間ノズル4(図2参照)で吸込んだ塵埃を含む空気を、塵埃と空気とに分離し、塵埃を集める機能を有する。 【0092】また、ダストケース2は、導入管14(図1参照)と繋がる流入口149を有している。この流入口149に流入した塵挨を含む空気は、ダストケース2内で塵挨と空気とに分離された後、ダストケース2の上部から排出される。 【0093】図15はダストケースの分解図である。 【0094】図15に示すように、ダストケース2は、3外筒128、内筒129、捕塵フィルタ130、捕塵フィルタ130を収納するフィルタケース131、上蓋132および底蓋133を備えて構成されている。 【0095】外筒128は、上下に開口部が形成された筒体であり、外筒128の下部の開口部が底蓋133によって開閉される。 【0096】内筒129は、内筒129の上部にフィルタケース131を備え、フィルタケース131と一体化された構造である。そして、内筒129と一体化したフィルタケース131は、外筒128の上部の開口部から挿入される。 【0097】フィルタケース131には捕塵フィルタ130が収められ、上蓋132を外筒128の上部に取り付けることで図14に示すように一体化したダストケース2となる。このとき、内筒129は外筒128と略同心円状になるように装着される。 【0098】図16は図14のD-D断面図である。 【0099】図16に示すように、外筒128に内筒129を装着すると、外筒128と内筒129との間に塵埃の分離・集塵のための空間が形成される。外筒128と内筒129とで形成される空間のうち、後部(図示上部)は塵埃分離部134(図16参照)となり、前部(図示下部)は塵埃収容部135(図16参照)となる。塵埃分離部134は、塵埃と塵埃を運んだ空気とを分離する空間であり、塵埃収容部135は、塵埃を集めて収容する空間である。 【0100】上蓋132は、上下が開口した略筒体であり、後記する外筒128の上部に備えるフィルタケース受け部128aを覆うように、フィルタケース受け部128aの外径よりも一回り大きく形成されている。 【0101】ダストケース2では、フィルタケース受け部128aに上蓋132を被せた状態から、回転させることで上蓋132とフィルタケース受け部128aを固定できる構造になっている。フィルタケース受け部128aには、所定の位置のみで上蓋132を被せることができるように、上蓋132の内面に切欠部(不図示)が形成され、フィルタケース受け部128aに突起部(不図示)が形成されている。切欠部と突起部を合わせた状態で上蓋132を外筒128側へ押し付け、上蓋132を回転させると、突起部が切欠部の空間に入り、上蓋132を外筒128に固定することができる。また、上蓋132には、ロックボタン119を備え、掃除機本体1との固定を行う。 【0102】捕塵フィルタ130は、枠体と、枠体内にプリーツ状に折られたフィルタ部材147とで構成されている。フィルタ部材147の波方向は、縦方向(重力作用方向)であるのが望ましい(図15参照)。これは、フィルタ部材147に付着した細塵を落としやすくするためである。また、フィルタ部材147をプリーツ状に折ることで、フィルタ面積を大きくでき、フィルタ部材147による圧力損失を低減することができる。 【0103】フィルタ部材147は、例えば高密度のHEPAフィルタ(High Efficiency Particulate Air Filter)である。HEPAフィルタとは、定格風量で粒径が0.3μmの粒子に対して99.97%以上の粒子捕集率をもち、かつ初期圧力損失が245Pa以下の性能を持つエアフィルタである。 【0104】また、捕塵フィルタ130は、使用者が水洗いできるようにすることが望ましい。また、捕塵フィルタ130の前部にスポンジフィルタ(図示せず)など他のフィルタを設けてもよい。スポンジフィルタは、捕塵フィルタ130の枠体を前側に延長し、枠体にはめ込めるようすることが望ましい。また、スポンジフィルタは使用者が水洗いできることが望ましい。これによって、捕塵フィルタ130が塵埃によって直接汚れにくくなり、お手入れ性が向上する。 【0105】また、捕塵フィルタ130は、内筒129上部に備えたフィルタケース131に収まるようになっている。したがって、捕塵フィルタ130は、前記した上蓋132とフィルタケース131との間に位置する。内筒129のメッシュ部材136を通過した空気のすべてが捕塵フィルタ130を通過するためには、上蓋132とフィルタケース131との間に捕塵フィルタ130を圧接する必要がある。よって、捕塵フィルタ130には、上蓋132とフィルタケース131との気密を保持するためのパッキング148を外周に備えている。 【0106】パッキング148は、捕塵フィルタ130の外周に設けた鍔部130aの上下面にゴム部材等で成形されている。フィルタケース131に捕塵フィルタ130を装着すると、パッキング148の下面側とフィルタケース131上部のフランジ部131aとが接する。上蓋132の上部には気密面132aを設けており、前述したように上蓋132を捕塵フィルタ130上方から被せると、パッキング148の上面側と気密面132aが接し、上蓋132を固定する動作により、上蓋132とフィルタケース131との間に捕塵フィルタ130が圧接される。このとき、前記したようにフィルタケース131下部に設けたパッキング137と外筒128との間も気密が保持できるように圧接される。 【0107】さらに、捕塵フィルタ130の上面にも気密保持のためのパッキング130bを備えている。このパッキング130bは上蓋132の天面よりも上方に出るように設けている。ダストケース2を掃除機本体1に装着した際に、このパッキング130bにより掃除機本体1とダストケース2との気密を保持する。」 (エ)「【0108】内筒129について、図17、図18、および図19を用いて説明する。図17は内筒の正面図、図18は内筒の分解図、図19は図17のE-E断面図である。 【0109】図17に示すように、内筒129は、上部に吸気部129cを備えた上部円筒129a、下部に上部円筒129aよりも直径が大きい下部円筒129bを備えて構成されている。 【0110】上部円筒129aの側面(周面)には、吸気部129cを備え、格子状の枠体(支骨)によって形成されている。なお、前記ダストケース2では、上下方向の枠体(支骨)としているが、上下左右方向に枠体(支骨)のある格子状であってもよい。 【0111】吸気部129cは、外周面にメッシュ部材136が掛け渡されている。このメッシュ部材136は、被覆またはインサート成型などによって枠体(支骨)に保持されている。また、吸気部129cにメッシュ部材136を設けることで、上部円筒129aはフィルタ機能を有し、内筒129の内部への微細な塵埃の流入を抑制している。なお、メッシュ部材136は、ポリエステルであってもよく、金属(例えば、ステンレス)でもよい。 【0112】また、吸気部129cは、枠体(支骨)ではなく小径の貫通孔(金型で成型可能なφ2mm程度の孔)を複数設けたものでも構わない。このような貫通孔を備えたものは、枠体(支骨)にメッシュ部材136を掛け渡した場合と違い、強度やメッシュ部材136の破れに対し有効であり、二次成形が不要といった利点がある。 【0113】上部円筒129aの上側にはフィルタケース131が一体に形成されている。このフィルタケース131は、略円筒状であり、上部円筒129aと同心円状に構成されている。また、フィルタケース131は、上部が開口し、下部が略中心部に上部円筒129aの内部空間と連通する開口部131bを有している。なお、上部円筒129aとフィルタケース131とを一体に構成しているが、着脱可能な構造にしても構わない。 【0114】また、フィルタケース131の下部には、パッキング137が設けられている。このパッキング137は、後記する外筒128のフィルタケース受け部128aに、フィルタケース131を収めた際に、外筒128とフィルタケース131との気密を保持した状態で接する。 【0115】フィルタケース131に設けられたパッキング137は、リング状のゴム部材をフィルタケース131下部の窪み部159に装着した構造(取り外し可能な構造)としている。しかし、ダストケース2を洗浄する際にパッキング137を取り外す場合も考えられ、パッキング137の装着を忘れることもあり得るため、フィルタケース131とパッキング137とを一体で成形(二次成形)しても構わない。 【0116】図18に示すように、内筒129の下部円筒129bは、上部円筒129a(図7参照)と同心円状に構成され、略円筒状で上面が閉塞している。言い換えると、下部円筒129bは、底面が開口して空間138(図19参照)を有した形状である。 【0117】また、内筒129は、下部円筒129bの空間138(図19参照)に内包するように下部円筒129bの形状をオフセットした傘部139と、この傘部139内に形成された空間139aの上面から下方に向けて空間139a内から突出して凸となるように形成された筒体140と、を備えて構成されている。 【0118】筒体140は、傘部139と同心円状に構成され、底面140aが閉塞し略半球状を呈している。また、筒体140は、底面140aに向かって先細りになるようなテーパ形状である。筒体140を先細りになるようなテーパ形状にすることで、後記する外筒128下部の先太りのテーパ部と合わせて下向きに拡大する容器形状となるため、ごみ捨ての際にごみが落下しやすくなる。なお、集塵容積を拡大するために筒体140の径を小さくしても構わない。」 (オ)「【0132】外筒128の側面には、流入口149および蓋ロック機構150が設けられている。流入口149は、図23に示すように、横軸中心線(イ)と並行になる面(ロ)に設けられ、流入口外壁面149aは、外筒128の外壁面128cよりも外側に位置し、外筒128と接線S2で繋がるように構成されている。また、流入口149の開口は略四角形状である。したがって、流入口外壁面149aは、縦軸中心線(ハ)と並行ではない。言い換えると、流入口149は外筒128の外径より外側に突出している。これは、外筒128と同心軸上に備えた内筒129と流入口149が、流入口149の面から見てオーバーラップしないようにするためである。」 (カ)「【0170】図32に示すように、回転ハンドル30(図1および図2参照)に設けられた操作ボタン31aまたは操作ボタン31bにより使用者が運転を開始すると、電動送風機40には蓄電池60から給電される。そして、電動送風機40が駆動し空気を吸い込む。吸い込んだ空気は、導入管14の吸込口15から導入管出口161を経て、流入口149よりダストケース2内に流入する(流れ200)。このとき、導入管14の屈曲部により、塵埃は導入管14の右内壁面に押しやられながら(図29参照)ダストケース2内に、外筒128の接線S2方向(図23参照)から搬送される。流入した塵埃を含む空気は、旋回流となり、塵埃に遠心力が働き、塵埃と空気は分離される(流れ201)。つまり、塵埃収容部135内の上部である塵埃分離部134にて、塵埃と空気とは分離される。分離された空気の多くは上部円筒129aに設けた吸気部129cから内筒129の内部に流入する(流れ202)。そして、空気は捕塵フィルタ130を通過し、上蓋132の上部開口を経て、電動送風機40へ至る(流れ203)。このとき、吸気部129cのメッシュ部材136を通過した微細な塵埃は、捕塵フィルタ130で捕集される。 【0171】一方、遠心力で分離された塵埃は、重力と一部の空気流により外筒128と下部円筒129bとの間を通り、塵埃収容部135内に搬送される。このとき、塵埃には遠心力が働いているため、塵埃収容部135内で旋回する(流れ204)。そして、電気掃除機100の使用を続けると、徐々に塵埃が堆積し塵埃収容部135が満杯になった状態(ドーナツ状)でごみ捨てのタイミングとなる。」 (キ)「【0179】本体部10に配置された電動送風機40とダストケース2とを区画形成する気密面112には、電動送風機40とダストケース2とを連通する吸込部113が設けられている。この吸込部113の通気流路内には保護フィルタ115が設けられ、ダストケース2を取り外した状態で運転してしまったときなどに、塵埃が電動送風機40の内部へ侵入することを防止することができる。 【0180】また、保護フィルタ115は、汚れたときに清掃できるよう、本体部10から着脱自在に構成され、水洗いできる素材で構成されていることが望ましい。また、保護フィルタ115は、保護フィルタカバー114によって本体部10に固定されている。この保護フィルタカバー114は、使用者の指が電動送風機40に触れないよう指が入らない大きさの孔で構成された格子状であることが望ましい。 【0181】本体部10には、電動送風機40の上流側に、ゴムなど弾性体シール部材で構成された防振気密ゴム116を備え、防振気密ゴム116が保護フィルタカバー114の外周の平坦面と密着することにより、気密を確保することができる。また、防振気密ゴム116は、固定ケース11a内に電動送風機40と共に固定されるため、電動送風機40の駆動により発生する回転振動を吸収する役割も果たしている。 【0182】ところで、ダストケース2を本体部10に装着する場合、下方から(水平方向)から平行移動しながら押し入れると、パッキング120bがめくれ上がり、ダストケース2と吸込部113との気密を確保できない恐れがある。そこで、ダストケース2に窪み部159を設け、パイプケース部13(本体部10)に窪み部159に嵌合するダストケース固定突起13aを設けることで、ダストケース固定突起13aを支点Pとして回動させる。さらに、ダストケース2の上端面2sの回動の接線S3よりも後方(図示上側)に気密面112が位置している。そして、ダストケース2が最大まで押し込まれたときに、ダストケース2の上端面2sと、気密面112とが平行になり、吸込部113の開口縁部の全周にパッキング130bが接触する。なお、本体部10の気密面112は、上下方向(図示水平方向)に対して所定角度α(例えば、5度)傾斜している。 【0183】また、パッキング130bは、図33に示す断面視において、後方(図示上方)に向けて拡径する形状であり、さらに後端部において前方(図示下方)に向けて折り返す形状である。このような形状とすることにより、ダストケース2の着脱の際にパッキング130bがめくれ難くなっている。また、パッキング130bを吸込部113に強く押しつけなくても、電動送風機40が駆動されるときの吸い込み力によって負圧になることで、パッキング130bが吸込部113に吸い付けられ、ダストケース2と吸込部113との気密が確実に確保される。」 (ク) [図:0001425750000002.jpg] 甲1には、次の図が記載されている。 [図:0001425750000003.jpg] [図:0001425750000004.jpg] [図:0001425750000005.jpg] イ 上記アよりわかること (ア)引用文献1に記載された電気掃除機100は、電動送風機40が駆動すると塵埃を含む空気がダストケース2内に流入するものである([0170])から、電動送風機40は、空気の流れを生じさせている。この塵埃を含む空気は、塵埃分離部134にて、塵埃と空気とが分離され([0170])、塵埃は、塵埃を集めて収容する塵埃収容部135に堆積する([0099]、[0171])。 (イ)空気の流れは、ダストケース2内に流入し、塵埃分離部134で旋回流となり、塵埃に遠心力が働き、塵埃と空気は分離される([0170])。空気と分離された塵埃は、塵埃収容部135内に搬送される([0171])。 (ウ)内筒129は、上部円筒129aと下部円筒129bを備えている([0108])ことを考慮すると図17の記載からみて、円筒形をしている。この内筒129は、吸気部129cを備えており([0109])、塵埃分離部134で塵埃と分離された空気が、この吸気部129cから内筒129の内部に流入し([0170])、塵埃分離部134と塵埃収容部135は、外筒128と内筒129との間に形成された空間の後部と前部であり([0099]、図16)、塵埃が塵埃分離部134から塵埃収容部135へ搬送されるものであるから、塵埃分離部134と塵埃収容部135とは、連通している。そうすると、内筒129の吸気部129cも塵埃収容部135と連通している。また、「上部円筒129aの上側にはフィルタケース131が一体に形成され」、「フィルタケース131は、上部が開口し、下部が略中心部に上部円筒129aの内部空間と連通する開口部131bを有している」([0113])から、内筒129の上部円筒129aの内部空間と、その上側に形成されているフィルタケース131の開口部131bとは、連通しており、図32の記載と合わせてみると、吸気部129cから内筒129の内部空間に流入した空気は、内筒129の内部空間の開口から流出しており([0113]、[0170]、図32)、内筒129には、一方側端部に開口が形成されている。 (エ)内筒129の内部空間の開口から流出した空気は、「空気は捕塵フィルタ130を通過し、上蓋132の上部開口を経て、電動送風機40へ至る(流れ203)」([0170]、図32)。ここで、「捕塵フィルタ130は、内筒129上部に備えたフィルタケース131に収まるようになって」([0105])おり、「フィルタケース131は、上部が開口し、下部が略中心部に上部円筒129aの内部空間と連通する開口部131bを有している」([0113])ものであるから、図32の記載をあわせてみると、フィルタケース131は、内筒129の内部空間の開口と連通する開口部131bと、この開口部131bから流入した空気の流れが電動送風機40へと至るための上部開口とを有している。そして、この上部開口は、フィルタケース131の外部に設けられた電動送風機40に空気の流れが至るための開口であるから、この上部開口から空気の流れは流出するといえる。また、フィルタケース131に収められる捕塵フィルタ130は、吸気部129cのメッシュ部材136を通過した微細な塵埃を捕集する([0170])から、塵埃を捕集する捕塵フィルタ130を収めるフィルタケース131は、塵埃を捕集するものである。 (オ)上記(エ)に示す捕塵フィルタ130は、枠体と、枠体内のフィルタ部材147とで構成され([0102])、上記(エ)に示すフィルタケース131に収まるようになっている([0105])。そして、この「捕塵フィルタ130は、前記した上蓋132とフィルタケース131との間に位置」([0105])し、上蓋132は、フィルタケース131の上部に取り付けられるから([0097]、図14)、このフィルタケース131の上蓋132側は、フィルタケース131の上部開口である(上記(エ)及び図15参照)。したがって、捕塵フィルタ130を構成するフィルタ部材147は、フィルタケース131の上部開口に位置することとなる。さらに、内筒129の吸気部129cの外周面に掛け渡されているメッシュ部材136を通過した空気のすべてが捕塵フィルタ130を通過し([0105]、[0111])、空気中の微細な塵埃を捕集する([0170])。このメッシュ部材136を通過した空気は、フィルタケース131の上部開口を通過する空気でもあるから、これらの点と図15、図16の記載とをあわせてみると、フィルタ部材147は、フィルタケース131の上部開口に位置し、上部開口を通過するすべての空気がフィルタ部材147を通過するものであり、このフィルタ部材147は、枠体の内に置かれている。 (カ)電動送風機40とダストケース2とを区画形成する気密面112には、電動送風機40とダストケース2とを連通する吸込部113が設けられ、この吸込部113の通気流路内には保護フィルタ115が設けられている([0179]、図33)。この保護フィルタ115は、「ダストケース2を取り外した状態で運転してしまったときなどに、塵埃が電動送風機40の内部へ侵入することを防止する」([0179])ものであるから、吸込部113を通過する空気中の塵埃を捕捉するものである。 (キ)掃除機本体1は、本体部10を備え、この本体部10は、モータケース部11を備え、モータケース部11には電動送風機40が内包されている([0013]ないし[0015]、図3)。 (ク)外筒128と同心円状になるように装着された内筒129の上部にフィルタケース131が備えられ([0096]、[0097]、図14、図16)、このフィルタケース131に捕塵フィルタ130が収められる([0097])。この捕塵フィルタ130は、枠体と、枠体内のフィルタ部材147とで構成されている([0102])から、内筒129の上部に捕塵フィルタ130のフィルタ部材147があるように枠体はその内にこのフィルタ部材147を置くこととなる。 (ケ)「ダストケース2は、外筒128、内筒129、捕塵フィルタ130、捕塵フィルタ130を収納するフィルタケース131、上蓋132および底蓋133を備えて構成され」([0094]、図15)、この「外筒128と内筒129とで形成される空間のうち、後部(・・・)は塵埃分離部134(・・・)となり、前部(・・・)は塵埃収容部135(図16参照)となる」([0099])から、ダストケース2は、塵埃収容部135とフィルタケース131とを含んでいる。また、「本体部10は、モータケース部11を・・・備え」([0014])、「モータケース部11には電動送風機40(・・・)が内包され」([0015])ているから、本体部10は、モータケース部11と電動送風機とを備えている。そして、ダストケース2は、本体部10に着脱自在に装着するものである([0013]、[0183]、図33)。 (コ)「本体部10に配置された電動送風機40とダストケース2とを区画形成する気密面112には、電動送風機40とダストケース2とを連通する吸込部113が設けられている」([0179])から、本体部10とダストケース2とは、気密面112を介して対向している。そして、図3、図16、図32、図33の記載からみて、気密面112を介して、本体部10に対向しているダストケース2の部分は、フィルタケース131の上部開口である。 (サ)枠体と、枠体内のフィルタ部材147とで構成されている捕塵フィルタ130は、フィルタケース131に収められ([0097])、図15の記載とあわせてみると、捕塵フィルタ130は、フィルタケース131の上部開口(上記(エ)参照)を通して収められているといえる。そして、捕塵フィルタ130は、枠体と、枠体内のフィルタ部材147とで構成されている([0102])から、この枠体は、フィルタ部材147をフィルタケース131の上部開口を通して収められる位置に置いていることとなる。 (シ)「本体部10に配置された電動送風機40とダストケース2とを区画形成する気密面112には、電動送風機40とダストケース2とを連通する吸込部113が設けられ」([0179])、電動送風機40は、モータケース部11に内包されるものである(上記(ケ))から、図3及び図33の記載をあわせてみると、吸込部113は、モータケース部11に設けられ、この吸込部113が設けられる部分は、ダストケース2との対向面である。また、「捕塵フィルタ130は、内筒129上部に備えたフィルタケース131に収まるようになって」おり([0105])、このフィルタケース131を収めるダストケース2は、モータケース部11に設けられた吸込部113と対向しているから、図3及び図33等の記載とあわせてみると、内筒129の上部に吸込部113は、設けられているといえる。 (ス)「この吸込部113の通気流路内には保護フィルタ115が設けられ」ている([0179]) (セ)塵埃分離部134は、外筒128と内筒129で形成され([0099])、この塵埃分離部134の外筒128には、内筒の軸方向から見て接線S2で繋がるように流入口外壁面149aが構成されている([0132]、[図23])。また内筒129は、塵埃分離部134の外筒128の内側に配置されている([0099]、[図16])。 (ソ)上記(サ)に示すフィルタ部材147は、プリーツ状に折れられた形状をしている([0102])。 ウ 甲1に記載された発明 上記ア及びイより、甲1には、次の甲1発明1及び甲1発明2が記載されていると認められる。 ・甲1発明1 「塵埃を吸い込む空気の流れを生じさせる電動送風機40と、 前記塵埃が堆積する塵埃収容部135と、 前記空気の流れを旋回流とし、前記空気の流れ中の前記塵埃に遠心力が働き前記塵埃収容部135に搬送する塵埃分離部134と、 円筒形であって、前記塵埃収容部135と連通している吸気部129cと、内筒129の一方側端部に形成され前記吸気部129cから流入した空気の流れが流出する内部空間の開口と、を有する内筒129と、 前記内部空間の開口と連通する開口部131bと、前記開口部131bから入った空気の流れが流出する上部開口と、を有し、前記塵埃が捕集されるフィルタケース131と、 前記空気の流れの中の前記塵埃を捕集するフィルタ部材147が前記上部開口に位置し、前記上部開口を通過する空気のすべてが前記フィルタ部材を通過するように当該フィルタ部材147を内に置く枠体と、 前記空気の流れの中の前記塵埃を捕捉する保護フィルタ115と、 前記電動送風機40を内包するモータケース部11と、を備え、 前記枠体は、前記内筒129の上部に前記フィルタ部材147を置き、 前記塵埃収容部135及び前記フィルタケース131を含むダストケース2は、電動送風機40とモータケース部11とを備える本体部10に着脱自在に装着され、 前記フィルタケース131の前記上部開口は、前記ダストケース2のうち前記本体部10との対向面に設けられており、 前記枠体は、前記フィルタケース131のうち、前記上部開口を通して収められる位置に前記フィルタ部材147を置き、 前記モータケース部11は、前記ダストケース2との対向面であって、前記内筒129の上部に吸込部113を有し、 前記保護フィルタ115は、前記吸込部113に設けられ、 前記塵埃分離部134は、外筒128と前記内筒129で形成され、 前記塵埃分離部134の外筒128には、前記内筒129の軸方向から見て接線S2で繋がるように流入口外壁面149aが構成されており、 前記内筒129は、前記塵埃分離部134の外筒128の内側に配置されている、 電気掃除機1。」 ・甲1発明2 「塵埃を吸い込む空気の流れを生じさせる電動送風機40と、 前記塵埃が堆積する塵埃収容部135と、 前記空気の流れを旋回流とし、前記空気の流れ中の前記塵埃に遠心力が働き前記塵埃収容部135に搬送する塵埃分離部134と、 円筒形であって、前記塵埃収容部135と連通している吸気部129cと、内筒129の一方側端部に形成され前記吸気部129cから流入した空気の流れが流出する内部空間の開口と、を有する内筒129と、 前記内部空間の開口と連通する開口部131bと、前記開口部131bから入った空気の流れが流出する上部開口と、を有し、前記塵埃が捕集されるフィルタケース131と、 前記空気の流れの中の前記塵埃を捕集するフィルタ部材147が前記上部開口に位置し、前記上部開口を通過する空気のすべてが前記フィルタ部材を通過するように当該フィルタ部材147を内に置く枠体と、 前記空気の流れの中の前記塵埃を捕捉する保護フィルタ115と、 前記電動送風機40を内包するモータケース部11と、を備え、 前記枠体は、前記内筒129の上部に前記フィルタ部材147を置き、 前記塵埃収容部135及び前記フィルタケース131を含むダストケース2は、電動送風機40とモータケース部11とを備える本体部10に着脱自在に装着され、 前記フィルタケース131の前記上部開口は、前記ダストケース2のうち前記本体部10との対向面に設けられており、 前記枠体は、前記フィルタケース131のうち、前記上部開口を通して収められる位置に前記フィルタ部材147を置き、 前記モータケース部11は、前記ダストケース2との対向面であって、前記内筒129の上部に吸込部113を有し、 前記保護フィルタ115は、前記吸込部113に設けられ、 前記フィルタ部材147は、プリーツ状に折られた形状をしている 電気掃除機1。」 (2)甲2に記載された事項 甲2には、次の事項が記載されている。 ア 「【0001】本発明はサイクロン式のクリーナの改良に関し、小型軽量化を達成しつつ粉塵分離性能を向上させることにある。」 イ 「【0014】図1は本発明の実施例に係るクリーナ1の全体(但し、ノズル部を除く)を示す右側面図である。本実施例では図1の状態のようにクリーナ1を横にして床置きして長手方向が略水平になる状態を基準に、上下方向を定義して説明する。クリーナ1は、作業者がハンドル部5を片手で持ちながら集塵作業を行うような携帯型であって、電源に電池パック90を用いることにより電源コードを不要としたコードレスタイプの掃除機である。クリーナ1は、モータと集塵ファンを収容する本体ハウジング3と、本体ハウジング3の前側に着脱可能とされるサイクロンユニット2と、先端に図示しないノズルを取り付ける着脱可能なパイプ部100と電池パック90の4つの部分から主に構成される。ここで、「本体ハウジング3」とは、分離可能な構成部品であるサイクロンユニット2と、パイプ部100と、電池パック90を取り外した後に残る筐体部分全体を指すものである。本体ハウジング3はモータ収容部4、ハンドル部5、電池取付部6、連結部7、パイプ取付部8により構成される。連結部7は、パイプ取付部8とモータ収容部4を連結する筐体部分であって、内部空間に吸引された空気を通す通路が形成され、その前方右側面には吸引された空気を外部に排出するための風窓9が形成される。パイプ取付部8は、接続されるパイプ部100の構成部品を保持すると共に、パイプ部100からサイクロンユニット2の吸気通路開口47aまでの流入用の管路を形成する。パイプ部100は、図に示すような直管状の延長パイプだけでなく、床用ノズルや、スキマノズル、ブラシ付きのノズル等のいずれかの公知のノズルを選択して接続できる。」 ウ 「【0018】サイクロンユニット2は、ファン15(図2で後述)による吸入空気の流入方向の上流側に位置し、第一筐体部(第一筐体20)と、第二筐体部(第二筐体40)と、第三筐体(70、75)の3つの主要な部分によって構成される。サイクロンユニット2の内部のサイクロン分離機構は、風の流れ方向に見て上流側と下流側の2段に構成され、上流側に一つの大径の第一サイクロン部と、その下流側に複数の小径の第二サイクロン部を設けた。第一筐体20は、第一サイクロン部の集塵室と第2サイクロン部の集塵室を形成する容器である。第二筐体40は、第一サイクロン部の吸気通路及び旋回室と、第二サイクロン部の吸入室及び旋回室を形成するものである。第三筐体70は、第2サイクロン部から排気された空気を、フィルタに通すことによって細かな粉塵の最終的な除去を行うためのフィルタ室を形成するもので、フィルタ80(後述の図2参照)を保持する。第一筐体20と第二筐体40は、ラッチ機構25によって着脱可能に保持され、第二筐体40と第三筐体70はラッチ機構74によって着脱可能に保持される。また円筒部75の上部に、サイクロンユニット2を本体ハウジング3に固定するためのラッチ機構77が形成される。 【0019】図2は本発明の実施例に係るクリーナ1の縦断面図である。サイクロンユニット2は空気の流れ方向にみて、接続通路となるパイプ取付部8よりも下流側であって、かつ、ファン15の上流側に位置する。サイクロンユニット2の第一筐体20は、主に第一サイクロン部の筐体の約半分を形成するもので、吸引された空気を旋回させて旋回流よりも軸方向前方側(排気口43aと遠い側)において集塵されたゴミを貯蔵する第一集塵室27を形成する。第一筐体20は、細筒部21bと太筒部21dを有して形成され、細筒部21bから太筒部21dにかけては径が徐々に大きくなるテーパ部21cにて接続される。細筒部21bの一端側は底面21aにて閉鎖される。太筒部21dからテーパ部21cの内側部分にはセパレータ30が設けられる。 【0020】セパレータ30は、第一筐体20の内側空間の一部を区画して、第二サイクロン部の集塵室、即ち第二集塵室29を形成するための仕切り部材であって、2つの絞り込まれた第一円環壁面31と第二円環壁面32を有する。セパレータ30の第二円環壁面32には、先絞り円筒状の第二サイクロン外筒50の先端付近を貫通させる貫通穴33が形成される。貫通穴33は第二サイクロン外筒50の外周面と密着するようにしてほとんど隙間が生じないように構成される。セパレータ30の第一円環壁面31と第二円環壁面32の屈曲する接続部付近には、軸方向に後方側から窪む軸方向溝35が形成される。軸方向溝35は、第一旋回室外壁41の先端側開口を嵌合させるために形成したものであって、第一旋回室外壁41とセパレータ30と細筒部21bによって第一サイクロン部の旋回室(第一旋回室26)及び集塵室(第一集塵室27)の外周壁が画定される。 【0021】第一筐体20の後方側開口部の上側には、第一筐体20を第二筐体40に着脱可能にするためのラッチ機構25が設けられる。ラッチ機構25と径方向反対側、即ち第一筐体20の後方側開口部の下側には、第二筐体40に形成された凹部48に掛止させる掛止爪28が形成される。このように掛止爪28とラッチ機構25を設けたことによって、第一筐体20を第二筐体40から取り外すことができ、また、第一筐体20を第二筐体40に取り付けることができる。第一筐体20を第二筐体40から取り外した際には、セパレータ30は第一筐体20側に付随する。従って、第一筐体20の第二筐体40からの取り外しによって、第一集塵室27と第二集塵室29の双方の空間が第二筐体40から分離可能となる。」 エ 甲2には、次の図が記載されている。 [図:0001425750000006.jpg] [図:0001425750000007.jpg] (3)甲3に記載された事項 甲3には、次の事項が記載されている。 ア 「FIGS. 37-45 show an additional example embodiment of a hand-held surface cleaning device 1900 having a body 1901 that includes a handle 1907, an extendable crevice tool 1902, a cyclone assembly 1904, and a motor 1912 electrically coupled to at least one battery 1905. The battery 1905 can be stored in the handle 1907. As shown, the cyclone assembly 1904 includes an inlet 1906 that is fluidly coupled to the crevice tool 1902, a vortex finder 1908, a collection area 1910, and a filter 1914. In operation, air is drawn from a crevice tool inlet 1916 and into the cyclone assembly 1904. The air may include debris collected, for example, during a cleaning operation. The debris carried in the air may collect within the cyclone assembly 1904 (e.g., within the collection area 1910).」 (当審訳:[0161]図37~図45は、ハンドル1907と、延長可能な隙間ツール1902と、サイクロンアセンブリ1904と、少なくとも1つのバッテリ1905に電気的に結合されたモータ1912とを含む本体1901を有する手持ち式表面洗浄装置1900の別の例示的な実施形態を示す。電池1905は、ハンドル1907内に収納することができる。図示のように、サイクロンアセンブリ1904は、隙間ツール1902に流体結合された入口1906と、渦ファインダ1908と、収集領域1910と、フィルタ1914とを含む。動作中、空気は、隙間ツール入口1916からサイクロンアセンブリ1904内に引き込まれる。空気は、例えば清掃作業中に収集されたデブリを含むことがある。空気中に運ばれたデブリは、サイクロンアセンブリ1904内(例えば、収集領域1910内)に収集される。) イ 甲3には、次の図が記載されている。 [図:0001425750000008.jpg] 2 本件発明1と甲1発明1との対比及び判断 本件発明1と甲1発明1とを対比する。 甲1発明1の「塵埃を吸い込む空気の流れを生じさせる電動送風機40」は、本件発明1の「ごみを吸引する吸引風を発生させる吸引部」に相当する。 甲1発明1の「前記塵埃が堆積する塵埃収容部135」は、本件発明1の「前記ごみが集積される第1ダストボックス」に相当する。 甲1発明1の「前記空気の流れを旋回流とし、前記空気の流れ中の前記塵埃に遠心力が働き前記塵埃収容部135に搬送する塵埃分離部134」は、本件発明1の「前記吸引風に渦流を発生させ、前記吸引風中の前記ごみを遠心力により取り出し前記第1ダストボックスに集積するサイクロン部」に相当する。 甲1発明1の「円筒形であって、前記塵埃収容部135と連通している吸気部129cと、内筒129の一方側端部に形成され前記吸気部129cから流入した空気の流れが流出する内部空間の開口と、を有する内筒129」は、本件発明1の「筒形状であって、前記第1ダストボックスとつながった流入孔と、軸方向の一端に設けられ前記流入孔から入った前記吸引風が吹き出す流出孔と、を有する筒状部」に相当する。 甲1発明1の「前記内部空間の開口と連通する開口部131bと、前記開口部131bから入った空気の流れが流出する上部開口と、を有し、前記塵埃が捕集されるフィルタケース131」は、本件発明1の「前記流出孔とつながった導入孔と、前記導入孔から入った前記吸引風が吹き出す導出孔と、を有し、前記ごみが集積される第2ダストボックス」に相当する。 甲1発明1の「前記空気の流れの中の前記塵埃を捕集するフィルタ部材147が前記上部開口に位置し、前記上部開口を通過する空気のすべてが前記フィルタ部材を通過するように当該フィルタ部材147を内に置く枠体」は、本件発明1の「前記吸引風中の前記ごみを捕捉する第1フィルタが前記導出孔を覆うように前記第1フィルタを保持するフィルタ保持部」に相当する。 甲1発明1の「前記空気の流れの中の前記塵埃を捕捉する保護フィルタ115」は、本件発明1の「前記吸引風中の前記ごみを捕捉する第2フィルタ」に相当する。 甲1発明1の「前記電動送風機40を内包するモータケース部11」は、本件発明1の「前記吸引部を収容するハウジング」に相当する。 甲1発明1の「前記枠体は、前記内筒129の上部に前記フィルタ部材147を置」くことは、本件発明1の「前記フィルタ保持部は、前記筒状部の中心軸の延長線上に前記第1フィルタを保持」することに相当する。 甲1発明1の「前記塵埃収容部135及び前記フィルタケース131を含むダストケース2は、電動送風機40とモータケース部11とを備える本体部10に着脱自在に装着され」ることは、本件発明1の「前記第1ダストボックス及び前記第2ダストボックスを含む第1ユニットは、前記吸引部及び前記ハウジングを含む第2ユニットに着脱可能であ」ることに相当する。 甲1発明1の「前記フィルタケース131の前記上部開口は、前記ダストケース2のうち前記本体部10との対向面に設けられて」いることは、本件発明1の「前記第2ダストボックスの前記導出孔は、前記第1ユニットのうち前記第2ユニットとの対向面に設けられて」いることに相当する。 甲1発明1の「前記枠体は、前記フィルタケース131のうち、前記上部開口を通して収められる位置に前記フィルタ部材147を置」くことは、本件発明1の「前記フィルタ保持部は、前記第2ダストボックスのうち、前記導出孔を通して取出し可能な位置に前記第1フィルタを保持」することに相当する。 甲1発明1の「前記モータケース部11は、前記ダストケース2との対向面であって、前記内筒129の上部に吸込部113を有」することは、「前記ハウジングは、前記第1ユニットとの対向面であって、前記筒状部の前記中心軸の前記延長線上に開口部を有」することに相当する。 甲1発明1の「前記保護フィルタ115は、前記吸込部113に設けられ」ることは、本件発明1の「前記第2フィルタは、前記開口部を覆って」いることに相当する。 甲1発明1の「前記塵埃分離部134は、外筒128と前記内筒129で形成され」ることと本件発明1の「前記サイクロン部は、内壁及び外壁を有」することとは、サイクロン部が外壁を有することで共通する。 甲1発明1の「電気掃除機1」は、本件発明1の「集塵装置」に相当する。 そうすると、本件発明1と甲1発明1とは、次の一致点1と相違点1とを有する。 ・一致点1 「ごみを吸引する吸引風を発生させる吸引部と、 前記ごみが集積される第1ダストボックスと、 前記吸引風に渦流を発生させ、前記吸引風中の前記ごみを遠心力により取り出し前記第1ダストボックスに集積するサイクロン部と、 筒形状であって、前記第1ダストボックスとつながった流入孔と、軸方向の一端に設けられ前記流入孔から入った前記吸引風が吹き出す流出孔と、を有する筒状部と、 前記流出孔とつながった導入孔と、前記導入孔から入った前記吸引風が吹き出す導出孔と、を有し、前記ごみが集積される第2ダストボックスと、 前記吸引風中の前記ごみを捕捉する第1フィルタが前記導出孔を覆うように前記第1フィルタを保持するフィルタ保持部と、 前記吸引風中の前記ごみを捕捉する第2フィルタと、 前記吸引部を収容するハウジングと、を備え、 前記フィルタ保持部は、前記筒状部の中心軸の延長線上に前記第1フィルタを保持し、 前記第1ダストボックス及び前記第2ダストボックスを含む第1ユニットは、前記吸引部及び前記ハウジングを含む第2ユニットに着脱可能であり、 前記第2ダストボックスの前記導出孔は、前記第1ユニットのうち前記第2ユニットとの対向面に設けられており、 前記フィルタ保持部は、前記第2ダストボックスのうち、前記導出孔を通して取出し可能な位置に前記第1フィルタを保持し、 前記ハウジングは、前記第1ユニットとの対向面であって、前記筒状部の前記中心軸の前記延長線上に開口部を有し、 前記第2フィルタは、前記開口部を覆っており、 前記サイクロン部は、外壁を有する 集塵装置。」 ・相違点1 サイクロン部について、本件発明1は、外壁と共に「内壁」を有し、「前記サイクロン部の内壁と外壁とは、前記筒状部の前記軸方向から見て略6の字の形状を形成しており、前記筒状部は、前記サイクロン部の前記内壁の内側に配置されている」のに対し、甲1発明1は、「外筒128と前記内筒129で形成され、前記塵埃分離部134の外筒128には、前記内筒129の軸方向から見て接線S2で繋がるように流入口外壁面149aが構成されており、前記内筒129は、前記塵埃分離部134の外筒128の内側に配置されている」点。 上記相違点1について検討する。 甲1発明1は、塵埃分離部134が外筒128と内筒129で形成され、さらに、「外筒128には、前記内筒129の軸方向から見て接線S2で繋がるように流入口外壁面149aが構成され」ることで、塵埃分離部134に塵埃を分離する旋回流を発生させているものである。また、甲1には、本件発明1の内壁に相当するものについて、記載も示唆もされていない。そうすると、甲1発明1は、外筒128と内筒129に加えて、本件発明1の内壁に相当するものを有する必要はないから、甲1発明1は、相違点1に係る本件発明1の発明特定事項を得る動機付けを欠くものである。 そうすると、甲1発明1に基づいて上記相違点1に係る本件発明1の発明特定事項を得ることは、当業者であっても容易であるとはいえず、本件発明1は、甲1発明1から当業者が容易に発明することができたものとはいえない。 4 本件発明2及び4から8についての判断 請求項2は、請求項1を引用する請求項であって、本件発明2は、本件発明1をさらに限定したものである。そうすると、本件発明2は、本件発明1が甲1発明1に基づいて、当業者が容易になし得たものとはいえないのと同様に、甲1発明1に基づいて、当業者が容易になし得たものとはいえない。 また、本件発明3は、下記第6に示すように、甲1発明2に基づいて当業者が容易になし得たものとはいえないところ、請求項4から8は、請求項1又は3を直接又は間接的に引用する請求項であって、本件発明4から8は、本件発明1又は3をさらに限定したものである。そして、本件発明4が容易に発明することができたものであるとする証拠として提出された甲2、本件発明7が容易に発明することができたものであるとする証拠として提出された甲3をみても、本件発明1及び3が容易に発明することができたものであるとはいえない。そうすると、本件発明4から9は、本件発明1及び3が甲1発明1又は甲1発明2に基づいて、当業者が容易になし得たものとはいえないのと同様に、甲1発明1及び甲1発明2、甲2に記載された事項、甲3に記載された事項に基づいて、当業者が容易になし得たものとはいえない。 5 申立人の意見について 申立人は、令和7年3月11日に提出した意見書において、甲1には、「al:塵埃分離部134は、塵埃と空気とを分離する空間の内周側の側面を構成する内筒129の外周面、及び、当該空間の外周側の側面を構成する外筒128の内周面を有」することが記載されているとし、「引用発明の構成alの「塵埃分離部134」の「内筒129の外周面」、「外筒128の内周面」は、それぞれ、訂正後の請求項1の構成Alの『サイクロン部』の『内壁』、『外壁』に相当する」と主張している(意見書3ページ1行から3行)。 しかし、甲1発明1の内筒129は、本件発明1の「筒状部」に相当するものであり、内筒129の外周面は、本件発明1の筒状部の外周面であって、サイクロン部の内壁に相当するものではない。 したがって、申立人の主張は、失当であって、採用することができない。 第6 取消理由で通知しなかった本件特許の異議申立ての理由について 1 本件発明3と甲1発明2との対比及び判断 本件特許異議の申立てでは、本件発明3は、甲1に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明することができたものであると主張する(特許異議申立書22ページ14行から同ページ28行)から、この点について検討する。 まず、本件発明3と甲1発明2とを対比すると、本件発明1と甲1発明1と同様に対比することができ、本件発明3と甲1発明2とは、次の一致点2と相違点2を有する。 ・一致点2 「ごみを吸引する吸引風を発生させる吸引部と、 前記ごみが集積される第1ダストボックスと、 前記吸引風に渦流を発生させ、前記吸引風中の前記ごみを遠心力により取り出し前記第1ダストボックスに集積するサイクロン部と、 筒形状であって、前記第1ダストボックスとつながった流入孔と、軸方向の一端に設けられ前記流入孔から入った前記吸引風が吹き出す流出孔と、を有する筒状部と、 前記流出孔とつながった導入孔と、前記導入孔から入った前記吸引風が吹き出す導出孔と、を有し、前記ごみが集積される第2ダストボックスと、 前記吸引風中の前記ごみを捕捉する第1フィルタが前記導出孔を覆うように前記第1フィルタを保持するフィルタ保持部と、 前記吸引風中の前記ごみを捕捉する第2フィルタと、 前記吸引部を収容するハウジングと、を備え、 前記フィルタ保持部は、前記筒状部の中心軸の延長線上に前記第1フィルタを保持し、 前記第1ダストボックス及び前記第2ダストボックスを含む第1ユニットは、前記吸引部及び前記ハウジングを含む第2ユニットに着脱可能であり、 前記第2ダストボックスの前記導出孔は、前記第1ユニットのうち前記第2ユニットとの対向面に設けられており、 前記フィルタ保持部は、前記第2ダストボックスのうち、前記導出孔を通して取出し可能な位置に前記第1フィルタを保持し、 前記ハウジングは、前記第1ユニットとの対向面であって、前記筒状部の前記中心軸の前記延長線上に開口部を有し、 前記第2フィルタは、前記開口部を覆っている 集塵装置。」 ・相違点2 本件発明3は、「前記第1フィルタは、開口部を有する袋状に形成されており、前記フィルタ保持部は、前記第1フィルタの前記開口部とは反対側の底部を保持する」のに対し、甲1発明2は、「前記フィルタ部材147は、プリーツ状に折られた形状をして」おり、枠体は、「当該フィルタ部材147を内に置く」ものであるものの、フィルタ部材のどこを保持するかまでは、特定されていない点。 上記相違点2について検討する。 甲1発明2において、「前記フィルタ部材147は、プリーツ状に折られた形状をしている」のは、「フィルタ面積を大きくでき、フィルタ部材147による圧力損失を低減する」([0102])ためであると理解できる。そして、このフィルタ部材147を「開口部を有する袋状に形成」すると、フィルタ面積は、プリーツ状に折られた形状をしている場合に比べて、小さくなることは、当業者にとって明らかであり、その結果、フィルタ部材による圧力損失は増大してしまう。 また、甲1には、フィルタ部材147を、開口部を有する袋状に形成することについての記載や示唆はない。 そうすると、甲1発明2において、相違点2に係る本件発明3の発明特定事項を得ることは、動機がなく、かえって阻害要因があるから、当業者であっても容易になし得た事項であるとは、いえない。 申立人は、特許異議申立書の申立ての理由において、甲1発明2のフィルタ部材147に関し、「プリーツ状に折られた形状は、フィルタ部材147の好ましい形態の一例であり(段落0102-0104)、他の形状のフィルタ部材の適用を除外していない。そして、フィルタを袋状に形成することは、この技術分野において一般的に知られている技術である」とし、「フィルタ部材を袋状に形成されたものとすることは当業者であれば容易に想到することができ」、「また、袋状に形成されたフィルタ部材をどのように保持させるかは設計事項である」と主張している(特許異議申立書22ページ16行から同ページ23行)。しかし、上記のように、甲1発明2において、フィルタ部材147を「プリーツ状に折られた形状」としているのは、フィルタ面積を大きくするためであるから、仮に申立人が主張するように、「フィルタを袋状に形成することは、この技術分野において一般的に知られている技術である」としても、当該技術を甲1発明2に適用して、フィルタ部材147を袋状に形成されたものとすることは、当業者であっても容易であるとはいえない。 そうすると、甲1発明2に基づいて上記相違点2に係る本件発明3の発明特定事項を得ることは、当業者であっても容易であるとはいえず、本件発明3は、甲1発明2から当業者が容易に発明することができたものとはいえない。 したがって、申立人のかかる主張は、採用することができない。 第7 むすび 以上のとおりであるから、取消理由通知に記載した取消理由及び特許異議申立書に記載した特許異議申立理由によっては、本件請求項1から8に係る特許を取り消すことはできない。 また、他に本件請求項1から8に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり決定する。

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2024-700793

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