特許訂正審判
2024-390128
抗IL-25抗体およびその使用
- 審判番号
- 2024-390128
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2020-002597
- 登録番号
- 6916319
- 請求日
- 2024年11月01日
- 審決日
- 2024年12月24日
- 公報発行日
- 2025年05月30日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】リジェネロン・ファーマシューティカルズ・インコーポレイテッド
- 【請求人代理人】山本 秀策
- 【請求人代理人】森下 夏樹
- 審判長/審判官
- 審判長 冨永 みどり
- 審判官 関 景輔
- 審判官 松波 由美子
- 分類
- P141 .852-Y (C07K)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第6916319号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
特許第6916319号の特許請求の範囲を、本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。
理由
理 由
第1 手続の経緯
特許第6916319号(以下「本件特許」という。)についての出願(特願2020-2597号)は、2015年(平成27年)9月22日(パリ条約による優先権主張外国庁受理:2014年9月23日 米国(US))を国際出願日とする出願の一部を分割して令和2年1月10日に新たな出願としたものであって、令和3年7月19日に特許権の設定登録(請求項の数32)がなされ、その後、令和6年11月1日に本件訂正審判の請求がなされたものである。
第2 請求の趣旨及び訂正の内容
1 請求の趣旨
本件訂正審判の請求の趣旨は、特許第6916319号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める、との審決を求める、というものである。
2 訂正の内容
本件訂正審判の請求に係る訂正(以下「本件訂正」という。)の内容は、以下のとおりである。なお、下線は訂正箇所を示す。
(1)訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1の(i)~(xiv)のそれぞれに記載される「3つの3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2およびLCDR3)」を、「3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2およびLCDR3)」に訂正する。
なお、訂正前の請求項1~32において、請求項2~32は、請求項1の記載を直接的に又は間接的に引用しているものであって、訂正事項1によって記載が訂正される請求項1に連動して訂正されるものである。
第3 当審の判断
1 訂正の目的について
特許法126条1項ただし書2号にいう「誤記の訂正」とは、本来その意であることが、特許請求の範囲、明細書又は図面などから明らかな内容の字句、語句に正すことをいい、訂正前の記載が当然に訂正後の記載と同一の意味を表示するものと客観的に認められるものをいうと解される。
これを本件についてみると、訂正事項1は、訂正前の本件特許の特許請求の範囲の請求項1において、「3つの3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2およびLCDR3)」との記載から、「3つの」との記載をひとつ削除して、「3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2およびLCDR3)」とするものであるところ、設定登録時の特許請求の範囲の請求項1には、「抗体又はその抗原結合性断片」は、「軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2およびLCDR3)」「を含む」と記載されているから、「抗体又はその抗原結合性断片」は、軽鎖相補性決定領域を「3つ」含むことは明らかである。そうすると、訂正前の「3つの3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2およびLCDR3)」との記載は誤記であり、これを「3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2およびLCDR3)」とする訂正は、本来その意であることが、特許請求の範囲の記載から明らかな内容の字句、語句に正すものであって、訂正前の記載が当然に訂正後の記載と同一の意味を表示するものと客観的に認められるものである。
したがって、訂正事項1に係る訂正は、特許法126条1項ただし書2号に掲げる、誤記の訂正を目的とするものである。
2 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
上記1で述べたとおり、訂正事項1に係る訂正は、訂正前の本件特許の特許請求の範囲の請求項1において誤りであることが明らかな記載を正しい記載にするものであるから、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではない。
よって、訂正事項1に係る訂正は、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてするものであり、特許法126条5項の規定に適合する。
3 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正でないこと
上記1で述べたとおり、訂正事項1に係る訂正は、訂正前の本件特許の特許請求の範囲の請求項1において、「3つの3つの」との記載がそれ自体で誤りであることが明らかな記載を正しい記載にするものであり、かつ、設定登録時の特許請求の範囲の記載から正しい記載が自明な事項として定まるものであって、その誤りを正しい記載にする訂正であるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでない。
したがって、訂正事項1に係る訂正は、特許法126条6項の規定に適合する。
4 特許出願の際に独立して特許を受けることができること
訂正後の請求項1~32に係る発明には、特許要件の適否について見直すべき新たな事情は存在せず、訂正後の発明が特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由は見いだせない。
したがって、訂正事項1に係る訂正は、特許法126条7項に規定の独立特許要件を満たすものである。
第4 むすび
以上のとおり、本件訂正は、特許法126条1項ただし書2号に掲げる事項を目的とするものに該当し、かつ、同条5項、6項及び7項の規定に適合するものである。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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