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特許訂正審判

2025-390186

抗組織因子抗体-薬物コンジュゲート及び関連方法

審判番号
2025-390186
法域
特許
審判種別
訂正審判(訂正の審決)
出願番号
特願2022-500008
登録番号
7709636
請求日
2025年12月12日
審決日
2026年02月10日
公報発行日
2026年07月31日
結論
訂正認容
当事者
  • 【請求人】エクセリクシス インコーポレイテッド
  • 【請求人代理人】清水 初志
  • 【請求人代理人】小寺 秀紀
  • 【請求人】ザイムワークス ビーシー インコーポレイテッド
  • 【請求人代理人】清水 初志
  • 【請求人代理人】小寺 秀紀
審判長/審判官
  • 審判長 長井 啓子
  • 審判官 深草 亜子
  • 審判官 幸田 俊希
分類
P141 .852-Y (C07K)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法126条1項特許法126条5項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第126条第1項、特許法第126条第6項、特許法第126条第5項、特許法第126条第7項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特許第7709636号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 特許第7709636号の明細書を本件審判請求書に添付された訂正明細書のとおり訂正することを認める。

理由

理 由 第1 手続の経緯 特許第7709636号は、令和2年7月2日を国際出願日(パリ条約による優先権主張 2019年7月3日 米国(US))として出願され、その請求項1~14に係る発明について令和7年7月9日に特許権の設定登録がされたものであり、その後、令和7年12月12日に本件の訂正審判が請求されたものである。 第2 請求の趣旨および訂正の内容 1.請求の趣旨 特許第7709636号の明細書を本件審判請求書に添付した訂正明細書のとおり訂正することを認める、との審決を求める。 2.訂正の内容 (1)訂正事項1 明細書の段落【0754】の「(表7)抗体25A-CDR配列」に、 「 [図:0001437323000001.jpg] 」と記載されているのを、 「 [図:0001437323000002.jpg] 」に訂正する。(下線は訂正箇所である。以下同様。) (2)訂正事項2 明細書の段落【0755】の「(表8)抗体25A3-CDR配列」に、 「 [図:0001437323000003.jpg] 」と記載されているのを、 「 [図:0001437323000004.jpg] 」に訂正する。 (3)訂正事項3 明細書の段落【0756】の「(表9)抗体25A5-CDR配列」に、 「 [図:0001437323000005.jpg] 」と記載されているのを、 「 [図:0001437323000006.jpg] 」に訂正する。 (4)訂正事項4 明細書の段落【0757】の「(表10)抗体25A5-T-CDR配列」に、 「 [図:0001437323000007.jpg] 」と記載されているのを、 「 [図:0001437323000008.jpg] 」に訂正する。 (5)訂正事項5 明細書の【配列表】のSEQ ID NO:109に、 「<400> 109 Ala Arg Asp Ala Gly Thr Tyr Ser Pro Phe Gly Thr Gly Met Asp Val 1 5 10 15 」 と記載されているのを、 「<400> 109 Ala Arg Asp Ala Gly Thr Tyr Ser Pro Phe Gly Tyr Gly Met Asp Val 1 5 10 15 」 に訂正する。 (6)訂正事項6 明細書の【配列表】のSEQ ID NO:147に、 「<400> 147 Ala Arg Asp Ala Gly Thr Tyr Ser Pro Phe Gly Thr Gly Met Asp Val 1 5 10 15 」 と記載されているのを、 「<400> 147 Ala Arg Asp Ala Gly Thr Tyr Ser Pro Phe Gly Tyr Gly Met Asp Val 1 5 10 15 」 に訂正する。 (7)訂正事項7 明細書の【配列表】のSEQ ID NO:185に、 「<400> 185 Ala Arg Asp Ala Gly Thr Tyr Ser Pro Phe Gly Thr Gly Met Asp Val 1 5 10 15 」 と記載されているのを、 「<400> 185 Ala Arg Asp Ala Gly Thr Tyr Ser Pro Phe Gly Tyr Gly Met Asp Val 1 5 10 15 」 に訂正する。 (8)訂正事項8 明細書の【配列表】のSEQ ID NO:916に、 「<400> 916 Ala Arg Asp Ala Gly Thr Tyr Ser Pro Phe Gly Thr Gly Met Asp Val 1 5 10 15 」 と記載されているのを、 「<400> 916 Ala Arg Asp Ala Gly Thr Tyr Ser Pro Phe Gly Tyr Gly Met Asp Val 1 5 10 15 」 に訂正する。 第3 当審の判断 1 訂正事項1及び5について (1)訂正の目的について (i)訂正事項1について 段落【0754】の表7には、抗体25AのVH配列、VL配列、及び各CDR配列がアミノ酸の1文字表記で記載されており、抗体25Aについて、VH配列が「QVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFDVYGISWVRQAPGQGLEWMGWIAPYNGNTNYAQKLQGRVTMTTDTSTSTAYMELRSLRSDDTAVYYCARDAGTYSPFGYGMDVWGQGTTVTVSS(SEQID NO:113)」(下線は合議体が付与した。以下同様。)であること、例示CDR配列(KabatとChothiaの両方で定められるアミノ酸を含む)、ならびにKabat、Chothia、AbM、及びContac番号付けによって決定されたVH CDR3配列が、それぞれ、「DAGTYSPFGYGMDV(SEQ ID NO:79)」、「DAGTYSPFGYGMDV(SEQ ID NO:85)」、「AGTYSPFGYGMD(SEQ ID NO:91)」、「DAGTYSPFGYGMDV(SEQ ID NO:97)」、「ARDAGTYSPFGYGMD(SEQ ID NO:103)」であることが記載されており、これらはいずれも抗体25AのVH配列に含まれるものである。 ここで、訂正前の表7の、IMGT番号付けによって決定されたVHCDR3配列は、「ARDAGTYSPFGTGMDV(SEQ ID NO:109)」と記載されており、12番目のアミノ酸は「T」であるが、SEQ ID NO:109が由来する抗体25AのVH配列、例示CDR配列、ならびにKabat、Chothia、AbM、及びContact番号付けによって決定されたVH CDR3配列のいずれも、IMGT番号付けによって決定されたVH CDR3配列の12番目のアミノ酸に対応する位置のアミノ酸は、「T」ではなく「Y」である。 つまり、IMGT番号付けによって決定されたVH CDR3配列の12番目のアミノ酸「T」の記載は、表7の他の記載との関係で不整合を生じているから、この記載が誤記であることは明らかであり、正しい記載が「Y」であることは自明である。 よって、段落【0754】についての訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書第2号に規定する誤記の訂正を目的とするものである。 (ii)訂正事項5について 段落【0754】の表7に記載された、IMGT番号付けによって決定されたVH CDR3配列の訂正に伴って、表7と配列表の記載との整合を図るため、アミノ酸の3文字表記で記載された配列表のSEQ ID NO:109に 「<400> 109 Ala Arg Asp Ala Gly Thr Tyr Ser Pro Phe Gly Thr Gly Met Asp Val 1 5 10 15 」 と記載されているのを、 「<400> 109 Ala Arg Asp Ala Gly Thr Tyr Ser Pro Phe Gly Tyr Gly Met Asp Val 1 5 10 15 」 に訂正するものである。 訂正事項5は、訂正事項1と同様、特許法第126条第1項ただし書第2号に規定する誤記の訂正を目的とするものである。 (2)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと 訂正事項1及び訂正事項5は、IMGT番号付けによって決定されたVH CDR3のアミノ酸配列における誤りであることが明らかな「T」及びその3文字表記である「Thr」を、正しい記載であることが自明な「Y」及びその3文字表記である「Tyr」に訂正するものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項に適合するものである。 (3)願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること 願書に最初に添付した明細書の段落【0754】の表7に記載された、IMGT番号付けによって決定されたVH CDR3のアミノ酸配列(SEQ ID NO:109)が由来する抗体25AのVH配列において、SEQ ID NO:109の12番目のアミノ酸に対応するアミノ酸は「Y」と記載されている。さらに、表7に記載された他の番号付けスキームによって決定されたVH CDR3のアミノ酸配列においても、SEQ ID NO:109の12番目のアミノ酸に対応するアミノ酸は「Y」と記載されている。 したがって、訂正事項1及び訂正事項5は、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項に適合するものである。 (4)特許出願の際に独立して特許を受けることができること 訂正事項1及び訂正事項5はいずれも、明細書の誤記を正しい内容に訂正するものであるから、訂正後における請求項1~14に係る発明については、特許要件の適否について見直すべき新たな事情は存在しない。 よって、訂正事項1及び訂正事項5は、特許法第126条第7項に適合するものである。 2 訂正事項2及び6について (1)訂正の目的について (i)訂正事項2について 段落【0755】の表8には、抗体25A3のVH配列、VL配列、及び各CDR配列がアミノ酸の1文字表記で記載されており、抗体25A3について、VH配列が「QVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFDVYGISWVRQAPGQGLEWMGWIAPYSGNTNYAQKLQGRVTMTTDTSTSTAYMELRSLRSDDTAVYYCARDAGTYSPFGYGMDVWGQGTTVTVSS(SEQID NO:151)」であること、例示CDR配列(KabatとChothiaの両方で定められるアミノ酸を含む)、ならびにKabat、Chothia、AbM、及びContact番号付けによって決定されたVH CDR3配列が、それぞれ、「DAGTYSPFGYGMDV(SEQ ID NO:117)」、「DAGTYSPFGYGMDV(SEQ ID NO:123)」、「AGTYSPFGYGMD(SEQ ID NO:129)」、「DAGTYSPFGYGMDV(SEQ ID NO:135)」、「ARDAGTYSPFGYGMD(SEQ ID NO:141)」であることが記載されており、これらはいずれも抗体25A3のVH配列に含まれるものである。 ここで、訂正前の表8の、IMGT番号付けによって決定されたVHCDR3配列は、「ARDAGTYSPFGTGMDV(SEQ ID NO:147)」と記載されており、12番目のアミノ酸は「T」であるが、SEQ ID NO:147が由来する抗体25A3のVH配列、例示CDR配列、ならびにKabat、Chothia、AbM、及びContact番号付けによって決定されたVH CDR3配列のいずれも、IMGT番号付けによって決定されたVH CDR3配列の12番目のアミノ酸に対応する位置のアミノ酸は、「T」ではなく「Y」である。 つまり、IMGT番号付けによって決定されたVH CDR3配列の12番目のアミノ酸「T」の記載は、表8の他の記載との関係で不整合を生じているから、この記載が誤記であることは明らかであり、正しい記載が「Y」であることは自明である。 よって、段落【0755】についての訂正事項2は、特許法第126条第1項ただし書第2号に規定する誤記の訂正を目的とするものである。 (ii)訂正事項6について 段落【0755】の表8に記載された、IMGT番号付けによって決定されたVH CDR3配列の訂正に伴って、表8と配列表の記載との整合を図るため、アミノ酸の3文字表記で記載された配列表のSEQ ID NO:147に 「<400> 147 Ala Arg Asp Ala Gly Thr Tyr Ser Pro Phe Gly Thr Gly Met Asp Val 1 5 10 15 」 と記載されているのを、 「<400> 147 Ala Arg Asp Ala Gly Thr Tyr Ser Pro Phe Gly Tyr Gly Met Asp Val 1 5 10 15 」 に訂正するものである。 訂正事項6は、訂正事項2と同様、特許法第126条第1項ただし書第2号に規定する誤記の訂正を目的とするものである。 (2)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと 訂正事項2及び訂正事項6は、IMGT番号付けによって決定されたVH CDR3のアミノ酸配列における誤りであることが明らかな「T」及びその3文字表記である「Thr」を、正しい記載であることが自明な「Y」及びその3文字表記である「Tyr」に訂正するものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項に適合するものである。 (3)願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること 願書に最初に添付した明細書の段落【0755】の表8に記載された、IMGT番号付けによって決定されたVH CDR3のアミノ酸配列(SEQ ID NO:147)が由来する抗体25A3のVH配列において、SEQ ID NO:147の12番目のアミノ酸に対応するアミノ酸は「Y」と記載されている。さらに、表8に記載された他の番号付けスキームによって決定されたVH CDR3のアミノ酸配列においても、SEQ ID NO:147の12番目のアミノ酸に対応するアミノ酸は「Y」と記載されている。 したがって、訂正事項2及び訂正事項6は、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項に適合するものである。 (4)特許出願の際に独立して特許を受けることができること 訂正事項2及び訂正事項6はいずれも、明細書の誤記を正しい内容に訂正するものであるから、訂正後における請求項1~14に係る発明については、特許要件の適否について見直すべき新たな事情は存在しない。 よって、訂正事項2及び訂正事項6は、特許法第126条第7項に適合するものである。 3 訂正事項3及び7について (1)訂正の目的について (i)訂正事項3について 段落【0756】の表9には、抗体25A5のVH配列、VL配列、及び各CDR配列がアミノ酸の1文字表記で記載されており、抗体25A5について、VH配列が「QVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFDVYGISWVRQAPGQGLEWMGWIAPYSGNTNYAQKLQGRVTMTTDTSTSTAYMELRSLRSDDTAVYYCARDAGTYSPFGYGMDVWGQGTTVTVSS(SEQID NO:189)」であること、例示CDR配列(KabatとChothiaの両方で定められるアミノ酸を含む)、ならびにKabat、Chothia、AbM、及びContact番号付けによって決定されたVH CDR3配列が、それぞれ、「DAGTYSPFGYGMDV(SEQ ID NO:155)」、「DAGTYSPFGYGMDV(SEQ ID NO:161)」、「AGTYSPFGYGMD(SEQ ID NO:167)」、「DAGTYSPFGYGMDV(SEQ ID NO:173)」、及び「ARDAGTYSPFGYGMD(SEQ ID NO:179)」であることが記載されており、これらはいずれも抗体25A5のVH配列に含まれるものである。 ここで、訂正前の表9の、IMGT番号付けによって決定されたVHCDR3配列は、「ARDAGTYSPFGTGMDV(SEQ ID NO:185)」と記載されており、12番目のアミノ酸は「T」であるが、SEQ ID NO:185が由来する抗体25A5のVH配列、例示CDR配列、ならびにKabat、Chothia、AbM、及びContact番号付けによって決定されたVH CDR3配列のいずれも、IMGT番号付けによって決定されたVH CDR3配列の12番目のアミノ酸に対応する位置のアミノ酸は、「T」ではなく「Y」である。 つまり、IMGT番号付けによって決定されたVH CDR3配列の12番目のアミノ酸「T」の記載は、表9の他の記載との関係で不整合を生じているから、この記載が誤記であることは明らかであり、正しい記載が「Y」であることは自明である。 よって、段落【0756】についての訂正事項3は、特許法第126条第1項ただし書第2号に規定する誤記の訂正を目的とするものである。 (ii)訂正事項7について 段落【0756】の表9に記載された、IMGT番号付けによって決定されたVH CDR3配列の訂正に伴って、表9と配列表の記載との整合を図るため、アミノ酸の3文字表記で記載された配列表のSEQ ID NO:185に 「<400> 185 Ala Arg Asp Ala Gly Thr Tyr Ser Pro Phe Gly Thr Gly Met Asp Val 1 5 10 15 」 と記載されているのを、 「<400> 185 Ala Arg Asp Ala Gly Thr Tyr Ser Pro Phe Gly Tyr Gly Met Asp Val 1 5 10 15 」 に訂正するものである。 訂正事項7は、訂正事項3と同様、特許法第126条第1項ただし書第2号に規定する誤記の訂正を目的とするものである。 (2)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと 訂正事項3及び訂正事項7は、IMGT番号付けによって決定されたVH CDR3のアミノ酸配列における誤りであることが明らかな「T」及びその3文字表記である「Thr」を、正しい記載であることが自明な「Y」及びその3文字表記である「Tyr」に訂正するものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項に適合するものである。 (3)願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること 願書に最初に添付した明細書の段落【0756】の表9に記載された、IMGT番号付けによって決定されたVH CDR3のアミノ酸配列(SEQ ID NO:185)が由来する抗体25A5のVH配列において、SEQ ID NO:185の12番目のアミノ酸に対応するアミノ酸は「Y」と記載されている。さらに、表9に記載された他の番号付けスキームによって決定されたVH CDR3のアミノ酸配列においても、SEQ ID NO:185の12番目のアミノ酸に対応するアミノ酸は「Y」と記載されている。 したがって、訂正事項3及び訂正事項7は、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項に適合するものである。 (4)特許出願の際に独立して特許を受けることができること 訂正事項3及び訂正事項7はいずれも、明細書の誤記を正しい内容に訂正するものであるから、訂正後における請求項1~14に係る発明については、特許要件の適否について見直すべき新たな事情は存在しない。 よって、訂正事項3及び訂正事項7は、特許法第126条第7項に適合するものである。 4 訂正事項4及び8について (1)訂正の目的について (i)訂正事項4について 段落【0757】の表10には、抗体25A5-TのVH配列、VL配列、及び各CDR配列がアミノ酸の1文字表記で記載されており、抗体25A5-Tについて、VH配列が「QVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFDAYGISWVRQAPGQGLEWMGWIAPYSGNTNYAQKLQGRVTMTTDTSTSTAYMELRSLRSDDTAVYYCARDAGTYSPFGYGMDVWGQGTTVTVSS(SEQID NO:836)」であること、例示CDR配列(KabatとChothiaの両方で定められるアミノ酸を含む)ならびに、Kabat、Chothia、AbM、及びContact番号付けによって決定されたVH CDR3配列は、それぞれ、「DAGTYSPFGYGMDV(SEQ ID NO:886)」、「DAGTYSPFGYGMDV(SEQ ID NO:892)」、「AGTYSPFGYGMD(SEQ ID NO:898)」、「DAGTYSPFGYGMDV(SEQ ID NO:904)」、及び「ARDAGTYSPFGYGMD(SEQ ID NO:910)」であることが記載されており、これらはいずれも抗体25A5-TのVH配列に含まれるものである。 ここで、訂正前の表10の、IMGT番号付けによって決定されたVHCDR3配列は、「ARDAGTYSPFGTGMDV(SEQ ID NO:916)」と記載されており、12番目のアミノ酸は「T」であるが、SEQ ID NO:916が由来する抗体25A5-TのVH配列、例示CDR配列、ならびにKabat、Chothia、AbM、及びContact番号付けによって決定されたVH CDR3配列のいずれも、IMGT番号付けによって決定されたVH CDR3配列の12番目のアミノ酸に対応する位置のアミノ酸は、「T」ではなく「Y」である。 つまり、IMGT番号付けによって決定されたVH CDR3配列の12番目のアミノ酸「T」の記載は、表10の他の記載との関係で不整合を生じているから、この記載が誤記であることは明らかであり、正しい記載が「Y」であることは自明である。 よって、段落【0757】についての訂正事項4は、特許法第126条第1項ただし書第2号に規定する誤記の訂正を目的とするものである。 (ii)訂正事項8について 段落【0757】の表10に記載された、IMGT番号付けによって決定されたVH CDR3配列の訂正に伴って、表10と配列表の記載との整合を図るため、アミノ酸の3文字表記で記載された配列表のSEQ ID NO:916に 「<400> 916 Ala Arg Asp Ala Gly Thr Tyr Ser Pro Phe Gly Thr Gly Met Asp Val 1 5 10 15 」 と記載されているのを、 「<400> 916 Ala Arg Asp Ala Gly Thr Tyr Ser Pro Phe Gly Tyr Gly Met Asp Val 1 5 10 15 」 に訂正するものである。 訂正事項8は、訂正事項4と同様、特許法第126条第1項ただし書第2号に規定する誤記の訂正を目的とするものである。 (2)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと 訂正事項4及び訂正事項8は、IMGT番号付けによって決定されたVH CDR3のアミノ酸配列における誤りであることが明らかな「T」及びその3文字表記である「Thr」を、正しい記載であることが自明な「Y」及びその3文字表記である「Tyr」に訂正するものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項に適合するものである。 (3)願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること 願書に最初に添付した明細書の段落【0757】の表10に記載された、IMGT番号付けによって決定されたVH CDR3のアミノ酸配列(SEQ ID NO:916)が由来する抗体25A5-TのVH配列において、SEQ ID NO:916の12番目のアミノ酸に対応するアミノ酸は「Y」と記載されている。さらに、表10に記載された他の番号付けスキームによって決定されたVH CDR3のアミノ酸配列においても、SEQ ID NO:916の12番目のアミノ酸に対応するアミノ酸は「Y」と記載されている。 したがって、訂正事項4及び訂正事項8は、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項に適合するものである。 (4)特許出願の際に独立して特許を受けることができること 訂正事項4及び訂正事項8はいずれも、明細書の誤記を正しい内容に訂正するものであるから、訂正後における請求項1~14に係る発明については、特許要件の適否について見直すべき新たな事情は存在しない。 よって、訂正事項4及び訂正事項8は、特許法第126条第7項に適合するものである。 第4 むすび 以上のとおりであるから、本件訂正は、特許法第126条第1項ただし書き第2号に掲げる事項を目的とし、かつ同条第5項ないし第7項に規定される要件に適合するものである。 よって、結論のとおり審決する。

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