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商標拒絶査定不服審判

2023-013777

ジイエスピイ、グローカルサステーナビリティプロジェクト、グローカルサステナビリティプロジェクト

審判番号
2023-013777
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2022-086483
請求日
2023年08月16日
審決日
2024年07月09日
公報発行日
2024年09月27日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】株式会社JTB
  • 【請求人代理人】伊東 秀明
  • 【請求人代理人】三橋 史生
  • 【請求人代理人】蜂谷 浩久
  • 【請求人代理人】上西 浩史
審判長/審判官
  • 審判長 高野 和行
  • 審判官 清川 恵子
  • 審判官 白鳥 幹周
分類
T18 .261-Z (W1635394143) / T18 .262-Z (W1635394143) / T18 .263-Z (W1635394143)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法4条1項11号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第4条第1項第11号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2022- 86483拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 1 手続の経緯 本願は、令和4年7月26日に出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和4年12月 6日付け:拒絶理由通知書 令和5年 1月17日 :意見書の提出 令和5年 6月27日付け:拒絶査定 令和5年 8月16日 :審判請求書、手続補正書の提出 2 本願商標 本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第9類、第16類、第35類、第39類、第41類及び第43類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として登録出願されたものである。そして、本願の指定商品及び指定役務は、当審における上記1の手続補正書により、令和5年8月16日付け手続補正書に記載のとおり補正されたものであり、すなわち、第9類に属する商品がすべて削除されたものである。 3 原査定の拒絶の理由(要旨) 原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下の(1)ないし(3)のとおりであり(以下、これらをまとめて「引用商標」という。)、いずれも現に有効に存続しているものである。 (1)登録第4581535号商標(以下「引用商標1」という。) 商標の構成: GSP (標準文字) 指定商品:第9類に属する商標登録原簿に記載の商品 登録出願日:平成13年 5月14日 設定登録日:平成14年 6月28日 (2)登録第4738473号商標(以下「引用商標2」という。) 商標の構成:別掲2のとおり 指定役務:第41類に属する商標登録原簿に記載の役務 登録出願日:平成15年 5月 9日 設定登録日:平成16年 1月 9日 (3)国際登録第1151920号商標(以下「引用商標3」という。) 商標の構成:「GSP」の欧文字を横書きしてなるもの 指定役務:第35類、第36類、第37類、第39類、第41類及び第42類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載のとおりの役務 優先権主張:France 2012年 4月10日 国際商標登録出願日:2012年(平成24年)10月 1日 設定登録日:平成26年 6月27日 4 当審の判断 (1)商標法第4条第1項第11号該当性について ア 本願商標について 本願商標は、別掲1のとおり、「GSP」の文字を青色で大きく横書きし、その文字の下に接するように複数色からなる帯状の図形を配し、さらに当該図形の下に「Glocal Sustainability Project」の文字(それぞれ大文字部分が青色であり、小文字部分は黒色である。)を小さく横書きしてなるものである。 そして、その構成中「GSP」の文字部分及び帯状図形部分と、下段の「Glocal Sustainability Project」の文字部分とは、それぞれ重なり合うことなく明らかに分離して配置されているものであり、かつ、「GSP」の文字と下段の文字とは、大きさが顕著に異なり、書体や一部文字の色彩も異なるものであるから、視覚上、分離して看取されるものである。 また、本願商標の構成文字全体より生じる「ジーエスピーグローカルサステナビリティプロジェクト」の称呼は、相当程度冗長であるといえる。 さらに、本願商標の構成中「GSP」の文字や、「Glocal」の文字は、一般的な辞書類に掲載されていない造語といえるものであって、かつ、「GSP」の文字が「Glocal Sustainability Project」の略語として親しまれているといった事情も見いだせない。 そうすれば、本願商標の構成中、上段の「GSP」の文字が下段の「Glocal Sustainability Project」の各語の頭文字であると理解されることがあるとしても、これらの文字全体が特定の観念を生じる等の事情も認められないことから、これらが観念的に結合しているともいえないものである。 以上のことからすれば、本願商標について、その構成文字すべてを常に一体不可分のものとして認識しなければならない理由は見いだせないものである。 加えて、本願商標の構成中の帯状図形部分については、これより自他商品役務の識別標識としての称呼や観念が生じるというべき事情は見当たらず、単に「GSP」の文字部分を装飾する図形として理解、認識され得るものであって、これらが観念的に結合しているともいえないものである。 そうとすると、簡易迅速を旨とする取引の実情においては、本願商標に接する取引者、需要者が、その構成中、大きく表わされた「GSP」の文字部分に注目し、これをもって取引に資することも決して少なくないものというのが相当であるから、「GSP」の文字部分のみを分離抽出し、これが本願商標の自他商品役務の識別標識を表示する要部であるとして、この部分のみを引用商標と比較することが許されるというべきである。 したがって、本願商標からは、その要部たる「GSP」の文字部分(以下「本願要部」という。)に相応した「ジーエスピー」の称呼を生じ、また、特定の観念を生じないものというのが相当である。 イ 引用商標について (ア)引用商標1及び引用商標3について 引用商標1及び引用商標3は、いずれも「GSP」の文字を標準文字で表してなるもの、又は、同文字を黒色で一列に横書きしたものであって、その文字からは、上記アと同様に、特定の意味合いは理解されないものというのが相当である。 そうすると、引用商標からは、その構成文字に相応した「ジーエスピー」の称呼を生じ、また、特定の観念を生じないものというのが相当である。 (イ)引用商標2について 引用商標2は、別掲2のとおり、灰色の陰影が施された黒色の「GSP」の文字を左上から右下にかけて斜めに表し、その文字を一部囲うように黄色、灰色及び黒色からなる楕円形の図形を配し、また、1字ずつ区切るように複数の線からなる放射線状の図形が2本表されているものである。 そして、その構成中の「GSP」の文字は、上記アと同様に、特定の意味合いを理解させない造語といえるものであり、他方、同構成中の各図形部分については、これより自他商品役務の識別標識としての称呼や観念が生じるというべき事情は見当たらず、単に「GSP」の文字部分を装飾する図形として理解、認識され得るものであって、これらが観念的に結合しているともいえないものである。 そうとすると、簡易迅速を旨とする取引の実情においては、引用商標2に接する取引者、需要者が、その構成中、自他役務の識別標識としての称呼を明確に生じる「GSP」の文字部分に注目し、これをもって取引に資することも決して少なくないものというのが相当であるから、「GSP」の文字部分のみを分離抽出し、これが引用商標2の自他役務の識別標識を表示する要部であるとして、この部分のみを本願商標と比較することが許されるというべきである。 したがって、引用商標2からは、その要部たる「GSP」の文字部分(以下「引用2要部」という。)に相応した「ジーエスピー」の称呼を生じ、また、特定の観念を生じないものというのが相当である。 ウ 本願商標と引用商標の類否について 本願商標と引用商標を比較するに、外観においては、全体としては明らかに相違するものであるが、本願要部と引用商標1、引用商標3及び引用2要部との比較においては、「GSP」のつづり字からなる点を共通にし、書体や色彩などは異なるもののいずれもごく一般的な書体の範ちゅうで表されているものであることからすると、相当程度近似した印象を与えるものといえる。 そして、称呼においては、「ジーエスピー」を共通にし、また、観念においては、いずれも特定の観念が生じないものであるから、比較することができない。 そうすると、本願商標と引用商標とは、全体の外観においては相違があるものの、本願要部と引用商標1、引用商標3及び引用2要部との外観の対比においては相当程度近似するものであり、また、称呼を共通にし、観念は比較することができないものであるから、これらの外観、称呼及び観念によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、本願商標と引用商標は、商品又は役務の出所について誤認混同を生じるおそれのある、互いに類似の商標というのが相当である。 エ 本願商標と引用商標の指定商品又は指定役務の類否について (ア)本願の指定商品中、第16類「文房具類,写真,写真立て」は、引用商標1の指定商品中、第9類「映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,計算尺」と類似する商品である。 (イ)本願の指定役務中、第41類「映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営並びにこれらに関する情報の提供,インターネットを利用して行う音楽の提供及びこれに関する情報の提供,演芸の上演及びこれに関する情報の提供,演劇の演出又は上演並びにこれらに関する情報の提供,音楽の演奏及びこれに関する情報の提供,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。)及びこれに関する情報の提供」は、引用商標2の指定役務中、「インターネットによるオーディションのための音楽の提供,オーディションのための音楽の提供,インターネットによる音楽の演奏に関する情報の提供,音楽の演奏に関する情報の提供,音楽ライブコンサートの企画・運営又は開催,音楽ライブコンサートの演出,音楽を記録したマスターテープの制作又は音楽を記録した磁気ディスク・光ディスク・光磁気ディスク・コンパクトディスクの原盤の企画及び制作」と同一又は類似する役務である。 (ウ)本願の指定役務中、第35類「文書又は磁気テープのファイリング及びこれに関する情報の提供,広告宣伝販売促進事務の代行及びこれに関する情報の提供,商品の通信販売の事務の代行及びこれに関する情報の提供,コンピュータデータベースへの情報編集及びこれに関する情報の提供」、第39類「航空機の貸与及びこれに関する情報の提供」及び第41類「録音又は録画済み記憶媒体の複製及びこれに関する情報の提供,イベントのためのビデオの編集及びこれに関する情報の提供,技芸・スポーツ又は知識の教授及びこれに関する情報の提供,検定試験の企画・実施・運営及びこれらに関する情報の提供,セミナーの企画・運営又は開催並びにこれらに関する情報の提供,教育又は娯楽に関する競技会の企画・運営及びこれらに関する情報の提供,会議・教育フォーラム・研修会・シンポジウムの企画・運営又は開催並びにこれらに関する情報の提供,電子出版物の提供及びこれに関する情報の提供,図書及び記録の供覧並びにこれに関する情報の提供,図書の貸与及びこれに関する情報の提供,書籍の制作及びこれに関する情報の提供,オンラインで提供される電子書籍及び電子定期刊行物の制作並びにこれに関する情報の提供,映画・演芸・演劇・音楽又は教育研修のための施設の提供並びにこれに関する情報の提供,通訳及びこれに関する情報の提供,翻訳及びこれに関する情報の提供」は、引用商標3の指定役務中、第35類「Data compilation and statistical studies relating to the management of an aircraft engine fleet; compilation of information into computer databases; management and compilation of databases; gathering, systematization, management and processing of data; exploitation of commercial data; exploitation of commercial data banks; provision (preparation) of statistical data; all these services used and/or intended for the aeronautical field.」、第39類「Rental services for all types of modules, systems, equipment and parts of aircraft.」、第41類「Arranging and conducting of internships, colloquiums, seminars, conferences, symposiums, conventions; publication of books, magazines, newspapers, periodicals, publications and printed matter; generation of data and images on an Internet server, all these services being intended for the field of aeronautics.」及び第42類「design and development of software and computer programming; analysis and storage of data.」と同一又は類似する役務である。 オ 小括 上記アないしエによれば、本願商標は引用商標と類似する商標であって、かつ、本願の指定商品又は指定役務は、引用商標の指定商品又は指定役務と同一又は類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。 (2)請求人の主張について ア 請求人は、本願商標よりは、その構成中「Glocal Sustainability Project」の文字と、「GPS」の文字や図形部分が相まって、「世界規模及び地域単位で持続可能な社会を創造するための事業」ほどの観念が生じ、一方、引用商標は特定の観念を生じないものであるから、これらは観念上においても明確に区別し得るものである旨を主張する。 しかしながら、本願商標の構成中「Glocal」の文字は、一般的な辞書類に掲載されていない造語であって、請求人が上記1の審判請求書において述べるように同文字が「「地球全体、世界規模」等の意味を有するグローバル「Global」と「地元、地域」等の意味を有するローカル「Local」という2つの英単語を組み合わせた造語」として、本願商標に接する取引者、需要者に広く理解されているものであるというべき事情は見当たらないものである。 また、同様に、本願商標の構成中「GSP」の文字が「Glocal Sustainability Project」の文字の略語として、同構成中の図形部分が「SDGs(持続可能な開発目標)のカラフルなアイコンを暗示する色彩で限り無く持続可能なことを意味する無限大記号を模した」ものとして、本願商標に接する取引者、需要者にそれぞれ広く理解されているものであるというべき事情も見当たらないものである。 そうとすれば、本願商標よりは、特定の観念は生じないものというのが相当であって、これと引用商標とが、観念上、明確に区別し得るものであるとはいえず、また、本願商標が全体として観念的に結合しているということもできない。 イ 請求人は、過去の審決例を挙げて、本願商標と引用商標についても、それらと同様に非類似の商標と判断されるべきである旨主張する。 しかしながら、商標の類否の判断は、出願された商標と他人の登録商標との対比において、個別具体的に判断すべきものであり、また、請求人の挙げる審決例と本願とは、商標の構成等を異にするものであるから、当該審決例によって、直ちに本願商標に係る判断が左右されるものではない。 そして、上記(1)アのとおり、本願商標の構成中、「GSP」の文字と「Glocal Sustainability Project」の文字は、文字の大きさが明らかに相違すること、分離した配置であること、かつ、異なる書体で表されていること、さらに観念的なつながりもないことからすれば、本願商標を構成する文字部分全体を常に一体不可分のものとして認識しなければならないものということはできない。また、本願商標の構成中の図形部分については、特定の称呼や観念を生じない、「GSP」の文字の装飾的な要素に過ぎないといえるものであって、これらが観念的に結合しているともいえないことからすれば、本願要部である「GSP」の文字部分と引用商標を比較することは許されるといえるから、本願商標と引用商標とは、上記(1)のとおり、類似の商標であるというべきである。 ウ したがって、請求人の上記ア及びイの主張は、いずれも採用することができない。 (3)まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、これを登録することができない。 よって、結論のとおり審決する。

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2023-013777

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