商標拒絶査定不服審判
2021-004816
オマモリ、マモリ
- 審判番号
- 2021-004816
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-113205
- 請求日
- 2021年04月14日
- 審決日
- 2022年03月28日
- 公報発行日
- 2022年12月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社ぐるなび
- 【請求人代理人】飯島 紳行
- 審判長/審判官
- 審判長 小松 里美
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 渡邉 あおい
- 分類
- T18 .261-Z (W35394143) / T18 .262-Z (W35394143) / T18 .263-Z (W35394143)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号、商標法第10条第1項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2020-113205拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、令和元年7月23日に登録出願された商願2019-100303に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、令和2年9月11日に出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和2年9月17日付け :拒絶理由通知書
令和2年10月21日 :意見書の提出
令和3年2月4日付け :拒絶査定
令和3年4月14日 :審判請求書の提出
令和3年11月12日付け:審尋
令和3年12月23日 :意見書及び手続補正書の提出
令和4年1月12日付け :審尋
令和4年2月15日 :意見書の提出
第2 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第35類、第39類、第41類及び第43類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として上記第1のとおり登録出願されたものであものであり、その後、指定役務については、上記第1の手続補正書により、第35類、第39類、第41類及び第43類に属する別掲2のとおりの役務に補正されたものである。
第3 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
なお、以下(1)ないし(4)の登録商標をまとめて「引用商標」という場合がある。
(1)登録第431494号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の構成:別掲3のとおり
登録出願日:昭和25年12月23日
設定登録日:昭和28年9月15日
指定商品 :第30類「菓子(甘栗・甘酒・氷砂糖・みつまめ・ゆであずきを除く。),粉末あめ,水あめ,もち,パン」(平成17年7月13日指定商品の書換登録)
(2)登録第4425327号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の構成:別掲4のとおり
登録出願日:平成11年11月24日
設定登録日:平成12年10月20日
指定商品 :第25類「マイナスイオン・遠赤外線を発生する被服,その他の被服」
(3)登録第5730472号商標(以下「引用商標3」という。)
商標の構成:別掲5のとおり
登録出願日:平成26年7月11日
設定登録日:平成27年1月9日
指定商品 :第20類「愛玩動物用骨つぼ」
(4)登録第6054423号商標(以下「引用商標4」という。)
商標の構成:別掲6のとおり
登録出願日:平成29年10月4日
設定登録日:平成30年6月22日
指定役務 :第39類「企画旅行の実施,旅行者の案内,旅行に関する契約(宿泊に関するものを除く。)の代理・媒介又は取次ぎ,旅行の企画・手配及び予約,ハイヤー又はタクシーの手配,自動車の貸与」及び第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,通訳,翻訳,セミナーの企画・運営又は開催,興行の企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏の興行及びスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。),社会・文化・経済・教育活動の記録資料・作品・報告・統計資料の発表会又は展示会の企画・運営又は開催」
第4 当審の判断
1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおり、白色の二重叶結びの紐を有するピンク色の花弁模様が配された赤色の御守袋の図形(以下「本願図形部分」という。)の中央に、大きく黄色で「御守」の文字を縦書きしてなるところ、その構成中の「御守」の文字は、「災難を逃れるため、着物や帯などにつけるもの。御札。護符。」の意味を有する語(「国語大辞典(新装版)」株式会社小学館)であるから、本願図形部分と「御守」の文字とは、観念的に密接な関連性を有するものであり、かつ、視覚的にも一体的なものとして看取されるものと認められる。
そうすると、本願商標は、本願図形部分と「御守」の文字部分とが不可分一体となって「護符」等の観念を生じるものとみるのが相当である。
したがって、本願商標は、その全体から、「オマモリ」の称呼及び「護符」等の観念を生じるものである。
2 引用商標
(1)引用商標1は、別掲3のとおり、「お守」の文字を手書き風の書体をもって縦書きしてなるところ、当該文字は、「護符」等の意味を有する「御守」の語(前掲書)を平仮名と漢字で表したものと認められるから、これよりは、「オマモリ」の称呼を生じ、「護符」等の観念を生じるものである。
(2)引用商標2は、別掲4のとおり、「御守」の文字を毛筆体風の書体をもって横書きしてなるところ、当該文字は、ややデザイン化されているものの、「護符」等の意味を有する「御守」の語(前掲書)を表したものと容易に理解できるものと認められるから、これよりは、「オマモリ」の称呼を生じ、「護符」等の観念を生じるものである。
(3)引用商標3は、別掲5のとおり、「omamori」の文字(「i」の点はデザイン化されている。)を横書きしてなるところ、当該文字は、一部デザイン化されているものの、「護符」等の意味を有する「御守」の語(前掲書)の欧文字表記と容易に理解できるものと認められるから、これよりは、「オマモリ」の称呼を生じ、「護符」等の観念を生じるものである。
(4)引用商標4は、別掲6のとおり、「守」の文字を中央に有する角の丸い黄色の正方形の図形部分(以下「引用図形部分」という。)の下に、「omamori」の文字を配してなるところ、引用図形部分と「omamori」の文字部分とは、その構成が明らかに相違する上に、ある程度の間隔を設けて配置され、横幅も不ぞろいであることから、両者は一見して、視覚的に分離して看取されるものといえるのであって、分離観察が取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているとは認められない。
また、引用図形部分と「omamori」の文字部分は、いずれも、その指定役務との関係でその質等を表すものとはいえず、他に、引用図形部分と「omamori」の文字部分とが常に一体不可分のものとしてのみ認識されるとする事情は見あたらない。
そうすると、引用商標4は、その構成中の引用図形部分と「omamori」の文字部分とが、それぞれ独立して役務の出所識別標識として認識される場合があるというのが相当であるから、「omamori」の文字部分を要部として抽出し、この部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することも許されるというのが相当である。
そして、当該「omamori」の文字部分は、「護符」等の意味を有する「御守」の語(前掲書)の欧文字表記と容易に理解できるものと認められるから、これよりは、「オマモリ」の称呼を生じ、「護符」等の観念を生じるものである。
したがって、引用商標4は、その構成中の「omamori」の文字部分(以下「引用商標4の要部」という。)から「オマモリ」の称呼を生じ、「護符」等の観念を生じるものである。
3 本願商標と引用商標との類否について
本願商標と引用商標との類否について検討するに、外観においては、本願商標と引用商標1ないし引用商標3及び引用商標4の要部とは、全体の構成が相違し、外観上異なるものである。
また、称呼においては、本願商標と引用商標1ないし引用商標3及び引用商標4の要部とは、いずれも「オマモリ」の称呼を生じるものであるから、両者は称呼上、同一である。
さらに、観念においては、本願商標と引用商標1ないし引用商標3及び引用商標4の要部とは、いずれも「護符」等の観念を生じるものであるから、両者は観念上、同一である。
以上によれば、本願商標と引用商標とは、外観上異なるものであるとしても、称呼上同一であり、観念上も同一であるから、その外観、称呼及び観念によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すると、両者は、役務又は商品の出所について誤認混同を生じさせるおそれのある類似の商標と判断するのが相当である。
4 本願の指定役務と引用商標の指定商品及び指定役務の類否について
(1)本願の指定役務中の第35類「菓子・パン・サンドイッチ・中華まんじゅう・ハンバーガー・ピザ・ホットドッグ・ミートパイ・人工甘味料・角砂糖・果糖・氷砂糖(調味料)・砂糖・麦芽糖・はちみつ・ぶどう糖・粉末あめ・水あめ(調味料)及び穀物の加工品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」は、引用商標1の指定商品中の第30類「菓子(甘栗・甘酒・氷砂糖・みつまめ・ゆであずきを除く。),粉末あめ,水あめ,パン」と類似の役務と認められる。
(2)本願の指定役務中の第35類「おむつの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」は、引用商標2の指定商品である第25類「マイナスイオン・遠赤外線を発生する被服,その他の被服」と類似の役務と認められる。
(3)本願の指定役務中の第35類「犬用鎖・ペット用被服類・ペット用ベッド・犬小屋・小鳥用巣箱・ペット用食器・ペット用ブラシ・犬のおしゃぶり・観賞魚用水槽及びその付属品・小鳥かご・小鳥用水盤及びペット用おもちゃの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」は、引用商標3の指定商品である第20類「愛玩動物用骨つぼ」と類似の役務と認められる。
(4)本願の指定役務中の第39類に属する役務は、引用商標4の指定役務中の第39類に属する役務と同一又は類似の役務と認められ、本願の指定役務中の第41類に属する役務は、引用商標4の指定役務中の第41類に属する役務と同一又は類似の役務と認められる。
(5)本願の指定役務中の第43類に属する役務は、引用商標4の指定役務中の第39類「企画旅行の実施,旅行者の案内,旅行に関する契約(宿泊に関するものを除く。)の代理・媒介又は取次ぎ,旅行の企画・手配及び予約」と類似の役務と認められる。
5 請求人の主張
(1)請求人は、本願商標は、その構成からすれば、その構成中の「御守」の文字は、単に図形として表された御守りの内容・種類として表されているにすぎず、花弁模様等の全体的なデザインとともに一体的に把握されるものであるから、当該文字のみが独立して役務の出所識別標識としての機能を発揮するものではなく、本願商標がその指定役務に使用される場合、本願商標からは役務の出所識別標識としての「オマモリ」の称呼及び「御守り」の観念は生じない旨、主張する。
しかしながら、上記1のとおり、本願商標は、本願図形部分と「御守」の文字部分とが不可分一体となって「護符」等の観念を生じ、その全体から、「オマモリ」の称呼及び「護符」等の観念を生じるものというのが相当である。
(2)請求人は、仮に本願商標から「オマモリ」の称呼、「守り札(御守り)」の観念が生じるとしても、本願商標と引用商標の外観上の顕著な相違から看取できる印象は、称呼及び観念から看取できる印象を圧倒的に凌駕するため、本願商標と引用商標とは、類似するものではない旨、主張する。
しかしながら、本願商標の構成中の「御守」の文字と、引用商標1を構成する「お守」の文字、引用商標2を構成する「御守」の文字、引用商標3を構成する「omamori」の文字及び引用商標4の要部である「omamori」の文字とは、文字種が異なり、書体に差異があるものの、我が国において、漢字を同じ称呼の平仮名・漢字の組合せや欧文字で、異なる書体をもって表記することは一般的に行われているという事情を考慮すると、その差異が強い印象を与えるものではなく、類似するものというべきである。
そうすると、本願商標と引用商標とは、全体の構成が相違し、外観上異なるものの、本願商標が、引用商標1ないし引用商標3を構成する文字及び引用商標4の要部を構成する文字と類似する文字を含むものであることを踏まえれば、その外観上の差異が、称呼上同一であり、観念上も同一である両商標の類否の判断を大きく左右するものとまではいえないものである。
(3)したがって、請求人の上記(1)及び(2)の主張は、いずれも採用できない。
6 まとめ
以上によれば、本願商標は、引用商標と類似する商標であり、かつ、本願の指定役務は、引用商標の指定商品又は指定役務と同一又は類似の役務を包含しているから、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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