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特許拒絶査定不服審判

2023-013493

端末、無線通信方法及びシステム

審判番号
2023-013493
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2019-556752外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2023年08月10日
審決日
2024年06月25日
公報発行日
2024年09月27日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .113-WZ (H04W) / P18 .121-WZ (H04W)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条1項3号特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第1項第3号、特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2019-556752「端末、無線通信方法及びシステム」拒絶査定不服審判事件〔令和元年6月6日国際公開、WO2019/107548〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、2018年(平成30年)11月30日(優先権主張 平成29年12月1日)を国際出願日とする出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和3年10月21日 手続補正書の提出 令和4年12月 2日付け 拒絶理由通知書 令和5年 2月 2日 意見書、手続補正書の提出 令和5年 5月11日付け 拒絶査定 令和5年 8月10日 拒絶査定不服審判の請求、手続補正書の提出 令和5年11月24日 上申書の提出 令和6年 2月14日付け 拒絶理由通知書(当審) 令和6年 4月19日 意見書、手続補正書の提出 第2 本願発明 本願の請求項1ないし4に係る発明は、令和6年4月19日に提出された手続補正書による手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし4に記載された事項により特定されるものである。そして、その請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、以下のとおりの発明である。ただし、当該手続補正は補正前の請求項4を削除するとともに、補正前の請求項5を補正することを目的とするものであり、請求項1の記載は、当該手続補正により補正されていない。 「 スロット内の複数のリソース領域を利用する周波数ホッピングが適用される上り共有チャネルを利用して上り制御情報及びULデータを送信する場合、前記複数のリソース領域においてリソース領域毎に前記上り制御情報を多重する位置を決定する制御部と、 前記上り制御情報を前記複数のリソース領域に対して略均等な割合で分散させて送信する送信部と、を有し、 前記複数のリソース領域のそれぞれには、DMRSシンボルが少なくとも一つ設けられることを特徴とする端末。」 第3 当審拒絶理由の概要 令和6年2月14日付けで当審が通知した拒絶理由(以下、「当審拒絶理由」という。)は、以下の理由を含むものである。 3.(新規性) この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。 4.(進歩性) この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 記 (引用文献等については引用文献等一覧参照) ●理由3(新規性)、理由4(進歩性)について ・請求項 1ないし5 ・引用文献等 2 ・備考 (中略) 以上を総合すると、本願発明1と引用発明は、以下の点で相違し、その余の点で一致する。 (相違点) 「複数のリソース領域」について、本願発明1では「スロット内」のものであるという発明特定事項を有するのに対して、引用発明では、当該発明特定事項が特定されていない点。 上記相違点について検討すると、シンボル0ないし13で構成される14シンボルを1スロットと定義することは、移動体通信分野で通常行われていることであるから、上記相違点は実質的な相違点ではない。 したがって、本願発明1は引用発明である。(新規性) また、「複数のリソース領域」が「スロット内」のものであるか否かについて、本願発明1と引用発明が実質的に相違するとしても、本願発明1は、引用発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。(進歩性) <引用文献等一覧> 2.Huawei, HiSilicon, “On UCI multiplexing”, 3GPP TSG RAN WG1 Meeting #91 R1-1719397[online], 2017年11月18日アップロード, インターネット<URL:https://www.3gpp.org/ftp/TSG_RAN/WG1_RL1/TSGR1_91/Docs/R1-1719397.zip> 第4 引用文献の記載及び引用発明 当審拒絶理由で引用された、Huawei, HiSilicon, “On UCI multiplexing”(当審訳;UCI多重化について), 3GPP TSG RAN WG1 Meeting #91 R1-1719397[online], 2017年11月18日アップロード, インターネット<URL:https://www.3gpp.org/ftp/TSG_RAN/WG1_RL1/TSGR1_91/Docs/R1-1719397.zip>(以下、「引用文献2」という。)には,以下の事項が記載されている。(下線は当審が付与した。) (1) 「2.1.3 Multiplexing with PUSCH frequency hopping (Figure 2省略) If frequency hopping of PUSCH is supported, to obtain the diversity gain, the mapping can be different. As shown in Figure 2, symbol 0-6 is the first hop and symbol 7-13 is the second hop. In this case half of the HARQ-ACK REs, half of the CSI part 1 REs and half of the CSI part 2 REs can be mapped onto the second hop. Within each hop, HARQ-ACK and CSI part 1 is mapped next to the DMRS symbols and CSI part 2 is mapped onto the unoccupied symbols. To better utilize the frequency diversity of PUSCH hopping, within the available REs of each UCI, the mapping can be time first. Proposal 4: If FH is supported, each of HARQ-ACK, CSI part 1 and CSI part 2 are split into two parts, respectively, and the symbols of the first part is mapped to the first hop and the symbols of the second part is mapped to the second hop.」(2ページ28行ないし3ページ7行) (当審訳:2.1.3 PUSCH周波数ホッピングを伴う多重化 (図2省略) PUSCHの周波数ホッピングがサポートされている場合、ダイバーシティ利得を得るために、マッピングは異なり得る。図2に示すように、シンボル0-6が第1ホップであり、そしてシンボル7-13が第2ホップである。この場合、HARQ-ACK REの半分、CSIパート1 REの半分、及びCSIパート2 REの半分は第2ホップにマッピングされ得る。各ホップ内では、HARQ-ACKとCSIパート1はDMRSシンボルの隣にマッピングされ、そしてCSIパート2は占有されていないシンボルにマッピングされる。PUSCHホッピングの周波数ダイバーシティをより良く利用するために、各UCIの利用可能なRE内で、マッピングは時間優先であり得る。 提案4:FHがサポートされている場合、HARQ-ACK、CSIパート1、及びCSIパート2は、それぞれ2つのパートに分割され、第1パートの全てのシンボルは第1ホップにマッピングされ、そして第2パートの全てのシンボルは第2ホップにマッピングされる。) (2) 「 [図:0001413961000001.jpg] 」(2ページFigure 2) (当審訳:(図2省略) 図2 HARQ-ACKを含む11個のRE、CSIパート1を含む10個のRE、及びCSIパート2を含むX個のREのための、周波数ホッピングを伴うPUSCH上でのUCI多重化の例。) 引用文献2の上記記載、及び移動体通信分野における技術常識を考慮すると、次のことがいえる。 ア 上記「(1)」には、「PUSCHの周波数ホッピングがサポートされている場合、ダイバーシティ利得を得るために、マッピングは異なり得る。」と記載されているから、引用文献2には、PUSCHの周波数ホッピングがサポートされている場合、ダイバーシティ利得を得るために、マッピングは異なってもよいこと、が記載されている。 イ 上記「(1)」には、「図2に示すように、シンボル0-6が第1ホップであり、そしてシンボル7-13が第2ホップである。」と記載されているから、引用文献2には、シンボル0-6が第1ホップであり、そしてシンボル7-13が第2ホップであること、が記載されている。 ウ 上記「(1)」には、「提案4:FHがサポートされている場合、HARQ-ACK、CSIパート1、及びCSIパート2は、それぞれ2つのパートに分割され、第1パートの全てのシンボルは第1ホップにマッピングされ、そして第2パートの全てのシンボルは第2ホップにマッピングされる。」と記載されている。 ここで、「FH」がFrequency Hopping、すなわち周波数ホッピング、の略称であることは、当業者に自明であり、また、「提案4」の記載が「提案4」以前に記載された上記「(1)」の記載を前提にしていることも自明であるから、前記「FHがサポートされている場合」とは、上記「ア」で検討した「PUSCHの周波数ホッピングがサポートされている場合」を意味することが明らかである。 さらに、上記「(2)」に「HARQ-ACKを含む11個のRE、CSIパート1を含む10個のRE、及びCSIパート2を含むX個のREのための、周波数ホッピングを伴うPUSCH上でのUCI多重化の例」と記載されているとおり、引用文献2には、PUSCHにおいてHARQ-ACK、CSIパート1、及びCSIパート2をマッピングすることが記載されており、ここで、PUSCHは、Physical Uplink Shared Channel、すなわち物理上りリンク共有チャネル、の略称であって上りリンクチャネルの一種であること、及び上りリンクチャネルで信号を送信する主体がUEであることは、技術常識であるから、引用文献2に記載されたPUSCHにおけるHARQ-ACK、CSIパート1、及びCSIパート2のマッピングをUEが行うことは明らかである。 したがって、引用文献2には、PUSCHの周波数ホッピングがサポートされている場合、HARQ-ACK、CSIパート1、及びCSIパート2を、それぞれ2つのパートに分割し、第1パートの全てのシンボルは第1ホップにマッピングし、そして第2パートの全てのシンボルは第2ホップにマッピングするUE、が記載されているといえる。 エ 上記「(1)」には、「PUSCHの周波数ホッピングがサポートされている場合、・・・。図2に示すように、シンボル0-6が第1ホップであり、そしてシンボル7-13が第2ホップである。この場合、HARQ-ACK REの半分、CSIパート1 REの半分、及びCSIパート2 REの半分は第2ホップにマッピングされ得る。」と記載されている。 ここで、「この場合」とは「PUSCHの周波数ホッピングがサポートされている場合」である図2の場合を意味することが明らかであり、さらに、上記「(2)」には、「図2 HARQ-ACKを含む11個のRE、CSIパート1を含む10個のRE、及びCSIパート2を含むX個のREのための、周波数ホッピングを伴うPUSCH上でのUCI多重化の例」と記載されているから、引用文献2には、「HARQ-ACK REの半分、CSIパート1 REの半分、及びCSIパート2 REの半分は第2ホップにマッピング」することにより、「周波数ホッピングを伴うPUSCH上でのUCI多重化」を行うことが記載されているといえる。 また、上記「ウ」で説示したとおり、引用文献2に記載されたPUSCHにおけるHARQ-ACK、CSIパート1、及びCSIパート2のマッピングをUEが行うことは明らかであるから、引用文献2には、「HARQ-ACK REの半分、CSIパート1 REの半分、及びCSIパート2 REの半分は第2ホップにマッピング」することにより、「周波数ホッピングを伴うPUSCH上でのUCI多重化」を行うUEが記載されている、といえる。 オ 上記「(1)」には、「図2に示すように、シンボル0-6が第1ホップであり、そしてシンボル7-13が第2ホップである。」という記載があり、また、上記「(2)」の「図2」からは、RGB 4個分の高さを有する14個の長方形、及び長方形それぞれの下に記載された「0」ないし「13」の数字、が見て取れる。 そうすると、上記「(2)」の「図2」に記載されたRGB 4個分の高さを有する14個の長方形の下に記載された「0」ないし「13」のそれぞれが「シンボル」を示す、と解される。 そして、上記「(2)」の「図2」からは、シンボル0、及びシンボル7にDMRSをマッピングすること、が見て取れる。 したがって、引用文献2には、シンボル0、及びシンボル7にDMRSをマッピングすることが記載されている、といえる。 カ 上記「オ」で説示したとおり、上記「(2)」の「図2」に記載されたRGB 4個分の高さを有する14個の長方形の下に記載された「0」ないし「13」のそれぞれが「シンボル」を示す、と解される。 また、上記「(2)」には、「図2 HARQ-ACKを含む11個のRE、CSIパート1を含む10個のRE、及びCSIパート2を含むX個のREのための、周波数ホッピングを伴うPUSCH上でのUCI多重化の例」と記載されているから、上記「(2)」の「図2」に記載された、RGB 4個分の高さを有する14個の長方形を区分する正方形及び長方形は、1個以上のREを示すと解される。 さらに、上記「(2)」の「図2」からは、シンボル2-6、及びシンボル9-13のそれぞれに含まれるREのうち、HARQ-ACKを含むRE、CSIパート1を含むRE、及びCSIパート2を含むREと重ならないREに、Dataをマッピングすること、が見て取れる。 したがって、引用文献2には、シンボル2-6、及びシンボル9-13のそれぞれに含まれるREのうち少なくとも一部にDataをマッピングすることが記載されている、といえる。 以上を総合すると、引用文献2には、以下の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 「 PUSCHの周波数ホッピングがサポートされている場合、ダイバーシティ利得を得るために、マッピングは異なってもよく、 シンボル0-6が第1ホップであり、そしてシンボル7-13が第2ホップであり、 HARQ-ACK、CSIパート1、及びCSIパート2を、それぞれ2つのパートに分割し、第1パートの全てのシンボルは第1ホップにマッピングし、そして第2パートの全てのシンボルは第2ホップにマッピングし、 HARQ-ACK REの半分、CSIパート1 REの半分、及びCSIパート2 REの半分は第2ホップにマッピングすることにより、周波数ホッピングを伴うPUSCH上でのUCI多重化を行い、 シンボル0、及びシンボル7にDMRSをマッピングし、 シンボル2-6、及びシンボル9-13のそれぞれに含まれるREのうち少なくとも一部にDataをマッピングする、 UE。」 第5 対比及び判断 1 本願発明と引用発明の対比 本願発明と引用発明を対比する。 (1) ア 引用発明では、「HARQ-ACK REの半分、CSIパート1 REの半分、及びCSIパート2 REの半分を第2ホップにマッピング」するから、「第2ホップ」は複数のREを含むことが明らかであり、ここで「RE」がResource Element、すなわちリソース要素、の略称であることは当業者に自明である。また、引用発明は、「PUSCHの周波数ホッピングがサポートされている場合、・・・シンボル7-13が第2ホップであ」るところ、「第2ホップ」が「第1ホップ」からホッピングした異なる周波数範囲を有すること、及び「シンボル7-13」はシンボル7個分の時間的範囲を有することも、当業者には自明である。そうすると、引用発明2において、第2ホップの周波数範囲及びシンボル7-13の時間的範囲により特定され複数のRE(リソース要素)を含む領域は、本願発明の「リソース領域」に含まれる。 また、引用発明は、「HARQ-ACK、CSIパート1、及びCSIパート2を、それぞれ2つのパートに分割し、第1パートの全てのシンボルは第1ホップにマッピングし、そして第2パートの全てのシンボルは第2ホップにマッピング」するものであり、引用発明の「第1ホップ」も、「第2ホップ」と同様に複数のREを含むといえるから、第1ホップの(第2ホップとは異なる)周波数範囲及びシンボル0-6の時間的範囲により特定され複数のREを含む領域は、本願発明の「リソース領域」に含まれる。 さらに、引用発明の「周波数ホッピング」が、「第1ホップ」及び「第2ホップ」を利用することは明らかであるから、本願発明の「スロット内の複数のリソース領域を利用する周波数ホッピング」と、引用発明の「PUSCHの周波数ホッピングがサポートされている場合、・・・シンボル0-6が第1ホップであり、そしてシンボル7-13が第2ホップであ」る「周波数ホッピング」は、「複数のリソース領域を利用する周波数ホッピング」である点、で共通する。 その上、上記「第4」の「ウ」で説示したとおり、PUSCHは、Physical Uplink Shared Channel、すなわち物理上りリンク共有チャネル、の略称であり、引用発明の「PUSCH」は上り共有チャネルといえるから、本願発明の「上り共有チャネル」に含まれる。 以上のとおりであるから、本願発明の「スロット内の複数のリソース領域を利用する周波数ホッピングが適用される上り共有チャネル」と、引用発明の「PUSCHの周波数ホッピングがサポートされている場合、・・・シンボル0-6が第1ホップであり、そしてシンボル7-13が第2ホップであり、HARQ-ACK、CSIパート1、及びCSIパート2を、それぞれ2つのパートに分割し、第1パートの全てのシンボルは第1ホップにマッピングし、そして第2パートの全てのシンボルは第2ホップにマッピングし、HARQ-ACK REの半分、CSIパート1 REの半分、及びCSIパート2 REの半分は第2ホップにマッピングする」ことにおける「PUSCH」は、「複数のリソース領域を利用する周波数ホッピングが適用される上り共有チャネル」である点、で共通する。 イ 「HARQ-ACK」、「CSIパート1」、及び「CSIパート2」が、Uplink Control Information (UCI)、すなわち上り制御情報、に含まれることは技術常識であるから、引用発明の「HARQ-ACK」、「CSIパート1」、及び「CSIパート2」は、本願発明の「上り制御情報」に含まれる。 また、PUSCHが上りリンク、すなわちUp Link(UL)、のデータを送信するために用いられるという技術常識を考慮すると、「PUSCH上でのUCI多重化を行」う引用発明において「シンボル2-6、及びシンボル9-13のそれぞれに含まれるREのうち少なくとも一部」にマッピングされる「Data」は、当然ULのデータであるから、本願発明の「ULデータ」に相当する。 さらに、引用発明において「PUSCH上でのUCI多重化を行」うことは、「HARQ-ACK、CSIパート1、及びCSIパート2」(UCI)並びに「Data」を送信するためにPUSCH上で多重化することを意味することが明らかである。 よって、引用発明において、「HARQ-ACK、CSIパート1、及びCSIパート2」(UCI)並びに「Data」をPUSCH上で多重化することは、本願発明の「上り共有チャネルを利用して上り制御情報及びULデータを送信する場合」に含まれる。 そして、本願発明の「スロット内の複数のリソース領域を利用する周波数ホッピングが適用される上り共有チャネルを利用して上り制御情報及びULデータを送信する場合」と、引用発明において、「PUSCHの周波数ホッピングがサポートされている場合、・・・シンボル0-6が第1ホップであり、そしてシンボル7-13が第2ホップであり、HARQ-ACK、CSIパート1、及びCSIパート2を、それぞれ2つのパートに分割し、第1パートの全てのシンボルは第1ホップにマッピングし、そして第2パートの全てのシンボルは第2ホップにマッピングし、HARQ-ACK REの半分、CSIパート1 REの半分、及びCSIパート2 REの半分は第2ホップにマッピングすることにより、・・・PUSCH上でのUCI多重化を行い、・・・シンボル2-6、及びシンボル9-13のそれぞれに含まれるREのうち少なくとも一部にはDataをマッピングする」ことは、「複数のリソース領域を利用する周波数ホッピングが適用される上り共有チャネルを利用して上り制御情報及びULデータを送信する場合」である点、で共通する。 ウ 上記「イ」で説示したとおり、引用発明の「HARQ-ACK」、「CSIパート1」、及び「CSIパート2」は、本願発明の「上り制御情報」に含まれる。 また、引用発明は、「HARQ-ACK REの半分、CSIパート1 REの半分、及びCSIパート2 REの半分は第2ホップにマッピングすることにより、・・・PUSCH上でのUCI多重化を行」うものであるところ、マッピングするためには、引用発明の「UE」は、「第2ホップ」の周波数範囲及び「シンボル7-13」の時間的範囲により特定され複数の「RE」を含む領域(リソース領域)について、「HARQ-ACK REの半分、CSIパート1 REの半分、及びCSIパート2 REの半分」、すなわちUCIのRE、を多重する位置を決定することが明らかである。 また、引用発明では、「HARQ-ACK、CSIパート1、及びCSIパート2を、それぞれ2つのパートに分割し、第1パートの全てのシンボルは第1ホップにマッピングし、そして第2パートの全てのシンボルは第2ホップにマッピング」することを考慮すると、第2ホップにマッピングされない、HARQ-ACK REの他の半分、CSIパート1 REの他の半分、及びCSIパート2 REの他の半分については、第1ホップにマッピングすることにより、PUSCH上でのUCI多重化を行うことが明らかであるから、引用発明の「UE」は、「第1ホップ」の周波数範囲及び「シンボル0-6」の時間的範囲により特定され複数の「RE」を含む領域(リソース領域)について、HARQ-ACK REの他の半分、CSIパート1 REの他の半分、及びCSIパート2 REの他の半分を多重する位置を決定する、といえる。 そうすると、引用発明において「HARQ-ACK、CSIパート1、及びCSIパート2を、それぞれ2つのパートに分割し、第1パートの全てのシンボルは第1ホップにマッピングし、そして第2パートの全てのシンボルは第2ホップにマッピングし、HARQ-ACK REの半分、CSIパート1 REの半分、及びCSIパート2 REの半分は第2ホップにマッピングすることにより、・・・PUSCH上でのUCI多重化を行」うことは、本願発明の「前記複数のリソース領域においてリソース領域毎に前記上り制御情報を多重する位置を決定する」ことに含まれる。 そして、引用発明の「UE」が、「HARQ-ACK、CSIパート1、及びCSIパート2を、それぞれ2つのパートに分割し、第1パートの全てのシンボルは第1ホップにマッピングし、そして第2パートの全てのシンボルは第2ホップにマッピングし、HARQ-ACK REの半分、CSIパート1 REの半分、及びCSIパート2 REの半分は第2ホップにマッピングすることにより、・・・PUSCH上でのUCI多重化を行」うよう制御する手段を有することは当然であり、引用発明の「UE」が当該制御する手段を当然有することは、本願発明が「前記複数のリソース領域においてリソース領域毎に前記上り制御情報を多重する位置を決定する制御部」を有することに含まれる。 エ したがって、上記「ア」ないし「ウ」を総合すると、本願発明が「スロット内の複数のリソース領域を利用する周波数ホッピングが適用される上り共有チャネルを利用して上り制御情報及びULデータを送信する場合、前記複数のリソース領域においてリソース領域毎に前記上り制御情報を多重する位置を決定する制御部」を有することと、引用発明の「PUSCHの周波数ホッピングがサポートされている場合、・・・シンボル0-6が第1ホップであり、そしてシンボル7-13が第2ホップであり、HARQ-ACK、CSIパート1、及びCSIパート2を、それぞれ2つのパートに分割し、第1パートの全てのシンボルは第1ホップにマッピングし、そして第2パートの全てのシンボルは第2ホップにマッピングし、HARQ-ACK REの半分、CSIパート1 REの半分、及びCSIパート2 REの半分は第2ホップにマッピングすることにより、・・・PUSCH上でのUCI多重化を行い、・・・シンボル2-6、及びシンボル9-13のそれぞれに含まれるREのうち少なくとも一部にはDataをマッピングする」ことは、「複数のリソース領域を利用する周波数ホッピングが適用される上り共有チャネルを利用して上り制御情報及びULデータを送信する場合、前記複数のリソース領域においてリソース領域毎に前記上り制御情報を多重する位置を決定する制御部」を有する点、で共通する。 (2) 上記「(1)」の「イ」で説示したとおり、引用発明の「HARQ-ACK」、「CSIパート1」、及び「CSIパート2」は、本願発明の「上り制御情報」に含まれる。 また、上記「(1)」の「ウ」で説示したとおり、引用発明は、「HARQ-ACK REの半分、CSIパート1 REの半分、及びCSIパート2 REの半分は第2ホップにマッピングする」ものであり、さらに、「HARQ-ACK、CSIパート1、及びCSIパート2を、それぞれ2つのパートに分割し、第1パートの全てのシンボルは第1ホップにマッピングし、そして第2パートの全てのシンボルは第2ホップにマッピング」することを考慮すると、HARQ-ACK REの他の半分、CSIパート1 REの他の半分、及びCSIパート2 REの他の半分については、第1ホップにマッピングすることが明らかである。 ここで、引用発明において、「2つのパートに分割し」、「半分は第2ホップに」、他の半分は第1ホップにマッピングする分割割合は、本願発明の「略均等な割合」に含まれる。 そうすると、引用発明の「HARQ-ACK、CSIパート1、及びCSIパート2を、それぞれ2つのパートに分割し、第1パートの全てのシンボルは第1ホップにマッピングし、そして第2パートの全てのシンボルは第2ホップにマッピングし、HARQ-ACK REの半分、CSIパート1 REの半分、及びCSIパート2 REの半分は第2ホップにマッピングすること」は、本願発明の「前記上り制御情報を前記複数のリソース領域に対して略均等な割合で分散させ」ることに含まれる。 また、上記「(1)」の「イ」で説示したとおり、引用発明において「PUSCH上でのUCI多重化を行」うことは、「HARQ-ACK、CSIパート1、及びCSIパート2」(UCI)並びに「Data」を送信するためにPUSCH上で多重化することを意味することが明らかであるから、引用発明の「UE」は、HARQ-ACK、CSIパート1、及びCSIパート2、並びにDataを、マッピングに従ってPUSCHのREに割り当てて送信する送信手段を有するといえる。 そして、本願発明の「前記上り制御情報を前記複数のリソース領域に対して略均等な割合で分散させて送信する送信部と、を有」することと、引用発明の「UE」が、HARQ-ACK、CSIパート1、及びCSIパート2、並びにデータを、マッピングに従ってPUSCHのREに割り当てて送信する送信手段を有することは、「前記上り制御情報を前記複数のリソース領域に対して」配置「させて送信する送信部と、を有」する点、で共通する。 したがって、以上をまとめると、引用発明の「HARQ-ACK、CSIパート1、及びCSIパート2を、それぞれ2つのパートに分割し、第1パートの全てのシンボルは第1ホップにマッピングし、そして第2パートの全てのシンボルは第2ホップにマッピングし、HARQ-ACK REの半分、CSIパート1 REの半分、及びCSIパート2 REの半分は第2ホップにマッピングすることにより、・・・PUSCH上でのUCI多重化を行」うことは、本願発明の「前記上り制御情報を前記複数のリソース領域に対して略均等な割合で分散させて送信する送信部と、を有」することに含まれる。 (3) 引用発明は、「シンボル0、及びシンボル7にDMRSをマッピング」するものであり、引用発明の「シンボル0」、及び「シンボル7」は、いずれもDMRSのためのシンボルであるから、本願発明の「DMRSシンボル」に相当する。 ここで、引用発明では、「シンボル0-6が第1ホップであり、そしてシンボル7-13が第2ホップであ」るから、「第1ホップ」の周波数範囲及び「シンボル0-6」の時間的範囲により特定され複数の「RE」を含む領域(リソース領域)では「シンボル0」にDMRSシンボルが設けられており、また、「第2ホップ」の周波数範囲及び「シンボル7-13」の時間的範囲により特定され複数の「RE」を含む領域(リソース領域)では「シンボル7」にDMRSシンボルが設けられているといえる。 また、UEが、User Equipment、すなわちユーザ装置、の略称であって、ユーザ端末とも称されることは技術常識であるから、引用発明の「UE」は、本願発明の「端末」に含まれる。 したがって、引用発明の「シンボル0-6が第1ホップであり、そしてシンボル7-13が第2ホップであり」、「シンボル0、及びシンボル7にDMRSをマッピング」する「UE」は、本願発明の「前記複数のリソース領域のそれぞれには、DMRSシンボルが少なくとも一つ設けられる」「端末」に含まれる。 (4) 以上を総合すると、本願発明と引用発明は、以下の点で一致し、また一応相違する。 (一致点) 「 複数のリソース領域を利用する周波数ホッピングが適用される上り共有チャネルを利用して上り制御情報及びULデータを送信する場合、前記複数のリソース領域においてリソース領域毎に前記上り制御情報を多重する位置を決定する制御部と、 前記上り制御情報を前記複数のリソース領域に対して略均等な割合で分散させて送信する送信部と、を有し、 前記複数のリソース領域のそれぞれには、DMRSシンボルが少なくとも一つ設けられる端末。」 (相違点) 「複数のリソース領域」について、本願発明では「スロット内」のものであるという発明特定事項を有するのに対して、引用発明では、当該発明特定事項が特定されていない点。 上記相違点について検討すると、シンボル0-13で構成される14シンボルを1スロットと定義することは、移動体通信分野で通常行われていることであるから、引用発明において、「シンボル0-6」及び「シンボル7-13」を含む14シンボルを「スロット」と定義することは自明であり、その際、「第1ホップ」の周波数範囲及び「シンボル0-6」の時間的範囲により特定され複数の「RE」を含む領域、及び「第2ホップ」の周波数範囲及び「シンボル7-13」の時間的範囲により特定され複数の「RE」を含む領域は、「スロット内の複数のリソース領域」となるから、上記相違点は実質的な相違点ではない。 したがって、本願発明は、引用発明であり、両者は相違しない。また、仮に、本願発明と引用発明が、上記相違点で実質的に相違するとしても、引用発明に基いて、上記相違点に係る発明特定事項とすることは、当業者が容易に想到し得たことである。 2 請求人の主張について 請求人は、令和6年4月19日に提出された意見書の「意見の内容」「(5)理由3(新規性)及び理由4(進歩性)について」において、以下のように主張している。 「 本願の請求項1に記載する端末は、スロット内の複数のリソース領域を利用する周波数ホッピングが適用される上り共有チャネルを利用して上り制御情報及びULデータを送信する場合、前記複数のリソース領域においてリソース領域毎に前記上り制御情報を多重する位置を決定する制御部と、前記上り制御情報を前記複数のリソース領域に対して略均等な割合で分散させて送信する送信部と、を有し、前記複数のリソース領域のそれぞれには、DMRSシンボルが少なくとも一つ設けられることを特徴とします。 この構成により、本願に係る端末は、複数のリソース領域においてリソース領域毎に上り制御情報を多重する位置を決定するので、周波数ホッピング前後の上り制御情報をフレキシブルに配置することで、周波数ダイバーシチ効果が強化され、上り制御情報の特性を向上できるという効果を有します。 一方引用文献2に記載されているのは、PUSCHに割り当てられたリソースブロックにわたり、HARQ-ACKとCSIパート1とCSIパート2とがマッピングされること(§2.1.3、Figure 2)、及び、PUSCHにスロット内周波数ホッピングが適用される場合に、各ホップにHARQ-ACKをマッピングすること(§2.1.3、Figure 2)が記載されているに過ぎません。 引用文献2のFigure 2には、周波数ホッピング前後で一部HARQ-ACKの有無が異なる箇所があるものの、基本的に同じパターンを用いており、本願に係る端末のような「複数のリソース領域においてリソース領域毎に上り制御情報を多重する位置を決定する」ことはしていません。 したがって、引用文献2には、本願に係る端末におけるような、複数のリソース領域においてリソース領域毎に上り制御情報を多重する位置を決定するという構成は開示も示唆もされておらず、周波数ホッピング前後の上り制御情報をフレキシブルに配置することで、周波数ダイバーシチ効果が強化され、上り制御情報の特性を向上できるという、本願特有の効果を奏するものではありません。 以上、本願の請求項1に係る発明は、理由3(新規性)にも理由4(進歩性)にも該当しないと思量いたします。請求項2は請求項1の従属項であり、請求項3及び4は請求項1と同様の特徴を有していますので、本願の全請求項は、理由3(新規性)にも理由4(進歩性)にも該当しないと思量いたします。」 請求人の上記主張について検討する。 請求人は、「引用文献2には、本願に係る端末におけるような、複数のリソース領域においてリソース領域毎に上り制御情報を多重する位置を決定するという構成は開示も示唆もされておらず」と主張するが、引用発明は「HARQ-ACK、CSIパート1、及びCSIパート2を、それぞれ2つのパートに分割し、第1パートの全てのシンボルは第1ホップにマッピングし、そして第2パートの全てのシンボルは第2ホップにマッピング」するものであり、「第1ホップ」の周波数範囲及び「シンボル0-6」の時間的範囲により特定され複数の「RE」を含む領域(リソース領域)、及び「第2ホップ」の周波数範囲及び「シンボル7-13」の時間的範囲により特定され複数の「RE」を含む領域(リソース領域)のそれぞれにおいて、「HARQ-ACK、CSIパート1、及びCSIパート2」(上り制御情報)を多重する位置を決定していることは明らかであるから、請求人の当該主張は、採用できない。 また、請求人は、「引用文献2のFigure 2には、周波数ホッピング前後で一部HARQ-ACKの有無が異なる箇所があるものの、基本的に同じパターンを用いており、本願に係る端末のような「複数のリソース領域においてリソース領域毎に上り制御情報を多重する位置を決定する」ことはしていません。」とも主張するが、請求項1には、「複数のリソース領域においてリソース領域毎に上り制御情報を多重する位置を決定する」ことが記載されているのみであり、請求項1には、周波数ホッピングの前後でパターンが異なるか否かを特定する記載はなく、請求人の当該主張は、特許請求の範囲の記載に基づくものではないから、採用できない。 さらに、請求人は、「引用文献2には、・・・周波数ホッピング前後の上り制御情報をフレキシブルに配置することで、周波数ダイバーシチ効果が強化され、上り制御情報の特性を向上できるという、本願特有の効果を奏するものではありません。」とも主張するが、引用発明は、「PUSCHの周波数ホッピングがサポートされている場合、ダイバーシティ利得を得るために、マッピングは異なってもよ」いものであり、周波数ホッピングの前後でマッピングを異ならせることにより、ダイバーシティ利得を得ることができると解されるから、請求人が主張する本願発明の効果は、引用発明が奏する効果と比べて格別のものとはいえない。よって、請求人の当該主張は、採用できない。 以上のとおりであるから、請求人の主張は、いずれも採用できない。 第6 むすび 以上のとおり、本願発明は、引用文献2に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。また、本願発明は、引用文献2に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 したがって、他の請求項に係る発明について論及するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2023-013493

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