特許拒絶査定不服審判
2023-019205
サービングセルディスカバリバースト送信(DBT)ウィンドウにおける送信のハンドリング
- 審判番号
- 2023-019205
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2021-557791外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2023年11月13日
- 審決日
- 2024年06月12日
- 公報発行日
- 2024年11月29日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
- 【請求人代理人】園田 吉隆
- 【請求人代理人】小梶 晴美
- 【請求人代理人】仙波 和之
- 【請求人代理人】石岡 利康
- 分類
- P18 .113-Z (H04W) / P18 .121-Z (H04W)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法29条1項3号特許法29条2項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項、特許法第29条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特願2021-557791「サービングセルディスカバリバースト送信(DBT)ウィンドウにおける送信のハンドリング」拒絶査定不服審判事件〔令和 2年10月 8日国際公開、WO2020/201143、令和 4年 6月 2日国内公表、特表2022-527483〕について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、2020年(令和2年)3月27日(パリ条約による優先権主張 外国庁受理 2019年3月29日 アメリカ合衆国(US))を国際出願日とする出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年12月10日 手続補正書の提出
令和4年12月 7日付け 拒絶理由通知書
令和5年 4月 4日 手続補正書、意見書の提出
令和5年 6月28日付け 拒絶査定
令和5年11月13日 審判請求書、手続補正書の提出
令和5年12月14日付け 前置報告書
令和6年 3月25日 上申書の提出
第2 本願発明
本願の請求項1ないし17に係る発明は、令和5年11月13日になされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし17に記載された事項により特定されるものと認められるところ、その請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、以下のとおりのものである。ただし、当該手続補正は補正前の請求項10、11、15及び16を削除することを目的とするものであり、請求項1の記載は、当該手続補正により補正されていない。
[請求項1]
「 サービングセルディスカバリバースト送信(DBT:Discovery Burst Transmission)ウィンドウにおける送信をハンドリングするための、ユーザ機器(UE)(1600)で実行される方法であって、
サービングセルDBTウィンドウを示す設定を受信すること(500)と、
無線アクセスノードによって送信される予定のSSB(Synchronization Signal Block)のパターンを示す情報を受信すること(502)と、
UE開始アップリンク(UL)送信の設定を受信すること(504)と、
前記サービングセルDBTウィンドウの少なくとも一部分の間にUE開始UL送信を抑制すること(506)と
を含み、前記サービングセルDBTウィンドウの前記少なくとも一部分の間に前記UE開始UL送信を抑制すること(506)は、前記SSBのパターンに従って前記無線アクセスノードによって送信される予定の候補SSBによって占有される可能性のあるシンボルの間にUE開始UL送信を抑制すること(506D)を含む、方法。」
第3 原査定の拒絶の理由
原査定(令和5年6月28日付け拒絶査定)の拒絶の理由は、「この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。」、及び「この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。」という理由であり、請求項1に係る発明に対して、以下の文献1が引用されている。
1.Intel Corporation,“Summary of Discussions for Rel-15 NR mobility”,3GPP TSG RAN WG1 Meeting #95 R1-1814009,[online],2018年11月19日アップロード,インターネット<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_95/Docs/R1-1814009.zip>
第4 引用文献1の記載、引用発明、及び周知技術
1 引用文献1の記載
原査定の拒絶の理由で引用されたIntel Corporation, “Summary of Discussions for Rel-15 NR mobility”(当審訳:Rel-15 NRモビリティに関する議論のまとめ), 3GPP TSG RAN WG1 Meeting #95 R1-1814009, [online], 2018年11月19日アップロード, インターネット<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_95/Docs/R1-1814009.zip>(以下、「引用文献1」という。)には、図面とともに以下の記載がある。(なお、下線は当審で付した。)
(1)
「Section 11.1.1 of 38.213,
・ For a set of symbols of a slot that are indicated to a UE by ssb-PositionsInBurst in SystemInformationBlockType1 or ssb-PositionsInBurst in ServingCellConfigCommon, when provided to the UE, for reception of SS/PBCH blocks, the UE does not transmit PUSCH, PUCCH, PRACH in the slot if a transmission would overlap with any symbol from the set of symbols and the UE does not transmit SRS in the set of symbols of the slot.」(2ページ25ないし29行)
(当審訳:38.213 のセクション 11.1.1,
・ システム情報ブロックタイプ1のssb-PositionsInBurst又はServingCellConfigCommonのssb-PositionsInBurstによってUEに示されるスロットのシンボル集合がUEに提供される場合、UEは、送信が当該シンボル集合のいずれかのシンボルと重複するならば、SS/PBCHブロックの受信のために、当該スロットでPUSCH、PUCCH、PRACHを送信せず、そしてUEは、当該スロットの当該シンボル集合でSRSを送信しない。)
(2)
「・ Qualcomm has also provided information on RAN2 specification TS38.331.
5.5.2.10 Reference signal measurement timing configuration
-- omitted --
On the indicated ssbFrequency, the UE shall not consider SS/PBCH block transmission in subframes outside the SMTC occasion for RRM measurements based on SS/PBCH blocks and for RRM measurements based on CSI-RS.
6.3.2 Radio resource control information elements
-- omitted --
- SS-RSSI-Measurement
-- omitted --
measurementSlots
Indicates the slots in which the UE can perform RSSI measurements. The length of the BIT STRING is equal to the number of slots in the configured SMTC window (determined by the duration and by the subcarrierSpacing). The first (left-most / most significant) bit in the bitmap corresponds to the first slot in the SMTC window, the second bit in the bitmap corresponds to the second slot in the SMTC window, and so on. The UE measures in slots for which the corresponding bit in the bitmap is set to 1.」(4ページ17ないし31行)
(当審訳:・ クアルコムは、RAN2仕様書TS38.331に関する情報も提供した。
5.5.2.10 参照信号測定タイミング構成
-- 省略--
示されたssbFrequencyにおいて、UEは、SS/PBCHブロックに基づくRRM測定及びCSI-RSに基づくRRM測定のために、SMTC機会外のサブフレームにおけるSS/PBCHブロック伝送を考慮してはならない。
6.3.2 無線リソース制御情報要素
-- 省略 --
- SS-RSSI-測定
-- 省略 --
measurementSlots
UEがRSSI測定を実行できるスロットを示す。ビット列の長さは、設定されたSMTCウィンドウ(duration及びsubcarrierSpacing によって決定される)内のスロット数に等しい。ビットマップ内の第1ビット(左端/最上位)はSMTCウィンドウの第1スロットに対応し、ビットマップ内の第2ビットはSMTCウィンドウの第2スロットに対応し、以下同様。UEは、ビットマップ内の対応するビットが1に設定されているスロットで測定を行う。)
2 引用発明
(1)
上記「1」の「(1)」には、「システム情報ブロックタイプ1のssb-PositionsInBurst・・・によってUEに示されるスロットのシンボル集合がUEに提供される場合、UEは、送信が当該シンボル集合のいずれかのシンボルと重複するならば、SS/PBCHブロックの受信のために、当該スロットで・・・PRACHを送信せず、」という記載があるから、システム情報ブロックタイプ1のssb-PositionsInBurstによって示されるスロットのシンボル集合の提供を受け、送信が当該シンボル集合のいずれかのシンボルと重複することを判断し、SS/PBCHブロックの受信のために、当該スロットでPRACHを送信しない、といった一連の手順を、UEが実行する方法が記載されている、といえる。
そうすると、引用文献1には、UEが実行する方法、が記載されているといえる。
また、上記「1」の「(1)」の上記記載から、引用文献1には、UEは、システム情報ブロックタイプ1のssb-PositionsInBurstによって示されるスロットのシンボル集合が提供される場合、送信が当該シンボル集合のいずれかのシンボルと重複するならば、SS/PBCHブロックの受信のために、当該スロットでPRACHを送信しないこと、が記載されている、といえる。
以上をまとめると、引用文献1には、UEが実行する方法であって、UEは、システム情報ブロックタイプ1のssb-PositionsInBurstによって示されるスロットのシンボル集合が提供される場合、送信が当該シンボル集合のいずれかのシンボルと重複するならば、SS/PBCHブロックの受信のために、当該スロットでPRACHを送信しないこと、が記載されている、といえる。
(2)
上記「1」の「(2)」には、「SS-RSSI-測定」の「measurementSlots」について、「UEがRSSI測定を実行できるスロットを示す。ビット列の長さは、設定されたSMTCウィンドウ(duration及びsubcarrierSpacing によって決定される)内のスロット数に等しい。・・・UEは、ビットマップ内の対応するビットが1に設定されているスロットで測定を行う。」という記載がある。
したがって、引用文献1には、UEは、duration及びsubcarrierSpacingによって決定され設定されたSMTCウィンドウ内のスロットのうち、measurementSlotsのビットマップ内の対応するビットが1に設定されているスロットでSS-RSSI測定を行うことが記載されている、といえる。
したがって、上記(1)及び(2)を総合すると、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「 UEが実行する方法であって、
UEは、システム情報ブロックタイプ1のssb-PositionsInBurstによって示されるスロットのシンボル集合が提供される場合、送信が当該シンボル集合のいずれかのシンボルと重複するならば、SS/PBCHブロックの受信のために、当該スロットでPRACHを送信せず、
UEは、duration及びsubcarrierSpacingによって決定され設定されたSMTCウィンドウ内のスロットのうち、measurementSlotsのビットマップ内の対応するビットが1に設定されているスロットでSS-RSSI測定を行う、
方法。」
3 3GPP TS 38.213 V15.5.0の記載、及び周知技術1
本件の優先日前に利用可能となった技術仕様書である、3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Netwrok; NR; Physical Layer procedures for control (Release 15) (当審訳:第3世代パートナーシッププロジェクト;技術仕様書グループ無線アクセスネットワーク;NR;制御のための物理層手順(リリース15)),3GPP TS 38.213 V15.5.0,2019年3月27日アップロード、インターネット<https://www.3gpp.org/ftp//Specs/archive/38_series/38.213/38213-f50.zip>(以下、「追加文献1」という。)には、以下の事項が記載されている。(なお、下線は当審で付した。)
(1)
「8 Random access procedure
Prior to initiation of the physical random access procedure, Layer 1 receives from higher layers a set of SS/PBCH block indexes and provides to higher layers a corresponding set of RSRP measurements.
Prior to initiation of the physical random access procedure, Layer 1 receives the following information from the higher layers:
- Configuration of physical random access channel (PRACH) transmission parameters (PRACH preamble format, time resources, and frequency resources for PRACH transmission).」(32ページ11ないし17行)
(当審訳:8 ランダムアクセス手順
物理ランダムアクセス手順の開始前に、レイヤ1は上位レイヤからSS/PBCHブロックインデックスの集合を受信し、対応するRSRP測定値の集合を上位レイヤに提供する。
物理ランダムアクセス手順の開始前に、レイヤ1は上位レイヤから以下の情報を受信する:
- 物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)送信パラメータの構成(PRACH送信のための、PRACHプリアンブルフォーマット、時間リソース、及び周波数リソース)。)
(2)
「SS/PBCH block indexes provided by ssb-PositionsInBurst in SIB1 or in ServingCellConfigCommon are mapped to valid PRACH occasions in the following order where the parameters are described in [4, TS 38.211].」(33ページ4及び5行)
(当審訳:SIB1又はServingCellConfigCommonのssb-PositionsInBurstによって提供されるSS/PBCHブロックインデックスは、以下の順序で有効なPRACH機会にマッピングされ、ここでのパラメータは[4, TS 38.211]に記述されている。)
ここで、追加文献1は、インターネット上に公開された技術仕様書であり、追加文献1に記載された内容は周知であるから、追加文献1に記載された技術事項を以下「周知技術1」という。
したがって、追加文献1には、
「 物理ランダムアクセス手順の開始前に、レイヤ1は上位レイヤからSIB1のssb-PositionsInBurstによって提供されるSS/PBCHブロックインデックスの集合を受信し、対応するRSRP測定値の集合を上位レイヤに提供し、
物理ランダムアクセス手順の開始前に、レイヤ1は上位レイヤから、PRACH送信パラメータの構成を受信する。」
という周知技術1が記載されている。
4 3GPP TS 38.331 V15.4.0の記載、及び周知技術2
本件の優先日前に利用可能となった技術仕様書である、3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Netwrok; NR; Radio Resource Control (RRC) protocol specification (Release 15)(当審訳:第3世代パートナーシッププロジェクト;技術仕様書グループ無線アクセスネットワーク;NR;無線リソース制御(RRC)プロトコル仕様書(リリース15)),3GPP TS 38.331 V15.4.0,2019年1月14日アップロード、インターネット<https://www.3gpp.org/ftp//Specs/archive/38_series/38.331/38331-f40.zip> (以下、「追加文献2」という。)には、以下の事項が記載されている。(なお、下線は当審で付した。)
(1)
「5.5 Measurements
5.5.1 Introduction
The network may configure an RRC_CONNECTED UE to perform measurements and report them in accordance with the measurement configuration. The measurement configuration is provided by means of dedicated signalling i.e. using the RRCReconfiguration.
The network may configure the UE to perform the following types of measurements:
- NR measurements;
- Inter-RAT measurements of E-UTRA frequencies.
The network may configure the UE to report the following measurement information based on SS/PBCH block(s):
- Measurement results per SS/PBCH block;
- Measurement results per cell based on SS/PBCH block(s);
- SS/PBCH block(s) indexes.」(75ページ12ないし23行)
(当審訳:5.5 測定
5.5.1 はじめに
ネットワークは、測定構成に従って測定を実行しその測定を報告するように、RRC_CONNECTED UEを構成してもよい。測定構成は、専用シグナリングの手段すなわちRRC Reconfigurationによって提供される。
ネットワークは、以下の種類の測定を実行するようにUEを構成してもよい:
- NR測定;
- E-UTRA 周波数のRAT間測定。
ネットワークは、SS/PBCHブロックに基づいて以下の測定情報を報告するようにUEを構成してもよく:
- SS/PBCHブロックごとの測定結果;
- SS/PBCHブロックに基づくセルごとの測定結果;
- SS/PBCH ブロックのインデックス。)
(2)
「5.5.2.10 Reference signal measurement timing configuration
The UE shall setup the first SS/PBCH block measurement timing configuration (SMTC) in accordance with the received periodicityAndOffset parameter (providing Periodicity and Offset value for the following condition) in the smtc1 configuration. The first subframe of each SMTC occasion occurs at an SFN and subframe of the NR SpCell meeting the following condition:
SFN mod T = (FLOOR (Offset/10));
if the Periodicity is larger than sf5:
subframe = Offset mod 10;
else:
subframe = Offset or (Offset +5);
with T = CEIL(Periodicity/10).
If smtc2 is present, for cells indicated in the pci-List parameter in smtc2 in the same MeasObjectNR, the UE shall setup an additional SS/PBCH block measurement timing configuration (SMTC) in accordance with the received periodicity parameter in the smtc2 configuration and use the Offset (derived from parameter periodicityAndOffset) and duration parameter from the smtc1 configuration. The first subframe of each SMTC occasion occurs at an SFN and subframe of the NR SpCell meeting the above condition:
On the indicated ssbFrequency, the UE shall not consider SS/PBCH block transmission in subframes outside the SMTC occasion for RRM measurements based on SS/PBCH blocks and for RRM measurements based on CSI-RS.」(82ページ14行ないし下から11行)
(当審訳:5.5.2.10 参照信号測定タイミング構成
UEは、smtc1構成で受信したperiodicityAndOffsetパラメータ(以下の条件に対するPeriodicity及びOffsetの値を提供する)に従って、最初のSS/PBCHブロック測定タイミング構成(SMTC)をセットアップしなければならない。各SMTC機会の最初のサブフレームは、以下の条件を満たすNR SpCellのSFN及びサブフレームで発生する:
SFN mod T = (FLOOR (Offset/10));
もしPeriodicityがsf5よりも大きければ;
subframe = Offset mod 10;
そうでなければ:
subframe = Offset or (Offset +5);
with T = CEIL(Periodicity/10).
smtc2が存在する場合、同じMeasObjectNR内のsmtc2のpci-Listパラメータで示されるセルについて、UEは、smtc2構成で受信したperiodicityパラメータに従って追加のSS/PBCHブロック測定タイミング構成(SMTC)をセットアップしなければならず、かつ、smtc1構成からOffset(パラメータperiodicityAndOffsetから導出される)及びdurationパラメータを使用する。各SMTC機会の最初のサブフレームは、上記の条件を満たすNR SpCellのSFNおよびサブフレームで発生する:
示されたssbFrequencyにおいて、UEは、SS/PBCHブロックに基づくRRM測定及びCSI-RSに基づくRRM測定のために、SMTC機会外のサブフレームにおけるSS/PBCHブロックの送信を考慮してはならない。)
(3)
「- RRCReconfiguration
The RRCReconfiguration message is the command to modify an RRC connection. It may convey information for measurement configuration, mobility control, radio resource configuration (including RBs, MAC main configuration and physical channel configuration) including and security configuration.
Signalling radio bearer: SRB1 or SRB3
RLC-SAP: AM
Logical channel: DCCH
Direction: Network to UE
[図:0001416200000001.jpg]
[図:0001416200000002.jpg]
」(127ページ10行ないし128ページ)
(当審訳:- RRCReconfiguration
RRCReconfigurationメッセージは、RRC接続を変更するためのコマンドである。これは、測定構成、モビリティ制御、無線リソース構成(RBs、MACメイン構成、物理チャネル構成を含む)、及びセキュリティ構成などの情報を伝えてもよい。シグナリング無線ベアラ:SRB1またはSRB3
RLC-SAP:AM
論理チャネル:DCCH
方向:ネットワークからUEへ
(以下略))
(4)
「- SIB1
SIB1 contains information relevant when evaluating if a UE is allowed to access a cell and defines the scheduling of other system information. It also contains radio resource configuration information that is common for all UEs and barring information applied to the unified access control.
Signalling radio bearer: N/A
RLC-SAP: TM
Logical channels: BCCH
Direction: Network to UE
[図:0001416200000003.jpg]
」(145ページ下から7行ないし146ページのSIB1に関する記載)
(当審訳:- SIB1
SIB1は、UEがセルへのアクセスを許可されるかどうかを評価する際に関連する情報を含み、かつ、他のシステム情報のスケジューリングを定義する。SIB1は、全てのUEに共通の無線リソース構成情報、及び統一アクセス制御に適用されるバーリング情報をも含む。
シグナリング無線ベアラ:該当なし
RLC-SAP:TM
論理チャネル:BCCH
方向:ネットワークからUEへ
SIB1メッセージ
(以下略))
(5)
「6.3.2 Radio resource control information elements
」(166ページ16行)
(当審訳:6.3.2 無線リソース制御(RRC)情報要素(IE))
(5-1)
「- MeasConfig
The IE MeasConfig specifies measurements to be performed by the UE, and covers intra-frequency, inter-frequency and inter-RAT mobility as well as configuration of measurement gaps.
[図:0001416200000004.jpg]
[図:0001416200000005.jpg]
」(227ページ下から3行ないし228ページのMeasConfigに関する記載)
(当審訳:- MeasConfig
IE MeasConfigは、UEが実行する測定を指定するもので、周波数内、周波数間、及びRAT間モビリティ、並びに測定ギャップの設定をカバーする。
(以下略))
(5-2)
「- MeasObjectNR
The IE MeasObjectNR specifies information applicable for SS/PBCH block(s) intra/inter-frequency measurements or CSI-RS intra/inter-frequency measurements.
[図:0001416200000006.jpg]
[図:0001416200000007.jpg]
(中略)
[図:0001416200000008.jpg]
」(233ページのMeasObjectNRに関する記載ないし236ページ2行)
(当審訳:- MeasObjectNR
IE MeasObjectNRは、SS/PBCH ブロック周波数内/間測定、又はCSI-RS周波数内/間測定に適用される情報を指定する。
(中略)
[図:0001416200000009.jpg]
)
(5-3)
「- MeasObjectToAddModList
The IE MeasObjectToAddModList concerns a list of measurement objects to add or modify.
[図:0001416200000010.jpg]
[図:0001416200000011.jpg]
」(236ページ及び237ページのMeasObjectToAddModListに関する記載)
(当審訳:- MeasObjectToAddModList
IE MeasObjectToAddModListは、追加又は修正する測定オブジェクトのリストである。
(以下略))
(5-4)
「- ServingCellConfigCommon
The ServingCellConfigCommon IE is used to configure cell specific parameters of a UE's serving cell. The IE contains parameters which a UE would typically acquire from SSB, MIB or SIBs when accessing the cell from IDLE. With this IE, the network provides this information in dedicated signalling when configuring a UE with a SCells or with an additional cell group (SCG). It also provides it for SpCells (MCG and SCG) upon reconfiguration with sync.
[図:0001416200000012.jpg]
[図:0001416200000013.jpg]
」(329ページ1行ないし330ページ下から8行)
(当審訳:- ServingCellConfigCommon
ServingCellConfigCommon IEは、UEのサービングセルのセル固有パラメータを設定するために使用される。このIEには、UEがIDLEからセルにアクセスする際に、通常SSB、MIB、又はSIBから取得するパラメータが含まれている。このIEにより、ネットワークは、UEをSCellsまたは追加セルグループ(SCG)に設定する際に、専用のシグナリングでこの情報を提供する。ネットワークは、同期による再構成時に、SpCells(MCG及びSCG)にもこの情報を提供する。
[図:0001416200000014.jpg]
)
(5-5)
「- ServingCellConfigCommonSIB
The ServingCellConfigCommonSIB IE is used to configure cell specific parameters of a UE's serving cell in SIB1.
[図:0001416200000015.jpg]
[図:0001416200000016.jpg]
」(331ページ及び332ページのServingCellConfigCommonSIBに関する記載)
(当審訳:- ServingCellConfigCommonSIB
ServingCellConfigCommonSIB IEは、SIB1においてUEのサービングセルのセル固有パラメータを構成するために使用される。
(中略)
[図:0001416200000017.jpg]
)
(5-6)
「- SSB-MTC
The IE SSB-MTC is used to configure measurement timing configurations, i.e., timing occasions at which the UE measures SSBs.
[図:0001416200000018.jpg]
[図:0001416200000019.jpg]
」(347ページ下から2行ないし348ページSSB-MTCに関する記載)
(当審訳:- SSB-MTC
IE SSB-MTCは、測定タイミング構成、すなわちUEがSSBsを測定するタイミング機会、を構成するために使用される。
[図:0001416200000020.jpg]
)
ここで、上記「(5-4)」の「ServingCellConfigCommonフィールド記述」のうち「ssb-PositionsInBurst」の項目に記載された「ネットワークはこのフィールドに、ServingCellConfigCommonSIBの対応するフィールドと同じパターンを構成する」という記載について、「このフィールド」は「ServingCellConfigCommon IE」の「ssb-PositionsInBurst」を意味し、また、「ServingCellConfigCommonSIBの対応するフィールド」は、上記「(5-5)」に記載された「ServingCellConfigCommonSIB IE」の「ssb-PositionsInBurst」を意味することが明らかである。
そして、追加文献2は、インターネット上に公開された技術仕様書であり、追加文献2に記載された内容は周知であるから、追加文献2に記載された上記技術事項を以下「周知技術2」という。
したがって、追加文献2には、
「 ネットワークは、測定構成に従って測定を実行しその測定を報告するように、RRC_CONNECTED UEを構成してもよく、測定構成は、RRC Reconfigurationによって提供され、ネットワークは、SS/PBCHブロックに基づいてSS/PBCHブロックごとの測定結果の測定情報を報告するようにUEを構成してもよく(1)、
UEは、smtc1構成で受信したperiodicityAndOffsetパラメータに従って、最初のSS/PBCHブロック測定タイミング構成(SMTC)をセットアップしなければならず(2)、
示されたssbFrequencyにおいて、UEは、SS/PBCHブロックに基づくRRM測定のために、SMTC機会外のサブフレームにおけるSS/PBCHブロックの送信を考慮してはならず(2)、
RRCReconfigurationメッセージは、MeasConfigで示されるmeasConfigを含み(3)、
SIB1メッセージは、ServingCellConfigCommonSIBで示されるservingCellConfigCommonを含むネットワークからUEへのメッセージであり(4)、
無線リソース制御(RRC)情報要素(IE)について(5)、
IE MeasConfigは、MeasObjectToAddModListで示されるmeasObjectToAddModListを含み(5-1)、
IE measObjectToAddModListは、MeasObjectNRで示されるmeasObjectNRを含み(5-3)、
IE MeasObjectNRは、SS/PBCH ブロック周波数内/間測定に適用される情報を指定するものであって、ssbFrequency、SubcarrierSpacingで示されるssbSubcarrierSpacing、及びSSB-MTCで示されるsmtc1を含み(5-2)、
IE SSB-MTCは、UEがSSBsを測定するタイミング機会を構成するために使用され、duration及びperiodicityAndOffsetを含み(5-6)、
durationは、SS/PBCHブロックを受信する測定ウィンドウの期間をサブフレーム数で与え(5-6)、
periodicityAndOffsetは、SS/PBCHブロックを受信する測定ウィンドウの周期性及びオフセットをサブフレーム数で与え(5-6)、
ServingCellConfigCommonSIB IEは、ssb-PositionsInBurstを含み(5-5)、
ServingCellConfigCommonSIB IEに含まれるssb-PositionsInBurstは、TS38.213の4.1節で定義されているように、SSバースト内の送信されたSSブロックの時間領域の位置を示し(5-5)、
ServingCellConfigCommon IEは、ssb-PositionsInBurstを含み(5-4)、
ServingCellConfigCommon IEに含まれるssb-PositionsInBurstは、TS38.213の4.1節で定義されているように、SSバースト内の送信されたSSブロックの時間領域の位置を示し、ビットマップの値0は対応するSS/PBCHブロックが送信されないことを示し、値1は対応するSS/PBCHブロックが送信されることを示し、ネットワークはServingCellConfigCommon IEのssb-PositionsInBurstに、ServingCellConfigCommonSIBのssb-PositionsInBurstと同じパターンを構成する(5-4、5-5)。」
という周知技術2が記載されている。なお、( )内の番号は、上記摘記事項の番号を示す。
5 3GPP TS 38.215 V15.4.0の記載、及び周知技術3
本件の優先日前に利用可能となった技術仕様書である、3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Netwrok; NR; Physical Layer measurements (Release 15), 3GPP TS 38.215 V15.4.0, 2019年1月11日アップロード、インターネット<https://www.3gpp.org/ftp//Specs/archive/38_series/38.215/38215-f40.zip> (以下、「追加文献3」という。)には、以下の事項が記載されている。(なお、下線は当審で付した。)
「5.1.1 SS reference signal received power (SS-RSRP)
[図:0001416200000021.jpg]
」(7ページ1ないし7行)
(当審訳:5.1.1 SS参照信号受信電力(RSRP)
[図:0001416200000022.jpg]
)
ここで、追加文献3は、インターネット上に公開された技術仕様書であり、追加文献3に記載された内容は周知であるから、追加文献3に記載された上記技術事項を以下「周知技術3」という。
したがって、追加文献3には、
「SS参照信号受信電力(SS-RSRP)は、二次同期信号を伝送するリソースエレメントの電力寄与([W]単位)の線形平均として定義され、SS-RSRPのための測定時間リソースは、SS/PBCHブロック測定時間構成(SMTC)ウィンドウ期間内に限定される。」
という周知技術3が記載されている。
第5 対比
本願発明と引用発明とを対比する。
(1)
引用発明の「UE」は、本願発明の「ユーザ機器(UE)」に相当し、また、引用発明の「UEが実行する方法」は、本願発明の「ユーザ機器(UE)で実行される方法」に相当する。
そして、引用発明の「システム情報ブロックタイプ1のssb-PositionsInBurstによって示されるスロットのシンボル集合が提供される場合、送信が当該シンボル集合のいずれかのシンボルと重複するならば、SS/PBCHブロックの受信のために、当該スロットでPRACHを送信」しない方法は、「PRACH」の「送信」を取り扱うための方法であるから、本願発明の「送信をハンドリングするための」方法に含まれる。
したがって、本願発明の「サービングセルディスカバリバースト送信(DBT:Discovery Burst Transmission)ウィンドウにおける送信をハンドリングするための、ユーザ機器(UE)(1600)で実行される方法」と、引用発明の「UEが実行する方法であって、UEは、システム情報ブロックタイプ1のssb-PositionsInBurstによって示されるスロットのシンボル集合が提供される場合、送信が当該シンボル集合のいずれかのシンボルと重複するならば、SS/PBCHブロックの受信のために、当該スロットでPRACHを送信せず、・・・方法」は、「送信をハンドリングするための、ユーザ機器(UE)で実行される方法」である点、で共通する。
(2)
引用発明のUEは、「システム情報ブロックタイプ1のssb-PositionsInBurstによって示されるスロットのシンボル集合が提供される」際に、「システム情報ブロックタイプ1のssb-PositionsInBurst」を受信すること、また、「システム情報ブロックタイプ1」が「SIB1」を意味することは、いずれも自明である。
また、「SIB1メッセージは、ServingCellConfigCommonSIBで示されるservingCellConfigCommonを含むネットワークからUEへのメッセージであり」、「ServingCellConfigCommonSIB IEに含まれるssb-PositionsInBurstは、TS38.213の4.1節で定義されているように、SSバースト内の送信されたSSブロックの時間領域の位置を示」すことは、周知技術(周知技術2の(4)及び(5-5))である。
そうすると、引用発明における「システム情報ブロックタイプ1のssb-PositionsInBurst」は、周知技術2における「SIB1メッセージ」の「ServingCellConfigCommonSIB」に含まれる「TS38.213の4.1節で定義されているように、SSバースト内で送信されたSSブロックの時間領域の位置を示」す「ssb-PositionsInBurst」であり、引用発明のUEが、「システム情報ブロックタイプ1のssb-PositionsInBurstによって示されるスロットのシンボル集合が提供される」際に、「システム情報ブロックタイプ1のssb-PositionsInBurst」を受信することは、周知技術2における「SIB1メッセージ」の「ServingCellConfigCommonSIB」に含まれる「TS38.213の4.1節で定義されているように、SSバースト内で送信されたSSブロックの時間領域の位置を示」す「ssb-PositionsInBurst」を受信することである、といえる。
その上、周知技術2の「SSブロック」が、本願発明の「SSB(Synchronization Signal Block)」を意味することは技術常識であるから、本願発明の「無線アクセスノードによって送信される予定のSSB(Synchronization Signal Block)のパターンを示す情報」と、引用発明における「システム情報ブロックタイプ1のssb-PositionsInBurst」、すなわち周知技術2における「SIB1メッセージ」の「ServingCellConfigCommonSIB」に含まれる「SSバースト内で送信されたSSブロックの時間領域の位置を示」す「ssb-PositionsInBurst」は、「SSB」に関する「情報」である点で、共通する。
したがって、本願発明が「無線アクセスノードによって送信される予定のSSB(Synchronization Signal Block)のパターンを示す情報を受信すること」を含むことと、引用発明の「UEは、システム情報ブロックタイプ1のssb-PositionsInBurstによって示されるスロットのシンボル集合が提供される」ことは、SSBに関する情報を受信することを含む点、で共通する。
(3)
「PRACH」の送信について、UEにより開始される場合があることや、UL送信であることは、移動体通信分野における技術常識である。
そして、引用発明の「PRACH」の送信は、開始する主体が限定されていないことから、UEにより開始される「PRACH」の送信も含むと解されるから、引用発明の「PRACH」の送信は、本願発明の「UE開始UL送信」に含まれる、といえる。
また、引用発明の重複する「送信」は「PRACH」の「送信」を含み、さらに、引用発明の「送信が当該シンボル集合のいずれかのシンボルと重複するならば、・・・当該スロットでPRACHを送信せず」とすることは、「PRACH」の「送信」を、「当該シンボル集合のいずれかのシンボルと」の「重複」に応じて、中止、すなわち抑制、することを意味する、といえる。
そうすると、本願発明が「前記サービングセルDBTウィンドウの少なくとも一部分の間にUE開始UL送信を抑制すること」を含むことと、引用発明の「送信が当該シンボル集合のいずれかのシンボルと重複するならば、・・・当該スロットでPRACHを送信せず」とすることは、「UE開始UL送信を抑制すること」を含む点、で共通する。
(4)
引用発明では、「システム情報ブロックタイプ1のssb-PositionsInBurstによって示されるスロットのシンボル集合が提供される場合、送信が当該シンボル集合のいずれかのシンボルと重複するならば、・・・当該スロットでPRACHを送信せず」であるから、「当該スロット」に含まれる全てのシンボルの間にPRACHを送信しないことが明らかである。
ここで、引用発明のPRACHを送信しない当該スロットに含まれるシンボルの間は、「特定のシンボルの間」ということができて、また、本願発明の「前記サービングセルDBTウィンドウの前記少なくとも一部分の間」であって「前記SSBのパターンに従って前記無線アクセスノードによって送信される予定の候補SSBによって占有される可能性のあるシンボルの間」も「特定のシンボルの間」といえる。
したがって、本願発明の「前記サービングセルDBTウィンドウの前記少なくとも一部分の間に前記UE開始UL送信を抑制すること(506)は、前記SSBのパターンに従って前記無線アクセスノードによって送信される予定の候補SSBによって占有される可能性のあるシンボルの間にUE開始UL送信を抑制すること(506D)を含む」ことと、引用発明の「システム情報ブロックタイプ1のssb-PositionsInBurstによって示されるスロットのシンボル集合が提供される場合、送信が当該シンボル集合のいずれかのシンボルと重複するならば、・・・当該スロットでPRACHを送信せず」とすることは、「前記UE開始UL送信を抑制することは、特定のシンボルの間にUE開始UL送信を抑制することを含む」点、で共通する。
上記「(1)」ないし「(4)」を総合すると、本願発明と引用発明は、以下の点で一致し、また、相違する。
<一致点>
「 送信をハンドリングするための、ユーザ機器(UE)で実行される方法であって、
SSBに関する情報を受信することと、
UE開始UL送信を抑制することと
を含み、前記UE開始UL送信を抑制することは、特定のシンボルの間にUE開始UL送信を抑制することを含む、方法。」
<相違点1>
ハンドリングする「送信」について、本願発明では、「サービングセルディスカバリバースト送信(DBT:Discovery Burst Transmission)ウィンドウにおける」送信であるとの発明特定事項を有するのに対して、引用発明では、「システム情報ブロックタイプ1のssb-PositionsInBurstによって示されるスロットのシンボル集合が提供される場合」、「当該シンボル集合のいずれかのシンボルと重複」する「PRACH」の送信であるが、当該発明特定事項は特定されていない点。
<相違点2>
本願発明では、「サービングセルDBTウィンドウを示す設定を受信すること」を含むとの発明特定事項を有するのに対して、引用発明では、当該発明特定事項は特定されていない点。
<相違点3>
「SSBに関する情報」について、本願発明では、「無線アクセスノードによって送信される予定のSSB(Synchronization Signal Block)のパターンを示す」情報であるとの発明特定事項を有するのに対して、引用発明では、「システム情報ブロックタイプ1のssb-PositionsInBurst」であって、当該発明特定事項は特定されていない点。
<相違点4>
本願発明では、「UE開始アップリンク(UL)送信の設定を受信すること」を含むとの発明特定事項を有するのに対して、引用発明では、当該発明特定事項は特定されていない点。
<相違点5> 「UE開始UL送信を抑制すること」について、本願発明では、「前記サービングセルDBTウィンドウの少なくとも一部分の間に」抑制するとの発明特定事項を有するのに対して、引用発明では、「システム情報ブロックタイプ1のssb-PositionsInBurstによって示されるスロットのシンボル集合・・・のいずれかのシンボルと重複するならば・・・送信せず」とするものであって、当該発明特定事項は特定されていない点。
<相違点6>
「特定のシンボルの間」について、本願発明では、「前記SSBのパターンに従って前記無線アクセスノードによって送信される予定の候補SSBによって占有される可能性のあるシンボルの間」であるとの発明特定事項を有するのに対して、引用発明では、「システム情報ブロックタイプ1のssb-PositionsInBurstによって示されるスロット」に含まれる全ての「シンボル」の間であって、当該発明特定事項は特定されていない点。
第6 当審の判断
1 各相違点についての検討
事案に鑑みて、上記<相違点4>について始めに検討する。
(1) <相違点4>について
「物理ランダムアクセス手順の開始前に、レイヤ1は上位レイヤから、PRACH送信パラメータの構成を受信する」という周知技術1が引用発明のUEの動作として行われていることは、当業者にとって自明である。
また、引用発明のUEは、上記「第5」の「(3)」で説示したとおり、「PRACH」の「送信」を、「当該シンボル集合のいずれかのシンボルと」の「重複」に応じて中止、すなわち抑制、するものであり、中止(抑制)するまでは「PRACH」、すなわち物理ランダムアクセスチャネル、を送信しようとするものであるから、引用発明のUEにおいても、周知技術1の「物理ランダムアクセス手順の開始前に、・・・PRACH送信パラメータの構成を受信する」ことが行われていることは明らかであり、さらに、上記「第5」の「(3)」で説示したとおり、引用発明の「PRACH」の送信は、本願発明の「UE開始UL送信」に含まれるから、前記「PRACH送信パラメータの構成」は、「PRACH」の送信(本願発明の「UE開始UL送信」)についてのパラメータの設定といえ、そうすると、引用発明のUEが周知技術1のとおり受信する「PRACH送信パラメータの構成」は、本願発明の「UE開始アップリンク(UL)送信の設定」に含まれる。
したがって、引用発明においても、実質的に「UE開始アップリンク(UL)送信の設定を受信すること」を含むことは、周知技術1より明らかであるから、<相違点4>は単なる表現上の相違点であって実質的な相違点ではない。あるいは、引用発明において、「UE開始アップリンク(UL)送信の設定を受信すること」を含むように構成することは、周知技術1に基いて、当業者が容易に想到し得たことである。
(2) <相違点3>について
周知技術2((5-4)及び(5-5))によれば、「ServingCellConfigCommonSIB IEに含まれるssb-PositionsInBurstは、TS38.213の4.1節で定義されているように、SSバースト内の送信されたSSブロックの時間領域の位置を示し」、また、「ServingCellConfigCommon IEに含まれるssb-PositionsInBurstは、TS38.213の4.1節で定義されているように、SSバースト内の送信されたSSブロックの時間領域の位置を示し、ビットマップの値0は対応するSS/PBCHブロックが送信されないことを示し、値1は対応するSS/PBCHブロックが送信されることを示し、ネットワークはServingCellConfigCommon IEのssb-PositionsInBurstに、ServingCellConfigCommonSIBのssb-PositionsInBurstと同じパターンを構成する」ものである。
そうすると、周知技術2における「ServingCellConfigCommonSIB IEに含まれるssb-PositionsInBurst」は、「ServingCellConfigCommon IEに含まれるssb-PositionsInBurst」と同様に、「TS38.213の4.1節で定義されているように、SSバースト内の送信されたSSブロックの時間領域の位置を示し」ネットワークが「パターンを構成する」ものであるから、送信されたSSブロックの時間領域の位置のパターンを示す情報といえる。
ところで、上記「第5」の「(2)」で説示したとおり、引用発明のUEは、「システム情報ブロックタイプ1のssb-PositionsInBurstによって示されるスロットのシンボル集合が提供される」際に、周知技術2((4)及び(5-5))における「SIB1メッセージ」の「ServingCellConfigCommonSIB」に含まれる「ssb-PositionsInBurst」を受信するといえる。
また、引用発明のUEは、「システム情報ブロックタイプ1のssb-PositionsInBurstによって示されるスロットのシンボル集合が提供される場合、送信が当該シンボル集合のいずれかのシンボルと重複するならば、SS/PBCHブロックの受信のために、当該スロットでPRACHを送信せず」とするものであるから、SS/PBCHブロックを受信する前に、周知技術2における「SIB1メッセージ」の「ServingCellConfigCommonSIB」に含まれる「ssb-PositionsInBurst」を受信することが明らかである。
ここで、本願発明の「SSB」が「SS/PBCHブロック」や「SSブロック」の略称であることは明らかであるから、引用発明の「SS/PBCHブロック」及び周知技術2の「SSブロック」は、本願発明の「SSB」に相当する。また、引用発明の「SS/PBCHブロック」及び周知技術2の「SSブロック」が基地局などの「無線アクセスノード」によって送信されることは技術常識である。
そして、引用発明のUEが受信する周知技術2における「SIB1メッセージ」の「ServingCellConfigCommonSIB」に含まれる「ssb-PositionsInBurst」は、上述のとおり、送信されたSSブロック(SSB)の時間領域の位置のパターンを示す情報といえ、また、SS/PBCHブロック(SSB)を受信する前に受信されるものであるから、本願発明の「無線アクセスノードによって送信される予定のSSB(Synchronization Signal Block)のパターンを示す情報」に含まれる。
したがって、引用発明においても、実質的に「無線アクセスノードによって送信される予定のSSB(Synchronization Signal Block)のパターンを示す情報を受信すること」を含むことは、周知技術2より明らかであるから、<相違点3>は単なる表現上の相違点であって実質的な相違点ではない。あるいは、引用発明において、「システム情報ブロックタイプ1のssb-PositionsInBurst」を、「無線アクセスノードによって送信される予定のSSB(Synchronization Signal Block)のパターンを示す情報」とすることは、周知技術2に基いて、当業者が容易に想到し得たことである。
(3) <相違点2>について
ア
引用発明のUEは、「duration及びsubcarrierSpacingによって決定され設定されたSMTCウィンドウ内のスロットのうち」の「スロットでSS-RSSI測定を行う」ものであるから、引用発明のUEは、「SMTCウィンドウ」を「duration及びsubcarrierSpacingによって決定され設定された」ことが明らかである。
また、「 ネットワークは、測定構成に従って測定を実行しその測定を報告するように、RRC_CONNECTED UEを構成してもよく、測定構成は、RRC Reconfigurationによって提供され、ネットワークは、SS/PBCHブロックに基づいてSS/PBCHブロックごとの測定結果の測定情報を報告するようにUEを構成してもよく(1)、
UEは、smtc1構成で受信したperiodicityAndOffsetパラメータに従って、最初のSS/PBCHブロック測定タイミング構成(SMTC)をセットアップしなければならず(2)、
・・・
RRCReconfigurationメッセージは、MeasConfigで示されるmeasConfigを含み(3)、
・・・
無線リソース制御(RRC)情報要素(IE)について(5)、
IE MeasConfigは、MeasObjectToAddModListで示されるmeasObjectToAddModListを含み(5-1)、
IE measObjectToAddModListは、MeasObjectNRで示されるmeasObjectNRを含み(5-3)、
IE MeasObjectNRは、SS/PBCH ブロック周波数内/間測定に適用される情報を指定するものであって、ssbFrequency、SubcarrierSpacingで示されるssbSubcarrierSpacing、及びSSB-MTCで示されるsmtc1を含み(5-2)、
IE SSB-MTCは、UEがSSBsを測定するタイミング機会を構成するために使用され、duration及びperiodicityAndOffsetを含み(5-6)、
durationは、SS/PBCHブロックを受信する測定ウィンドウの期間をサブフレーム数で与え(5-6)、
periodicityAndOffsetは、SS/PBCHブロックを受信する測定ウィンドウの周期性及びオフセットをサブフレーム数で与え(5-6)・・・」ることは、当業者に周知(周知技術2)である。
周知技術2は、「UEは、smtc1構成で受信したperiodicityAndOffsetパラメータに従って、最初のSS/PBCHブロック測定タイミング構成(SMTC)をセットアップしなければならず(2)、
・・・
IE MeasObjectNRは、SS/PBCH ブロック周波数内/間測定に適用される情報を指定するものであって、・・・SSB-MTCで示されるsmtc1を含み (5-2)、
IE SSB-MTCは、UEがSSBsを測定するタイミング機会を構成するために使用され、duration及びperiodicityAndOffsetを含み (5-6)、
durationは、SS/PBCHブロックを受信する測定ウィンドウの期間を・・・与え(5-6)、
periodicityAndOffsetは、SS/PBCHブロックを受信する測定ウィンドウの周期性及びオフセットを・・・与え(5-6)」るというものであるから、周知技術2のUEは、「SS/PBCHブロックを受信する測定ウィンドウの周期性及びオフセットを・・・与え」る「periodicityAndOffsetパラメータ」「に従って、最初のSS/PBCHブロック測定タイミング構成(SMTC)をセットアップしなければなら」ず、また、同「(5-6)」の「UEがSSBsを測定するタイミング機会」及び「SS/PBCHブロックを受信する測定ウィンドウ」は、いずれもSS/PBCHブロックを測定するタイミングであるから、前記「SS/PBCHブロック測定タイミング構成(SMTC)」のウィンドウを意味するといえ、そうすると、「UEがSSBsを測定するタイミング機会を構成するために使用され」る前記「duration」及び「periodicityAndOffset」は、「SS/PBCHブロック測定タイミング構成(SMTC)」のウィンドウを構成するものといえる。
さらに、引用発明のUEは、「SMTCウィンドウ」を「duration及びsubcarrierSpacingによって決定され設定された」ものであるところ、周知技術2(特に、(2)、(3)、(5)、(5-1)、(5-2)、(5-3)、及び(5-6))が引用発明のUEの動作として行われていることは、周知技術2の「(2)」から明らかであり、また、引用発明の「SMTCウィンドウ」が周知技術2の前記「SS/PBCHブロック測定タイミング構成(SMTC)」のウィンドウであることも明らかである。
そして、引用発明のUEは、周知技術2のとおり、「RRC Reconfigurationによって」「測定構成」を「提供され」る(1)ものであって、「RRCReconfigurationメッセージ」の「MeasConfig」(3)の「MeasObjectToAddModList」(5-1)の「MeasObjectNR」(5-3)が含む「SubcarrierSpacing」(5-2)を受信するともに、前記「MeasObjectNR」の「SSB-MTC」(5-2)が含む「duration及びperiodicityAndOffset」(5-6)を受信するものであり、引用発明のUE「SMTCウィンドウ」は、前記「SubcarrierSpacing」、並びに前記「duration及びperiodicityAndOffset」を受信したことにより決定され設定される、といえる。
ところで、本願発明の「DBTウィンドウ」は、移動体通信の技術分野において通常用いられる技術用語とはいえないから、本願の発明の詳細な説明の記載を参酌すると、段落0099に「UEは、サービングセル同期信号ブロック(SSB)測定タイミング設定(SMTC)ウィンドウを用いて設定される。SMTCは代替的に様々な名前で呼ばれ得、これには、ディスカバリバースト送信(DBT)ウィンドウ、・・・および他の名前が含まれるが、これらに限定されない。」という記載がある。
そうすると、本願発明の「DBTウィンドウ」は、「同期信号ブロック(SSB)測定タイミング設定(SMTC)ウィンドウ」の別称であるから、引用発明の「SMTCウィンドウ」は、本願発明の「DBTウィンドウ」に含まれる。
そして、上述のとおり、引用発明のUEに設定された「SMTCウィンドウ」は、引用発明のUEが、周知技術2の「SubcarrierSpacing」、並びに「duration及びperiodicityAndOffset」を受信したことにより決定され設定されるといえるから、周知技術2の「SubcarrierSpacing」、並びに前記「duration及びperiodicityAndOffset」は、「SMTCウィンドウ」を示す設定であり、本願発明の「DBTウィンドウを示す設定」に含まれる、といえる。
さらに、周知技術2の「SubcarrierSpacing」、並びに前記「duration及びperiodicityAndOffset」を含む、周知技術2の「(1)」の「測定構成」は、「サービングセル」についての情報であることが明らかであるから、当該「SubcarrierSpacing」、並びに前記「duration及びperiodicityAndOffset」を受信したことにより決定され設定される引用発明の「SMTCウィンドウ」は、本願発明の「サービングセルDBTウィンドウ」に含まれ、その上、当該「SubcarrierSpacing」、並びに前記「duration及びperiodicityAndOffset」は、本願発明の「サービングセルDBTウィンドウを示す設定」に含まれる、といえる。
したがって、引用発明においても、「SubcarrierSpacing」、並びに前記「duration及びperiodicityAndOffset」を含む、「サービングセルDBTウィンドウを示す設定を受信すること」を含んでいることは、周知技術2により明らかであるから、<相違点2>は単なる表現上の相違点であって実質的な相違点ではない。あるいは、引用発明において、「サービングセルDBTウィンドウを示す設定を受信すること」を含むように構成することは、周知技術2に基いて、当業者が容易に想到し得たことである。
イ
「物理ランダムアクセス手順の開始前に、レイヤ1は上位レイヤからSIB1のssb-PositionsInBurstによって提供されるSS/PBCHブロックインデックスの集合を受信し、対応するRSRP測定値の集合を上位レイヤに提供」するという周知技術1がUEの動作であることは、当業者にとって自明である。
さらに、「SS参照信号受信電力(SS-RSRP)は、二次同期信号を伝送するリソースエレメントの電力寄与([W]単位)の線形平均として定義され、SS-RSRPのための測定時間リソースは、SS/PBCHブロック測定時間構成(SMTC)ウィンドウ期間内に限定される」ことは周知(周知技術3)である。
ここで、「二次同期信号」が「SS/PBCHブロック」に含まれるという技術常識を考慮しつつ周知技術1及び3をまとめると、UEが、物理ランダムアクセス手順の開始前に、SS/PBCHブロックインデックスの集合に対応するRSRP測定値の集合、すなわちSS-RSRP測定値の集合、を提供するために、SS-RSRPのための測定時間リソースをSMTCウィンドウ期間内に限定されることは、周知の動作であり、そして、当該UEが、物理ランダムアクセス手順の開始前に、SMTCウィンドウ期間を設定されることは周知であったといえる。
ところで、引用発明のUEは、上記「(1)」で説示したとおり、中止(抑制)するまでは「PRACH」、すなわち物理ランダムアクセスチャネル、を送信しようとするものであるから、物理ランダムアクセス手順の開始前にSMTCウィンドウ期間を設定されるという当該周知の動作は、引用発明のUEの動作として行われている、といえる。
そして、上記「ア」で説示したとおり、引用発明の「SMTCウィンドウ」は、周知技術2の「SubcarrierSpacing」、並びに前記「duration及びperiodicityAndOffset」を受信したことにより決定され設定され、また、周知技術2の「SubcarrierSpacing」、並びに前記「duration及びperiodicityAndOffset」は、本願発明の「サービングセルDBTウィンドウを示す設定」に含まれる、といえる。
したがって、引用発明においても、「SubcarrierSpacing」、並びに前記「duration及びperiodicityAndOffset」を含む、「サービングセルDBTウィンドウを示す設定を受信すること」を含んでいることは、周知技術1ないし3により明らかであるから、<相違点2>は単なる表現上の相違点であって実質的な相違点ではない。あるいは、引用発明において、「サービングセルDBTウィンドウを示す設定を受信すること」を含むように構成することは、周知技術1ないし3に基いて、当業者が容易に想到し得たことである。
ウ <相違点2>についてのまとめ
以上をまとめると、<相違点2>は単なる表現上の相違点であって実質的な相違点ではないか、あるいは、引用発明において、「サービングセルDBTウィンドウを示す設定を受信すること」を含むように構成することは、周知技術2に基いて、又は周知技術1ないし3に基いて、当業者が容易に想到し得たことである。
(4) <相違点5>について
「 UEは、smtc1構成で受信したperiodicityAndOffsetパラメータに従って、最初のSS/PBCHブロック測定タイミング構成(SMTC)をセットアップしなければならず(2)、
示されたssbFrequencyにおいて、UEは、SS/PBCHブロックに基づくRRM測定のために、SMTC機会外のサブフレームにおけるSS/PBCHブロックの送信を考慮してはならず(2)、
RRCReconfigurationメッセージは、MeasConfigで示されるmeasConfigを含み(3)、
SIB1メッセージは、ServingCellConfigCommonSIBで示されるservingCellConfigCommonを含むネットワークからUEへのメッセージであり(4)、
・・・
IE MeasConfigは、MeasObjectToAddModListで示されるmeasObjectToAddModListを含み(5-1)、
IE measObjectToAddModListは、MeasObjectNRで示されるmeasObjectNRを含み(5-3)、
IE MeasObjectNRは、SS/PBCH ブロック周波数内/間測定に適用される情報を指定するものであって、ssbFrequency、SubcarrierSpacingで示されるssbSubcarrierSpacing、及びSSB-MTCで示されるsmtc1を含み(5-2)、
IE SSB-MTCは、UEがSSBsを測定するタイミング機会を構成するために使用され、duration及びperiodicityAndOffsetを含み(5-6)、
durationは、SS/PBCHブロックを受信する測定ウィンドウの期間をサブフレーム数で与え(5-6)、
periodicityAndOffsetは、SS/PBCHブロックを受信する測定ウィンドウの周期性及びオフセットをサブフレーム数で与え(5-6)、
ServingCellConfigCommonSIB IEは、ssb-PositionsInBurstを含み(5-5)、
ServingCellConfigCommonSIB IEに含まれるssb-PositionsInBurstは、TS38.213の4.1節で定義されているように、SSバースト内の送信されたSSブロックの時間領域の位置を示し(5-5)、
ServingCellConfigCommon IEは、ssb-PositionsInBurstを含み(5-4)、
ServingCellConfigCommon IEに含まれるssb-PositionsInBurstは、TS38.213の4.1節で定義されているように、SSバースト内の送信されたSSブロックの時間領域の位置を示し、ビットマップの値0は対応するSS/PBCHブロックが送信されないことを示・・・(5-4、5-5)」すことは、周知(周知技術2)である。
ここで、上記「(3)」の「ア」で説示したとおり、周知技術2の「(5-6)」における「UEがSSBsを測定するタイミング機会」及び「SS/PBCHブロックを受信する測定ウィンドウ」は、周知技術2の「(2)」の「SS/PBCHブロック測定タイミング構成(SMTC)」のウィンドウを意味する。
そして、周知技術2の「示されたssbFrequencyにおいて、UEは、SS/PBCHブロックに基づくRRM測定のために、SMTC機会外のサブフレームにおけるSS/PBCHブロックの送信を考慮してはならず(2)」における「SMTC機会」もまた同「(2)」の「SS/PBCHブロック測定タイミング構成(SMTC)」のウィンドウを意味することは自明であるから、当該「(2)」によれば、SS/PBCHブロックの送信は、少なくとも「SMTC機会」内、すなわち「SS/PBCHブロック測定タイミング構成(SMTC)」のウィンドウ内で行われると解される。
さらに、引用発明のUEは、「duration及びsubcarrierSpacingによって決定され設定されたSMTCウィンドウ内のスロットのうち、measurementSlotsのビットマップ内の対応するビットが1に設定されているスロットでSS-RSSI測定を行う」ものであるところ、引用発明の「SMTCウィンドウ」が周知技術2の「SS/PBCHブロック測定タイミング構成(SMTC)」のウィンドウであることは、上記「(3)」の「ア」で説示したとおりであり、加えて、引用発明の「SS-RSSI測定」がSS-Reference Signal Strength Indicator(SS参照信号強度指示)測定の略称であって、周知技術2の「(2)」の「SS/PBCHブロックに基づくRRM測定」、すなわちSS/PBCHブロックに基づくRadio Resouorce Manegement(無線リソース管理)測定、に含まれることも、技術常識である。
その上、上記「(2)」で説示したとおり、引用発明における「システム情報ブロックタイプ1のssb-PositionsInBurst」は、周知技術2における「SIB1メッセージ」の「ServingCellConfigCommonSIB」に含まれる「・・・SSバースト内で送信されたSSブロックの時間領域の位置を示」す「ssb-PositionsInBurst」である。
そうすると、引用発明の「システム情報ブロックタイプ1ssb-PositionsInBurst」によって送信されることが示された「SSブロック」(SS/PBCHブロック)は、少なくとも「SMTCウィンドウ」期間内で送信されている、といえる。
また、「SS参照信号受信電力(SS-RSRP)は、二次同期信号を伝送するリソースエレメントの電力寄与([W]単位)の線形平均として定義され、SS-RSRPのための測定時間リソースは、SS/PBCHブロック測定時間構成(SMTC)ウィンドウ期間内に限定される」という周知技術3について、「二次同期信号」は「SS/PBCHブロック」に含まれるという技術常識を考慮すると、「SS/PBCHブロック」は、少なくとも「SS/PBCHブロック測定時間構成(SMTC)ウィンドウ期間内」に送信されるといえる。
また、周知技術3が引用発明のUEの動作として行われていることは当業者にとって自明であり、さらに、引用発明の「SMTCウィンドウ」が、周知技術3の「SS/PBCHブロック測定時間構成(SMTC)ウィンドウ期間内」の「SS/PBCHブロック測定時間構成(SMTC)ウィンドウ」であることは、明らかである。
さらに、上記「(2)」で説示したとおり、引用発明における「システム情報ブロックタイプ1のssb-PositionsInBurst」は、周知技術2における「SIB1メッセージ」の「ServingCellConfigCommonSIB」に含まれる「・・・SSバースト内で送信されたSSブロックの時間領域の位置を示」す「ssb-PositionsInBurst」である。
そうすると、引用発明の「システム情報ブロックタイプ1ssb-PositionsInBurst」によって送信されることが示された「SSブロック」(SS/PBCHブロック)は、「SMTCウィンドウ期間内」で送信される、といえる。
そして、引用発明のUEは、「システム情報ブロックタイプ1のssb-PositionsInBurstによって示されるスロットのシンボル集合が提供される場合、送信が当該シンボル集合のいずれかのシンボルと重複するならば、SS/PBCHブロックの受信のために、当該スロットでPRACHを送信せず」とするものであるから、引用発明のUEは、「SMTCウィンドウ」期間内においても、システム情報ブロックタイプ1のssb-PositionsInBurstによって示されるスロットのシンボル集合のいずれかのシンボルと送信が重複するならば、SS/PBCHブロックの受信のために、当該スロットでPRACHを送信せずとするものといえる。
また、上記「(3)」の「ア」で説示したとおり、引用発明の「SMTCウィンドウ」は、本願発明の「サービングセルDBTウィンドウ」に含まれ、そうすると、当該スロットは、「SMTCウィンドウ」期間内の一部分の間といえることから、本願発明の「前記サービングセルDBTウィンドウの少なくとも一部分の間」に含まれる。
したがって、引用発明においても、「前記サービングセルDBTウィンドウの少なくとも一部分の間にUE開始UL送信を抑制すること」を含むことは、周知技術2から自明であるか、又は周知技術2及び3から自明であり、<相違点5>は実質的な相違点でない。あるいは、引用発明において、「前記サービングセルDBTウィンドウの少なくとも一部分の間にUE開始UL送信を抑制すること」を含むように構成することは、周知技術2に基いて、又は周知技術2及び3に基いて、当業者が容易に想到し得たことである。
(5) <相違点6>について
上記「第5」の「(2)」で説示したとおり、引用発明の「システム情報ブロックタイプ1のssb-PositionsInBurst」は、周知技術2における「SIB1メッセージ」の「ServingCellConfigCommonSIB」に含まれる「ssb-PositionsInBurst」であり、また、周知技術2における当該「ssb-PositionsInBurst」は、上記「(2)」で説示したとおり、送信されたSSブロック(SSB)の時間領域の位置のパターンを示す情報といえ、さらに、SS/PBCHブロック(SSB)を受信する前に受信されるものであり、本願発明の「無線アクセスノードによって送信される予定のSSB(Synchronization Signal Block)のパターンを示す情報」に含まれるから、引用発明の「システム情報ブロックタイプ1のssb-PositionsInBurst」によって送信することが示されるSS/PBCHブロック(SSB)は、本願発明の「SSBのパターンに従って前記無線アクセスノードによって送信される予定の候補SSB」に含まれる。
また、引用発明の「システム情報ブロックタイプ1のssb-PositionsInBurst」である、周知技術2における「SIB1メッセージ」の「ServingCellConfigCommonSIB」に含まれる「ssb-PositionsInBurst」は、送信されたSSブロック(SSB)の時間領域の位置のパターンを示す情報といえるから、引用発明の「ssb-PositionsInBurstによって示されるスロットのシンボル集合」とは、SS/PBCHブロック(SSB)が送信されるスロットのシンボル集合を意味するといえる。
さらに、引用発明のUEは、「システム情報ブロックタイプ1のssb-PositionsInBurstによって示されるスロットのシンボル集合が提供される場合、送信が当該シンボル集合のいずれかのシンボルと重複するならば、・・・当該スロット」を構成する全ての「シンボル」の間で「PRACHを送信せず」とするものである。
そして、引用発明の「システム情報ブロックタイプ1のssb-PositionsInBurst」である、周知技術2における「SIB1メッセージ」の「ServingCellConfigCommonSIB」に含まれる「ssb-PositionsInBurst」は、SS/PBCHブロック(SSB)のパターンをSS/PBCHブロック(SSB)の受信前に示す情報であることを考慮すると、引用発明の「ssb-PositionsInBurstによって示されるスロットのシンボル集合」は、UEが「ssb-PositionsInBurst」を受信した時点では、SS/PBCHブロック(SSB)によって占有されておらず、その後SS/PBCHブロック(SSB)によって占有される可能性があるシンボル集合に過ぎないから、引用発明の「システム情報ブロックタイプ1のssb-PositionsInBurstによって示されるスロット」を構成する全ての「シンボル」の間は、本願発明の「前記SSBのパターンに従って前記無線アクセスノードによって送信される予定の候補SSBによって占有される可能性のあるシンボルの間」に含まれる。
以上をまとめると、引用発明の「UEは、システム情報ブロックタイプ1のssb-PositionsInBurstによって示されるスロットのシンボル集合が提供される場合、送信が当該シンボル集合のいずれかのシンボルと重複するならば、SS/PBCHブロックの受信のために、当該スロットでPRACHを送信せず」とすることは、本願発明の「前記SSBのパターンに従って前記無線アクセスノードによって送信される予定の候補SSBによって占有される可能性のあるシンボルの間」にUE開始UL送信を抑制することに含まれるから、<相違点6>は実質的な相違点ではない。あるいは、引用発明において、「前記SSBのパターンに従って前記無線アクセスノードによって送信される予定の候補SSBによって占有される可能性のあるシンボルの間」にUE開始UL送信を抑制することを含むように構成することは、周知技術2に基いて、当業者が容易に想到し得たことである。
(6) <相違点1>について
上記「(4) <相違点5>について」で説示したとおり、引用発明においても、「前記サービングセルDBTウィンドウの少なくとも一部分の間にUE開始UL送信を抑制すること」を含むことは、周知技術2から自明であるか、又は周知技術2及び3から自明であるから、引用発明もまた、「サービングセルディスカバリバースト送信(DBT:Discovery Burst Transmission)ウィンドウにおける送信をハンドリングするための」方法であり、<相違点1>は実質的な相違点ではない。あるいは、引用発明において、「サービングセルディスカバリバースト送信(DBT:Discovery Burst Transmission)ウィンドウにおける送信をハンドリングするための」方法とすることは、周知技術2に基いて、又は周知技術2及び3に基いて、当業者が容易に想到し得たことである。
(7) 各相違点についての検討のまとめ
以上のとおりであるから、本願発明は、引用発明であるか、又は、引用発明、及び周知技術1ないし3に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。
2 審判請求人の主張について
(1) 審判請求人の主張
ア
審判請求人は、審判請求書の「請求の理由」の「4.」の「(1)」の「(1-2) 本願発明の課題と構成との関係」において、「本願発明では、「SSBのパターンに従って無線アクセスノードによって送信される予定の『候補SSB』によって占有される『可能性のある』シンボルの間にUE開始UL送信を抑制する」こととしています。すなわち、SSBの送信が時間的にシフトする場合もあることをふまえて、SSBのパターンに従って定められる「候補SSB」によって占有される「可能性のある」シンボルに限って、UEからのUL送信を抑制することとしています。例えば本願図7から12には、「候補SSB」によって占有される「可能性のある」シンボルにおいてUL送信を抑制することの実施例が開示されています。」と主張している。
イ
審判請求人はまた、審判請求書の「請求の理由」の「4.」の「(1)」の「(1-3) 「『候補SSB』によって占有される『可能性のある』シンボル」について」において、「本願図8等には、サービングセルSMTCウィンドウ内に、SSB位置0からSSB位置17の計18個のSSB位置が示され、また、同ウィンドウ内で「無線アクセスノードによって送信される予定のSSBのパターンを示す情報(ssb-PositionsInBurst)」が8ビットで与えられることが示されています。これは、8ビットの情報に基づいて18個のSSB位置の使用または不使用(すなわち18ビット)を決定し得ることを示しています。すなわち、図8のように、8シンボルのうち、1番目と3番目のシンボルでSSBが送信される予定であることが明示された場合(すなわち、ssb-PositionsInBurst=[1 0 1 0 0 0 0 0])、このパターンがその後も繰り返し現れることを考慮して、9番目以降のシンボルにおいても、SSBが送信される可能性があると推定することができます。請求項1の、「『候補SSB』によって占有される『可能性のある』シンボルの間にUE開始UL送信を抑制する」とは、同請求項の記載の他、このような明細書や図面の記載も考慮して理解することができます。」と主張している。
ウ
審判請求人はさらに、審判請求書の「請求の理由」の「4.」の「(2) 本願発明と引用発明との対比」において、「引用文献1によれば、ssb-PositionsInBurstにより明示的に示されるシンボルのみについて、これらがPUSCHなどのUL送信と重なるか否かに基づき、UEがUL送信を行うか否かが決定されます。しかしながら、同文献には、本願発明のように、「候補SSBによって占有される可能性のあるシンボルの間にUE開始UL送信を抑制する」との構成、すなわち、ssb-PositionsInBurstにより明示されるシンボルのみならず、これから推定される「候補SSBによって占有される可能性のあるシンボル」をも考慮してUE開始UL送信を抑制することにつき、記載も示唆もありません。」と主張するとともに、同「(3) 小括」において、「上記(2)にて述べた通り、引用文献1には、少なくとも「候補SSBによって占有される可能性のあるシンボル」という点において、本願発明が開示されていないので、本願発明は新規性を有します。また、引用文献1および2に基づいて当業者が本願発明に想到できるともいえないため、本願発明は進歩性を有すると思料いたします。」とも主張している。
エ
審判請求人はその上、令和6年3月25日に提出した上申書の「上申の内容」の「2. 本願発明の説明、及び引用文献との対比(特許法第29条第2項)」において、「引用文献3では、セル間の位相のずれに起因するSSBの送信タイミングの不確実性について記載されています。すなわち、SSBが送信されるシンボルは決定されているが、セル間の位相のずれによりアップリンク送信と衝突する可能性があるために余分な1シンボルという構成を導入することが示されています。しかし、引用文献3には、本願発明のように(そもそもSSBが送信されない可能性もふまえて、)無線ネットワークノードによって実際にどこでSSBが送信されるか否かについての不確実性に対処するための構成について、何ら言及がありません。したがって、本願発明は、引用文献3の記載に基づき当業者が容易に想到できるものではないと思料いたします。」とも主張している。
(2) 審判請求人の主張に対する判断
審判請求人の上記主張について検討する。
ア
「候補SSBによって占有される可能性のあるシンボル」について、請求項1に記載された発明特定事項は、「前記SSBのパターンに従って前記無線アクセスノードによって送信される予定の候補SSBによって占有される可能性のあるシンボル」というものである。
そして、「候補SSB」が「SSBの送信が時間的にシフトする場合もあることをふまえて・・・定められる」旨や、「本願図7から12には、「候補SSB」によって占有される「可能性のある」シンボルにおいてUL送信を抑制することの実施例が開示されてい」る旨の主張について、請求項1には「SSBの送信が時間的にシフトする場合」との記載や「占有される可能性のあるシンボル」をどのように特定するかについての記載はなく、特許請求の範囲の記載に基づく主張ではないから、当該主張は採用できない。
イ
「候補SSBによって占有される可能性のあるシンボル」について、請求項1に記載された発明特定事項は、「前記SSBのパターンに従って前記無線アクセスノードによって送信される予定の候補SSBによって占有される可能性のあるシンボル」というものである。
そして、「図8のように、8シンボルのうち、1番目と3番目のシンボルでSSBが送信される予定であることが明示された場合・・・、このパターンがその後も繰り返し現れることを考慮して、9番目以降のシンボルにおいても、SSBが送信される可能性があると推定することができます。請求項1の、「『候補SSB』によって占有される『可能性のある』シンボルの間にUE開始UL送信を抑制する」とは、・・・このような明細書や図面の記載も考慮して理解することができます。」との主張について、請求項1には「送信される予定の候補SSBによって占有される可能性のあるシンボル」としか記載されておらず、特許請求の範囲の記載に基づく主張ではないから、当該主張は採用できない。
ウ
引用発明の「ssb-PositionsInBurstによって示されるスロットのシンボル集合」は、UEが「ssb-PositionsInBurst」を受信した時点では、SS/PBCHブロック(SSB)によって占有されておらず、その後SS/PBCHブロック(SSB)によって占有される可能性があるに過ぎないことは、上記「1」の「(5)」で説示したとおりであるから、「同文献(当審注;引用文献1)には、本願発明のように、「候補SSBによって占有される可能性のあるシンボルの間にUE開始UL送信を抑制する」との構成、・・・につき、記載も示唆もありません。」との主張は失当である。
また、「本願発明のように、・・・ssb-PositionsInBurstにより明示されるシンボルのみならず、これから推定される「候補SSBによって占有される可能性のあるシンボル」をも考慮してUE開始UL送信を抑制する」との主張については、請求項1には「送信される予定の候補SSBによって占有される可能性のあるシンボル」としか記載されておらず、推定については記載されていないことから、当該主張は、特許請求の範囲の記載に基づく主張ではないから、採用できない。
エ
上記「1」では、令和5年12月14日付け前置報告書で新たに引用された引用文献3(Intel Corporation,On collision of RRM measurement with UL transmission[online],3GPP TSG RAN WG4 #90 R4-190xxxx,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG4_Radio/TSGR4_90/Docs/R4-1900341.zip>,2019年02月15日アップロード)は上記「1」の判断の根拠としていないから、請求人の主張は、上記「1」の「(7)」の結論に影響しない。
(3) 審判請求人の主張についてのまとめ
以上のとおりであるから、審判請求人の主張はいずれも、採用できないか、失当であるか、結論に影響しない。
第7 むすび
以上のとおり、本願の請求項1に係る発明は、引用文献1に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。
また、本願の請求項1に係る発明は、引用文献1に記載された発明、及び周知技術1ないし3に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、本願は、他の請求項について論及するまでもなく、拒絶されるべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
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2023-019205