特許拒絶査定不服審判
2023-005140
結節点及び支柱を有する構造体
- 審判番号
- 2023-005140
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2020-523281外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2023年03月29日
- 審決日
- 2025年03月13日
- 公報発行日
- 2025年08月29日
- 結論
- 請求不成立
- 分類
- P18 .121-Z (A61F) / P18 .575-Z (A61F)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法29条2項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項、特許法第17条の2第5項第2号、特許法第17条の2第6項、特許法第29条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特願2020-523281「結節点及び支柱を有する構造体」拒絶査定不服審判事件〔令和元年5月9日国際公開、WO2019/090210、令和3年1月7日国内公表、特表2021-500173〕について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、2018年(平成30年)11月5日(パリ条約による優先権主張2017年11月6日 US(米国))を国際出願日とする出願であって、その主な手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年 6月10日付け:拒絶理由の通知
令和3年 9月 3日 :意見書、手続補正書の提出
令和3年11月11日付け:拒絶理由の通知
令和4年 2月16日 :意見書、手続補正書の提出
令和4年 5月24日付け:拒絶理由(最後)の通知
令和4年 9月 5日 :意見書、手続補正書の提出
令和4年11月29日付け:令和4年9月5日提出の手続補正書について
補正の却下の決定
令和4年11月29日付け:拒絶査定(謄本送達日:令和4年12月2日)
令和5年 3月29日 :審判請求書と同時に手続補正書の提出
第2 令和5年3月29日にされた手続補正についての補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
令和5年3月29日にされた手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。
[理由]
1 本件補正について(補正の内容)
(1)本件補正後の特許請求の範囲の記載
本件補正により、特許請求の範囲の請求項1の記載は、次のとおり補正された(下線部は、補正箇所である。)。
【請求項1】
吸収性物品であって、トップシートと、バックシートと、不均質塊層を備える着用者に面するコア層を備える吸収性コア構造体と、を備え、前記トップシート及び着用者に面するコア層の一部分が、複数のウェルで一体化されており、前記トップシートの繊維のグループ及び前記着用者に面するコア層が同じX-Y平面内に存在するように、前記トップシートの繊維のグループが、前記着用者に面するコア層の中に物理的に挿入されており、前記X-Y平面は前記吸収性物品の厚み方向に直交する平面であり、前記不均質塊層が、連続気泡フォームを含む、吸収性物品。
(2)本件補正前の特許請求の範囲
本件補正前の、令和4年2月16日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲の記載は次のとおりである(・・・は省略を示す。)。
【請求項1】
吸収性物品であって、トップシートと、バックシートと、不均質塊層、又は繊維状ネットワークを備える繊維状構造体のいずれかを備える着用者に面するコア層を備える吸収性コア構造体と、を備え、前記トップシート及び着用者に面するコア層の一部分が、少なくとも1つ以上のウェルで一体化されており、前記トップシートの繊維のグループ及び前記着用者に面するコア層が同じX-Y平面内に存在するように、前記トップシートの繊維のグループが、前記着用者に面するコア層の中に物理的に挿入されており、前記X-Y平面は前記吸収性物品の厚み方向に直交する平面である、吸収性物品。
・・・
【請求項4】
前記不均質塊層が、連続気泡フォームを含む、請求項1~3のいずれかに記載の吸収性物品。
・・・
2 補正の適否
上記補正は、補正前の請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項である「コア層」について「不均質塊層、又は繊維状ネットワークを備える繊維状構造体のいずれかを備える」とあったのを、上記1(1)のとおり「不均質塊層を備える」と限定し、以下同様に、補正前の請求項1の「ウェル」について「少なくとも1つ以上の」とあったのを、「複数の」と限定するとともに、補正前の請求項1の「不均質塊層」について「連続気泡フォームを含む」という限定を付加したものであって、補正前の請求項1に記載された発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であることから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
そこで、補正後の請求項1に記載された発明(以下、「本件補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか否か(同法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか否か)について以下に検討する。
(1)本件補正発明
本件補正発明は、上記1(1)に記載したとおりのものである。
(2)引用例の記載事項
ア 引用例1
(ア)原査定の拒絶の理由で引用された、本願優先日前に、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった、特表2010-531195号公報(平成22年9月14日公表。以下、「引用例1」という。)には、次の記載がある(下線は当審で付した。・・・は省略を示す。以下同様。)。
「【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】卵形の形状の吸収性コアを有する本発明のパンティライナーの一部切欠き斜視図。
【図2A】図1に示すようなパンティライナーの一実施形態における横断面2-2の横断面図。
【図2B】図1に示すようなパンティライナーの別の実施形態における横断面2-2の横断面図。
・・・」
「【0011】
本発明によるパンティライナー10の第1の例示的な実施形態が、図1に部分切断斜視図で、また図2A及び2Bに表された2つの別の横断面図で示されている。パンティライナー10は、2つの端部領域12及び14と、中央領域16とを有している。パンティライナー10は、身体に面する側15と、衣類に面する側17とを有している。
【0012】
上部から下部に向かって、図示の例示的なパンティライナー10は、トップシート26と、吸収性コア20と、液体不透過性バリア層24と、バックシート22とを有している。物品の「上部」は、本明細書において、ライナーが使用されているときの、身体に面する側15として定義され、「下部」は、物品のその反対側の表面、すなわち、衣類に面する表面17である。」
「【0029】
吸収性コア20の役割は、排泄された体液を吸収し格納することである。吸収性コア20は、当業者に既知の任意の材料から作られることができる。そのような材料の例には、複数層の縮みセルロース詰め物(creped cellulose wadding)、フラッフ化セルロース繊維(fluffed cellulose fibers)、エアフェルトとしても知られる木材パルプ繊維、紡織繊維、繊維の混合物、塊状(mass)又は板状(batt)の繊維、高分子繊維のウェブ、及び高分子繊維の混合物が挙げられる。・・・」
「【0049】
液体が吸収性コア20の中により迅速に進入するのを促進する目的で、トップシート26及び吸収性コア20は、ある程度の繊維のもつれを有するように処理されることができる。もつれは当該技術分野において既知の機械的手段によって達成されることができる。例えば、図2Bに断面図で示されるように、吸収性コア20及びトップシート26は、トップシート26の繊維が吸収性コア20の繊維の中に押しやられるように、エンボス加工することによってもつれさせることができる。一般に「リングローリング」と呼ばれるものなど、当該技術分野において既知の機械的処理を含めた他の手段もまた、繊維のもつれを達成するために使用されてもよい。エンボス加工など、繊維の変形を引き起こす処理は、付着した液体を吸収性コア内の親水性繊維と接触させるのに役立つだけでなく、そのような処理は、パンティライナー上の付着した液体を親水性の吸収性コア20の「ポケット」の上に収容するのに役立つ、小規模の「丘」と「谷」をも形成すると考えられる。」
「【図1】
[図:0001424928000001.jpg]
」
「【図2B】
[図:0001424928000002.jpg]
」
(イ)上記記載から、引用例1には、次の技術的事項が記載されている。
a パンティライナー10は、上部から下部に向かって、トップシート26と、吸収性コア20と、液体不透過性バリア層24と、バックシート22とを有している。ここで、「上部」は、本明細書において、ライナーが使用されているときの、身体に面する側15として定義される(段落【0012】)。
b 吸収性コア20の役割は、排泄された体液を吸収し格納することである。吸収性コア20は、当業者に既知の任意の材料から作られることができ、そのような材料の例に、複数層の塊状(mass)の繊維などが挙げられる(段落【0029】)。
c 液体が吸収性コア20の中により迅速に進入するのを促進する目的で、トップシート26及び吸収性コア20は、ある程度の繊維のもつれを有するように処理されることができ、もつれは当該技術分野において既知の機械的手段によって達成されることができる。例えば、図2Bに断面図で示されるように、吸収性コア20及びトップシート26は、トップシート26の繊維が吸収性コア20の繊維の中に押しやられるように、複数箇所で繊維をもつれさせることができる(段落【0049】及び【図2】)。
(ウ)これらのことから、引用例1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
パンティライナー10であって、身体に面する側15から、トップシート26と、吸収性コア20と、バックシート22と、を有し、前記吸収性コア20は複数層の塊状(mass)の繊維などの材料から作られ、前記トップシート26及び前記吸収性コア20は、前記トップシート26の繊維が前記吸収性コア20の繊維の中に押しやられるように、既知の機械的手段によって、複数箇所で繊維のもつれを有している、パンティライナー10。
イ 引用例2
(ア)原査定の拒絶の理由で引用された、本願優先日前に、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった、特表2017-522103号公報(平成29年8月10日公表。以下、「引用例2」という。)には、次の記載がある。
「【0001】
本発明は、おむつ、失禁用ブリーフ、トレーニングパンツ、おむつホルダー及びライナー、衛生的な衛生用衣類等などの吸収性物品において有用な吸収性構造体に関する。特に、本発明は、接着剤を使用せずに不均質塊内で固定化されている離散したフォーム部を用いた吸収性構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
吸収特性を有するため、連続気泡フォームが使用されている。・・・」
「【課題を解決するための手段】
【0006】
長手方向軸線と、横方向軸線と、垂直軸線と、1つ以上の包囲可能要素と、1つ以上の離散した連続気泡フォーム部と、を含む不均質塊が開示される。離散した連続気泡フォーム部のうちの少なくとも1つは、包囲可能要素の少なくとも一部を包囲する。
【0007】
トップシートと、バックシートと、吸収性コアと、を含む吸収性物品であって、吸収性コアが、1つ以上の包囲可能要素と、1つ以上の離散した連続気泡フォーム部と、を含む不均質塊を含む、吸収性物品が更に開示される。離散した連続気泡フォーム部のうちの少なくとも1つは、包囲可能要素の少なくとも一部を包囲する。」
「【0011】
・・・本発明による吸収性構造体を有する吸収性物品は、例えば、生理用ナプキン又はパンティーライナーであり得る。・・・」
「【0178】
不均質塊は、吸収性物品の任意の部分としての役割を果たすことができる。一実施形態において、不均質塊は、吸収性物品の吸収性コアとしての役割を果たすことができる。一実施形態において、不均質塊は、吸収性物品の吸収性コアの一部としての役割を果たすことができる。一実施形態では、1つを超える不均質塊を組み合わせることができ、その場合、各不均質塊は、包囲可能要素の選択の点で、又はその連続気泡フォーム部の特性によって、少なくとも1つの他の不均質塊と異なる。異なる2つ以上の不均質塊を組み合わせて、吸収性コアを形成してもよい。吸収性物品は、トップシート及びバックシートを更に含んでもよい。
【0179】
一実施形態において、不均質塊は、吸収性物品のトップシートとして使用されてもよい。不均質塊は、吸収性コアと組み合わされてもよく、又はバックシートとのみ組み合わされてもよい。」
(イ)これらのことから、引用例2には、以下の技術的事項(以下「引用例2技術」という。)が記載されている。
トップシートと、バックシートと、吸収性コアと、を含む、パンティーライナーなどの吸収性物品において、前記吸収性コアは連続気泡フォーム部を含む不均質塊を含んだものとする技術。
(3)対比
ア 本件補正発明と引用発明とを対比する。
(ア)引用発明の「パンティライナー10」、「トップシート26」、及び「バックシート22」はそれぞれ、本件補正発明の「吸収性物品」、「トップシート」、及び「バックシート」に相当する。
(イ)引用発明の「前記吸収性コア20は複数層の塊状(mass)の繊維などの材料から作られ」ているから、当該「吸収性コア20」は、本件補正発明における「不均質塊層を備える着用者に面するコア層を備える吸収性コア構造体」と対比して、「塊層を備える着用者に面するコア層を備える吸収性コア構造体」である限りにおいて一致する。
(ウ)引用発明の「前記トップシート26及び前記吸収性コア20は、前記トップシート26の繊維が前記吸収性コア20の繊維の中に押しやられるように、既知の機械的手段によって、複数箇所で繊維のもつれを有している」は、その構造からみて、本件補正発明の「前記トップシート及び着用者に面するコア層の一部分が、複数のウェルで一体化されており、前記トップシートの繊維のグループ及び前記着用者に面するコア層が同じX-Y平面内に存在するように、前記トップシートの繊維のグループが、前記着用者に面するコア層の中に物理的に挿入されており、前記X-Y平面は前記吸収性物品の厚み方向に直交する平面であり、」に相当する。
イ 以上のことから、本件補正発明と引用発明との一致点及び相違点は、次のとおりである。
<一致点>
「吸収性物品であって、トップシートと、バックシートと、着用者に面するコア層を備える吸収性コア構造体と、を備え、前記トップシート及び塊層を備え着用者に面するコア層の一部分が、複数のウェルで一体化されており、前記トップシートの繊維のグループ及び前記着用者に面するコア層が同じX-Y平面内に存在するように、前記トップシートの繊維のグループが、前記着用者に面するコア層の中に物理的に挿入されており、前記X-Y平面は前記吸収性物品の厚み方向に直交する平面である、吸収性物品。」
<相違点>
着用者に面するコア層に関し、本件補正発明は「不均質塊層を備え」かつ「前記不均質塊層が、連続気泡フォームを含む」ものであるのに対し、引用発明は、「塊状(mass)の繊維などの材料から作られ」てはいるものの、本件補正発明のように「不均質塊層を備え」かつ「前記不均質塊層が、連続気泡フォームを含む」かどうか明らかでない点。
(4)判断
ア 相違点について
以下、相違点について検討する。
引用例2には、引用例2技術である「トップシートと、バックシートと、吸収性コアと、を含む、パンティーライナーなどの吸収性物品において、前記吸収性コアは連続気泡フォーム部を含む不均質塊を含んだものとする技術。」が記載されている。
そして、引用発明は複数層の塊繊維を吸収性コアとしているところ、上記引用例2技術を適用し、上記相違点に係る本件補正発明の事項を備えたものとすることは、当業者が容易になし得た事項である。
また、本件補正発明の奏する作用効果は、引用発明及び上記引用例2技術のそれぞれが奏する効果の総和を超えるものではないから、引用発明及び上記引用例2技術から当業者が予測可能な範囲内のものにすぎず、格別顕著なものということはできない。
イ 請求人の主張について
(ア)請求人は審判請求書の【請求の理由】4.(3)において「引用文献1(特表2010-531195号公報)は、液体不透過性のバリア材料を更に視認可能にしたパンティライナーに関する(引用文献1の段落0008)。引用文献1には、連続気泡フォームを含む吸収性コアは開示されていない。したがって、引用文献1には、トップシートと連続気泡フォームを含む吸収性コアとを一体化することは、開示も示唆もされていない。したがって、引用文献1には、上記(a)は、開示も示唆もされていない。
引用文献2(特表2017-522103号公報)は、吸収性コア内において離散した吸収性フォーム部を固定化することができる不均質塊に関する(引用文献2の段落0005)。引用文献2には、トップシートと吸収性コアとを一体化することは、開示されていない。したがって、引用文献2には、上記(a)は、開示も示唆もされていない。」と主張する。
また、請求人は、令和5年9月29日に提出した上申書2.(2)において「引用文献1の吸収性コア20およびトップシート26は、いずれも繊維で構成されています(引用文献1の段落0029および0032参照)。したがって、引用文献1のパンティライナーは、吸収性コア20とトップシート26とを機械的な力によって一体化させることで吸収性コア20およびトップシート26のいずれかが破壊される、という問題を有しておりません。このため、引用文献1では、吸収性コア20およびトップシート26をエンボス加工によって一体化させています(引用文献1の段落0049)。このように、引用文献1は連続気泡フォームを含む不均質塊層を備えるコア層を備えた吸収性物品に関するものではないため、いかに当業者といえども、引用文献1を参照して本発明の上記特徴(a)に容易に想到することはあり得ません。
引用文献2には、トップシートと吸収性コアとを組み合わせることは開示されていますが、トップシートと吸収性コアとがどのように組み合わされるのかは、開示されていません。引用文献2では、トップシートと吸収性コアが一体化されているのかどうかすら、不明です。」
しかしながら、上記主張については、上記アのとおりであり、引用発明のコア層として、引用例2技術である連続気泡フォームを含む不均質塊層を備えるコア層とすることで、本件補正発明は想到し得るし、引用発明において吸収性コア20およびトップシート26を機械的手段で一体化する事項は「連続気泡フォームを含む不均質塊層を備えるコア層」に対しても適用できるものであるから、引用発明に引用例2技術を適用するにあたっての阻害要因もみられない。
してみると、請求人の主張はいずれも採用できない。
ウ 小括
したがって、本件補正発明は、引用発明及び上記引用例2技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。
3 本件補正についてのむすび
上記のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反してなされたものであるから、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下するものである。
よって、上記[補正の却下の決定の結論]のとおり決定する。
第3 本願発明について
1 本願発明
令和5年3月29日にされた手続補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項に係る発明は、令和4年2月16日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1~12に記載された事項により特定されるものであるところ、その請求項4に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、その請求項4に記載された事項により特定される、上記第2[理由]1(2)に記載のとおりのものである。
2 原査定における拒絶の理由
本願発明に対する原査定の拒絶の理由は、本願の出願前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の引用文献1~2に記載された発明に基づいて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない、というものである。
引用文献1:特表2010-531195号公報
引用文献2:特表2017-522103号公報
3 引用例の記載事項
原査定の拒絶の理由で引用された引用文献1~2の記載事項は、上記第2[理由]2(2)に記載したとおりである。
4 対比・判断
本願発明は、上記第2[理由]2で検討した本件補正発明から、「複数」である「ウェル」の数について「少なくとも1つ以上のウェル」としたものである。
そうすると、本願発明の発明特定事項を全て含み、さらに他の事項を付加したものに相当する補正後発明が、前記第2[理由]2(3)~(4)に記載したとおり、引用発明及び引用例2技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、引用発明及び引用例2技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。
第4 むすび
以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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2023-005140