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特許拒絶査定不服審判

2025-000154

吸収材供給装置

審判番号
2025-000154
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2021-009727
請求日
2025年01月07日
審決日
2026年06月17日
公報発行日
2026年08月28日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】王子ホールディングス株式会社
  • 【請求人代理人】弁理士法人秀和特許事務所
審判長/審判官
  • 審判長 川俣 洋史
  • 審判官 殿川 雅也
  • 審判官 門 良成
分類
P18 .113-Z (A61F) / P18 .121-Z (A61F) / P18 .575-Z (A61F)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第1項第3号、特許法第29条第2項、特許法第17条の2第5項第2号、特許法第17条の2第6項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2021-9727「吸収材供給装置」拒絶査定不服審判事件〔令和4年8月4日出願公開、特開2022-113458〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、令和3年1月25日の出願であって、その手続の経緯は、概略以下のとおりである。 令和6年 7月 5日付け:拒絶理由通知書 同年 9月 9日 :意見書、手続補正書の提出 同年 9月27日付け:拒絶査定(以下「原査定」という。) 同年10月 8日 :原査定の謄本の送達 令和7年 1月 7日 :審判請求書、手続補正書の提出 第2 令和7年1月7日にされた手続補正についての補正の却下の決定 [補正の却下の決定の結論] 令和7年1月7日に提出された手続補正書による補正(以下「本件補正」という。)を却下する。 [理由] 1 本件補正について 本件補正は、特許請求の範囲について、下記(1)に示す本件補正前の、すなわち、令和6年9月9日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし6を、下記(2)に示す本件補正後の特許請求の範囲の請求項1ないし6へと補正するものである(下線は補正箇所を示すため当審において付した。)。 (1)本件補正前の特許請求の範囲 「【請求項1】 外周面を有するローラと、 前記ローラの軸方向に沿うように前記ローラに固定される回転軸と、 前記ローラの上方からみて前記回転軸が回転する方向側に位置し、前記外周面の周方向に沿って前記外周面の上部の少なくとも一部を覆うように設けられる被覆部材と、 を備え、 前記外周面に供給源から供給された粒状の吸収材が入ることが可能な凹部を有し、 前記被覆部材が設けられていない場所まで前記凹部が移動すると、前記吸収材は自重により落下する、 吸収材供給装置。 【請求項2】 前記凹部は、第1底面と、前記第1底面よりも低い第2底面と、を有する、 請求項1に記載の吸収材供給装置。 【請求項3】 前記凹部の側部は、底面から開口への方向に対して広がる傾斜を有する、 請求項1又は2に記載の吸収材供給装置。 【請求項4】 前記回転軸は、水平方向に沿って設けられ、 前記供給源は、前記ローラの上方に設けられ、前記ローラに向けて開口し、前記吸収材が通過する開口部と、前記開口部を通過して前記ローラに供給される前記吸収材の供給量を調節可能な調節手段と、を有する供給部を含む、 請求項1から3のうち何れか一項に記載の吸収材供給装置。 【請求項5】 前記供給部の下方の前記外周面を囲むように設けられ、前記外周面の表面近傍から上方に延びる壁を更に備える、 請求項4に記載の吸収材供給装置。 【請求項6】 前記回転軸の回転速度を制御する制御部を更に備える、 請求項1から5のうち何れか一項に記載の吸収材供給装置。」 (2)本件補正後の特許請求の範囲 「【請求項1】 外周面を有するローラと、 前記ローラの軸方向に沿うように前記ローラに固定される回転軸と、 前記ローラの上方からみて前記回転軸が回転する方向側に位置し、前記外周面の周方向に沿って前記外周面の上部の少なくとも一部を覆うように設けられる被覆部材と、 を備え、 前記外周面に供給源から供給された粒状の吸収材が入ることが可能な凹部を有し、 前記凹部内を吸引することなく前記ローラが回転して前記被覆部材が設けられていない場所まで前記凹部が移動すると、前記吸収材は自重により落下する、 吸収材供給装置。 【請求項2】 前記凹部は、第1底面と、前記第1底面よりも低い第2底面と、を有する、 請求項1に記載の吸収材供給装置。 【請求項3】 前記凹部の側部は、底面から開口への方向に対して広がる傾斜を有する、 請求項1又は2に記載の吸収材供給装置。 【請求項4】 前記回転軸は、水平方向に沿って設けられ、 前記供給源は、前記ローラの上方に設けられ、前記ローラに向けて開口し、前記吸収材が通過する開口部と、前記開口部を通過して前記ローラに供給される前記吸収材の供給量を調節可能な調節手段と、を有する供給部を含む、 請求項1から3のうち何れか一項に記載の吸収材供給装置。 【請求項5】 前記供給部の下方の前記外周面を囲むように設けられ、前記外周面の表面近傍から上方に延びる壁を更に備える、 請求項4に記載の吸収材供給装置。 【請求項6】 前記回転軸の回転速度を制御する制御部を更に備える、 請求項1から5のうち何れか一項に記載の吸収材供給装置。」 2 補正の適否 本件補正は、本件補正前の請求項1に記載された発明を特定するために必要な事項である「吸収材」について、「前記被覆部材が設けられていない場所まで前記凹部が移動すると、前記吸収材は自重により落下する」との発明特定事項として特定されていたところ、この発明特定事項を「前記凹部内を吸引することなく前記ローラが回転して前記被覆部材が設けられていない場所まで前記凹部が移動すると、前記吸収材は自重により落下する」との発明特定事項に限定するものであって、本件補正前の請求項1に記載された発明と本件補正後の請求項1に記載された発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 そこで、本件補正後の請求項1に記載される発明(以下「本件補正発明」という。)が同条第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか、すなわち、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるかについて、以下に検討する。 (1)本件補正発明 本件補正発明は、上記1(2)の請求項1に記載したとおりのものである。 (2)引用文献 ア 引用文献3 (ア)引用文献3記載事項 原査定の拒絶の理由において引用され、本願の出願前の平成25年4月11日に発行された、特表2013-512047号公報(以下「引用文献3」という。)には、次の記載がある(下線は当審において付した。以下同じ。)。 「【請求項1】 基材材料(110)によって支持又は囲まれた粒子状材料(100)を含む構造を製造するための装置(1)であって、 a)粒子状材料(100)を下記b)に供給するための粒子状材料フィーダー(30)と、 b)所定の運動方向(MD)を有し、複数のリザーバ(50)を有する、前記フィーダー(30)に隣接している第1の運動無限表面(40)であって、前記第1の運動無限表面(40)及びそのリザーバ(50)が、前記第1の粒子材料フィーダー(30)から前記粒子状材料(100)を受け取り、これを直接的又は間接的に下記c)に転移するためのものである、第1の運動無限表面(40)と、 c)前記第1の運動無限表面(40)から前記粒子状材料(100)を直接的又は間接的に受け取るための、前記基材材料(110)であるか、又は前記基材材料(110)を担持している運動無限表面である第2の運動無限表面(110、200)と、 d)前記粒子状材料(100)の一部に圧力を加え、前記粒子状材料(100)を前記リザーバ(50)内に案内するための3次元プレート(10)であって、前記フィーダー(30)に隣接するとともに前記第1の運動無限表面(40)に隣接して配置され、前記第1の運動無限表面(40)に隣接する第1のプレート面を有し、前記プレート面が、 i)前記第1の運動無限表面(40)にほぼ平行な第1の表面領域(11)であって、前記第1の表面領域(11)と前記第1の運動無限表面(40)との間に存在する前記粒子状材料(100)の前記一部に圧力を加えるための、第1の表面領域(11)と、 ii)前記第1の表面領域(11)に隣接し、前記第1の表面領域(11)から(MD方向に)下流に配置された第2の表面領域(12)であって、前記第1の運動無限表面(40)に非平行であり、前記第1の表面領域(11)から前記第1の運動無限表面(40)の方向に向かい、前記第1の表面領域(11)と前記第2の表面領域(12)とは、互いに対して所定の角度で接続され、前記第1の運動無限表面(40)となす平均角度が10°~80°である、第2の表面領域(12)と、を少なくとも有する、3次元プレート(10)と、 を含む、装置(1)。」 「【発明の概要】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】 本発明者らは、ここに至り、粒子状(吸収性)材料を含む(吸収性)構造を高速においても製造するための改良された装置及び方法を見出したものであり、前記装置及び方法では、正確な充填を依然行う一方で、多数の小さなリザーバを有する運動表面(例えばドラム)を使用することが更に可能である。」 「【0015】 リザーバ(50)は、例えば、1.0~8.0mm、又は1.5mm~5.0mm又は3.0mmまでの(MD方向に垂直な)最大深さを有してよい(ここにおいて平均最大深さと呼ぶ。更に後述するようなリザーバ当たりの最大値、及びすべてのリザーバ(50)についての平均)。」 「【0033】 装置 本発明の装置(1)は少なくとも以下の要素、すなわち、粒子状材料(100)を受け取り、これを基材に転移するための、リザーバ(50)を有する運動無限表面に粒子状材料(100)を供給するためのフィーダー(30)と、前記表面に隣接するとともに前記フィーダー(30)に隣接する3次元プレート(10)と、リザーバ(50)を有する前記第1の運動無限表面(40)から前記粒子状材料(100)を受け取るための基材を運搬又は輸送するための支持体、通常は第2の運動無限表面(110、200)と、を含む。 【0034】 例示的な装置(1)を図1に示すが、フィーダー(30)、リザーバ(50)を有する第1の運動無限表面(40)、及び第2の運動無限表面(200)、例えば基材(110)、又は第2の運動無限表面(200)上に支持されうる基材が示されており、前記第1の運動無限表面(40)が回転することにより、粒子状材料(100)が、フィーダー(30)に隣接する合流点から、粒子状材料(100)が前記基材に転移される転移点の方向に移動する。 【0035】 装置(1)は、フィーダー(30)及び第1の運動無限表面(40)から上流及び/又は下流に更なる要素又はモジュールを含んでもよい。これらの要素、及び場合により用いられる更なる要素のそれぞれについて、ここで以下に詳しく述べる。 【0036】 フィーダー(30) 本明細書におけるフィーダー(30)は、通常、まとまった量の粒子状材料(100)を入れて、これを前記第1の運動無限表面(40)へと流すことができるものである。粒子状材料(100)がフィーダー(30)を離れる点又は領域を、本明細書において合流点又は領域と呼ぶものとする。 【0037】 フィーダー(30)は、任意の形態又は形状を有するものでよい。フィーダー(30)は、例えば少なくとも1000cm3の体積を有する、粒子状材料(100)を入れるための容器部分と、容器部分から運動無限表面へと粒子状材料(100)を案内する1以上の壁(31)を有する、例えばパイプ状部分のような案内部分とを有している。いくつかの実施形態では、フィーダー(30)は、例えば図1に示されるような容器部分とパイプ状部分とを有する漏斗形の形状を有している。 【0038】 案内部分の壁(31)は容器部分と一体に形成されてもよく、又は容器部分と連結された別の部分であってもよい。 【0039】 同様に図に例示されるいくつかの実施形態では、ここに後述する3次元プレート(10)が、粒子状材料(100)の案内壁を形成する、第4の表面領域を有する第2のプレート面(14)を有しており、第2のプレート面(14)はフィーダー(30)からの壁(31)と対向している。 【0040】 フィーダー(30)は、運動無限表面へと前記材料を排出するための開口部(32)を有し、前記開口部(32)は、第1の運動無限表面(40)に隣接し、通常はこれと近接して配置される開口縁部を有している。図1及び2にやはり例示されるいくつかの実施形態では、フィーダー(30)の開口部(32)は、第1の運動無限表面(40)に隣接して(例えばその上方に)配置されたフィーダー(30)のパイプ状部分の開口部(32)とみなすことができる。」 「【0045】 いくつかの実施形態では、フィーダー(30)は、前記第1の運動無限表面(40)への前記粒子状材料(100)の「供給」が重力によって助けられるように、前記第1の運動無限表面(40)の上方に配置される。この点に関し、フィーダー(30)の開口縁部は、第1の運動無限表面(40)の真上(0°)に配置してもよく、あるいは第1の運動無限表面(40)が湾曲している、又は更には例えば図に示されるように円形である場合、前記表面の上方、すなわち90°~-90°(例えば、9時の位置と3時の位置との間)、又はいくつかの実施形態では60°~-60°、又は30°~-30°(開口部(32)の末端縁部と重力の力線との間の角度として測定したもの)の間の任意の位置に配置してもよい。図5が、例えば第1の運動無限表面(40)の真上に配置されたフィーダー(30)を示しているのに対して、図1は、30°の位置(11時の位置)に配置されたフィーダー(30)を示している。 【0046】 いくつかの実施形態では、側壁又は壁(31)は重力の力線に(ほぼ)平行であるため、前記粒子状材料(100)は前記第1の運動無限表面(40)に自由に流れることができる。これは例えば図5に示される。」 「【0049】 第1の運動無限表面(40) 本明細書における第1の運動無限表面(40)は、回転することで運動無限表面を与えることができる任意の運動表面であってよく、例えば、回転することで無限表面を与えることができる、当該技術分野では周知である輸送ベルト又はシリンダー若しくはドラム若しくは印刷ロールであってよい。 ・・・ 【0051】 第1の運動無限表面(40)は一般的に、例えば図に示されるようなシリンダー又はドラムのような特定の半径を有する回転装置である。第1の運動無限表面(40)の半径は、どのような構造を製造するか、及びどの程度の大きさの構造を製造するか、更に、例えば第1の運動無限表面(40)(例えばドラム)の1サイクル毎に何個の構造を製造するかに応じて決めることができる。例えば、ドラムは少なくとも40mm、又は少なくとも50mmの半径(65)を有してよく、例えば最大で300mm、又は最大で200mmでよい。 ・・・ 【0054】 第1の運動無限表面(40)のMD、半径、幅などの第1の運動無限表面(40)の諸特性を決定する目的で、リザーバ(50)が存在していない表面領域(各リザーバ(50)間の領域)がこのような決定に用いられることは理解されるはずである。この各リザーバ(50)間の表面領域を、本明細書においては前記第1の運動無限表面(40)の「外側表面領域」と呼ぶ。したがって、いくつかの実施形態では、第1の運動無限表面(40)がリザーバ(50)を有する表面を有するドラムであり、前記リザーバ(50)が前記ドラム内に突出し、前記外側表面領域によって囲まれているものとなる。 【0055】 リザーバ(50)は、立方体、直方体、円筒状、半球状、円錐状、又は他の任意の形状を含む任意の寸法及び形状を有してよい。第1の運動無限表面(40)は、粒子状材料(100)で充填することが可能な空隙体積を有するリザーバ(50)を含む。これは任意の適当な数のリザーバであってよいが、例えば少なくとも20個、又は少なくとも50個である。」 「【0064】 第1の運動無限表面(40)はフィーダー(30)に隣接するとともにプレート(10)に隣接し、ここにおいて述べるような前記基材に隣接することが好ましい。第1の運動無限表面(40)は、フィーダー(30)を通過して合流点又は合流領域において粒子状材料(100)をリザーバ(50)内に受け取り、次いで前記粒子状材料(100)を転移位置又は転移領域へと(「下流に」)搬送し、ここで粒子状材料(100)が、いくつかの実施形態では前記第2の運動無限表面(110、200)へと直接、又はその方向に、前記第1の運動無限表面(40)を離れるように回転する。前記第2の運動無限表面(200)は、運動基板(110)又は運動支持体上の基材(110)であってよい。 【0065】 粒子状材料(100)をリザーバ(50)内に保持する1つの可能性として、例えばドラムである第1の運動無限表面(40)の内側に、リザーバ(50)の(底)の吸引孔と組み合わせて真空(60)を作用させることによって、粒子状材料に真空吸引を作用させることができる。真空吸引は、例えば、図において矢印(60)及び(61)によって例示されている。真空(60、61)は例えば転移点の直前又は転移点、例えば第1の運動無限表面(40)が前記第2の運動無限表面(110、200)と隣接かつ対向する点において解放される(矢印62により示される)。真空(60)は、例えば少なくとも10kPa、又は少なくとも20kPaなどの任意の真空圧であってよい。 【0066】 真空(60)は、前記第1の運動無限表面(40)に(例えば、その内部に)複数の真空チャンバを設けることによって与えることができ、プロセスにおけるその位置に応じて作用又は解除(例えば、矢印(62)により示される)(接続又は切断)することができる。例えば、真空チャンバが転移点に達すると真空が切断され(62)、粒子が表面から基材へと流れることが可能となり、粒子状材料(100)がフィーダー(30)からリザーバ(50)に流れる合流点に前記チャンバが達すると真空(60)が作用する(接続される)。 【0067】 更なる空気圧を転移点の近く又は転移点において前記粒子状材料(100)に作用させることにより、リザーバ(50)から第2の運動無限表面(110、200)へと材料が確実に流れるようにすることができる。 【0068】 下記に更に述べるいくつかの実施形態では、第1の運動無限表面に隣接するプレート(10)の面は、前記リザーバ(50)の「カバー」として機能することにより、前記リザーバ(50)内における粒子状材料(100)の保持を補助する、前記第1の運動無限表面(40)と近接し、かつこれとほぼ平行な第3の表面領域(13)を有する。これに関し、前記第3の表面領域(13)は、後述するように、前記転移点又はその付近まで前記リザーバ(50)内に前記粒子状材料を保持するために大きくてよい。これは例えば図7及び8に例示される。 【0069】 3次元プレート 本発明は、特定の圧力手段の使用によって充填される改良されたリザーバ(50)を提供する。したがって、本発明のいくつかの実施形態では3次元プレート(10)が用いられる。前記プレート(10)は、合流点/領域から下流に配置され、前記フィーダー(30)に隣接するとともに前記第1の運動無限表面(40)に隣接して設けられる。すなわち、フィーダー(30)は、プロセスの方向、例えば第1の運動無限表面(40)の運動方向(MD)におけるプレート(10)の手前に配置される。したがって、粒子状材料(100)の少なくとも一部は、一般的にプレート(10)の第1の表面領域(11)と接触する前に、第1の運動無限表面(40)と接触することは理解されるはずである。 【0070】 プレート(10)は、前記第1の運動無限表面(40)に隣接し、かつこれに(ほぼ)面する(対向する)前記プレート(10)の表面である、「プレート面」を有している。 【0071】 プレート(10)面は、例えば図1及び図2に示されるような「丸味を帯びた角度」、又は実角で互いに接続された少なくとも第1の表面領域(11)及び第2の表面領域(12)を含んでいる。 【0072】 例えば図1及び図2に示されるようないくつかの実施形態では、前記プレート面はプレート(10)の湾曲した側であり、ここに後述するような平均の「角度」を有する、本明細書において「丸味を帯びた」角度と呼ぶ所定の曲率で互いに接続された第1の表面領域(11)及び第2の表面領域(12)を含む。存在する場合、後述するように第3の表面領域(13)が、平均を有する丸味を帯びた角度である所定の曲率で第2の表面領域に更に接続されてもよい。」 「【0092】 第1の表面領域(11)と第2の表面領域(12)とは所定の角度で接続、すなわち、所定の角度を有する縁部(例えば、図7に示される)を介して接続されるか、あるいは例えば他のすべての図面において示されるような平均の「角度」を有する湾曲領域/ 曲率によって接続される。例えば、第1及び第2の表面領域(12)の間の角度又は平均の「角度」は、100°~170°、又は少なくとも120°、又は少なくとも130°、かつ好ましくは160°未満、又は150°未満であってよい。 【0093】 プレート面は、第1の表面領域(11)について上記に定義した第1の運動無限表面(40)とほぼ平行な、又はいくつかの実施形態においては、前記第1の運動無限表面(40)と平行であるか、又は10°未満若しくは5°未満の平均角度をなす第3の表面領域を有してもよい。 【0094】 第3の表面領域(13)は、前記第1の運動無限表面(40)と近接又は場合により部分的に接触する。いずれにしても、プレート面の第3の表面領域(13)は、プレート面の前記第1の表面領域(11)よりも前記第1の運動無限表面(40)により近くなっている。 ・・・ 【0097】 上記に述べたように、第3の表面領域(13)は、前記粒子状材料(100)が前記リザーバ(50)内に確実に留まるように、前記リザーバ(50)の「フタ」として機能しうる。したがって、第3の表面領域(13)は、例えば、MD方向の(平均の)リザーバ(50)の寸法、及び/又は上記に述べたようなMD方向の2個の隣り合うリザーバ(50)の中心点間の距離の寸法の少なくとも4倍、又は少なくとも8倍、又は少なくとも12倍であってよい。」 「【0125】 いくつかの実施形態では、第1の運動無限表面(40)が回転し、第2の運動無限表面(110、200)が第1の運動無限表面(40)のほぼ下に例えば配置されることにより、粒子状材料(100)が、重力により転移点又は転移領域において前記第2の運動無限表面(110、200)に転移することができる。したがって転移点は、重力の力線に平行であるか、あるいは重力の力線と60°~-60°、又は30°~-30°の角度をなす位置でよい。」 「【図1】 [図:0001437921000001.jpg] 」 「【図5】 [図:0001437921000002.jpg] 」 (イ)引用文献3記載事項から把握できる事項 a 上記(ア)【0015】の「リザーバ(50)は、・・・(MD方向に垂直な)最大深さを有してよい」との記載、上記(ア)【0064】の「粒子状材料(100)をリザーバ(50)内に受け取り」との記載、上記(ア)【0055】の「リザーバ(50)は、立方体、直方体、円筒状、半球状、円錐状、又は他の任意の形状を含む任意の寸法及び形状を有してよい。第1の運動無限表面(40)は、粒子状材料(100)で充填することが可能な空隙体積を有するリザーバ(50)を含む」との記載を踏まえると、「リザーバ(50)」はその内部に粒子状材料(100)を充填する空隙堆積を有するので、上記(ア)【図1】及び【図5】記載の粒子状材料(100)が第1の運動無限表面(40)の外周の表面に存在するリザーバ(50)に充填されるまでの様子を併せて総合すると、「リザーバ(50)は、第1の運動無限表面(40)の外周の表面に、粒子状材料(100)を受け取って充填される空隙体積を有」することが把握できる。 b(a)上記(ア)【0045】の「フィーダー(30)の開口縁部は、第1の運動無限表面(40)の真上(0°)に配置」との記載、上記(ア)【0064】の「第1の運動無限表面(40)は、フィーダー(30)を通過して合流点又は合流領域において粒子状材料(100)をリザーバ(50)内に受け取り、次いで前記粒子状材料(100)を転移位置又は転移領域へと(「下流に」)搬送」するとの記載、及び、上記(ア)【0069】の「前記プレート(10)は、合流点/領域から下流に配置され、前記フィーダー(30)に隣接するとともに前記第1の運動無限表面(40)に隣接して設けられる」との記載から、「第1の運動無限表面(40)の真上の合流点/領域から回転方向の下流にわたって第1の運動無限表面(40)に隣接して配置されているプレート(10)」が把握できる。 (b)また、上記(ア)【0068】の「第1の運動無限表面に隣接するプレート(10)の面は、前記リザーバ(50)の「カバー」として機能することにより、前記リザーバ(50)内における粒子状材料(100)の保持を補助する、前記第1の運動無限表面(40)と近接し、かつこれとほぼ平行な第3の表面領域(13)を有する。これに関し、前記第3の表面領域(13)は、・・・前記転移点又はその付近まで前記リザーバ(50)内に前記粒子状材料を保持するために大きくてよい」との記載、及び、上記(ア)【0070】の「プレート(10)は、前記第1の運動無限表面(40)に隣接し、かつこれに(ほぼ)面する(対向する)前記プレート(10)の表面である、「プレート面」を有している。」との記載から、「プレート(10)のプレート面は、前記第1の運動無限表面(40)に対向しており、転移点又はその付近までリザーバ(50)のカバーとして機能してリザーバ(50)内における粒子状材料(100)の保持を補助」していることが把握できる。 (c)上記(a)及び(b)を総合すると、「第1の運動無限表面(40)の真上の合流点/領域から回転方向の下流にわたって配置されたプレート(10)の第1の運動無限表面(40)に対向するプレート面が、転移点又はその付近までリザーバ(50)のカバーとして機能してリザーバ(50)内における粒子状材料(100)の保持を補助」していることが把握できる。 (ウ)引用発明 上記(ア)の引用文献3記載事項及び上記(イ)の引用文献3記載事項から把握できる事項から、引用文献3には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されている。 なお、引用文献3記載事項の「粒子状材料フィーダー(30)」及び「フィーダー(30)」の表記を「フィーダー(30)」に揃えた。 [引用発明] 基材材料(110)によって支持又は囲まれた粒子状材料(100)を含む構造を製造するための装置(1)であって((ア)【請求項1】)、 フィーダー(30)と((ア)【請求項1】)、 所定の運動方向(MD)を有し、複数のリザーバ(50)を有する、前記フィーダー(30)に隣接している第1の運動無限表面(40)であって、前記第1の運動無限表面(40)及びそのリザーバ(50)が、前記フィーダー(30)から前記粒子状材料(100)を受け取り、これを直接的又は間接的に第2の運動無限表面(110、200)に転移するためのものである、第1の運動無限表面(40)と((ア)【請求項1】)、 前記フィーダー(30)に隣接するとともに前記第1の運動無限表面(40)に隣接して配置され、前記第1の運動無限表面(40)に隣接する第1のプレート面を有する3次元プレート(10)を((ア)【請求項1】)、 含む装置であって((ア)【請求項1】)、 フィーダー(30)の開口縁部は、第1の運動無限表面(40)の真上(0°)に配置し((ア)【0045】)、 第1の運動無限表面(40)は、シリンダー又はドラムのような特定の半径を有する回転装置であり((ア)【0051】)、 リザーバ(50)は、第1の運動無限表面(40)の外周の表面に、粒子状材料(100)を受け取って充填される空隙体積を有し((イ)a)、 第1の運動無限表面(40)は、フィーダー(30)を通過して合流点又は合流領域において粒子状材料(100)をリザーバ(50)内に受け取り、次いで前記粒子状材料(100)を転移位置又は転移領域へと下流に搬送し、ここで粒子状材料(100)が、前記第2の運動無限表面(110、200)へと直接、又はその方向に、前記第1の運動無限表面(40)を離れるように回転し((ア)【0064】)、 粒子状材料(100)が、重力により転移点又は転移領域において前記第2の運動無限表面(110、200)に転移し((ア)【0125】)、 第1の運動無限表面(40)の真上の合流点/領域から回転方向の下流にわたって配置されたプレート(10)の第1の運動無限表面(40)に対向するプレート面が、転移点又はその付近までリザーバ(50)のカバーとして機能してリザーバ(50)内における粒子状材料(100)の保持を補助しており((イ)b(c))、 粒子状(吸収性)材料を含む(吸収性)構造を高速においても製造するための((ア)【0006】)、 装置(1)((ア)【請求項1】)。 イ 引用文献5 (ア)引用文献5記載事項 本願の出願前の平成9年12月24日に発行された、特許第2693813号公報(以下「引用文献5」という。)には、次の記載がある。 a 「【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、機能性を有する吸水シートの製造方法に関するものである。 本発明の製造の対象である機能性を有する吸水シートは、重ね合わせた2枚のシート中に、吸水性材料を含ませて吸水作用をもたせるとともに、種々の機能材を添加したものであり、例えば生鮮食品の包装材、鮮魚、肉等のの包装材、紙おむつ、生理用ナプキン等に用いられ、生鮮食品の鮮度を保ったり、抗菌作用、防臭作用等を持たせたりするものである。 この2枚のシートは、一方を透水性、他方を防水性としたり、両方を透水性としたり、使用分野に応じて任意に選択することができる。」(第5欄14行ないし同欄27行) b 「実施例1 第1図を用いて説明する。同図において、21,22,23,24はそれぞれ基材1,2,6,7が巻き取られたロール、31,31はそれぞれ第1,第2の搬送ベルト、40は吸水性樹脂13、機能性粉末14及び結着剤15からなる混合粉末16の散布機構、100は加熱ロール、50は第1のカッター、60は折り込み機構、70はサイドシールロール、80はエンドシールロール、90は第2のカッターである。 ロール21から巻き戻された基材1は、完全には図示していない第1搬送ベルト31を含む第1の搬送機構により、水平にカッター50の位置まで搬送される。この搬送途上には混合粉末16の散布機構40が設けられている。この散布機構40は逆台形状の容器41を有している。この容器の下側には粉末が漏れないように溝付きローラ42により塞がれており、溝付きローラ42の回転により溝43内の粉末のみが外部に排出されるようになっている。44は溝上の余分の粉末を掻き取る爪であり、これにより排出される粉末の量が常に一定となるよう設定される。シート1m2あたりの吸水性樹脂の散布量としては、0.1~200gの範囲内が望ましく、特に1~50gの範囲内が望ましい。また、シート1m2あたりの機能性粉末の散布量としては、機能性を奏するのに充分な範囲であれば全く限定されない。 混合粉末16が散布された基材1上には、その上部から基材2が上記の第1の搬送速度と同速度で、基材1と同方向に重なっていくように供給されると共に加熱ロール100で挟着一体化され、積層体3の状態で第1の搬送ベルト上を搬送される。」(第11欄12行ないし同欄39行) c 「第7図は混合粉末の散布機構を示す図」(第14欄17行ないし同欄18行) d 「【第1図】 [図:0001437921000003.jpg] 」 e 「【第7図】 [図:0001437921000004.jpg] 」 (イ)引用文献5技術事項 上記(ア)の引用文献5記載事項から、引用文献5には、次の技術事項(以下「引用文献5技術事項」という。)が記載されている。 [引用文献5技術事項] 吸水性樹脂13、機能性粉末14及び結着剤15からなる混合粉末16の散布機構40であって((ア)b)、 逆台形状の容器41を有し、この容器の下側には混合粉末16が漏れないように溝付きローラ42により塞がれており、溝付きローラ42の回転により溝43内の混合粉末16のみが外部に排出されるようになっている((ア)b)、 機能性を有する吸水シートの製造方法に用いられる散布機構40((ア)a、b)。 ウ 引用文献6 (ア)引用文献6記載事項 本願の出願前の1991年12月17日に発行された、米国特許第5072687号明細書(以下「引用文献6」という。)には、次の記載がある a 「BACKGROUND OF THE INVENTION 1. Field of the Invention. This invention relates to the field of absorbent products, especially for use by persons with incontinence. Specifically, the invention is concerned with diapers or underpants type products, as well as absorbent pads and the like, which are highly absorptive due to the inclusion of a super absorbent polymer in an embossed target area.」(第1欄9行ないし同欄17行) (当審訳:発明が解決しようとする課題 1. 発明の分野 本発明は、特に失禁者が使用するための吸収性製品の分野に関する。具体的には、本発明は、エンボス加工された標的領域に超吸収性ポリマーを含むために吸収性が高い、おむつ又はパンツ型製品、並びに吸収性パッドなどに関する。) b 「Referring now to FIG.21, apparatus for depositing superabsorbent polymer in pre-selected, differing concentrations is indicated generally at 184. A continuous layer of fluff 186 is supported on a conveyor (not visible) on which it is advanced at a substantially constant rate from left to right, as indicated by an arrow. A superabsorbent polymer powder hopper 188 is supported above the conveyor and the fluff layer 186. Dosing means comprising a dosing cylinder 190 and pair of end plates 192 (one is visible in FIG.21) are positioned at the bottom of the hopper 188 and a portion of the dosing means extends upwardly into the hopper as shown more clearly in FIGS.23 and 24. The dosing cylinder 190 and the end plates 192 are concentrically mounted about a shaft 194 which is rotated by drive means, indicated generally at 196, at a substantially constant rate of speed relative to the rate at which the fluff layer 186 is conveyed from left to right.」(第17欄1行ないし同欄18行) (当審訳:図21を参照すると、予め選択された異なる濃度で超吸収性ポリマーを堆積させるための装置が全体的に184で示されている。連続した柔らかい生地の層186は、コンベア(図示せず)上に支持されており、このコンベア上を、矢印で示すように、実質的に一定の速度で左から右に前進する。超吸収性ポリマー粉末ホッパ188は、コンベヤ及び柔らかい生地の層186の上方に支持されている。投与シリンダ190と一対の端板192(一方は図21に示されている)とを備えた投与手段は、ホッパ188の底部に配置されており、投与手段の一部は、図23及び図24により明確に示されているように、ホッパ内に上方に延びている。投与シリンダ190及び端板192は、全体を196で示す駆動手段によって柔らかい生地の層186が左から右に搬送される速度に対して実質的に一定の速度で回転するシャフト194の周りに同心状に取り付けられている。) c 「Referring now to FIG.23, an upper, minor portion of the dosing cylinder 190 is positioned within the hopper 188 and a lower, major portion of the cylinder is outside of the hopper 188. The bottom of the hopper 188 is covered in part by a plate 208 which is secured by fasteners 210 to a flange 212 provided at the bottom of the hopper 188. A rear dosing cylinder seal 214 is secured to the plate 208 by fasteners 216.Preferably, the seal 214 is composed of a material which exhibits low wear and high resilience. Felt and brass are two good candidate materials for the seal 214. An edge of the seal 214 engages an outer, discontinuous cylindrical surface 218 of the dosing cylinder 190 in dynamic sealing relationship to prevent superabsorbent polymer powder from passing out of the hopper between the plate 208 and the cylindrical surface 218 adjacent to the seal 214. Opposite the seal 214, a doctor blade 220 is adjustably mounted on supports 222 which, in turn are secured to the plate 208. Threaded adjusters 224 allow for adjustment of the doctor blade position towards and away from the outer cylindrical surface 218 of the dosing cylinder 190. It is preferred to have a portion of the doctor blade 220 positioned immediately adjacent to the outer cylindrical surface 218 of the dosing cylinder 190 and spaced slightly therefrom so that powder can be dispensed from the hopper 188 between the doctor blade 220 and the dosing cylinder 190. A face 225 of the doctor blade 220 is angled and is oriented so that it extends downwardly and away from the outer cylindrical surface so that, as suggested by the arrow extending from the doctor blade 220, polymer powder is directed downwardly and away from the dosing cylinder 190 and onto the fluff 186.」(第17欄58行ないし第18欄22行) (当審訳:ここで図23を参照すると、投与シリンダ190の上側の小部分はホッパ188内に配置され、シリンダの下側の大部分はホッパ188の外側にある。ホッパ188の底部は、プレート208によって部分的に覆われており、このプレートは、締結具210によって、ホッパ188の底部に設けられたフランジ212に固定されている。後部投与シリンダシール214は、締結具216によってプレート208に固定されている。好ましくは、シール214は、低摩耗および高弾性を呈する材料から成る。フェルトおよび黄銅は、シール214のための2つの良好な候補材料である。シール214の縁部は、動的シール関係で投与シリンダ190の外側の不連続な円筒形表面218と係合して、高吸収性ポリマー粉末がプレート208とシール214に隣接する円筒形表面218との間でホッパから出るのを防止する。シール214の反対側では、ドクターブレード220が支持体222に調節可能に取り付けられており、支持体は、プレート208に固定されている。ねじ付きアジャスタ224は、投与シリンダ190の外側円筒形表面218に向かって、かつそこからわずかに離間して、ドクターブレード220の一部を位置付けることを可能にし、その結果、粉末は、ホッパ188から、ドクターブレード220と投与シリンダ190との間に分配されることができる。図24に示されるように、ドクターブレード220の面225は、角度を付けられ、外側円筒形表面218から離れて下方に延在するように配向され、その結果、ドクターブレード220から延在する矢印によって示唆されるように、ポリマー粉末は、下方に、投与シリンダ190から離れて柔らかい生地186上に指向される。) d 「 [図:0001437921000005.jpg] 」(図21) e 「 [図:0001437921000006.jpg] 」(図23) (イ)引用文献6技術事項 上記(ア)の引用文献6記載事項から、引用文献6には、次の技術事項(以下「引用文献6技術事項」という。)が記載されている。 [引用文献6技術事項] 超吸収性ポリマーを含むために吸収性が高い吸収性製品の技術分野に関し((ア)a)、 投与シリンダ190が一定の速度で回転するシャフト194の周りに同心状に取り付けられており((ア)b)、 超吸収性ポリマー粉末は、ホッパ188から、ドクターブレード220と投与シリンダ190との間に分配されて、下方に、投与シリンダ190から離れて柔らかい生地186上に指向される((ア)c)、 超吸収性ポリマーを堆積させるための装置184((ア)b)。 エ 周知技術1 引用文献5技術事項の「散布機構40」が排出する「吸水性樹脂13」及び「容器41」と引用文献6技術事項の「超吸収性ポリマー」及び「ホッパ188」は、各々「吸収性樹脂」及び「容器」といえる。また、引用発明5技術事項の「溝付きローラ42」及び引用文献5技術事項の「投与シリンダ190」は、「ローラ」及び「シリンダ」は一般に「円筒」を意味することから(この解釈は、上記イ(ア)e及び上記ウ(ア)c、dの図面とも矛盾しない。)、ともに「円筒状の部材」である。 以上を踏まえると、引用文献5技術事項及び引用文献6技術事項から、以下の技術が本願の出願前に周知の技術(以下「周知技術1」という。)であったと認められる。 [周知技術1] 容器内の吸収性樹脂を含む粉末を円筒状の部材の回転により散布する装置。 オ 周知技術2 上記エを踏まえると、引用文献6技術事項から、以下の技術が本願の出願前に周知の技術(以下「周知技術2」という。)であったと認められる。 [周知技術2] 円筒状の部材が一定の速度で回転するシャフトの周りに同心状に取り付けられた、容器内の吸収性樹脂を含む粉末を円筒状の部材の回転により散布する装置。 (3)対比・判断 ア 対比 (ア)本件補正発明と引用発明を対比する。 a(a)引用発明は、「粒子状(吸収性)材料を含む(吸収性)構造を高速においても製造するための」発明であることから、「第2の運動無限表面(110、200)」に転移される「粒子状材料(100)」は、「粒子状(吸収性)材料」といえるので、本件補正発明の「粒状の吸収材」に相当する。 (b)引用発明の[装置(1)」において、「粒子状材料(100)」を「第2の運動無限表面(110、200)」に転移させることは、「粒子状材料(100)」を「転移」させることによって「第2の運動無限表面(110、200)」に「供給」しているといえるので、本件補正発明と引用発明は「吸収材供給装置」である点で一致する。 b 引用発明の「装置(1)」に含まれる「第1の運動無限表面(40)」は、「シリンダー又はドラムのような特定の半径を有する回転装置」なので、「第1の運動無限表面(40)」の「シリンダー又はドラム」のような形状における外周の表面は、「シリンダー又はドラムのような特定の半径を有する回転装置」の外周面といえる。また、引用発明の「第1の運動無限表面(40)」は「シリンダー又はドラムのような特定の半径を有する」形状の装置なので「ローラ」といえる。 そうすると、本件補正発明と引用発明は、「外周面を有するローラ」を備える点で一致する。 c(a)引用発明の「フィーダー(30)の開口縁部」は、「第1の運動無限表面(40)の真上(0°)に配置」されている。 (b)引用発明の「プレート(10)のプレート面」は、「第1の運動無限表面(40)に対向」する面であって「転移点又はその付近までリザーバ(50)のカバーとして機能してリザーバ(50)内における粒子状材料(100)の保持を補助」するものである。 (c)引用発明の「第1の運動無限表面(40)」が「回転装置」であることを考慮すると、上記(a)及び(b)から、引用発明の「プレート(10)」は、「第1の運動無限表面(40)」の真上からみて下流方向、すなわち、回転する方向側に位置している。 (d)上記(a)ないし(c)を踏まえると、引用発明の「プレート(10)」は、「第1の運動無限表面(40)」の「真上」から「下流に配置され」て、「第1の運動無限表面(40)」が有している「リザーバ(50)のカバーとして機能」することにより「リザーバ(50)内における粒子状材料(100)の保持を補助」するものである。すると、引用発明の「プレート(10)」は、「第1の運動無限表面(40)」の上部の少なくとも一部を、外周の表面に沿って覆うように設けられた部材といえる。 (e)上記(d)を踏まえると、本件補正発明の「被覆部材」と引用発明の「プレート(10)」は、「前記ローラの上方からみて回転する方向側に位置し、前記外周面の周方向に沿って前記外周面の上部の少なくとも一部を覆うように設けられる被覆部材」である点で共通する。 d 引用発明の「装置(1)」は、「第1の運動無限表面(40)」及び「プレート(10)」を含むので、上記aないしcを踏まえると、本件補正発明と引用発明は、「ローラ」と「被覆部材」を備えた「吸収材供給装置」である点で一致する。 e(a)引用発明の「リザーバ(50)」は、「第1の運動無限表面(40)の外周の表面に、粒子状材料(100)を受け取って充填される空隙体積」を有しており、この「空隙体積」で表現される空間は「凹部」といえる。 (b)引用発明の「第1の運動無限表面(40)」は、「フィーダー(30)」を通過して「合流点又は合流領域において粒子状材料(100)をリザーバ(50)内に受け取る」のであるから、引用発明の「フィーダー(30)」は本件補正発明の「供給源」に相当する。 (c)そうすると、本件補正発明の「ローラ」と引用発明の「第1の運動無限表面(40)」は、「前記外周面に供給源から供給された粒状の吸収材が入ることが可能な凹部を有」する点で一致する。 f(a)引用発明では、「粒子状材料(100)が、重力により転移点又は転移領域において前記第2の運動無限表面(110、200)に転移」する。 (b)引用発明は、「第1の運動無限表面(40)に隣接するプレート(10)の面」が「前記リザーバ(50)のカバーとして機能」して「前記リザーバ(50)内における粒子状材料(100)の保持を補助」するのであるから、上記(a)の「吸収性材料(100)」が「リザーバ(50)」内にもはや保持されることなく「第2の運動無限表面(110、200)」に転移する「転移点又は転移領域」が、「第1の運動無限表面(40)」の外周の面において、「プレート(10)の面」が隣接していない領域に位置していることが理解できる。 (c)そして、引用発明において、「第1の運動無限表面(40)」の回転に伴って、「リザーバ(50)内における粒子状材料(100)」が「転移点又は転移領域」に移動していることが理解できる。 (d)したがって、本件補正発明と引用発明は、「吸収材」が「前記ローラが回転して前記被覆部材が設けられていない場所まで前記凹部が移動すると、前記吸収材は自重により落下する」ものである点で共通する。 (イ)そうすると、本件補正発明と引用発明は、 [一致点] 「外周面を有するローラと、 前記ローラの上方からみて回転する方向側に位置し、前記外周面の周方向に沿って前記外周面の上部の少なくとも一部を覆うように設けられる被覆部材と、 を備え、 前記外周面に供給源から供給された粒状の吸収材が入ることが可能な凹部を有し、 前記ローラが回転して前記被覆部材が設けられていない場所まで前記凹部が移動すると、前記吸収材は自重により落下する、 吸収材供給装置。」 である点で一致し、次の点で一応相違する。 [一応の相違点1] 本件補正発明の「吸収材供給装置」は、「前記ローラの軸方向に沿うように前記ローラに固定される回転軸」を備えて、「被覆材」が「前記ローラの上方からみて前記回転軸が回転する方向側に位置」するものであるが、引用発明は「回転軸」について特定されていない点。 [一応の相違点2] 「ローラが回転」する際に、本件補正発明の「吸収材供給装置」は、「前記凹部内を吸引すること」がないが、引用発明には、本件補正発明の「凹部内」にあたる「リザーバ(50)内部を吸引すること」がないことが特定されていない点。 イ 判断 (ア)一応の相違点1 引用発明の「装置(1)」における「第1の運動無限表面(40)」は、「シリンダー又はドラムのような特定の半径を有する回転装置」である。そして、周知技術2のように「円筒状の部材が一定の速度で回転するシャフトの周りに同心状に取り付けられた、容器内の吸収性樹脂を含む粉末を円筒状の部材の回転により散布する装置」が周知の技術であったことからすると、引用発明の「第1の運動無限表面(40)」がその「同心状」の中心にシャフト、すなわち、「第1の運動無限表面(40)」に対してその軸方向に沿うように固定された「回転軸」として備えられていることは当業者に自明であるから、上記相違点1は実質的な相違点ではない。 仮にこの点が実質的な相違点であったとしても、「回転装置」である「第1の運動無限表面(40)」の軸方向に沿うように固定された回転軸を設けることは、周知技術2に基づいて当業者が適宜なし得たものである。 (イ)一応の相違点2 a 引用発明の「装置(1)」は、「リザーバ(50)」内を「吸引」することが必須の構成とされていないから、一応の相違点2は実質的な相違点ではない。 b 引用発明の「装置(1)」が「リザーバ(50)」内を「吸引」することが必須の構成とされていないことは、以下のことから裏付けられる。 (a)引用文献3の請求項1に、「リザーバ(50)」内を「吸引」することが特定されていないから、引用文献3に記載された発明は、「リザーバ(50)」内を吸引することを必須の構成とすることを前提とした発明ではない。 (b)上記(2)ア(ア)【0065】に、「粒子状材料(100)をリザーバ(50)内に保持する1つの可能性として、例えばドラムである第1の運動無限表面(40)の内側に、リザーバ(50)の(底)の吸引孔と組み合わせて真空(60)を作用させることによって、粒子状材料に真空吸引を作用させることができる。」と記載されていることから、「リザーバ(50)の(底)の吸引孔と組み合わせて真空(60)を作用させること」は、「1つの可能性として、例えば・・・粒子状材料に真空吸引を作用させることができる」としたものであるから、「吸引」は任意に付加する構成であることが理解できる。 (c)上記周知技術1のように「容器内の吸収性樹脂を含む粉末を円筒状の部材の回転により散布する装置」は、本願の出願前に周知の技術であった。この周知技術1における「円筒状の部材」は内部に吸引する機構を設けることを前提としていないことは明らかである。そうすると、上記(a)及び(b)において、引用発明が「リザーバ(50)」内を吸引することを必須としていない、すなわち、「リザーバ(50)」内を吸引しない発明であることは、当業者に明らかである。 c 仮にこの点が実質的な相違点であったとしても、「凹部内を吸引すること」なく「ローラを回転」することは、周知技術1に基づいて当業者が適宜なし得たものである。 (4)審判請求人の審判請求書における主張について ア 審判請求人は、令和7年1月7日に提出した審判請求書の「3-4」において、概略以下のとおり主張している。なお、審判請求書における「引用文献1」は、拒絶の理由として引用された「引用文献3」であるので、以下の主張で読み替えた。 (ア)主張1 引用文献3では、3次元プレートが設けられていない場所までリザーバ50が到達しても矢印60、61で示される真空吸引によって粒子状材料が落下するのが阻止されている(段落0065、図1)。このため、引用文献1には、「前記被覆部材が設けられていない場所まで前記凹部が移動すると、前記吸収材は自重により落下する、」に相当する事項が開示も示唆もされていない。 (イ)主張2 引用文献3においては、矢印60、61で示される真空吸引をシリンダー又はドラムに設けるのが必須の構成であり、この真空吸引を設けずに装置を構成することについては何ら開示も示唆もされていない。 イ 以下、上記主張について検討する。 (ア)主張1 上記(2)ア(ア)【0125】に、「粒子状材料(100)が、重力により転移点又は転移領域において前記第2の運動無限表面(110、200)に転移する」事が記載されており、転移点又は転移領域は「プレート(10)の面」が「第1の運動無限表面(40)」に隣接していない領域であることは、上記(3)ア(ア)fで検討したとおりであるから、審判請求人による主張1の点では本件補正発明と引用発明は相違しない。 (イ)主張2 引用発明の「装置(1)」において「リザーバ(50)」内を「吸引」することが必須の構成とされていないからこの点で本件補正発明と引用発明が相違しないことは、上記(3)イ(イ)bで検討したとおりであり、仮に、この点が相違点であったとしても、周知技術1に基づいて当業者が適宜なし得た程度の事項であることも、上記(3)イ(イ)cで検討したとおりである。 (ウ)よって、審判請求人の審判請求書における主張1及び主張2はいずれも採用できない。 (5)小括 上記(3)及び(4)で検討したとおり、本件補正発明は、特許法第29条第1項第3号に該当するので特許を受けることができず、また、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 したがって、本件補正発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができた発明ではない。 3 補正の却下の決定のむすび 上記2のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 第3 本願発明について 1 本願発明 本件補正は、上記第2のとおり却下されたので、本願の請求項に係る発明は、令和6年9月9日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし6に記載された事項により特定されるものであるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、その請求項1に記載された事項により特定される、上記第2[理由]1(1)の請求項1に記載のとおりのものである。 2 原査定における拒絶の理由 原査定の理由とされた、令和6年7月5日付け拒絶理由通知書に記載した理由の概要は、以下の理由を含む。 1.(新規性)この出願の請求項1に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。 2.(進歩性)この出願の請求項1に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 記 引用文献3:特表2013-512047号公報 3 引用文献 原査定の拒絶の理由において引用された引用文献3記載事項は、上記第2の[理由]2(2)ア(ア)に記載したとおりである。 4 対比・判断 本願発明は、上記第2の[理由]2で検討した本件補正発明の「ローラ」が回転する際に、「前記凹部内を吸引することなく」回転するとの限定事項を削除したものである。そして、本願発明と引用発明を対比すると、上記第2の[理由]2(3)ア(イ)の[一応の相違点1]で一応相違する。 そうすると、本願発明の発明特定事項をすべて含み、さらに他の事項を付加したものに相当する本件補正発明が、上記第2の[理由]2(3)イにおいて検討したとおり、引用発明と同一であるか、少なくとも引用発明、周知技術1及び周知技術2に基づいて、当業者が容易に発明することができたものであるから、本願発明も、引用発明1と同一であるか、少なくとも引用発明及び周知技術2に基づいて、当業者が容易に発明することができたものである。 5 令和6年9月9日に提出された意見書における審判請求人の主張について 審判請求人は、令和6年9月9日に意見書を提出して、同意見書の「3.」において、概略次のとおり主張している。 (1)主張 本願請求項1に係る発明は、「前記被覆部材が設けられていない場所まで前記凹部が移動すると、前記吸収材は自重により落下する、」の特徴を備えています。本願請求項1に係る発明によれば、被覆部材によって覆われる部分を通過した凹部から粒状の吸収材を自重により落下させることで、吸収材を供給することができます。 これに対し、引用文献1~4には上記の特徴が開示も示唆もされていません。 (2)上記(1)の主張する点、すなわち、前記被覆部材が設けられていない場所まで前記凹部が移動すると、前記吸収材は自重により落下する点が、引用発明が備える構成であることは、上記第2の[理由]2(3)ア(ア)f、上記第2の[理由]2(4)イ(ア)で検討したとおりである。 したがって、審判請求人の上記(1)の主張は採用できない。 第4 むすび 上記第3のとおり、本願の請求項1に係る発明は、特許法第29条第1項第3号に該当するので特許を受けることができず、また、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 したがって、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2025-000154

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