特許異議申立
2022-701013
回転電機の固定子の製造方法
- 審判番号
- 2022-701013
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 特願2018-159905
- 登録番号
- 7092617
- 請求日
- 2022年10月12日
- 審決日
- 2023年09月28日
- 公報発行日
- 2023年12月28日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【権利者】日立Astemo株式会社
- 【権利者代理人】弁理士法人サンネクスト国際特許事務所
- 【異議申立人】橋部 望
- 審判長/審判官
- 審判長 磯貝 香苗
- 審判官 中村 和正
- 審判官 植前 充司
- 分類
- P1651.111-YAA(C08J) / P1651.121-YAA(C08J)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第1項第3号、特許法第29条第2項、特許法第120条の5第5項、特許法第120条の5第2項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第7092617号発明「回転電機の固定子の製造方法」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。
結論
結 論
特許第7092617号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1について訂正することを認める。
特許第7092617号の請求項1に係る特許を維持する。
理由
理 由
第1 手続の経緯
特許第7092617号(以下、「本件特許」という。)についての出願は、平成30年8月29日を出願日とする特許出願であって、令和4年6月20日にその特許権の設定登録(請求項の数1)がされ、同年同月28日に特許掲載公報が発行された。
その後、その特許に対し、令和4年10月12日に特許異議申立人 橋部 望(以下、「特許異議申立人」という。)より特許異議の申立て(対象となる請求項:請求項1)がされ、令和5年3月16日付けで取消理由が通知され、同年5月22日に特許権者 日立Astemo株式会社(以下、「特許権者」という。)より訂正の請求(以下、「本件訂正請求」という。)がなされるとともに意見書の提出がされ、同年同月26日付けで特許法第120条の5第5項に基づく訂正請求があった旨の通知を行ったところ、同年6月28日に特許異議申立人より意見書が提出されたものである。
第2 訂正の適否についての判断
1 請求の趣旨
本件訂正請求の趣旨は、「特許第7092617号の特許請求の範囲を、本訂正請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを求める。」というものである。
2 訂正の内容
本件訂正請求による訂正の内容は、以下のとおりである。(下線は、訂正箇所について合議体が付したものである。)
・訂正事項
特許請求の範囲の請求項1の「エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂またはビニルエステル樹脂である熱硬化性の樹脂母材と、マイクロカプセル型発泡剤と、当該マイクロカプセル型発泡剤よりも硬さが低いフィラーとを含む樹脂組成物が塗布されたスロットライナーを、固定子鉄心の内周部に形成された複数のスロットにそれぞれ挿入し、前記スロットに挿入された前記スロットライナー内に固定子コイルを挿入し、」を、「エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂またはビニルエステル樹脂である熱硬化性の樹脂母材と、マイクロカプセル型発泡剤と、当該マイクロカプセル型発泡剤よりも硬さが低いフィラーとを含む樹脂組成物(当該マイクロカプセル型発泡剤よりも硬さが高いフィラーを併用したものを除く)が塗布されたスロットライナーを、固定子鉄心の内周部に形成された複数のスロットにそれぞれ挿入し、前記スロットに挿入された前記スロットライナー内に固定子コイルを挿入し、」に訂正する。
3 訂正の目的の適否、新規事項の有無、及び、特許請求の範囲の拡張・変更の存否
訂正事項に係る請求項1の訂正は、「(当該マイクロカプセル型発泡剤よりも硬さが高いフィラーを併用したものを除く)」というものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
そして、訂正事項に係る請求項1の訂正が、願書に添付した明細書又は特許請求の範囲に記載した事項の範囲内においてするものであって、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことも明らかである。
4 訂正についてのまとめ
以上のとおりであるから、本件訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号及び第4号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。
したがって、特許請求の範囲を、訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1について訂正することを認める。
第3 本件特許発明
上記第2のとおり、訂正後の請求項1について訂正することを認めるので、本件特許の請求項1に係る発明(以下、「本件特許発明」という。)は、令和5年5月22日に提出された訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲の請求項1に記載された次の事項により特定されるとおりのものである。
「エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂またはビニルエステル樹脂である熱硬化性の樹脂母材と、マイクロカプセル型発泡剤と、当該マイクロカプセル型発泡剤よりも硬さが低いフィラーとを含む樹脂組成物(当該マイクロカプセル型発泡剤よりも硬さが高いフィラーを併用したものを除く)が塗布されたスロットライナーを、固定子鉄心の内周部に形成された複数のスロットにそれぞれ挿入し、
前記スロットに挿入された前記スロットライナー内に固定子コイルを挿入し、
前記固定子コイルを誘導加熱および/または通電加熱することで前記樹脂母材を加熱して硬化させることにより、前記固定子コイルを前記スロット内に固定する回転電機の固定子の製造方法。」
第4 特許異議申立理由の概要
特許異議申立人が申し立てた請求項1に係る特許に対する特許異議申立理由の要旨(1ないし2)は、次のとおりである。
1 申立理由1(新規性)
本件特許の請求項1に係る発明は、本件特許の出願前に日本国内又は外国において、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の甲第1号証に記載された発明であり、特許法第29条第1項第3号に該当し特許を受けることができないものであるから、その特許は、同法第113条第2号に該当し、取り消すべきものである。
2 申立理由2(進歩性)
本件特許の請求項1に係る発明は、本件特許の出願前に日本国内又は外国において、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の甲第1号証に記載された発明に基いて、本件特許の出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであるから、その発明に係る特許は、同法第113条第2号に該当し、取り消すべきものである。
3 証拠方法
・甲第1号証:国際公開第2016/163514号
また、特許異議申立人は、令和5年6月28日提出の意見書に添付して、次の甲第2号証ないし甲第5号証を提出している。
・甲第2号証:株式会社クレハのWebページ「クレハマイクロスフェアー」
・甲第3号証:松本油脂製薬株式会社のWebページ「マツモトマイクロスフェアー」
・甲第4号証:特許第4826729号公報
・甲第5号証:特許第5981089号公報
なお、証拠の表記については、特許異議申立書及び上記意見書における記載にしたがった。
第5 令和5年3月16日付け取消理由通知で特許権者に通知した取消理由の概要
請求項1に係る特許に対して、当審が令和5年3月16日付け取消理由通知で特許権者に通知した取消理由の要旨は次のとおりである。なお、取消理由には、申立理由1及び2が包含される。
1 取消理由1(新規性) 本件特許の請求項1に係る発明は、本件特許の出願前に日本国内又は外国において、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった甲第1号証に記載された発明であり、特許法第29条第1項第3号に該当し特許を受けることができないものであるから、その特許は、同法第113条第2号に該当し、取り消すべきものである。
2 取消理由2(進歩性) 本件特許の請求項1に係る発明は、本件特許の出願前に日本国内又は外国において、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった甲第1号証に記載された発明に基いて、本件特許の出願前に当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであるから、その発明に係る特許は、同法第113条第2号に該当し、取り消すべきものである。
第6 当審の判断
以下のとおり、当審は、取消理由1及び2は何れもその理由がないものと判断する。
1 証拠の記載事項等
(1) 甲第1号証の記載事項
甲第1号証には、「接着シート」に関し、次の記載がある。
「[0001] 本発明は、エポキシ樹脂や感温性発泡剤を含む膨張性接着剤層を有する接着シートに関する。本発明の接着シートは、例えばモータージェネレーターにおけるステーターとコイルの様な2つ部材の間に使用し、加熱することにより膨張、発泡、硬化し、その隙間に充填され部材同士を接着する用途に有用である。」
「[0002] エポキシ樹脂接着剤は、優れた耐熱性及び強固な接着性を有するので、部材接着や構造接着等に幅広く使用されている。
[0003] 例えば、近年急速に普及して来た電気自動車やハイブリッド自動車のモーターにおいて、エナメル線を巻き束ねたコイルはエポキシ樹脂によりステーターコアに固定されている。従来の方法では、絶縁紙を導体コイルとステーターコアの間に挿入し、液状エポキシ樹脂接着剤を導体コイルとステーターコアの間のすき間(クリアランス)に注入し、加熱して接着剤を硬化させることにより固定する。ただし、導体コイルとステーターコアのクリアランスが非常に狭く接着剤が入りにくいので空隙ができてしまったり、そうならないためにクリアランスを拡げた場合には接着剤の熱放散性が低いためにモーターの熱放散性が低下して性能が低下したり、完全に埋めるためには大量の接着剤が必要になる。また、過剰な接着剤をステーターコアから取り除く作業が必要となる。さらに、液状接着剤は一般に塗布量や塗布箇所の正確な制御が困難である。その上、エポキシ樹脂等の加熱硬化性接着剤は、加熱により粘度が低下し液垂れし易く、被着体や作業周辺を汚染するおそれがあり、囲いや壁等の治具を用いて接着部以外への液垂れを防ぐ必要がある。このように、液状エポキシ樹脂接着剤には使用時の作業性に問題が多い。
[0004] そこで液状エポキシ樹脂接着剤に代えて、発泡性のエポキシ樹脂接着剤層を有する接着シートを使用することが提案されている(特許文献1~4)。しかし、自動車のモーターの製造に使用される接着シートに要求される特性は作業性以外に多岐にわたる。例えば、接着剤層の発泡硬化工程においては、接着剤が適度な粘性を保ちつつ、短時間で均一に発泡硬化することが好ましい。具体的には、180℃で30分程度、好ましくは10分程度で発泡硬化することが求められる。また、発泡硬化した接着シートは、接着剤層が脱落することないような柔軟性や基材への密着性が必要となる。また、室温だけでなく、高温雰囲気下、具体的には150℃、好ましくは200℃で500時間以上加熱しても接着強度が低下しないような耐熱性と、潤滑オイルに浸漬しても接着強度が低下しないような耐油性が求められる。また、導線が束になったコイル等の被着体の凹凸を埋めるように充填されなければならない。モーターの温度上昇による性能低下を抑制するために、熱放散性及び熱伝導性に優れることも必要になる。さらに、導体コイルとステーターの間の狭いクリアランスに接着シートを高速挿入できるように、形状保持性や基材のコシが求められ、ステーターと被覆導線の絶縁信頼性を確保するための絶縁性が必要となる。ごみ発生といった環境的配慮から、剥離紙を使用しないことが求められる場合もある。
[0005] 特許文献1では、接着シートをステーターのコイルをステーターコアに確実に固定させることを目的としており、速硬化性や耐熱性(例えば高温下での接着強度低下の抑制)については検討されていない。特許文献2及び3では、接着シートの中間層が発泡層で、その外側に発泡しない接着剤層を有するので、凹凸被着体への充填性や熱伝導性が劣り、また速硬化性や耐熱性(例えば高温下での接着強度低下の抑制)については検討されていない。特許文献4では、接着性や作業性の向上を主な目的としており、速硬化性や耐熱性(高温下での接着強度の低下抑制)については検討されていない。」
「[0007] 本発明の目的は、特に速硬化性、耐熱性、接着性等の特性をバランス良く有し、且つ十分な充填性に起因して熱伝導性等の諸特性にも優れる接着シートを提供することにある。」
「[0008] 本発明は、多官能エポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂と、硬化剤としてのフェノール樹脂と、硬化触媒としてのイミダゾール系化合物と、感温性発泡剤とを含有してなる膨張性接着剤層を有する接着シートである。」
「[0009] 本発明の接着シートは、膨張性接着剤層が短時間で発泡硬化するにも拘わらず高い柔軟性を有し、しかも例えば自動車のモーターの製造に使用される接着シートに要求される各特性にも優れている。すなわち本発明によれば、特に速硬化性、耐熱性、接着性等の特性をバランス良く有し、且つ十分な充填性に起因して熱伝導性等の諸特性にも優れる接着シートを提供することにある。」
「[0011] 図1~7は、本発明の接着シートの一実施形態を示す模式的断面図である。図1に示す実施形態において、単層の基材1の両面には膨張性接着剤層2が設けられており、膨張性接着剤層2は耐熱性フィラーを適量含んでいる。また、必要に応じて片方の膨張性接着剤層2の表面には離型剤層3が設けられている場合がある。
[0012] 図2に示す実施形態において、基材1は、貼り合わせ用接着剤層5を介して2枚の樹脂フィルム4が積層された構造を有する積層体からなる。貼り合わせ用接着剤層5は耐熱性フィラーを適量含んでいる。そして、基材1の両面には膨張性接着剤層2が設けられており、膨張性接着剤層2は耐熱性フィラーを適量含んでいる。また、必要に応じて片方の膨張性接着剤層2の表面には離型剤層3が設けられている場合がある。」
「[0021] 基材1は、図1及び6に示すように一の部材から成る単層基材であっても良いし、図2~4に示すように貼り合わせ用接着剤によって一の部材と他の部材を貼り合わせた積層構造を有する積層体からなる基材であっても良いし、図5に示すように部材の片面又は両面に機能性接着剤層を有する積層体からなる基材であっても良い。基材1は柔軟性を有していても良いし、あるいは反発性を有していても良く、その性状は用途によって適宜選択される。接着シートの強さ(こわさ)や形状保持性が要求される用途においては、基材1は、図2~4に示すように貼り合わせ用接着剤によって一の部材と他の部材を貼り合わせた積層構造を有する積層体からなる基材、及び、図5に示すように部材の片面又は両面に機能性接着剤層を有する積層体からなる基材が好ましく、その部材は、樹脂フィルム4、不織布6及び紙7からなる群より選ばれる一種以上の部材であることがより好ましい。さらに具体的には、図2~4に示すように、貼り合わせ用接着剤によって、樹脂フィルム4と不織布6、又は樹脂フィルム4と紙7、又は樹脂フィルム4と樹脂フィルム4を貼り合わせた積層構造を有する積層体からなる基材1がより好ましい。これらの好適な実施形態は、例えばモーターのスロットの製造等の用途において非常に好適である。このような用途では、接着シートをスロットのような狭い隙間に高速で安定して挿入する必要があるので、強さ(こわさ)が高く且つ折り曲げ後の形状保持性に優れた基材が求められるからである。
[0022] 樹脂フィルム4の具体例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート(PEN)、芳香族ポリエステル等のポリエステル系樹脂;ポリカーボネート;ポリアリレート;ポリウレタン;ポリアミド、ポリエーテルアミド等のポリアミド系樹脂;ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド等のポリイミド系樹脂;ポリスルホン、ポリエーテルスルホン等のポリスルホン系樹脂;ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン等のポリエーテルケトン系樹脂;ポリフェニレンスルフィド(PPS);変性ポリフェニレンオキシド;が挙げられる。2種以上の樹脂フィルム4を併用しても良い。中でも、耐熱性、絶縁性及びコストのバランスの点から、ポリエチレンナフタレート(PEN)が好ましい。」
「[0027] 貼り合わせ用接着剤層5及び機能性接着剤層8を構成する接着剤は、耐熱性や熱伝導性の点から、耐熱性フィラーを含むことが好ましい。耐熱性フィラーの種類は特に限定されないが、例えば、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、酸化ケイ素、タルク(珪酸マグネシウム)等の無機フィラーが挙げられる。2種以上の耐熱性フィラーを併用しても良い。耐熱性フィラーの含有量は、接着剤中の樹脂成分100質量部に対し、好ましくは10~300質量部、より好ましくは50~150質量部である。」
「[0031] [膨張性接着剤層2]
本発明における膨張性接着剤層2は、多官能エポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂と、硬化剤としてのフェノール樹脂と、硬化触媒としてのイミダゾール系化合物と、感温性発泡剤とを含有する。」
「[0039] 膨張性接着剤層2に用いる感温性発泡剤としては、例えば、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、亜硝酸アンモニウム、水素化ホウ素アンモニウム、アジド類等の無機系発泡剤;トリクロロモノフルオロメタン等のフッ化アルカン、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系化合物、パラトルエンスルホニルヒドラジド等のヒドラジン系化合物、p-トルエンスルホニルセミカルバジド等のセミカルバジド系化合物、5-モルホリル-1,2,3,4-チアトリアゾール等のトリアゾール系化合物、N,N-ジニトロソテレフタルアミド等のN-ニトロソ化合物等の有機系発泡剤;炭化水素系化合物等から成る熱膨張剤をマイクロカプセル化させた熱膨張性マイクロカプセル;が挙げられる。2種以上の感温性発泡剤を併用しても良い。中でも、エポキシ樹脂の硬化を阻害せず、エポキシ樹脂の物性に与える悪影響を少なくする点から、熱膨張性マイクロカプセルが好ましい。
[0040] 熱膨張性マイクロカプセルは、ガスバリアー性を有する熱可塑性樹脂をシェルとし、シェルの内部に熱膨張剤を内包させたマイクロカプセルである。熱膨張性マイクロカプセルを加熱すると、シェルの熱可塑性樹脂が軟化し、熱膨張剤の体積が増大することにより、カプセルが膨張する。例えば、低沸点の炭化水素系化合物の気化をカプセルの膨張に利用できる。
[0041] 熱膨張性マイクロカプセルの膨張(発泡)温度は、エポキシ樹脂の軟化点以上であり、且つエポキシ樹脂の硬化反応の活性化温度以下であることが好ましい。この発泡温度がエポキシ樹脂の軟化点以上であれば、柔らかくなったエポキシ樹脂の中で熱膨張剤を十分に膨張でき、発泡後の膨張性接着剤層2の厚さを均一にすることができる。また、この発泡温度がエポキシ樹脂の硬化反応の活性化温度以下であれば、発泡前にエポキシ樹脂が硬化することを防止できる。さらに、エポキシ樹脂の軟化点を硬化反応の活性化温度以下とすることにより、接着シートの製造工程に溶融又は溶液コーティングが含まれる場合に、これらのコーティング工程及びそれに伴う乾燥工程中にエポキシ樹脂がゲル化することを防止できる。」
「[0052] 膨張性接着剤層2は、耐熱性や熱伝導性の点から、耐熱性フィラーを含むことが好ましい。耐熱性フィラーの種類は特に限定されないが、例えば、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、酸化ケイ素、タルク(珪酸マグネシウム)等の無機フィラーが挙げられる。2種以上の耐熱性フィラーを併用しても良い。耐熱性フィラーの含有量は、接着剤中の樹脂成分100質量部に対し、好ましくは20~300質量部、より好ましくは50~100質量部である。」
「[0064] 本発明の接着シートは電気絶縁性に優れる。具体的には、膨張性接着剤層2の発泡硬化後の接着シートのJIS C 2107に準じた絶縁破壊電圧が好ましくは3kV以上、より好ましくは5kV以上であり、熱伝導率が好ましくは0.1W/mK以上、より好ましくは0.15W/mK以上である。」
「実施例
[0068] 以下、実施例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
・・・
[0072] <基材の作製>
基材用部材として、以下の各部材F1~F6、Pを用意した。
[0073] 「F1」:ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム(帝人デュポンフィルム社製、テオネックス(登録商標)Q51、厚さ38μm)
「F2」:ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム(帝人デュポンフィルム社製、テオネックス(登録商標)Q51、厚さ12μm)
[F3」:ポリフェニレンサルファイド(PPS)フィルム(東レ社製、トレリナ(登録商標)♯50-2030、厚さ50μm)
「F4」:ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東レ社製、ルミラー(登録商標)S-10、厚さ50μm)
「F5」:ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東レ社製、ルミラー(登録商標)S-10、厚さ38μm)
「F6」:接着剤(配合5)を含浸したアラミドとポリエステルの混抄不織布(この不織布F6は、ウレタン樹脂組成物である接着剤(配合5)をアラミドとポリエステルの混抄不織布(帝人社製、コーネックス(登録商標)、厚さ40μm(20g/m2))に乾燥後の塗布質量が約40g/m2となるように含浸し、その後乾燥して得たものである。)
「P」:芳香族ポリアミドペーパー(デュポン社製、ノーメックス(登録商標)、厚さ60μm)
[0074] 以上の各部材F1~F6、P及び基材作製用接着剤(配合1~5)を用いて、以下の基材K1a~K10を作製した。
[0075] 「K1a」:2枚のPENフィルムF1を接着剤(配合1)で貼り合わせた積層基材。(この積層基材K1aは、PENフィルムF1の片面に接着剤(配合1)を乾燥後の厚さが30μmとなるように塗布し、その後乾燥し、もう一方のPENフィルムF1を100℃に加熱した熱ロールでプレスして貼り合わせて得たものである。)
[0076] 「K1b」:2枚のPENフィルムF1を接着剤(配合2)で貼り合わせた積層基材。(この積層基材K1bは、接着剤(配合2)を用いたこと以外は積層基材K1aと同様にして得たものである。)
[0077] 「K2」:PENフィルムF1とPETフィルムF5を接着剤(配合1)で貼り合わせた積層基材。(この積層基材K2は、PENフィルムF1及びPETフィルムF5を用いたこと以外は積層基材K1aと同様にして得たものである。)
[0078] 「K3」:2枚のPETフィルムF5を接着剤(配合1)で貼り合わせた積層基材。(この積層基材K3は、2枚のPETフィルムF5を用いたこと以外は積層基材K1aと同様にして得たものである。)
[0079] 「K4」:PENフィルムF1と芳香族ポリアミドペーパーPを接着剤(配合1)で貼り合わせた積層基材。(この積層基材K4は、PENフィルムF1及び芳香族ポリアミドペーパーPを用いたこと以外は積層基材K1aと同様にして得たものである。)
[0080] 「K5a」:PENフィルムF1と接着剤(配合5)を含浸した不織布F6を接着剤(配合2)で貼り合わせた積層基材。(この積層基材K5aは、PENフィルムF1の片面に接着剤(配合2)を乾燥後の厚さが25μmとなるように塗布し、その後乾燥し、接着剤(配合5)を含浸した不織布F6を100℃に加熱した熱ロールでプレスして貼り合わせて得たものである。)
[0081] 「K5b」:PENフィルムF1と接着剤(配合5)を含浸した不織布F6を接着剤(配合3)で貼り合わせた積層基材。(この積層基材K5bは、接着剤(配合3)を用いたこと以外は積層基材K5aと同様にして得たものである。)
[0082] 「K6」:1枚のPENフィルムF1の両面に接着剤(配合4)からなる層を有する基材。(この基材K6は、PENフィルムF1の両面の各々に対して、接着剤(配合4)を乾燥後の厚さが15μmとなるように塗布し、その後乾燥して得たものである。)
[0083] 「K7」:2枚のPENフィルムF2を接着剤(配合4)で貼り合わせた積層基材。(この基材K7は、PENフィルムF2の片面に接着剤(配合4)を乾燥後の厚さが30μmとなるように塗布し、その後乾燥し、もう一方のPENフィルムを100℃に加熱した熱ロールでプレスして貼り合わせて得たものである。)
[0084] 「K8」:1枚のPENフィルムF1をそのまま使用した基材。
[0085] 「K9」:1枚のPPSフィルムF3をそのまま使用した基材。
[0086] 「K10」:1枚のPETフィルムF4をそのまま使用した基材。
[0087] <膨張性接着剤層用接着剤の調製>
以下の各成分を表2に示す量(質量部)で混合して、膨張性接着剤(配合2~3及び6~8)を得た。なお、配合2~3の接着剤は、基材作製用接着剤として先に調製した配合2~3と同一組成のものである。
[0088] 「EP1」:エポキシ樹脂(液状、粘度13,500mPa・s(25℃)、エポキシ当量189g/eq、BPA型、標準液状品)
「EP2」:エポキシ樹脂(半固形、エポキシ当量173g/eq、多官能フェノールノボラック型、耐熱性タイプ)
「EP3」:エポキシ樹脂(軟化点70℃、エポキシ当量210g/eq、特殊ノボラック型、耐熱性タイプ)
「EP4」:エポキシ樹脂(軟化点92℃、エポキシ当量200g/eq、特殊多官能型、高耐熱性タイプ)
「EP5」:エポキシ樹脂(軟化点86℃、エポキシ当量230g/eq、ナフタレン環型、耐熱性・靱性タイプ)
「EP6」:エポキシ樹脂(軟化点92℃、エポキシ当量395g/eq、イソシアネート変性型、高Tg・高靱性・強接着タイプ)
「EP7」:エポキシ樹脂(軟化点92℃、エポキシ当量218g/eq、o-クレゾールノボラック型、接着性タイプ)
「EP8」:エポキシ樹脂(軟化点70℃、エポキシ当量288g/eq、ノボラック型、高靱性タイプ)
「PU」:線状ポリエステルポリウレタン樹脂(軟化点87℃、分子量222300、水酸基含有量0.1%、接着性・柔軟性タイプ)
「H」:熱膨張性マイクロカプセル(平均粒径9μm、膨張開始温度120~130℃、最大膨張温度145~155℃)
「T1」:フェノール樹脂(軟化点87℃、水酸基当量178g/eq、ノボラック型、高耐熱性タイプ)
「T2]:イソシアネート系硬化剤(日本ポリウレタン社製、コロネート(登録商標)L)
「T3]:2-フェニル-4,5-ジヒドロキシメチルイミダゾール(四国化成工業社製、商品名2PHZ-PW、融点220℃、活性領域141~153℃、開始領域153~168℃)
「J1」:酸化マグネシウム(平均粒径3μm)
「J2」:珪酸マグネシウム(平均粒径5μm)
「J3」:グラスファイバー(平均繊維径6μm、平均繊維長50μm)
「MEK」:メチルエチルケトン
[0089][表2]
[図:0001404770000001.jpg]
」
「[0091] <実施例1~10、参考例1~3及び比較例1~2>
基材K1a~K10の片面に、膨張性接着剤(配合2~3及び6~7)を乾燥後の厚さが約35μm(実施例8では約25μm、実施例9及び10では約30μm)となるように塗布し、その後90℃で5分間乾燥させることにより溶媒を除去し、膨張性接着剤層を形成した。この膨張性接着剤層の表面に、片面シリコーン離型処理した厚さ38μmのポリエステルフィルムを、100℃に加熱した熱ロールでプレスして、第1工程品を得た。この第1工程品の基材のもう一方の面に、同じ種類の膨張性接着剤組成物を、乾燥後の厚さが約35μm(実施例8では約25μm、実施例9及び10では約30μm)となるように塗布し、その後90℃で5分間乾燥させることにより溶媒を除去し、膨張性接着剤層を形成した。この膨張性接着剤層の表面に、片面シリコーン離型処理した厚さ38μmのポリエステルフィルムを、100℃に加熱した熱ロールでプレスして第2工程品を得た。次に、一方のポリエステルフィルムを剥がし、その剥がした面に離型剤Xを約10g/m2塗布し、その後90℃3分間乾燥させて、膨張性接着剤層上に離型剤層を形成した。続いて、もう一方のポリエステルフィルムを剥がしながら巻いて、実施例1~10、参考例1~3及び比較例1~2の接着シートを得た。」
「[0107]
[表3]
[図:0001404770000002.jpg]
[0108]
[表4]
[図:0001404770000003.jpg]
[0109]
[表5]
[図:0001404770000004.jpg]
」
「[0113] 本発明の接着シートは、短時間発泡硬化にも拘わらず、柔軟性、電気絶縁性、耐熱性及び接着性に優れる。したがって、例えば、被接着部材間の接着及び絶縁の為に、膨張性接着剤層を発泡硬化させて被接着部材間の隙間を埋める用途に有用である。特にモーターのスロットの接着絶縁用に好適に用いられる。具体的には、モータージェネレーターにおけるステーターとコイルのような2つ部材間に使用し、加熱することにより発泡、膨張し、その隙間に充填され部材同士を接着することができる。」
「[請求項1] 多官能エポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂と、硬化剤としてのフェノール樹脂と、硬化触媒としてのイミダゾール系化合物と、感温性発泡剤とを含有してなる膨張性接着剤層を有する接着シート。
[請求項2] 感温性発泡剤が熱膨張性マイクロカプセルを含み、該熱膨張性マイクロカプセルの発泡温度がエポキシ樹脂の軟化点以上、且つエポキシ樹脂の硬化反応の活性化温度以下である請求項1記載の接着シート。
・・・
[請求項7] 基材の片面又は両面に膨張性接着剤層を有する請求項1記載の接着シート。
[請求項8] 基材が、貼り合わせ用接着剤によって、樹脂フィルムと不織布、又は樹脂フィルムと紙、又は樹脂フィルムと樹脂フィルムを貼り合わせた積層構造を有する積層体からなる請求項7記載の接着シート。
[請求項9] 膨張性接着剤層又は貼り合わせ用接着剤が、耐熱性フィラーを含む請求項8記載の接着シート。
・・・
[請求項11] 基材が、樹脂フィルム、不織布及び紙からなる群より選ばれる部材の片面又は両面に機能性接着剤層を有する積層体からなる請求項7記載の接着シート。
[請求項12] 膨張性接着剤層又は機能性接着剤層が、耐熱性フィラーを含む請求項11記載の接着シート。
・・・
[請求項26] 被接着部材間の接着及び絶縁の為に、膨張性接着剤層を発泡硬化させて該被接着部材間の隙間を埋める用途に用いられる請求項1記載の接着シート。
[請求項27] モーターのスロットの接着絶縁用に用いられる請求項26記載の接着シート。」
「
[図:0001404770000005.jpg]
」
(2) 甲第1号証に記載された発明
上記(1)の記載、特に[0113]の記載を参酌しつつ、実施例3([0075]、[0091]、表2及び表3の記載を参照)の記載を中心に整理すると、甲第1号証には次の発明(以下、「甲1発明」という。)が記載されているものと認める。
「接着シートをモーターのスロットに適用し、加熱することにより発泡、膨張し、その隙間に充填され部材同士を接着する、モータージェネレーターにおけるステーターとコイルの接着方法であって、
前記接着シートが、基材の両面に熱膨張性接着剤層を塗布されたものであって、
前記熱膨張性接着剤層を形成するための膨張性接着剤層用接着剤が、エポキシ樹脂、ポリウレタン、硬化剤・硬化触媒、感温性発泡剤としての熱膨張性マイクロカプセル、耐熱フィラー、溶剤を含むものであって、
前記耐熱フィラーとして、珪酸マグネシウムと酸化マグネシウムを含むものである、
モータージェネレーターにおけるステーターとコイルの接着方法。」
2 対比・判断
本件特許発明と甲1発明とを対比する。
甲1発明の「モータージェネレーター」、「ステーター」、「エポキシ樹脂」、「感温性発泡剤としての熱膨張性マイクロカプセル」、及び、「耐熱フィラー」は、それぞれ、本件特許発明の「回転電機」、「固定子」、「エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂またはビニルエステル樹脂である熱硬化性の樹脂母材」、「マイクロカプセル型発泡剤」、及び、「フィラー」に相当する。
また、甲1発明の「接着シート」はモーターのスロットに適用し、加熱することにより発泡、膨張し、その隙間に充填され部材同士を接着するためのものであるから、本件特許発明の「スロットライナー」に相当するものといえる。
そして、甲1発明の「モータージェネレーターにおけるステーターとコイルの接着方法」において、熱膨張性接着剤層を有する接着シートをモーターのスロットに適用する態様からみて、本件特許発明の「スロットライナーを、固定子鉄心の内周部に形成された複数のスロットにそれぞれ挿入」するものに相当することも明らかである。
してみると、両者は、
「エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂またはビニルエステル樹脂である熱硬化性の樹脂母材と、マイクロカプセル型発泡剤とを含む樹脂組成物が塗布されたスロットライナーを、固定子鉄心の内周部に形成された複数のスロットにそれぞれ挿入し、
加熱することにより、前記固定子コイルを前記スロット内に固定する回転電機の固定子の製造方法。」
で一致し、次の点で相違する。
・相違点1
スロットライナーを構成する樹脂組成物に関し、本件特許発明は「マイクロカプセル型発泡剤よりも硬さが低いフィラー(当該マイクロカプセル型発泡剤よりも硬さが高いフィラーを併用したものを除く)」を含有することを特定するのに対し、甲1発明にはそのような特定がない点。
・相違点2
回転電機の固定子の製造方法に関し、本件特許発明は「前記スロットに挿入された前記スロットライナー内に固定子コイルを挿入し、前記固定子コイルを誘導加熱および/または通電加熱することで前記樹脂母材を加熱して硬化させる」と特定するのに対し、甲1発明はそのような特定がない点。
上記相違点について検討する。
・相違点1について
相違点1について検討するに、甲1発明の耐熱フィラーのうち、珪酸マグネシウムのモース硬度は1であるところ、酸化マグネシウムのモース硬度は6~7である(要すれば、特許第4856985号公報の【0005】、特許第6075261号公報の【0011】、特許第3881171号公報の【0027】を参照されたい。)。
これに対し、甲1発明の熱膨張性マイクロカプセルを形成する熱可塑性樹脂は明らかではないものの、一般的な熱膨張性マイクロカプセルを形成する熱可塑性樹脂としては、アクリル系樹脂やポリプロピレン系樹脂が知られており、そのモース硬度は、アクリル系樹脂でおよそ3、プロピレン系樹脂でおよそ2である(アクリル系樹脂に関しては、甲第2号証、甲第3号証を参照されたい。)。
すると、甲1発明の耐熱フィラーのうち、酸化マグネシウムは、熱膨張性マイクロカプセルよりも硬度が高いフィラーにあたるから、本件特許発明1における「当該マイクロカプセル型発泡剤よりも硬さが高いフィラーを併用したもの」に該当する。
してみると、相違点1は、実質的な相違点である。
また、甲第1号証及び他の全ての証拠の記載を見ても、熱膨張性マイクロカプセルと併用するフィラーの硬度に関する記載も示唆もないから、甲1発明において、添加するフィラーの硬度として、相違点1に係る本件特許発明1の特定事項を満たすものとする動機付けがあるともいえない。
この点について、特許異議申立人は、令和5年6月28日に提出した意見書において、甲第4号証及び甲第5号証を提示しつつ、フィラーとして硬度の低いもののみを用いることは周知技術である旨主張する。しかしながら、甲第4号証及び甲第5号証の何れにおいても、実施例等でフィラーとして硬度が低いもののみを用いた例が記載されているにすぎず、熱膨張性マイクロカプセルの硬度との関係で言及するものでもないから、特許異議申立人の上記主張は採用できない。
したがって、他の相違点については検討するまでもなく、本件特許発明1は、甲1発明ではなく、また、甲1発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものではない。
第7 結語
以上のとおりであるから、取消理由通知に記載した取消理由、及び、特許異議申立書及び意見書に記載した特許異議申立理由によっては、本件特許の請求項1に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に本件特許の請求項1に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2022-701013