商標拒絶査定不服審判
2022-009813
オールインワンタワー、オールインワン、タワー
- 審判番号
- 2022-009813
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-040789
- 請求日
- 2022年06月27日
- 審決日
- 2023年03月14日
- 公報発行日
- 2023年04月28日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
- 【請求人代理人】青木 篤
- 審判長/審判官
- 審判長 森山 啓
- 審判官 小林 裕子
- 審判官 荻野 瑞樹
- 分類
- T18 .261-WY (W0709) / T18 .262-WY (W0709) / T18 .263-WY (W0709)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021- 40789拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、「All In One Tower」の欧文字を横書きしてなり、第7類、第9類及び第11類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、2021年(令和3年)1月6日に大韓民国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、令和3年4月5日に登録出願されたものである。
本願は、令和3年10月13日付けで拒絶理由の通知がされ、同4年1月17日に意見書及び手続補正書が提出されたが、同年3月23日付けで拒絶査定がされたものである。
これに対して、令和4年6月27日に拒絶査定不服審判の請求がされ、本願の指定商品については、最終的に、審判請求書と同日付けの手続補正書により、第7類「寝具用の電気掃除機,電気掃除機ロボット,スティック型の電気掃除機,電気掃除機用ホース,電気掃除機用紙製集塵袋,電気掃除機用プラスチック製集塵袋,電気掃除機用吸い込みノズル,手持式電気掃除機,電気掃除機用の防塵フィルター,電気掃除機用の吸塵機」及び第9類「掃除機用充電スタンド,掃除機用充電ホルダー,電気掃除機用充電器,電気掃除機用充電用接続器,バッテリー充電装置,電気掃除機用コンピュータアプリケーションソフトウェア」に補正されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、いずれの商標権も現に有効に存続しているものである。
(1)引用商標1
登録第4924390号商標(以下「引用商標1」という。)は、「オールインワン」の文字を標準文字で表してなり、平成16年10月1日に登録出願、第7類「金属加工機械器具,繊維機械器具,食料加工用又は飲料加工用の機械器具,製材用・木工用又は合板用の機械器具,印刷用又は製本用の機械器具,農業用機械器具,塗装機械器具」を含む第7類及び第12類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同18年1月27日に設定登録されたものである。
(2)引用商標2
登録第5581453号商標(以下「引用商標2」という。)は、「オールインワン」の文字を標準文字で表してなり、平成24年11月2日に登録出願、第11類「便所ユニット,浴室ユニット,家庭用エアコンディショナー,家庭用電熱用品類(美容用又は衛生用のものを除く。),加熱器,調理台,流し台,浴槽類,洗浄機能付き便座,洗面所用消毒剤ディスペンサー,便器,和式便器用いす,家庭用浄水器」を指定商品として、同25年5月10日に設定登録されたものである。
(3)引用商標3
登録第5629540号商標(以下「引用商標3」という。)は、「ALL IN ONE」の欧文字を上段に、「オールインワン」の片仮名を下段に、上下二段に横書きした構成よりなり、平成25年5月31日に登録出願、第9類「電気通信機械器具の表示画面保護フィルム」を指定商品として、同年11月15日に設定登録されたものである。
以下、引用商標1ないし引用商標3をまとめていうときは、「引用商標」という。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定は、本願商標の構成中の「Tower」の文字は、本願の指定商品との関係で商品の品質を表示したものと認識されるから、「All In One」の文字部分が独立して自他商品の識別標識としての機能を発揮し、これのみをもって取引に資する場合も少なくない。そうすると、本願商標と引用商標1及び引用商標2とは、外観においては異なるものの、「オールインワン」の称呼及び「必要とされる機能を一つにまとめたもの」の観念を共通にし、また、本願商標と引用商標3とは、外観上近似した印象を与え、その称呼及び観念を共通にするから、これらを総合的に観察すると、本願商標と引用商標は、相紛れるおそれのある類似の商標であり、かつ、本願の指定商品は、引用商標の指定商品と類似するものであるから、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するとしたものである。
4 当審の判断
(1)本願商標と引用商標1との類否について
本願の指定商品は、上記1のとおり補正された結果、引用商標1の指定商品と類似の商品は削除されたものである。
その結果、本願商標と引用商標1とは、その指定商品において互いに類似しないものとなった。
したがって、引用商標1との関係において、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとした原審の拒絶の理由は解消した。
(2)本願商標と引用商標2及び引用商標3との類否について
本願商標は、上記1のとおり、「All In One Tower」の欧文字を横書きしてなるところ、その構成中の「All In One」の文字は、「複数の機器を一体化させた装置。必要とされる機能を一つにまとめたもの。」等の意味を有し、「Tower」の文字は、「塔。パソコンの筺体で、縦長の形状で立てて利用するよう設計されたもの」等の意味を有する語(いずれも「デジタル大辞泉」小学館)である。
そして、当審における職権による調査によれば、本願商標の構成中の「Tower」の文字は、補正後の本願の指定商品を取り扱う業界において、例えば、商品の形状を表すものとして使用されている等の実情は見受けられないことから、当該文字が、取引者、需要者に当該商品の品質等を表すものとして一般に認識されるものとはいい難いものである。
また、本願商標の構成文字は、同じ書体、同じ大きさで、各語の間にはスペース(空白)を設けつつも、横一列にまとまりよく表されているものであって、構成中の「All In One」の文字部分だけが独立して見る者の注意を引くように構成されている態様ではなく、上記のとおり、「Tower」文字部分が、自他商品の識別標識としての機能を発揮し得ないとする特段の事情もないものである。
さらに、本願商標から生じる「オールインワンタワー」の称呼も、格別冗長というものではなく、無理なく一連に称呼し得るものである。
してみれば、本願商標は、その構成中の「Tower」の文字部分を捨象して、「All In One」の文字部分のみに着目し、これのみをもって取引に資されるというよりは、むしろ構成全体をもって一体不可分のものとして認識、把握され、取引されるとみるのが自然である。
そうすると、本願商標は、その構成文字に相応して「オールインワンタワー」の称呼のみを生じ、特定の観念を生じないものとみるのが相当である。
したがって、本願の指定商品と引用商標2及び引用商標3の指定商品の類否を検討するまでもなく、本願商標の構成中、「All In One」の文字部分を要部と認定し、分離、抽出した上で、本願商標と引用商標2及び引用商標3とが類似するものとして、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
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