商標拒絶査定不服審判
2023-019444
オールインワンプロテイン、オールインワン
- 審判番号
- 2023-019444
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2023-075713
- 請求日
- 2023年11月16日
- 審決日
- 2024年03月14日
- 公報発行日
- 2024年05月31日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社SOLIA
- 【請求人代理人】飯塚 道夫
- 審判長/審判官
- 審判長 豊瀬 京太郎
- 審判官 板谷 玲子
- 審判官 白鳥 幹周
- 分類
- T18 .13 -Z (W05) / T18 .17 -Z (W05)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第3条第2項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2023- 75713拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和5年7月7日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和5年 9月 7日付け:拒絶理由通知書
令和5年10月 5日 :意見書の提出
令和5年10月19日付け:拒絶査定
令和5年11月16日 :審判請求書、手続補正書の提出
2 本願商標
本願商標は、「ALL in ONE PROTEIN」の文字を標準文字で表してなるものであり、第5類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として登録出願されたものである。
本願の指定商品は、当審における上記1の手続補正書により、第5類「ホエイプロテインを主原料とするサプリメント」と補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
本願商標は、「ALL in ONE PROTEIN」の文字を普通に用いられる方法で書してなるところ、これは「必要とされる機能を一つにまとめたもの。」等の意味を理解させる「ALL in ONE」の文字と、蛋白質であるプロテインを表す「PROTEIN」の文字からなるものである。
そして、「ALL IN ONE PROTEIN」の文字又は「オールインワンプロテイン」の文字が、いくつかの栄養素とプロテインを合わせ、それ一つで必要とされる複数の栄養素を補給できるよう考えられた商品について使用されている事実がある。
そうすると、本願商標をその指定商品に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、必要な栄養素をまとめて補給できるプロテインを主原料とするサプリメントであるとの意味合いを理解するというのが相当である。
したがって、本願商標は、単に商品の品質、原材料等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というべきであるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。
4 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は、「ALL in ONE PROTEIN」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「ALL in ONE」の文字は「複数の機能や要素が一つにまとまったもの。」(出典:「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店)を意味する語として、その読みを片仮名で表した「オールインワン」の文字も含め、広く一般的に使用、理解されているものである。
また、同構成中の「PROTEIN」の文字は、「蛋白質」(出典:同上)を意味する語であるところ、原審提示の情報からうかがい知れるように、同文字又はこの文字を片仮名で表した「プロテイン」の文字は、本願の指定商品を取り扱う分野において、「プロテイン(蛋白質)を主原料とするサプリメント」を指称する語としても一般的に使用されているものである。
そして、原審提示の情報にあるように、本願の指定商品を取り扱う分野において、「ALL IN ONE PROTEIN」の文字や、その読みを片仮名で表した「オールインワンプロテイン」の文字が、その商品が「プロテインのほかに様々な栄養素を合わせた、それ一つで必要とされる栄養素を補給できる、プロテインを主原料とするサプリメント」であることを表現するための語として、しばしば使用されている事実が認められる。
そうすると、本願商標をその指定商品に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、それより「複数の機能や要素が一つにまとまったプロテイン(を主原料とするサプリメント)」ほどの意味合いを容易に認識し、それが「プロテインのほかに様々な栄養素を合わせた、それ一つで必要とされる栄養素を補給できる、プロテインを主原料とするサプリメント」であるという、商品の品質を表示したものと理解するにとどまるというのが相当であるから、本願商標は、その商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標といえる。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、「ALL in ONE(オールインワン)」の文字や、「PROTEIN(プロテイン)」の文字を構成中に有する商標の登録例を挙げ、本願商標もそれらと同様に登録を認められるべきである旨主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものであるか否かの判断は、当該商標登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と指定商品・指定役務との関係や、その商品又は役務の分野における取引の実情をも踏まえて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の挙げた登録例は、商標の構成態様が本願商標とは異なるものである点において、本願とは、事案を異にするものというべきであり、また、過去の登録例が存在することをもって、上記判断が左右されるものではない。
イ 請求人は、原審提示の「ALL IN ONE PROTEIN」の文字や「オールインワンプロテイン」の文字の使用事例は、商品の識別のための商標的な使用の事例とはいえないものであるから、これらの事例は、本願商標の登録を拒絶すべき根拠とはならない旨主張する。
しかしながら、「ALL IN ONE PROTEIN」の文字や「オールインワンプロテイン」の文字が、本願の指定商品を取り扱う分野において、自他商品の識別のための表示ではなく、その商品の品質を表示記述するものとして用いられている事例が複数あることは、本願商標に接する取引者、需要者が、それを自他商品の識別標識ではなく、商品の品質を表示記述したものとして理解、認識するという判断の根拠として、十分に適切なものといえる。
ウ 請求人は、本願商標は、その指定商品に使用された結果、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができるものとなっていることから、商標法第3条第2項により、商標登録を受けることができるものに該当するものである旨主張し、証拠方法として甲第2号証ないし甲第4号証を提出している。
しかしながら、請求人提出の証拠からは、インターネットショッピングサイト「Amazon」において、本願商標を構成する「ALL in ONE PROTEIN」の文字からなる商標を使用した、「ホエイプロテインを主原料とするサプリメント」と推認される商品が販売されていることが確認できるのみであって、また、登録商標の状況等から、その商品が請求人の業務に係るものであると推認できるとしても、その商標の使用数量(商品の生産数や販売数等)、使用期間、広告宣伝の規模などはまったく不明であり、そのほか需要者の商標の認識度を示す証拠(アンケート調査の結果など)も提出されていないことからすれば、提出された証拠をもってしては、本願商標が、その指定商品との関係において、使用をされた結果需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができるに至っているとは認められないから、本願商標は、商標法第3条第2項に規定する要件を具備しないというのが相当である。
エ したがって、請求人の上記アないしウの主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであって、また、商標法第3条第2項に規定する要件を具備するものともいえないから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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